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石油製品の輸入自由化について
石油製品の輸入自由化について 千回 東京国際大学 1 . ,まじめに 政府規続分野の業種別ウヱイトを計測した平或 6年版 によると、製 4 . 1 %で不動産業についで、小さな畿となってい ける現制分野のウニt イト辻 1 患石成製造業 i まこの数字のかなりの部分を出めていると思われる。この るが、右j 9 6 2 年に施行された「石油業法 J ~こよって、石油製品の生産、韓入等は 産業では、 1 ついて以下のような規制が課せられている。 1.お油精製薬詰許可制 2 . 設鑓の新設等は許可制 3 . 生産計樋の届出 4 . お油輸入業の態出 5 . おj 岳製品誠亮業の患畠 6 . 必要に応じて通産大目まによる販売価格の諜準額の設定 9 8 6 年に輸入自由化の定方 i 二対する暫定措置として 「石油業苦 j 以外に、 1 また、 施行された「特定石描製品輸入暫定措寵法 J (以下「特石法」と呼ぶ)がある。 「特石法」 内内容以以下のとおりで、特定石地製品の輸入を事実上盟内精製業者に るもので、ある 0 ・特定石油製品(ガソリン、灯油、軽議)の輸入事業詰登録制で以下の基準が必 要 。 1.特定製品め輸入が減少した場合にそれに f 支えて当該製品を生産できる等 の設備を存していること。 2 . 持主主五油製品又は蕗拾を貯蔵するための施設を手ぎしていること又はこれ る語賓が講じられていること。 3‘輸入製品の品繋を調整するための設備を讃えていること。 276 日 本 経 済 研 究 ぬ3 1,1 9 9 6 . 4 このような規制が石治製品立対して諜せられる根拠として、 k i油年報s には ナ 外石油市場の不安窓な状況に対して石油の安定的な供給を繍探するため」という 述がある o わが協が車内にまったく石治資源を持たないこと、および石油製品が多 くの生産活動や関民の臼常生活に欠くことのできないものであることを考えると、 由の安定的な洪絵を確保」すること 「 務j る。しかし、そのこと と現在行われている規制との関連は明確でない。この点は興味深い問題で i まあるが、 本稿ではこの需題をi1[接取り上げることはしない。ただし、第 1次桂油危機はまさ 岳製品市場の議乱を患い に「海外石油市場の不安定化」であり、その際のわが慰石i 走塁こすと、少なくともその時点で帯在していた「石油業法」は事効な歯止めに詰 らなかったという点は指摘しておきたい。 一方、このような規制が苓寂することによって発生している爵題点としては、石 治製品価格が国捺約に割高となっていること、立三よびお油製品障の種格体糸に歪 みが生じていることなどがあげられる。第 1の点では、特に「特石法J の対象と なっているがソリンの内外編格差が著しい。また、第 2の点では、 上特定の拍種別のさ主主義諜領が確定できないが、やはり規制の対象となっているガソ リンが俄の詰種に比べて軒高になっているといえよう。 親制緩和に関する議論において、五;岳製品が龍の分野と著しく るのは、事実 上の輸入部設となっていた「特石法」の魔止が目前に迫っていることである。この 法律は 1 9 9 6年3月で療止され、特定石油製品の報入は自由化される。ヨド犠の目的は、 この右治製品の輸入自密化が、国内供給者の行動および、お治製品価格にどのような 影響を与えるかを数量的に把寵することである o ただし、主としてそデルの譲雑花 を灘げるため、個々の鴻種をかソリンとその他の 2種頚に分けて分析を行う。特司王 j 去の対象とな鳴っているのはガソリン以外に好治と経油があるが、第 2節で詳しく べるように内外描格径はガソリンだけが著しく大きい。また、石油製品の規制緩和 では、部売設措の問題以外に読通段階の詩意もあるが、本構で誌卸売イ商務の動指に 分析を限定する。 E c k s t e i n 芯i chenbaum( 19 8 5 )は勤学約な企業行動モデルを規制緩和の分析広域 贈する際に次のような注意事壌を述べている。 1.規制がある場合とない場合では連動方椋式辻係数も含まれる変数も異なる 0 2 . したがって、データが得られた期間が規離が行われていた期開であれば、そ のデ…タに基づいて運動方韓式の探数を推計しでも、ぞれを用いて規制藤和 の効果は分析できない。 石治製品の輸入綴 a1 とについて 277 IH--j 「特石法」が存続 も、企業の行動に闘する勤学的モデルを考える。そして、 している l 、 立 は国内価格を支配できていた、つまり価格設走者で 内の あったと 内生産者は自ら生産して販売を行う以外に、石油製品 ることで利誌を得ることができるので、 その行動もモデルに 廃止後は、圏内生産者以外の企業も輪入が可能に 、 る 。 岬 瀦止以前と以後で国内生産者が直面する能的条件は変化 るの メ 匂勝 タにもとづいてモデルを修正することが必要になる。 ま ト ι小 ることをデ、ータから明らかにする。 また、石 してそデルを捧築する謹誌を示す。第 3箆で辻、 をガソリンとその他 と轍入を 2鎮では、石論製品価格が昌際的に割 4印 話以下のとおりである。 つ らないかを議論する。第 4第で辻、モデ てモデルがどのよう ノレのノすラメタ 省エネルギ デノレを示し、輪入自由化によっ る もとづいて輸入自詣廷の鶏果を分続する。また、 いても分軒初子う。最後に、第 を話的とし 5範で、 について述べる。 岳製品髄格に 2 . 石j 本稿で対象と 図 1- 1と図 1 る る 以ガソリン、 2~立、 灯油、重油の 5種である ブサ、 とそれ以外の油穂の G 内卸売価格と輸入価 格を比較したものである。グラフからは次のような特徴が見られる。 l . どの製品の園内卸売価格もその変動は輸入価格の変動と組ている。 2 . 特石法が施行された 1 9 8 6 年以降 ぞれ似前と 動は観察されない。強いていえば、 ど この傾向は特高法対象外の なるような閣内価格の変 も内外価格表が拡大しているが、 についても の拡大は、 この時期からの られる。 1 9 8 6年以降の内外価格差 も大きいと 3 . 