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学生からのコメントとそれへの応答
授業コメント 2015.6.19 ・授業を受けて考えたこと マイヤーの発表した「生物学的種」での「同じ地域に分布する生物集団が自然条件化で交配し子孫を残 すなら、その集団を同一の種と見る」との内容の所でウマとロバを交配してできたラバには生殖能力が ないのでウマとロバが別種なのは納得できますが、ニホンザルとタイワンザルが自然条件化で交配でき ないから同じ種でないというのはあまり納得できませんでした。確かに、 「自然条件下で」と言ってしま コメント [MW1]: タイワンザルとニホンザ うとあたかも生物学に関係ありそうな用語ですが、言い換えれば「地理的隔離により」なので、それを ルは、人為的な操作(移動など)がない限 元に種を判別して良いのだろうかと考えました。 り交配することはできません。だから別種 ・授業全般の意見 にとみなされます。この場合の「種」の分 自分は理系であり、生物にも興味があるので、今回の授業はとても面白く受けることができましたが、 類は、厳密には「地理的学的種」あるいは 生物に関心のない人にとってはただ眠たい授業だったような気がします。あと、DNAをビデオテープ 「生態学的種」にあてはまります。 に例えて説明した遺伝子とDNAの違いは分かりやすかったです。 コメント [MW2]: なぜそう思ったのです か? ダーウィンの進化論と創造論という考え方など色々な考えが起こるというのはとても興味深かった。他 にも自然選択説というものもあった。自然選択説とは「生存に有利な変異が何世代にわたって選択され ることにより進化が起こるという説」である。これは、ダーウィン説と比較もされていた。ダーウィン コメント [MW3]: 「比較」していません。 説を支持する人はダーウィニズムと呼ばれ、自然選択説を支持する人はダーウィにニストと呼ばれてい た。しかし、自然選択説も「あたかも進化そのものに反対している科学者がいるかのように、創造論社 者が不適切に引用する」などいったように批判されていた。創造論者により色々な意見は反対されがち であった。 参考文献 進化論と創造論 http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/ コメント [MW4]: 誰が作った Web ページ ですか?個人的なサイトを引用するのは止 めましょう。 ダーウィンの進化論によると「生物は共通な祖先から進化して、現在の多様な姿になった」と考えられ ていますが、ポケモンで一般的に言われる進化は共通な祖先から進化していないことや多様な姿ではな コメント [MW5]: ポケモンの「進化」は科 いことから進化ではなく成長だと思うのですがどうでしょうか 学的な意味での「進化」 ではありませんが、 それを「成長」と呼ぶべきかどうかはわか りません。個人的には「変態」かな。 「種」は、生物分類学上の基本単位であり、同一の種とみなす条件として、自然条件下で交配し子孫を 残すことが挙げられた。私は、アマガエルとアカガエルは同じカエルであるため子孫を残すことができ ると考えたが、種が違うため、子孫を残すことはできない。見た目は似ていても種は異なることは少な くない。逆に、見た目はあまり似ていないが種は同じこともある。 1 コメント [y6]: 根拠を書きましょう。 人種差別は、同じ種であるヒトにも関わらず、生じている。人種差別は、肌の色という見た目において の分類といえる。先週の講義で、異人種間結婚関連訴訟で行われた人種の判定には、家族の人種や人間 関係、外見的特徴をもとに被告の人種を判定していたと聞いた。これは、生物分類学上では種の判定の 基準とは言えない。それにも関わらず、人間は肌の色などで差別を行ってきた。 人種差別は、人間が独自に差別を行い、劣ったと判断した人種を卑下することで満足感を得ていた。な ぜなら、人間は自分が他人より優れていると思いたい傾向があるとすれば、自分よりも劣っていると判 断した人には差別を行い、けなした態度をとることになると考えるからだ。これが集団になることで肌 の色で人間を分類し、宗教や生活、知能や骨格で差別を行い、人種差別が起こる。近年日本で問題とな っている、いじめもこれに関連している。いじめは、大体は集団が一人や少数に嫌がらせをすることで 集団は満足を得ることで繰り返される。いじめは、誰かを見下すことで、優越感を得るきっかけの一つ として生じる。いじめている本人たちは、いじめをしているという認識がないことがあるが、それは自 己満足をしており相手のことを考えていないからだと考える。 コメント [y7]: あなたの「考え」でなく、 人種差別は、アメリカなどの海外にあるものだと考えがちであるが、日本にも外国人を違う生き物とし 客観的な根拠を示してください。 て見ているようなことがあったり、いじめがあったり、アイヌ民族の差別問題があったり、方言による 無意識的な分類があったりと差別は生じている。差別をなくすことには、多くの時間がかかる。相手の 考えや気持ちを理解し、相手のためになることをすることは簡単ではない。しかし、相手に寄り添うこ とが理解につながり、新しい価値観を見つけることにもなる。近年では、SNS など個人が気軽にネット 上で活動できるようになっている。考えも価値観も見た目も異なった人々がつながるきっかけになる。 このようなきっかけから相手の考えを否定するのではなく、受け入れ共有していけるつながりになれば コメント [MW8]: SNS がどれだけ差別を よい。 なくすことに有効でしょうか?コメントは、 良く書けています。自分の主張を裏付ける 文献を引用しましょう。 優生学の人の遺伝構造を改良することによって、人間の進化が可能になるだろうという意見について間 違っている。 コメント [MW9]: 全体的に非常に読みにく なぜなら能力は遺伝子だけでなく環境にも関係しているからである。 いです。提出する前に良く読み直してくだ 心理学の話でも遺伝子の話があり、その中で優秀なネズミを掛け合わせたネズミと劣勢なネズミを掛け さい。 合わせてできたネズミの選択交配実験があった。その結果優秀な遺伝子を掛け合わせていた方のネズミ と劣勢であるネズミでは能力の差がはっきり出た。この実験からみるように優秀な遺伝子同士でかけあ わせたもののほうが優秀なものを生み出すことがわかった。しかし発達には特性は遺伝的形質が現れる 環境条件には差があるが一定水準以上の環境条件が存在しないと遺伝的形質はでてこないという説があ る。実際に環境閾値説で身長や発語にはどんな環境でも顕在化する率は高いが、学業成績や絶 対音感で は顕在化する率は環境によってかなり左右されることがわかっている。 つまり発達とは遺伝だけでなく環境もかかわってくるものであるから人の遺伝子構造を改良する促進的 優生政策や抑制的優生性政策だけでは人間の進化はできない。 この反対意見として「子の IQ は両親の平均に近くなるっているので、遺伝が関係している」(②、P58) や遺伝病などといった遺伝による能力の影響している意見もある。 優生学は各遺伝子はすべての形質を決定し、各形質がすべての遺伝子によって決定される。ということ 2 コメント [y10]: どんな話ですか? コメント [MW11]: 劣性? を前提にしている。しかしこのままであると「それぞれの形質がる程度まで独立していることはどうし ても必要であり、一つの因子が変化しただけでは全体系が倒壊してしまう」(①、P24P25)ことにつなが る。 よって優生学の意見は間違っている。 参考文献①おもしろい進化論最前線、メドニコフ著 小林茂樹 山田まり訳 東京図書株式会社 ②遺伝子 コメント [MW12]: 最初に引用する文献を でできること、きまらぬこと 中込弥男著 裳華房 ①にしましょう。 授業の感想 コメント [y13]: 感想を書くという宿題で 生命科学の基礎という授業をとっていたので今回の話はとてもおもしろかった。また見た目は似ていて はありません。 も種の違いによって配偶ができないことを聞いてラバといった違う種の掛け合わせの動物が少ない理由 がわかった。 コメント [MW14]: 子孫? ○授業内容をうけて考えたこと 授業で、優生学という考え方がナチスの人種主義につながり、政治と科学との癒着の構図ができあがっ コメント [MW15]: このコメントは良く書 たことが述べられていた。 けています。 「優生学」については山口先生 人の遺伝子に手を加えて改良することで人類が進歩できるという優生学の考え方自体には不自然な所は の授業で詳しい紹介があります。その時に 無く、論理的であるとも考えられる。 また勉強してください。 しかし、それが遠因であったとしても実際にナチスの人種主義による恐ろしい政治が行われ、それを再 び繰り返さないためにも、優生学の意図したところ、事実的な意味を知ることは重要な課題である。 コメント [y16]: 人為的に改良するのだか ら「不自然」でしょう。 またこれは人種主義についても同様であり、これを知ることで、人種主義的考え方の危険性を感じるこ とができるだろう。 「優生学とは、ある人種の生得的質の改良に影響するすべてのもの、およびこれによってを扱う科学で ある」とされている。 コメント [y17]: どこで? 世界各地に広がり、そのなかで様々な発展を遂げて来た優生学だが、先に述べた概念が共通してもたれ ている概念と言える。 授業でも述べられていたように、「積極的優生学」と「消極的優生学」の二つの考え方がある。 「優良」とされる人間の子孫を多く残すことで人類の全体の質を上げようと考えるのが前者の考え方で あり、 「劣等」とされる、身体・精神的に特徴がある人間の子孫の繁栄を抑制することで、人類全体の質 を下げないことで上げようと考える考え方が後者の考え方である。 これを受けたとき考えられることの一つには、何を基準に優良、劣等を決めるのかという事である。 誰しもあの人のこういう所はいい、この人のこういう所はだめだと、思っている事はあるだろう。 しかし、それはいち個人の感じ方に依存しているもので、誰にでも適用できるものではなく、普遍性は 無い。 また、 「優良」 「劣等」の基準があるとしても、それは時代や文化によって左右され、ある一方で「優良」 とされても他方では「劣等」とされることが無いとは言えない。 3 優生学はチャールズ・ダーウィンの自然淘汰や適者生存等の考え方が影響したと言われているが、 これがうみだされるときにもやはり狭い範囲の優劣をめぐっていたのではないかと考えられてしまう。 現在では「優生学の目的は、それぞれの階級や分派をその最良の見本によって代表させることである」 という考えもあり、その集団の性質によって優劣の対象も程度も変わるものと考えられている。 個々の小さな集団に目を向けるときはこの考え方がむしろ適しているだろう。 しかし、それ以前に、より大きな「人類の進歩」に関連する「優良」 「劣等」の境界も明示されないまま にうまれた優生学にはどのような存在意義があるのだろうか。 これを考えるには、優生学が人間の、どういった行動に対し効果的とも言える働きを示すのかについて 考えてみる必要がある。 なんらかの基準を軸に優劣を分けて、対象をより優良な質にしたいときとはいつだろうか。またそのメ リットとは何だろうか。 競争の場面がこれによくあてはまるだろう。運動でも勉強でも、競争となれば、相手を負かすのに相手 よりも優良な質を兼ね備えることは必須である。 またそのメリットとはやはり、優越感であったり、より多くの報酬であったり、より手強い相手へ近づ き、以上のことを繰り返そうとすることであったりと、自身にとって都合の良い感覚をえられることで あろう。 優生学の意図したことの先には先に述べたことが実現する可能性が含まれていると考えられる。 つまり、優生学が存在することで自身にとって都合の良い感覚に近づくことが可能かもしれないと人間 は教えられている。 優生学は現代までの家庭で多くの付加を伴いながらも共通概念を失わず、人類のあるいは個人の都合の 良い感覚の体感に役立っていると考えられる。 Francis GALTON Sociologic α l , 1905 ,“ Eugenics : Its Definition , Scope and Aims , ” PaPers 1904 (1905 ): 45 − 50 . Also in The American journal of Sociology , Vol ,10 , No ,1(July ,1904 ) : 1−6 . Also in his Essays in Eugenics , The 小川崇、優生学と教育の接近 Eugenics Education Society ,1909 :35 − 43 . 『京都大学 生涯教育学 ・図書館情報学研究 vol 5 』2006 年 ○全体に対しての意見 コメント [MW18]: 2 つ目のパラグラフの 「生物学では『人種』という概念が存在しない」という考え方は新鮮でした。これを理解するまでの説 意味が良くわかりません。 明も分かりやすかった。 人類の遺伝子の多様性の少なさによる、ある特定の病気には弱いかもしれないという事を聞いて、一部 の抵抗性の人々が生き残ったとして、その後も人類として発展してゆくなら、きっと多様性は人類の中 でも広がっていって生物学的に考えられる種ができて来たら、より複雑な社会問題がでてきそうだなと 考えた。 4 今回の授業では、生物の測り方というテーマで、分子時計と、科学と社会の関わりについて学んだ。分 子時計とは、DNA は突然変異により変化するが、変化する速度は生物種に関係なく遺伝子によりほぼ一 定であることをいうと学んだ。そのような分子時計の流れの中で、ミトコンドリア DNA によるヒトの分 類では、白人、黒人、黄色人種という分類にはならず、ヒトの遺伝子的な差異は人種によらずほぼ 0.1% である。それにもかかわらず、人種という概念がヒトを外見的な特徴で分類する単位として存在し、現 在もさまざまな形の人種差別が世界各地で起こっている。そこで、私たちは人種という概念をどのよう に捉える必要があるだろうか。たしかに、皮膚の色や目の色などの身体的特徴はヒトの身体的多様性を 理解するうえで重要である。しかし、そのような特徴をもとに境界線を引き、優劣をつけたことにより すさまじい差別が行われ、今もなお続いているという事実をまずはしっかりと認識しなくてはならない。 