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すべての子どもの安心と希望の実現に向けた副大臣等会議 議事概要 日
すべての子どもの安心と希望の実現に向けた副大臣等会議 議事概要 日 時:平成27年8月28日(金)7:20~7:35 場 所:官邸3階南会議室 出席者:世耕内閣官房副長官、赤澤内閣府副大臣、二之湯総務副大臣、梨法務 副大臣、山本厚生労働副大臣、丹波文部科学副大臣、北川国土交通副大臣、 坂口警察庁次長 ○世耕内閣官房副長官より挨拶 ・ 児童虐待防止対策については、昨年8月に副大臣等会議を設置し、12月 に当面の対応策を取りまとめた。その後も厚生労働省の専門委員会において 発生予防から自立支援までの一連の対策を検討するなど、各府省の取組を着 実に進めていただいている。 ・ また、ひとり親家庭・多子世帯支援については、今年4月に局長級の関係 府省会議を設置し、経済的に厳しいひとり親家庭や多子世帯の自立を応援す るため、支援施策の検討を行ってきたところ。 ・ これらはいずれも、すべての子どもの安心と希望を実現するために必要な 支援であることから、このたび、2つの会議体を統合し、本副大臣等会議を新 たに設置したところ。 ・ 後ほど詳しく説明をいただくが、児童虐待防止対策に関しては、子育て家 庭へのアウトリーチ型支援、共通の判断基準によるアセスメント、被虐待児 童への自立支援やフォローアップなど、発生予防から自立支援までの一連の 対策の更なる強化を図る。 ・ ひとり親家庭・多子世帯支援に関しては、自治体の相談窓口のワンストッ プ化の推進、子供の居場所づくり、子供の学習支援などのサービスの充実を 進めるとともに、児童扶養手当などの経済的支援についても、財源確保と併 せてしっかりと充実の検討を進めていきたいと思う。 ・ 子供が抱える問題は、同時にその親や家庭が抱える問題でもある。先日、 大阪府寝屋川市で起こった痛ましい事件は、当該事案自体の要因等はさてお き、地域で子供を守り、また親や家庭にも支援の手を差し伸べることの重要 性を強く感じさせた。そうした視点からも、特に、すぐに相談できる仕組みづ くりや体制の充実、家庭教育支援、子育て家庭へのアウトリーチ型支援など を通じて、子供とその家庭が抱える問題に早期に対応することが重要である と考えている。 ・ 本日は、まさにすべての子どもの安心と希望の実現に向けた施策の方向性 をとりまとめたいと思うのでよろしくお願いする。 1 ○木下厚生労働省大臣官房審議官より「ひとり親家庭・多子世帯等自立応援プロ ジェクト(施策の方向性)(案)」について説明 (資料1の1ページ目) ・ 経済的に厳しい状況に置かれたひとり親家庭や多子世帯の自立に向けては、 ① 支援が必要な方に行政のサービスを十分に行き届かせること ② 複数の困難な事情を抱えている方が多く、一人一人に寄り添った支援を 行うこと ③ ひとりで過ごす時間が多い子供達に対し、学習支援も含めた温かい支援 を行うこと ④ 安定した就労を実現すること などが重要。 (資料1の2ページ目) ・ 前述の課題に対応するためには、自治体のワンストップ窓口の整備、子供 の居場所づくり、児童扶養手当、子供の学習支援や親の資格取得支援など、 各種施策を組み合わせて効果的に支援をすることが重要。 ・ このため、①支援につながる、②生活を応援、③学びを応援、④仕事を応 援、⑤住まいを応援、⑥社会全体で応援、という6つのカテゴリーに分け、 行政の支援に確実につながる仕組みを整備するとともに、総合的な支援が可 能となるよう様々な施策を盛り込んでいる。 ・ 具体的には、 「支援につながる」では、相談窓口のワンストップ化の推進な どを、「生活を応援」では、子供の居場所づくりや児童扶養手当、養育費の 確保支援などを、「学びを応援」では、子供の学習支援の充実や教育費の負 担軽減の推進、子供やその家庭が抱える問題への対応などを、 「仕事を応援」 では、就職に有利な資格の取得支援やひとり親全力サポートキャンペーンの 展開などを盛り込んでいる。 ・ また、 「住まいを応援」では、公的賃貸住宅や民間賃貸住宅における子育て 世帯の居住の安定の確保などを、 「社会全体で応援」では、 「子供の未来応援 国民運動」の展開について盛り込んでいる。 ・ 3ページ目以降は、これまでの内容を詳細にまとめたもの。 ○質疑・意見交換 (北川国土交通副大臣) 2 ・ 国土交通省は住まいを応援するため、公的賃貸住宅については福祉拠点化 を進め、民間賃貸住宅については空き家を有効活用していく。平成28年度 の概算要求においても反映していきたいと思っている。 (丹波文部科学副大臣) ・ 文部科学省としては、フリースクール等で学ぶ子ども達の支援、高校・大 学の奨学金事業の充実、これは貧困対策も兼ねている。 ・ また、学校等においてスクールソーシャルワーカーの配置を拡充すること によって、家庭支援等につなげていければと考えている。 ○木下厚生労働省大臣官房審議官より「児童虐待防止対策強化プロジェクト(施 策の方向性)(案)」について説明 (資料3の1ページ目) ・ 第1に、児童虐待については、児童相談所等の相談対応件数が増加の一途 を辿っており、現在7万件を超えている。子育て家庭へのアウトリーチ型支 援等により、発生予防を強化する必要がある。 ・ 第2に、第1の取組によっても未然に防止できず児童虐待が発生し、通告 を受けた場合には、児童の安全を確保するための初期対応が確実・迅速に図 られるよう、関係機関の役割を明確化し、共通の判断基準によりアセスメン トを実施するなど、関係機関が情報共有することにより、児童一人一人に対 応した適切な支援メニューを提供する必要がある。 ・ 第3に、被虐待児童については、まずは親子関係の再構築を図るための支 援が重要だが、養子縁組のあっせんや里親委託、施設入所等の措置が採られ る場合には、18 歳到達後や施設退所後等を含め、継続的に、個々人の発達 に応じた自立支援を行うとともに、施設退所児童等からの相談に応じるなど 心の拠り所となる居場所づくりの推進等のフォローアップを行い、確実な自 立につなげることが必要。 ・ また、これらの対策を実施するに当たっては、官・民のパートナーシップ を構築し、民間の創意工夫も活用しながら取り組んでいくことが重要。 ・ こうした観点から、発生予防から自立支援までの一連の対策の更なる強化 を図っていきたいと考えている。 ・ 最後に、これらの一連の対策については、効果的に機能するよう、必要な 検証を行い、国、都道府県、市町村の役割と責任の分担や介入と支援の在り 方、司法の関与、里親委託・特別養子縁組の推進などに関する議論も含め、 継続的な見直しを行っていく。 3 (資料3の2ページ目) ・ 先ほどの一連の対策の流れについて、発生予防の強化、関係機関の情報共 有による最適な支援、自立支援とフォローアップ、児童虐待防止対策の継続 的な見直しについて、縦軸に4本の柱としてプロットしており、その一連の 対策の中で横串として民間との協働やアウトリーチ型支援を活用していく というイメージになっている。 ・ 3ページ目以降については、当面の対策として想定している個別具体の施 策をピックアップしたものである。 ○とりまとめについて (世耕内閣官房副長官) ・ 「ひとり親家庭・多子世帯等自立応援プロジェクト(施策の方向性)」及び 「児童虐待防止対策強化プロジェクト(施策の方向性)」については、この 場でご了解いただいて、この形でとりまとめたいと思う。 ・ この後、総理が会長を務める「子どもの貧困対策会議」において、このと りまとめの結果を報告する。 ・ すべての子どもの安心と希望の実現に向け、ひとり親家庭・多子世帯等の 自立支援施策及び児童虐待防止対策について、政府全体として更なる充実策 を打ち出すため、年末までに政策パッケージをとりまとめたいと思う。引き 続き、皆様のご協力をお願いしたい。 以上 4