Comments
Description
Transcript
コンシューマー・インサイト
当社近況報告 コンシューマー・インサイト* カンター エリック・サラマ(Eric Salama) (写真下) Chairman and chief executive officer マラウイから学んだ教訓 目下の経済情勢や、TNSとの統合で示された課題の深刻さを 考えれば、この報告書をマラウイの話で始めることは奇妙に思 われるかもしれません。しかしその国は、2010年初頭に我々6 人が訪れ、カンター社員が募った$500,000の寄付金がユニセ フによってどのように活用されているかをこの目で確かめた場 所なのです。 すべてに感謝すべきだという新たなる誓い、自分たちが働き 暮らすコミュニティに対して継続的に支援の手を差し伸べようと するカンター社員に対する大いなる誇りの念など、そのときの私 の反応をきっとご想像いただけると思います(このような支援は ユニセフだけでなく、Added Valueとtownship.co.za、ミルウ ォード・ブラウン・ノースアメリカとハビタット・フォー・ヒューマニ ティ、TNSポーランドとPrecious Gift Programなどの当社が 関与する多数の現地プログラムを通じても行ってきました)。 また、次の2つの点にも印象を受けました。 我々が視察したプロジェクトはすべて十分な財源を確保して いましたが、それがもたらす有効性と価値の点では大きな格差 が見受けられました。その理由は一つ。プロジェクトを動かして いる人達の意欲、決意、そしてビジョンから来るものでした。 プロジェクトの責任者達が切望していたことは、大きなこ と(薬品や医師をさらに得ること等)もあれば、小さなこと(太 陽電池板の修理や、栄養失調病棟へ洗濯機を導入し清潔なシ ーツをより早く供給すること等)もありました。 そして、それは当社のビジネスにおいても言えることです。 当社のクライアントおよび社員は進歩を大きな点、小さな点の 両方で確認する必要があり、当社の成果は才能溢れる社員一 人一人の業績次第なのです。目下の経済情勢、TNS統合に関わ る課題の大きさは、当社を停滞させる可能性があったにもかか わらず、実際はそうなりませんでした。我々が行ってきた再編の 大部分が完了し、クライアントに提供するサービスや価値の向 上において多大なる進歩を遂げたことにより、当社はさらに力 強く2009年を切り抜けられたのです。 当社の目標 当社の目標は明快です。クライアントや当社社員の心を動かす こと、そしてWPPの成功に貢献することです。そのためには次の ことを行います。 深い洞察と高品質のデータを開発します。クライアントのより 良い意思決定に貢献できるような魅力的かつ創造的な方法 で、適時にそれらを提供します。 才能と情熱あふれる社員が成長して、成功を収め、適切に努 力が報われるような職場環境を整備します。 マージンを向上させながら、市場に先んじて当社収益を伸 ばします。 コカ・コーラ社のVP marketing strategy and insights、スタン・スタヌナサン(Stan Sthanunathan)氏は次 のように述べています。 「肝心なことは、 できる限り早く変化を 追いかけることではなく、会社がその変化を形作るようにするこ とです。未来を予測するのではなく、未来を生み出すことに焦 点を合わせるのです。」 当社のこれらの目標を念頭に置き、2009年に行ったことを振り 返ります。 クライアントの心を動かす データ品質 当社のデータ品質は、調査研究および連携サービスの核となる 基盤であり、クライアントに付加価値を与える必須条件です。 卓越したスキルとプロフェッショナリズムを備えたカンター・ メディアは、新たなBARBパネル調査を英国で開始しました。 新しいテレビ調査システムへのこれほどスムーズな移行は初め てで、これによってメディアのオーナー、クライアント、および代 理店にメリットがもたらされています。同調査ユニットによって、 トルコでのテレビ調査契約とノルウェーでのインターネット調 査契約も獲得し、イスラエル、スロバキア、ポーランドといった 多様な市場においても事業を保持しています。これらの市場す べてにおいて、視聴率の精度と、さまざまな視聴傾向を分析す るための革新技術は大変重要であり、商業的成功を通して認 められたことは喜ばしいことです。 * 旧名称はInformation, Insight & Consultancy 2009年度WPP年次報告書 9201_AR09_(03)_Howwe'reDoing_JA.indd 14 14 5/5/10 14:09:32 当社近況報告 コンシューマー・インサイト デイヴィッド・ゲイガー(David Geiger)、Center Partners、CEO、シャロ ン・ポター(Sharon Potter)、カンター・オペレーションズ、CEO、ジョセッ プ・モンセラット(Josep Montserrat)、カンター・ワールドパネル、CEO、 トーマス・ピュリエル(Thomas Puliyel)、IMRB、CEO/president、ジャニ ン・ホーキンス(Janine Hawkins)、Added Value、CEO、デイヴィッド・デ イ(David Day)、ライトスピード・リサーチ、CEO(写真上) 当社の社会調査、投票調査、消費者パネル調査事業などの その他多数の領域でも、同様の成功を収めています。2009年 にドイツで行われた連邦議会選挙および州議会選挙の8つの うち7つにおいて、TNSインフラテストが行った世論調査は最も 正確でした。TNSは、データ品質に重要性を置くことで著名な クライアントからの名誉あるユーロバロメーター (Eurobarometer)の契約を保持しました。またカンター・ワ ールドパネルは、タイ、スペイン、ポルトガル、そして最も大掛か りとなる中国において、より多くのサンプリングを実施する準備 を整えており、17,000名の記述式調査から、40,000名のオン ライン調査への移行を進めています。これは移行することが目 的ではなく、当社のクライアントが計画および予測においてよ り大きなインパクトを持つことが可能になるためです。革新と品 質は密接に関係しているのです。 調査面では、我々はオンラインでのデータ収集と回答者の 協力に関する課題、およびプロクター・アンド・ギャンブル社、 コカ・コーラ社、 マイクロソフト社などのクライアントが重要視し ている点を認識しています。当社のInTouchイニシアチブは、 オンライン調査を簡単にし、より多くの人を惹きつけ、わか りやすくする方法を開発してきました。ライトスピードの RealRespondentsではリアルタイムでの品質チェックが可能 で、世界的な展開が現在準備されています。また、当社は競合 会社との提携、全米広告調査財団との協力を通じて、全社共 通のパネル調査における重複と除外が適切に処理されること を保証しています。プロクター・アンド・ギャンブル社の世界 調査部門の部長であるキム・デデッカー(Kim Dedeker) 氏と、ライトスピード・リサーチのCOOであるエフレイン・リベ 15 ロ(Efrain Ribero)氏が当社に加わったことは、この分野にお いて当社が業界をリードしたいという願望の表れです。 統合 当社のクライアントが望んでいるのは、点と点を繋げ、洞察に 関する情報を統合し、プライバシーを保証しつつウェブ上での 消費者の活動を追跡調査し、既に有する知識をさらに活用す ることです。調査と行動に関する洞察情報を結合することは、ク ライアントのメリットのために洞察の動向を融合させることと同 様に、当社戦略の重要な部分です。クライアントは既に有する 知識を適切に活用したいと考えており、カンター全社における スペシャリスト事業との提携によって得られるビジネス機会は 多く存在します。 この点で、2009年は大きな進歩を遂げた1年でした。ケロッ グ社やフランス・テレコム社などのクライアントは、ミルウォー ド・ブラウンと行っている追跡調査に、TNSのニードスコープの セグメンテーションを取り入れることでメリットを得ました。カン ター・リテールおよびコンピート(カンター・メディア関連企業) は、オンライン・キャンペーンがオフラインでの購買に与える影 響を測定するソリューションの導入で協力しました。カンター・メ ディアおよびミルウォード・ブラウン・ダイナミック・ロジックは、 デジタル・オンライン広告の有効性とソーシャル・メディアおよ びオンライン行動ツールを統合し、クライアントが行動とマーケ ティングの有効性を関連付けるための支援を行いました。ミル ウォード・ブラウンは、ブランド・エクイティにおけるバイラル・ビ デオの有効性の調査および予測のためのツールを導入し、メデ ィア配分のより良い意思決定を可能にする同社のクロスメディ アのサービスを強化しました。当社はクリックストリームが可能 なインターネット・アクセスに関するパネル調査を世界5市場で 提供し、クライアントが調査を実施して、調査対象である消費 者のデジタル行動を理解できるようにしています。