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米運輸省向け資産・サービス管理

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米運輸省向け資産・サービス管理
IBM 資産・サービス管理ソリューション
ホワイト ペーパー
米運輸省向け資産・サービス管理
2007 年 3 月
米運輸省向け資産・サービス管理
Page 2
要旨
目次
2
要旨
3
はじめに
4
7
12
資産管理とサービス管理の統合
DOTs 向け資産・サービス管理ソリューション
DOTs 向け資産・サービス管理ソリューション一式
14
まとめ
15
詳細については
15
IBM の Tivoli ソフトウェアについて
米運輸省 (DOTs) はこれまで、広 範 囲 な イ ン フ ラ ス ト
ラクチャ資 産 のメンテナンスを計 画 ・管 理 するソ
リューションに大 規 模 な投 資 を行 ってきました。
今日まで、これらの取り組みの大半は、十分に統合されて
いない複数システムの導入という結果をもたらしていま
す。 それらは所有と運用コストが高く、情報の変更とレポ
ーティングの要件を簡単に満たすことができません。 こ
れは、業務プランニングとサービス提供における非効率性
改善の機会を失う結果をもたらしており、DOTs はもはや
機会を逃すことができない状況にあります。
資産マネジメントおよびサービス提供のアプリケーションを
一体化して、省全体の活動に関する総体的な展望を提供
することにより、DOTs ではプランナー、エンジニア、その
他主要意思決定者に情報フローの適時性と品質を向上す
ることができます。 これにより、メンテナンス予算の 15
パーセント以上に及ぶ無駄な作業などの非効率性を排除
することが可能になります。 また資産とサービスの管理を
一体化することで、DOTs では向上したサービス品質の提
供、より効率的な資産の管理、運用リスクの低減、さらに
会計およびコンプライアンスのレポート作成を向上できま
す。
DOTs にとって、従来の資産管理とサービス提供のアプリ
ケーションを統合するだけでは、非常に多様なリニア、車
両、施設および IT の資産とサービスを最適に管理する
上で不十分です。 DOTs では、地理情報システム (GIS)
や、舗道管理および評価システムも統合した資産・サービス管
理ソリューションを必要としています。これらのデータ ソー
スは、建設やメンテナンスの計画と実施に不可欠なためで
す。
米運輸省向け資産・サービス管理
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はじめに
今日の厳しい経済状況の中、年を経たインフラストラクチャの維持と拡
張、インテリジェント輸送システムの提供、セキュリティと緊急対応の向
上、および新しい環境規制や会計規制への対応などの取り組みにおい
て、DOTs は大きな課題に直面しています。 これらのほとんどで、資産
管理とサービス提供を支援するテクノロジーへの投資が既に行われてい
ます。 ただし、多くの場合、舗道、橋梁、トンネル、料金徴収施設、照明
および標識などに関連した管理される資産とサービスの範囲および多様
性は、まずく統合された、運用費が高価な、変更が困難な複数の非常に
カスタマイズされたシステムをもたらしています。 各システムは、特定の
資産に特化されているか、資産自体ではなく、管理するサービス プロバ
イダーや契約に特化されているため、メンテナンス問題への事前対応に
要求される総体的な展望をサポートすることができません。 さらに、これ
らのシステムは、エグゼクティブレベルの意思決定を支援するやり方で
資産についての情報を集約する機能を欠いています。
資産やサービス管理に対する旧来のアプローチは、もはや十分ではあり
ません。 これらのシステムを改良することへのプレッシャーは次の三つ
の方向から来ています:
• 資産は益々相互依存するようになっているため、それを管理するシステムも分
離することはできない。 たとえば、自動車の運転者に予め交通渋滞や天候上
の危険を警告する道路標示は、現在では道路に不可欠な他のテクノロジー シ
ステムに依存している。
• コストの無 駄 を省 くため、個 々の資 産 がビジネスへのサービスに影
響 を与 えるやり方 を理 解 し、サービスが資 産 全 体 でコーディネートさ
れ る よ う す る こ と は 重 要 で あ る 。 たとえば、同一の場所に配置された標
識、照明、舗道を同時に補修することにより、渋滞を緩和できる。
• 省庁は、予算の正当化と確保、サービス レベルの向上、長期計画のサポート、
リスクやコンプライアンス事項への対応のために「全体像」の視点が必要であ
る。. GASB (官庁会計標準委員会) ステートメント番号 34 および 42 は、こ
の現行トレンドの主な例である。
米運輸省向け資産・サービス管理
