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環境 - 大成建設株式会社

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環境 - 大成建設株式会社
環境データ
環境
Plan
( 行動指針系)
基本的な考え方
大成建設グループは、環境配慮型社会の形成を目指し「環境方針」を制定しています。目標や
施策を定めて活動し、
「環境の保全と創造」に努め「先駆的な環境事業」を推進していきます。
高付加価値分野への取り組み強化・
( 経営計画系)
事業領域拡大
中期経営計画・経営課題
社会基盤整備・震災復興への貢献
●
●
Plan
主な課題・目標
(2012年度)
●環境経営活動の推進
(大成アジェンダ
2012の達成)
Do
①環境面で差別化できるアイデア、技術の提案
②環境関連技術の開発・提供
Check
主な取り組み項目
(2012年度)
主な KPI *
●低炭素社会の実現への
貢献
●建物運用段階のCO2予測排出量削減率
●3R活動の推進
●建設廃棄物リサイクル率
●建設廃棄物の適正管理
●電子マニフェスト普及率
●環境配慮技術の提供
●環境技術開発・適用PJのメディア発表件数
●グリーン調達の推進
●施工段階のCO2排出量削減率
●グリーン調達率 Act
達成度 改善
P3
大成
アジェンダ
2012
参照
*KPI(重要業績評価指数)の達成度(Check)および、2012年度の改善(Act)については P15に記載
環境事業の推進体制
Plan
大成建設グループは、
「低炭素社会の実現」
「生物多様性の保全」および「循環型社会の形成」に寄与する環境技術を向上さ
せる環境事業に取り組んでいます。
環 境 方 針
大成建設は「人がいきいきとする環境を創造する」というグループ理念のもと、自然との調和の中で、建設事業
を中核とした企業活動を通じて、良質な社会資本の形成や生活環境の改善に取り組んでいる。
一方、環境問題は地球規模でますます深刻化しており、当社の企業活動は環境への負荷の上に成立している。
これらを環境経営の原点として捉え、環境配慮型社会の形成をめざし、グループ会社とともに全ての企業活動
において、
「環境の保全と創造」に努め、
「先駆的な環境事業」を推進していく。
行動指針
1.環境に関する法律・規則・協定等を順守し、環境汚染を防止するとともに、環境マネジメントシステム(EMS)
を有効に活用することにより環境保全活動を展開し、継続的改善を図る。
2.低炭素社会の実現、生物多様性の保全および循環型社会の形成に寄与する環境技術力を向上させ、その成果
をもって顧客とともに環境問題の解決を図る。
3.企画・設計段階では、地球環境および地域環境への配慮を行い、自然環境と共生した施設の創造、ライフサイ
クルにわたる省エネルギー・省資源、CO2の削減等について顧客に提案する。
4.施工段階では、CO2の削減、生物多様性への配慮、資源の有効利用を推進し、環境への負荷の低減に努める。
また、専門工事業者をはじめとする取引業者と連携し、建設副産物の3R(リデュース・リユース・リサイクル)
等環境保全活動をともに推進する。
5.地域社会とのコミュニケーションを図り、良き企業市民として地域環境の保全に貢献する。
6.海外諸国やNGO・NPO等に対し、環境の保全と創造に関する協力を積極的に行う。
1
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
大成建設生物多様性宣言
大成建設は「人がいきいきとする環境を創造する」というグループ理念にもとづき、自然に学び、自然を大切に
する企業であり続けるために、次の5項目を宣言します。
1.建設活動が、生物資源や生態系へ与えるリスクを分析し、環境マネジメントシステム(EMS)を活用して、その
影響を最小限に抑えます。
2.生物多様性を保全・創出する環境技術力を向上させ、その成果をもって顧客と共に、生態系サービスの持続的
な利用を図ります。
3.自然環境と共生する街づくり、施設づくりの企画・設計に努め、生物多様性の保全と創出に関する提案を積極
的に行います。
4.専門工事業者をはじめとする取引業者と連携し、生物多様性の保全活動を共に推進します。
5.地域社会とのコミュニケーションを図り、国内外のNGO・NPOと協力し、生物多様性の保全活動を積極的に
行い、成果を公表します。
環境マネジメントシステム推進体制
社長
環境委員会
環境委員会幹事会
部会・ワーキング
中央安全委員会*1
大成建設グループ環境推進会議
統括環境管理責任者
(環境本部長:CCMO*2)
全社EMS事務局
内部環境監査チーム
本部長
本社
本部環境委員会
環境管理責任者
本部EMS事務局
支店長
支店
支店環境委員会
環境管理責任者
支店EMS事務局
*1 中央安全委員会
2012年度より、環境事故は中央安全委員会の調査・審議事項になりました。
*2 CCMO
最高炭素管理責任者(Chief Carbon Management Officer)
2
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
環境経営活動の推進
(実績と目標)P3〜12のデータは四捨五入してあるため、合算値とは異なる場合があります。
大成アジェンダ2012実績
大成建設は、
「環境方針」を基に、環境経営目標である大成アジェンダを毎年設定しています。2012年度の主な成果は、以
下の通りです。
【評価基準】 ○:目的達成 △:一部未達成 ×:未達成
Plan
目的
項 目
東日本大震災被災地の
復旧・復興への対応
震災がれきへ
の対応
放射性物質へ
の対応
復興への対応
地球温暖化への対応
低炭素社会の
実現への貢献
省エネルギー
の推進
資源の有効利用
3R 活動の推進
Do
実績
がれきの迅速な広域処理の実
施
─
─
●
災害および法規制関連情報の発信
○
除染の速やかな実施と放射性
物質の拡散防止
─
─
●
社内調査研究 除染技術開発
○
被災者への配慮と作業員の安
全確保の徹底
─
─
線量管理手順に沿った管理の徹底
作業所の線量管理状況の監査実施
○
環境配慮型まちづくり、環境イ
ンフラ整備への貢献
─
─
●
環境配慮型まちづくり、インフラ、エネルギー関連提案
○
30% 43.6%
●
CO2予測排出量(42PJ 集計)
KPI
○
施工段階の CO2排出量削減
(1990年度比)
40% 55.9%
●
CO2排出量調査を10〜11月に実施
KPI
○
オフィス部門の延床面積当たり
のエネルギー消費量削減
(2010年度比)
10% 12.4%
●
建設廃棄物リサイクル率の向上
95% 95.6%
●
新築工事の重量換算混廃率の
低減(建築)
30%
目 標
建物運用段階の CO2予測排出
量削減(1990年度比)
22%
産業廃棄物委託処理量の低減
(土木)
350t/ 346t/
億円
億円
グリーン調達の グリーン調達ガイドラインに基
推進
づく運用
30% 30.6%
生物多様性の保全と
環境貢献活動
生物多様性の
保全と創出
Check
2012年度
目標値
活動内容と成果
●
●
達成
クールビズ、ウォームビズの実施展開
適切な空調管理の実施展開
○
環境データ管理システム(E-DAM)の運用管理、利
KPI
用の推進
○
●
E-DAMによる混廃率実績の把握、管理
○
●
委託処理量削減に向けた啓発資料作成、周知
○
●
●グリーン調達率 30.6%
(建築 30.0%、土木 31.7%)
KPI
○
生物多様性と当社のかかわりを
理解するための教育の推進
─
─
●
生物多様性 eラーニング2回実施
○
設計・施工段階における生物多
様性関連技術の展開
─
─
●
生物多様性保全ガイドラインに基づく客先提案
○
環境ボランティア機会の提供と活動:東京グリーン
シップ・アクション(町田市)、ヤマネの巣箱作り(清
里)、エコキャップ運動、新宿区清掃活動(ごみゼロ
デー) 等
○
●
環境リスクへの対応
環境技術研究・開発と
提案力の向上
総合的な
環境活動
地域社会への
環境貢献
環境貢献活動の推進
─
─
環境法違反ゼ
ロの達成
環境関連法知識の向上
─
─
建設廃棄物の
適正管理
電子マニフェスト普及率の向上
有害・化学物
質の適正管理
吹付石綿と石綿含有建材、
PCBなどの適正処理および管
理の徹底
─
─
●
汚染土壌の適
正処理
汚染土壌などの適正処理およ
び管理の徹底
─
─
●
CO2削減、省エネルギー関連技
術の研究・開発および適用プロ
ジェクトについてメディア発表
20件
以上
30件
●
メディア発表件数
環境配慮型提案
50件
以上
83件
●
総合的な環境配慮型提案件数
○
─
─
大型土のう袋管理にICT 活用
中間貯蔵施設における遠隔操作技術(特許出願)
○
28プロジェクトの実施
○
環境配慮技術
の提供
環境法違反ゼロ
環境教育研修実施 51回 延べ 1,203名
(環境パトロール者研修 14回、170名)
●
放射性物質汚染並びに機器の
遠隔操作などに対応する技術
開発
エコモデルプロ
24プロジェクト以上の実施
ジェクトの推進
75% 85.9%
28
24
プロジェクトプロジェクト
3
○
●
● 電子マニフェス
ト普及率 85.9%
(建築 88.9%、土木 79.0%)
●
KPI
石綿ワーキングを設置し石綿等の適正処理を社内周知
石綿除去、PCB 等の適正処理の指導
土壌汚染情報シートによる管理実施
「汚染土壌管理チェックシート」にて実施状況を把握
●
●
●
●
KPI
○
○
○
○
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
大成アジェンダ2013目標
Plan
東日本大震災の復旧・復興への取り組みを重視して、グループ各社の総力を結集し、グループ行動指針、環境方針および中
期経営計画にのっとり、2013年度の環境経営目標を下記に定めます。
目 的
項 目
東日本大震災
被災地の復旧・
復興への対応
震災がれきへの対応
2013年度
目標値*8
目 標
地球温暖化
への対応
資源の有効利用
●
がれきの適正処理と復興への活用の推進*1
─
●
除染の速やかな実施と放射性物質の拡散防止
─
●
被災者への配慮と作業従事者の安全確保の徹底
─
環境リスクへの対応
●
作業従事者の教育とパトロールの実施による環境事故の防止
─
復興への対応
●
環境配慮型まちづくり、環境インフラ整備への貢献
─
●
建物運用段階の CO2予測排出量削減【1990年度比】 KPI
30%
●
施工段階の CO2排出量削減【1990年度比】 KPI
40%
●
オフィス部門の延床面積当たりのエネルギー消費量削減【2010年度比】
10%
●
建設廃棄物リサイクル率 の向上 95%
●
新築工事の重量換算混廃率の低減
●
産業廃棄物委託処理量の低減
放射性物質への対応
低炭素社会の実現への貢献
省エネルギーの推進
3R 活動の推進
グリーン調達の推進
★
★
*2
★
KPI
30%
*3
350t/ 億円
*4
グリーン調達ガイドラインに基づく運用 ★
●
30%
KPI
生物多様性
の保全と
環境貢献
活動の実施
6回
環境リスクへの
対応
●
生物多様性を保全する活動や研修の実施及び支援★
●
設計・施工段階における生物多様性関連技術の展開
─
地域社会への環境貢献
●
環境貢献活動 の推進
─
環境事故ゼロの達成
●
環境関連法知識の向上と予防処置の徹底
建設廃棄物の適正管理
●
建設廃棄物の適正処理及び電子マニフェスト普及率 の向上 生物多様性の保全と創出
有害 ・ 化学物質の適正管理
汚染土壌の適正処理
●
●
環境技術
研究・開発と
提案力の向上
総合的な
環境活動
の実施
エコモデルプロジェクトの推進
─
*6
★
80%
KPI
吹付石綿と石綿含有建材、PCBなど有害・化学物質の適正処理及び管理
の徹底
─
汚染土壌*7などの適正処理及び管理の徹底
─
CO2削減、省エネルギー関連技術の研究・開発及び適用プロジェクト
についてメディア発表
KPI
20件
●
環境配慮型提案
50件
●
放射性物質汚染並びに機器の遠隔操作などに対応する技術開発
●
26プロジェクト以上の実施★
●
環境配慮技術の提供
*5
─
26
プロジェクト
★は「エコ・ファーストの約束」の一環です。
*1:「推進」とは、推進部門において具体的な目標を掲げて実施することを指す
*6:電子マニフェスト普及率
*2: 建設廃棄物リサイクル率(汚泥を除く)
=
(電子マニフェスト発行件数/マニフェスト発行件数)
×100 =
[(発生量-最終処分量)/発生量]
×100
*7:汚染土壌には、放射能汚染土壌を含む
*3: 重量換算混廃率には、コンがら・アスコンがら・汚泥を除く
*8:目標数値は国内分とする
*4: 産業廃棄物には、汚泥を含み災害廃棄物を除く
*5:環境貢献活動とは、環境ボランティア、作業所での地域活動、その他の地域
貢献活動を含む
2014年度以降の目標(参考)
目 的
建物運用段階の CO2予測排出量の削減
目 標
2020年度までに、建物運用段階の CO2予測排出量を1990年度比 40%削減する。
(トップランナー建築物はゼロカーボンを目指す)
施工段階の CO2排出量の削減
2020年度までに、施工段階の CO2排出量を1990年度比 50%削減する。
電子マニフェスト普及率の向上
2014年度までに、電子マニフェスト普及率 80%以上を目指す。
エコモデルプロジェクトの実施
2014年度までに、海外作業所も含め 30プロジェクトを実施する。
4
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
地球温暖化への対応
建設事業活動を通じた環境の保全・創造のための
活動データを紹介します。
第三者保証
(P14)
該当箇所には マークを記載しました。
Plan
建物運用段階のCO2予測排出量および削減率
施工段階のCO2排出量
Do
Do
土木
■1990 年基準による計算値(103t-CO₂) ●CO₂予測削減率(%)
■CO₂予測排出量(103t-CO₂)
●床面積あたり排出量(kg-CO₂ /年・㎡)
CO₂ 予測削減率
(%)
45
2013 年度目標 CO₂予測排出量
30% 削減(1990 年度比)
27.9
30
49
15
36.2
37
30
0
2008
34
47
床面積あたり排出量
(kg-CO₂ /年・m²)
30.0
41
23
96.8
56.7※
30
453
60
40
25
25
2009
2010
38
241
238
200
37
55.1※
199.8
55.9
■■■CO₂ 排出量
●CO₂ 排出原単位
400
0
合計
967,581
(%)
CO2排出量削減率
60
43.6
建築
768,009
CO2量 (103t-CO2) 103.0
CO₂ 排出量
(103t-CO₂)
600
274
※
25.7
0
CO₂ 排出量(103t-CO₂)
65
60
47
37.5
当期施工高(百万円) 199,572
230
236
252
(kg-CO₂/ 百万円)
300
206
200
2013 年度目標
CO₂ 排出量削減 40% 削減
(1990 年度比)
204
189
2009
2010
272
223
200
2011
2012
100
21
2011
2012
0
2013(年度)
1990
2008
KPI P15
※ 2013(年度)
0
KPI P15
※ 環境パフォーマンス指標算定基準
集計対象期間
2012年4月1日~2013年3月31日
対象組織
大成建設 日本国内のみ
集計基準
エネルギーの使用の合理化に関する法律、地球温暖化対策の推進に関する法律、廃棄物の処理および清掃に関する法律、
フロン回収破壊法、GHGプロトコル、建物のLCA指針等に準拠し、環境情報管理に関する社内規定に基づき集計。
目的
項目
事業種別分類
CO2排出量
スコープ分類