当社は、メデ 2009年度WPP年次報告書 9201_AR09_(03)_Howwe'reDoing_JA.indd 15 5/5/10 14:09:37 当社近況報告 コンシューマー・インサイト ィア・ターゲティングの質向上のために、GroupMと24/7 Real Mediaと提携しています。また、オンライン・ビデオ視聴調査の ための新しいサービスを導入する準備も進めています。 革新 当社がクライアントの心を動かすために存在するのならば、ク 当社のクライアントが望んでいるのは、点 と点を繋げ、洞察に関する情報を統合し、プ ライバシーを保証しつつウェブ上での消費者 の活動を追跡調査し、既に有する知識をさ らに活用することです。 ライアントが新しいレンズを通して世界を見ることができるよう 支援しなければなりません。そのため、ミルウォード・ブラウン は、無意識下に働きかけ、コミュニケーションの仕組みに対す る私たちの理解を深めるため、脳科学の利用を強調してきまし た。IMRBはJWTと協力して、インド農村地域の消費者を理解 するための業務を行い、TNSはOgilvyと協力して、イスラム世 界の消費者を理解するための業務を行っています。Added Valueは、視覚やその他の五感を刺激する手がかりに対して消 費者の反応を理解するための記号論的手法を利用しています。 当社は消費者が暮らす現実世界にクライアントをより近づける ためのさまざまな民族学的プロジェクトも現在行っています。 また、当社が主眼としているのは短期的、ハイテクの革新だ けではありません。当社はクライアントや学者も関連する、WPP やグーグルがスポンサーとなっている調査プロジェクトのほとん どに密接に関与しています。また、TNSインドネシアは、農村地 域の非識字消費者による歯磨き粉の使用方法を理解するため の革新的な日誌方式を開発したことから、ESOMARのグロー バル・カンファレンスにおいて、名誉ある「ベストペーパー賞」を 受賞しました。 創造性 当社の主眼は、提供するサービスをよりわかりやすく、魅力的 で、インパクトがあり、進歩的なものにしていくことです。この点 において、当社はクライアントにメリットをもたらす重要な進歩 を遂げました。 BrandZ™インサイトがiPhoneアプリケーションを通じて 提供されました。WorldpanelOnlineは、クライアントがパネ ル調査のデータにアクセスする方法に変化をもたらしていま す。Added ValueのCharac+erLab™は、クライアント自身が 作成してオンラインで提供できるブランド・キャラクター開発に 対する独自のアプローチです。また、RedDotは今後数年のうち にさらに一般的になっていくと考えられるサプライ・チェーン・マ ネジメント、価格設定、製品テストにおける改善を可能にしなが ら、世界のほとんどのトップ小売業者やパッケージ・グッズ企業 で導入される仮想現実プラットフォームとなっています。それら についてここでご紹介したのを皆さんは覚えていらっしゃること でしょう。 当社のサービスは、人々を惹きつけ、心を動かすビデオや物 語の形式で提供されるものがさらに多くなってきています。ま た概して、当社が実施した最高の調査や最良の成果のいくつ かは、より多くのデータ収集ではなく、革新的な分析に基づい ていました。The Futures Companyとカンター・ワールドパネ ルは、未来のセグメンテーション・アプローチとパネル調査デー タを統合し、Morrisons社や同社のパッケージ・グッズのサプ ライヤーが、英国の消費者の景気後退に対する反応を理解 し、消費者行動が今後どのように変化していくかを予測できる ようにしました。ペプシ社およびユニリーバ社向けの戦略サー ビスでは、新しいデータ収集は含まない代わりに、さまざまな 市場での業績を向上させるための創造的な推測の分析および テストを中心に据えています。 当社がやらねばならないことはさらに多数ありますが、クラ イアントがより良い意思決定を行うには、洞察それ自体の性質 と同様に、洞察の提供方法も重要な決定要素であることを我 々は全員認識しています。 人々の心を動かす 世界には当社マネジメント・チームが困難な状況においても素 晴らしい仕事を成し遂げた重要課題や場所がある一方で、あま りにも多くの社員が2009年には刺激を得られるものを見出せ なかったと認めざるを得ません。同年には当社社員数が8%減 少し、自主的な減給措置に応じた社員もいました。