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重要点
資産とサービスを管理する現在の分断されたアプローチ
は、すべての資産のサービス レベル契約罰則や説明責
任の実施などの領域に、相変わらず組織的な盲点をもた
らしており、その結果、まずいコスト管理や、サービス レベ
ルの低下、プロジェクトの遅延が生じています。 必要なも
のは、資産とサービスとの動的な関係を特定する観点か
ら DOT 幹部が両者を管理できるソリューションです。
技術革新に前向きな DOTs では、今日の優れた情報技
術を活用して、資産管理とサービス管理を統合し、サービ
スのより効率的な提供、資産寿命の最適化、および乏しい
メンテナンス予算での運用を実現しています。
本ペーパーは、大規模な道路インフラストラクチャを維持
管理および向上する必要がある DOTs やその他の組織
のためのソリューション要件およびテクノロジーのベスト
プラクティスについて概説します。 また、統合された資産
・サービス管理のコンセプトを紹介し、このアプローチのビ
ジネス価値とともに、DOTs が必要とする特定の機能につ
いても説明します。
資産管理とサービス管理の統合
リソース配分と活用についてのより良い意思決定は、情報
の品質と適時性を向上することによってもたらされます。
統合した資産・サービス管理アプローチは、一連のプロセ
スと実践を一体化して、組織の全関係者の期待と要件に
応じて重要なすべての資産のパフォーマンスを組織が最
適に管理できるようにします。
資産とサービスの効果的な統合管理により、DOT の幹
部は、リソース配分や稼動率について情報に基づく意思決定
が行え、決定の結果を長期に渡って追跡する機能が向上され
ます。 幹部のより良い意思決定が、情報の品質と適時性
を向上することによって可能になります。 特に、資産・サ
ービス管理アプローチによって、リソース配分の決定で
は、建設プロジェクトや同様の活動に必要な予算だけでな
く、スタッフ、設備、資材、不動産、情報などのその他の付加
価値リソースの稼働率も計算に入れることができます。 そ
の結果、物理資産のメンテナンス、アップグレードおよび運
用に、コスト効率が高い、実用的で計画性のあるプロセスが
もたらされます。
米運輸省向け資産・サービス管理
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資産・サービス管理の主な機能
従来の資産管理アプローチでは、予算プランニング、予防メンテナンス、
作業オーダー処理などの基本機能を提供する市販のスタンドアロン シス
テムがよく使用されます。 これらのシステムは一般的に、高価な、コンサ
ルティング ベースのカスタマイズと統合によって、特定の要件を満たすよ
うに拡張されています。 それらは作業オーダーの処理や契約の管理が
満足できるレベルで可能な一方、資産のライフ サイクルに渡って個々の
資産を追跡する機能は不十分です。 これはしばしば、メンテナンスに非
効率で事後処理的な対応をもたらし、資産の有効寿命を最大化すること
ができません。
それに対して、統合された資産・サービス管理ソリューションでは、すべて
の主要資産の戦略的な展望がもたらされます。 これにより組織は、資産
とサービスをライフ サイクル全体に渡って効率的かつ事前対応によって
管理するための適切なレベルの可視性、コントロールおよび迅速性が得
られます。 このようなソリューションでは、次の機能が可能です。
広範囲なサービスと資産のサポート
単 一 の資 産 クラスやサービスのサブセットだけをサポートする代 わ
りに、資 産 ・サービス管 理 ソリューションは広 範 囲 なサービスと資 産
(リニア、車両など) をサポートして、組織が資産やサービスの相互依存性を考慮
してパフォーマンスをコントロールできるようにする必要があります。
統合された管理サポートの提供
ソリューションのサービス コンポーネントは、ヘルプ デスクやメンテナン
ス技術者など、お客様の目の前にあるプロセスのみをサポートするので
はなく、統 合 されたコスト管 理 やライフサイクル管 理 などの 事務管理
部門のプロセスも統合して、コスト効率をより高める必要があります。
たとえば DOT 幹部には、メンテナンスとプログラムの正確な見積もりコ
ストが必要です。 このデータは、資産・作業管理システムに堅実な予算を
与える一方、システムは現在の実際のコスト提供し、リアルタイムのプロ
グラム ステータスと支出を与えます。
米運輸省向け資産・サービス管理
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エンタープライズ レベルのソリューションを提供
重要点
技 術 的 およびデータ モデルの制 限 のために、各 部 門 や
地 域 がソリューションの独 自 の分 散 型 バージョンの導 入
を必 要 とするアプローチとは異 なり、資 産 ・サービス管 理
ソリューションはマルチチームやマルチサイト機 能 をサポ
