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タイでの決算申告について
タイでは12月決算の会社様が多く、この4月には、タイでの決算申告について、参考書類を お読みになってもよく分からないとのご相談が多々あります。少し整理してみたいと思います。 1.確定申告は決算日から 150 日以内税務署に提出・納税となっています。 2.確定申告以外に商務省に決算の届け出をします。 1と2は同じ内容ですが、提出先が違います。2.にある通り、商務省に提出します。商務省 では商務省の HP から誰でも個別企業の決算内容を見ることができるようにしています。 次に上記の提出等の前に、タイの公認会計士の監査を受けた財務諸表(決算書)を株主総会で承 認する必要があります。この株主総会は決算日から 120 日以内に開催します。ここで上記1. と2.とで提出の時期に違いがあります。税務署への提出は、株主総会の開催日に関係なく株 主総会で承認後、決算日から 150 日以内に提出することになります。ところが商務省への届け 出は株主総会から 1 ヶ月以内となっています。例えば、12月31日が決算日の会社様で、2 月が28日の場合、株主総会は4月30日までに開催しなければなりません。株主総会を4月 15日に開催すると商務省へは、5月15日までに提出し、税務署への提出は5月30日とい うことになります。このように株主総会の日付によって商務省への提出期限が変わりますので 注意が必要です。 また、株主総会は必ず1年に1回は開催しなければなりません。これを定時(定例)株主総会 と呼んでいます。上記の通り決算承認を行う株主総会が定時株主総会となることが一般的です。 株主総会開催の場合、タイの会社法では招集通知と地方紙(新聞)に広告記載が義務付けられ ています。 会社法第1175条 各総会の招集通知は、総会開催日の少なくとも7日前に地方紙に少なく とも1回広告し、更に総会開催日の少なくとも7日前に株主登録簿に名前のある全株主に対し 配達証明付き郵便で送付しなければならない。ただし、特別決議のための招集については以上 のことを総会開催日の少なくとも14日前に行わなければならない。 ・・・ とあります。この地方紙が理解し辛いようです。タイにはフリーペーパー以外に地方紙という ものを見かけません。タイには開催広告専門の地方紙があります。日本の新聞広告とは趣が異 なり、数百バーツの費用で可能です。 新しく会社を設立される日本の方々や、赴任早々の方々の場合は、製造や営業に忙しくこうし たスケジュールを知らずに地方紙広告を失念したがどうしたら良いかというご相談を受ける こともしばしばです。最悪罰金や株主総会の無効ということになりますのでこうしたことにも 注意が必要です。 以上