また、クライ アントからの「より安価でより多く」という課題によって、当社 社員はこれまでになく広範囲で仕事に携わらなければならなく なり、財務、業務、IT、人事部の多くの社員は業界史上最も複 雑な統合に対処しなければならなかった厳しい年でした。ま た、下記に述べる統合活動によって当社業務が計りきれないほ ど回復して、当社社員とクライアントにとってメリットをもたらし ている一方で、その過程にあった2009年には、ほとんど利益 を得ないまま多くの痛みを経験しました。そのおかげで2010年 にはその状況は回復すると思われます。 同時に、当社の全社員に対して行った調査によると、当社社 員が事業に多大なる誇りを感じており、当社の方向性を信じ、 マネジメントを信頼していることが示されています。必要不可 欠であったコストおよびインフラ統合の多くが無事に実行され たことはご周知の通りであり、トレーニングと開発の予算はより 高いレベルに戻っています。また、全社的に上級管理職の間で は、人材に関する課題に再び焦点を当てるように進めることで 意見が一致しています。 ビジネスを新しい形に いくつかの部門、特にカンター・ワールドパネル、カンター・メデ ィア・オーディエンス、Center Partners、TNS Social and Polling、Kantar Operations、ミルウォード・ブラウン・アジ ア、アフリカ、およびラテンアメリカでは、財政的に良好な年が 2009年度WPP年次報告書 9201_AR09_(03)_Howwe'reDoing_JA.indd 16 16 5/5/10 14:09:37 当社近況報告 コンシューマー・インサイト 続いています。全般的に当社の業績は、我々の高い期待に沿う ものにはなるとは言えませんが、当社が取り組んできたTNSと の統合、そして相乗効果を生み出すことにおいて成し得た進歩 を喜ぶべきです。 当社は、カンター・ヘルス、カンター・ジャパン、カンター・ メディア、カンター・リテール、カンター・ワールドパネルで専 門的な部門を組織し、TNSのカスタム・ビジネスとResearch Internationalを合併することで、当社が提供する最高のサー ビスにクライアントがアクセスしやすいように組織を再編しまし た。当然ながらそのすべてにおいて複雑な課題がありました。 特に、合併においては厳しい条件があり、詳細に対するきめ細 かな注意が必要でした。物理的には世界27カ国で合併を行っ たため、資産、法律、少数株主、クライアント、社員に関するさ まざまな問題に対処しなければなりませんでした。2009年度 内にこれらの課題のほぼ大部分を達成し、チームが社外に再 び焦点を当てられるようになったことに対して、関係者の皆さん の功績を讃えたいと思います。 また、これは単なるコストの相乗効果でないことを示すため に、カンター・ヘルスの例を取り上げます。コスト削減はいくぶ ん実施されたものの、同社はクライアントにとって計りしれない ほど強力なパートナーとなったことについて紹介します。同社は 600名を超えるヘルスケア専門家を抱えており、世界の医薬品 パイプラインのコンサルティング(科学とテクノロジーを含む)、 市場および顧客に対する理解、製品ポジショニングとメッセー ジ、結果調査と疾病管理におけるリーダーです。調査事業およ び企業の連合体としての面とはまったく別に、当社は医療専門 家に対する世界最大のインターネット・アクセス・パネル調査、 主要市場および新興成長市場の90名を超える腫瘍学専門家 のネットワーク、世界の医薬品企業クライアントに認可済み医 薬品の安全性・結果プログラムを提供する安全対策を提供し ています。これらのプログラムは、FDA(米国食品医薬品局)や European Medicines Agency(欧州医薬品庁)などの認可 機構から認識・推奨されています。 同時に、当社はインフラ統合の3年計画を実施中であり、今 年はその2年目となります。この計画の目標は、コスト削減、意 17 思決定に必要な時間の短縮、クライアント向けに複数の国で 実施する業務の整合性と品質の向上、技術応用に対する投資 です。当計画には多くの活動が含まれますが、3年計画の核と なる部分は次のとおりです。 ライトスピードとTNS 6th Dimensionのインターネット・アク セス・パネル調査を合併します。これにより世界最大のアクセ ス・パネル調査が誕生します。 