...

PDFファイル - 島根県立男女共同参画センター あすてらす

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

PDFファイル - 島根県立男女共同参画センター あすてらす
特 集 あすてらすフェスティバル2001
∼対等なパートナーシップ
「女性の人権 」
をめざして∼
レポート
弁護士 福島瑞穂氏講演「個を尊重する社会へ」
自主企画ワークショップ
●男女共同参画の推進に関する条例の基本的考え方について
●こんにちは あなたのまちの男女共同参画行政担当です!
●あすてらすからのお知らせ
10
女性の人権
∼対等なパートナーシップをめざして∼
開館3年目を迎えたあすてらすでは、男女共同参画社会の実現に向けて県民のみ
なさんの理解を深めることや、団体等の活動発表の場として、11月23日(金)、
「女性
の人権∼対等なパートナーシップをめざして∼」をテーマに、
「あすてらすフェスティ
バル2001」を開催しました。
弁護士・福島瑞穂氏の講演会、あすてらす写真コンテスト入賞作品の表彰式や映画
上映(「しまね映画祭2001」)のほかに、県内各地域で様々な活動を続ける団体など
が、ワークショップ、パネル展示・販売、パフォーマンスなどを行いました。
今号では、あすてらすフェスティバルの様子を各レポーターの取材や出展団体から
の感想などで紹介します。
講演「個を尊重する社会へ」
講師 弁護士◎福島瑞穂氏
今回のフェスティバルのテーマである「女
大学でセクハラのガイドラインが作成され
性の人権」について、福島瑞穂さんを講師
たり、痴漢防止啓発ポスターが被害者に
としてお招きし、
「個を尊重する社会へ」と
対するメッセージから加害者に対するもの
題して、
これからの男女の対等なパートナー
に変わるなど、
ここ10年で世の中は大きく
シップについて、
お話しいただきました。
変わり、
「イヤなことをイヤ」と言える時代に
弁護士として、夫婦別姓選択制、婚外
なってきたそうです。
しかし、離婚やセクハラ、
子差別、
セクシュアル・ハラスメントなどの
DVなど、
いろいろな裁判に携わってみると、
問題に取り組んでおられる福島さん。福島
その根本には女性の人権・人格が未だ認
さん自身、大学の同級生だった現在の夫と
められていない状況があるとも。
結婚するときに「本当の意味で対等なパー
こうした自身の体験などを基に、
「自分が
トナーシップを築きたい」
「結婚によって、
自
『こうありたい』
『こう生きたい』という気持
分が吸収合併されるのはイヤだ」といった
ちが大切にされ、
生き直しができる時代になっ
思いから、夫の同意を得て、婚姻届を出さ
てほしい」と強調され、最後は、
「恐れず、新
ずに結婚生活を送っておられ、必然的に、
たな一歩を踏み出してみましょう」というメッ
生まれた子どもも非嫡出子として扱われて
セージで締めくくられました。
しまっている。だから、今自分がやっている
講演終了後の質疑応答では、
「夫婦別姓」
のは、生きがいと実益を兼ねた仕事である
「DV防止法」
「地域に残る古い慣習」など
とのことでした。
について、多くの質問が出され、
「女性の
弁護士として最初に担当したセクハラの
人権」に対する問題意識、関心の高さがう
事例では「嫁入り前なので内密にしてほしい」
かがわれ、予定時間を超えた熱気あふれる
と被害者の母親に言われるなど、社会問
会となりました。
題にしたくないといった風潮が強かったが、
(永瀬レポーター)
自主企画
ワークショップ
自主企画イベントに出展した34団体は、
ワークショップをはじめ展示、販売、パフォー
マンスなどにより、日頃の地域活動の成果を思い思いに表現していました。
ここでは、男女共同参画社会の実現をめざして地域で活動をしている3団体のワー
クショップを紹介します。これまでのフェスティバルではワークショップの出展はほ
とんど見られませんでしたが、政策提言の報告、寸劇、紙芝居などワークショップ
の手法も様々で、参加者との交流もあり、各団体とも手応え十分という感想でした。
個性豊かな3団体のワークショップの様子を参考にして、来年度の「あすてらす
フェスティバル」には、あなたの活動をPRしてみませんか。さあ、来年に向かって
の準備、始めてみましょう。
事例1
研究発表
ら ん
ざ ん
「どうする少子化 しまねからの発信」∼嵐山報告∼
しまね女性塾2001
活動内容
平成12年度しまね女性提言事業「しまね女性塾」を修了したメンバー。少子化へ
の10の提言を島根からの発信として、平成13年度女性学・ジェンダー研究フォーラ
ムにて、ヌエック(国立女性教育会館)で全国へ発表しました。あすてらすフェスティ
バル2001自主企画にワークショップとして出展し、参加者と提言実現のための意見
交換を行いました。今後、
「女性みらい塾」として新しいスタートをと考えています。
レポート
みんなに届け 私たちの提言!
