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ギフト - HKTDC

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ギフト - HKTDC
香港ギフト産業概要
2008 年 3 月 12 日更新
概要
・香港はギフト用品の調達基地として世界的に知られている。香港で調達できるギフト用品は幅広く、実
用品からデザイン性の高い高額製品まで多岐にわたる。香港の輸出企業は市場の変化に迅速に対応し、品
質、短納期、信頼性において競争力がある。
・香港のギフト用品産業は多くの裾野産業及びサービス網によって支えられており、例えば玩具や立像キ
ャンドルは鋳型製造産業に、時計メーカーは鋳型、時計バンド、精密部品などのメタル産業といった裾野
産業から技術の多くを学んできた。
・2008 年開催の北京オリンピックが、ギフトメーカーや流通業にとって大きな事業機会をもたらすと期待
される。これに関連して記念品、イベント商品や関連商品の商戦が活発になることが予想される。
業界の特徴
ギフト用品は玩具、時計、ジュエリー、銀製品、キッチンウェア、服飾雑貨などの実用品からデザイン性
に富んだ高額製品まで多岐にわたる。他にも文具、フォトフレーム、宝石箱、造花、キャンドル、石鹸や
アート作品など多種多様な製品が含まれる。これらはプレミアム市場とよばれる法人向け販促品としても
取り扱われる。
香港のギフト用品は主に中級市場向けとして、デザインと比較的安価な製造コストを武器に競争力を維持
している。また多くの香港企業が利益率を上げ競争力をつけるため、社内デザイナーを持ち、ビジネスモ
デルを OEM ( Original Equipment Manufacturing )から ODM ( Original Design Manufacturing )へ
とシフトさせている。また、独自のブランドを作り、OBM(Own Brand Manufacturing)を始めている企業
もでてきている。TDC が 2007 年に実施した調査によると、ギフト・プレミアム業界の回答者のうち、92%
は OEM ビジネスに関わっており、72%が ODM、44%が OBM を行っている。
また香港の輸出企業は、陶器製人形、銀製品、真ちゅう製/皮革製文具、ジュエリーセットなどの高額商品
のみならず、コットン T シャツ、野球帽、ボールペン、キーチェーン、プラスチック時計、エレクトロニ
クスアイディア商品などのプレミアム及び景品市場向けの価格競争力のある大量製品を供給することが出
来る。香港の輸出企業は市場の変化に迅速に対応し、品質、短納期、信頼性において競争力がある。
香港のギフト用品産業は多くの裾野産業及びサービス網によって支えられており、例えば玩具や立像キャ
ンドルは鋳型製造産業に、時計メーカーは鋳型、時計バンド、精密部品などのメタル産業といった裾野産
業から技術の多くを学んできた。
香港のギフト/プレミアム用品輸出実績
国内輸出
2005
輸出額
増減率
(HK$ mn)
(%)
10457
+10
2006
輸出額
増減率
(HK$ mn)
(%)
9912
-5
2007
輸出額
増減率
(HK$ mn)
(%)
10951
+11
地場輸出
うち中国本土原産
輸出総額
市場別
米国
EU
英国
ドイツ
イタリア
日本
中国本土
ASEAN
カテゴリー別
車輪付玩具
宝飾品
電池式腕時計
メガネケース
ファッション・ジュエリー
財布/小銭入れ.