CO2排出量
算出方法
マテリアルフロー関連
NOx、SOx 排出量
算出方法
算定手法
土木事業(作業所)、建築事業(作業所)、オフィス(開発事業およびその他事業も含む)に分類
Scope1:化石燃料の燃焼に伴うCO2排出量
Scope2:電力・蒸気・冷温水使用に伴うCO2間接排出量
Scope3:建設工事場所からの建設廃棄物排出の往路と建設発生土(場外搬出量)搬出の往路・復路に
かかわるCO2排出量
CO2排出係数
軽油・重油・灯油:エネルギーの使用の合理化に関する法律および地球温暖化対策の推進に関する法律の排出
係数を用い、日本建設機械化協会の燃料消費量から油脂分を除いたものを使用して算出
電力:電気事業連合会発表の使用端による排出係数 2011年(京都クレジット反映前)の0.510t-CO2/Mwhを用
いて算出。一昨年の排出量も、この係数を用いて更新
都市ガス:都市ガス供給業者の標準発熱量および地球温暖化対策の推進に関する法律の排出係数を用いて算出
軽油・重油・灯油由来によるNOx、SOxを算出
日本建築学会の「建物の LCA 指針-温暖化・資源消費・廃棄物対策のための評価ツール-改訂版」の
排出係数を用い、日本建設機械化協会の燃料消費量から油脂分を除いたものを使用して本年度より過去
5年に遡り算出
サンプリングされた 144作業所において 2012年度の 2か月間の使用量を集計し、集計値より当該 2か
月の施工高当たりの使用量(原単位)
を算出する。年間排出量はこの原単位に年間施工高を乗ずることに
より算出する。土木事業に関しては工種別に当該算出を行っている
温暖化防止
資源
循環
【土木事業、建築事業】
エネルギー使用量、化石燃料
使用量(軽油、重油、灯油)、電
力使用量、水使用量集計方法
【オフィス】
本年度より全事業所を対象として年間購入量・使用量を各オフィスにて月単位で集計
エネルギー使用量、化石燃
料使用量(軽油、重油、灯
油)、電力使用量、都市ガス
使用量、水使用量集計方法
【土木事業、建築事業】 大成建設の単独工事および大成建設が代表者の共同企業体工事において直接購入した主要建材・資材
主要建材・資材購入量集計方法 の購入量
【土木事業、建築事業】 大成建設が処理を委託されたフロン・ハロンの回収量
フロン・ハロン回収量集計方法
【土木事業、建築事業】 作業所から排出される建設残土
建設発生土搬出量集計方法
【土木事業、建築事業】 大成建設の単独工事および大成建設が代表者の共同企業体工事において発生する建設副産物等(廃棄
建設廃棄物排出量集計方法 物、有価物)
【土木事業、建築事業】 大成建設の単独工事および大成建設が代表者の共同企業体工事において購入している型枠
コンクリート型枠・代替
型枠使用量集計方法
建 物 運 用 段 階 の 予 測 大成建設設計の建築物件において、延床面積が2,000㎡以上の42件のプロジェクト約89万㎡において、
CO2排出量および削減率 プロジェクト毎に「省エネルギー計画書」を用いて算定
施工段階の CO2排出量 作業所の CO2排出量および 1990年度比の CO2排出量の削減率
および削減率
グリーン調達品目の採用結果 大成建設設計の建築物件を対象とした、エコシートCASBEEによる設計仕様への導入分を計上
リサイクル率
〔(発生量-最終処分量)/発生量〕×100
5
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
事業活動が環境におよぼす影響
建設事業活動を通じた環境の保全・創造のための
活動データを紹介します。
第三者保証
(P14)
該当箇所には マークを記載しました。
Do
マテリアルフロー
INPUT
単位
エネルギー使用量合計
作業所(建築)
作業所(土木)
オフィス
化石燃料(軽油・重油および灯油)合計
軽油
灯油
重油
電力合計
作業所(建築)
作業所(土木)
オフィス
都市ガス(オフィス)
主要建材・資材使用量合計
生コンクリート
骨材(砂利・砕石等)
セメント
鋼材
木材
アスファルト
*1
(内グリーン調達量)
コンクリート型枠使用量合計
熱帯合板型枠
代替型枠
代替型枠比率
水
109MJ
109MJ
109MJ
109MJ
103kℓ
103kℓ
103kℓ
103kℓ
106kWh
106kWh
106kWh
106kWh
103m3
103t
103t
103t
103t
103t
103t
103t
103t
103m2
103m2
103m2
%
103m3
OUTPUT
単位
CO2排出量合計
作業所(建築)
作業所(土木)
オフィス
CO2排出量合計
Scope1
Scope2
Scope3
NOX
SOX
フロン・ハロン回収量
建設発生土(場外排出量)
建設廃棄物
再資源化量および中間処理量
直接最終処分量
(内アスベスト処分量)
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
4.08
1.60
2.32
0.17
68
67
1
3.57
1.54
1.87
0.16
61
60
1
151
57
78
16
115
7,043
6,021
288
272
408
33
21
2,621
7,006
4,975
2,031
29.0
3,188
127
56
56
15
108
5,549
4,627
189
361
335
24
14
2,732
4,629
3,605
1,024
22.1
2,537
3.52
1.40
1.98
0.15
48
47
1
0.3
170
55
101
14
117
5,958
5,082
248
193
393
20
22
2,079
4,216
3,079
1,137
27.0
3,122
3.96
1.71
2.13
0.12
62
61
1
0.3
161
50
99
12
85
6,742
5,440
461
164
647
26
4
1,761
4,741
3,094
1,647
34.7
3,063
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
246
97
141
8
246
156
62
27
1,177
175
11
1,669
1,980
1,950
30
11
210
91
113
7
210
139
52
20
1,045
160
6
1,118
1,687
1,646
41
8
195
81
108
6
195
108
70
17
811
123
4
1,757
1,228
1,213
15
5
228
104
119
5
228
134
67
26
1,054
158
5
1,717
1,633
1,614
19
4
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
t
t
t
103m3
103t
103t
103t
103t
INPUT DATA
OUTPUT DATA
■エネルギー使用量
■ CO2排出量*2
(109 MJ)
6
4
2
0
(103t-CO2)
■作業所(土木) ■作業所(建築) ■オフィス
300
4.08
3.96
0.17 3.57
3.52
0.12 3.55
0.15
0.16
0.35
1.60
1.71
1.40
1.54
1.56
2.32
2008
1.87
2009
1.98
2010
2.13
2011
200
100
1.64
0
2012(年度)
246
8
27
97 62
2012年度
3.55
1.56
1.64
0.35
55
53
0.9
0.9
143
58
56
29
150
6,676
5,200
870
130
440
30
6
2,161
4,407
3,543
864
19.6
1,663
2012年度
216
97
103
16
216
118
73
25
921
143
3
2,753
2,236
2,220
17
6
■作業所(土木)■作業所(建築)■オフィス
■Scope1 ■Scope2 ■Scope3
210
7 20
195
6 17
228
5
26
104 67
91 52
81 70
156
141
139
113
108108
119134
2008
2009
2010
2011
216
16
25
97 73
103118
2012(年度)
*1 主要建材・資材の使用におけるグリーン調達品の使用量
*2 2011年度から過年度を含めて、軽油の算出において油脂等の軽油換算分 20%を差し引いて補正
6
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
資源の有効利用
建設事業活動を通じた環境の保全・創造のための
活動データを紹介します。
第三者保証
(P14)
該当箇所には マークを記載しました。
Plan
建設廃棄物リサイクル率の向上
Do
■建設廃棄物の種類別排出量とリサイクル率
建設廃棄物
単位:103t
建築
土木
コンクリートがら
アスファルト・コンクリートがら
建設汚泥
混合廃棄物
木くず
金属くず
その他
合計
新築
257
64
309
12
27
2
35
706
解体
80
27
385
42
14
76
55
679
計
737
24
11
6
6
38
29
851
■建設廃棄物の処理の内訳(汚泥および当社由来分以外を除く)
817
51
396
48
20
114
84
1,530
委託処理量
発生量
1,522
1,413
再資源化施設
1,173
中間処理量
227
再資源化量
1,281
直接最終処分量 14
1,074
116
705
59
48
116
119
2,236
99.9%
99.9%
ー
75.4%
99.9%
100.0%
79.2%
ー
■再資源化量 ■中間処分量 ■直接最終処分量 ( )は汚泥および当社由来分以外を除いた量
(103t)
2,500
1,980
リサイクル
量
1,479
2,236
(1,522)
17
1,687
1,633
666(14)
435 30 (1,275)
(1,117) (227)
(17)
41
(168)
329(14)1,228
498 19
1,500
(828)
(13)
(109)
15 (201)
334
(9)
1,000
1,515
1,554
(89)
1,317
(1,323)
1,116 (1,281)
879
(1,152)
500
(903)
2,000
リサイクル
197
中間処理残渣
30
リサイクル率※
■建設廃棄物排出量
(103t)
有価売却・広域認定・場内利用等
109
合計
最終処分量
43
(1,509)
←みえるように調整して
(730)
0
2008
2009
2010
2011
2012(年度)
KPI P15
※ グリーン調達ガイドラインに基づく運用
Do
大成建設では、構造物の設計・施工・解体時に、環境負荷の小さい資機材および工法の適用を目的とした「グリーン調達ガ
イドライン」を定め、毎年グリーン調達品目を見直しています。2012年度のグリーン調達率は 30.6%※でした。
品目数は2011年度76品目に1品目(省エネ型電気便座)
を加え77品目となりました。2012年度は65の建築設計プロジェ
クトでこのうち、61品目を採用しており、1プロジェクト当りの採用品目数は 9.2品目となりました。
一方、施工部門では重点品目の高炉セメント使用生コンクリート、高炉セメント、再生骨材、スラグ系骨材、再生鋼材(再生
鉄筋・鉄骨)、流動化処理土、高効率蛍光灯照明器具、環境配慮型断熱材などを指定し、作業所への導入を推進しています。
■エコシートCASBEE によるグリーン調達品目の採用結果
建築系品目
断熱サッシ・ドア
26
環境配慮型断熱材
18
陶磁器質タイル
17
再生ビニル系床材
14
透水性舗装(保水性舗装も含む)
10
再生せっこうボード
8
再生タイルカーペット
8
日射調整フィルム
6
パーティクルボード
5
製材及び製材製品(集成材、合板、単板積層材) 5
再生材料を用いた舗装用ブロック(焼 4
成、PC 無筋コンクリート製品)
下塗用塗料(重防食)
4
建物緑化(屋上緑化)
4
建物緑化(壁面緑化)
4
木質系セメント板
3
再生加熱アスファルト混合物
3
高日射反射防水
3
環境配慮型フローリング
2
低揮発性有機溶剤型路面表示用水性塗料 2
高日射反射率塗料
1
再生プラスチック製中央分離帯ブロック 1
設備系品目
自動水栓
49
洋風便器(節水型)
45
高効率蛍光灯照明器具
42
自動洗浄装置とその組込み小便器(節水型)42
LED照明器具
42
電気ヒートポンプ式空調機(ビル用マルチタイプ) 40
高効率変圧器
29
太陽光発電システム
13
ステンレス管
11
環境配慮型道路照明
9
吸収冷温水機
7
鉛フリー電線・ケーブル
6
不活性ガス消火設備
5
高効率ガス温水機器
5
高効率送風機
5
排水・通気用再生硬質ポリ塩化ビニル管
3
段ボールダクト
3
高効率ポンプ
3
省エネ型電気便座
3
EM 電線・ケーブル
2
生ゴミ処理機
2
ガスエンジンヒートポンプ式空調機
2
氷蓄熱式空調機
2
太陽熱利用システム
1
7
構造系品目
再生鋼材
31
高炉セメント
9
高強度コンクリート
9
金属型枠パネル
7
打込型枠
6
高炉セメント使用生コン
4
再生骨材
4
フライアッシュセメント
3
スラグ系骨材
2
フライアッシュセメント使用生コン 1
エコセメント
1
フライアッシュ
1
再生材混入型枠
1
建設汚泥から再生した処理土(流動化処理土) 1
泥土低減型ソイルセメント柱列壁工法 1
路上表層再生工法
1
*数値はプロジェクト数を表します
KPI P15
※ TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
生物多様性の保全と環境貢献活動
Plan
生物多様性と当社のかかわりを理解するための教育の推進
Do
全社員を対象として生物多様性についての eラーニングを年 2回実施し、回答率は90% 以上でした。
環境貢献活動の推進
Do
「いきいき里山づくり」
(東京グリーンシップ・アクション)、ヤマネ巣箱作り、新宿区清掃活動(ごみゼロデー)等の活動を実
施しました。アニマルパスウェイ研究会の成果の普及を目的に設立された(一社)アニマルパスウェイと野生生物の会への支援
を実施しました。
2010年、CO2の削減をテーマに京都クレジット
(CO2排出権)購入活動に始まった「大成 1トンくらぶ」に引き続き、2012年
もCO2の吸収をテーマに「釜石の森の保全」と「ボルネオの植樹」を社員からの募金により応援する「大成 1トンくらぶ」を実施
しました。
「釜石の森の保全」には747名が、
「ボルネオの植樹」には675名の社員が協力しました。
環境リスクへの対応 Plan
環境関連法知識の向上
■指摘項目別割合(2012年度)
Do
作業所における環境法規制の順守を社内的に監査
する「作業所環境パトロール」は全国 695作業所に対
し、延べ 1,214回のパトロールを実施しました。指摘さ
れた事項をグラフに示します。指摘に対しては是正・
作業所
計画
13%
予防措置を講じ、継続的改善を図っています。
電子マニフェスト普及率の向上
廃棄物処理法
29%
教育・
訓練等
32%
建設リサイクル法
6%
資源有効利用
促進法 5%
地方条例 2%
オフロード法 2%
その他 4%
法規制等
55%
労働安全衛生法 3%
水質汚濁防止法等 2%
石綿障害予防規則 2%
Do
廃棄物適正処理のため、排出事業者、収集運搬事業者、処分業者の紙マニフェストへの誤記入や記載漏れを防止するため、
紙マニフェストの電子化をすすめています。2012年度は 85.9% ※(土木 79.0% ※、建築 88.9% ※)の普及率を達成しました。
KPI P15
※ 吹付石綿と石綿含有建材、PCBなどの適正処理および管理の徹底
Do
「石綿等が飛散するおそれがある工事における対応について」の通知を発信し、石綿粉じんの飛散事故防止を推進しました。
