...

ヨウ素系消毒剤の乳頭噴霧による牛乳頭腫症の蔓延防止効果

by user

on
Category: Documents
23

views

Report

Comments

Transcript

ヨウ素系消毒剤の乳頭噴霧による牛乳頭腫症の蔓延防止効果
ؐؐؐؐ ୍⯡ㄽᩥ ؐؐؐؐ
ࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ࡢங㢌ᄇ㟝࡟ࡼࡿ∵ங㢌⭘⑕ࡢ⶝ᘏ㜵Ṇຠᯝ
኱᳃᭸Ꮚ࣭ᐑᮏ༤ᖾ ࣭ᯇᾆᫀᖹ࣭ᓊᮏ๛࣭஭ฟᛅᙪ࣭すᲄ຾ᐅ࣭ᮾᲄ༤அ
㛗㔝┴ᯇᮏᐙ␆ಖ೺⾨⏕ᡤ
Preventive effect of iodine spraying on teat papillomatosis
in a herd of Holstein heifers.
Tomoko OMORI, Hiroyuki MIYAMOTO, Shyouhei MATUURA, Takeshi KISHIMOTO,
Tadahiko IDE, Katsuyoshi NISHIJO and Hiroyuki TOUJO
せ⣙ ங⏝⫱ᡂ∵⩌࡟ࠊ∵ங㢌⭘⑕ࡢ㞟ᅋⓎ⏕ࡀ㉳ࡇࡗࡓࠋࡑࢀࡽࡢ⑓ኚࡣ∵ࣃࣆ࣮࣐ࣟ࢘࢖ࣝࢫ
(BPV) -1ࠊ6 ࡟ࡼࡿࡶࡢ࡛࠶ࡗࡓࠋ᪂つᑟධ⫱ᡂ∵࡬ࡢࡉࡽ࡞ࡿឤᰁࢆ㜵ࡄࡓࡵࠊࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ࡢ
ங㢌࡬ࡢᄇ㟝ࢆࠊⓎ⑕ࡋ࡚࠸࡞࠸᪂つᑟධ∵ࢆྵࡴ඲࡚ࡢ⫱ᡂ∵࡟⾜ࡗࡓࠋศፔ᫬࡟ࠊ඲࡚ࡢ⫱ᡂ∵
ࡢ⭘⒗ᙧᡂ⛬ᗘࢆ㸲ẁ㝵ࡢ⮫ᗋࢫࢥ࢔࡟㢮ูࡋࡓࠋࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ᄇ㟝๓ࡢ⮫ᗋࢫࢥ࢔ᖹᆒࡣ 1.78
࡛࠶ࡗࡓࡀࠊᄇ㟝ᚋࡢࢫࢥ࢔ᖹᆒࡣ 0.36 ࡟పୗࡋࡓࠋ
࣮࣮࢟࣡ࢻ㸸∵ங㢌⭘⑕∵ࣃࣆ࣮࣐ࣟ࢘࢖ࣝࢫࢹ࢕ࢵࣆࣥࢢ๣⮫ᗋࢫࢥ࢔%39㸯㸴
ືࡍࡿࠋࡇࡢࡓࡵࠊ⫱ᡂ⯋ෆࡢ∵⩌ᵓᡂࡣ㝶᫬ኚືࡍ
∵ங㢌⭘⑕ࡣࠊ∵ࣃࣆ࣮࣐ࣟ࢘࢖ࣝࢫ㸦Bovine
papillomavirus ௨ୗ BPV㸧ࡀ∵ࡢయ⾲⓶⭵➼࡟ឤᰁ
ࡿࠋ
ࡋࠊឤᰁ㒊఩࡟ங㢌≧ࠊ⤧ẟ≧࠶ࡿ࠸ࡣᶞᯞ≧ࡢ⭘⒆
ᖹᡂ 15 ᖺ㡭࠿ࡽ∵ࡢయ⾲⓶⭵࡟⭘⒗ࡢᙧᡂࡀ㢖⦾