非可塑性アートフラワー
高級電池式腕時計
154719
129007
165178
+2
+2
+3
153354
127807
163266
2005
-1
-1
-1
2006
155452
128345
166403
+1
*
+2
2007
シェア(%) 増減率(%) シェア(%) 増減率(%) シェア(%) 増減率(%)
36.5
-1
35.3
-4
33.0
-5
27.6
+6
28.3
+1
29.6
+7
6.7
-2
6.8
*
7.0
+5
5.3
+8
5.1
-6
5.2
+4
4.0
+14
4.3
+7
4.7
+13
9.0
-1
8.5
-6
8.0
-5
5.6
+1
5.5
-3
5.7
+5
3.5
+17
3.4
-4
3.7
+12
2005
シェア(%)
14.9
16.0
8.5
3.5
2.9
3.1
1.3
2006
増減率(%)
+22
*
-2
+25
+5
-6
+29
シェア(%)
17.2
16.5
8.6
3.5
3.2
2.7
1.4
2007
増減率(%)
+14
+2
*
*
+6
-14
+10
シェア(%)
25.5
19.7
16.8
8.4
3.8
3.5
2.4
1.4
増減率(%)
=
+17
+4
-1
+9
+12
-7
+5
注: オフショア貿易は通常の貿易データに含まれていないため、上記数値は必ずしも香港企業による輸出
実績を正確に反映していない。 * 僅少
昨今における香港製ギフト・プレミアム用品の輸出は統計の表すとおり低調となっている。香港製ギフト
用品の最大の輸出先は米市場であり、次いで EU、日本市場となっている。これらの市場は香港製ギフト用
品輸出のそれぞれ 33%、30%、8%を占めている。EU 市場から需要はその他の主要市場に比べて強く、昨今
の継続的な経済成長とユーロ高による高い購買力に起因するものとみられる。製品別では、宝飾品への需
要は依然として強いが、急成長の原因は過去数年における貴金属価格の急騰によるところが大きい。
構造的にはオフショア貿易が増加しており、特に米市場や EU 市場向けの玩具や低価格のギフト用品にお
いてこのトレンドは顕著となっている。一方時計やジュエリーなどの高額製品は主に香港経由で空輸され
るケースが多い。
販路
一般的に香港企業は OEM 及び ODM 製造に大きく依存している。相手先企業のロゴや社名を名入れしたプレ
ミアムや景品のほか、多くのギフト製品がオープンアイテムとして輸出されている。又デザイン、エンジ
ニアリング、モデリング、ツーリング、品質管理およびその他の技術ノウハウを顧客に提供する香港企業
も増えてきた。
海外での事業機会や販路開拓を目的として、香港企業は海外の主要産業見本市に参加している。特にギフ
ト・プレミアム製品は多岐にわたり、メーカーは玩具、文具、ジュエリー、時計など様々な見本市に参加し
ている。重要な見本市を以下に紹介する。
国・地域
香港
米国
ヨーロッパ
日本
•
•
•
重要な産業見本市
Hong Kong Houseware Fair (4 月)
Hong Kong Gifts and Premium Fair (4 月)
Summer Sourcing Show for Gifts, Houseware & Toys(7 月)
•
•
New York International Gift Fair (1 月)
National Premium Incentive Show, Chicago
•
•
•
•
Macef Primavera, Milan (1 月)
Ambiente, Frankfurt (2 月)
Tendence Lifestyle, Frankfurt (8 月)
Intergift -- International Gift Fair, Madrid (9 月)
•
東京インターナショナルギフトショー (2 月・9 月)
(9 月)
業界の動向
小売業界は引き続き統合が進んでおり、特に大手小売チェーンや大手ディスカウントショップチェーンが
コスト及びビジネスリスク低減を狙い、在庫圧縮、納期短縮に拍車をかけている。この傾向は、直接取引
を志向する巨大チェーンは大手の供給企業を好むために、小規模メーカーにとっては非常な脅威となって
いる。一方巨大チェーンの増加はプライベートブランドという新たな事業機会を創造したといえる。最近
の調査によると、消費者はストアブランド品を好んで購入する傾向があり、プライベートブランドの製品
開発が成長要因となりうると指摘されている。
熾烈な価格競争や環境問題への意識の高まりによって、ギフトメーカーは従来素材に取って代わるコスト
の低い非汚染素材を開発することが求められると同時に、新モデルやデザインを多数市場に投入すること
で、競争力を維持する努力をしなければならない。
ライセンス供与はホームアクセサリー市場でも顕著となっている。米国の産業筋によると、装飾アクセサ
リー分野でのライセンス供与は成長潜在性が高いとされ、映画やテレビ番組でなじみのあるキャラクター
を使用したライセンス製品の人気が高くなっている。香港企業は知的所有権保護に関しては認知されてお
り、顧客の利益を保護するという点で優位性を持っている。
CEPA の香港企業に対する影響
CEPA(経済貿易緊密化協定)により、中国はギフト用品を含む香港原産の製品すべてに対し、2006 年 1 月