また解体改修工事における石綿事前調査結果の 40年間保管業務を開始しました。
汚染土壌などの適正処理および管理の徹底
Do
大成建設保有の販売用不動産のうち、2012年度「土壌汚染対策法」等に基づき調査を実施したものは 5件あり、対策工事
を実施したものは 2件でした。
作業所に対する苦情とその対応
Do
2012年度に全支店の建設作業所へ寄せられた環境に関する周辺からの主な苦情の内容と対応策は以下の通りです。
■作業所への主な苦情内訳(2012年度)
種類
%
内容
騒音
43
●
振動
14
●
6
●
交通障害
工事騒音(解体、重機や発電機、型枠設
置時の作業音等)への苦情
● 杭打作業時の騒音への苦情
●
粉じん
4
●
●
大気汚染
4
●
悪臭
3
●
●
重機や杭打作業時における振動への苦
情
工事用車輌の駐車による苦情
仮囲いによる交差点の視認性に対する
苦情
作業ヤードの粉じんの苦情
既存取合部作業での粉じんの拡散
作業車両の排気ガスによる苦情
アスファルト防水の焦げ臭いへの苦情
改修工事における塗装臭や発電機の異
臭への苦情
対応策
工事の工程や作業内容について周辺の皆様への説明および情報提
供を行うとともに、低騒音・低振動の重機使用を徹底し、防音シート等
の防音対策を実施
● 型枠投げ置きの禁止
● 作業の時間調整を行い、
日中は大きな騒音が発生する作業を控える
●
●
●
●
●
●
●
近隣への説明を実施し了承を得るとともに、一回り小さい機械に変
更する等振動低減対策を実施
車両管理会社への是正指示および交通安全教育の実施
仮囲いを透明パネルに変更し、視認性を改善
散水養生の実施
作業ヤード、および周辺道路の清掃
車両の配置、駐車位置を変更し排気ガスの影響を緩和、アイドリ
ングストップなどエコドライブを徹底
近隣への説明を実施し了承を得るとともに、送風機による換気等
悪臭低減対策を実施
● 発電機の移設、
臭気の発生する作業は休み中に施工する等の対策を実施
●
8
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
環境技術研究・開発と提案力の向上 Plan
A:大成ロテック(株)、B:大成有楽不動産(株)、C:大成ユーレック(株)、D:大成設備(株)、E:大成建設ハウジング(株)、F:成和リニューアルワークス(株)
(2013年 4月1日現在)
環境影響項目
主な環境に関わる法規制等
計画・設計
施工
EMS*1にお い て 環 境 法 規
制等を特定しています
建設事業が展開される土地や周辺の状況を把握し、お客様の要
望に応えながら環境に配慮した最適な計画・設計を行います
騒音・振動や建設廃棄物、CO2排出等の環境負荷をできる限
り抑制し、迅速・確実な建設工事を行います
環境基本法
京都議定書
● 京都メカニズム
● 地球温暖化対策推進大綱
● 地球温暖化対策推進法
● 京都議定書目標達成計画
● 省エネルギー法
● 新エネルギー利用促進
特別措置法
● 都市緑地法
● 住宅品質確保促進法
● フロン回収・破壊法
● 東京都環境確保条例
省エネルギー建築物の設計
・スーパーエコビル
・T-Façade Air( 薄型ダブルスキンシステム)
・エコシートCASBEE*6(CO2 排出量)
・カーボンナビゲーター(建築物 CO2 排出量計画システム)
・T-SEEK(構造環境性能評価システム)
● 空調・照明設備
・T-Zone Saver( 超省エネ自動環境制御システム)
・T-PersonalⅡ
(パーソナル環境制御技術)
・場所打ち杭利用地中熱空調システム
・北国空調(寒冷地のエコ空調システム)
・T-Breeze Floor System(全面床吹出空調システム)
・T-Soleil 100(超高層太陽光採光システム)
・大成オリジナル LED 照明
● その他
・スマート蓄熱・蓄電システム ・直流(DC)給電オフィス
・BIMとVR*7の連動機能
・再生可能エネルギー適用(太陽光、太陽熱、風力発電等)
・CO2地中貯留シミュレーション、CO2地中貯留関連施設
●
●
地球温暖化防止
環境基本法
循環型社会形成
推進基本法
● 資源有効利用促進法
● 建設リサイクル法
● グリーン購入法
● 廃棄物処理法
● エネルギー供給構造
高度化法
●
●
循環型社会形成
生物多様性の保全
環境基本法
生物多様性基本法
● 自然再生推進法
● 自然環境保全法
● 自然公園法
● 生物多様性国家戦略
2012-2020
● 種の保存法
● 特定外来生物法
● 都市緑地法
● 森林法
● 鳥獣保護法
● 景観法
●
ゼロエミッション計画(廃棄物の 3R)
・エコシートCASBEE(グリーン調達)
● 長寿命設計
(材料・構工法開発)
・T-RESPO 構法(長周期地震動対策技術)
・TASMO(次世代知的制震*8 システム)
・T-Grid、T.G-WALL、T.T-WALL
・TASS-floor(3D)
(3次元床免震システム)
・TASS ユニット
(生産施設向け機器免震システム)
・自動倉庫ラック制震システム
・T-RESQF(生産施設向け地震防災システム )
・超高強度コンクリート施工計画技術
・TAS-Fine(超高強度 RC 細柱)
・U.F.C(超高強度繊維補強コンクリート・ダクタル)
・T-Feels(大成エコマテリアル総合評価システム)
● 省資源
・環境配慮型コンクリート
・T-POP 構法(超軽量の長大スパン・プレキャストコンクリート梁)
・CFT 構法(柱にコンクリート充填鋼管を用いた鉄骨造構法)
・コルエアダクト
(高機能段ボール製空調エコダクト)
・TAS-Clean(クリーンルーム用空調ユニット)
・外気冷房導入によるデータセンター構築
・T-Flexible Clean room、T-Smart Clean room
●
エコロジカルプランニング
ランドスケープデザイン(景観計画、建物緑化計画・設計)
● 生態系保全、
環境共生計画
●ミチゲーション、
ビオトープ
● 自然配植緑化、
緑地生態計画
*9
● GIS
を活用した自然環境保全・防災対策設計手法
● 水域環境の影響評価
● 水域環境の再生
● 高濃度酸素水による水質浄化
*10
● 生物多様性簡易評価ツール
CO2ゼロアクション、エコモデル・プロジェクトの推進
カーボンナビオス(建築施工時 CO2 排出予測システム)
● 省エネルギー工法の適用
・トンネル連続ベルコン工法
・ハーモニカ工法(大断面分割シールド工法)
・上向きシールド工法
・ビスコミックス(中温化合材)
を利用した舗装工事 A
・繊維補強鉄筋コンクリートセグメント
● 運搬方法の改善
・輸送距離の低減
・省燃費運転教育(エコドライブ)
・モーダルシフト
(残土、産業廃棄物)
● 工期短縮によるCO2 削減
・シールドマシンの二重ビットによる長距離連続掘進
● 省エネ機器の導入
・電動バックホウ、LED 照明、ソーラー
● バイオディーゼル燃料の使用
●
●
ゼロエミッション施工(廃棄物の 3R)
・ゼロエミッション重点実施作業所の指定
・E-DAM(環境データ管理システム)
・建設発生木材のリサイクル
・伐採材のマルチング材化、堆肥化、炭化
・建設発生土の有効利用(地盤改良材他)
・泥土低減型ソイルセメント柱列杭工法
● 省資源
・超高強度コンクリートのプレキャスト化
・圧縮強度 300N 超高強度コンクリート
・Fc 200N プレキャスト柱適用
・nePre(プレキャスト鉄筋コンクリート製建物)C
・ビル建替え時の既存杭の再利用
・グリーン調達(フライアッシュコンクリート他)
・LNGタンクの DUAL PC 防液堤
●
屋上緑化 、壁面緑化、屋上菜園 E
猛禽類等の希少生物配慮
● 希少植物の移植
● キ
トサン凝集剤を用いた濁水処理システム F
● 地域の森づく
り
● 底泥浄化工法
●
●
●
●
●
●
地域環境問題
環境基本法 ● 河川法
振動規制法 ● 浄化槽法
● 下水道法
● オフロード法
● 大気汚染防止法
● 環境影響評価法
● 海洋汚染防止法
● 水質汚濁防止法
● 騒音規制法
*2
● NOx
・PM*3法
環境アセスメント
T-Heats(ヒートアイランド対策解析評価システム )
● 低炭素街区シミュレータ
● TSounds
(総合騒音予測システム)
● T-Diff
(大気汚染予測評価システム)
● TWinds-Ⅱ
(ビル風予測評価システム)
● テプサム緑化基盤を用いた省管理型屋上緑化システム
● テプサムクールウォール
(ハイテク打ち水システム)
● クローズドシステム処分場
環境配慮施工
騒音・振動自動モニタリングシステム
● 仮囲いの緑化
(緑のカーテン、水のカーテン)
● 給水機能付保水性舗装技術
(涼しい道)A
A
● 地下貯水工法
● UD-HOMET 工法
(低騒音・低振動工法)
● 太径曲線パイプルーフ工法
● 光触媒空気浄化ユニッ
トの地下工事への適用
● ダムICT 施工管理技術
(4D-DIS)
● 建設機械無人化施工システム
●トンネル発破音低減システム
●
●
●
●
●
●
環境基本法
土壌汚染対策法
● ダイオキシン類対策
特別措置法
*4
● PCB
廃棄物特別措置法
● 建築基準法
● 石綿障害予防規則
*5
● PRTR
法
● 放射性物質汚染対処特措法
●
有害物質関係
●
汚 染 土 壌 浄 化(揮 発 性 有 機 化 合 物、石 油 系、重 金 属 等、 ● 汚 染 土 壌 浄 化(揮 発 性 有 機 化 合 物、石 油 系、重 金 属 等、
PCBs、ダイオキシン類、シアン等)
PCBs、ダイオキシン類、シアン等)、原位置浄化
● 地下水浄化
・注水バイオスパージング工法
● 健康住宅計画
・微生物分解法
● 土壌浄化ダブルキャップ保証
・土壌洗浄法 F
● 放射能除染
● 地下水浄化
・透過性浄化壁(マルチバリア)工法 F
●
(M)SDS*11 に関する指導
● 放射能除染
●
*1:環境マネジメントシステム *2:窒素酸化物 *3:粒子状物質 * 4:ポリ塩化ビフェニル *5:環境汚染物質排出・移動登録
*6:建築物総合環境性能評価システム *7:BIM:Building Information Model,VR:Virtual Reality(いずれも3D 技術) *8:風揺れなどを対象とすることから「制振」と書くことが一般的。ここでは特に地震の揺れを対象とする場合、わかりやすく
「制震」を用いる
*9:地理情報システム * 10:生物多様性に配慮した空間づくりの効果を、訪れる可能性のある生物を示すことで評価する * 11:化学物質安全性データシート TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
9
環境データ
A:大成ロテック(株)、B:大成有楽不動産(株)、C:大成ユーレック(株)、D:大成設備(株)、E:大成建設ハウジング(株)、F:成和リニューアルワークス(株)
(2013年 4月1日現在)
環境影響項目
運用・リニューアル・解体
研究開発技術の応用
新しい事業の創出
耐震化による建設構造物の長寿命化、既存建設物の延
命化や構造物を効率的に解体します
建設に関する工法や技術の研究・開発を行い、 環境分野において、新しい事業を創出します
実用化へと技術レベルを高めていきます
総合改修工事
・長寿命化、IT 化、バリアフリー化、省エネ化
D
● 省エネリニューアル工事
● エネルギーマネジメン
ト
・T-Green BEMS
・T-Carbon Conductor
・T-Green Monitor
・デマンドレスポンス対応技術*12
*13 B・D
● ESCO 事業
● フロン回収・破壊
● SF6 の回収
再生可能エネルギー利用
・太陽光発電システム
・太陽熱集光システム
・海流発電システム
・地熱利用促進
● CO2地中貯留技術
● 液化 CO2貯蔵施設の開発
● 熱回収型太陽電池ルーバー
● 調光天井システム
● T-Smart Focus
(次世代人検知センサー)
● 低炭素街区・都市シミュレータ
*7
● BIMとVR
の連動機能
● T-Siteview
(現場でのパノラマ撮影システム)
● もぐらのナビ
(土中音波による地中位置探査シ
ステム)
●
地球温暖化防止
循環型社会形成
ゼロエミッション解体(廃棄物の 3R)
コンバージョン(建物用途変更技術)
● リノベーション
(建物の性能向上)
● 長寿命化補修
・耐震、免震、制震
・グランドフレックスモール工法(自在ボーリング)に
よる旧法タンクの耐震補強
・盛土構造物の耐震補強工法
・Post-Head-bar( 後施工せん断補強鉄筋)による
耐震補強 F
● パイプリフレッシュ工法
(海底管の再生)
● 地下水位低下工法による既存施設の液状化防止対策
● WinBLADE 工法
(地中拡翼型地盤改良工法)による
既存施設の液状化防止対策
● コンクリートがれき有効利用
●
大成スーパーコンクリート
T-POP 構法(超軽量の長大スパン・プレキャス
トコンクリート梁)
● 解体コンクリートを骨材に再利用
● 伐採材の炭化・コンポス
ト化
● キトサン凝集剤処理後脱水ケーキの植栽基盤
への利用
● 稲わらからのエタノール製造
●
●
●
●
生物多様性の保全
歴史的建造物の移設・保存
地域文化の継承・発展
● 文化財の保全
● フォレス
トセイバープロジェクト
● 森の再生
ビオトープ構築後の生態系調査
クラスター分析による緑地計画
● 地域性野草の吹付技術
● 吸着材と水生植物による浄化システム
季節間氷蓄熱空調システム
野菜工場(薄型 LED 照明栽培ユニット)
● 人工海水を利用した水族館
● メタンハイ
ドレートガス漏洩モニタリング
● CO2地中貯留
(CO2注入シミュレーション、CO2輸送)
● 電力貯蔵評価システム
( NAS 電池*14)による
電力の安定化
● 分散型エネルギーネッ
トワーク技術(スマートグ
リッド、スマートシティ構築)
● 最終処分場跡地等の遊休地利用のメガソーラー
● 風力発電
●
●
PFI・DBO*15による最終処分場の整備・運営
事業
● 廃棄物最終処分場再生事業
● PFI による都市ごみ炭化リサイクル事業
● 家畜ふん尿、
生ゴミバイオガス発酵・発電
● 無加水メタン発酵
●
水域環境の再生
干潟/アマモ場の再生
● 既設道路へのアニマルパスウェイの設置・
普及
●
●
●
●
●
●
地域環境問題
環境配慮型解体計画
テコレップシステム(環境配慮型超高層ビル解体工法)
● ワイヤーソーを用いた低騒音・低振動工法
● レーザーノンスリップ工法
地域環境評価システム
振動解析システム
● 集中豪雨の洪水予測
● 光触媒空気浄化ユニッ
トによる水質浄化
システム
●
●
●
●
汚染土壌浄化(揮発性有機化合物、石油系、重金属
等、PCBs、ダイオキシン類、シアン等)、原位置浄化
● 石綿対策
・エレベータシャフト内の吹付けアスベスト除去ロボット
・アスベスト専用台車による地下鉄のアスベスト除去
● ダイオキシン対応焼却炉解体システム
● PCB の適正保管
● 放射能除染
●
有害物質関係
土壌・地下水浄化
シックハウス対策
● 吹付けアスベス
ト除去ロボット
● オンサイ
ト非アスベスト化による無害化処理シス
テム
● 放射能除染
●
●
●
●
●
飲料水事業
室内空気汚染防止
微生物によるベンゼン・シアン汚染土壌の原位
置浄化
*7:BIM:Building Information Model,VR:Virtual Reality(いずれも3D 技術)
* 12:電力の需要量を変動させて需給バランスをとる技術 * 13:省エネルギーの提案、施設の提供、維持・管理など包括的なサービスを行う事業 * 14:ナトリウム・硫黄電池 *15:PFI に類似した事業方式の一つで、公共が資金調達を負担し、設計・建設、運営を民間に委託する方式のこと
10
KPI
P15
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
