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第38号(平成22年7月発行)
沖縄県立図書館通信 第38号 2010.7 沖縄県立図書館通信 第38号 電話番号 平成22年7月 発行 098−834−1218 〒902-0064沖縄県那覇市寄宮1-2-16 [email protected] 「図書館探訪」では県内の 公立図書館などを紹介します。 vol.2 沖縄点字図書館 ☆沖縄点字図書館は、視覚障害者の福祉の向上を目的とした専門図書館で、社会福祉法人 沖縄県視覚 障害者福祉協会が運営し、視覚障害者に無料で点字図書及び録音図書(CD・テープ)等の貸出などを行っ ています。 ☆点字図書の蔵書は約1万冊ですが、タイトル数でいうと約3,000冊となります。これは1ページに記載できる 点字数が少なく、点字の多くはひらがなで書かれるため、1冊の本が点字図書にすると約3冊になります。 また、視覚障害者は鍼灸・あん摩・マッサージなどに従事している方が多いことから医療関係の蔵書が多く、 点字雑誌などもあり、特に週刊点字毎日新聞が人気だそうです。 ↓ ↓ 点字図書 医 療 関 係 の 書 郷 土 の 点 字 図 書 録音図書(CD)の書架 ☆録音図書とは、図書を音読したもので、かつてはテープ録音がほとんどでしたが、5年ほど前からCDに切 り替わり、現在では4,000タイトルの図書のCDを所蔵しています。 ☆これらの図書は、出版社などから購入するものもありますが、図書館が 製作・編集を担うものもあります。点字に関しては、現在、パソコンと繋がっ たプリンターから点字印刷ができるようになりましたが、かつてはワープロ により手入力をしていました。さらに昔に遡ると、点字の一つ一つを手作業で 穴を開け、点字図書を作っていたそうです。 録音図書についても、特殊な朗読法や編集などとても骨の折れる作業に 加え、二度にわたる校正などとても根気のいる仕事だそうです。 通常の教科書と拡大教科書 ☆さらに、拡大教科書、さわる絵本の製作は、現在でも手作業で行われ、 1冊の本を作るのに多くの時間を要します。拡大教科書は、普通の教科書 の約4倍になるため、1冊の教科書が4冊程度に増えることになります。 ☆また、上記の作業を担っているのは、ほとんどボランティアの方々で、 この日も献身的に作業をしていらっしゃいました。一冊一冊の本・CD・テープ に障害者に対する深い想いが詰まっているように感じました。 さわる絵 ☆点字図書館では、点訳及び音訳ボランティアの育成講座を開講しています。詳しくは下記までお問い合わ せください。 <沖縄点字図書館 に関するお問い合わせ> 〒900-0014 那覇市松尾2丁目15番地29号(沖縄県視覚障害者福祉協会内) 電話番号 (098)-866-0222 開館時間 午前9時∼午後5時30分 *図書の貸出は視覚障害者のみとなりますが、事前に連絡をすれば図書館の見学をすることができます。 -1- 沖縄県立図書館通信 第38号 2010.7 第1回図書館セミナー「読み聞かせスキルアップ講座」 講師 上原 明子 教授 琉大法文学部卒業後、東京外国語 大学大学院で日本語学を専攻。 現在、キリスト教短期大学で教鞭を執る。 担当は、文学と読書、朗読の科学。 小中高校・地域へ「深い呼吸に支えられた声と美しいリズムのある表現」を展開中。 去る6月29日(火)に上原 明子氏(キリスト教短期大学教授)を招いて「リズムとひびきで味わう物語り の世界」と題して、読み聞かせスキルアップを目指した第1回図書館セミナーを開催しました。 約90名の応募の中から70名の定員に絞らせて頂くほど、関心の高いセミナーとなりました。 参加者の皆さんには、深い呼吸や遊びを体験するワークショップ形式の講座が有意義だったようです。 絵本や物語の中味をしっかり読み取ることが基本。そのために呼吸とリズムとイメージを大切にして読み を伝えることについて、「イマジネーションあそび『森の回廊』」・「わらべうた遊び」・「リズム遊び」のアクティ ビティを通した心と体ほぐしを行いました。そして、深い呼吸に支えられたリズムを生かした読みの実践を 宮沢賢治作「よだかの星」の全員群読によって体感しました。 