特石法対象 3油種のうち、 グソリンの の図の園内卸売価格は鐸発油税など 4 . 灯油 i ま特高法の対象であるにも 法の存荘とは別にガソリンを えられる。 に大きい。 た f ごしこ ものである。 ら にし、灯油の価格 に小さい。特高 く抑えるという行動が とられていたと考えられる c 5 . もう一つの特在法対象油種である軽油の 278 8本 経 済 研 究 ぬ 3 1,1 9 9 6ペ 令り大きい。 しかし、 円Ikl 間 1- 1 特石法対象燃料治の価格 1 6 0 0 0 0 一←ガソリン屋内{議総 吋聾ーガソリン輸入価格 一金一暢波留内鋳絡 │ →←絞油輸入{阪務 i 一昨灯油園内儲絡 i 搬船糊 j 1 4 0 0 0 0 1 2 0 0 0 0 i+ 1 0 0 0 0 0 8 0 0 0 0 6 0 0 0 0 4 0 0 0 0 2 0 0 0 0 oI 6 86 告 7 07 17 27 37 47 57 67 77 87 98 08 18 28 38 48 58 68 78 88 99 09 19 29 39 4 年 内1k1 函 1- 2 特石法対象外燃料油の価格 7 0 0 0 0 け ← 重t 陶器器内{価格十 引聾一家f 錦織入価絡( 一合ーナフサ国内備機│ 一掃ーナフサ議入幸運篠 i ∞ j E 0 0 ∞ 5 05 ∞ 4 0o 3 0 0 0 0 2 0 0 0 0 1 0 0 0 0. 1 oI 6 86 97 07 17 21 37 47 51 61 11 87 98 08 18 28 38 48 58 68 18 88 99 09 1 告2 9 39 4 塁 手 1 : ii 陶製品の孝義人自由化について 279 その程度は特石法対象外の重油とそれほど変わらない。 6 . ナフサはほとんど内外価格差が存在しない。 以上が価格についての特徴である。一方、輸入数量については、 1 9 8 6年の特石法施 行以降それまでまったく輸入されていなかったガソリンなどの輸入が行われている。 しかし、その数字はきわめて小さく、また変動も不規則である。特石法は石油製品 輸入自由化に対する暫定措置であり、この法律によって国内生産者の行動がそれ以 前と変わったと考えるよりは、圏内生産者のこれまでの行動がとりあえずその後も 維持可能になったと考える方が、上記の観察事実とは整合的であろう。したがって、 油種を分類するならば、特石法の対象となっているかどうかよりも、内外価格差が 大きいか小さいかで、分類するほうが望ましい。 以上の観察事実を考慮して、本稿ではガソリンとその他の燃料油の 2種類に石油 製品を分類する。ほとんど内外価格差のない灯油およびナフサを独立させるべきか もしれないが、モデルの複雑化を避けるため、際だつて価格差が大きしまた現在 最も注目度の高いガソリンだけを独立させる。図 2は、ガソリン価格とその他 4油 種 の 価 格 (4油種の価格×数量の合計を数量の合計で割った値)を比較したもので ある。これらの 2種類の石油製品では輸入価格についてはほとんど差がない。しか 円/kl 図 2 ガソリン価格とその他燃料油価格 1 6 0 0 0 0 1 4 0 0 0 0 一←ガソリン圏内価格 -・ーガソリン輸入価格 一会ーその他燃料油国内価格 →←その他燃料油輸入価格 目 1 2 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 8 0 0 0 0I 6 0 0 0 0 4 0 0 0 0 2 0 0 0 0・ 。 1 6 86 97 07 17 27 37 47 57 67 17 87 98 08 18 28 38 48 58 68 78 88 99 09 19 29 39 4 年 280 日本経済研究 N o . 3 1,1 9 9 6 . 4 し 、 内部売植擦には大きな差があり、税金だけで詰十分に説明はつかない。次節 以降では、 このような鋼格体系の歪みを発生させる国舟生蔵者の持動を説明するそ デノレを構築し、持石法の廃止による石油製品輸入自由往によってこのような橿格体 系がどう変化するのかを分析する。 3 . 理論モテソレ お油製品製造業は、規制の存在の宥無以外汚点で、も製造業において特典な存在と えるかもしれない。油積の遠いまで考議すると、製品が関霊霊的であること、いわ ゆる 「連経品 J であること ソロ 9 5 )で辻、 ども、他の産業とは異なる点である。 持場(19 を利用したマークアップ惑丹測定が狩われているが、石油石炭盛業では 4ケースの剥定すべてについてマークアップ比率が帯意ではなく、 またその値が非 現実的で、ある。 このような産業辻非製造企業も舎めて , f i ! t~こは存在しない。 したカfって、 この結果 i ま規艇の有無とはまた別の陪題であると思われる。本稿では、石油製品藤 反定する。具体的に辻、ある水 業に壊する各食業について、回定保数の生産技街を f 準の意出量に対して一定比率の資本ストックが必要であり、 その資本ストックを穣 働させるために地一定量の中龍投入物(原社料とエネルギー) およぴ一定量の労欝 が必袈であると仮定するてこの生藤技術は次の式で表される。 qg,t=f k t l l ( 1 ) q o, t二二 f o k t l ( 2 ) l t= f 1 k t…1 ( 3 ) IDt=f ふk t ω 1 ( 4 ) t ここで qg, h q o, h k -h l t、I D tはそれぞれ巷食業の t 期のガソリンとその他燦料 j 自の産出量、 t顛首の資本ストック、 t期の労働者数、 t期の中関投入量である。ま た、資本ストックの諜整には費用がかかり、その費用は純投資の大きさに依存する とする。企業の目的関数は次のようむ表すことができる。 Vt=主任十 r )一i [ P g,叫 f g k 叫… l 十P0 ,t+l f o kt+i l { k t+i -P1,t+i 札 止 ? 