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CLC411 ディスエーブル機能付き高速ビデオ・オペアンプ

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CLC411 ディスエーブル機能付き高速ビデオ・オペアンプ
CLC411
ディスエーブル機能付き高速ビデオ・オペアンプ
概要
特長
CLC411 は、最新のコンプリメンタリ・バイポーラ・プロセスと弊社
の特許である電流帰還構造を採用した± 15V 電源用高速アンプです。
静動作時の消費電流が 11mA と小さいながらも、200MHz の小信号帯
域幅、2300V/µsのスルーレート、± 4.5V の出力振幅時の70mA 連続出
力電流等の優れた動特性を提供します。
、また、高速性は、0.1%精度ま
でに15ns(2Vpp)で到達するセトリングタイムや、2.3ns(6Vstep)の立
ち上がり、立ち下がり時間に表されます。
CLC411 はコンポジット・ビデオやHDTV用を含めた、業務用放送映
像システムの要求性能を満たすように設計されています。例えば、
30MHzまでの利得平坦度が±0.05dBや、0.02%/0.03°のDG/DPはHDTV
の標準規格を十分に満たしています。このように、NTSC、PAL から
HDTVに至るあらゆる映像システムにおいて、性能向上への代替えを
提供します。
CLC411 は高速ディスエーブル / イネーブル機能(10ns/55ns)がある
ため、複数のCLC411の出力をまとめてマルチプレクシングし、
アナロ
グバスに接続すべき高速信号を選択することが可能です。ディスエー
ブル/イネーブル端子について、一つの信号源により、いくつかのデバ
イスをドライブするときのために、
“OFF が ONより早い”という条件
が保証されています。
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小信号帯域幅(1V pp)
利得平坦度(30MHz)
微分利得 / 微分位相
スルーレート
ディスエーブル時間(ハイ・インビーダンス出力)
連続出力電流
出力振幅(100Ω)
同相入力電圧範囲
200MHz
± 0.05dB
0.02%/0.03º
2300V/µs
10ns
70mA
± 4.5V
± 4.0V
アプリケーション
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HDTV 信号増幅器
ビデオ・ラインドライバ
高速アナログ・バスドライバ
ビデオ信号マルチプレクサ
DAC 出力バッファ
製品情報
品名
動作温度範囲
パッケージ
パッケージ番号
CLC411AJP −40℃∼+85℃ 8ピンプラスチックDIP
N08E
CLC411AJE −40℃∼+85℃ 8ピンプラスチックSOIC
M08A
© National Semiconductor Corporation
1
Printed in Japan NSJ 3/2000
CLC411 ディスエーブル機能付き高速ビデオ・オペアンプ
June 1999
CLC411
電気的特性(特記のない限り、Av =+ 2、V cc =± 15V、R L = 100Ω、R f = 301Ω)
最小 / 最大定格は、製品の測定値とシミュレーションに基づいています。個々のパラメータは、注記されている条件でテストされます。出荷
品質レベルは、テストされたパラメータにより決定されます。
絶対最大定格
電源電圧
出力電流
同相入力電圧
差動入力電圧
最大接合温度
動作温度範囲
保存温度範囲
リード温度(ハンダ付け 10 秒)
ESD(人体モデル)
その他の定格
± 18V
125mA
± Vcc
± 15V
+ 150℃
− 40℃∼+ 85℃
− 65℃∼+ 150℃
+ 300℃
1000V
推奨利得範囲
Note: * AJ:+ 25℃にて全数検査
Note 1: この定格は 0.01uF のコンデンサを電源端子(1、5 端子)に接
続した条件において保証されます。
Note 2: ディスエーブルがイネーブルより先におこなわれることが保
証されます。
パッケージ熱抵抗
信頼性情報
トランジスタ数
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± 1 ∼± 10V/V
70
2
3
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CLC411
CLC411 Typical Performance(特記のない限り、TA =+ 25℃、AV =+ 2、Vcc =± 15V、RL = 100Ω、Rf = 301Ω)
CLC411
動作概要
CLC411 は± 15Vの外部電源により動作する電流帰還オペアンプで
すが、その外部電源
(±VCC)は内部で±6.5Vに変換されています。よっ
て、このオペアンプの性能は±5V電源タイプとほぼ同等になります。
電源電圧を±12Vに設定しても規定された性能をすべて満たしますが、
± 10Vまでさげると帯域幅がわずかに減少します。電源電圧を 10V以
下に設定することは推奨できません。
Figure 2 の CLC411の等価回路に、この増幅器と内部レギュレータの
構成を示します。このレギュレータはフローティング状態にあるツェ
ナー電圧を基準に動作します。このツェナー基準電圧の外部コント
ロール端子を使って、増幅器の電位を変化させることができます、
。こ
の使い方については「 Vr 端子を利用した入出力電圧範囲の拡大」を参
照下さい。
し、低インダクタンスのグランド面に直接接続します。Vr 端子につい