また、人種の概念が社会に組み込まれ、利用されたことで社会ダーウィン主義や優生学が登場し、ユダ ヤ人や障害者、社会的弱者が差別され、迫害されたように、誤った考え方が強者に利用されることがあ ってはならない。これは、現在においても人種問題に限らず言えることである。よって、私たち一般市 民が強者である国家などの言いなりになるのではなく、正しい知識を身に付け、誤っていることはしっ かりと主張できる社会をつくっていくことが、悲惨な歴史を繰り返さないために重要である。 コメント [MW19]: まったく同感です。 今回の授業は、この授業の目的である科学的に考えるという概念に基づき、まず生物学的に生物の測り 方を提示したあと、科学が社会に利用された例を挙げ、科学と社会の関わりについて学生に考えさせる といった流れによって、自分たちの問題として捉えることができ、生物の測り方についての理解を深め るうえでとてもよかった。 生物の種の分け方は自然状況下で交配し、子孫を残すかどうかである。 ではそれ以外の人工的に掛け合わされた亜種にはどのようなものがいるのかについて調べた。シマウマ コメント [MW20]: これらは「亜種」ではな とウマが掛け合わされたゼブロイドやライオンとトラを掛け合わせたライガーなどがある。 く、 「雑種」です。 また、植物では品種改良などが行われているため、身近である。 植物の品種改良には生活などをより快適にするという良い点がある。 しかし、健康上の問題などがある場合もある。 コメント [MW21]: 具体例は? 動物の亜種では、新たな生物が生まれるという良い点があるが、亜種同士で交配可能な場合があり、遺 伝子的多様性が変わってしまうことがある。 コメント [MW22]: たぶん、いろいろ誤解し 科学の発展も大切なことであるが、自然を守っていくことも必要である。 ています。 優生学の中で、促進的優生政策と抑制的優生政策が考えられたとあった。そして、これがナチスの人種 主義政策に繋がってしまい、結果的に残虐なことが起こってしまった。この考え方は間違っている。そ もそも、人間の劣った人、優れた人という価値はだれが決めるのだろうか。確かに、ひとそれぞれ得意 不得意なことはあるだろう。しかし、それは誰にでもあることなのであるから、人の価値を決めつける 5 のはおかしい。また、それを人種の中で劣っている優れているということを決めるのは、もっとおかし いだろう。それは今回の講義の中で、生物学的に「人種」という概念が成立しないということからもい える。 コメント [MW23]: 昔の人が「人種」がおか しいと考えることができる根拠は何でしょ う? 今回の授業で科学の政治への介入や、政治が科学に介入する例を見ましたがこのとき、私は 731 部隊の ことを思い出しました。 コメント [y24]: なぜ思い出したのか、理由 731 部隊は第二次世界大戦中に満州国のハルピンに置かれていた免疫などの研究組織でしたが、それは を書いてください。 ただの研究ではなく、人体実験が行われていました。 国はこの部隊に莫大な研究費用を与え、研究者は上司の命令通りに人体実験を繰り返していました。 加えて戦後、731 部隊に所属していた人間はほとんどが政治の重役についています。 以前の授業でもあったように、人間は上司のいうことに反発できないことを利用され、科学は政治に介 入されてしまい、同様に研究者も科学の力で政治に介入しています。 このようなことが起きないためには、今のような役職同士で監視しあう政治の仕組みと私たちに情報を 伝えてくれるメディアが必要だと考えます。 コメント [MW25]: これで十分でしょう か? クイズが入っていて楽しく授業が聞けました。 科学が社会的騒動を引き起こすことは現在でもあるが(STAP 細胞論文問題など)、科学と政治の互いを コメント [MW26]: これは社会騒動を引き 巻き込んでしまうような事態が昔からあったことは知らなかった。 起こしましたが、政治と直接の関係はあり また、異所的種分化について、たとえ多くの年月を必要とするとしてもまったく別の場所にやることで、 ません。 交配ができなくなるということから、生物の遺伝子は環境に左右される複雑でない単純なものであると 考えた。 コメント [MW27]: なぜ? 今回の講義の中で考えたことは、生物が進化するときに、環境が変化した後に進化したのでは死んでし まうのではないかと考えた。そこで、どのタイミングで進化するのか調べていく。 そもそも進化とは、 「生物の形質が世代を経る中で変化していく現象である」(ウィキペデア進化の項目 による)とされている。ここからは、環境のことは関与してないと考えることができる。また、環境が 変化したから生物も進化したとすると、 「環境対応が生物進化の目的であると思えるが、進化はあくまで も結果である。生物集団の中では常に遺伝的変異は起きている。またそれは、生物進化において必要不 可欠である。その変異により生物の機能などは変化している。そして、環境が変化する中で自然によっ て生き残る生物を選ばれている」(進化は環境に適応するため?-JT 生命誌研究館の要約より)とされて いる。これから、環境が変化してからではなく常に(遺伝子が)変化していてその結果環境の変化にも 6 対応することができたといえるのではないだろうか。確かに、環境が変化するとそれに耐えられない生 物が死んでしまうので生き延びるために進化していると思えるが、変異をしていくうちに環境の変化に 対応できるものが生き残れると考えた方が進化の定義と要約部分からいいと考える。従って、普段から 遺伝的変化を繰り返し進化していると言えるだろう。 コメント [MW28]: 生物には常に突然変異 が起こっていて、環境が変化した時にその 環境により適した変異をたまたま持ってい たものが生き残るチャンスが大きいという 今回の授業は、生物の測り方と人種についてでした。前回の授業の中にもありましたが、今回の授業で ことです。突然変異を起こすこと自体は進 も人種とは恣意的なものだという説明がありました。 化ではありません。 「人種」という分類の仕方は、生物学的な種や属などに基づいて分類するのではなく、ヒトの外見的な 特徴に基づいて分類する概念。ヒトの外見的な特徴は連続的に変化するために、分類は恣意的になって しまう。その上、ヒトは生物分類学上の基本単位である「種」において単一種であり、人種によるヒト の分類は科学的に証明できない。それなのになぜ、人種=生物学的な人間の類別的概念という考え方が、 一般に定着しているのでしょうか。 池田光穂という文化人類学者によると、ブルーメンバッハが「人種の最初の分類の中にすでに人種間の 優劣についての言及がある」という主張をして以来、 「人種は生物学的概念であり、民族は文化敵概念で ある」という誤った考え方が定着していきました。また、人種差別運動を廃絶することを目的に運動を 展開した人類学者の間には「人種は生物学的区分であり、民族は文化的区分」という前提に基づいて「人 種間の優劣は存在しない」という主張を行ったことも原因の一つです。このように、一度広がりきって、 定着してしまった概念を一から覆して、新たな概念を受け入れさせるのは難しいです。また、人種があ ることで得をしている人々がいるから、人種差別を無くそうとしたり、人種の認識の誤りを正そうとし ても中々定着しません。例えば、白人の経営者が黒人のマイナスイメージを広めることで自分の地位を 安定したものにしたということを、前回の授業に関する調べで、知りました。 人種という概念がなければ、人種差別は起こりようがありません。なぜなら、ヒトは外見に差はあれど、 コメント [y29]: どちらかというと逆じゃ 単一種です。分ける概念がないのに、別のものだ、どっちが優れているんだという差別は起こりません。 ないですか。 しかし、身分差や経済的格差、見た目以外でも差別が起こることもあります。しかし、人種差別をなく すなら、まず一般の常識が、 「人種という分類の仕方は、恣意的で、科学的に証明できない」という認識 に変わる必要があります。 コメント [MW30]: 「人種」という概念がな くても、 いろいろな差別は起こっています。 それらについても考えてみましょう。 参考資料 池田光穂、 「文化人類學」、http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/0-culanthro.html、2015 年 6 月 21 日アクセス 人種と聞くと多くの場合、白人や黒人、黄色人種という分類を思い浮かべる人が多い。つまり、見た目 で判断された人種ということになる。しかし、ヒトにおける遺伝的な差異は「人種」によらず、0.1%と いうことより、見た目での違いで人種というものを理解することは間違っていると考えられる。そもそ も、人間は平等であり、見た目の違いだけで劣っている、優れていると差別すること自体、間違ったこ 7 とである。昔の世界では日本も含めて、自分たちよりも下の階級を作ることで自分たち が優位に立とう としていた部分があり、まだその思考が残っているところではいまだに黒人差別などが存在する。しか し、そのような考え方は間違っているということを認知させることで、皆が平等で尊重される社会にな っていくのだと考えられる。 コメント [MW31]: 具体的には、どうすれば いいのですか? 今回の授業では進むスピードもちょうど良かった。生物はあまり得意ではないが、わかりやすく解説し てくださったので理解することができた。 「ヒトの遺伝的な差異は人種によらず約 0.1%であり、遺伝子レベルで人種を説明することは不可能であ る。よって、生物学的に人種という概念は存在しない」ということを知っていれば、人種差別というも のは世界に存在していなかったのではないだろうかと考える。以前の授業でも人種差別について話を聞 コメント [MW32]: なぜ? いたが、当時の人種についての概念は実に主観的であり、科学的根拠が一切みられなかった。そのよう な理不尽な考え方のために、多くの人々が苦しんでいる事実に非常に憤りを感じた。今後、人種の概念 とは、私たちがどのように人種と向き合うか、考えていかなければならない。 コメント [MW33]: 具体的には? わたしは「種」について、問題の例では、わたしは「カエル」 「ネコ」など、属の部分とかんがえていま コメント [MW34]: もう少し漢字を使いま した。この授業で、 「種」でさらに動物について詳しく分類できるので、してみたいです。 しょう。 DNA と遺伝子の成り立ちについては高校の生物でも習ったのですが、突然変異による形質転換について で、おこることは知っていたのですが、環境がかわるだけでおこることは初めて知りました。私たち人 コメント [MW35]: 何を? 間の DNA も、もし環境が大きく変われば変わる可能性があると考えられます。 コメント [MW36]: 微妙に違います。環境が やはり突然変異の予想は難しいのでしょうか。起こる可能性のある地域とそこにもとから生きている生 遺伝子を変えるのではなく、環境に適した 物の特徴から予測することができないのですか? 遺伝子を持つ個体が選択されるのです。 コメント [MW37]: 「http://web.ias.tokus hima-u.ac.jp/shin-kokusai/scienceandhu 先生からのコメントの閲覧方法がわからないです。ごめんなさい。 manity/top.html#2」をチェックしましょ ヒトは進化をしてきた。でもまだ、彼らは進化をしていない。たくさんの生物は様々な地球の環境に適 用するため進化をしてきた。言わば、環境と共生をしてきた。しかし、ヒトはしていない。それはなぜ だろうか。 (目黒寄生虫館+研究有志一同,『寄生虫のふしぎ ―頭にも?意外に身近なパラサイト― (知り たい!サイエンス) 』,2009)によると、ヒトは寄生の定義を満たしている。双方に利益をもたらし、自然 の中ですごすのが共生。他方には利益、寄生する側には害を及ぼすのが寄生である。自然環境を破壊し ている人間にとって、彼らはそのほとんどが環境との関係は寄生であるといえる。そして、彼らは自然 う。 コメント [MW38]: 単一のソースのみに頼 ることは止めましょう。またこれは生物学 での一般的な概念とは異なります。比喩と しての進化と、生物学的な意味での進化を 混同しないように。 ではなく文化というもののンかで過ごしている。それがヒトの進化を遮っている。さらには、文化が人 コメント [y39]: ものの中? 8 種をつくってしまっている。例えば、阿波人、イギリス人である。里山という環境が今求められる。ヒ トが環境共生できるからである。そして、そこにヒトの進化する道がある。 コメント [y40]: どこ? 今日の授業のように時間が余った場合は質問タイムより先に小テストをやりましょう。授業内容を忘 れてしまいます。 コメント [MW41]: たかだか 10 分やそこら で忘れるような知識は、身についた知識と は言いません。 今回の授業で、ウマとロバの子供のラバには生殖機能がないので、別種である、ということを言ってい たが、そもそもどうして、ウマとロバで子供ができるのか、ということに疑問を持った。同じカエルと いうくくりのアマガエルとアカガエルでも子供ができないのに、明らかに別であるウマとロバで子供で きるのはおかしいと考えた。 このことについて、解説してもらえるとありがたいです。 コメント [MW42]: 自分で調べてください。 今回の授業で興味を持ったことは、生物分類学上の基本単位である「種」についてです。ペルシャネコ コメント [MW43]: これは授業内容の要約 とシャムネコとの間には子供ができるが、アマガエルとアカガエルは「種」が違うので子供ができない です。 ということを知り、同じ「カエル」でも自然条件下で交配し子孫を残すことができなかったら別種であ ると定義されるのだとわかりました。また、ヒトの遺伝的な差異は「人種」によらずほぼ 0.1%で、遺伝 子レベルで「人種」を説明することは不可能であり、生物学的には「人種」という概念は成立しないと いうことを初めて聞きました。このことより、 「人種」という言葉にこだわっているのは私たち人間の勝 手な固定観念であって、 「人種」の優劣など存在しないのだと学ぶことができました。