講座を受講した充実感と読み聞かせグレードアップの実感を参加者の声から紹介します。 【 参加者の声から 】 ✾ とても実のあるすてきなセミナーでした。世代の責任、深く受け止めたい と思います。受け身だけの講座ではなく、実際にやることによりとても楽し くあっという間の2時間でした。今回学んだことをやってみたいと思います。 (40代 女性) ✾ とても楽しかったです。群読など初めての体験だったので、リズムや声の ひびきに感動しました。テクニックだけではなく、読み込むことが大事だと いうことに改めて気づかせてもらいました。 (30代 女性) ✾ 心と体をほぐすことからやることって大切だと思いました。また、リズムの 大事さも。リズムがアンバランスだとストレスになるということ。つい日常の 中では忘れてしまっていたことでした。先生の滑舌の良さがとても心地よく うっとりしてしまいました。カ行とガ行に気をつけて読んでみます。また、 絵本の読みが浅いことを反省し、今日教えていただいいたことを実践に 生かせるよう、精進していきます。 (40代 女性) セミナーの模様 第56回 青少年読書感想文全国コンクール 【 課題図書 】 全学年の課題図書をそろえ ています。貸し出し用と閲覧 用それぞれ1冊ずつあります。 近々配架の予定です。 ✍小学校低学年の部 ・ ミリーのすてきなぼうし きたむらさとし作 ・ とっておきの詩 村上しい子 ・ むねとんとん さえぐさひろこ ・ いじわるなないしょオバケ ティエリー・ロブレヒト ✍小学校中学年の部 ・ こぶとりたろう 杉浦範茂 ・ 点子ちゃん 野田道子 ・ ともだちのしるしだよ カレン・リン・ウィリアムズ ・ やんちゃ子グマがやってきた! あんずゆき ✍小学校高学年の部 ・ すみ鬼にげた 岩城範枝 ・ 建具職人の千太郎 岩崎京子 ・ リキシャ★ガール ミタリ・パーキンス ・ 海は生きている 富山和子 ✍中学校の部 ・ 明日につづくリズム 八束澄子 ・ ビーバー族のしるし ジョージ・スピア ・ 奇跡のプレイボール 大社充 ✍高等学校の部 ・ 風をつかまえて 高嶋哲夫 ・ ハサウエイ・ジョウンズの恋 カティア・ベーレンス ・ インパラの朝 中村安希 -2- 沖縄県立図書館通信 第38号 2010.7 一般図書 絵本処方箋 モスクワの孤独 日本を変える5つの約束 田中角栄に聞け 落合 恵子 著 米田 綱路 著 三橋 貴明 著 塚本 三郎 著 2014年日本国破産 対策編1・2 浅井 隆 著 米国科学アカデミー 編 科学者をめざす君たちへ 吉野 俊幸 写真・文 ハヤブサ よくわかる気の科学 仲里 誠毅 著 エコノザウルスカウントダウン 本田 亮 ほか すすれ!麺の甲子園 椎名 誠 著 体脂肪計タニタの社員食堂 タニタ 著 すべては宇宙の采配 木村 秋則 著 リンゴが教えてくれたこと 木村 秋則 著 写真の撮り方きほんBOOK かくた みほ 著 アメリカは歌う。 東 理夫 著 くじけないで 柴田 トヨ 著 RDG 3 荻原 規子 著 新宿遊牧民 椎名 誠 著 風をつかまえて 遍路みち ハサウェイ・ジョウンズの恋 古文の読解 高嶋 哲夫 著 津村 節子 著 カティア・ベーレンス 著 小西 甚一 著 本当に考える力がつく多読術 園 善博 著 嵐の夜の読書 新聞が消える 池沢 夏樹 著 アレックス・S.ジョーンズ 著 わたしが死について語るなら 山折 哲雄 著 マーサ・W.リア 著 ほら、あの「アレ」は…なんだっけ? 赤ちゃんに最高の名前をつける本 2010−2011 ハッピーネームファーザーズ 編 易占大全 盧 恒立 著 仕事ってこういうことだったのか チーム20S5 編 新人諸君、半年黙って仕事せよ 山田 ズーニー 著 瀬戸内寂聴と歩く四国遍路 「the寂聴」編集部 編 子どもの本 【小学校低学年】 ポロポロゆうびん ゆうえんちはおやすみ ぎょうれつのできるすうぷやさん むねとんとん おいしいみず であえてほんとうによかった 【小学校中学年】 ルルと魔法のぼうし はらっぱのおはなし ネコのアリストテレス すてごろうのひろったもの 水曜日の本屋さん 竹下 文子 作 戸田 和代 作 ふくざわ ゆみこ さく さえぐさ ひろこ 作 片山 健 さく・え 宮西 達也 作絵 スーザン・メドー 作 椋 鳩十 作 