1 日より無関税待遇を与えている。規定された手続きによると、現行の CEPA の原産地規定がない製品は
地元メーカーによる申請がなされ、CEPA の原産地規則を満たせば、無関税待遇を受けることができる。
香港以外で生産されたギフト用品については中国本土に入る際、最大 35%までの課税対象となる。
ギフト用品で CEPA による恩恵を受けるための原産地規定は、これらの製品に対する香港の現存の輸出規
定と似ている。一般的にイミテーションジュエリーの生産においては、原産地を説明する上での主要な行
程とみなされる成形、組み立ては香港で行われなければならない。また、紙製ギフト製品は、裁断、型打
ち、包装、糊付けは香港で行われなければならない。圧延や成形が型うちの後に必要な場合、それらの行
程も香港で行われなければならない。詳細情報は下記のホームページより入手できる。
http://www.tid.gov/hk/english/cepa/files /mainland_2008.pdf
ギフト用品輸出に影響を及ぼす貿易措置
香港企業が輸出するギフト用品の特定分野は反ダンピング法などの貿易措置の影響を受ける。例えば特定
の紙製の製品や折りたたみ式ギフトボックス、キャンドルは米国の反ダンピング税の対象となっており、
リングバインダーは EU の対象となっている。香港製として輸出される製品の多くが本土で製造されるため
に、こうした措置は香港企業に影響を及ぼしうる。一方で、EU は中国製の陶磁器キッチンウェアに対する
輸入割当を 2005 年より撤廃した。
安全性や環境保護の面で、海外市場における製品基準に適合することが厳しく求められている。例えば EU
玩具指令(EU Toy Directive)では、すべての玩具は必須安全要件を満たし、要件適合を示す CE マークを
明示しなければならないと規定されている。安全性及び倫理労働条件もまた海外の顧客にとっての判断基
準となっている。Hasbro. Matel. LEGO, Wal-mart など、多くの主要バイヤーは仕入れ先に基準を満たす
よう要求している。 また、香港の玩具メーカーが積極的に関与している ICTI(International Council of
Toy Industries)は加入国の玩具および玩具関連商品の製造業者、流通業者、小売業者に対し、ICTI Code of
Practice および関連する監査プロセス(CARE Process として知られている)を紹介している。
健康上の理由から、EU は時計やジュエリーなど皮膚に接触する製品でのニッケルの使用を規制指令を採択
した。また 2007 年1月より EU は、軟質 PVC 製玩具や子供用品でのタフラート使用の永久的禁止令を採択
した。さらに、芳香族アミンが生成される恐れのあるアゾ系染料を含む衣料、フットウェア、その他テキ
スタイル、皮革製品の取引を禁止した。また、US Consumer Product Safety Commission は引き続き玩具、
キャンドル、ライターなどを含むすべての物品の品質について監視を続けていくことになる。
National Candle Association はキャンドルとその付属品に対する品質管理の枠組みを定め、American
Society for Testing and Materials を通して、国際基準を発表した。この基準は国外に対して法的拘束
力を持たずアメリカ国内のみに適応されるが、この品質保証を有するキャンドルは競争上の優位性を持つ
ことができる。
製品動向
世界のスポーツイベントの記念品
2008 年開催の北京オリンピックでは、記念品、イベント商品や関連商品のの販売が大幅に伸びることが考
えられる。このイベントは世界中から多くのスポーツファンを魅了することになる。また、企業も会社の
宣伝用景品を準備することが予想される。
高額及び機能付加型法人向け景品
法人向け景品は効果的な販売マーケティングツールとして今後も重要視されるだろう。近年、消費者が安
価な商品に飽きている傾向にあり、企業は高額、機能的でありながらクリエイティブなプレミアム商品を
求めている。例えばコンピューターを使用する人口が増加し、USB フラッシュメモリーのような IT 周辺機
器が法人ギフト品として採用される傾向にある。
家庭回帰、コミュニケーションの再考がホームプロダクト、パーティ商品、高級文具販売に貢献
家庭で家族や友人と過ごす時間を重要視するという消費者の家庭回帰の結果、いわゆる「ホームプロダク
ト」や「パーティ製品」に人気が集中している。この流行とともに、家庭用品工具、DIY、ホームデコ製品
が今後も引き続きギフトアイテムとして好まれる。また手書きのカードやスクラップブックといった伝統
的なコミュニケーションへの関心も復活する傾向にある。
ヘルスケア及び関連製品への関心の高まり
高齢化社会の到来で、健康に対する関心が高まり、ヘルスケアと関連商品への高い需要が今後も期待され
る。キャンドル、香水、アロマギフトなども、仕事や家事のストレスを和らげる道具として求められてお
り、関連商品であるキャンドル立て、香水やアロマ用のガラス製品の販売も好調である。
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