訟t j一 丸 山 十 -P1 , t+ &k t+ ; l-P悶;t+iIm k t十; 1 : f ii 白書選議の輸入自劇化について 281 十 ( 5 ) (P耳 , t +i-P九 , t +j ) q *ふ けj 十( P o,t+j -P*o , t +i )q九 , t +j J ここで、 rと δはそれぞれ企業の割引 と除却率、 また、 Pg 州、 Po, t +j t ま えfソリン とその他燃料油の生産物価格、 P*g , t + i、γ 。 川j はヌゲソリンとその他燃料油の輸入櫛 格 、 q*o , t +i はガソリンとその地燃料油の輸入量、 Pi, t +i 、P l, 刷 、 P煎 , t +j はそ れぞれ資本財楢棒、 賃金および中跨財鏑格である。者辺の [ ]内の第 1 1 )ンの 4項は資本ストック ソ1 )ンの輸入による科j 問 、 ? る利潤である o 以下の最適化の解を明法的 再生産の売上額、第 3 5エ 蓑i ま労儀費用、第 6 8 中 内生産の売上額、第 2項なその龍犠科;自の 自の輸入によ その抱強科j るためには rと 6が一定という ので、 ここではその仮定を掠用する。また、資本ストックのデータも 除却率。 とし追う仮定の下で作成する。 1節で波べたように、事実上の輸入規制が存在する鶏揮では各会業 i 討議 すで 格支配力を と仮定する。 したがって、組々 i ま右下がりの需要曲譲に していることになる。一方、生産要素描惑についてほ錨懇受容者とみなすことが できる。 中関投入物はその大半が箆治であり、!譲治議諮はわが留の金 業にとって カをもっと る。また、糞金および資本封領搭についても髄格支配 えら札ない。 るガソリンとその 1 m ) 撚来日出 次 次のように特定化 する。 Pg , t +J … t +iおお。 Po, AIDg, t +i 十 AzY t +J ( 6 ) BIDo, t 十j 十 BzY t +i ( 7 ) ここで、 Yt +J (実葉 GDP)、Dg , t +i 、 Do, t + jはがソリンとその鑑濃科j 自の 国内需要である。 Dg , t 対 立 Qg ,州十也事が+ i ( 8 ) トQ場 。 ,t 十j ( 9 ) D o .t +i が成立している ω O 小文字の変数が各企業の数量を表すの 場全体の数量を ここで、生産量およ 数は nであると ると、現需要関数と市場均箭条件を を次のように表すことができる。 282 毘 本 経 済 研 究 ぬ き1 , 1 望号令長 して大文字の変数は市 に配分され企業 いて企業の自釣関数 口 三 (1十r) i[{Ao-A1(nfgkt十jペ十 nq*g,川〉十 A2Y V t … 糾 j } f gk t +i ペ +{B白 一 Bl( n f 志O k t + i ト1+nq*O よ,t + j )+BzYt 肘 + 付j } 汀 f o k 川一 1 一巴 ?i 山朴 t 川 村 t + j J{K 一P 1 十 , 朴 ti f l kj ト ヤ 1一P血 , よ 計 士 t +j f m k t 叫 十 村j …l 王 仏 主 糾 凶 ÷ 心 g 十 {Ao-Al( n f l 七 十j 1十nq九州j )十A2Yt 十 j -P*g , t +i }q九 , t +i 十{ Bo Bl( n f o k t 十j l十nq*o , t 十i )十BzY t +i-P九 , t + j}q九 ( 1 0 ) 以上のような制約の下で各金業はれが最大になるように k同 、 q*草 川 、 q* o , t + i を 決定する。 l階の条併は、 立ついてはれを q*草 川j 、 q*0, t +i で数分して した次の式で与えられる。 1 'vum-" 1 T¥* 2正己正附 ) 1 1 ( duo めよ+i 口~-f品十j-l 十BLYt+j 2B1n 2Bn 十 -中 1 t P 12A めよ刊誌主~-fgkt+j-l 十企~Yt+j 2An ~"'.'T'-" 2Aln ( 12 ) また、資本ストックについて泣次の条件式が得られる。 dk 川村一 {2n(Aa~十 Bd ~)十 d (2+r)}k t + i 十 d( 1 ト1 ・ )kt +J 1 =(1十 r ) P l , i +l ( 1 O ' )Pi, ぃ) + 1 2n( A Z f g ト ーBzfo)Y ぃj 十1 g 十2n(Alf qg , t + i +l ト ーB l f o q * o , t + i +l ) 本 g-B 十f l P l, t 十 i + l ト ーf 巾 P m, 士 十 i +l …A of o f o な 誇 さらに、制式と鵠式を用いて、 dk t +J 十1 一 {4n(Aln+Bâ~) +d( 2十r)}k t +i ト ーd( 1+r)kt 村 一1 ω7 十f P以+i+l 十 fmP 抵 t j 十1 -A o f g-B o f o 1 1 ︿ 必 ハ g ( 1+r)Pi , j 十1 ーなO' ) p !, t +)+I-f P*g , t + i +1-f P九t+i 札 o 占 が得られる。この式は 2~皆の差分方穏式で次のように変形できる。 Z ( 1-φlL-φ2L )=d-1 h川 + 1 ( 1 5 ) h之 寸 十l ニ(1十r)Pi - (1-0 ' )P i, t 叶叫 計1 一f gP九針i+l-foP九 , t + i +l g-Bof 十f l P l , t 村川十 f 顕 P m, t + i +l-Aof 。 石油製品の事長人El由化について 283 φ 1ニ 4n(Alfi+Bdn /d十 ( 2十 r ) φ 2コエーむや r ) ここで、 Lはラグi 寅草子である。さらに、 2次方謹式の部分を次のよう ) ~ ができる o ( 1-λlL)( 1 …λ 2 L )kt+j-l-l =d-1 ht+i-i-l ( 1 6 ) 九十 λ2=4n(Adi+Bd~)/d 十 (2+Ò λ zんにーは十 r ) この式をさらに変形して、 (1λlL)kt+;ニ (1-λ2L)l d -1 ht+i の I ( Y h k朴 j叫 んI -1( -2L-: i [三~ l+r)di ' o ¥ I 十 r) t+i叶 ( 1 8 ) j=Oとすると、 L 邸 f 】 ¥1 L コ二 λlk t - 1 -ーニ~:Z í 二~) ht+l l -l ( l 9 ) (I十 r )di : O¥ 1十 r )I.l.i.1-1 + 1 が簿られる。 