ートする必 要 があります。 これは、IT の管理が必要なアプ
DOT 内 の 各 部 門 や 支 局 は 、 特 定 の 規 制 や 会
リケーション数を減らすことにより IT コストと複雑さを大幅に
計問題を処理する専用のソリューションが必要
低下する一方、規模の経済性を向上します。 たとえば、DOTs
です。
では、ハイウェイの運用から構造物や環境サービスまで、特定
の規制や会計問題の処理により、組織内の各部門や支局をサ
ポートできるソリューションが必要です。
進化する IT スタンダードの活用
資 産 ・ サ ー ビ ス 管 理 を 進 化 し つ つ あ る IT インフラス
トラクチャに組み込むため、ソリューションはサービス志向ア
ーキテクチャ (SOA) の原則に.基づいて構築する必要があります。
このようなソリューションはビジネス プロセス マネジメント
(BPM) を実現する基盤を提供します。これは、ソリューションがアプ
リケーションとビジネス プロセス フローを分離し、ビジネス プロセ
ス定義の新しい業界標準を活用する一方、複数の統合とアクセス問
題を除去するためです。 SOAs は特に、従来の資産管理テクノロ
ジーと他の
IT シ ス テ ム の 合 理 的 な 統 合 を 導 入 す る
DOTs に関係があります。
インテリジェント資産の活用
DOTs およびその他の組織では、よ り 高 度 な 診 断 、 自 己 学
習 、資 産 健 全 性 モニタリングなどをサポートする組 み込
みコンピューティング テクノロジーを使 って、増 え続 ける
資 産 の 活 用 を 開 始 し て い ま す 。 これには、渋 滞 改 善 用
料 金 所 カ メ ラ や 事 故 管 理 な ど の リアルタイム トラフィック
デバイスが含まれます。 資産・サービス管理ソリューション
は、このような新しい資産タイプに対応できる柔軟性が必要に
なります。
米運輸省向け資産・サービス管理
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資産・サービス管理のビジネス利益
資産・サービス管理への統合アプローチは、企業にも大きな利益をもた
らすことができます。 このような利益は収益を直接強化するとともに、
業務の機敏性を向上し、リスク管理や規制への対応能力を拡大します。
資産・サービス管理の統合アプローチには、以下のビジネス利益があり
ます。
• 期 待 されるサービスとサービスを提 供 する資 産 のパフォーマンス要 件 の間
にリンクを作成できるガバナンス フレームワークを活用し、実施することによ
り、サービスとビジネスのより良 い連 携 を実 現 する。
• 資産の状況、状態およびパフォーマンス、および資 産 とビジネスとの関 係 を単
一のリポジトリでキャプチャすることにより、リスクおよびコンプライアンス管理
を向上する。 一元管理のリポジトリにより、リスク管理や規制要件を満たすため
に必要な組織全体の管理活動の視認性を促進する ( 評価、監査、検査、防止、
検出、レポート作成)。
• 資産・サービス管理活動に対するベストプラクティスとビジネス プロセスの標準
化の原則に基づいて構築されたオペレーショナル エクセレンス プログラムの適
用によるオペレーショナル エクセレンスの実現。 現在の実践の測定とサイトと
部門全 体 でのパフォーマンスを比較する機能を有効にする。
DOTs の資産・サービス管理ソリューション
資産・サービス管理の主要機能と関連するビジネス利益を任意の組織
に適用する一方、個々のソリューションのコンポーネントは管理対象の資
産やサービスに固有のものにします。
米運輸省は、GASB 34 および 42 コ ン プ ラ イ ア ン ス をサポートし、高
速道路資金の獲得に必要なレポート作成を容易にする形で、リニア資産、
特に舗道を管理する必要があります。 このため、これらの主要コンポー
ネントを含んだソリューションが課されています。
• すべての DOT 資産クラスを効果的に管理する拡張性と柔軟性を持ったエンター
プライズ資産管 理 (EAM) ソリューション。
• EAM システムを統合する GIS アプリケーション。そのため、リニア資 産 を長
さ、マイル マーカーおよび GPS (全地球測位システム) 座標などの空 間 や地
理 参 照 と関 連 付 けることができる。
• リニア資産アプリケーション。リニア資産モデリングを見積り/予算編成機能と組
み合わせて、道 路 をライフサイクル全 体 に渡 って最 適 に管 理 するために必
要 な重 要 データを供 給 する
米運輸省向け資産・サービス管理
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図 1 に、DOTs 向け資産・サービス管理ソリューションの主なコンポー
ネントの関係を示します。
図 1: DOTs 向け資産・サービス管理のエンタープライズ ビュー
EAM