ても電源バイパスを行うと、高周波雑音(> 10MHz)が低減します。但
し、雑音がそれ程気にならない用途では必要ありません。
DG および DP
CLC411 の DG/DP は二重終端されたビデオ負荷(RL = 150Ω)の条
件において、電気的特性に規定、保証されています。また、代表的電気
的特性において4.43MHz においては 1 個から4 個までのビデオ負荷を
ドライブするときの DG/DP の特性を示します。アプリケーション・
ノート OA-08 にこのパラメータ測定方法が記述されています。
帰還抵抗
電流帰還オペアンプのループ・ゲインと周波数応答は帰還抵抗Rf に
より支配的に決定されます。データシート上のスペックはRf =301Ω、
利得2倍、電源電圧±15Vという限られた条件において規定されます。
この条件と異なる利得や電源電圧の場合、Rf を調整して周波数応答を
最適化することができます。一般的にRf を小さくすると周波数応答を
引き上げて、帯域幅が広くなり、逆に大きくすると低周波数からロー
ルオフするようになります。また、ユニティ・ゲインの場合も、
CLC411のような電流帰還オペアンプの Rf をゼロにしなければなりま
せん。
電源デカップリング
電源用として 4 つの端子があります。Vcc 端子(4、7)が外部電源端
子で、Vr端子(1、5)は内部基準点に接続されています。Figure 1とFigure
3の推奨回路図中に、4つのセラミック・コンデンサと 2つの電解(タン
タル)
コンデンサを用いた電源デカップリングの推奨構成を示します。
セラミック・コンデンサは、極力デバイスの電源端子のすぐ近くに配置
Figure 4: Recommanded R1 vs. Gain
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4
ディスエーブル機能を使って、数個のCLC411により高速アナログ・
マルチプレクサを形成しながら、
共通アナログ・バスに接続することが
できます。ディスエーブル・モードにおいて、CLC411 の反転入力と出
力は高インピーダンスになります。ディスエーブル端子には、内蔵の
プルアップ抵抗が接続されていて、この機能に必要な電圧までプル
アップされます。
(外部電源電圧にはなりません)
。端子8がオープンま
たは+ 7V 以上にプルアップされたときにイネーブル・モードになり、
グランド接続または+ 3V 以下にプルダウンされたときにディスエー
ブル・モードになります。例えば、VDD ≧+7Vの CMOSロジックは、全
動作温度範囲に渡り、このディスエーブル機能をコントロールするの
は不適当です。
このモード切り替えを15V CMOSロジックよりも高速化する方法と
して、Figure 5 の回路を推奨します。Figure 5A の 4個の高速トランジス
タによるコンパレータはCLC411 のディスエーブル端子と各種標準ロ
ジック・ファミリとをインタフェースします。この回路には、Q1、Q2
のベース間による差動入力があります。差動ECL ロジックにより、こ
の差動入力を直接ドライブする場合、Figure 5B のように結線します。
シングルエンド・ロジック・ファミリについては、Q2 のベースとなる
Vth に適当なスレッショルド電圧を与えることにより対応できます。
Figure 5C と Figure 5D は各々シングルエンドの ECL および TTL 用イン
タフェースを示しています。
ディスエーブル入力となるQ1のベースを
そのスレッショルド Vth を基準にドライブします。
スイッチング・スピードを最高速にするためには、Q1とQ2のベース
電位差を 1V 未満に保つことが必要です。Figure 5C のシングルエンド
ECL は、この最大差動入力電圧が許容範囲内になりますが、TTL と
CMOS については、Vhigh と Vlow との電圧差が大きすぎます。Figure 5D
5
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CLC411
イネーブル / ディスエーブル動作
アプリケーション・ノートOA-13 にこのRf の選択と利得に応じた周波
数応答の最適化方法について記述されています。通常、このアプリ
ケーション・ノートにより得られたRf の計算値はその作業のスタート
ポイントとして考えられます。なぜなら、
これらの計算式には、
反転入
力、出力あるいは帰還抵抗付近に発生する浮遊容量の影響を含んでな
、Av(+ 2)
、Ri(反転入力
いからです。OA-13 の計算式には Rf(301Ω)
抵抗 50Ω)のデータが必要です。これらの値から 400Ω の Z(トランス
t
インピーダンスの最適値)が得られます。またFigure 4の Recommended
Rf vs Gain特性図を利用してCLC411の周波数応答の平坦性を最大にす
る Rf 値を利得に応じて選択する事ができます。なお、2 つの曲線がリ
ニアな部分(AV > 4)は Rg に与えられる制約(Rg ≧ 50Ω)によって得
られた結果です。
CLC411
の回路構成により、CLC411のスイッチング・ディレイが生じないよう
な Q1、Q2 のベース間電圧を確保することができます。Figure 5 のトラ
ンジスタ 4 個によるすべてのインタフェース回路は、データシートに
記載されたディスエーブル / イネーブル・タイムと同等のスイッチン
グ・スピードが得られるよう、およそ1ns の立ち上がり、立ち下がり時
間の信号を用いて評価されました。
Figure 6 の回路では、その並列接続された CLC411 の切替えコント
ロール用として、8:1のデジタル・マルチプレクサが使用されています。