t 十1 1 最後に推許可能な式を得るために辻 h 4- まれている各変数に関する期待 いために最も簡単な以下のような 1階の A1 ミ過穂を夜窓ずる。 品川W 4 H H hMW 持M w r P g, t =alP*g, t l十症しt 本 p九,t a2P*0, い1 十正2 , t 削MV 品日山 F p, 血t= a4Pm, t ω 1トe 4, t 二 的日出 F P I, t エ ニa 5 P i, t l十畦5 , t この仮定の下で、は、(l3)式は以下のようになる。 k tニ λ l k t l 1 L " 一一豆 十一 . 1.td P *品" . 1 ( 1 dl …f 8 工 h3 十一」EL--AL-fp* 口竹) d l f 4 2 O 284 自家経済研手i': No . 3 1, 1 9 9 6ペ 川 ot 品川叫品引叫ハむ匂 P,lt 二二 a 3 P l よペートぬ,t inil- 形成プロセスを特定往する必要がある α ここでは、推許式を極変に複雑な式にしな 一Q十A l…一旦 f l P U r)d1-HFiiL A l ~fmPm.t ( l+r)dl 旬 以 凶 L ( 1+ r)Pl,t-l一任 -o)P以} 皇 訪 ト ー Et ( '" P j,t P i,t …Pi , tl ¥ P iよー P i, t l / ここで、右辺第 6墳 の { }内辻、 P i,t l[r十δ一一一一…一一…}と変形でき、 一 ¥ 資本用役催惑に柏当する。また、 産業ベースの E t I ま El,h E2,h E旬、をもい E5,tの関数で、ある。なお、 タを用いるので、制式、 ( 1 2 ) )式、部)式の両辺を n. 1 きして求めた次 の産業全体の輪入関数と投資関数が推定される c Q*g , t 式全 と f g K t l十主乙 2 Al~e~~.-.' 2 Al ( 26 ) R 干 し 1 Q*o , tー ム f g K t l十 一B ム t← 2 ー …P . t 2 B l~e~~.-.' 2 lY ~, B1 *o l K t l Ktニ λ 仇 十 λ 1 ‘ 立 号 1 <l ( 1+r)d '一 l一 一: ; f " P *a a 忌 お ÷λa2 ( l+r)d 〆1 一 、f o P6 . t λ 1 l ( 1 十r )d f l P l . t 一一」L - J L f P m . t ( l+r)d/l…常時“ 散 一一~{(l十 r)P山一日一 δ)Pi,t} ( l + r ) d '1 些 ÷ 吉pt ( 2) 8 ここで、 d'=d/nで、あるが、九十 λ2=4n(Al Ii 十日 ln)/d+(2十r )という関係を用 いて d 'を消去し、代わりに λ lを推計する。 次に、特石法が廃止された後の企業の行動について考える。特定石油製品の輸入 部課が事実上撤廃されるので、新たな輸入業者が市場に参入することが予想される。 ここでは F ゲゾリン市場だけに新たな企業が m 社参入するとしよう。これらの新規 参入企業の型潤は、次のよう ことカずで、きる。 石油製品の輸入自国法イとについて 285 Z ごロ ( Pg,t- Pn q(* 事 功 P,耳t 二ニ A o-Al( n f g k t l+ nq 手 品 q誌は新規参入金議の輸入量である。 ガソリン市場の逆需要鵠数は、 mq*; , t )十 A2Yt ( 3 0 ) となる o 新規参入金識の利潤撮大イとの l措の条件から、輸入量は次のように決定さ れる。 ゑ 1. . . 1 品 処 tロ ー 一m 一一…叩 f g k t l 一 一 一11 間 一 一 二 一一一 -P; , t 4 .t tT+ 2 A lmY .Lt 2A 9 K t l -2m ZA1m 1 -2m1 また、 ( 3 1 ) 以下のようになる。 冨 品 1…よ ア十三~Yt 2Aln 'dUC-" 2nmq " ' ' ' iC ' 2A n 1 新震参入企業と既存め国内生産者の翰入量 ナッシュ主主携が成立すると 1 P ; , ; ;t ( 3 2 ) の輸入議に依存する。 ここで¥ ると、 それぞれの輸入設を次のように求めること がで、きる。 Ao A2 3A1 m '3Alm~ q; . 1ニ 一 一 一 一 十 一 一 一 一 一 一 一字 円 口 五 L 一f A ι k 3Al 沼n q, ; , よ t t = 耳 込 C ( 3 3 ) 3Alm 1t 3 3A占 I n A l I n 1 1 新規参入食業の輸入撃は閣内生産壌に依存し 母 。 い。市場全体の輪入量はそれぞれ、 Q; , t ' ( 3 5 ) A内 1 ¥ 1 2 ~. ニ ー と + Q,;t ; , . 1 t ..: P 1 9 n . t lー ム Y t t '3Al 3A1 3A1 制) となる。 これらの式を資本ストック ζ 関する 1措の条件式に代入して整理すると、 腕式と同じ式が得られる。 このモテツレで辻特石法の斑止は資本ストック 影響を与え し 、 。 i ま また、総式と鈎式から、読存の国内生産者の洪給量 入量) と新規参入者の輸入量が等しくなることがわかる。なお、新幾参入企業およ 286 滋本経済研究 N. o 3 1,1 9 9 6 . 4 il--22 び園内生産者が値格受容者として行動すると、関内価格法裁入価轄に等しくなる α しかし、ぞれはガソリン価格が税抜で 5分の l以下になることを意味するのであま り現実的とはいえない。したがって、本務では傭格受容積のケースは扱わない。 4 . 推定結果 モデルわ推定に用いたデータは問。年から 1 9 9 4年まで、の年次デー:タで、あるで対 象としたのは のお撞精製業で、各データは鵠格についてはお本救済 新霞社のデー夕、石 j 岳製品の数量については 〈通高産業省)、 fエネル と要素借権については 年報~日本銀仔)から収集した。 -需給統計月 および、『物糧指数 タの加工方法および出所の詳細は付論で示 されている。各方韓式のパラメターの問に非隷型の鰐約があるので、推計は完全情 報最尤法を用いてすべての式を同時に推計するのが望ましい。しかし、パラメター 制約が非常に護雑で、またサンプルサイズも小さいので、以下の手順で、按計を行つ J 制式から倒3 えの期待形畿通君主に関する式はそれぞれ最小 2 を行い、 その結果を最終的な誰計値とする。 2. ( 1 )式と ( 2 )式を産業金体 i 二集計し もそれぞれ独立は推計し、そ 終的な推計震とする。 3. ( 3 ) 式と ( 4 ) 式を産業全体に集針した式をそれぞれ独立に推計した結果を、 f 、 1 f mの拐期値とする。 4 .( 6 )式(j= 0 )と倒式、 ( 7 )式(j=0)と2 ( 号式をそれぞれ同時推計した結果を A 、 。 Al、B 、 吾 B lの初期値とする。なお、所持 Y を入れると符号条件計請たす結 果が縛られなかったので、所書項は推計から捺いた。 5 .d 'は係数縦約を用いて(2) 8 式から鴇去した。 6 . 以上の初期{誌とし 2の こ適当 を与え、また λd を与えて ( 6 )、郎、 線、問、鵠式を完全構報最尤法で同時推計する。 7 . A1のf 誌を動かしながら推計とファイナルテストを鰻り返し、 λ 1を見 つけるむ 表 1~立、これらのパラメタ…の援計結果会まとめたものである。 推定結果の問難点辻 2つある。一つ辻、 f lが主主となっていることである。この結 果だけをみると、労働と は捕発的、中関投入と資本誌代替的であるという解釈 石総製品の輸入自由化について 287 パラメタ…の推計 t 1 U ま λ A。 A, BQ B, f 1 f m f g f o a, 設2 丘3 a 4 乱s 2 0 2 . 6 7 3 2 . 1 1 5 4 8 6 4 . 0 2 6 8 0 . 0 9 8 8 9 3 . 5 7 4 2 8 0 . 6 9 7 6 6 00874 ‘ 。 0 . 0 3 1 6 1 0 . 9 3 4 6 6 0 . 9 4 1 7 7 1 .04280 0 . 9 4 6 9 8 0 . 9 9 9 8 2 3 0 . 7 5 2 5 .5 624 31 0 6 1 1 52 1 6 . 1 2 8 4 21 .9 875 1 .4 6 8 6 2 4 0 . 8 3 9 5 46 5 6 27. 1 6 . 4 039 1 6 . 0 7 3 8 1 6 8 . 2 3 5 1 2 . 8 8 8 6 1 9 5 . 8 6 0 阪 叩 古 ができる。生産技術を思定係数型で表すことにも間購があるようだ。もう一つの開 題培、賃金の期待形成プロセスの銭数が 1を超えていることである。正確には、 λI 平百より小さいという条イ牛であるがそれも満たされていない。しかし、論要関 数の持号条件やファイナノレテストの結果などから判断して現時点で辻上記の結果が 最良のものである。 ファイナルテストを行うに当たって次の潟加的な仮定を置いた。 1.ファイナルテストは同時推計を行った 5本の方瀧式を用いて行う。内生変数 はガソリンの器内価格および輸入量、その他燃料油の宙内部格および輸入建 と資本ストックである。 2 .カ 。 ソ 1 )ンおよびその弛の嬬料捕の輸入量辻健がづ、さくまた需要関数が線裂の ため、理論値が食に之どることがある。その場合は、輪入量を一棒セ、ロと遣い た 。 3 . そのような場合はは資本稼働率を引き下げて国 を減少させることが えられるが、このモデルでは穣鶴率の決定は扱われていない。そこで、 宜的に、資本ストックの一定辻義容として計算される国内生産議〈期粛のス トックで決定され、当期について辻モデル上は変更できない)と輸入量(髄 はマイナス)の合計を需要関数に代入して国内構搭が決定されるようじモデ ルを棲正した。 288 B本 経 淡 研 究 治3 1,1 9 自6 . 4 つまり、企業が資本稼働率を爵整していると袈定することになる。ただしこの藤正 で辻、次期の資本ストックの水準の決定に騒動率の変なが反映されないという点が 詞題である。この点詰今後の議題としたい。協 3は 5つの内生変数のうちの 3つに ついてファイナルテストの結果を示したものである。資本ストックは 1 9 9 3 年 、 1 9 9 4 年と実績値の増加を違えていないが、 1 9 9 4 年の実績鏡は投資額が Z工業統計農』か らとれないというテ」タ作成上の問題を合んだものである。ガソリン輸入議辻先に 述べたように織も小さく動きも不規則で、あるが、理論組は実績髄0)動きをかなりよ く追っている。最後に yゲソリンの園内イ商務立ついては、実鎮議の急激な変動を十分 違えていない。しかし、長期的な儀下績向は理論龍グ〉動きにも反検され、また水準 はかなり 次に、この推定結果を用いて特五法鹿止の効果を分析する。分折は、 1 9 9 5 年から 2 0 0 0 年までの予測値を、特石法が存続したケ…スと廃止さ札たケースについてそれ ぞれ針算し比較するという方法をとる。予測イ践を計算するにあたって、さらに次の ような前提を量いた。 1.外生変数の将来値は表 1の結果を用いて設定する。 2 . 特石法辻 1 9 9 6 年3月まで事続するが、この分析では審年データを用いている 悶 3- 1 ファイナルテストー資本ストック 円/kl 1 6 0 0 0 0 川←笑車員総 」・一理論後 1 4 0 0 0 0 1 3 0 0 0 0 1 2 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 ∞ 1 0 0 0 9 0 0 0 0 8 0 0 0 0 8 0 U a a M E • ~ U I き 9 0 9 1 きZ 9 3 9 4 主 芋 司 王i 砲撃是&のぬ入自由化について 二 289 図 3- 2 ファイナルテス卜ーガソリン輸入量 1 00 ) 百k l a に手妄語E 戸ー一環議官 5 4. 