!
書画カメラを使ったプレゼンテーション
平成13年8月、国立女性教育会館(ヌエック)で開催された「女性学・ジェンダー
研究フォーラム」で島根県から初めてのワークショップ参加を果たした、しまね女性塾
2001のメンバーが、「私たちの活動をもっと県内の人々に知ってもらいたい!」と意欲に
燃えてあすてらすフェスティバルに参加されました。
出展団体からのメッセージ
発表の度に、見直すことで提言への思い・
理解が深くなりました。女性塾で学んだこと
当日は予想を超える来場者で会場は満席となり、「少子化」への社会的関心の強
はワークショップ実施に大変役立ちました。
さがうかがえました。最初の1時間は、平成12年度しまね女性塾「しまねの少子化を
特に、書画カメラを使ったプレゼンテーショ
考える」で取りまとめた10の提言内容を研究のプロセスとともに紹介。10か月間にわ
ンの手法は、分かりやすく伝えるために有
たる学習の成果を写真やイラスト、解説図を駆使して発表し、見る者を圧倒するプレ
効でした。
ゼンテーションとなりました。昨年度の報告会と比べても、発表方法にも数々の工夫
今回のワークショプで、少子化の捉え方
がいろいろあること・今後の活動の方向性
が加わり、さらにバージョンアップした内容になっていました。「よりよいものに」とい
を示唆する意見交換ができたことは、大き
うメンバーの前向きな姿勢に頭の下がる思いです。
な成果でした。提言報告をコンパクトにまと
後半の1時間は、参加者との活発な意見交換が行われました。例えば、保育サービス
めて地域・市町村へ発信するために、勉強・
の推進という提言に関しては、
「親への支援も大切だが、赤ちゃんはやはり母親と一緒にい
調査を続けたいと考えています。
たいのではないか」という意見が出され、メンバーが「母親の子育て=質のいい子育て」
少子化への10の提言をより豊かに考え、
とは言えないことを統計データを用いて回答する場面もありました。これは提言内容をより説
得力のあるものにする上で大変重要な論点だったと思います。プレゼンテーションの時間
地域で確かめていくためにメンバーひとりひ
とりが動き出しています。今後、ワークショッ
プのテーマを共有し、ネットワークをメンバー
については、
「1時間は少し長く感じるので、テーマや対象者を絞って発表時間を短縮し、
と広げて行きたいと思います。
地域の公民館を回ってはどうか」という具体的な提案も出され、今後のしまね女性塾2001
ワークショップは、自分たちの思いを参加
の活動に新たな展開を期待する声が寄せられました。
者と共に学べる場です。
しまね女性塾2001のメンバーは、このワークショップをきっかけに「次なるステップが見え
てきたような気がします!」と充実した表情で答えてくれました。これからも「しまね女性
塾2001」の活動から目が離せません!
(木戸レポーター)
事例2
紙芝居&パフォーマンス
「君を世界一幸せにしてあげる!