この人間の固定観 念により起こったことがナチスの人種主義政策であり、科学者が政治に取り入ったり、政治が科学に干 渉したりすることは時に危険を伴うことがあるとわかりました。 授業で優生学というものを知ったが、優生学の中にも促進的優生政策と抑制的優生政策の二つがあるこ とを知った。 そのうちの抑制的政策はナチスのホロコーストなどにつながり、多くの犠牲を出してきた。 また、関西医科大学法医学講座のウェブサイトによると日本でも断種が合法化したり優生保護法などと いう法律がつくられたりした時もあったようだ。 これらは終戦後の人口増加による貧困をしのぐためにつくられたものであるが、対象となったのは家族 や親せき内に精神的な病を患っている人や、ハンセン病などの病気にかかっている人々がいる人であっ た。 確かに、子供は親から遺伝子を受け継いでいるので、親がかかった病気にかかりやすくなる可能性はあ る。 9 しかし、子供は親と全く同じ遺伝子を持っているわけではないので、必ずしも親と同じ病気を発症する とはいいきれない。 また、天才的な科学者の子供だからと言って天才児が産まれるわけでもなければ、逆に鳶が鷹を産むと いうことわざがあるように、全く平凡な両親から天才児が生まれるという可能性も十分ありえる。 そもそも、人が子供を産み育てることは自分の子孫を残すためである。 それは人だけでなく生き物は全てそうであり、それができないのは伴侶が見つからなかった時や、何か 災害などが起きてそれに巻き込まれて死んでしまった時、餌を見つけることができず餓死した時などが あげられる。 これらは同じ種同士が、意識的に種を残さないようにしているわけではない。 ゆえに、同じ人によって子孫を残すことを阻止することは、同時に自らの種を断絶していることと同じ ことなのである。 コメント [MW44]: 論理に大きな飛躍があ 授業では、優生学はダーウィンの進化論の一部をいいように解釈して生み出された学説であるが、それ ります。 は人が自らの種を無意識に断絶させようとする危険な考えである。 参考ウェブサイト 「関西医科大学法医学講座、優生学の錯綜」関西医科大学大学院医学研究科医科学専攻法医学研究室 http://www3.kmu.ac.jp/legalmed/ethics/theme2.html (閲覧日 2015/06/21) 今回の授業を受けてに考えたことは、アフリカ人の身体能力が遺伝的多様性によるものなのかというこ とです。川島浩平著 人種とスポーツ 黒人は本当に「速く」 「強い」のか 中公新書 の本を読んで遺伝的 コメント [MW45]: 引用は、フォーマットに 多様性もあるのかもしれないが、環境による特異な能力の成長によって陸上などの走る種目で強さを発 則って行いましょう。 揮していると考えます。 コメント [y46]: 根拠は? 今回の講義を聞いて、なぜ生物の進化や遺伝子のつながりが政治にまで影響を及ぼすようなことがある のか疑問に思い、 「生物多様性」 、そして科学と政治の関係について考察する。 まず、「生物多様性」とは、「生きものたちの豊かな個性とつながりのこと」(1)であり、「生物多様性条 約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という 3 つのレベルで多様性があるとしている」 (1)。 生物多様性の研究が進むにつれて、人間における遺伝子、DNA の違いの研究もすすめられ、遺伝子の 違いなどから人間を区別しはじめた。 コメント [MW47]: 時系列を、誤解していま この「生物多様性」は動物だけの関わりではなく、人間の遺伝子にも関わりがあり、生物多様性の研 究が進むにつれて、人間における遺伝子、DNA の違いの研究もすすめられ、遺伝子の違いなどから人間 を区別しはじめた。ナチスでは人種主義政策などで、ゲルマン民族の優位性をとなえ、ユダヤ人迫害な どを強行した。また、アメリカ合衆国などでも人種差別はいまだに残っており、国際的に人種差別の撤 10 す。 廃が求められている。 生物多様性、種の多様性、遺伝子などの人間における区別は、科学的研究の進歩と大きく関わりをもっ ていることがわかった。さらにナチスではその研究の正当性と引き換えに科学者に資金等を援助してい たことから、科学と政治の裏でのつながりが人間の人種差別などにつながると考える。 これらのことから、科学の進歩が人間の種を分けることの手助けとならないようにしなければならない と考える。 参考文献・Web ページ (1) 環境省 「生物多様性」とは 2015.6.21 閲覧 http://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/biodiv_crisis.html (2) ベルトラン・ジョルダン(著)、山本 敏光(監修)、林 昌宏(翻訳) 『人種は存在しない -人種問題と遺伝学』 中央公論新社 2013/3/22 前回の授業において私がもっとも興味を持ったのは、フランシス・ゴルトンの優生学についてです。授 業の中で、 「ヒトの品種改良をすることで優れた人のみが子孫を残すように奨励し、劣った人の子孫を残 すことを防ぐ考え」とあり、この考えがナチスの人種主義政策につながったと言われていましたが、こ の考えは現代にも繋がると考えられます。それが、クローン技術です。現時点でも、質が良い家畜を量 産するためにこのような技術を用いられることもあると聞きますが、もしこの技術が人間にも用いられ るようになってしまえば、過去の過ちを繰り返してしまう可能性もあるのではないのでしょうか。 コメント [MW48]: この点に関して、今後の 「私が優生学的な立場を問題視する最たる理由は、その立場の根底に隠されている、 「病」や「死」に対 山口先生、私の授業で考えていきます。 する敵対意識である。すなわち、 「病」や「死」が、取り除いて破壊させるべき征服対象とみなされてい ることである。しかし、「病」や「死」を「生」の一部として見つめれば、それらは征服対象ではなく、 人生の同伴者となるだろう。」(金 東煕『生命倫理的観点から見たクローン技術』)とあるように、優れ ていることや劣っているということに捉われずに、ヒトのもっている DNA はほとんど違いがないことを 十分理解することが、人間らしい生活といえるのではないでしょうか。 コメント [y49]: どんな生活ですか? 今回の授業を受けて寿命と遺伝というものについて考えた。 「早死にする家系」というものを聞くことがあるが寿命は遺伝するのか。 寿命は環境的要因による影響がほとんどであるため、寿命が遺伝する ということは考えにくい。 コメント [MW50]: 「早老症」という遺伝子 今回の授業の DNA と遺伝子の説明がわかりやすかった。 の病気があります。 11 同一種間の外見上の差異は本来争いの原因にはならない。なぜなら、外見上の区分に則って他を排除す るという行動がヒト以外の生物に見られないからである。ヤマネコ種イエネコ亜種を例に挙げると、人 間でいうところの別人種に相当する、ペルシャネコとシャムネコのような外見的特徴が異なるだけの同 一種は、毛の色目の色の区分に則って他のネコを排除することはない。他の動物でもこれはいえる。 しかし、イエネコは毛の色によりその性格が区分されるという説がある。また、イヌの品種による性格 の区分もよく知られている。したがって、人間においても性格に人種間の差異があることが差別の間接 的原因になりうる。よって、人種間の争いは避けようのないことである、という反論が予想される。 しかしながら、外見上の区分が性格の違いも表すというのは間違いである。 イエネコは毛の色によりその性格が区分されるという説は、何人かの科学者によって研究されたが、結 果はそれぞれ異なり、毛色と性格の関係性を強く証明することは「できない」という結論が出ている(山 本宗伸「マイナビニュース」,http://news.mynavi.jp/news/2014/03/07/006/,2015/6/21 アクセス) 。 また、イヌに関しては、品種ごとの性格の差異は、家畜として特定の役割に特化させた品種改良の結果 つ く ら れ た も の で あ る か ら 、 例 外 と す べ き で あ る (「Wikipedia」,https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%8C#.E4.BA.BA.E9.96.93.E7.A4. BE.E4.BC.9A.E3.81.A8.E3.81.AE.E9.96.A2.E3.82.8F.E3.82.8A,2015/6/21 アクセス) 。以上から、同一 種において外見上の区分が性格の違いも表す例は見つかっていないといえる。 したがって、同一種間の外見上の差異は本来争いの原因にはならない。 コメント [MW51]: 外見と性格に相関があ このことから、人種差別的行動は人間の文化的行動に関係があると推測できる。 れば争いの原因になる、と考える理由は何 ですか? 中学や高校である程度 DNA の事は学習してきたつもりでしたが、DNA クイズでは 3 番を選んでしまい、 最初は何が間違っているのか分からず混乱しました。実際今になっても DNA と RNA の違いがよく分か らずに曖昧な部分があります。DNA の約 30%が遺伝子部分だと聞きましたが残りの約 70%もが非遺伝 子部分で、それがどのような役割を果たしているのか調べると、生物学的な役割はよく分かっていない とあり、今後研究が進み明確になっていくのか興味があります。 今日の授業全般についての意見 生物分野はあまり得意でないので進んで学習しようという積極性には欠けていましたが、改めて DNA は コメント [y52]: 不得意なものほど積極的 人間やそれを取り巻く生物全体に「種の分類」に関して大きく貢献していると知り、とても重要な事で に学習しましょう。 あると改めて分かりました。 今回の講義は種についてと分子時計と科学と社会の関わりについて学んだ。種の定義として、マイヤー (1942)によって提案された「生物学的種」では同じ地域に分布する生物集団が自然条件下で交配し子 孫を残すなら、その集団を同一の種とみなすとした。しかし、種が絶滅する場合はその生物を種として みなしてもいいにのだろうか。 12 なぜならば、 『遺伝子資源』という本によると、「絶滅とは種の絶えること、すなわち個体群が再生によ って個体自身を維持できなくなることであり、次のような場合に起きる。(1)最後の個体が死滅した場 合、 (2)厳密な意味ではないが、複数の個体が残っていても、生存して出産し、子孫を生み出すことが 不可能の場合である」 ( 『遺伝子資源』O.H.フランケル、M.E.ソレー)とあり、絶滅したら種ではなくな るからである。 しかし、生物は絶滅する可能性をどの生物も持っており、そうであるならばどの生物も種とみなすこと ができないからである。 したがって、種が存在しているときは種として、その種が絶滅したときには種としないべきである。 コメント [MW53]: 「種」の定義は 20 種類 以上あります。輪状種など、 「生物学的種」 では定義できない場合についても授業で述 べました。 今日の講義で、ヒトの遺伝的差異は「人種」によらず、ほぼ 0.1%しかなく、生物学的には、「人種」と いう概念は存在しないといっていた。 しかし、過去にナチスがユダヤ人を差別していた。フランスの外交官であったゴビノーは、 『人種不平等 論』で次のようなことを述べた。デジタル大辞泉によると、 『人種不平等論』は「純血のアーリア人を最 優秀人種と位置づけ、黒人・黄色人種などを劣等人種とする差別的思想を説くもの」である(デジタル 大辞泉「人種不平等論」の項目による)。ヒトの遺伝的差異は、ほぼ 0.1%しかないのに、人種に優劣な んてつけられない。そもそも生物学的に「人種」という概念は存在しない。よって、 『人種不平等論』は 間違っている。 コメント [MW54]: 当時は「0.1%の差異」 スライドの文字が色分けしてあって、メモを取りやすかった。また、DNAと遺伝子の関係についてビ ということはわかっていませんでした。そ デオテープと録画番組の関係を例に説明していて、理解しやすかった。 れを根拠にこの本が間違っているというこ とはできません。 クローン技術について 世界では様々な動物に対してクローン技術が使われているが、それを人間に使うことについては多くの 批判がある。以下では、この点について考察する。 まず、そもそもクローンとは何かというと、ウィキペディアによると、 「分子・DNA・細胞・生体などの コピー」という(ウィキペディア「クローン」の項目による)。 これらは既に食品や動物で実験が行われており、安定して食料を得ることや絶滅しそうな動物の保護に 役立つと期待されている。しかしその技術をを人間に使うことにおいては賛否両論である。確かに不妊 治療への利用などのメリットもあるが、同時にクローン技術によって作られた子供の親は誰になるのか という問題も発生する。 それゆえに、世界では規制が曖昧となっているのが現状である。 つまり、これからは一部の地域だけが集まって話し合い、規制をしていくのではなく、全世界で規制を 統一し、強化していくことが必要なのだ。 コメント [MW55]: 異なる宗教的背景を持 つ人たちで、世界統一基準を作ることが可 能でしょうか? 13 前回の授業コメントでアメリカでの人種差別問題について述べ,そこで人間にも種類があると思ってい た。しかし,今回の授業で「ヒトの遺伝的な差異は,「人種」によらず,ほぼ 0.1%」であるということ から,ヒトはすべて同じ種類であるということがわかった。そこで,いつから人種という概念が形成さ れ,使われてきたのか考えた。 「人種という考え方は,18 世紀後半にドイツの医学者であり人類学の父と呼ばれるブルーメンバッハが 基 礎 を 築 い た 」( 京 都 大 学 人 文 科 学 研 究 所 ,「 人 種 と は 何 か を 考 え る 」, http://oldwww.zinbun.kyoto-u.ac.jp/conference/nhk.html,2015 年 6 月 21 日アクセス)。同サイトによ ると,人類は居住地域によって 5 つに分類(コーカサス,モンゴル,エチオピア,アメリカ,マレー) されている。その後,植民地主義やナショナリズムの問題によって人種分類の考え方が広まっていった。 