総合的な環境活動 Plan
エコモデルプロジェクトの推進
エコモデルプロジェクトの海外への展開
Do
Do
2012年度はエコモデルプロジェク
● 3R推進功労者等表彰にて国土交通大臣賞を2件受賞
トの海外展開の試行を開始しました。
3R〔リデュース(発生抑制)
・リユース(再使用)
・リサ
台湾において、土木1作業所、建築
イクル(再生利用)
〕 への積極的な取り組み、継続的な活
動に対して授与される「3R推進功労者等表彰」において、
3作業所およびオフィスにてCO2排出
御堂筋シールド作業所(エコモデルプロジェクト推進現場・
量の算出を行い、約 4万tの排出量が
大阪)と京成菅野工事作業所(千葉)が国土交通大臣賞
あることを確認しました。
を受賞しました。
サプライチェーンの環境負荷の把握
御堂筋シールド作業所は、シールドトンネル特有の材料・
Do
2012年度より、世界で権威のあるCDP(英国の NGO)
設備の工夫による3R活動とCO2 排出量削減の活動が、ま
が主催する、
「CDP サプライチェーンプロジェクト」に参加し
た京成菅野工事作業所は掘削土再利用連壁工法である
ました。国内外の取引先企業が、当社の企業活動に関係し
CRM工法による汚泥発生量削減とソーラー発電によるCO2
て排出した二酸化炭素排出量( GHGプロトコル、スコープ
排出量削減の活動が、それぞれ高く評価されたものです。
3)の把握に取り組みます。
グループ会社の環境データ
グループ環境経営の推進
Do
大成建設グループ環境推進会議に参加している大成ロテック
(株)
、大成有楽不動産(株)
、大成ユーレック
(株)
、大成設備(株)
、
大成建設ハウジング
(株)
、成和リニューアルワークス
(株)
等 7社を対象にマテリアルデータを把握し、CO2および産業廃棄物の排出
量の削減や省エネルギーの推進に共通して取り組んでいます。また2012年度を初年度として、5ヶ年計画で、環境データ収集方法
の標準化作業を開始しました。2016年度の第三者保証取得を目指します。
マテリアルフロー グループ会社
INPUT
エネルギー使用量 合計
事業所
工場
オフィス
化石燃料使用量 合計
軽油
灯油
重油
ガソリン
電力使用量 合計
事業所
工場
オフィス
都市ガス
LPG
水
単位
106MJ
106MJ
106MJ
106MJ
103kℓ
103kℓ
103kℓ
103kℓ
103kℓ
106kWh
106kWh
106kWh
106kWh
10m3
t
10m3
2008年度
1,775
289
1,321
165
31
9
3
18
2
45
1
34
10
3,380
198
170
2009年度
1,788
290
1,327
172
31
8
3
18
2
46
1
35
11
2,900
133
140
2010年度
1,649
255
1,232
162
28
8
3
15
2
46
1
35
10
2,590
145
200
2011年度
1,762
300
1,311
152
29
9
3
17
1
44
1
35
8
3,190
150
100
2012年度
1,743
279
1,302
162
30
8
2
17
3
45
1
35
9
2,853
133
105
OUTPUT
CO2排出量 合計
事業所
工場
オフィス
産業廃棄物排出量 合計
再資源化量
最終処分量
単位
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t-CO2
103t
103t
103t
2008年度
109
20
81
9
299
293
6
2009年度
107
19
80
8
343
334
9
2010年度
99
17
74
8
354
338
16
2011年度
107
20
78
8
437
423
14
2012年度
107
18
81
8
278
267
11
環境担当者から一言
大成ユーレック
(株)
安全環境部長 冠 善哉
PC 工法は、在来工法に比べ、型枠の使用量と工事車両の台数を少なくできる環境にやさしい建築工法です。本工法を使った
工業化住宅建築のパイオニアである当社は、本年 8月に設立 50年を迎えます。経営トップの強い意志の下、直近の5年間で、
PC 工場におけるガス使用量原単位を50%、二酸化炭素排出量原単位を45%、電気使用量を30%、産業廃棄物排出量を
40% 削減してまいりました。今後も新しい技術の市場への展開を図りながら、より一層の環境負荷低減に挑戦してまいります。
11
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
環境会計
Do
2012年度施工高、売上高
単位:百万円
2013年 3月末
施工高
大成建設(国内)
売上高
土木
199,572
204,377
建築
768,009
760,314
開発事業等*
─
32,500
*開発事業等:環境データの発生源は、本社・支店等であるため以下の「オフィス」分類に含む
環境保全コスト
単位:百万円
分 類
2012年度
投資額
費用額
計 前年比 土木 建築 オフィス 合計 前年比
6,066 9,839
31 15,935 1,233
─
─
主な取り組みの内容
1. 事業エリア内環境保全コスト
作業所における仮設工事のうち、大気汚染、水質汚濁、
騒音、振動等を防止するためのコスト
● (1)公害防止コスト
(2)地球環境保全コスト
─
─
642
213
21
876
△535
● ─
─
1
23
4
28
12
作業所等における廃棄物処理費、再資源化コスト、
アスベストおよび PCB 回収・処理費
─
─
5,422
9,604
6
15,031
1,756
設計、エンジニアリングにおける環境配慮のための人件費と経費
─
─
0
0
1,060
1,060
△151
EMSにかかわる人件費、教育費、審査費、作業所周辺
の緑化、地域協力他
─
─
40
17
1,016
1,074
△428
フロン・ハロンの回収費、グリーン電力購入費
● (3)資源循環コスト
2. 上・下流コスト
● ● 3. 管理活動コスト
4. 研究開発コスト
● 5. 社会活動コスト
●
環境関連の研究開発のための人件費、経費
32
6. 環境損傷対応コスト
当社所有の販売物件の土壌調査・浄化費用2,760万円、
地盤沈下・道路・近隣補修費等 60万円
環境 NGO 等への寄付金
● 環境保全コスト 計
0
0
1,532
1,532
△327
─
─
0
0
0
66
66
61
─
─
0
3
28
31
3
─
6,106
9,860
3,732
19,697
390
土木
56
32
環境保全効果
環境保全効果の分類
事業活動に投入する
資源に関する
環境保全効果
事業活動からの
環境負荷および
排出する廃棄物に
関する
環境保全効果
事業活動から算出する財・サー
ビスに関する環境保全効果*
環境パフォーマンス指標
単位
2012年度
建築 オフィス 合計 前年比
58
29
143
△18
●
電力
106kWh
●
軽油
kℓ
28
25
ー
53 △60,816
●
灯油
kℓ
0.3
0.5
ー
0.8 △1,199
●
都市ガス
103m3
●
水
103m3
884
●
CO2の排出量
103t-CO2
103
97
●
NOX の排出量
t
480
441
ー
●
SOX の排出量
●
建設廃棄物排出量
●
建設発生土(場外搬出量)
運用段階の年間 CO2予測削減量
(環境配慮設計による効果)
●
ー
ー
150
696
150
83
65
1,663 △1,400
16
216
△12
921
△214
△271
t
77
66
ー
143
103t
706
1,530
ー
2,236
603
103m3
2,113
640
ー
2,753
1,036
t-CO2
ー
20,634
ー
20,634 △1,996
*1990年度省エネルギー法適応ビル比、算定方法:エコシートCASBEE 活用による予測排出量の算出
環境保全対策に伴う経済効果
単位:百万円
環境保全対策に伴う経済効果
金額
収益
環境保全対策に伴う経済効果(実質的効果)
費用節減
●
主たる事業活動で生じた廃棄物のリサイクル
●
省エネルギーによるオフィスのエネルギー費の節減
●
作業所エネルギー費の節減
●
省資源、リサイクルに伴う廃棄物処理費の節減
232
△ 15
△ 404
△ 2,124
環境保全対策に伴う経済効果(推定的効果) 環境負荷低減量の換算金額
■環境関連研究開発コスト比率
(%)
25
20
■環境負荷率 *当社由来分のみ
環境問題研究開発費/全研究開発費
21.2
21.7
22.4
(kg/ 百万円)
20
17
15
20.0
19.0
4
■環境効率
直接最終処分量/施工高
15
15
14
11
2008
2009
2010
2011
2012(年度)
(年度)
売上高/ CO2 排出量
(施工 + オフィス)
4.2
4.4
4.1
4.4
4.5
2008
2009
2010
2011
2012(年度)
4
10
2
5
0
(百万円 /t-CO2)
6
0
2008
2009
2010
12
2011
2012(年度)
0
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
環境トピックス・環境関連外部評価
環境トピックス
年月
2012年
環境に関するトピックス
4月
5月
「いきいき里山づくり」 -新入社員(事務系)の環境社会貢献活動-を実施
環境省「エコ・ファースト企業」に選定
『テコレップシステム』
が「日本建設機械施工協会 会長賞」を受賞
国連持続可能な開発会議(リオ+20)ジャパンパビリオン 協賛
6月
安全・安心で快適な空間の実現に向け、技術センターの拡充計画がスタート
「ゴーヤdeえこ」プロジェクトを全国的に展開・実施(安全衛生環境協力会連合会)
米国の核関連施設における除染や施設解体で豊富な実績を有するCH2MHILL 社と、
除染事業に関する業務提携契約を締結
7月
780N/mm2鋼とFc150N/mm2コンクリートによる最高強度のCFT柱を実現
「いきいき里山づくり」 -環境との共生を目指す里山づくりボランティア活動-の実施
早稲田摂陵中学・高等学校(大阪)
リニューアル工事が
「日本環境経営大賞」
(主催:日本環境経営大賞表彰委員会・三重県)
を受賞
9月
10月
環境放射能除染・廃棄物処理国際展に出展
土壌地下水環境展に出展
「CDP2012報告会」にて環境本部長が国連大学ウ・タントホールで講演
「いきいき里山づくり」 -環境との共生を目指す里山づくりボランティア活動-の実施
「いきいき里山づくり」が「国連生物多様性の十年日本委員会賞」を受賞
2013年
11月
津波を受流す「減災」冷凍冷蔵施設を設計・施工
12月
エコプロダクツ2012に出展
1月
「創業 140周年記念展 - 未来へのバトン」を開催
スマートシティにおけるエネルギー制御技術の実証を始動
大成 1トンくらぶ「釜石の森の保全」、
「ボルネオの植樹」を実施
2月
「環境配慮型の高強度コンクリート」で大臣認定を取得
「ボルネオへの恩返しプロジェクト」を支援
-レスキューセンター建設協力、寄付金付き自販機の設置、旭川市旭山動物園坂東元園長の講演会協力-
(社)日本建設業連合会より「公害防止対策及び建設副産物のリサイクルと適正処理」で表彰
-九州支店大成JV千綿トンネル作業所-
3月
ヤマネの巣箱作りボランティア(清里)
を実施
環境関連外部評価
「ADNOC HSE AWARD」受賞
「ワットセンス・アワード」受賞
作業所におけるCO2削減活動
アブダビ石油(株)協力のもと、芙蓉
である「 CO2ゼロアクション」と
海 洋 開 発( 株)と 共 同 で 行 っ た
「エコモデルプロジェクト」が評価
「Nurturing Marine Ecosystems」
され、節電やエネルギーの有効
(気候変動に対応したサンゴ、海草移
活用等の取り組みの優れた企業
植技術開発)で、2012年度 ADNOC
として環境省が後援する「ワット
HSE AWARD(Group Company and Contractor
センス・アワード」アクション部門
Partnership Award 部門)
を受賞しました。
の優秀賞を受賞しました。
ADNOC HSE AWARD:アブダビ国営石油会社( ADNOC)が
ADNOCグループ会社、関連会社、コントラクター各社を対象に健
康、安全、環境問題に対する優れた取り組みに対して行う表彰制度
「エコプロダクツ大賞 特別賞」受賞
横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)実証実験で
「CDP 開示先進企業」に選定
取り組む建物内直流給電システム『スマートDCオフィ
3年連続で開示先進企業として選定されました。
ス』が、第 9回エコプロダクツ大賞推進協議会特別賞
日経「環境経営度調査」企業ランキング
(節電優秀賞)
を受賞しました。
建設業部門で第二位となりました。
大成建設は環境省の「エコ・
ファースト制 度」の認 定を
取得しています。
13
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
第三者保証報告書
14
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
環境 KPI
達成状況: ○達成 △一部未達成 ×未達成
低炭素社会の実現への貢献
定義
1990年度比の建物運用および施工段階の CO2 削減率
主なKPI
Check
2011年度実績
建物運用段階のCO2予測排出量削減率
施工段階のCO2排出量削減率
土木
建築
達成度
2013年度目標
37.5%
30% / 43.6%
○
30%
47.9%
35% / 55.1%
○
35%
53.6%
45% / 56.7%
○
45%
建物運用段階では、
「エコシートCASBEE」を設計プロジェクトに適用し実施。また施工
段階においては、 各作業所で建設機械のエコドライブ、 発生土の運搬距離の短縮等
CO2排出削減に努めた。
実績解説
Act
2012年度目標 / 実績
改善・課題
2020年度までに、 建物運用段階のCO2予想排出量40%減、 施工段階のCO2排出量50%減を目指す。
3R活動の推進 /グリーン調達の推進
汚泥を除いた建設廃棄物のリサイクル率
定義
=(発生量ー最終処分量)/発生量×100 /グリーン調達ガイドラインによる調達率
達成度
2013年度目標
建設廃棄物リサイクル率
主なKPI
94.9%
95% / 95.6%
○
95%
グリーン調達率
39.1%
30% / 30.6%
○
30%
Check
2011年度実績
2012年度のリサイクル率は、建築:95.6%(新築89.0%、解体97.9%)
、土木95.7%、
全体で95.6%で目標値を上回った。グリーン調達率は、30.6%(建築:30.0%、土木:
31.7%)
。
実績解説
Act
改善・課題
2012年度目標 / 実績
広域認定制度の利用、 場内での有効利用、 有価売却他品目分別を進め、 建設廃棄物のリサイクル率の向上を図る。
グリーン調達品目の見直しにより調達率の向上を図る。
建設廃棄物の適正管理
手入力によるマニフェスト情報を電子化し、廃棄物の排出事業者、収集運搬事業者、処分事業者の3業者が
定義
情報処理センターを介したネットワークで管理する仕組み。
電子マニフェスト普及率=(電子マニフェスト発行件数/マニフェスト発行件数)×100
主なKPI
Check
電子マニフェスト普及率
達成度
2013年度目標
土木
2011年度実績
73.9%
70% / 79.0%
○
70%
建築
85.0%
80% / 88.9%
○
80%
実績解説
Act
改善・課題
2012年度目標 / 実績
大成建設の各支店・作業所と連携し目標値を達成した。
各支店・作業所に具体的な目標を掲げ2014年度までに電子マニフェスト普及率の向上を図る。