!」
東出雲町女性がつくる地域会議「せせらぎの会」
活動内容
柔らかなタッチの手作り紙芝居
女性が主体となって魅力ある地域づくりを進めるため、平成4年に、東出雲町内の
8つの女性団体で結成しました。これまで「地域で育む子どもたち」、
「男と女のパー
トナーシップで新時代をつくろう」、
「あじのあるまち東出雲を創ろう」など地域づく
りをテーマにしたフォーラムや、行政について理解を深めるための県知事講演会や
町長との交流会、男女共同参画社会について自らの意識を高めるための女性セミナー
や講座、日本女性会議への参加支援などを行なってきました。
熱のこもったダンス・パフォーマンス
レポート
“違い”を認め合い、それぞれの幸せを見つけよう
出展団体からのメッセージ
結成から10年目を迎えた今年、地域の
フェスティバルの開始時刻に、あすてらすに来館した方達をまず引きつけたのは、1階
中だけにとどまらず町外に向けても何か発信
入り口正面でのパフォーマンス&紙芝居でしょう。出展したのは、東出雲町せせらぎの会。
したいと参加させていただきました。何を発
オープニングは、しなやかでありながら力強いダンス・パフォーマンスで、通りかかる方々
信しようかと考えた末、これまでの活動を通
の視線を釘付けにします。全2曲が終わる頃には、めいめいが、館内で販売中の飲物
して多くの人に伝えていきたいと感じている
やお菓子などを手に、ダンスに魅入っていました。
“みんな違って当たり前。その違いを認め
合い、お互いを尊重し合うことが大切”と
続いて始まった「君を世界一幸せにしてあげる」は、東出雲町に住み、幼稚園に
いうメッセージを「君を世界一幸せにしてあ
通う「いっちゃん」が主人公の紙芝居。お隣に越してきた「なっちゃん」と仲良しに
げる」という紙芝居に込めてみました。そし
なりたいいっちゃんが、なっちゃんを幸せにしてあげるために、身近な人たちを訪ねながら
て、構成団体の一つでエアロビックダンス
「幸せ」の意味を探す物語です。そこには、一人一人の違いを理解し、その違いを認
め合うことで、それぞれの「幸せ」の姿が見えてくるというメッセージが読み取れます。
男女共同参画の基礎でもある、基本的人権を守ることの大切さが、「みんな違って当
などに取り組むグループのパフォーマンスを
この機会に併せて発表しました。
会場にパフォーマンススペースを選び、
通り掛かった人たちに立ち止まって気軽に
たり前」という平易なことばで表されています。丁寧に描かれた愛らしいイラストと、出
観てもらえればと思っていました。しかし、
演者の皆さんの優しい語り口に、ついつい引き込まれてしまった方も少なくないに違いあ
観ていただいた方に、感想をお聞きしたり
りません。
意見交換したりする時間を設け、私たちが
このパフォーマンス&紙芝居は、午後にももう一度開催され、さらに磨きのかかったダ
伝えたいことをしっかりと伝えるという工夫が
ンスと語りで、午前以上の観客を集めていました。 (小川レポーター)
必要ではなかったかと反省しています。
初めての試みで反省点も多々ありましたが、
他の団体のワークショップからも素敵なヒン
トをたくさんいただき、今後の活動を進める
上でも良い経験になりました。これからも、
どんどんチャレンジしていきたいと思います。
◎その他の出展団体
コ
益
財
昭
大
ブ
㈲
共
ミ セ ン コ ー ラ
田 市 女 性 懇 話
団法人しまね女性センタ
和 の こどもた ち実 行 委 員
田 市 婦 人 団 体 連 絡 協 議
ル ー ス ク ラ ン ブ
桜 江 町 桑 茶 生 産 組
同 作 業 所 は と ぽ っ
ス
会
ー
会
会
ル
合
ぽ
ミニコンサート
DVに関するパネル展示
あすてらす写真コンテスト
石井美千子人形展の紹介
すすむマイバッグ運動!!