人種差別の問題は様々な場面で取り上げられるが,今回の授業であったように生物学的には人種という 概念は成立しないため,人種という考え方を減少させていく必要があると考える。 コメント [y56]: なぜ? コメント [MW57]: 具体的には、どのように して? ヒトの遺伝的差異は「人種」によらずほぼ 0.1%なので生物学的には「人種」という概念が成立しないの だが、人は今まで「人種」をヒトを外見的な特徴で分類する概念として用いてきた。その概念は何の科 学的根拠もないのだが、このような概念のためにナチスの人種主義政策が行われた。この政策では科学 者は政府から費用などを得て、政府は科学者から人種差別の正当性を得るという形で「共生」していた のだが、現在では政治が科学に干渉、あるいは、科学者が政治に干渉するという事例が発生することが ある。このような状況にあると、本来世の中を豊かなものにするため世に出回るべき研究結果が政府に よるいき過ぎた干渉により出回らなくなってしまい、また逆に、科学者の過干渉の場合にも政治に悪影 響が生じてしまう恐れがある。要するに、政治と科学者がともに足を引っ張り合う形になってしまうの だ。 なので、こうはならないためにも、政治側の人間と科学者の両者は互いに尊重しあい干渉しないよう な「共生」の関係を創り上げるべきである。 コメント [MW58]: 同上。 これまでの授業で人種について学んできたが、生物学的な種という観点は考えたことがなかった。無意 識に人間はただの動物ではないと思い込んでいたのだろう。 今回の授業では、人種を科学的に定義するとしても亜種以下の違いしかないという点が特に印象に残っ コメント [MW59]: 「亜種」ですらありませ た。交流が頻繁にある分、遺伝子の差異は非常に小さくなる。 ん。 科学的に見ても人種という概念が非常に曖昧であることが分かった。 「ミトコンドリア DNA によるヒトの系統樹から、いわゆる白人、黒人、黄色人種という分類にはなら ない」(授業スライド)ということは納得できた。しかし、私は系統樹からアフリカ人とその分化先(その 14 他)に分けられると考える。そして、 「アフリカ人が遺伝的な多様性が最も大きい」(授業スライド)という ことから人類はまだ進化の過程にいると考えた。授業中にチンパンジーと人類が分化したのは 500 万年 前だと言っていた。一方、人類の種分化の歴史はスライドを見ると 10 万年前からである。確かに「人種」 というものにはなりきれていないが、皮膚の色や骨格などに差があるのも事実である。 人々の交流が自由自在になったせいで異所的種分化が進む可能性はかなり低くなったが、今後 500 万年 先になると「人種」という概念が生まれていると私は考える。つまり現在「人種」と呼ばれているもの コメント [MW60]: なぜ? は全てアフリカ人の亜種ということだ。 ・今回の講義内容 コメント [MW61]: なぜ一文毎に改行して 今回の講義では、生物学的観点から科学と人間の関わりを考察していた。 いるのですか?非常に読みづらいです。 最初は種の定義から始まり、生物学的観点から見ると「人種」という概念は成立しないということを順 序立てて説明していた。 具体的には分類学で使用される DNA 解析の結果から、人の遺伝的差異は 0.1%に過ぎず、人種という分 類は成立しない。 この差異も「分化」から与えられるもので、すなわち環境の違いによって獲得されたわずかな違いに過 ぎないのだという。 しかしながら、歴史を見てみるとこの差異は様々な場面で使われていたようである。 事はダーヴィンの進化論から始まる。 ダーヴィンの進化論とは、生物の進化の仕組みを初めて科学的に理論づけたものだ。 最初こそ創造論者から「人間は特別な存在じゃないのか」等と非難されていたものの、最終的にはこの 考えはほぼ受け入れられることとなった。 そして、この進化論の「自然淘汰」、「生存競争」、「適者生存」の考えが自由競争、戦争、勝者・支配者 を肯定する理論として利用されることとなる。 その他ナチスの人種主義政策や、ルイセンコの獲得形質の遺伝、高病原性鳥インフルエンザ ウイルスの 研究論文、アシロマ会議といった例を挙げ、考察がなされていた。 この講義から僕が受けた印象は、すごく「網羅的」というものだった。 生物学的観点からの種の定義に止まらず、政治についてまで幅広く考察されていた。 なるほど確かに生物学的観点からは人種という概念は存在し得ないことが理解できる。具体的な差異の 数値まで挙げられていて、非常に納得できるものであった。 また、それから一転して生物学と社会との関わりが考察された。それらはどれも完結で、一貫して遺伝 についてのものであった。 今回の講義への意見を1つ挙げさせてもらうとするならば、 「タイトルの是非について」です。 今回のタイトルは「生物の測り方:分子時計と分岐分類~人種とは?~」というものでした。 確かに前半はこの観点から述べられていたのですが、後半からはこのタイトルに沿っているとはいい難 コメント [MW62]: タイトルを変更した理 い「生物学と政治について」の考察でした。 由は、冒頭で述べました。 15 僕は次回よりこのタイトルの”~人種とは?~”の部分を”~人種の定義と政治の小噺~”としておき、 口頭にて政治の小噺についての補完をすればよいのではないかと考えます。これならば後半部分も網羅 できており、割とキャッチーで良いのではないかと思うのです。 無論、これ以外にももっとよい題名があればそちらでよいとは思いますが、後半部分も触れておくべき ではないかと存じます。 2014 年 8 月、 アメリカ合衆国ミズーリ州で白人警官が黒人少年を射殺するという事件が起きた。その後、 その警察官は不起訴となったという。この時の大陪審は白人が 9 人で、黒人が 3 人だった。その後大規 模なデモ活動が行われた(朝日新聞デジタル「黒人少年射殺の白人警官を不起訴 米ミズーリ州大陪審」, http://www.asahi.com/articles/ASGCT223BGCTUHBI009.html ,2015/6/14 アクセス) 。この事件はいま だアメリカに人種差別、黒人差別が残っている証拠だろう。アメリカは人種のるつぼと呼ばれさまざま な人種が暮らしているが、いまだに人種差別がなくならないということは人種差別をなくすことは不可 能なのだろう。だが、裁判だけは法にのっとって裁かれるべきだ。 コメント [MW63]: 未来永劫なくならない のでしょうか? コメント [MW64]: 同感です。 進化論を学校で教えるなら創造論も同じように学校で教えるべきだという意見について考察する。 たとえば、現在、学校では進化論は学校で教えられていても、創造論は教えていない。創造論者はこれ に対して、 「進化論はあくまでも“論”であるから、創造論も同じように学校で教えるべきだ」と主張し ている。 しかし、進化論と創造論というサイトによると、日本の学校で進化論のみを教え創造論を教えない理由 として、 「進化論は十分に確立された科学上の学説であるのに対し、創造論は宗教であるからです。日本 に限らず、創造科学の本場の アメリカ合衆国ですら、公立学校では進化論のみ教え、創造論は教えてい ません。アメリカ合衆国の一部の州で成立していた創造科学と進化論とを同じ時間だけ教えることを義 務付けた法律は、違憲と判断されました[2001.4.17]」とあった(NATROM「Q.なぜ日本の学校では進化 論 の み を 教 え 、 創 造 論 を 教 え な い の で し ょ う か ? ー 進 化 論 と 創 造 論 」 http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/ ,2015/6/22 アクセス)。 さらに、Wikipedia では創造科学に対する多くの自然科学者の評価について、 「査読のある科学雑誌では 創造科学を支持する論文が掲載されることはなく、通常の意味においての科学者で創造科学を認めてい る人はほとんどいない。主要な科学者団体は、創造科学を進化論などに比肩し得る学術的内実と検証に 耐える厳密さ、学究的良心を備えているとは認めておらず、むしろ典型的な疑似科学であると考えてい る。それらの科学者の多くは、聖書の記述が事実を描写したものであるかどうかを科学的に検証するこ と は で き な い と 考 え て い る 」( Wikipedia 「 多 く の 自 然 科 学 者 の 評 価 ー 創 造 科 学 」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%B5%E9%80%A0%E7%A7%91%E5%AD%A6#.E5.A4.9A.E3.8 1.8F.E3.81.AE.E8.87.AA.E7.84.B6.E7.A7.91.E5.AD.A6.E8.80.85.E3.81.AE.E8.A9.95.E4.BE.A1 ,2015 /6/22 アクセス) 16 つまり、進化論は実際に証明はされていないものの確からしい科学的仮説とみなされ、創造論は科学で はないとみなされている。それゆえ、学校で進化論と同じように創造論を教えることはすべきでない。 コメント [MW65]: 創造論を学校で教える べきではないという理由は「科学的でない」 からだけでしょうか? 私が今日の授業を受けて、特に興味を持ったのは、優生学についてである。 コメント [MW66]: 今後の山口先生の授業 優生学では、人はそれぞれ異なる遺伝的形質を持っている。また、人の遺伝構造を改良することによっ でもっと詳しく取り上げます。 て人種の進歩を促すことが可能である。それの積極的な政策として、才能があるなどすごい人がたくさ ん子孫をのこすべきであるという「促進的優生政策」が挙げられる。しかし、それとは反対に、消極的 な政策もある。それが、「抑制的優生政策」であり、劣った人の子孫をのこすことを防ぐものであった。 また、それはナチスの人種主義政策につながったと知った。そして、科学者もほぼ自分の利益のために、 ナチスに従ったことも知った。 私は、そこまで政治と科学が密接に関わっているとは考えたこともなかった。しかし、実際関係してお り、ユダヤ人に対して悪影響をもたらしてしまった。そう考えると、今私たちが学んでいるそれぞれの 科目も、お互いに関係しており、影響を及ぼしあっているのではないかと考える。 今回の授業で種とは何かを学んだ。人間はヒト科であり、交配し子孫を残すことが可能である。このこ とから生物学的には同種であり、もし人種という概念が存在しうると仮定しても、ヒトの外見的特徴は 連続的に変化するため線引きが難しく分類しづらいため、亜種であるとも考えられない。このため黒人 や白人というように「人種」という概念は生物学的根拠のないものであるが、私の意識の中ではあたか もそれが科学的根拠に基づいた概念であるかのように存在していた。肌の色による差別は今日でも消え ないが、それに対して人種差別をなくそうと訴える我々にも、 「人種」という概念が存在しているのは事 実だ。このあたりの人々の意識を改革しないことには肌の色による差別は解消しないであろうと考える。 コメント [MW67]: 具体的には、どうやっ て? 40年近く前、法学部在学中のことですが、堕胎の法的根拠に優性保護法が存在することとを知り驚き ました。 「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ということで堕胎が認められていることでし た。この「不良な子孫」は、病気や障害をもつ子どもを指すことは自明で、生まれてこないようにする ことが世の中、 母親や家族、または本人のためという発想があったからでしょう。ある意味、恐ろしい 発想です。ただ、優生保護法が存在することで、女性が刑法の堕胎罪で逮 捕される心配をすることなし に産まないことを選択できていたのも事実であったので、優性保護法の問題点を深くは考えませんでし た。今回、この授業で「人の遺伝構造をを改良することで、人類の進歩を促す」ということでフランシ ス・ゴルドンから始まった優生学の流れを学ぶことができ、「 「不良な子孫」を再考しました。 優性学が利用されたナチスドイツの人種差別政策は政治の問題ですが、「不良な子孫の出生を防止する」 という発想は、障害者等への差別を前提としていることや障害者等への差別を助長することにつながる 17 恐れがあります。したがって、このような発想に基づく政策を止めていく方向性は健全だと考えますが、 「不良な子孫の出生を防止する」というテーマは永遠に消えないでしょう。科学の発達に伴い、テーマ コメント [MW68]: これに関しては、後半の の一部は変質しながらも、人間の遺伝的欠陥を取り除くという意味合いの行為をずっと探求していると 山口先生と私の授業でもう一度取り上げま 考えます。またこういう遺伝子の研究は、アメリカ映画「ガタカ」(1997)の世界観、「遺伝子で人 す。 が評価される」を現実のものにする可能性があると考えます。 今回の授業で触れたナチスの人種主義政策に対するドイツの行動背景(研究費を得るため)のような研究 者の都合が社会に悪影響をもたらないようにできるのか。私は、これを解決するために、政府と研究者 とのあいだに、中立な立場の監視機関を設置するべきだと考える。なぜなら、監視して制裁を加えれば、 コメント [MW69]: 何をどう監視するので 皆気をつけるようになるからだ。例えば、日本国の三権分立だ。三権分立がうまく機能しているからこ すか? そ、日本の政治がうまくいっていると言っても過言ではない。このような理由から、私は中立な立場の 監視機関を設置するべきだと考える。 コメント [y70]: 誰が資金を提供して、誰が 中立性を担保して、どうやって強制力を確 保するのですか? 先生の、遺伝子の構造をビデオテープで説明したのがとてもわかりやすかった。 物事を説明したり説得するときは、身近なことがらを例に出すのが効果的である。 コメント [H71]: 例え(具体例を取り上げる) と譬え(似たものを比較する)の違いと特 徴を理解したうえで使いこなして下さい。 効果的なだけに、使い方によっては議論を 現在では優生学は人種主義や差別と結びつき非難されがちだが、見方を変えればさまざまな病気などに ミスリードする危険性があります。 耐性をもったヒトを生み出すことができ薬などの開発を少なくできるというメリットがある。