カンター・オペレーションズを通じて、共有データの収集プラ ットフォーム、大幅に削減したソフトウェア・プラットフォーム、 データ処理とスクリプティングのニーズに対するオンショア機能 とオフショア機能のより効率的な配分、調査に関する革新技術 の中央管理、携帯電話やPDAなどへの革新技術の応用に取り 組みながら、共通の運営構造を開発します。 単一のITインフラストラクチャと電子メール・プラットフォー ム、単一の人事情報システム、単一の財務システムを構築しま す。これらはすべて、当社のサポートが必要なプラットフォーム の増加を防ぎ、価値を生み出さない活動に費やす時間を減ら すためのものです。また、分析活動能力とその分析に基づいて より優れた意思決定を行う能力を高め、グループ全体の知識と ベスト・プラクティスを共有する能力を高める目的もあります。 当社社員が高いスキルを生かしながら献身的にこの野心的 な計画を進めることにより、今後数年で大きな成果を上げられ ると考えます。私たちは適時に予算内で計画を進めており、今 後もそうであり続けることを期待しています。 ウェイン・レヴィングス(Wayne Levings)、カンター・リテール、CEO、リ ネット・クーク(Lynnette Cooke)、カンター・ヘルス、CEO、宮島正敬 (Masanori Miyajima)、カンター・ジャパン、CEO、アイリーン・キャンベ ル(Eileen Campbell)、ミルウォード・ブラウン、CEO、ジャン-ミシェル・ ポワティエ(Jean-Michel Portier)、カンター・メディア、CEO、シアン・ デイヴィス(Sian Davis)、The Futures Company、CEO、ペドロ・ロス (Pedro Ros)、TNS、CEO(写真下) 2009年度WPP年次報告書 9201_AR09_(03)_Howwe'reDoing_JA.indd 17 5/5/10 14:09:39 当社近況報告 コンシューマー・インサイト そして最後に… 最近、当社のクライアントの1人が、自分の気持ちを「喜んでい るが、満足はしていない」と表現しました。2009年の当社の業 績について、社員の誰一人として喜ぶことも満足することもでき ないと思いますが、これこそが会社の変化という観点から私が 感じていることです。 我々は多数の場所で多数のクライアントに対して素晴らし い仕事をしています。そのことは、個人レベルおよび企業レベル でさまざまな賞を受賞したことからも裏付けられます。IMRBは インドにおけるベスト・エージェンシーに選ばれました。ミルウ ォード・ブラウンは英国調査における際立った貢献が認めら れ、ポーランドではカンパニー・オブ・ザ・イヤーを獲得しまし た。また、同社のクライアントは9つのOgilvy Effie賞を受賞し ました。カンター・ヘルスはインシュリン分野でイーライ・リリー 社のベスト・インサイト賞を受賞しました。Added Valueのス テファン・パラシオス(Stephen Palacios)氏は、Targetから ベスト・コントリビューターとして讃えられました。ジョージ・シ ャバブ(George Shababb)氏とラリー・フリードマン(Larry Friedman)氏らは、ARFのGreat Mind賞を受賞しました。 受賞リストは実際、さらに長いものですが、我々の目標はそれ を遥かに超えるものです。我々は、クライアントが当社との提携 によって成長すること、当社社員が当社で働くことでメリットを 得て向上することを望んでいます。一時的または特定の場所だ けに限るのではなく、あらゆる場所で常にそうであるように、と いうのが当社の願いです。 我々は多くの点でユニークであることを認識しています。例 えば、当社はグローバル企業であり、ほとんどの現地市場では 大企業と言えます。データ、洞察、コンサルティング・スキルを有 し、調査、革新、ブランディング、顧客体験、未来学において、ど の競合会社よりも幅広く高度な仕事ができます。クライアント がメリットを得られるように提携できるスペシャリスト事業を 有しています。より効果的で高いマージンを得る業務を行うた め、TNSとの統合を活用する機会を有しています。 成すべきことはわかっています。当社の財政的な進歩、従業 員の取り組み、顧客満足度を世界中の全部門で適正な方法で 定期的に調査することです。そうすれば我々は決して自身を欺く ことはありません。我々は一丸となって前進するのです。 2009年度WPP年次報告書 9201_AR09_(03)_Howwe'reDoing_JA.indd 18 18 5/5/10 14:09:42