1 2 0 8 0 8 1 8 2 8 3 8 4 8 5 8 6 8 1 8 8 8 9 9 0 9 1 9 2 9 3 斜 a _ M 年 関 3- 3 ファイナルテストーガソリン器内価格 1 0 銭円{お塁手{磁絡} 6 0 0 0 5 5 0 0 5 0 0 0 4 0 0 0 3 5 0 0 8 0 8 1 8 2 必 泌 総 . s 生 芋 290 日本経済研究 N o . 3 1, 1 9 9 6. 4 U • 0 0 r u ため 1 9 9 6年の初めから輸入が自由化される。 3 .1 9 9 5年のガソリン輸入関数は ( 2 6 )式 、 1 9 9 6年以降のガソリン輸入関数は ( 3 5 ) 式と ( 3 6 )式を用いる。切り替えはダミー変数で処理する。 4 . 特石法廃止の結果、ガソリン市場だけに変化が現れると仮定する。この仮定 は分析を簡単にするためのものである。 以上の前提の下で計算された予測値が、図 4と図 5に示されている。まず、図 4 は先の図 2に対応するものである。ガソリンの圏内価格は 1 9 9 6年に急落し 1 9 9 5年の 7 割程度の水準になる。内外価格差は大幅に縮小するが、その他の燃料油と比べる と依然として大きい。特石法が廃止されないと仮定したときの国内価格はほぼ1 9 9 5 年の水準を維持するので、輸入自由化の影響はかなり大きいといえるが、 「力、ソリ ンの独歩高」は依然として解消きれない。図 5は、圏内生産量と輸入量の推移を示 9 9 6年以降既存企業による供給に等し したものである。既に第 3節で述べたように 1 いだけの輸入が新規参入者によってもたらされる。既存の圏内生産者の資本ストッ クは輸入自由化の影響を受けないが、圏内生産者の最適な輸入が負になるため、モ デルによる計算ではその分圏内生産は減少する。総供給量は特石法が存続するケー スよりも 2割以上増加する。 図 4 特石法廃止の価格への影響 円ん 1 1 2 0 0 0 0 ¥ 1 0 0 0 0 0 8 0 0 0 0 ー←カ.ソリン国内価格{特石法存続) →トガソリン園内価格(特石法駐上} 一曲ーカ.ソリン輸入価格 →←その他燃料油国内価格 →←その他燃料油輸入価格 6 0 0 0 0 4 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 9 5 + ・ ・ ‘ 9 6 ・ + ・ ・ ・ ・ - ・ ・ . . . . . . 園 田 園 ・ 9 7 9 8 圃圃圃圃圃園 9 9 町 2 0 0 0 年 石油製品の輸入自由化について 291 闇 5 特右法廃止の数議室への効果 1 0 0 万k l 5 0 4 0ぃ 3 5 3 0 2 0 1 5 1 0 9 7 9 6 9 8 2 0 寺 号 言 語 年 以上の結果辻、特務法廃止による新規輸入企業の参入がガソリン をもたら ことを に大き している。 もちろん、 モテツレ辻多くの前提のよに講築されて おり、 これらの数字はあくまでも る 伊!えば、本稿、のモデルではがソリン G の涜過についてはまったく触れていないが、新規の議入業者は潔療は涜通網の確保 とシミュレーションの関係がやや整会牲者欠く モデルピ jレテ*イング ょう や繋舗というコストに政富する。また、 も問題である。 しかし、以上の点 を考議しても、 ガヅリン鑓絡は少なくとも菌 4で、示されるような水準までは器下す る可能性が高い。われわれのモデルの仮定は生産者の行動の変化についてはかなり めな設定をしており、実際には橿擦はより大きく抵下するかも知れをい。ま 4の水準でも法然として、 ガソリンにはかなりの内外儲格差が存在すること i こ も 注意が必要である G 石油製品や撃力などの規制緩和に関する議論では、 ネの を考慮すること も必要である。 2震のお油危機が、 わが期総済をエネノレギー効率の高い経済へと 換させたことは疑いの余地がない。筆者の試算では、:fî~白金撲がなかったと ると製造業のヱネルギ i ま現実のイ践を大きく上田るものであった。特お法の 廃止によるガソリン掻格の下落はオイルショックと i 設の劫果をもっ i まずである。 292 認 本 経 済 研 究 泌3 1, 1 9 9 6 ι Ill11111111iili-- 5 図 s 輸入自由化によってがソ 1 )ン することを示している る総需要は約 2害Ij増加 O そ 省エネという観点からは、輪入議制を続ける i ま う ましいの つ 以下では、この点に関する一つめ試算結果を紹介する。このモデルでは、カ、、ソ 1 )ンの盟内 f i!li格に一律25% る G をすると繍格は特石法が存続するケ…スの水準に このことは師)式と械式から簡単に確認できる。そこで、特お法が存続する ケース、廃止されるケース、震止されて 25%のエネルギー税がガソリン:こ られ るケースの 3ケースについて社会的余剰の計算を行った B十 位 。 ‘ 、 需と中関投入費関だ t tとし、中間投入について 1の f mを用いて計算し lの{蓋が賞なので、 ( 3 )式から 1994年の議 た。また、労{散襲用について辻、表 1では f した。 を 2にまとめられている。 2 エネルギー税の効果 ゐ M M, Fe 1 7s バ後ハ ZU 作 品 ハhvau XM 叫 品 ハ0 0 0 n 4 JW 1ム 可 よ 附 00nucc I 円U m e t -‘ヮ“?。 7109 邸内生産者の利潤 新規輸入企業の利潤 政府収入 総余剰 まず、特石法が護止されると清饗者余剰が大きく増加し、…方菌汚生藍載の利 j 間 l 立大i 謡i こ減少する。 Lかし、新規参入企業が大きな耗 j 関 L、全{本としては生 産者余剰は饗干の減少にとどまる。また、特石器露止とエネルギ一戦を組み合わせ たケースでは、清費者余剰は特石法率競ケースと需と立なるが、 はそ ぞれかなり減少する。しかし、政続殺入を加えた総余乗せは課税前のケースと しくなる。なお、どのケースでも国内生産者の“輸入量はゼロである。また、運送には 2 0 0 0 年の数字を恭 Lたが、どめ年をとっても 積禽は同じ J とエネルギー税ケースでは、 7 ゲソリンに対する総需要も等 る 。 ース Lい。