出生前診 断など議論が盛んな問題もあるが、皆が選択できる未来を創るという意味では優生学は意味があるので コメント [MW72]: 本当に「みんな」が同じ はないか。 ように選択できますか? 私は授業で同じ種族からしか生命は誕生しないといっていたことに興味を持った。カエルの例をだして コメント [MW73]: 言っていません。 説明してくれていたのでわかりやすかったから余計に興味をひかれた。さらにもっと具体的な例をあげ てくれると自分でいろいろ調べようという気になったかもしれない。 コメント [MW74]: 結局自分では調べてい ないわけですね? 1.授業を受けて考えたこと 生物学的に人種という分類はなく、肌の色で能力に差もないことが科学的にも証明できているにもかか わらず、現状人種による差別が残っているのは、今まで長く疑似科学において人種というものが扱われ 18 てきたために人に刷り込まれてきたイメージが続いているからである。また、イメージからくる差別に コメント [MW75]: 根拠は? よってもたらされる貧困に陥りやすい環境もある。『格差国家アメリカ 広がる貧困、つのる不平等』と いう本によると、 「人種やエスニック集団ごとの貧困率は、黒人で 24.7%、ヒスパニク系で 21.9%、ヒ スパニク系でない白人で 8.6%、、アジア系で 9.8%とあり、黒人やヒスパニクの人々の貧困率はきわめて 高い」という(大塚秀之 『格差国家アメリカ 広がる貧困、つのる不平等』大月書店,2007,p.70)。貧困によって教育水準や生活水準も悪くなることで さらなるイメージの悪化を招いていると考えられる。 2.授業全般についての意見 遺伝子と DNA の関係についてビデオテープの例えが非常に分かりやすかった。しかし、授業最後の質 問に対する解答で分かりにくい言葉が使われていたところがあったので理解しにくかった。 コメント [MW76]: 具体的には? 今回の授業を受けて、科学的に人間にはいわゆる人種の違いというものがほとんど無いということを学 びましたが、今でも人種差別が行われている現状はあり、この差別を解決する方法としては、やはり人々 が正しい知識を学ぶ必要があると感じました。そうすれば人種差別もかなり減るはずです。 コメント [y77]: 根拠は? コメント [MW78]: 具体的には、どのように して? 今回の講義では、ヒトの遺伝的差異は小さく、生物学的に考えると「人種」という概念は存在しないと いうことがわかった。また、アフリカ人は遺伝的多様性が大きい。自分自身は、アフリカ人は運動神経 がよくスポーツが得意というイメージを持っていた。しかし、アフリカ人だから運動神経がいいのでは なく、多様性が大きいから運動が得意な人がいれば不得意なひともいるし、背が高い人がいれば低い人 もいる。今回のような類縁関係からの説明はわかりやすく、生物学的人種の概念はないことが理解する ことができた。 しかし、人種的偏見を持っていると疑われている白人男性が黒人を殺害した事件や、人種差別に対する 考えや人種的偏見をもったグループを知ったりすると、生物学的人種の概念と人種的偏見は無くなって いないことを感じた。今回のような説明はわかりやすく、多くの人が知れば私が持っていたイメージが まちがいであるというのが納得できるのではないか。また、 「科学的」に確かな人種的差異は小さいとい う根拠があるとわかれば人種的偏見を持つ人が減少してくるのではないか。そのためには、まずこのこ とを多くの人に知ってもらう必要がある。 コメント [MW79]: 主張は良くわかりまし た。では、具体的にどのようにすればいい でしょうか? 今回の授業を聞いて私は文系であるが生物学にも興味がでてきた。環境政策に興味があるので、生物学 を学ぶことで環境を改善するヒントが得られるのではないかと感じた。微生物を変種させ環境を改善さ せることはできないのだろうか。 19 コメント [MW80]: ? 今日の講義を受けて、 「種」についていろいろわかったことがある。とくに驚いたのは、人種主義政策を 行っていたナチスと科学者が意外な点でつながっていたということである。しかし、ぼくはいくら同じ 遺伝子を受け継ぐ者だからといって迫害してはいけないと思う。なぜなら、罪を犯していない人を遺伝 コメント [MW81]: 誰と同じ遺伝子? 子だけで決めつけるのはおかしいからである。どれだけ障害を持つ人や反社会的分子を持つ人の遺伝子 を受け継いでいても、その人にはその人だけの個性があり、それは尊重されるべきである。 今日の授業は途中でちょっとしたクイズなどがあり、非常に聞きやすかった。 今回の授業でフランシス・ゴルトンの優生学を学んで、優れた人が子孫を残すことを奨励し、劣った人 が子孫を残すことを抑制することで、人類の進化を促そうとすることは本当に正しいことであるのか、 疑問に思った。 優生学の考えでは、遺伝病や遺伝的精神病の患者の子孫を残すことを抑制することで、社会保障費減少、 産業の生産性が上がること、優秀な軍隊ができることなど、社会的に大きな利益があるとした(科学と 人間 過去の授業スライドより)。確かに、遺伝病や遺伝的精神病の患者が減れば、それによってつらい 思いをする人々も少なくなるだろう。しかし、その人々が子孫を残すことを抑制しようとすることは、 その人の人権を無視したものであるのではないか。また、優生学では、遺伝的に関係のない感染症や、 人生の幸不幸までも、子孫を残すべき者であるか否かの判断基準にされていた(松原洋子/優生学/ http://www.arsvi.com/2000/000201my.htm / 2015年6月22日アクセス)。このように、優生学 では、権力を持った者たちが一方的に人々を評価して、優れているか劣っているか判断していた。 優生学は、権力を持った者たちが、一方的に階級差のある人々の人権を侵害する考えである。したが って、優生学の考え方は正しいものではないのではないか。 コメント [MW82]: 「優生学」に関しては、 山口先生の授業で詳しく学びます。 前回の授業でマイヤーによる最も一般的な種の定義は「同じ地域に分布する生物集団が自然条件下で交 配し子孫を残すなら、その集団を同一の種とみなす」ということであった。しかし、これには人が入っ ていないのではないか。自然条件下で交配し子孫を残すという部分は満たしているが、全人類が同じ地 コメント [MW83]: 入っています。なぜヒト 域に分布していないからだ。例えば、ヨーロッパとアジア、アジアでも日本とトルコ、日本でも沖縄と が入っていないと考えたのですか? 北海道といったように。この点について先生は人が誕生してあまり時間が経っていないという理由をお っしゃっていた。しかし、それを時間が経っていないというのなら、人と同じ様に進化してきた猿の種 も時間が経っていないと言えるのではないか。人が作った種の定義に人が入っていないなんてことはあ るのだろうか。 20 コメント [MW84]: 地域が違っていても、ヒ トの交流は可能です。ニホンザルとタイワ ンザルは不可能です。 科学の進歩は、私たちの暮らしを豊かにしてくれます。ですが、今回の授業で学んだように科学が進み すぎると、一般の人々から理解が得られずに非難を受けることもあります。また、非難されるだけでな く、ナチスの人種主義政策のように人間の生命が人間によって操作されるという恐ろしいことも起こり うるのです。これは、現代社会においても同様です。出生前診断や臓器移植、インターネットの普及な どは人々の暮らしをより良いものにします。ですが、その一方で中絶の増加や臓器の売買、プライバシ ーの崩壊など新たに様々な問題も同時に発生します。ただ単に、科学がどんどん発達すればいいのでは なく、そのことによって起こりうるリスクにも十分に注意する必要があります。 コメント [MW85]: 同感です。では私たちは、 どうすれば良いのでしょうか? 授業のスライド43枚目で、渡部先生が「アフリカ系の人は、能力の高い人と低い人の差が大きい可能 性がある」とおっしゃっていた。私は、 「遺伝的な多様性」というのが、具体的にどういうことなのかわ からなかったので、その話を聞いて、能力の高い人と低い人の差が大きいと言えるのは、アフリカ系の コメント [MW86]: 「能力」といったものに 人全体においてであって、アフリカ系の人同士の、血縁が近いグループでは言えない、と推測した。も は、数多くの遺伝子が関与している上に環 し間違っていなければ、個人の差ではなくて、血縁が近いグループ同士の差のことを言っていたのだろ 境からの強い影響を受けるので、DNA 解 うか。それならば、一般的に言われている黒人、白人などの人種間に差がなくても、もっと小さなグル 析で「能力」につながる遺伝子の差異を見 ープごとの差があって、それが差別にも関わる。DNA が解析されることによって、新たな差別に繋がる 出すことは実際には無理でしょう。 可能性があるならば、DNA を解析することにも慎重にならなければならないのだろうか。 科学が社会に影響を与えることがあり、それによって人種差別など不都合な結果に結びつかないように するためには、研究する側は注意をしなければならないが、やってはいけないことをしてしまう研究者 もいる、と言っていた。文部科学省のウェブページによると、 「研究者・技術者自身が高い職業倫理を持 てるよう、学協会等に研究者・技術者が守るべき倫理に関するガイドラインの策定を求めるとともに、 技術者の資格認定に当たり倫理の視点を盛り込むことを求める」 (科学技術基本計画 第2章 重要政策, http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/kihon/honbun/018.htm, 2015/6/22 アクセス)という。ガイドラ インは必要だ。しかし、国から統制されて自由な研究ができなくなる問題もある。科学と社会が良い関 係を保てるように、政策も重要であるし、科学者の意見をしっかり聞くことも重要だ。 今回の授業では、種というものの違いやその説についてのものだった。 コメント [MW87]: 間違っています。亜種で この講義で自分が考えたことは、人種というものは存在するということだ。 すらないと言いました。 授業では生物学的見地から考えると、人種というものは存在せず、それは亜種であるという説明を受け たが、自分はそれに納得することができなかった。 コメント [MW88]: 自分の体験にのみ基づ いて主張をしても、全く説得力はありませ なぜなら、個体の色や体の大きさに差異がある亜種個体を人間以外の動物で見たことがないからである。 そのくらいに人間の人種間の違いというものは大きい差が存在しており、そのために自分は人種という ん。 「ヒト」の外見的な差異と「イヌ」の差 異は、どちらが大きいと感じますか? ものは存在するという考えを捨てることができない。 コメント [MW89]: あなたは授業の内容が 本当に理解できましたか? 21 わたしは高校のときから遺伝のことにすごく興味があった。わたしは文系だったので生物は基礎だった が、遺伝の単元はどこの単元よりも勉強したと言える。だから今日の DNA、RNA の部分もわたしが高 校のときに勉強したことの少し深いことを聞けたのですごく聞いていて楽しかった。 ヒトの優生学についてはじめて知った。とても興味深かったしなんて愚かなんだろうと思った。今、心 理学の授業でヒトが成長するうえでの環境的要因と遺伝的要因の勉強をしているが、遺伝的要因と環境 コメント [MW90]: これに関しては、山口先 生の授業で詳しく取り上げます。 的要因はどちらもヒトの成長に関係しどちらが大事とかどちらが大事でないなんてないと習った。わた しは視力の悪い良いは遺伝的要因によって諦めなければならないこともあると思うが、それ以外のピア ノの技術、バレエの技術、サッカーの技術であったり記憶力であったりは個人の努力が大きく関係する と考える。いくら遺伝的に優れていても 1 番関わってくるのは環境やそのヒトの気持ちである。だから 優生学なんて愚かである。 コメント [y91]: なぜ? コメント [y92]: なぜ? 今回の講義は主に分子時計について取り上げていたが、気になったものとして授業後半の「科学と政治 の共生」がある。授業では、科学と政治が結託した結果ナチス人種政策などの悲惨な事態が起きてしま コメント [MW93]: 「悪しき共生」という意 ったことに触れていたが、政治と科学の共生は近代では必要不可欠なものだったのではないか。なぜな 味で紹介しました。 ら、普段我々が何気なく使っている、見ている、聞いているものには意外と多くの「政治と科学の共生 による産物」が存在しているからだ。 「政治と科学の共生による産物」の例として、人工衛星や宇宙飛行士を打ち出すためのロケットがある。 ロケットが人間や衛星を載せて地球上から発射するまでに技術が進化した裏には、第二次世界大戦終結 後の大規模政治対立である冷戦が関係しているといえる。ロケット技術は遠距離攻撃用のミサイル技術 にも転用できるために、冷戦期には、米ソともに数多くのロケットの発射実験や開発競争が行われた。 結果としてガガーリン少佐やアポロ計画のような快挙がなされ、向上したロケットや宇宙に関する技術 により、気象観測衛星や GPS 衛星のような現代に必要不可欠なものが整備されていったのである。 このような点から考えると、科学と政治の共生は現代の生活においても重要なものだといえる。だがこ の共生関係が暴走した結果、ナチスの人種政策やソビエト圏における餓死者の大量発生などが起きてし まった事実もあり、現代民主主義の中にも政治と科学の関係を適正に監視、管理する独立した抑制シス テムが必要である。 今回の講義は、分子時計という生物の種の分子的な違いを比較して、年代を推定する考え方がテーマだ った。この言葉は今まで聞いたこともなくて最初は何のことか全く分からなかったけど、今までの講義 や高校の授業で聞いた内容も多々見られ、非常に分かりやすい考え方だった。具体的には、ルイセンコ の学説がスターリンの支持を受け、中国の毛沢東にも影響を与えたとする政治に介入した事例はよく世 界史で見られる。世界史で学んだナチスの行動からもいかに政治が科学に影響されていたかがわかる。 22 系統樹での生物分類の方法の結果として、アフリカ人が遺伝的な多様性が最も大きいとミトコンドリ ア DNA より発見された。確かに、人類はアフリカで誕生し、その後世界に広がっていったという既成事 実からも理解できる。