CLC411はOFFよりONが早いことが保証されていますので、この回路
構成に最適です。ここで、CLC411のディスエーブル端子をドライブす
るために、バッファが用いられることに留意下さい。これらのバッ
ファは前述の15V CMOSロジック・デバイス、または4個のトランジス
タによるコンパレータで代用することができます。
Vr 端子を利用した入出力電圧範囲の拡大
Figure 3 に示されるように、内部電源電圧は Vz によって固定されて
います。外部電源電圧が±15Vの時、通常動作において+Vr端子がオー
プンの時、その+Vr 電圧は公称値+ 9V になります。CMIR(同相入力
電圧範囲)およびVO(無負荷時の出力電圧範囲)はこの条件で規定さ
れます。また、これら既定値はその中点電位で0Vであることを表して
います。例えば、VO は± 6V なのでセンタは 0V になります。
外部電圧を+Vr に印可して、その入出力電圧範囲をシフトさせるこ
とができます。例えば、ユニポーラ動作において、VO を+ 6V から最
大値+9Vの範囲に移動させた場合に必要な電源電圧と+Vrの電圧を、
Figure 7 から求めます。先ず、Figure 7 において+ VOMAX ライン上で縦
座標が+ 9Vになる点を探します。次に、その点から垂直に線をひき、
他の特性線との交点を作ります。各交点の縦座標の値が各々の回路電
圧になります。この条件における交点は黒点で示されており、必要な
回路電圧は+ Vr = 12V、+ Vcc = 12V、− Vcc =− 12Vになります。こ
れらの電源電圧と基準電圧が印加されたときに、Vは−3Vから+
9V、CMIR は−1V から+ 7V になります。これら電圧の最大値と最小
値との差は一定です。VOを例にとると、電圧範囲は12Vppは一定のま
ま、中点電位が 0V から+ 3V にシフトされたことになります。
ここでは、− Vr 端子はオープン(または、高周波雑音低減のための
バイパス)として考えていることに注意してください。本質的に+ Vr
と−Vr との電位差はVz により固定されています。よって、レベルシフ
ト用外部電圧は、この基準電圧端子のいずれか一方に印加すればよい
ことになります。
負電圧方向に動作を拡大したい場合はFigure 7の極性
符号を変えて、得られた負電圧を−Vr 端子に供給します。正側へのシ
フトには+Vrを、負側へのシフトには−Vrを使用することを推奨しま
す。
PCB レイアウトと評価用基板
基板のレイアウトと構成方法について、アプリケーション・ノート
OA-15を参照下さい。このアプリケーション・ノートに書かれた2つの
注意点は、レイアウトを始める前にくり返し読むことを推奨します。
第一に、入力・出力端子は浮遊容量に敏感です。この浮遊容量は、周波
数応答にピーキングを生じたり、発振を引き起こします。この浮遊容
量を最小限に押さえる為に、グランド面を入出力端子から少なくとも
0.25インチ以上はなします。もう一つは、完成した基板上のリードの
長さをできる限り短くするということです。とくに、帰還抵抗の反転
入力側のリードは最少の長さにします。出力は反転入力と比べて、浮
遊容量の影響を受けにくい為、帰還抵抗のリードの長いほうをドライ
ブすることができます。CLC411 の評価用基板(DIP:730013、SO-8:
730027)を用意していますので、PCB レイアウトの参考用として利用
してください。この評価用基板の構成についてはデータブックのプロ
ダクト・アクセサリの項を参照下さい。
Figure 7: DCParameters as a Function of +Vr
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CLC411
外形寸法図 特記のない限り inches(millimeters)
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CLC411 ディスエーブル機能付き高速ビデオ・オペアンプ
生命維持装置への使用について
弊社の製品はナショナル セミコンダクター社の書面による許可なくしては、
生命維持用の装置またはシステム内の重要な部品として使用す
ることはできません。
1. 生命維持用の装置またはシステムとは(a)体内に外科的に使用さ
れることを意図されたもの、または(b)生命を維持あるいは支持す
るものをいい、ラベルにより表示される使用法に従って適切に使用
された場合に、これの不具合が使用者に身体的障害を与えると予想
されるものをいいます。
2. 重要な部品とは、
生命維持にかかわる装置またはシステム内のすべ
ての部品をいい、
これの不具合が生命維持用の装置またはシステム
の不具合の原因となりそれらの安全性や機能に影響を及ぼすことが
予想されるものをいいます。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社
本 社/〒 135-0042 東京都江東区木場 2-17-16 TEL.(03)5639-7300
製品に関するお問い合わせはカスタマ・レスポン
ス・センタのフリーダイヤルまでご連絡ください。
フリーダイヤル
http://www.nsjk.co.jp/
0120-666-116
にやさし
ゅう
い
き
ち
み
どり
をまも
る
この紙は再生紙を使用しています
本資料に掲載されているすべての回路の使用に起因する第三者の特許権その他の権利侵害に関して、弊社ではその責を負いません。また掲載内容
は予告無く変更されることがありますのでご了承下さい。
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