この 2つのケース で総余務が大きく異なる諜茜は、ガソ 1 )ン供給の構成が変化することにある。 ではすべて 内で、生産されるのに対して、 は半分が輸入される。国内生産 に比べて輸入の方がはるかにコストが低いので、総余剰が増加するのである o また、 この計纂は yゲソリ に限定したものであるが、長期的にはガソリン生産に 石油製品の季最入自由化について 293 用いられていた資糠が仙の用途に振り向けられるという効果もあるはずで、総余剰 はこれによっていっそう広がることになる(もちろん短期的には にf fうコストが存在する〉。以上の計算結果は、事会入規裂は省エネル らみても効率的な苓段と;立しミえないことを という観 している。 5 . おわりに 本稿では、 1 9 9 6年3月にお油製品に対する事実上の輸入規制が轍廃されることが、 輸入量にどのよう 油製品植手吾、 モデルは国 を与えるかを把握することを を記述したものであり、あくまで、も t ゅ らみた分析である。また、分析はがソリ 曹、ω した。結果;立、器内織格 総入量は大幅な増加、閣内生産量は減少というものである。園内偶格の f 誌 はそれほど大きいものではない。依然としてかなりの内外価格差は残る。しか し、輸入自由化によって社会的余剰は増加する。ま ヱネに逆行する点に鰭して辻、エネルギー説を 自由化による摘格の鍛 ることで対応するが 輸入親義] 1より望ましいことが明らかになった。 j;Jょの結果辻、かなり制約め強いモデルを前提としたもので、改善すべき る。既に述べたこと以外には、ガソ 1 )ン輸入の翻由化がf 也の:聴料油の怖 にどのような影響を与えるかを分析できないことが問閣である。ガソリン 市場の動向が他の燃料油市場へ与える景タ響は本来無視できないものである。また、 モデルで、も、 ること しい。より複雑なモ タを用い を用いた分析では、 は満足な結果 ルデータなどの 整欝が不可欠であろう。 注釈 本稿を作成するに当たって、コンファレンス参加者から多くの貴重なコメントをいただいた。 特に討論議の電力中央研究所の渡辺尚史氏;こからは、石j 岳製品を総分化することの議要性や生 る問題点等を指議していただいた。また、霊感義塾大学の大 U J:i笈広教授か らは理論モデル:こ関する詳細なコメントをいただいた。記して感謝したい。もちろん本稿に残さ れた誤謬は寸べでき務者の責任である。 294 日 本 経 済 研 究 ぬ3 1, 1 約6 . 4 * j 滋芸能は 100%幾秘されている。本稿 1) エネルぞー産業のもう一つめ分野である電気・ 7ゲス. ではお初はこの分野も扱う予定であったが、時間の制約から今回は対象を石油製品に限定し f 。 こ 2) この他;こも、石油備蓄法、石油需給i 厳正化法などの多くの法律がある。 3 ) このため、石油生産計画の提出や遜媛大臣による石治供給際擦の告知などを含む「石油需 拾遥正化法」が施行された。 4 ) 臼オ誌の y号 、 ソ 1 ) ン倒格では、欧米諸国と ジンが議いと言われている o そ こから、セルフサービスのスタンドを認めるかどうかといった議論が生まれている。 5) 偲内生産殺の行動;こ認するこのような考え方は、火山道広教授の指摘に基づくものである 0 6) 以下のそデ/レのうち、資本ストックの扱いと数学的な接関は、 Sargent( 19 8 7 )第 1 4設と関 様である。 国内の企業数も少ない。石油元売りと呼ばれている玉医薬は現在日社あるが、そのうち 7 社 7) 社 は 妓 売 の み を 行 っ て い る 。 工 業 統 計 表sの事業所数?みても石 が精製も行い、残りの 4 むから 6 0で安定しており、他の産業に比べてきわめ℃少ない。 油精製業は 5 8) サンフ。ノレサイズを考えると推計期間はかなり緩いが、渡辺均史氏が指摘された石油危機に よる構法変化を考慮することのほうがより君主喜さであると考ふ 1 9 船長手以降とした。 告 1 0 ) Chida( 1 9 9 4 )を著書,頼。 食業の目的関数が変 t つるので、パラメターのf 直も変援しなければいけない。ここでは、 d ' と A,は変化せず λ lが変化すると考えた。新たな係数制約条件を満たすんは 0 . 7 3になる。 付論:使沼データ Q, Q‘エネ/レ年一生産・繋給統計月報』 p, p .:日本経済新関社 NEEDSデータと「物価統計年報J (日本銀行)ょっ作成。 L: I V I : ず工業統計表」石油精製業の線材料等使用綴を凍油輸入物憐指数で築紫化。 pz: 「工業統計表」の石油精製薬現金給与総額を就業者数で割って算出。 P 出 r 物価指数年報ぷ (日本銀行)の原泌総入価格指数。 Pt: ヂ留民経済計算" (経済企鴎庁)の民罪悪:企業設備投資デプレータ c K: r 民照会築資本ストック" (経済企踊庁)の石泌石炭産業の 1 9 7 5 年末取付ベースの f 康弘 グ〉有形固定資稜幾認の数字で、宿泊製造業と石炭製造業に分割したものをベン の新設投資額を実質化したものを積み上げて作成。その際の チ?ークとし、 除去担率は後述の一定値を俊問。 δ 法人企業統計三 (大蔵省)石油石淡緩業の有形限主主資産減少額から同減郊壊却額をヲ i いた 鐙の変緩筏高に対する比率を、 1 9 7 6王子〈石油石炭産業が独立して掲載された年)から 1 9 9 2年 までで平均した銭。 石論議長必の輸入自街化について 295 r : r経済統計年報J 得本銀行)の全国銀行約定平均金利から石油製品物価指数の上昇率を引 いた鐙を 1 9 6 1年から 1 9泣年まで平均(ただしオイ lレショック前後の年は除く)。 参考文献 緩済企樋庁(19 9 4 ) 平成 5 ルギー庁 ( 1 9 9 5 ) "資源エネルギ一年鑑 J 1 9 9 5 / 1 9 9 6 年版 9 5 ) r内外領格差の発生原因について…?ークアッブ・ブライシングの笑銃分析を通 馬場直彦(19 ずる検討 J 金融研究ぷ設本銀行金融研究所、第 1 4 巻 第2 ' i 昔 、 p p . 7 1 9 7 C h i d a, R .