しかし、DNA には 0.1%しか個人差がない。たった 0.1%の個人差からどうしてそ コメント [MW94]: 化石的証拠 こまで違いが生まれるのか。確かに免疫力は長年存在していることからも強いかもしれない。しかし、 遺伝子からはその違いが生まれることは少ない。ゆえに、アフリカ人が遺伝的な多様性が大きいという 意見は一概に言えない。 コメント [MW95]: この文章は意味不明で す。 今回の授業をうけ、別種での生殖はできないが、亜種なら生殖することができるということを聞き、在 コメント [MW96]: 種? 来種と亜種が生殖したときどうなるのかと考えた。 調べてみるとこのことを遺伝子汚染と呼び、近年問題になっているという。例えばニッポンバラタナゴ コメント [MW97]: 正確には「外来種による とタイリクバラタナゴの遺伝子汚染だ。1940 年代前半に中国の魚であるタイリクバラタナゴが利根川に 遺伝子汚染」です。 放流され、日本の固有種のニッポンバラタナゴと交雑し、純粋なバラタナゴの個体数が激減したという (Wikiedia:遺伝子汚染より)。ほかにもメダカやサケ科魚類も同じようなことが起きている。 これは父親種と母親種から繁殖力、分散能力、競争力といった適応形質において両親種をしのぐ種が発 生することがあるからだ(川村功一:交雑がもたらす遺伝子汚染の実態より)。 私はこの問題は解決は難しいが、固有種を隔離したりすることによって守っていかなければならない問 題だとおもった。 コメント [y98]: 根拠は? 私は優性政策に興味を持った。 コメント [MW99]: 山口先生の授業で詳し 別の授業で優性政策は日本でも行われ、障害者に対する避妊手術など、精神的な影響を今も尚受けてい く学びます。 る人がいることを学んだ。 今回授業ではナチス・ドイツによるユダヤ人迫害について触れられていたが私はそれ以上に日本の過去 コメント [y100]: 避妊手術がなぜ精神的影 響なのでしょうか? について学ぶべきだと思った。 私達が生まれた 1996 年まで、優性法は法律として存在していた。 そしてその事について私達はほとんど知らないのでもっと学ぶべきだ。 今回の授業ではどの地域に住んでいる人でも人間の遺伝子の違いはごくわずかなものであり、人種とい うものは生物学的にも存在しないということがはっきりとわかりました。しかし、明らかに人間にはす くなくとも外見上の差異がはっきりとわかります。肌の色や平均身長、目の色、体つき(筋肉の質や量 的な違い)などが挙げられます。こうした違いは人間が少しずつ進化してできた違いであると思います。 このような差違は地域のどのような条件から生まれてきたのですか。また、進化の話を聞いていて思っ コメント [MW101]: あなたはどう思いま すか?今後の山口先生と私の授業で取り上 たのですが、条件を人為的に操作してやれば、進化を人為的に起こすことは可能なのでしょうか。 げます。 23 授業の間に沸いた疑問 授業で人間とサルは一度ことなるように分化したのだから、これから先にサルが人間に進化することは ないとおっしゃっていたのですが、それについて疑問がわきました。 A という先祖から分化をした結果、サルと人間になった、しかし、再びサルが A に脱分化するといった コメント [MW102]: 生物学で「脱分化」と 現象は現れないのでしょうか。 はこの文脈とは全く別の意味を持ちます。 例えば、 「一万年前の地層には A の化石がある。8000 年前の地層には B と C の化石がみられ、遺伝的 にこの 2 つは A から分化したものであると考えられる。しかし、6000 年前の地層からは A と C の化石 が見つかった。どうも 8000 年前から 6000 年前の間に、大規模な環境変化が起き、C はその中でも生存 コメント [MW103]: 進化を考える上では、 タイムスケールが短すぎます。 することは出来たが、B は生存することが出来ないと判断したために、再び A に脱分化したと考えられ コメント [MW104]: 「進化」に「判断」は る。その後の 4000 年前の地層からは C の化石のみしか見られなかったが、遺伝解析の結果 C の中に進 起こりえません。 化の過程で一部が B と似た性質を持っている(C が 2 種類の遺伝タイプを持つものに分類できる)こと から 6000 年前の A が C に分化したと考えられる」といったような現象は起こりえないのでしょうか? 仮に起こり得るのであれば、サルは数万年後に人間と同じになるということは否定できないと思います。 前回の授業をうけて、人類は、DNA は同じであり、同じ種であるのに、「人種」などというくくりで人を 分けている現代は生物学的な種の観点から見るとおかしいと考える。 コメント [MW105]: この場合、A は A のま まで生き延びていたと考える方が合理的で す。 コメント [H106]: 100%? コメント [H107]: これはあなたが「考えた」 というよりも、 生物的な種の定義を「紹介」 しているだけでは? 前回の授業で種について学んだが種とは掛け合わせた子供に生殖能力があるかどうかというのが判断基 準だ。 しかし、現代では人間を白人、黒人、黄色人種などの人種によって区分している。 生物学上は同じ種であり、自然条件下で交配し子孫を残すことも可能なのに種による区分をするのはお かしいと考える。 さらに、その区分が原因で差別などが起こる原因にもなり得るため人種という区分の仕方には反対であ る。 人は外見的な特徴だけで分類し、現在も多くの人種差別が存在する。しかし今回の授業で、ヒトの遺伝 的な差異は0.1%、つまり生物学的には「人種」という概念は成立しないということを学んだ。では なぜ人種差別が存在するのか。それは、いままでの歴史が大きくかかわっている。人種とは、ヒトを外 見的特徴で分類しているだけだが、歴史が人に先入観をうみ、大人が子へ、子がまたその子へと人種へ 24 の偏見をうえつける。そうしたサイクルが人種差別が続いている理由だ。つまり、そのサイクルをとめ ることができれば人種差別がなくなるだろう。そのために私たちはまず、偏見をなくす必要がある。偏 見をなくすには、かかわることが大切だ。それゆえ、交流の場を増やすことが人種差別をなくす第一歩 となるだろう。 コメント [MW108]: 具体的にはどのよう に交流するのですか? 今回の授業を聞いて私が考えたのは、どれだけ技術が発展し、科学が繁栄したとしても、人間として踏 み越えてはいけない領域がある、ということです。今回授業で挙がったアシロマ会議。科学者たちが研 究の自由を束縛してまでも、自らの社会的責任を問うたこの会議について、私は考えさせられました。 この会議の時点でどこまで遺伝子組み換えの研究が進んでいたのか、そして現在はどれだけ進んでいる のか。クローン羊のドリーが誕生してから早くも10年が経過したが、科学はどこまでクローンを作る ことが可能となったのでしょうか。もしかすると、現時点でクローン人間の製造も可能であるのかもし れません。 コメント [MW109]: 19 年 コメント [MW110]: クローンに関しては、 山口先生と私の授業で取り扱います。 もし人間のクローンが製造されるとして、やはりそれは許されざることであると、私は考えます。なぜ なら、自分のクローンが存在することによって、人間の尊厳というものが低下してしまうからです。例 えば、自分のクローンを使った臓器移植。自分と全く同じ体であれば、臓器を移植するのも容易でしょ う。しかし、勝手に臓器を抜かれるクローンからしたらたまったものではありません。クローンも人間 であるという事を忘れ、ただ自分の代わりの存在であるとしか認識できなくなると、人類の倫理観に関 わっています。ほかには、一度死んでしまった大切な人を、クローンとして甦らせること。一時は大切 な人が帰ってきたことによって喜びにひたれるでしょう。しかし、命あるものは必ず死にゆきます。そ の時、大切な人を再び失う悲しみに耐えられることができるかといわれると、自分は耐えられそうにあ りません。 上記のことから私は、科学が繁栄したとしても、忘れてはならない人間の領域というものがあると考え ました。 コメント [MW111]: 同感です。 考えたこと 人種差別というのはおかしいことなんじゃないかということ。 確かにミトコンドリア DNA によって人の系統は、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、アメリ カの系統に分かれるが、肌の色で白人、黒人、黄色人種という分類にはならないし、人の遺伝的差異は 人種によらず 0.1 パーセントで遺伝子レベルで人種を説明することは不可能である。 しかし、この事実を多くの人々が知らないために、自分とは違いがある人(主に住む地域や肌の色の違う 外国人)に対してほかの人種というイメージを持ってしまっている。だから人種差別という問題が起こっ てしまうのではないか。 意見 25 コメント [MW112]: 分かれません。 自分も人種という概念が生物学上は存在せず、差異は 0.1 パーセントほどしかないということを知らなか ったので驚いた。でもこのことを聞いてもアメリカの白人と呼ばれる人々は古くからの慣習に影響され ているため、人種差別を完全に取り除くのは難しいかもしれないと思った。 私の祖先はずっと動物園にいる猿たちだと思っていた。そのため現在の猿も進化していくと私たちのよ うな人間になることを信じて疑っていなかった。 しかし、前回の授業において同じ祖先から猿と人間は別々に進化したものだと知り、またそれが分化と 呼ばれるものだと知ることができた。とても面白く感じた。 意見 それらから私が導き出した考えはもともとはすべての生物の祖先は同じで、それらが分化したものが現 コメント [MW113]: 150 年前にすでに考え 在の生物全てにあてはまるであろうということである。 が導かれていました。 コメント [MW114]: 進化 今回の授業を受けて、全般的に生物分類学上について考えた。中学、高校の授業で生物学の分類につい ては学んでいたが、 「自然条件下で交配し、子孫を残すなら」同一の種とするということは、今回の授業 で初めて知った。また種分化のしくみとして、広い地域にある生物から、地域が物理的に分解、環境が コメント [MW115]: これは、たくさんある 変化、変化に適した変異を持つものが選択せれ、交流可能になっても、交配できない。このような複雑 定義の中の1つです。 な過程が種分化にはあった。 そのような種分化、分類学ではすべての生物に共通な DNA を対象にしている。生物の遺伝子は DNA でできているが、この DNA を作り変えるということは、よいことなのだろうか。また DNA を分析する ことで、すべてがわかってしまうのだろうか。DNA がすべてを決めてしまうのだろうか。 遺伝子組み替えに関するガイドラインが議論された会議であるアシロマ会議が授業の中で紹介された が、私は科学者が遺伝子、DNA を組み替換えたり、手を加えすぎる研究はよくないのではないかと考え コメント [MW116]: 具体的には? ている。たしかに人の遺伝構造を改良することで、人類の進歩を促すことは可能だろう。しかし、その 分どこか欠落した部分が出てくるのではないだろうか。これまでの自然的な、種分化の仕組みを狂わし かねない。 この世界は、神が創り上げたといわれてもいるが、動植物のよきサイクルができていることで、成り立 っている。そこに故意に造られた物が加わることで、サイクルが乱れてくるのはたしかだろう。 コメント [MW117]: 「創造論」は「科学」 ではありません。 コメント [MW118]: なぜ? 今回の授業で社会ダーウィン主義について触れた。人間社会の事象も自然科学における自然淘汰の理論 を当てはめることができるという考えであるが、これは非常に危険である。なぜなら、強い者が生き残 るのが自然の摂理であると考えるため、ヒトの品種改良や人種主義政策が公然とおこなわれる可能性が あるからである。 26 過去にはそのような悲惨な出来事もあったが、人間には他の動物とは大きな違いがあることを心に留め ておかねばならない。それは理性や道徳精神を持っている点である。これらを持ち合わせた人間は自然 淘汰するのではなく、自分とは異なる人とも互いに認め合い、共存できる動物である。 コメント [MW119]: 同感です。 よって、社会ダーウィン主義の考えは危険かつ間違ったものであり、これによる悲惨な出来事を決して 繰り返してはならない。 生物の測り方が今回の授業では取りあげられていましたが、 タイトルの分子時計という単語から理系っぽい内容だと分かったので 理解できるかが不安だったのですが、先生の説明がすごく分かりやすくて助かりました。 ヒトの品種改良というのは、動植物がの品種改良が可能になっているために可能なことではあるのです が、絶対に行うべきではないことです。 コメント [MW120]: どうしていけないこ 話を聞いていて高校の生物の先生が、今の技術であれば人の遺伝子などをつかって簡単にクローンでも となのかを、理論づけて考えてください。 なんでも作ることは可能だと言っていたのを思い出しました。その時、私は文系なので科学のことも詳 しくはわからないし、クローン人間をつくることが可能になっているとしてもどうしようもないなと考 コメント [MW121]: 今後の山口先生、私の えました。しかし、先生はこういうことを取り締まる法や仕組みを作るのが文系の仕事だと言っていま 授業で取り扱います。 した。 先生の言う通りです。 だから、詳しくはわからなくてもある程度は文系でも知っていなければいけないし、私たちにも出来る ことがあるのを忘れてはいけないのです。 それらを改めて考えさせられた授業だったと思います。 ☆今日の授業を受けて考えたこと 「種分化」の仕組みにおいて、広い地域にある生物が生育し、その後地域が物理的に分断され、環境が 変化しその変化に伴って適した変異を持つものが選択され、その後交流可能になっても交配できなくな ってしまっている。この事実からヒトとサルを区別する仕組みが理解できた。ヒトこれからまた何かに 進化することは可能性がなくはないということが分かった。また、今サルがヒトへ進化することはない のはもうすでにヒトとサルはそれぞれ分化し合った種族であるからだ。 