環境配慮技術の提供
定義
環境に配慮した技術の開発および適用プロジェクト(PJ)のメディア発表件数
主なKPI
2011年度実績
環境技術開発・適用PJのメディア発表件数
32件
Check
実績解説
Act
改善・課題
2012年度目標 / 実績
20件 / 30件
達成度
2013年度目標
○
20件
関係各部が環境技術の開発や環境技術を適用したPJについて、メディア発表すること
を目標に掲げて活動した。
CO2削減、 省エネルギー関連技術の研究・開発部門適用プロジェクト関係部門との連携を図る。
15
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
地球温暖化への対応
事例紹介
協力会主催の「ゴーヤdeえこ」活動による節電対策
2011年より、 全国12支店の安全衛生環境協力会(支店ごとに専門業者により組織される安全・衛生・環境の向上を目的
とした組織:以下、 協力会)会員の全員参加による「全国一斉 ゴーヤ de えこ プロジェクト」 活動が、 全国各地の大成
建設作業所にて行われています。
作業所は、「ゴーヤ」 等のツル性植物を植え、 生い茂った緑のカーテンで夏の直射日光を遮ることにより仮建物内の温度
上昇を軽減し、エアコン等の過剰な使用を減らすことで節電に貢献しようというものです。一部地域の作業所で専門工事業
者の皆さんが自発的に行っていた活動を協力会連合会が取り上げ全国展開したもので、 一か所での効果はわずかでも、 全国
一斉に行うことで大きな効果が期待できるとともに、 都市部のヒートアイランド緩和や緑の増加に貢献するだけでなく、 都市
の中の 「みどり」と「みどり」を結ぶ昆虫達の中継場所としての役目も果たし、 作業員の皆さんが身近にできる生物多様性
保全活動の一つでもあります。
当活動は、 専門工事業者の皆さんの環境意識の高さの表れであり、 地道に続けてきた環境啓発教育の結晶です。
今後も協力会と当社作業所が密接に連携し、この活動を通じてさらなる環境意識の向上を図っていきたいと考えています。
名古屋支店 近鉄米野駅構内こ道橋新設工事作業所
エコドライブ研修の実施
全国各地の大成建設の作業所でエコドライブ研修(実技指導を含む)を行い、 施工段階のCO2削減に努めています。
エコドライブを行うことにより、 作業効率を落とさずに、ダンプトラック・重ダンプトラックでは5~10%、 重機では5%程度
燃費が向上し、 CO2排出量を削減しています。
2005年度の開始以来、 2012年度までの累計実施現場数は29ヵ所、 累計参加人数は約1,050名を超えました。
日建連省燃費運転研修会の様子
(名古屋支店設楽原 PA 工事作業所)
ダンプ 実技指導の様子
(横浜支店上依知第二トンネル作業所)
16
建設機械 実技講習の様子
(東北支店胆沢ダム原石山工事作業所)
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
電動バックホウの使用
大成建設は、 御堂筋シールド作業所、 品川線シールド作業所、 小田
急下北沢作業所等で、 騒音の低減、 排気ガスの削減、 給油時の油流
出の防止とCO2 排出量の削減のため、 電動バックホウを採用していま
す。 電動バックホウの導入により、 通常のエンジン式バックホウに比べ
てCO2を約50%以上削減することができました。
作業所で活躍する電動バックホウ
(関西支店御堂筋シールド作業所)
LED照明の導入
大成建設は、 多くの作業所で、 消費電力の少ないLED照明を採用し
て節電に貢献しています。 小田急下北沢作業所では、LEDの導入によ
り、 CO2排出量を年間約100t-CO2削減しました。
LEDを採用したシールドトンネル
(東京支店小田急下北沢作業所)
海上輸送へのモーダルシフト
大成建設の品川線シールド作業所では、 建設発生土の運搬手段をダ
ンプトラックによる陸上輸送から海上輸送に転換する「モーダルシフト」
を実施しました。モーダルシフトにより、 建設発生土の運搬によって排出
されるCO2の約70%を削減できました。
建設発生土の海上輸送用設備
(東京支店品川線シールド作業所)
ソーラー発電によるCO2排出量削減
大成建設の京成菅野工事作業所では、 工事用の防音ハウスと詰所の
屋根に太陽光発電パネルを設置し、 発電した電力を工事のLED照明に
使用しました。これらの取り組みが評価され、 2012年度3R推進功労者
等表彰・国土交通大臣賞を受賞しました。
ソーラーパネル設置状況
(千葉支店京成菅野工事作業所)
17
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
ハーモニカ工法※による建設副産物とCO2排出量の低減
大成建設の原宿立体工事作業所では、 ハーモニカ工法により、 非開削で道路の立体化工事を行いました。ハーモニカ工
法の採用により、 一般的な非開削工法であるシールド工法と比べて掘削土の発生量、 汚泥の発生量、 鋼材使用量を抑える
とともに工期の短縮を実現し、 CO2排出量を約320t-CO2削減しました。
※ハーモニカ工法:箱型マシンを繰り返し使用して掘削したトンネルを積み上げ、大断面トンネルを構築する工法
NLF風管によるCO2排出量の低減
NLF風管は、トンネル工事中の換気設備に用いる送風管で、 通常
NLF 風管
の送風管より漏風率と圧力損失が低く、 送風効率が高い特徴を持って
います。
大成建設の御堂筋シールド作業所では、 NLF風管の採用により、 電
気使用量を35%低減しました。また、 御堂筋シールドでは、これらシー
ルド特有の設備等の工夫により、 2012年度3R推進功労者等表彰・国
土交通大臣賞を受賞しました。
シールドトンネル内の NLF 風管
(関西支店御堂筋シールド作業所)
作業所での「BDF※」製造および利用
大成建設の名古屋大学医学部附属病院外来診療棟(軸)新営工事作業所で、 廃食用油を原料としたBDFを製造し、 建
設作業用重機等の燃料として利用する業界初の取り組みを実施しました。これは、 業務用施設から廃食用油を有価で引き取
り、 作業所内に設置した移動式小型BDF製造プラント(1回分約100ℓを2~3日でほぼ自動的に製造)で約400ℓのBDFを
製造します。軽油にBDFを5%ブレンドしたものを、 建設作業用重機等(掘削用重機のバックホウやエンジン式ハイウォッシ
ャー)の燃料として使用しました。この結果、 施工段階のCO2排出量を約1t-CO2削減し、 地球温暖化防止に貢献すること
ができました。
※ BDF(バイオ・ディーゼル・フューエル)
:植物油・廃食用油を原料として製造されるディーゼル燃料
移動式小型 BDF 製造プラント
建設重機への BDFブレンド燃料給油状況
18
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
場所打ちコンクリート杭を利用した地中熱利用空調システム
大成建設は、 外気に比べ1年を通じて安定した温度を得ること
ができる地中に着目し、 夏期は地中の冷たい熱を冷房に利用し、
逆に冬期は地中の暖かい熱を暖房に利用し、 省エネルギーや
CO2 排出量削減に貢献できる地中熱利用空調システムを開発
し、 千葉県内の大学施設と東京都内の事務所ビルおよび商業施
設に導入しました。具体的には、 場所打ちコンクリート杭の周囲
にUチューブを設置して地中に埋設し、 建物を支える杭と地中熱
交換器を併用した熱交換杭とすることにより、 地中を熱源とする
地中熱ヒートポンプを利用した地中熱利用空調システムを構築し
場所打ちコンクリート杭を利用した地中熱利用空調システム
運用します。このシステムは、 建物からの空調排熱を大気中に
放出しないため、 都市部におけるヒートアイランド対策にも貢献
できるものとして期待され、 当社でも引き続き積極的に提案し推
進していく予定です。
空調エコダクト
大成建設は、 空調用ダクト材として、 CO2排出量を大幅に削減しリサ
イクル性を考慮した 「空調エコダクト(コルエアダクト※ )」 を開発し、
販売を開始しています。コルエアダクトは基材の段ボール、 表面のアル
ミニウムのみで構成されています。生産時のCO2排出量は従来の鋼板製
ダクトに比べ約1/4に削減できました。また、 重量が約1/5となることで、
運搬・施工時の作業負担も大幅に軽減できます。廃棄時は容易に段ボー
ルとアルミニウムに分別でき、それぞれリサイクルが可能です。
コルエアダクトは不燃材料認定(認定番号:NM-1176)を取得し、
グリーンマーク表示商品としても認められています。 空調ダクトとしてコ
ストダウンが図れ、 2012年度末までに96物件に採用されています。
※コルエアダクト:当社とレンゴー(株)、
(株)栗本鐵工所の 3社による共同開発品
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
スーパーエコビル
●スーパーエコビルの頂点として
CO252%削減
を達成した
大成札幌ビル
設計段階から環境配慮を徹底し、 施工、 運用に至る
までのライフサイクルにわたる環境性能の向上を徹底し
て推し進めているのが、 大成建設のエコモデル・プロジ
ェクトです。 中でも、 大成札幌ビル(当社支店社屋)
の建設は 「スーパーエコビル」 と位置づけられ、 建築
物の公的な環境性能評価指標であるCASBEE(建築
環境総合性能評価システム)で最高ランクのS評価を
確保(事業所部分)。 最先端技術の結集によって、 快
適なオフィス環境と高い環境性能の両立が実現されて
います。
大成建設におけるエコモデル・プロジェクトのランク別定義を示した図
PAL・ERR・CASBEEとは、 建築物の省エネ・環境性能を表す指標
PAL:建築物の外壁・窓などを通しての熱損失に関する指標
ERR:設備全体における一次エネルギー消費量の低減率
(※実際は正値で使われます)
CASBEE:建築環境総合性能評価システム
●スーパーエコビルの基盤技術
高い環境性能を持ったビルの建設には、 設計段階での十分な検討が必要で
す。大成建設の建築物CO2排出量計画システム「カーボンナビゲーター」では、
計画初期から実施設計までの各段階において、 常に建築物の環境性能を算出・
把握しながら作業を進めることができます。
一方、 実際の建築物の環境性能を向上させるためにも、さまざまな技術開発
を進めています。その一つのカギとなるのが、自然エネルギーの活用です。
T-SOLEILSYSTEM(ティー・ソレイユシステム)
は、 当社とアクシス(株)が開発した太陽光採光
システム。 照明や空調エネルギーの削減が期待で
きる
カーボンナビゲーターは、PAL-navi、ERR-navi、aurora、
Carbon-Calcなど各種ツールを統合した統合環境性能評価
ツール
●エコでありつづけるために
このような設計・施工により完成した大成札幌ビルは、 2006年7月より業務
を開始しました。 運用実績として、 設計段階の予測値であった従来比(省エネ
法基準ビル比・事業所部分)40%のCO2排出量削減を超える、 52%ものCO2
削減効果を達成。 同時に電力や上下水道に関わる運用コストも削減しています
(2010年度実績)。
また、 2012年度より技術センター内に 「ZEB※ 実証棟」 を建設中であり、
都市型建築でのZEB実現に挑戦しています。
※ZEB:ゼロ・エネルギー・ビルディング。石油や天然ガスなどの1次エネルギーの消費量をゼロにするビル
大成札幌ビル
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
グリーン電力の購入により、CO2排出量削減に貢献
「グリーン電力証書システム」※1の活用により、2008年6月より当社の年間消費電力
のうち、120万kWh相当分についてバイオマス発電※2による電力を5年間使用すること
となり、年間533t-CO2のCO2排出量削減が可能になります(2008年度換算)。
また、2010年4月の発電分から、大成建設の支店・作業所で使用する電力の一部に
グリーン電力を割り当てており、自然エネルギーによる発電の普及促進を図っています。
※ 1 グリーン電力証書システム:太陽光・風力・バイオマス等、発電の際 CO2をほとんど排出しない自然エネルギーに
より発電された電力の環境付加価値(CO2排出量削減・省エネルギー)
を証書化して取り引きする仕組み。企業は、
自然エネルギーによる発電の普及促進に貢献するとともに、使用している電気を自然エネルギーにより発電したグ
リーン電力とみなすことができ、自主的な環境対策として利用することができる
※ 2 バイオマス発電:木質資源・下水汚泥・家畜糞尿・食物残滓等の生物から生まれた再生可能な有機性資源(バイ
オマス)
を活用した発電方法
当社で使用する電力のうち年間120
万kWhをバイオマス発電による自然
エネルギーでまかなっている
廃棄物最終処分場をグリーンエネルギーの畑へ
埋立終了後の最終処分場上部空間は、公園や緑地としての活用がさ
れているものの、跡地利用の制約条件があり、また不等沈下等の障害が
生じるため未利用の土地が多く見られます。
大成建設は、2008年10月より3年間、産業廃棄物処理会社と共同で、
「最終処分場跡地における低コストな太陽光発電設備設置技術の開発」
(環境省地球温暖化対策技術開発事業(平成20~22年度))を進めて
きました。長期的に安定な基礎構造を選定するための比較実証を通じて、
未利用軟弱地盤へメガソーラー建設の提案と技術普及を推進します。
軟弱地盤などの未利用の土地を活用した再生可能エネ
ルギーの導入普及に努めている
南相馬ソーラー・アグリパーク
「南相馬ソーラー・アグリパーク」は、津波被災地 約2.4haを活用し、南相馬市の「再生可能エネルギー推進ビジョン」
の下、太陽光発電所・植物工場・体験学習の組み合わせによる地域循環のモデル・地域再生の先駆けモデルとして計画され、
2012年12月21日に建設着工、2013年3月11日に事業を開始した復興の拠点です。
「福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会」は、この拠点で展開される体験学習プログラム「グリーンアカデミー」の運営
を通じて、南相馬など福島の子どもたちの成長を継続的に支援するとともに、全国の人々との交流により風評被害の払拭と福
島への信頼回復に努め、福島の人々の生活と産業の復興を目指す団体です。
大成建設は、東日本大震災の被災地の復興を支援する取り組みとしてこの活動に賛同し、太陽光発電所の建設に携わると
ともに、法人共同スポンサーとして「福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会」の支援を行っています。
太陽光発電所と植物工場
発電所内で巡視点検作業を体験する子供たち
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
ロジスティクス・ソリューションによる低炭素社会への貢献
大成建設では、 20年間におよぶ物流コンサルティング
事業活動を通じて、お客さま企業の物流改革を推進しCO2
削減に貢献してきました。また2003年からは、自ら物流
運営まで担う3PL※事業に進出し、 個々のお客さまでは達
成できなかった 「共同物流」 による輸送の効率化を実現し
ています。 中でも医薬品業界では、 すでに30社からの委
託を受け、 調達から配送に至る業界サプライチェーン全体
の効率化を図り、 大幅なCO2削減に貢献しています。
※ 3PL:サードパーティロジスティクス(荷主企業のロジスティクス機能一括ア
ウトソーシングサービス)
※大成建設は、3PL 企業であるネットワーク・アライアンス株式会社に出資し
ています
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
資源の有効利用
事例紹介
羽田空港国際線エプロン整備