水中写真展
桑茶の販売
パン・布製品などの販売
弥
栄
村
婦
人
石
見
大
田
郵
便
手 し ご と フ リ ー パ ー ク の
は
ま
な
す
の
中 部 情 報 化 セ ン タ
レ イ フ ラ ワ ー し ま
島 根 県 立 大 学 学 友
島 根 県 女 性 相 談 セ ン タ
会
局
会
会
ー
ね
会
ー
弥栄村の紹介・特産品の販売
年賀ハガキ販売
あすてらすロビーカフェ
活動展示・いなり寿司などの販売
ブロードバンド体験、手作りカレンダー作成
フラダンス実演
学生たちの活動展示
DVビデオ上映
事例3
男女共同参画を考える寸劇
「田中家の晩餐」
「Wi
thたいしゃ」推進懇話会 ひょっとこ一座
活動内容
役者と黒子で表裏のセリフ
「Withたいしゃ」推進懇話会は、大社町の男女共同参画推進計画「Withたいしゃ」
を行政と町民が共に推進していくために組織された会です。
「Withたいしゃ」推進懇
話会では、男女共同参画を町民の皆さんに分かりやすく啓発していくために「ひょっ
とこ一座」という寸劇グループを立ち上げ、
「寸劇―デイスカッション」形式で分かり
やすく、楽しく啓発活動を行っています。
ケーキとお茶で和むディスカッション
レポート
本音で語ろう!男女のこれから ∼ひょっとこ一座の世界∼
出展団体からのメッセージ
「男女共同参画」についてのいろいろな学習方法がありますが、固く、難しい内容の
このたびの「あすてらすフェステイバル」
もの、話を聞いて「なるほど」で終わってしまうものが少なくありません。けれども、
この「ひょっ
のワークショップに参加し、初めて大社町
とこ一座」の会は、寸劇と語り合いで構成された、分かりやすい、開かれた学習の会です。
外での出前寸劇を上演しました。
大社町を飛び出しての「ひょっとこ一座」の記念すべき初舞台。「ひょっとこ一座」
ワークショップとは、
「参加者の自主的活
の紹介の後、55名の観客がわくわくして待っていた寸劇の始まりです。演題は「田中
動方式の講習会」とありますが、私たちの活
動はまさにその意味のままです。ワークショッ
家の晩餐」。会社員の父、パートと介護、家事で大忙しの母、小学4年生のまさこちゃ
プはジェンダーをテーマとした寸劇「田中家
んの家庭での情景が、ユーモアいっぱいに、でも男性優位のおかしさをあぶり出しつつ
の晩餐」で始まり、
その後出演者、参加者が
描かれます。見どころは父、母、まさこちゃん、それぞれの黒子が発する本音の部分。
一緒になりコーヒーと手づくりケーキでの「本
「メシは?フロは?家のことをちゃんとしてから外にでえや。」
音を語ろう会」。始まるまでは、見てくれる人
「お父さんは何もやらんくせに。洗濯物を取り込むくらいして欲しいわ。」 がいるかいないか不安で一杯でしたが、立ち
見が出るほどたくさんの方々に参加いただき、
「みんなで協力してやらないと、お母さんひとりじゃ大変だな。」
表面的な母は、父に急かされても何も言い返さずに、疲れた身体にむち打って、黙々と
「本音を語ろう会」でも時間が足りなくなるほ
ど活発な意見交換ができました。
家事もこなしていますが、心の声は違います。母だって働きに出ていて、当然疲れている。
今回のワークショップ参加では、町外に
帰宅したら父のように、風呂で汗を流してビールを飲みたい!でも、
なかなか声に出して言え
出て新たな出会いができ、またさらなる挑戦
ないのが現実…。観客は自分と重ね合わせ、大きくうなずきながら、
「ひょっとこ一座」の
意欲をもって取り組むことができたということで、
貴重な経験ができたと思っています。この
世界に引き込まれていました。
そして、寸劇の出演者も参加者に混じってのディスカッション。そこでは「女性が押し
つけても男性は変わらない」、「思いやりが大切」という声とともに、「大社町の行政が