ディック・キング=スミス 作 【小学校高学年】 テレビのむこうの謎の国 招福堂のまねきねこ 誰かがうしろに アブエラの大きな手 サラガのバオバブ ひかる! 1 エミリー・ロッダ 著 茂市 久美子 作 新美 てるこ 作 中川 なをみ 作 よねやま ひろこ 文 後藤 竜二 作 【中学校】 ガジェゴ・ガルシア 作 漂泊の王の伝説 竜の腹 中川 なをみ 作 席を立たなかったクローデット フィリップ・フース 作 松居 スーザン 作 シルヴィ・ネーマン 文 のろのろひつじとせかせかひつじ 蜂飼 耳 作 稲作の起源・伝来と“海上の道” 下 郷土資料 沖縄ポピュラー音楽史 ちゅら海からの風 来間 泰男 著 高橋 美樹 著 ほんとうは怖い沖縄 邪馬台国は沖縄だった! 仲村 清司 著 木村 政昭 著 変革のアソシエ No.2 「変革のアソシエ」編集 委員会 編集 戦後・小説・沖縄 加藤 宏 編 武山 梅乗 編 日米安保再編と沖縄 医者の目で見た「患者学」 わたぶんぶん 小西 誠 著 石川 清司 著 与那原 恵 著 沖縄文学の諸相 琉球歌謡論 干潟のピンギムヌ 仲程 昌徳 著 玉城 政美 著 ー3- 井上 慎也 著 高松 明日香 著 石月 正広 著 沖縄県立図書館通信 第38号 2010.7 利用 県立図書館では新着図書コーナーの隣に 「就職・お仕事に役立つ本のコーナー」 を設置しています。 お仕事・就職のヒントになる本が きっと見つかると思います。 ぜひご利用下さい。 ビジネス書紹介 『この世でいちばん大事な「カネ」の話』 働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。 そうして強くなりなさい。 それが、大人になるっていうことなんだと思う。 西原理恵子 著 理論社 2008年 母の離婚・再婚、義父の自殺、上京、漫画家としての 出発、DV、夫の死・・・激動の人生の節々に考えた 「カネ」のこと。 「カネ」を稼ぐことは「自由」になること こんな力強い著者の言葉は、 何をしたらいいのかわからない。 なぜ働かなければならないのか? そんな若者たちへのエールになるのでは ないでしょうか。 働くことも、お金も、みんな、家族のしあわせのためにある。 お金には、家族を嵐から守ってあげる力もある。 沖縄なんでもQ&A NO.7 (郷土資料レファレンス事例) Q. 沖縄県知事が記者会見などを行なう際、後ろに映っている 屏風の書について知りたい。 A. インターネットで沖縄県のホームページを見てみる。 知事のページ「ハイサイ仲井眞です」に「知事応接室の屏風 について」の項目あり。 同ホームページによると、質問の屏風の漢文は国指定の重要 文化財で、県立博物館・美術館に展示されている「万国津梁の 鐘」に彫りこまれているもので、屏風の字は豊平峰雲氏の書で あるとのこと。 当館の蔵書を「豊平峰雲」で検索してみる。数件ヒットし、 その中から屏風と同じ豊平峰雲揮毫の「万国津梁の鐘銘」や、 鐘銘の注釈などが記載された下記の資料を紹介した。 7 月 日 月 火 水 4 11 18 25 5 12 19 26 6 13 20 27 7 14 21 28 木 1 8 15 22 29 金 2 9 16 23 30 土 3 10 17 24 31 木 5 12 19 26 金 6 13 20 27 土 7 14 21 28 木 2 9 16 23 30 金 3 10 17 24 31 土 4 11 18 25 8 月 日 1 8 15 22 29 月 2 9 16 23 30 火 3 10 17 24 31 水 4 11 18 25 『万国津梁の鐘』 (小島瓔禮著 豊平峰雲書 沖縄総合図書) 9 月 開館時間 平 日 土・日 日 月 火 5 12 19 26 6 13 20 27 7 14 21 28 水 1 8 15 22 29 貸出 午前9時∼午後7時 午前9時∼午後5時 ・ 1人5冊、15日間 ・ 求める本が貸出中の時は予約ができます。 ・ 求める本が本館にない時は、他の図書館から 取り寄せて借りる事ができます。 ・ 電話で貸し出しの延長の手続きができます。 休館日 毎週火曜日 祝祭日 慰霊の日 年末年始(12月28日∼1月4日) 特別整理期間 調査相談 資料に関する問合わせにお答えします。 -4-