コメント [MW122]: 種? ☆今日の授業全般についての意見 ヒトがサルから分化する仕組みをより一層多くの人たちに広めるべきだ。なぜなら多くの人たちにヒト の分化の仕組みについて知ってほしいからだ。 コメント [MW123]: 微妙に違います。 コメント [MW124]: なぜ? コメント [MW125]: 具体的にはどのよう 私は抑制的優生政策ではなく、人が感染症などの耐性を持てるようにする遺伝改良はしても良いことだ な改良法ですか?感染症対策なら、公衆衛 生を推進する方が効果的なのでは? 27 と考える。人が遺伝改良により感染症などからあらかじめ身を守ることができたら、感染症などによる 死者が減るだけでなく、風評被害もなくなり、経済的な損失もなくなるからである。しかしここで問題 になるのは遺伝改良の倫理的問題である。過去遺伝改良によるナチスの人種政策で多大な被害を出した ことは忘れてはいけないことである。そこでこの問題を解決するために、遺伝改良に対する法律を作る べきであると考える。ナチスが行ったような抑制的優生政策は禁止して、遺伝改良に大きな制限をかけ るべきである。決してある民族の優越性などは出させないようにするのである。そうすることで、人の 経済活動及び医療に対して、遺伝改良が多大な貢献をし、より豊かな生活が送れるようになっていくだ ろう。 優生学は、1883年にイギリスの遺伝学者 F・ゴルドンにより提唱された。人はそれぞれの遺伝形質 を持っている。それを改良することができるのではないかと考え、促進的優性政策や抑制的優性政策を 推し進めた。このことを裏付ける理論としてダーウインの社会ダーウイン主義が採用され、自由競争、 戦争、勝者・支配者を肯定することに至った。この理論は、大虐殺を行ったナチスドイツの人種主義政 策に使用された。科学者は本来、科学をもとに真相を解明し私たちを正しい方向に導く義務がある。し かし、上層部と結びつき、ナチスから権力を与えられ、ナチスは科学者により人種差別への正当性を得 ることに成功した。人は生まれながらにして誰もが平等に扱われる権利がある。優れている人や劣って いる人を決める具体的な科学的根拠が無いにも関わらず、自分たちで科学を都合のいいように利用した ことは許されるべきことではない。 人道に反する行為である。どのようにすればこういったことを繰り返さずに済むのだろうか。政府や国 の言いなりにならずに済むように、わたしたちが科学についての正しい知識を持ち、常に批判的に考え るメタ思考を持つことが、今の私達にできることではないのか。 コメント [MW126]: そうですね。他には、 どんなことが私たちにできるでしょうか? 人種というのは、ナチスのユダヤ人判定方法のように、一方的であり、主観的なものである。同じく、 危険と判断される論文であるであったりとか、本当にそれは明確であり、客観的なのだろうか。 コメント [MW127]: 意味が不明です。 カルタヘナ法を制定し、一定のラインをつくったことは素晴らしい。 今現在をそれに修正等を加えている(遺伝子組み換え〇〇の承認)ようであるし、科学者たちの規制は 少しずつだが緩くなっているだろう。 コメント [MW128]: 根拠は? ダーウィンの進化論が「ほぼ」受け入れられたという話を聞いたので、創造論者の考えを調べてみた。 彼らは、 「進化論は弱肉強食や生存競争を正当化し、それが侵略戦争や大量虐殺の引き金となり、道徳的、 倫理的な混乱を招いている」 (http://sozoron.org/archives/sozoron_qanda/creation_evolution_4 クリエ ーション・リサーチ・ジャパン)と論じている。確かに、ナチス等は進化論に基づいて残虐な政治を行 コメント [MW129]: 一つだけの情報源に 頼って結論を出してはいけません。 28 ってきたが、それはある意味進化論を自分たちの都合のいいように歪めてしまった結果である。進化論 は環境に順応して変化したことを説いただけであるので、創造論者の進化論のとらえ方はおかしいと私 は考えた。 今日の授業を受けてまず、一番驚いたことは「人種」という概念が生物学的に成立しないということだ。 小学校から高校まで、私たちはアジア圏には黄色人種、ヨーロッパ圏には白人種、アフリカ圏には黒人 種というように、人種は区別されているものだと教えられた。しかし、DNA という人間を区別する最た るものの違いが他の生物種と違い、遺伝的な差異がほとんどないということに驚いた。 人種という概念が生んだものの一つに人種差別がある。前回の授業で学習した、奴隷制度が人種差別が もたらした被害の一つだろう。黒人は白人より劣っているとされ、白人のもと強制労働が課せられた。 また、欧州の植民地政策も同様に人種差別の一つだろう。アジアやアフリカの国を支配し、一方的に欧 州の文化や言語を押し付けた。 同様に、人種という概念が生み出したのが優生学だ(注1)。優れた子孫が残るように促進的優生政策が奨 励され、劣った人種の子孫が残らないように抑制的優生政策が奨励された。その最たるものがナチスが 行った人種主義である。ナチスの最高指導者であったヒトラーはユダヤ人の絶滅とともにドイツ民族の 品種改良を企てた(注2) 。 現在でも人種差別は残っている。アメリカで黒人男性が警官に射殺されたというニュース(注3)や、 発展途上国では女性の権威はまだまだ低い。日本も、未だにアメリカや欧州が自国が行った植民地支配 コメント [MW130]: 女性差別? や原爆による無差別虐殺など正当性を主張したいがゆえ、 「敗戦国」として扱われている。人種という概 念について考えることは、グローバル化する社会で、世界各国の人と交流することができる・必要な現 在において重要な問題であるとともに、自国だけでなく他国の人々のことを学び、良い面も負の面も知 ることが必要だろう。 1:「生物の遺伝構造を改良する事で人類の進歩を促そうとする科学的社会改良運動」と定義される ("Eugenics", Unified Medical Language System (Psychological Index Terms) National Library of Medicine, 26 Sep. 2010、2015/6/22) 2:(優生学、https://ja.wikipedia.org/wiki/優生学、2015/6/22) 3:(産経ニュース(2015/5/24)www.sankei.com/world/news/150524/wor1505240015-n1.html,2015/6/22) 今回の授業では科学が政治に関わりすぎるとき、科学を悪用され、悪影響があるということが分かった。 社会ダーウィン主義では当時の19世紀における帝国主義や植民地政策を正当化した。また、ゴルトン は優生学で人為選択により劣った遺伝子を持つとされるものを殺すことで民族の劣化を防ぐという理由 を作り、黒人とされた人たちを殺した。これらはダーウィンの進化の理論を正しく理解せずに自分たち の都合のいいように用いるためにダーウィンの理論を使ったものだ。ほかでは、ナチスでの人種主義政 29 コメント [MW131]: 違います。 策の時、ドイツの人類学者や遺伝学者はナチスに従うことで権力、研究費、研究環境をもらっていた。 これらは科学が政治に関わりすぎて科学を悪用された例だ。科学の発展には国からの援助あるいは資金 提供というのは少なからず必要だ。大学は国からの援助金をもらって研究していることからもそれは確 コメント [H132]: 日本の国立大学は特にそ 実だ。科学という現代の最強の大義名分を政治が振りかざしたとき,それに私たちが対抗するにはそれ相 うですね。他の国ではどうでしょう? 応の科学的知識とその情報が正しいかどうかを見極めるため疑わなくてはいけない。 東日本大震災の時の原発事故、あれも私たちが原発の安全性を過信したがために起きたものだと言える。 ウィキペディアによると「当事故を調査した、国際原子力機関 (IAEA) の調査団は、2011 年 6 月 1 日、 日本の政府に査察の結果を提出し、事故の要因は高さ 14 m を超える津波によって、非常用電源を喪失し たことであると結論し、日本の原発は津波災害を過小評価していた、とコメントし、日本の原子力発電 所は安全対策の多重性確保を行って、あらゆる自然災害のリスクについて、適切な防御策を講じるべき だと述べた。事故後の対応については、厳しい状況でベストを尽くしたと評価した[191][192]。」とある ( ウ ィ キ ペ デ ィ ア 「 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 -wikipedia,https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5 %8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95 %85#.E7.A6.8F.E5.B3.B6.E7.AC.AC.E4.B8.80.E5.8E.9F.E7.99.BA.E3.81.A7.E3.81.AE.E4.BA.8B.E6. 95.85.E7.99.BA.E7.94.9F.E3.81.AB.E9.96.A2.E3.81.99.E3.82.8B.E3.83.AA.E3.82.B9.E3.82.AF.E8.A9 .95.E4.BE.A1,2015/6/22 アクセス」) 。原発の安全神話が終わったといわれるこの事故により、現在日本 の原発はほとんど稼働しなくなった。これは、私たちが原発が安全であると政府に言われ、それを鵜呑 みにした結果だといえる。あのような事故を繰り返さないためこれからは私達がちゃんとした科学の知 識をも持ち情報の吟味をしていくべきだ。 「ヒトの遺伝的な差異は人種によらず、ほぼ 0.1%であることから、生物的には人種という概念は成立し ない」というような学問的観点から物事を見るとすると、ヒトに違いはないのかもしれない。しかし、 ヒトには実際人種差別が存在し、それにより政治的煽動も起きた。こういったことを顧みると外見的な コメント [MW133]: なぜ人種差別が起き 特徴による違いのみであってもその重要性は大きい。 るか、自分で考えることが重要です。 「人種」に関して、私は、今まで中学校での社会科や高校での世界史や地理の授業の中で「外見的な特 徴で分類する概念」として度々学んだことがあったため、ヒトを分類していることに何の違和感も覚え ていなかった。そのため、今回の授業のなかで「同じ地域に分布する生物集団が自然条件下で交配し子 孫を残すなら、その集団を同一の種とみなす」という生物学での定義に基づく「種」に対する考え方は、 私にとって、あまり馴染みのないものであった。確かに、ヒトの遺伝的な差異は、人種によらず、ほぼ 0.1%しかなく、生物学の観点からは、ヒトを分類すること自体無理がある。今回の授業を受けて、 「人種」 という概念は、人間が勝手に作り、長年にわたって使い続けているものであり、生物学的には「人種」 という概念は成立しないことが分かった。人間が勝手に作り上げた概念をきっかけに差別問題が起こっ 30 ていることを考えると非常に残念なことである。 また、私が今回の授業の中で気になっていることは、政府が科学に干渉しているということである。 科学者が政治に取り入ることは、科学者が発見したことを政治を通じて世の中に知り渡らせることが可 能である。ゆえに、科学者が政治に立ち入ることには、社会に貢献できている。それに対して、政治が 科学に干渉するということは、高病原性鳥インフルエンザの件を例に挙げると、鳥インフルエンザウイ ルスの研究論文が、バイオテロに悪用されることを恐れて、アメリカ政府は論文の一部削除を求めた。 しかし、後に、世界保健機関(WHO)がその恐れはないとして、全文公開すべきとしたことがあった。こ のように、政府は科学に関して理解できていないことがあり得る。確かに、政府が全く科学に干渉しな いというのも、問題があるかもしれないが、干渉することに対してどういったメリットがあるのかとい う疑問を持った。 コメント [MW134]: 授業で取り上げられ てことをきっかけに、自分で調べて考えて みてください。 地球上のすべての生物の DNA は遺伝子であるにも関わらず、なぜ種が違うだけで交配できないのでしょ うか。DNA をもつ生物には塩基配列がそれぞれあり、人も1人1人それぞれ塩基配列も違います。10 コメント [MW135]: 逆です。交配できない 00塩基に 1 個ぐらいの違いだけだと交配できるんのですか? から「種」になるわけです。 今回の授業のダーウィンの説を聞いて、すべての生物は退化をずっとしていくとある一つの生物にたど コメント [MW136]: 「退化」の意味を間違 り着くという意見をもった。根拠は大昔、地球が誕生したころ、地球には海しか存在しておらずそこで っています。進化にしても退化にしても、 魚類の祖先である生物が誕生し、やがて陸にあがり、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類へと進化したこと 過去から未来へと続く過程で起こる現象で からである。 す。 授業に対する意見としては、もう少し小テストの時間を長くしてほしい。 コメント [MW137]: 魚類の祖先が誕生し たのは、生物誕生のずっと後です。 ヒトの DNA の非遺伝情報の部分は不要なのであれば最初から必要ないのではないでしょうか。しかし、 70%も非遺伝情報が占めているということは、何らかの働きをしているはずです。もし不要なら人類の 進化の過程で切り落とされるのではないでしょうか。ヒトは進化する前は木の上で生活していたが、陸 上で生活するようになってからしっぽが不要になり、その名残が尾てい骨であるという例もあります。 進化の過程で不要なものは切り落とされることを考えると、DNA の非遺伝情報部分は何らかの働きをし ているに違いないという結論に至りました。 コメント [MW138]: 簡単に結論にしない でください。 私は権力者の裁量によって科学の成否が左右されるということが分かった。旧ソ連のルイセンコの場合 は、スターリンの裁量のよって実際は間違っているのに、正しいと判断されたものもある。つまり、権 31 力者の都合によって科学は正しくも、間違いにもなるということである。しかし、逆に科学者に何も介 入できなくなると、科学者が自分が正しいと判断しただけで、世界に間違いがひろまってしまう可能性 もある。 