ような機会を与えてくださった「あすてらす」
の皆様、関係の方々にお礼申し上げます。
「Withたいしゃ」推進懇話会 池田晴久
住民とともに男女共同参画社会づくりを推進しているところがすばらしい」という声もあがっ
ていました。参加者は語り合う中で、自分の思いこみや、当然のこととして受け入れてき
た慣習を点検し、男女の共生について希望をもって考えることができたようです。
「ひょっとこ一座」のさらなる活躍と、等身大の女性問題学習が広がっていくことを確
信できた会でした。 (佐堂レポーター)
福
乃
家
女
性
福
祉
協
会
ぎ
ん
ぎ
ん
ネ
ッ ト
パ ッ チ ワ ー ク フ レ ンド 出 雲
出 雲 女 性 フ ォ ー ラ ム
つ
る
工
房
女性行政担当者会・自治労益美鹿ブロック女性部
松 江 市 総 合 女 性 セ ン タ ー
福乃家特製トリトン麺などの販売
リサイクルバザー
楽しく見せる自作ビデオの編集
パッチワーク作品展
愛のひとことメッセージ
つるカゴ、
リース、草木染め小物などの展示販売
「いのち・愛・人権」展 女性差別問題パネル
プリエール5年間のあゆみ
全日本同和会島根県連合会女性部
日 原 シ ル ク 同 草 会
ま
ゆ
元
気
工
房
笑 夢 ☆ ネ ッ ト ワ ー ク
N P O 法 人 しまね 子どもセンタ ー
み
と
E
M
の
会
香 木 の 森 ク ラ フ ト 館
人権標語と作品の展示
シルク製品(ネクタイ、スカーフ、風呂敷など)の販売
繭を使った人形の作成指導、販売
女性起業家をめざすメンバーの活動紹介、展示、販売
活動の紹介、調査報告書の販売
EM菌等の紹介、実演
クリスマスクラフト製作
ありがとうございました。
「男女共同参画の推進に関する条例の
基本的考え方について」
答/申/の/概/要
平成13年7月27日に、知事から島根県男女共同参画行政推進会議議長に「男女共同参画の推進に
関する条例の基本的考え方について」諮問しました。推進会議においては、6回の会議、県民の意見募
集、県内4カ所での県民の意見を聴く会などを行い、意見を取りまとめ、平成13年12月17日、福代俊子
議長から知事に答申書が渡されました。
県においては、
この答申を踏まえ、今後、条例化に向けて取組を進めていきます。
答申の概要は、次のとおりです。
1・条例の名称
「島根県男女共同参画推進条例」
とするのが望ましい。
2・条例に盛り込むべき内容
■ 前 文
男女共同参画社会の実現に向けた県の強い意思を示す。
■ 目 的
■ 定 義
「男女共同参画」
「積極的改善措置」
「セクシュアル・
ハラスメント」を定義する。
■ 基本理念
「男女の人権の尊重」
「社会における制度又は慣行についての配慮」
「政策等の立案及び決定への男女共同参画」
「家庭生活における活動と他の活動の両立」
「国際的協調」
■ 県・県民・事業者の責務
県民の責務…県民は、家庭、職場、学校、地域など社
会のあらゆる分野において男女共同参画の実現に努め
ること、男女の性別による固定的役割分担意識に基づ
く制度や慣行を見直すよう努めること、県が実施する施
策に協力することとする。
■ 市町村との連携(*)
市町村に対する助言・勧告を行うことができることとする。
■ 性別による権利侵害の禁止
何人も「性別による差別的取扱」「セクシュアル・ハラ
スメント」「男女間における暴力的行為」をしてはならない。
■ 被害者の保護等(*)
配偶者だけでなく、配偶者以外の親族からの暴力の
被害者に対する保護規定等を設ける。
■一般に表示する情報に関する留意
■ 男女共同参画計画の策定等
■ 県民・事業者の理解を深めるための措置
■ 男女共同参画の推進に関する教育
■ 農山漁村における男女共同参画の推進
本県には、農山漁村が多く存在することから、魅力あ
る地域づくりには、農山漁村において生産活動や社会