大成建設の東京国際空港国際線地区エプロン等整備等事業においては、 地震時の液状化防止対策として、 締固め砂杭が
約14万本(打設総延長130万m)計画されていました。この砂杭の材料は、 通常は千葉近郊で産出される山砂を使用しま
すが、 当事業で必要な砂の量は、 約70万m3と大量であり、 輸送による道路交通量及び排出ガスの増加等、 環境面での影
響が問題となります。
そこで、 当事業では約70万m3のすべての砂杭材に、 都内
品 目
数 量
から発生する砂質系建設残土やコンクリート破砕材料を採用し
1)都内の建設残土の有効利用
101,200m3
ました。また約20万2千台のダンプトラックの通行台数を削減
2)コンクリートガラの場内破砕
42,400m3
し、 CO2排出量も約7,100t-CO2削減しました。
3)事業内の建設残土の有効利用
15,000m3
この取り組みが評価され、 2008年度3R推進功労者等表
合 計
彰・国土交通大臣賞を受賞しました。
コンクリートガラの場内破砕状況
4)購入再生材料
購入再生材料の搬入状況
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534,600m3
693,200m3
都内建設残土の搬入状況
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
島根発電所リサイクルコンクリート
大成建設は中国電力・島根原子力発電所に近い敷地にプラントを設置
し、 工事に必要なテトラポッド等の消波ブロックをリサイクルコンクリート
で製作しました。
このプラントでは、 ポルトランドセメント、 銅や鉄を精錬する時に生じ
る廃棄物(金属スラグ)、 三隅火力発電所から排出される石炭灰などを
材料として利用し、 海水で練り混ぜ、 高強度のリサイクルコンクリートを
作成します。ポルトランドセメント以外の資材(約90%)は、 従来廃棄
物として捨てられていたものです。そのコンクリートで島根原子力発電
所の第三号機の護岸工事に使う大型消波ブロック(重さ約20t~80t)
出来上がった 80t 消波ブロック
を製造し、 約46万tの副産物をリサイクル利用しました。(全体で8,743
個、コンクリート量で約24万m3)
■リサイクルコンクリートの代表的な配合およびリサイクル量
ポルトランド
セメント
コンクリート
m3あたりの配合
使用量
(実績値)
転炉・電炉スラグ
( 副産物 )
銅スラグ
(副産物)
石炭灰
(副産物)
海水
合計
217kg
730kg
875kg
397kg
228kg
50,800t
99,500t
256,400t
102,000t
-
ー
(
508,700t
内リサイクル量
457,900t
)
ゼロエミッションへの取り組み
大成建設の中央合同庁舎第7号館整備等事業建設工事作業所では、
エコモデルプロジェクトとして、ゼロエミッションに取り組みました。作業
所では、 3Rの推進と徹底した廃棄物の分別と減容化により、 混合廃棄
物の大幅な削減とリサイクルを推進しました。廃棄物は、 一般廃棄物16
品目、 産業廃棄物95品目に分別集積し、「圧縮・破砕・溶解」 などに
より徹底した減容化の上、サーマルリサイクル(燃料化)、マテリアルリ
サイクル(原材料化)、ケミカルリサイクル(油化)などのリサイクルを
行うとともに、 有価物は売却しました。その結果、リサイクル率99.4%
産業廃棄物を95品目に分別
を達成しました。
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
建物解体コンクリート塊をコンクリート用骨材に再生利用
建物解体時に発生するコンクリート塊を、コンクリート用骨材に再生し「再生骨材コンクリート(M:中品質、 L:低品質)」
として新築工事の杭や基礎に再利用します。大成建設では、 上記コンクリート品質(M、 L)の大臣認定を取得し、 当社技
術センター研究本館リニューアル工事の基礎の一部に、コンクリート品質「M」
(再生粗骨材Mを使用)を最初に採用しました。
再生粗骨材 L 又はM
再生細骨材 L
既存場所打ちコンクリート杭の再利用
概要図
建 物 新 築 時に既 存 杭( 場 所 打ちコンクリート杭:Φ
1,200~Φ1,500)の一部(10本/55本)を再利用する
ことにより、 新設杭のサイズを大幅に縮小しました。この
ため、 杭施工時に発生する建設汚泥を削減しました。 既
存杭の支持力の設定は、 大成建設で開発した杭の 「沈下
予測プログラム」 により新設杭及び既存杭の鉛直荷重分
担を評価し、 施工しました。
既存杭
新規杭
廃棄物(松杭)のリサイクル
発生した廃棄物の中で、 最大の難関が古い建築物の基礎として地中
に埋められていた膨大な量の松杭です。都市再生の動きが加速する中、
地域によっては、 再開発を行えば出てくる松杭のリサイクルが重要な課
題となっています。 東京支店(仮称)太平4丁目錦糸町開発計画作業
所では良質の松杭は、 定尺切断して木材製品原料や紙パルプ原料とし
て、 端材や不良の松杭は、 作業所内に設けた破砕機でチップ化し、 ボ
イラー用燃料チップや堆肥原料などとして約29,000本の松杭リサイクル
を徹底的に行い、ゼロエミッションに取り組みました。
地中より掘り出した松杭の状況
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
再生プラスチック型枠の導入
大成建設の中電川越LNGタンク工事作業所では、再生プラスチック材の型枠
(NF ボード)
を導入し、プラスチックのリサイクル
材活用と森林資源である合板型枠材の使用量削減に取り組みました。
これにより、6,500m2分の再生プラスチック型枠を使用し、約16,000m2分の合板型枠材の使用を削減することができました。
NF ボード型枠設置状況
NF ボード
ハイメッシュセパレータによる汚泥の削減
大成建設の胆沢ダム原石山工事作業所では、 骨材製造時の洗浄過程
で発生する汚泥から「ハイメッシュセパレータ」を用いて砂粒分を取り除
き、 汚泥の削減を行いました。これにより、 7,110m3 分の汚泥を削減
することができました。
ハイメッシュセパレータ(左)と除去された砂(右)
AWSシステムによる防水シート使用材料の削減
大成建設の大茂内第二トンネル工事作業所では、トンネル内の防水
シート設置に 「広幅防水シート自動布設システム(AWSシステム)」を
導入し、 防水シート幅を従来の2mから5mと広くすることにより、 接合に
伴なう防水シート使用量を約2,000m2削減しました。これらの取組みに
より、 2011年度3R推進功労者等表彰・国土交通大臣賞を受賞しまし
た。
AWSシステム全景
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
生物多様性の保全と環境貢献活動
事例紹介
緑と水のカーテン
大阪市中央区における複合ビル 「本町ガーデンシティ」(建築主:積水ハウス(株))の大成建設の作業所において、 積
水ハウス(株)と共同で、 作業所の仮囲いの上部に在来樹種のつる植物と低木を混植したプランターを配し、
“緑のカーテン”
を設置しました。この“緑のカーテン”は、 四季折々の花や実がなる在来樹種を中心に植栽することで鳥や蝶を呼び、 地域
の生態系を復活させるという積水ハウス(株)の 「5本の樹」 計画を応用・実践したものです。また、 仮囲いの内側にネッ
トを張り、 工事中に生じた地下水を当社で開発したネット給水システムで流す“水のカーテン”を構築しました。水分蒸発に
よる気化熱により周辺気温を低下させ、 夏場のクールスポットを創出しました。
緑のカーテン設置状況
水のカーテン設置状況
サシバの保護 ─ 麻志トンネル ─[騒音対策、視覚対策]
広島県の麻志トンネルでは、トンネル坑口から約200mの場所で、 環境省レッドリスト絶滅危惧II類に指定されている猛禽
類、サシバの営巣が確認されました。大成建設では、サシバの生息環境に配慮するため、 騒音と視覚について対策を行い
ました。騒音対策としては、 営巣期に分割発破による騒音低減対策を行いました。また、 視覚対策としては、 可視区域のク
レーン、トラック通過の制限を行いました。
防爆シート設置
騒音測定状況
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
クマタカの保護 ─岩堂沢ダム─[騒音対策・視覚対策]
宮城県の岩堂沢ダムでは、 工事場所付近にクマタカが生息していることが確認されました。
大成建設は、クマタカの生息に配慮して以下の対策を採り、 施工を行いました。
(1)仮設備の塗装色を、 環境団体と協議して深緑色とする。
(2)照明は、クマタカに影響の少ないナトリウム灯を採用する。
(3)
コンクリートプラントのミキサーに防音シートを張り、コンクリートの練り混ぜ時の騒音を低減する。
(4)昼夜工事を行う工事用道路に遮光ネットを設置する。
その結果、クマタカは、 工事中も産卵・子育てをしていることが確認されました。
仮設備の塗装
工事用道路の遮光ネット
動植物の保護 ─京王よみうりランド駅南斜面地通路建設工事─[エコロード]
大成建設は、 東京都稲城市のよみうりランド敷地内に、 新たな通路と平地を造成する工事を実施しました。この工事では、
地域の生態系に配慮し、 緑地内に生息する動物の交通事故死(ロードキル)を防ぐため、エコロードといわれる動物の移動
経路を2箇所設けました。
また、 工事着手前に貴重な植物(アスカイノデ、タマノカンアオイ)の移植を実施しました。移植後の活着率は80~90%
程度で、 活着個体の生育状況は、 良好であることが確認されました。
エコロード
タマノカンアオイ移植個体
アスカイノデ移植状況
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
大規模開発工事におけるホタルの保全活動
大成建設の日本カーリット保土ヶ谷工場跡地開発工事作業所では、ホタルの保全に配慮した建設工事を行いました。当作
業所は多摩丘陵の南に位置し、 周辺には豊かな自然が残されていて、 里山にはエビネやキンランなどの植物、 谷戸(やと)
にはゲンジボタルが生息しています。
作業所では、ホタルの里を保全するため、 処理した工事排水を谷戸に流さないこと、さらに新設道路にルーバー付き照明
器具(ナトリウム灯)の使用等の保全措置を行いました。また、「ホタルの会」 が主催する谷戸の清掃活動に積極的に協力
しました。工事完了後、ホタルの生息状況調査を行い、 周辺の谷戸において150個体以上の成虫を確認しました。
現地で確認されたホタルの成虫
保全された谷戸の環境
アラビア湾岸の水域生態系の環境を創造
アラブ首長国連邦ドバイでは、 政府系デベロッパーであるナキール社による巨大人工島リゾート開発を含め、ウォーターエ
リアの建設工事が進められており、その周辺部に創出する水域の環境創造に期待が高まっています。大成建設は同社と共同
で現地の静穏な水域に自生するウミジグサという海草に着目し、アマモ場再生で実績のある自然繁殖工法を応用して、 魚類
の産卵場・稚魚の育成場となる水域生態系の創造研究に取り組みました。将来的にはドバイ沿岸域にとどまらず、 世界各地
のさまざまな水域生態系の環境創造への貢献が期待され、 実用化されはじめています。
海草移植マットを設置
海草が根付いた移植マット
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
「ノリタケの森」における取り組み
「ノリタケの森」 は2001年に(株)ノリタケカンパニーリミテドが、 名古屋の本社工場内に、 市民の憩いの場として創造
した都市の森です。大成建設の緑地生態計画技術に基づいて樹林や草地、 せせらぎ、 池を配置することで、 都市中心部に
森の再生を目指した新しい生態系を創出しました。完成4年後(2005年)の調査では、 鳥類12種、チョウ類7種、トンボ
類8種、 バッタ7種が確認されています。鳥類の中には3km離れた庄内緑地から飛来したと思われる種もおり、 都市部にお
ける生態系ネットワークが構築されたものと考えられます。これらの功績もあって、日本建築学会の作品選集2007、 愛知県
の愛知まちなみ建築賞をはじめとする10件の賞を受賞しています。
ビオトープ
土地の文化と歴史の継承
アニマルパスウェイに関する研究と実績
大成建設は、(財)キープ協会、(有)エンウィット、 清水建設(株)他と協働で、 道路により分断された森林に棲む樹
上性動物を保護するためのアニマルパスウェイ(動物の通り道)を開発し普及するプロジェクトを2004年より開始しました。
3年間におよぶ実証実験の後、 2007年7月に山梨県北杜市公道上にアニマルパスウェイが設置されました。さらに2009年
よりNTT東日本(株)も加わり、 2号機が2010年3月に同市内の県道上に架設されました。
モニタリングの結果、ヤマネやヒメネズミなどの頻繁な利用が確認されています。本プロジェクトは産官NGO協働の好事例
として内外の評価が高く、 2007年度土木学会環境賞、 2010年度には、 いきものにぎわい企業活動コンテスト環境大臣賞
を受賞しました。
2010年10月のCOP10※の閣僚級と経済界の懇談会にて社長がアニマルパスウェイの話をいたしました。2011年度に
は栃木県那須平成の森にも環境省によってアニマルパスウェイが設置されました。
これまでの研究成果の普及を目的に、2012年に 「(一社)アニマルパスウェイと野生生物の会」 が設立され、 当社もそ
の設立を支援しました。
※COP10:生物多様性条約第10回締約国会議
樹上性動物の利用が確認される
アニマルパスウェイ設置の様子
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COP10にて社長がアニマルパスウェイをPR
TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
近隣とのコミュニケーションを重視した大規模ビル新築工事
大成建設が施工したアーバンネット名古屋ビルは、 地下3階・地上22階、 総床面積は76,467m2と、 東京ドーム1.6倍に
相当する大規模高層オフィスビルです。このビルは北側と西側が大通り、そして南側と東側に住宅街と商店が近接しており、
厳しい近隣環境の中での大型工事でもあることから、リサイクルと分別の徹底によるゼロエミッション※に加え、「周辺環境の
保全」 が大きな課題でした。
このプロジェクトでは、キリンの形をした振動・騒音測定表示装置、『きんりんくん』を設置して、 近隣や一般の方が、 測
定値をいつでも見られるように情報開示に努めました。また現場を覆う高さ3mのフラットパネルの上部に、さらに高さ0.9m
の防音パネルを設置し、 近隣への騒音防止対策を行いました。
この他、 近隣自治会の方に自由に使っていただける掲示板の設置や一斉清掃での周辺部分の清掃を行い、また仮囲いに
フラワーポットを設置して季節の花を植えたり、 近隣小学校の児童の描いた絵を掲示するなど、 周辺の方とのコミュニケー
ションを目指す活動に力を入れました。
※ゼロエミッション:リサイクルできないごみの排出をできるだけゼロに近づける活動
きんりんくん 建築中のアーバンネット名古屋ビル
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仮囲いに展示された児童たちの作品
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環境データ
環境リスクへの対応
事例紹介
石綿の適正処理
建物の解体工事における石綿の飛散防止対策は、 「建築基準法」、「労働安全衛生法」、「石綿障害予防規則」、「大気汚
染防止法」、 「建設リサイクル法」 および 「廃棄物処理法」 など多岐にわたる法律に基づいて適正な工事を行わなければな