DOTs 向け資産・サービス管理ソリューションの EAM コンポーネントに
は、ハイウェイ、車 両 およびその他 のフリート資 産 などのリニア資
産 、お よ び 車 庫 や 建 物 な ど の 施 設 資 産 、お よ び サ ー ビ ス プ ロ バ イ
ダー 関 係 を含 む 、す べ ての 部 門 資 産 を管 理 できる十 分 な拡 張 性 と
柔 軟 性 が 必 要 で す 。 理想的には、DOTs 向け IT 資 産 の 管 理 (サ
ーバー、ネットワーク、デスクトップおよびラップトップ コンピューター、ソフ
トウェア、電話など) を考慮して、こ れ ら の 設 備 投 資 を 資 産 の カ テ
ゴ リ ー に 移動する準備を整える必要があります。
米運輸省向け資産・サービス管理
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複 数 の 資 産 ク ラ ス の サ ポ ー ト に 加 え て 、 EAM ソリュ
重要点
ー シ ョ ン は DOTs が特に役立つと考える組 み 込 み 機 能
を提 供 すべきです。 これには、購買決定や問題のエスカ
レーション、契約管理用モジュール、保証管理、労働証明
書およびサービス管理、トラックや修理機器の組 み 込 み
減 価 償 却 計 算 機 能 などに関 連 付 けが可 能 なワ
ークフローや自動警報が含まれます。
EAM ソ リ ュ ー シ ョ ン は 、 発 展 す る IT 計 画
に対応した組み込み機能を提供し、インフラ
同様に重要なこととして、EAM ソリューションは、発展する
ストラクチャの複雑さを軽減する必要があり
IT 計 画 に 対 応 し 、 インフラストラクチャの複雑さを低減す
ます。
るとともに、別の レ ガ シ ー アプリケーションのサポートや統
合を行う IT 部門の負担にならない、先 進 の ス タ ン ダ ー ド
に基 づくアーキテクチャに組 み込 む必 要 があります。
GIS
資 産 とサービスを空 間 的 に管 理 するにより、DOTs は効
率と可用性が向上した活動をより適切にコーディネートでき
ます。 GIS テクノロジーにより、DOTs は標識、信号、舗
道、橋梁および照明などの道路資産の詳細で空間的に正
確な在庫を設定し、維持できます。 EAM お よ び 資産・サ
ービス管理の舗道管理コンポーネントの両方に埋め込まれ
た GIS ソフトウェア ソリューションは、細 か な 分 析 と 重
要 資 産 の管 理 をサポートできます。次 の機 能 があ
ります。
• 現 行 プロジェクトの最 新 情 報 へのアクセス。データが更新
されると動的に変更される使いやすいピング インターフェー
スにより、道路やその他のインフラストラクチャ資産を表示す
る機能を含む。
• マイル標の位置や範囲を入力するか、地図画像をポイントし
てクリックすると、道路に沿ったすべての橋梁、事故、プロジ
ェクトなどを識別する。
たとえば、GIS は動的マップを供給できるので、DOT の通信
指令係は緊急事態の場所を特定し て 、適切な車両やサー
ビスを手配できます。 EAM ユ ー ザ ー は 、 使 い 慣 れ た ユ
ーザー インターフェースから離 れずに、その場 所 に関
連 付 けられた既 存 の作 業 指 示 やサービス要 請 を見 るこ
とができます。
場 所 に関 する資 産 とサービスをトータルに管 理 すること
により、DOTs は効率と効果が向 上 した活動をより適切に
コーディネートできます。
米運輸省向け資産・サービス管理
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リニア資産モデリングと舗道管理
GASB 34 および米国弁護士協会の 2002 モ デ ル 調 達 規 制 の よ う
な 会 計 お よ び 規 制 変 更 に 従 っ て 、 交換よりもメンテナンスや修理に
重点を置いて道 路 の ラ イ フ サ イ ク ル 全 体 の コ ス ト を 管 理 す る
DOTs に注目が集まっています。 道路のライフサイクル コストを最適化
する動きは、維持、メンテナンス、補修の決定をより複雑にしています。こ
れは、長期的にはより多くの決定が行われ、そのタイミングとコーディネー
ションがより重要になるためです。
図 2 に、舗道の補 修 戦 略 が長 期 コストにどのように劇 的 な影 響 を
与 えるかを示 します。 長 期 に 渡 る 舗 道 の 補 修 に よ り 、 交 換 が 必
要 に な る ま で 状 態 が 急 激 に 劣 化 す る 前 に 、 DOTs は予算をはる
かに長持ちさせる一方、資産のライフサイクルに対して高いサービス レベ
ルを維持しています。
図 2: 舗 道 の 状 態 に よ る 再 建 コ ス ト の 違 い *
米運輸省向け資産・サービス管理