活動が生き生きと行われ、地域住民が快適な生活を営
むことが重要である。このためには、男女共同参画を推
進する必要がある。
■ 男女共同参画月間
■ 調査研究
■ 推進体制の整備等
■ 拠点施設の設置(*)
「あすてらす」を男女共同参画の推進拠点と位置づける。
■ 苦情の申出とその処理等
県の施策に対して男女共同参画の観点から苦情の
申出があったときは、第三者の意見を踏まえて適切な処
理をする必要があることから、処理に当たっては、男女共
同参画審議会の意見を聴くものとする。
■ 年次報告
■ 男女共同参画審議会
一部委員を公募する。
(*)
(
注・
(*)
は県民の意見をふまえ、取り入れた事項
御協力ありがとうございました。
◎パブリックコメントの実施状況
県民の意見募集
意見を聴く会
期 間:平成13年10月10日から11月9日まで
意 見:80
期 間:平成13年10月21日から30日
場 所:県内4カ所 ( 松江・大田・浜田・隠岐 )
参加者:187名 意 見:66
)
あすてらすでは、
「男女共同参画社会」をテーマとする写真コ
ンテストを実施しました。
性別にとらわれず自分らしく生きる人々、男女の対等なパートナー
シップのイメージ、変えていきたい伝統や風習の一コマなど、
これか
らの社会に託す思いを表現した作品が、県内外から39点集まり、最
優秀賞1点、優秀賞2点、入選7点、山陰フジカラー賞2点が選ばれま
した。
ここでは、最優秀賞、優秀賞作品3点を紹介します。これらのフレー
ムが語りかけるメッセージをみなさんはどのように受けとめますか?
『いってらっしゃい』と『いってきます』
●田平志穂子(大田市)
毎朝、 父親は出勤の準備をして仕事に行き、母親は家事をして自分の
準備をして仕事に行くという当り前のような朝をやぶっている私の家庭。
これが当り前になったらいいな。
【選者のコメント】
緑あふれる山裾を背景に、ごく自然に微笑みを交わす女と男の和んだ表情をこの
スナップはとらえています。しかも、外出するのは女性、洗濯物を干すのは男性。
つけられた題が朝の日の光の中の爽快なはじまりを演出しています。それは 21 世紀
の対等で、生き生きとした両者の新しいつながりと、新たな社会のありようの誕
生をも示唆しているようです。
生まれた時にジェンダーはない
●太田一紀(出雲市)
お兄ちゃんも育児を手伝います。 吸い込まれるようなその瞳に役割の違いはありま
せん。 誰が決めるのでしょうか。 なぜ決めなくてはならないのでしょうか。
【選者のコメント】
子育てに参加する父親を被写体に選ぶものが多かった中で、幼い「きょうだい」が助け合う場
面に焦点をあてた、ただ一枚の写真でした。「妹」にミルクを与える「兄」の姿に、「兄妹」
の支えあいの自然な雰囲気が漂っており、とても新鮮に映ります。
なによりの贈り物は、兄の表情、澄んだひとみが鑑賞者を和やかに迎えてくれる点ではないでしょ
うか。その目は、将来子育てを引き受ける父親のイメージへと連なることを見る者に納得させてくれ
ます。
“どうだらず”●渡部邦彦(松江市)
“どうだらず”とはどう行列になると仕事が手につかなくなる人達です。順番が来る
のが待てなくて空打ちして歩くこの人達も“どうだらず”で、女性もすっかりその主役
になっています。古くからの伝統の中にも既に「男女共同参画社会」が実現していると
今昔の感の昨今です。(「だらず」とは出雲弁で「我を忘れるほど何かに夢中になる人」
のことを指します。)
【選者のコメント】
おんなたちだけの御輿が祭りの新しい趣向になりつつある中、女と男が交じり合って作るお祭り
(どう
行列)が、
「男女共同参画社会」の視覚的シンボルとなっています。女と男が別々に何かをやるというよ
り、共に企画立案し、共に汗を流し、共に喜びを分かち合う、