りません。2008年度には、 従来の分析方法である 「JIS A 1481“建材製品中のアスベスト含有率測定方法”
」 が、 法
律の規制強化にともない、(1)クリソタイル、アモサイトおよびクロシドライトの3鉱物の他に、トレモライト、アクチノライト
およびアンソフィライトの3鉱物の分析方法、(2)石綿含有率が1%から0.1%に規制強化されたことに伴い、 0.1%以下ま
で定量分析ができること等を記載する改正が行われました。このJIS改正により、 石綿含有建材の含有率分析がより適正に行
われるようになりました。
大成建設では、2008年度からは石綿含有設備機材の除去方法についてのわかりやすい一覧表を社内イントラネットに掲載
するなど、 適切な情報を提供し、 石綿の適正な処理管理の徹底に努めています。
石綿の除去工事場所の隔離事例
石綿含有産業廃棄物の集積状況
地下鉄の営業線内でアスベストを安全に除去 ─東京メトロ─
地下鉄営業線のトンネルと換気口部に列車走行音緩和のため吹き付け
られていたアスベストは、 列車の運行を停止しないと除去は不可能と考
えられていました。大成建設は、「除去専用台車」を開発し、 列車の運
行に支障なく、 安全な労働環境を確保しながら除去を行いました。
これにより乗客の安全・安心を確保するとともに、 列車走行音につい
てもより性能の優れた吸音パネルに取り替えることで改善されました。
この業績により、 2007年度土木学会環境賞を受賞しました。
除去専用台車
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
アスベスト無人化除去・回収システム
大成建設は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として、主に建物解体時におけ
る吹付けアスベスト無人化除去・回収システムを開発しました。フロア対応のシステムは、アーム先端部に剥離用アタッチメ
ントを装着したロボットを、 別室にいる作業員が遠隔操作し、 室内やロボット本体に取り付けられた監視カメラからの映像によ
り、アスベストを除去・回収するものです。従来の作業員が専用防護具を付けて行う作業を大幅に削減することで、安全性、
作業効率性において格段の向上が図れます。また、 剥離したアスベストを回収する際に、 効率良く減容化することで、 廃棄
物処理コストを大幅に低減することができます。そしてまた、エレベータシャフト専用のアスベスト除去ロボットを新たに開発
し、あわせて無人化システムの実用化に取り組んでいます。
アスベスト除去ロボット
(左:フロア用 右:エレベータシャフト用)
シアン化合物汚染地下水の浄化技術
シアン化合物は、 土壌汚染対策法で第二種特定有害物質に分類されている環境規制物質で、 生物に対して強い毒性を示
します。大成建設では、シアン化合物によって汚染された地下水の浄化対策として、 汚染地盤中に存在する微生物の浄化能
力を利用したバイオレメディエーション技術を確立しました。本技術は汚染地盤を掘削せずに浄化を行うので、 工場等を移設
せずに浄化することができます。また、 浄化に伴うCO2排出量を大きく低減できる環境負荷の小さい浄化技術です。本技術
は、 国内で初めてシアンで汚染された地下水の浄化技術として適用され、シアン化合物濃度を環境基準未満に低減させるこ
とに成功しています。
注水バイオスパージング工法による
シアン汚染 地下水の浄化システム
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
稼働中の建物下の汚染土壌を浄化
大成建設は、土壌浄化のパイオニアとして、1991年から2013年3月末までに約2,
300件の土壌浄化プロジェクトに携わっ
てきました。土壌汚染調査から対策、さらにはその後の土地の有効利用まで含めたトータルサービスを提供してきました。
お客様からは、「土壌汚染が有る事は判っているが、上部に稼動中の工場、事務所やその他の施設があり、積極的な浄化
対策が取れない」「居抜き※1で土地建物を販売したいが、建物下に土壌汚染がある。建物を傷つけずに汚染を除去する方法
は無いものか」といった声があがっています。大成建設は、そのニーズに応えるため、お客様の事業を継続しながら浄化を行
うBCP※2浄化工法シリーズとして次の3つの工法を開発し、プロジェクトに応用してきました。
※ 1 居抜き:設備などをそのままにして工場等を売ったり貸したりすること
※ 2 BCP(Business Continuity Plan)
:事業継続計画
BCP- 掘削除去工法の実施状況
箱型ルーフを応用した BCP- 掘削除去工法
(1)BCP- 掘削除去工法
(2)BCP- 化学分解工法
(3)BCP- 抽出除去工法
重金属類の掘削除去を対象とした建物下の掘削 揮発性有機化合物( VOC)を対象とした特殊浄 VOCを対象とした低コストの水平スパージング
除去工法
化剤を用いた短期間で行える水平注入工法
工法
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
環境技術研究・開発と提案力の向上
事例紹介
閉鎖型超高層建物解体工法「テコレップシステム」
大成建設は、 閉鎖された解体空間の中で超高層ビルを巻き戻し再生
するように分解することで、 環境に配慮しながら効率的に超高層建物を
解体するシステムを、 開発しました。 騒音・粉塵を漏らさないことで近
隣環境の安全・安心を確保し、 荷降ろし発電でのCO2排出量削減など地
球環境負荷を低減します。 既存屋根を有効利用した閉鎖型の空間の中
で内部の柱、 梁、 壁などの分解作業を行い、 昇降機能を有する仮設支
柱を利用して、 1フロアごとに自動で降下させながら建物を解体します。
すでに都内の100mを超える超高層建物2件の解体工事に適用していま
す。
低炭素街区シミュレータ
大成建設は、 街区スケールの快適性と省エネルギー効果を評価する
独自システムを開発し、 適用しています。このシステムでは建物単体の
夏
省CO2対策に加え、 街区スケールのCO2排出量を総合的に評価します。
建物の空調・照明負荷、 太陽光発電の発電量を予測し、 周辺環境が与
える影響を解析することで、 都市再開発における快適な環境の創造と
CO2削減に展開することが可能です。
冬
横浜スマートシティプロジェクト
(YSCP)実証事業への参画
大成建設は、 経済産業省が 「次世代エネルギー・社会システム実証」 の先駆けとして2010年に全国4地域でスタートし
た事業のうち、 横浜市が推進する「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP) ※1」に参画しています。
技術センター内に最先端の設備システムと、 次世代型の蓄熱・蓄電システムを導入。「つくる(創熱・創電)」「ためる(蓄
熱・蓄電)」「つかう(運用)」「かんがえる(スマートBEMS)」をコンセプトに、 快適性と最適なエネルギー利用の両立を
目指しています。さらに、 地域のエネルギーマネジメントシステム(CEMS)を介した連携により、デマンドレスポンス※2にも
対応することで、コミュニティ全体のエネルギー利用の最適化が可能となります(当実証事業は、 ㈱東芝との共同実施です)。
※1 YSCP:快適かつ低炭素な都市を実現するため、 横浜市が民間
企業と共同で取り組んでいる事業です。CEMSを中心とした地
域エネルギー・マネジメント・システムの開発・運用と、 太陽光
発電等の普及・活用促進によって、 市民とエネルギーの関わり方
の変革を目指している
※2 デマンドレスポンス:電力網における需要(デマンド、 特にピー
ク需要時)に応答して、 電気需用量を加減すること、またはそ
のような仕組み
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
未利用バイオマスを原料とした次世代バイオ燃料製造の実証試験事業
温室効果ガス削減を目的に化石燃料の代替として、 国際的に普及が進行しているバイオエタノールは、その原料を食料穀
物から食料と競合しない草などのセルロース系バイオマスへとシフトする動きにあります。
大成建設は、 農業廃棄物として大量に発生する稲わらなどの、「未利用セルロース系バイオマスからエタノール燃料を作る
実証試験」
(サッポロビール(株)と共同※)に取り組んできました。米の収穫後に発生する稲わらの収集運搬方法からエタノー
ルの製造および製造過程に排出される残渣の活用まで一貫した製造システムを構築し、 高効率な製造方法の技術開発・技術
実証を実施しました。バイオマスの利活用により、 地産地消エネルギーの創造や温暖化防止に貢献します。なおこの事業は、
一般財団法人エンジニアリング協会・2013年度 「エンジニアリング奨励特別賞」を受賞しました。
※農林水産省ソフトセルロース利活用技術確立事業(平成20~24年度)
次世代バイオ燃料製造実証設備(北海道恵庭市)
高効率無加水メタン発酵システム
大成建設は、 再利用の遅れている食品廃棄物(生ごみなど)を対象に、 微生物によって都市ガス成分へ変換する独自の
無加水メタン発酵技術を開発しました。対象原料は水を加えずに発酵できるため、 従来(湿式)法と比べて発酵済残渣の発
生量を大幅に削減できます。 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究事業を通じて、
2008年4月末から2年間、「釜石市で発生する食品系・水産系廃棄物を対象に1日500㎏の処理実証試験」を行いました。
国内で年間約2,100万t-CO2発生している食品系・水産系廃棄物の有効な資源循環・エネルギー変換技術として、 本シス
テムの普及を目指します。
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
木炭施用で温暖化対策メロン
青い森國土保全協同組合は、 2008年から岩木川(青森県)上流域の森林で丸太生産を行うと共に、 従来は林地残材と
して放置されていた森林バイオマスを同時に集材し、チップと木炭を生産しています。木炭は下流域に広がる津軽平野の農
地で土壌改良資材として利用され、 農作物の根圏環境改善と美味しさアップに役立っています。さらに、リンゴ園の融雪材、
農業排水路の水質浄化資材などにも活用されています。
大成建設は、 岩木川流域の森林保全、 農地保全、 水域保全に貢献する青い森國土保全協同組合の活動を資源生産性向
上と自然環境保全型低炭素社会構築の視点から支援しています。
森林バイオマスを活用せずに林地残材として放置すると、 植林してから数十年かけて固定してきた全ての炭素が再びCO2
に分解されて大気に排出されてしまいます。木炭にすることで分解しない炭素として木炭中にCO2が固定され、 農地に施用
することで炭素が半永久的に地中に隔離されるので大気に排出されるCO2排出量が減ります。この木炭の生産から農地施用
までのライフサイクルCO2評価に基づくカーボンマイナス効果と美味しさアップ効果に着目したメロンや米などの温暖化対策
農作物の販売も行われています。
森林バイオマスを丸太材と一緒に集材
木炭施用の畑で元気に育つ温暖化対策メロン
田原リサイクルセンター風力発電所
大成建設が建設および運営に参画している愛知県田原市の都市ごみリサイクルセンターである「炭生館」 の隣接地に風力
発電施設が完成し、 2006年12月より運転を開始しました。田原市が推進する「たはらエコ・ガーデンシティ構想」 の一環
として、「炭生館」 の運営に必要な電力を再生可能エネルギーで賄うことを目的に、 建設された発電施設です。今回のプロ
ジェクトは、「炭生館」 PFI事業の参画企業グループ(メタウォーター(株)、 当社など民間5社)が、 田原市と第三セクター
「(株)グリーンエナジーたはら」を設立し、 風力発電事業を行うもので、 当社は風車選定委員会において、いくつかの候補
者の中から選ばれ、 施設の建設と維持管理((株)明電舎との共同管理)を担当します。当社にとっても、 風力発電の事業
企画から参加し、 設計・施工・維持管理まで対応するのは初めての試みで、 今後の風力発電事業への試金石として重要な意
味を持つプロジェクトです。
風車は、 国内で初めて導入されるドイツリパワー社製 「MM82」(発電出力1,980kw)、 羽の直径は82m、 最高到達高
さは121mとなります。
風車の完成により、「炭生館」 は、 都市ごみの炭へのリサイクル、ビオトープによる自然再生、そして再生可能エネルギー
の製造が体験できる環境教育施設として機能がより充実しました。
リサイクルセンター「炭生館」
「炭生館」に隣接して建設された風車
都市ごみのリサイクルとともに環境学習に最適な施設と
して多くの見学者が訪れる
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
CO2の地中貯留をシミュレーション
CO2回収・貯留(CCS)は、火力発電所などの大規模
排出源からCO2を分離・回収し、地下の地層中に圧入・貯
留する地球温暖化対策です。CO2地中貯留のシミュレーシ
ョン技術は、地層に圧入された後のCO2の挙動や周辺環境
影響を予測するものです。
大成建設では、地球シミュレータなどの大規模並列計算
機などを用いることで、従来の百倍以上の高解像度シミュ
レーションが可能なシステムを開発しました。これまで、大
規模な地中貯留によって副次的に生じる広域的な地下水環
境影響の予測※などの研究を行ってきました。
地中貯留の解析例
今後は、国内外(米国、豪州など)のフィールド実証試
験の予測・評価に適用をすすめ、将来的にはCCSプロジェ
クトの経済性や安全性の評価に活用する予定です。
※ 本課題は、文部科学省の地球シミュレータ産業戦略利用プログラムに採択さ
れている
超高強度コンクリート技術で高耐久・長寿命な建物
鉄筋コンクリート構造(RC構造)における最新技術を集約した大成建設の自社ブランド 「T-RC+」 により、お客様に快適
で長寿命な建物をご提供しております。この中でも、 設計基準強度(Fc)100N/mm2以上の超高強度コンクリートを活用
した超高層集合住宅の施工実積は20棟を超え、 業界のトップランナーとなっております。「T-RC+」による超高層集合住宅は、
柱に超高強度コンクリートを使用することで、 高耐久・長寿命な建物にできるほか、 柱と柱の間隔を広げたり、 柱を細くした
りできるというメリットがあります。現在では、 設計基準強度300N/mm2の超高強度コンクリート柱や、 超高強度コンクリー
トを活用した長スパン梁なども実用化しており、 住宅だけでなく、 快適なオフィスビルなども安価に構築できるようになってお
ります。このような建物は、 部材断面縮小による使用材料抑制によってCO2排出量の低減が図れるだけでなく、 高耐久・長
寿命となることで、 環境負荷を低減することが可能となります。
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
UFC(ダクタル)で軽量化・長寿命化
超高強度で繊維補強コンクリート(このようなコンクリートを一般的に
UFCと称します)であるダクタルは、 構造物中に鉄筋を配置しないのが
通常です。そのため、 部材厚を従来のコンクリートに比べて1/2~1/4
まで薄くすることができ、 構造物の重量を大幅に低減するとともに基礎
の規模縮小を可能とし、 上部工および下部工の使用材料を削減すること
ができます。また、 100年以上の耐久性を有するため、ライフサイクル
コストの大幅な削減も実現可能です。羽田空港国際線地区に建設された
GSE橋梁では、 橋梁の重量を従来の60%までに大幅削減し、 下部工へ
の負担を軽減いたしました。 桁高を抑えることにより周囲の土工事の数
羽田空港国際線地区 GSE 橋梁
量も減らすことができ、 重機から排出されるCO2も削減しております。ま
た、 同じく羽田空港に建設されたD滑走路では、 東京ドームの面積の約