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大規模な道路網では、年間に数千のこのような決定が行われます。 年
間 設 備 投 資 計 画 とメンテナンス予 算 編 成 プロセスを担 当 する DOT
幹部は、資産の現在の状態と変化率、介入の推奨、および見積もりと実
際のコストを知る必要があり、結果の記録と追跡も必要です。 EAM お
よび GIS のコンポーネントを統合すると、舗道管理およびリニア資産モデ
リング アプリケーションはリニア資産のコストとサービス レベルの最適な
バランスをサポートする視覚情報への高速アクセスを提供できます。
たとえば、DOT のマネージャーはこれらの機能を活用して、指定した予算
内で維持活動対追加/再建活動を調整する「起こり得る」シナリオを使 っ
て、代替舗道処置戦略を評価できます。 実施するシナリオが選択される
と、その中で定義された作業を実施するベース プランとして使用できま
す。 シナリオ内で特定されたすべてのタスクの作業指示が EAM システ
ムから自動的に生成されます。 これらのタスクは、現在の会計年度の作
業指示による作業の完了と消し込みに使用されます。
舗 道 管 理 およびリニア資 産 モデリング
テクノロジーが可 能
にする高 度 に統 合 されたプランニング、管 理 、およびレポーテ
ィ ン グ 機 能 に よ り 、 DOT 幹部は長期的プランニングやリソース配分
の決定を微調整して、予算をさらに長持ちさせながら、サービス活動を拡
大できます。
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DOTs 向け資産・サービス管理ソリューション一式
IBM およびそのビジネス パートナーは DOTs に対して、組織の資産全
体の価値、パフォーマンス、およびサービス品質を最適化する、予算と規
制の検討に適した包括的な資産・サービス管理ソリューションを提供して
います。 業 界 を リ ー ドするエンター プ ラ イ ズ 資 産 管 理 ソ フ ト ウ ェ ア
と 統 合 さ れ た GIS およびリニア資産モデリング機能を組み合わせた
IBM の資 産 ・サービス管 理 ソリューションは、スマートに働き、少ない
労力でより多くを行うためのツールを DOTs に提供しています。
DOTs のす べ て の 資 産 と サ ー ビ ス を ス タ ン ダ ー ド ベ ー ス の 単 一 の
ソリューションに統 合 できるようにした、インターネット対 応 のプラ
ットフォームは、競 合 するアプローチでは提 供 できないパワーや
価 値 を 実 現 し ま す 。 また、構成可能なインターフェースは、あらゆるレ
ベルの意思決定者に、業務をより効果的に行うために必要な観点を提供
します。 観点を統合する機能はレポーティングを可能にし、プロジェクト
や支局全体の直接比較を行って、問題と成功の両方をより良く分析でき
ます。
動作のしくみ
IBM とそのビジネス パートナーによった提供された DOTs 向け資産・サ
ービス管理ソリューションには、次のコンポーネントが含まれています。
• 多くの運輸業界をリードする EAM ソリューションの IBM Maximo® Asset
Management
• 世界をリードする GIS ソリューション プロバイダー ESRI の ArcGIS
• Envista Corporation の リニア資産モデリングおよび舗道管理。設備投資計画を
向上し、 GASB 34 コンプライアンスをシンプルにする画期的なソリューション
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図 3: DOTs 向け資産・サービス管理ソリューション一式
図 3 に、ソリューション全 体 を示 します。 GIS はリニア資産モデリ
ングおよび EAM コンポーネントと統 合 されているため、地 図 ベー
スの 資 産 空 間 参 照 が 利 用 可 能 であ り、す べ ての 活 動 を通 じて一
貫 性 が あ り ま す 。 R.S. Means ソリューションから入手できるコスト
データは、使用可能な状況やプロファイル データとともに、道路コリド
ー管理に直接使用できます。 リニア資産モデリング ソリューションに
より、DOT はすべての道路の現状を査定し、「起こり得る」シナリオを使
用して プログ ラム 予算を作成で きます 。 さらに、承認された予算を
EAM ソリューションの作業指示と統 合 します。 EAM コンポーネン
トは資 産 の作 業 と実 際 のコストとステータス データを管 理 して、
サービス要求、作業指示、在庫管理、調達、その他の活動を促進し
ます。 さらに、実際のコストをリニア資産モデリング アプリケーションに
フィードバックして、設備投資計画と運用プログラムのループを閉じま
す。
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IBM およびそのビジネス パートナーによって納入された資