( 19 9 4 )“S h o r t r u nandL o n g r u nR e l a t i o n s h i pbetw 日 日nC a p i t a landEnergy, "manu 繍 s c r i p t . Eck 器 . t e i nZ and三 t 1. S .E i c h e n b a u r n( 工 部5 )“I n v e n t o r i e sandQ u a n t i t yC o n s t r a i n e dE q u i l i b r i ai n “ 幽 u l a t e dM a r k e t s :ThεU.S.P e t r o l e u mI n d u s t r y, 1 9 4 7 1 9 7 2, "i nT . } .S a r g e n te d s .Energy , R邑g F併 す え G匁 dS t r a t e g y,R e s o u r c e sf o rt h eF u t u r e,Washington,D . C . 19 8 7 )Macroeconomi ヒTheory,2nd,Acad母micP r e s s . S a r g e n tT . } .( 296 日 本 絞 決 研 究 実0. 31 , 1 9 9 6. 4 コメント 渡辺 尚史{電力中央研究所〉 昨年来より、特石法の縫止を見込んだ競争の先取りというべきかツリンをや心と したお油製品の値引き競争が姑っており、このような動きがわれわれにポスト 誌の石油巌業内の大変動を予感させる。しかしながら、石論議業の先行きに関しで は未だ不透暁なところも多く、判断材料として客観的な分析の登場が待ち望まれて いた《このような婆望に答えるべく、千田氏は当論文において棒石法護止の石油産 に与える野響について時宜制尋た計量分析を試みている。それを評者なりにコメ ントしてみたい。 石油産業において流通部門が多くの問題を抱えていることは衆自の一致するとこ ろであるが、教えて千田論文は上流部門である菌製品製造業への影響に銭点を当 て、石油製品の園内備格と生産に与える影響を手際よく分析している。その結論と して、千田氏は特お法の鰹止によってガソリン櫨籍の大騒な下落が見込まれるが、 その独歩高辻解消されず、霞内の生産量も若干の減少にとどまるとしている。 分析の対象から流通部門を除外したことには輿論もあるが、このような著者の着 服点に共感を覚える c つまり、韓石法によって生じた極格体系の盗みが生産構議に も影響を苓えており、特苓法の藤止によってどのように是正されるかは大い立関心 があるからである。ただし、欲張りであるが次の点で不満を感ヒる。 ひとつに部定標数の生産関数の様期で、特に問題にしたいの辻油権構の産出土ヒ率 の固定である c つまり、当論文の生成構造は各生産要素の投入慌数が固定的で閣内 の鴻韓関の羅出比率も一主である。そのため、油種簡の相対儲格に応とて最濯な意 師重聞の盟内藤出比率に需要比率が一致しない限り、各油種 出比率が決定されず、 j の霞 と との際立は常にギャップが容在する。そこで、当モデルで、は 輪入が一種のパッファーとして需給のバランス調整の役割削賓じており、最連盟内 生産設は輸入量の影響を受けず、~:t.~;r独立的に、決定される構造になっている。さら 新規参入企業と既部企業の競争も輸入最をシェアするものになっており、新規 参入企業の輸入量が既存企業の罷内生産量に影響を与える講迭になっていない。 ま妥治な仮窓かもしれないの五油製品製造業のような装援産業の 一殻的にはこれ i 場合、資本と労散の代菩惑は地震業に比べて低く、過去を振り返ると実際、お i 出 : t ii 衝撃是品の輸入自由化について 297 ショック はナブサ・重油の きによって過剰生産に陥ったそを石油会社は 生産設備の調整援によって苦しい局面を乗り切ったという事実がある。さらに各石油 製品は連産品であることにより中間留分と議油の輩出比率も、地農業の製品に比べ て毘定的であることも事実である。しかし、石鴇ショック以後、ぞれまでの常庄蒸 翠装霊などのいわ殺る本務設億への投資から売れ惑であるガソリンの寵分の得率を 改善するこ次投儲へ投資の比重を移して産品比率を変えたことも事業である c そう 考えると、必ずしも油種間の産出比準は常に臨定的であるとは蓄えない。 このような仮定は分析すべき問題の性質を考えた場合、その分析内容を限定的な ものにしてしまう。つまり、特石法廃止むよる価格体系の是正は油韓関のさ在意調整 の樹冨を伴うものであるから、持忍法による生産構i 患の見重しという興味深い熊題 を看過することになる。 ふたつめに石議議業務轄の企業体嚢を -生産権造に分析のメスが及ん でいないことである。例えば、次のような問題を考えよう。わ は、特石法によって輸入品との競争から隔離されている採算油種の留分の得惑を出 来るだけ高め、不掠算j 耐震の損失を補填していたと欝われている。そうであれば、 「仕切り価格J 体系の見慌しによって、この内部将鵠践を可能とす るであろう O ぞうすると、自由化すれば撤退せざるを簿ないよう かろうじて殺持していた採算レベルを繋り込み、生産を議小するか撤退する 必要が生じる可露骨j 全がある O 逆に閉鎖された車場で過少生産による超過利潤を いたのであれば、 の高まりによってシェアを維持するために生産を とも考えられる。 に書けば、特石法廃止後は既存企業の直面する 要の傾きがよりフラットになるので、産止前に比べて生産麓の多い点で限界市Ji閣と 界費用が交わる) どちらの場合も鑓絡詰下議するが、冨内生産量の動的?については全く正反対で、あ る。新需の論調を見る誤り一般的な克方の多くは前者に基づくものであるが、 にはどちらが成立しているのか是非知りたいものである O それに対して、千田氏の 立場は明らかでない。このような問題を分析するには、佐藤関数からではなく 関数からアプローチする方が適切であったと評者は考える。 以上、過大な要求;まかりを並べてきたが当議文は特法麓止の効果を意欲約に解 したものであり、 述べておきたい。 298 日本経済研究 N . o3 1,1 9 9 6,4 泣き言論文の犠僅を擦なうものでないことを最後に