3.7個分にあたる171,800m2にUFC(ダクタル)を用いた大型床版が
採用され、 下部構造の鋼桁や鋼管杭の重量削減や海上の厳しい環境下
での耐久性向上に貢献しております。
高濃度酸素水による水域浄化システム
富栄養化が進んだ閉鎖性水域では、 慢性的な貧酸素の環境になり、 生物の生息が難しく、 水質の悪化が問題となっていま
す。このような環境の改善方法として、 酸素を供給する各種の方法がありますが、 従来方式での酸素供給量は100%の酸素
飽和度(水中に溶け込む酸素の比率)が限界でした。大成建設は、 酸素飽和度が200%以上に達する大量の酸素を溶け込
ませて再び水中に放水する、 効率的な酸素の供給を利用した水域浄化システムを開発しました。このシステムは酸素の供給
量が従来の2倍以上多く、より広範囲の貧酸素環境を改善することが可能です。水域再生技術の一つとして、 湖沼、ため池
などでの利用を目指しています。
エコロジカルプランニング
●スタートは4つの 「知る」
私たちの事業のフィールドとなる計画地。そこに何かをつくる際には、 常にその地域を見つめることからスタートします。ま
ず、 生態系の原点とも言える「水」。地域の水環境を知ることで、自然の循環システムの持続が可能になります。
続いて「緑」。地域の歴史とともにはぐ
くまれてきた植生には、 快適な生活環境
を創造するカギが隠されています。
そして 「風」。 四季折々に吹く風や、
時間によって刻々と変わる風の様子を知る
ことが、 環境に与える負荷を抑えながら、
その土地ならではの快適さを実現すること
につながります。
最後に 「人」。 私たちの仕事は、 人々
の暮らしのためにあります。 地域の暮らし
の有様を読み解き、 さらにその魅力を高
めることで、 いきいきとした社会とその未
来をつくり出すことができます。
エコロジカルプランニング 環境カルテ
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
●第一歩は北の大地から
エコロジカルプランニングの開発に着手したのは、およそ18年前。現在のように声高に環境問題が叫ばれるようになる前
から、 私たちは研究とさまざまな試みを重ねてきました。 そうした取り組みが、 はじめて大きな成果として結実したのが、
2001年に誕生した日本最北の全天候型ドームである札幌ドームです。
■札幌ドーム竣工後 10年目調査で
確認された生き物種数
天然芝移動式フィールド「ホヴァリングステージ」でも知られる札幌ドーム
建設前にも勝る豊かな自然環境の実現が目標であった
31haにおよぶ農業試験場の跡地に建設された札幌ドームは、 その周辺に広がる豊かな緑地との連続性を維持しながら開
発されました。樹林の復元や水辺の創出などを視野に入れた設計・施工の結果、 現在では建設前より多くの動植物が息づく
環境となっています。
クラスター分析※を用いた緑地計画
都市部で建物を計画する際に、 緑地(森)を設置し多様な生物を生
息させる試みが始められています。大成建設では統計解析手法の一つで
あるクラスター分析を用いた都市部の緑化手法の開発に成功しました。
この分析は、 計画対象地とその周辺に点在する既存緑地を地質、 地
形、 植生、 面積等の条件から分類・グループ化し、 対象地に最も類似
した既存緑地のグループを選定するものです。対象地と同じグループで
確認されているが、 対象地内では確認されていない鳥類を誘致するため
に,食餌として好む樹木や営巣しやすい樹木を導入する緑化計画を立案
します。当社技術センターリニューアルの外構工事にこの手法を適用し、
これまで確認されなかった野鳥を呼び込むことに成功しました。 今後、
都市再開発などの緑地計画にも展開する予定です。
呼び込みに成功した野鳥(アオジ)
※クラスター分析:誘致の対象データを類似性に基づいてグ
ループ(クラスター)に分ける統計解析手法
日本芝の品種開発
これまでに、日本の気候風土に適し、 病気や乾燥に強い芝品種を開
発・育成するために、 日本各地に自生する日本芝を200系統ほど収集
し、 遺伝子解析や掛け合わせを行ってきました。その結果、 増殖力に優
れ踏圧に強い 「みやこ」、 草丈が伸びず刈り込み回数を減らすことがで
きる「みさと」、 葉が緻密で寒さに強い 「はるか」 などを品種登録しま
した。在来種である日本芝は高温乾燥にも強いことから、 都市部の生態
系保全や暑熱緩和に貢献できると期待されています。
校庭や多目的広場などいろいろな用途に利用される芝
「みやこ」
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
GIS活用による自然環境評価
GIS(Geographic Information System)とは、 地理情報システムの略称で、 地図上にさまざまな情報を重ね合わせ
て表示、 検索、 解析を行うことができます。このGISを活用して 「自然の豊かさ」を定量的に評価する手法の開発を進めて
います。
この手法により、 神奈川・東京周辺では,奥多摩,丹沢から三浦半島につながる「回廊」 の存在を明らかにすることがで
きました。「回廊」とは自然の豊かさが高い地域が連続的につながった、 野生生物の生息と移動にとって重要な空間です。
大成建設では工事現場と近隣地域の環境影響を評価するだけでなく、このような広範囲の自然環境の特性についても把握
し、 工事の計画や監理に活用していく予定です。
GISデータ化された各種情報の
スコアリングと重ね合わせ
神奈川・東京周辺への適用例
自然にやさしいキトサン凝集剤による濁水処理と環境保全
トンネルやダムなどの建設工事で発生する濁水は、 凝集剤を用いて適正に処理され放流されます。しかし、 放流される流
域が希少な水生生物や重要な水産資源の生息地である場合にはより環境調和性に優れた凝集剤が求められます。一方、 濁
水処理で発生する建設汚泥(脱水ケーキ)は、 必ずしも十分に利用されず、 産業廃棄物として処分されることが多いのが現
状です。
そこで大成建設は天然素材であるキトサン凝集剤をトンネル工事の濁水処理に適用し、その効果を実証しました。さらにキ
トサン凝集剤で処理した脱水ケーキの植物生育特性を調査し、 実規模大の法面緑化試験を行って植栽土としての有効利用技
術を開発しました。
キトサン凝集剤:カニ殻から得られる天然素材 排出されるキトサン凝集剤を含む汚泥や脱水ケーキが植物の発芽・生長に有効であることを確認した
であり、 自然界で容易に分解され、 希少な水 (法面緑化等の生育基盤材として利用可能)。今後も建設汚泥の用途を広げ、 再資源化に貢献でき
生生物の生息域や漁業資源への影響が少ない るよう推進する
環境調和型の凝集剤。 濁水処理の最終工程で
はpHやSS(浮遊物質量)などの放流基準を
満足するだけでなく生物モニタリングを行って周
辺環境への安全性を確認している
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
早稲田の生態系に調和する地域種による壁面緑化
早稲田大学西早稲田キャンパスにある65号館の明治通り沿いに壁面
緑化が完成しました。
西早稲田キャンパスは新宿区の 「新宿区みどりの基本計画」 の中で、
区に残るまとまったみどりを指す 「七つの都市の森」 のほぼ中央に位置
し、 校舎が面する明治通りは街路樹と沿道緑化の充実を図る「風のみ
ち」に位置付けられています。
この壁面緑化は区内に残る貴重なみどりの充足と、 早稲田の生態系に
調和することを目指し、 緑の補完をコンセプトに早稲田地域に生育する
地域種のみで構成しました。地域種の利用は気候風土に合った健全かつ
安定した生育を促し、 病気等が少ない、 剪定が簡便であるなど維持管
地域種による壁面緑化
(早稲田大学西早稲田キャンパス)
理の低減化も実現しています。
冬から春にはナンテンやヒイラギナンテンがそれぞれの季節ごとに紅
葉して変化をもたらし、 初夏から秋にはヤマブキ・アジサイやツワブキが
花を咲かせて通る人の目を楽しませてくれています。
生物多様性簡易評価ツール 「いきものコンシェルジュ」
生物多様性に配慮したプロジェクトにおいては、その地域の生態的な特性を捉え、その環境に適した計画を行うことが望ま
れます。そのためには、 周辺の環境の調査・分析が求められますが、 調査に要する期間の長さやコストが障害となり、 生物
多様性に配慮した空間の創出が進まないことの一つの要因となっていました。
そこで、 大成建設が開発したのが生物多様性簡易評価ツール「いきものコンシェルジュ」です。このツールは鳥・チョウ・
トンボを指標とし、 周辺地域と計画地内の環境の関係性から計画地を訪れる典型的な種類を予測評価することで、 生物多様
性の高い計画を行うための判断材料を提供するものです。生物種とその生息環境との関係性を調査や学識者からのアドバイ
スに基づいてデータベース化することで、 植生図などの容易に入手可能な既存資料に基づいて、 迅速かつ簡易に予測評価
を行うことを可能にしました。
評価結果をその後の設計にフィードバックし、 内容を深めていくことの可能な、 生物多様性に配慮したプロジェクトの実現
に向けたエントリーツールです。
生物多様性簡易評価ツール 「いきものコンシェルジュ」 評価フロー
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
ワイヤーソーによる縁切り工法の採用
札幌プリンスホテルの新築工事は、 12階建ての宿泊棟に接続した3階建ての宴会場部分(コンクリート造)を解体し、そ
の跡地に25階建てのニュータワーホテルを建設するものでした。解体・建設に際しては、 営業中のホテル利用者はもとより、
近隣にある公団アパートの住民、 予備校などの関係者に対して、 極力、 騒音・振動・粉塵被害の発生を抑えることが求めら
れました。
その解決策として、 大成建設は、 宴会場の解体に先行して、ホテル棟から解体部分を切り離すことが効果的と判断し、ワ
イヤーソーによる縁切り工法を実施しました。この工法は、 大規模断面(当工事では335m2)への適用は難しいとされてい
ましたが、 作業は無事に進み、 最も環境影響の大きいホテル利用客からも、 最後まで、まったく苦情を受けることなく解体工
事を終了することができました。
ワイヤーソーによる縁切り工法
解体建物の外観
街路樹の最適配置計画の研究
ヒートアイランド現象により都市の高温化が続く中で、市街地の街路樹は、歩道に日陰を形成し気温上昇を抑制するなど、都
市での熱中症の防止に重要な役目を果たしています。一方、樹冠部分の抵抗による風速低下や蒸散による湿度上昇といった
マイナス効果もあり、あらかじめこれらを考慮することでより効果的な街路樹計画が可能になると考えられます。大成建設では、
日射・輻射・気流・気温・湿度をすべて考慮した 3次元ヒートアイランド解析評価システム「T-Heats 街区」を使って、街路樹
の最適な大きさや間隔を明らかにしました。効果的な配置を行うことで、歩道の平均体感温度は2℃以上改善されます。
■ 3次元ヒートアイランド解析評価システムでの街路樹の体感温度比較
悪い例
良い例
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環境データ
省管理型屋上緑化
ヒートアイランド対策として注目の集まる屋上緑化ですが、 その維持にかかる手間が普及の妨げになっているとも言われて
います。大成建設では、 使用済み発泡スチロールを骨材化した材料(Tepsa)を使用した軽量土壌を開発。貯水層として
機能するロックウールとの組み合わせで、 夏期の散水量を従来の2分の1に軽減することのできる屋上緑化システムを開発し
ました。 芝品種 「みさと」との組み合わせでは、 年に2~3回の刈り込みで維持できるなど、 散水量だけでない省管理性を
実現できます。また、 軽量土壌を使用することから、 既存建築物への負荷を抑えて緑化を進めることも可能です。
緑化システムの構成断面図。夏期でも週に2回、 1平米あたり10ℓ/回の給水
で緑地を維持し、 建物への熱負荷を軽減できる
屋上緑化の推進により、ヒートアイランド現
象の軽減のみならず、都市生活を送る人々
に、憩いの空間を提供することができる
保水性外壁「テプサム クールウォール」
ヒートアイランド対策のみならず、 省エネルギーを通じたCO2排出量削減への貢献を目指して、 建造物の外壁に設置するテ
プサム クールウォールを開発しました。これは使用済み発泡スチロール原料を骨材化した材料(Tepsa)を使用したもので、
軽量かつ高い保水性を実現した壁用パネルです。
パネル目地に埋設した給水管を通じて内部に直接給水。その水分の蒸発による気化熱で、 表面温度を低減するとともに、
壁体近傍の暑熱環境を緩和します。その効果は最大で約10℃程度に達します。
給水ポンプの動力に太陽光発電を利用することで、さらに環境に優しいシステムを構築することも可能です。
■表面温度の低減効果(夏期晴天時)
テプサム クールウォールの設置前後で、 温度を比較したサーモグ
ラフィー画像。壁面温度が低下して、 周辺の暑さをやわらげる
テプサム クールウォールを使ったシステムの概要図。雨水や太陽光発電の活用
で、 一層のCO2削減に貢献する
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TAISEI CORPORATE REPORT 2013 DATA BOOK
環境データ
保水性舗装「テプサム クールブロック」
真夏のヒートアイランド対策に有効な、自動給水システム付き保水性
舗装を2005年に開催された愛知万博会場に設置しました。
真夏の舗装道路の暑さ対策に、 軽量な保水性ブロックで舗装し、 蒸
発する水によって気化熱を奪い温度を下げるシステムです。夏季の日中
の路面温度を最大20℃程度低下させます。
ブロックには使用済み発泡スチロール原料を骨材化した材料(Tepsa)
を使用しました。 太陽光発電でタンクに溜めた雨水を自動供給すること
で、 温暖化防止にひと役買っています。
愛知万博長久手会場東ターミナルの
テプサム クールブロック
集中豪雨対応型の河川流出解析システムを開発
近年、日本各地で猛烈な集中豪雨による洪水が頻発し、その被害規模も年々拡大しています。このような集中豪雨に対し、
洪水のリスク管理や被害低減対策を支援するツールとして、 河川流量を正確に解析・予測するシステムの開発が強く求められ
ていました。集中豪雨は、 数km四方という局所的な地域で発生するため、 最大20km間隔で設置された雨量計に基づく従
来の解析では、 その予測が困難とされてきました。 大成建設が開発した 「集中豪雨対応型河川流出解析システム」 では、
1.0km間隔の高解像度レーダー雨量データを用いて、 50m間隔の地形・土地利用データ(国土数値情報)と統合して解析
することにより、あらゆるタイプの降雨に対して、より正確な洪水流出解析を実現しました。本システムは土木作業所にて運
用中です。
従来の予測と比較すると、レーダー雨量では局地的な集中豪雨の予測が可能
「風を見える化する技術」が生む風力発電事業への参画
CO2削減の有効な対策は、 再生可能な自然エネルギー(風、 光、 熱
など)の利用です。この中の、 風エネルギーは、 短期局所的に不安定
であり、また、 周囲の地形や障害物に影響を受けやすいものです。
大成建設の環境シミュレーション技術なら、それら目に見えない自然エ
ネルギーを「見える化」し、 効率的な利用が可能になります。 愛知県
田原市に完成し、 当社が運営にも参画している風力発電所は、 その成
果の一つである 「風力発電予測・評価技術」 を生かし、 事業および運
営計画がなされたものです。
周囲の環境に大きく影響を受ける風エネルギーを見える
化し、 事業および運営計画の精緻な評価が可能
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