重要点
産・サービス管理ソリューションは、拡張性、柔軟性、合理的
なシステム統合に対する DOT の要件を満たすとともに、
すべての資産とサービスに対する共通の情報リソース ベ
ースを活用します。 この包括的なアプローチは、不可欠な
GIS とリニア資産モデリングを 使 用 し て 、 DOTs のキャパ
シティ、運用および維持の各投資に対する長 期 的 なプランニン
グとリソース配 分 を最 適 化 し、パフォーマンスの向 上 とよ
IBM Maximo Asset Management
は
DOT
り効 率 的 なオペレーションをもたらします。
資産・ サ ー ビ ス 管理ソ リ ュ ー シ ョ ン 全体の 一体
化したフレームワークとして機能します。
IBM Tivoli® ソフトウェア ポートフォリオの一部である Maximo
Asset Management は、DOT 資産・サービス管理ソリュー
ション全体の基盤として機能します。 GIS と舗道評価機能
を組み込むだけでなく、エ ン ター プ ラ イ ズ リソ ー ス プラン
ニング (ERP)、資 産 健 全 性 モ ニ タ リ ン グ 、 ド キ ュ メ ン ト 管
理 、コンピューター支 援 施 設 管 理 、燃 料 /液 体 管理などの
ビジネスクリティカル システムも統 合 されます。 この統
合されたフレームワークによりテクノロジーが一体化され、マ
ネジメント部門は IT に負担をかけずに必要とする情報を入
手できます。
まとめ
エンタープライズの観点からの資産とサービスの管理は、
DOTs にとって長年の課題でした。これは、単一のシステム
では多様な要件を結び付けることができなかったためです。
異 なるアプリケーションで異 なるクラスの資 産 を管 理
す る ニ ー ズ は 、 パ ッ チ ワ ー ク の よ う に ま ず く 統 合 された
システム をもた らし、 資 産 管 理 、 交 換 、 ま た は ラ イ フ サ
イクル履 歴 についてのエグゼクティブ レベルの情 報
を提 供 できませんでした。
IBM およびそのビジネス パートナーは、多様な DOT 資産
クラスのニーズをサポートし、DOT が個々の支局や部門の
規制問題や会計問題にリアルタイム データで対応できるよ
うにする、資産・サービス管理のシングル ソリューションを提
供します。 DOTs では現在、旧来のばらばらな資産管理シ
ステムを、Web スタンダードの、サービス志向アーキテクチ
ャに基づく統合ソリューションに交換することが可能になって
います。
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詳細について
は
IBM Maximo Asset Management についてさらにお知りになりたい場合
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だくか、次 のサイトをご覧 ください: ibm.com/tivoli or maximo.com
IBM の Tivoli ソフトウェアについて
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ーション管理ソリューションによって補完されています。 また、ワールドク
ラスの IBM サービス、IBM サポート、および IBM ビジネス パートナー
の積極的なエコシステムによって支援されます。 また Tivoli カスタマ
ーとパートナーは、世界中で自主運営されている IBM Tivoli ユーザ
ー グループに参加することにより、お互いのベスト プラクティスを活
用できます。次のサイトをご覧ください:www.tivoli-ug.org
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U.S.A.
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イセンス契約、など) に基づいて保証されます。
お客様は、法律要件の順守に責任があります。 お客様のビジネスや、お客様が斯か
る法律に対応するために取る行動に影響を与える関連する法律や規制要件の検
証や解釈に関して、資格のある弁護士の助言を得ることは、お客様の単独の責
任となります。 IBM は、そのサービスや製品がお客様の任意の法律または規
制への順守を確保することについて、法律上の助言または表明または保証を
行いません。
*
出 典 : “Pavement Preservation: The Preventative Maintenance Concept,
Executive Overview.” The Foundation for Pavement Preservation.
TIW10329-USEN-00
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