という基本的な「共同参画」の理念を、
これ
ほど明確に映像化したものは他にありません。画面の左右に姿を見せる女性二人のゆたかでのびのび
とした姿態と表情や、軽やかながら男たちとともに自然に着実に前進していくさまに、未来へのすがすが
しいメッセージさえ感じます。
は
こんにち
平田市総務民生部総務課特別政策室
TEL
(0853)63-5508
FAX
(0853)63-4685
平田市では今年の4月に機構改革を行い、新たに設置さ
れた特別政策室で女性政策に関する業務を行っています。
残念ながら、本市ではまだ男女共同参画計画の策定にい
たっていませんが、いずれは地域の多くの女性の共感を呼
べる内容とした計画を策定したいと考えています。そのため
には根幹的な課題を捉えて、具体的な問題解決の方策を見
極める必要があることから、今年度から「女性と労働」「女
性と地域」「女性と差別」の3つのテーマをもとに施策を立
案し、実施をしています。
中でも今年度は「女性と労働」に重点をおき、女性の
ための職業能力開発講座を市民生活大学女性学部の講座
と位置付けて9月から実施してきました。これは、男女共同
参画を進めるに当たって女性の経済的自立は不可欠な要素
であることから、取り組むべき当面の課題として、子育てなど
の家庭事情で仕事を辞めた女性の再就職を支援しようとす
るものです。そこで「新しい自分探せるよ ∼時代に負け
ない自分になる∼」をキャッチフレーズに、再就職希望の女
性だけでなく、仕事を持っているけれど更にスキルアップした
い女性のために「再就職トレーニング・実践集中セミナー」
(全7回)、「アサーティブトレーニング講座」、「ワード・エク
セル講座」の3つの講座を開催しました。
パソコン関連は別として、その他の講座はどれだけ地域の
女性の共感が得られるかが心配でしたが、予想を上回る参
ル
漫画パネ
加者に安堵するとともに、改めて問題意識を強く持った多く
の女性の存在を感じることができました。また、講座修了後、
自主的に受講生のみなさんのOB会も発足し、新しい女性
の輪が広がりをみせているところです。
今後、これらの積み重ねを大切にしていくとともに、男性
や子どもたちへも積極的な働きかけを行い、地域ぐるみで取
組みが推進できるような事業展開を行っていきたいと考えて
います。
「市民生活大学女性学部講座」
ル
写真パネ
貸し出します!
あすてらすでは、男女共同参画に関する認識を深め、
ジェ
ンダーに敏感な視点を定着させるために募集したジェンダー
漫画(H12年度)や写真コンテスト
(H13年度)の入賞作
品のパネルを貸し出します。地域での学習会やイベントな
どにぜひご活用ください。
●規格・数量 漫画パネル 15点(A2判×15枚)
写真パネル 13点(A2判×3、B3判×14、計17枚)
ジェンダー漫画入賞作品より
◎詳細は、あすてらすまでお問い合せください◎
写真コンテスト入賞作品より
島根県立女性総合センター
至 江津
国道9号
JR山陰本線
至 出雲
JR大田市駅
●
ファミリー
デパート
パル
〒694−0064大田市大田町大田イ236−4
(JR大田市駅西隣)
TEL
:
(0854)
84−5500㈹ FAX:
(0854)
84−5589
ホームページアドレス http://www.asuterasu.pref.shimane.jp/
利 用 のご 案 内
勤労青少年ホーム
大田市民会館
●
●
(
(
誰 でも 気 軽 に 利 用 できます !
(
(
●開館時間/9:
00∼19:
00
(貸し出し施設については21
:
00まで)
●休 館 日/毎週月曜日・国民の祝日、年末年始(12月29日∼1月3日)
発 行/島根県(環境生活部県民課男女共同参画室) 編 集/財団法人しまね女性センター 第10号/2002年1月発行
Fly UP