なので、科学をあらゆる人が判断できるように公開すべきである。 コメント [MW139]: 科学者の研究結果は、 「論文」という形で世界中に公開していま す。しかし、一般の人が最先端の研究論文 を読んで、その内容を判断できますか? ☆今日の授業内容をうけて考えたこと 科学者自らが研究を自主規制したアシロマ会議で討論されたように、遺伝子組み換えの技術の発展は人 間にとって重大な危機性をもっているのだろうか。最終的に研究続行を許可されたように、このアシロ マ会議では,組換え DNA 技術は人類の福祉に貢献する重要な技術であることを認めたが,安全性につい て十分な配慮をなすべきであるという結論になった。技術の発展は人間にとって良いことであるが、安 全性に十分配慮して考えたうえで研究しなければ、人間にとっても、世界の環境などにとっても悪影響 を与えることを考慮すべきだ。 コメント [MW140]: 前の文章との整合性 ☆今日の授業全般についての意見 がありません。 人と猿は同じ祖先から分化してきたのに、なぜこれから先同じ人種にならないのか疑問に思っていたが、 今回の説明を受けてなぜ分化されたのかわかった。人種のおもしろさを初めて感じた。 授業の最後で、なぜカエルは海を越えて種が違うのに、人間は違わないのかという質問をしていた。そ れに対して教授は、人間の歴史がカエルのそれに比べて浅いからである コメント [MW141]: 進化 コメント [MW142]: サル? と答えた。 わたしは、似ているが 多種である 例を さらに調べてみた。テントウムシの一種にナミテントウという ものがあり、従来一種とされてきた。しかし、成虫はそっくりであるのに幼虫の形態が異なる 2 型があ ることが判明した。研究によりそれらの 2 型は完全に生殖隔離をした別の集団であることが判明して、 ナミテントウとクリサキテントウの 2 種に分けられたという例があった。それはまさに、授業で取り上 げられたカエルの例に重なる。 形態的に異なっていても同一種であったり、逆に形態がそっくりであっても別種だったりすることがわ かった。だから、種分類は難しいことであるのだろう。 進化といえば ダーウィンしか知らなかったが フランシス・ゴルドンも優生学として関与しているのだ と知った。また、種分類の考えによって ナチスの迫害が生まれたと考えると、人間の分類をわたしは否 定する。 コメント [MW143]: 科学に対して正しい 知識と理解のある人は、あなたと同じよう に人種を否定するでしょう。しかし現実に 人種差別が行われているのはなぜかを考え 渡部先生に質問なのですが、授業で「同じ地域に分布する生物集団が自然条件下で交配し子孫を残すな ら、その集団を同一の種とみなす」という定義に基づいて、ニホンザルとタイワンザルは自然状態では 交配できないから別種であるとおっしゃっていましたが、 32 てみてください。 人間も大陸と大陸に分かれていて、自然状態では交配できないのではないですか。それとも。 、船を作る などして海を渡る可能性があるから人間は同種と言えるのですか。 コメント [MW144]: そうです。人は自分た ちで移動することができますが、サルはで きません。 ヒトの間では遺伝子のレベルには 0.1%しか差がないために人種という概念は存在しない、ということは 理解できた。では、どれくらいの差があればそれぞれ異種だとみなされるのか。また、異種交配によっ て生まれた動物は生殖能力を持たない場合が多いということだったが、異種交配によって生殖能力を持 った子が生まれた場合は、その親同士を異種とはみなさないということか。 コメント [MW145]: 授業で話した種の定 義は、数多くある定義の中の1つです。上 のコメントのサルのように、生殖能力を持 つ子供ができても自然状態で交配できない 「種」の分類や DNA に関することについての話はとても分かりやすかった。また、ダーウィンの進化論 場合は別種(地理学的種、生態学的種)と など、高校で習ったことも多くて理解しやすかった。 して扱われます。 しかし、これらの考えが政治と結びついているのは知らなかった。ナチスの様に、政治が科学と共生し ているのには驚いた。 コメント [H146]: なぜ? ダーウィンの進化論について、生物は共通な子孫から進化して現在の多様な姿になったとあるが、は、 なぜ猿が全て人間に進化しなかったのか、なぜ猿が高い知能を持っているのかが疑問である。ダーウィ ンの進化論によれば人は猿から原人、原人から現代人へと進化したとされる。しかし原人から現代人に 進化した途中の化石は見つかっているが、猿から原人へ進化した途中の化石は見つかっていない。つま り人間は猿から進化したとは断定できない。それならば、ダーウィンを批判した創造論者たちの方が根 拠がある。神が猿人類の中から一種類を選び出し、尻尾を退化させ、直立二足歩行にし、知能を増やし たと考えたほうがつじつまが合う。猿人から原人への進化の途中の化石がまだ見つかっていないのなら ダーウィンの進化論は正しいとは言い難い。なぜなら人間は猿から進化したという証拠がないからだ。 コメント [MW147]: 完全に誤解をしてい ます。ヒトはサルから進化したのではあり ません。ヒトとサルは共通な祖先から分か れて別々に進化してきたのです。 今回の授業で種とは何かを学んだ。人間はヒト科であり、交配し子孫を残すことが可能である。このこ とから生物学的には同種であり、もし人種という概念が存在しうると仮定しても、ヒトの外見的特徴は 連続的に変化するため線引きが難しく分類しづらいため、亜種であるとも考えられない。このため黒人 や白人というように「人種」という概念は生物学的根拠のないものであるが、私の意識の中ではあたか もそれが科学的根拠に基づいた概念であるかのように存在していた。肌の色による差別は今日でも消え コメント [MW148]: なぜそう思っていた ないが、それに対して人種差別をなくそうと訴える我々にも、 「人種」という概念が存在しているのは事 のですか? 実だ。このあたりの人々の意識を改革しないことには肌の色による差別は解消しないであろうと考える。 33 前回の授業は生物の線引きの仕方についてでした。その中で人類の祖先はアフリカで誕生したという話 がありました。しかし現在アフリカは所謂発展途上国の国が多く、人類の歴史がもっとも古い土地とは 思えません。確かに昔はエジプトのピラミッドやナイル川周辺の文明は当時の他の土地に比べ発達して コメント [MW149]: それは、あなたの思い いたと言えますが、それが廃れた後からはむしろ支配される側にあったことは否定できません。 込みです。 イースター島の例しかり先ほど述べたアフリカの例しかり栄えた文明はそのうち滅びてしまうのでし ょうか。科学技術が発達した今でも私たちにはどうすることもできない問題がたくさんあります。今先 進国と呼ばれる発展した国々はこのままでいられるのでしょうか。 今回の授業の大きなテーマとして、分子時計と科学と社会の関わりの二つであった。しかし、内容は前 回の人種問題の延長として生物学的分類から人種を見るというものであった。さらに、分子時計につい てはほとんど触れられておらず、原理の一部を紹介しただけであった。実際に分子時計はどのような形 コメント [MW150]: 分子時計の原理を話 で使われているのかが分からなかった。とても残念である。 して、それの応用例(インスリン遺伝子) スライドの中では生物の定義として、自己複製能と細胞を持つことと代謝系があることだということ でしたが、どうしてそう言えるのでしょうか。もし、この生物とはという根本的な定義が揺らいでしま った時の影響は大きいですので是非おしえてください。 を紹介しました。 コメント [MW151]: 自分で十分勉強をし て、それでもわからなかったら質問に来て ください。 コメント [MW152]: どんな影響ですか? 人間の遺伝子の差異は人種によらず 0.1%ほどであるということに驚いた。遺伝子配列のほんのわずかな 違いで障害を持って生まれたり、病気になったりすることがあるということは知っていたが、顔も性格 も大きさも違う私たちの違いはたった 0.1%の違いでできているのは驚きだ。 また、容姿が日本人以上に違う外国人ともそのわずかな差異であるということには非常に驚き、人種差 別を見直すきっかけとなった。 古い歴史上ではたった 0.1%の差異で奴隷にしたり、自分より劣った人種として差別していたのだ。 コメント [MW153]: 生物の生存にとって 今後人種差別を考える上で遺伝子的なことも踏まえるべきだ。 また分子時計の所で遺伝子の変化の話をしていました。その時先生は「どうでもいい遺伝子は速いスピ ードで変化する」とおっしゃっていました。私は理科について詳しくないため余り難しいことは分かり ませんが、 “どうでもいい遺伝子”とはどのようなものなのでしょうか?教えていただけるとうれしいで 必須の遺伝子は、突然変異が起こり遺伝子 の機能が変化すると、その個体が生存でき なくなる場合が多いので、変異は入りにく い(=ゆっくり変化する)と考えられます。 す。 反対に全く機能を持っていない遺伝子(偽 遺伝子など)は、いくら突然変異が蓄積(塩 基配列の変化)しても、その個体の生存に 種という表現は、様々な定義があり、地域で異なっていたりと、とても曖昧なため、重要視されるべき ものではない。しかし、人種差別などといった言葉があるように、種は重んじられてきた。それは、あ は影響を与えないため、速いスピードで班 化します。 「どうでもいい遺伝子」の一つの 例が「偽遺伝子」です。 34 る種が、ちがう種に、種において優越感を感じており、そのある種が、もう一つの種より権力を持って いたからである。たとえば、白人種は黒人種より権力を持っていて、かつ、白人種は黒人種より優越な 立場であったからである。つまり、種が大事なのではなく、優越であることが大事なのであり、種自体 は重んじられていない。 私たちが人種差別などについて、今後考えるべき問題は、種に対してではなく、人の感情なのである。 コメント [MW154]: 具体的には、どうすれ ばよいのですか? 遺伝子組み換え技術は1970年代初頭に確立されたものである。この技術に対して当時の人々は驚き や期待、不安などさまざまな気持ちを抱えていた。ある遺伝子を本来とは別の種類の生き物の中で働か せるので、危険な生物が生まれる、という可能性があるからだ。 そんな中で、遺伝子組み換え技術によって起こりうる危険性を危惧した研究者が世界中に呼びかけ、 この実験を継続すべきか中止にするかを議論する会議が行われた。これがアシロマ会議である。カリフ ォルニア州のアシロマに日本を含む数十か国が集まり、四日間にわたり議論を続けた。結果は実験の継 続となったが、万が一に備え、遺伝子組み換えによって生まれた生き物を実験場の外へ出さない等の条 件を付けて実験場の対策が決められた。 この会議の意義は、科学者が技術の危険性を認め、自主的に対策を行ったということである。無限の 可能性を秘めたこの技術を喜ぶ一方で、重大な危険をはらんでいるということがあり、安全面が重視さ れたことがわかる。 ウェブページ一覧 1)高橋翻訳事務所「分子生物学・バイオ技術・環境」, http://www.takahashi-office.jp/column/seibutsugaku/36.htm,2015/6/22 アクセス コメント [MW155]: このコメントは、この コラムの要約です。 人種という定義は存在していないのに、何故人は黒人白人などというように分けるのだろうか。 人は自分が正しく普通であると思っている人がほとんどであり、そのため自分と少しでも違うところが あると、その人を否定してしまう。そのため差別や迫害が生まれてきたのだろう。 コメント [MW156]: あなたの考えをサポ ートする根拠は? 人種という定義は存在していないのに、何故人は黒人白人などというように分けて、差別や迫害を行う のだろう。 人は自分が正しく普通であると思っている人がほとんどであり、そのため自分と少しでも違うところが あると、その人を否定してしまう。 コメント [H157]: なぜ? 以上のことより人は差別や迫害を行ってしまうのだろう。 35 ドイツでユダヤ人が劣った種とされ、迫害された歴史があるが、私はユダヤ人が迫害された理由は劣っ ていたからではないと考える。世界で最も知能が高い民族にユダヤ人が挙がる。当時のドイツは独裁国 家を推し進めていくうえで、知能の良いユダヤ人が邪魔だったのではないだろか。そこで、ユダヤ人を 劣った民族にし、優生学を持ち出して迫害したと考える。 コメント [MW158]: 同上。 今回の授業は内容的には難しくなかったが、根拠のあるコメントを書く題材としては非常に書き辛か った。 コメント [MW159]: なぜ? ゴルトンの優生学では、 「ヒトの品種改良」が人類の進歩につながると考えられ、2つの優生政策がある ことを学んだ。 しかし、ここで増やすべきとされた「優れた人」というのは極めていい加減なものであると考えた。 なぜなら、 「優れた人」とは誰が決めるのか、どの面が秀でていて「優れている」と呼べるのかが曖昧だ からである。 優生学をもとにしたナチスの人種主義では、「優れた人=ゲルマン人」としたが、これは根拠があるとは 言えない。 また、現代でも「品種改良によって優れた種を増やす」という行為がなされている。 例えば、作物の品種を改良することで、病気に強い作物を作ることができる。 しかし、過度の品種改良をすると種の多様性にも影響が出るのではないか。 コメント [MW160]: 具体的には? 科学の発展で生活は便利になったとも言えるが、その良い面と悪い面の両方に目を向けなければならな い。 コメント [MW161]: 同上。 また、授業の前半が急ぎ足で、後半に時間が余るという様子だったので、全体的にもう少し遅めにして いただけると大変ありがたいです。 「種」の分類や DNA に関することなどは、とても分かりやすかった。また、ダーウィンの進化論など、 高校で習ったことが多くて理解しやすかった。 しかし、それらのことが、政治と結びついているとは知らなかった。ナチスの様に、政治と科学が共生 しているのには、驚いた。 コメント [H162]: なぜ? 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