ᛶ⑓ኚࢆᙧᡂࡍࡿ⑌⑓࡛࠶ࡿࠋBPV ࡣ┤᥋࠶ࡿ࠸ࡣ㛫
࡟ㄆࡵࡽࢀࡿࡼ࠺࡟࡞ࡗࡓࠋ⭘⒗ࡢ୺࡞ᙧᡂ㒊఩ࡣங
᥋᥋ゐ࡟ࡼࡾ⓶⭵⾲㠃࡟௜╔ᚋࠊ྾⾑⑞࡞࡝ࡢയཱྀ࠿
㢌࡛࠶ࡗࡓࡀࠊཱྀ၁㒊ࡸୗ⭡㒊࡞࡝࡟ࡶᩓⓎⓗ࡟ᙧᡂ
ࡽ㐍ධࡍࡿࠋ⓶⭵ࡢᇶᗏ⣽⬊࡟ឤᰁࡋࡓᚋࠊ㸰㹼㸴࢝
ࡉࢀࡓࠋࡇࡢࡓࡵ∵ங㢌⭘⑕ࢆ␲࠸ࠊࣁࢺ࣒ࢠࡢ⤥୚ࠊ
᭶࡯࡝ࡢ₯అᮇ㛫ࢆ⤒࡚Ⓨ⑕ࡍࡿࠋங⏝⫱ᡂ∵ࡢங㢌
ࢺࣜࢡ࣮ࣟࣝ㓑㓟࡟ࡼࡿ⸆യࠊ⤖⣻࡟ࡼࡿ⭘⒗ࡢቯ
⓶⭵࡟ከᩘࡢ⭘⒗ࡀᙧᡂࡉࢀࡿ࡜ங㢌ࡀ኱ࡁࡃኚᙧࡋࠊ
Ṛ࣭⬺ⴠࠊࣄࣀ࢟ࢳ࣮࢜ࣝࡸࢢࣜࢭࣜࣥ๣ሬᕸ࡞࡝ࡢ
ศፔࡲ࡛⭘⒗ࡀṧࡿ࡜ᦢங࡟ᨭ㞀ࢆࡁࡓࡍࡓࡵࠊ඲ᅜ
἞⒪ࢆ⾜ࡗࡓࡀࠊ࠸ࡎࢀࡶຠᯝࡣᚓࡽࢀࡎࠊ⨯ᝈ㢌ᩘ
ⓗ࡟ၥ㢟࡜࡞ࡗ࡚࠸ࡿ(␊㛫┿୍ 2010)ࠋ
ࡣᖺࠎቑຍࡋࡓࠋᖹᡂ 23 ᖺ㸵᭶࡟ࡣึ⏘ศፔࢆ㏄࠼ࡓ
௒ᅇࠊங⏝⫱ᡂ∵ࢆ㣫㣴ࡍࡿ㎰ሙ࡟࠾࠸࡚ࠊᦢங∵ࡢ
㸯㢌ࡀᦢஙᅔ㞴࡜࡞ࡾᗫ⏝࡜࡞ࡗࡓࠋ
ங㢌ࢆᾘẘࡍࡿ㝿࡟୍⯡࡟⏝࠸ࡽࢀ࡚࠸ࡿࣚ࢘⣲⣔ᾘ
ᖹᡂ 21 ᖺ 10 ᭶࠿ࡽᖹᡂ 23 ᖺ㸴᭶ࡲ࡛࡟⫱ᡂ⯋࡟
ẘ๣ࢆ⏝࠸ࠊ⫱ᡂ∵ࡢங㢌࡬ᄇ㟝ࡍࡿࡇ࡜࡟ࡼࡿ∵ங
᪂つᑟධࡋࡓ⫱ᡂ∵ィ 18 㢌(௨ୗᄇ㟝㛤ጞ๓ᑟධ⩌)ࡢ
㢌⭘⑕࡬ࡢᑐ⟇ࢆ⾜ࡗࡓࡢ࡛ࠊࡑࡢᴫせࢆሗ࿌ࡍࡿࠋ
࠺ࡕࠊ15 㢌ࡀங㢌࡟⭘⒗ࢆᙧᡂࡋࡓࠋࡑࡢ࠺ࡕࠊ⭘⒗
㎰ሙࡢ㣫㣴⎔ቃ࡜Ⓨ⏕≧ἣ
ᙧᡂ⛬ᗘࡢ⃭ࡋ࠸㸵㢌ࡢ⭘⒗ࢆ⏝ᡭ๤㞳ࡲࡓࡣእ⛉ⓗ
ษ㝖ࡋ࡚ࠊ⑓⌮⤌⧊᳨ᰝཬࡧ㑇ఏᏊ᳨ᰝ࡟౪ࡋࡓ࡜ࡇ
࣍ࣝࢫࢱ࢖ࣥ✀ங⏝⫱ᡂ∵ࢆ㐠ືሙ௜ࡁࡘ࡞ࡂ㣫࠸
ࢁࠊBPV ࡟ࡼࡿ∵ங㢌⭘⑕࡜ุ᫂ࡋࡓࠋࡲࡓࠊ∵ங㢌
ᘧ∵⯋࡛㣫㣴ࡍࡿ㎰ሙ࡛ㄪᰝࢆᐇ᪋ࡋࡓࠋ⫱ᡂ∵⯋ࡢ
⭘⑕ࡣࠊཎᅉ࡜࡞ࡿ࢘࢖ࣝࢫࡢ㑇ఏᏊᆺ࡟ࡼࡗ࡚ࠊ἞
∵⩌ࡣࠊ㞳ஙᚋ㸲㹼㸷ࣧ᭶㱋࡛ධ⯋ࡋࠊேᕤᤵ⢭࡟ࡼ
⒪ຠᯝࡀኚືࡍࡿࡇ࡜ࡀሗ࿌ࡉࢀ࡚࠸ࡿ(␊㛫┿୍
ࡾཷ⫾ᚋࠊศፔ㸲㐌๓ࡢ 18㹼24 ࣧ᭶㱋࡛ᦢங⯋࡬⛣
2010)ࠋ㛵୚ࡍࡿ BPV ࡢ㑇ఏᏊᆺࢆྠᐃ㸦Maeda ࡽ
―42―
大森朋子・宮本博幸・松浦昌平・岸本剛ほか:ヨウ素系消毒剤の乳頭噴霧による牛乳頭腫症の蔓延防止効果
2007、Hatama ら 2011)したところ、BPV-1 と 6 であ
調査対象牛
った。
平成 21 年 10 月以降に導入し、平成 25 年 10 月まで
に分娩に至った 32 頭を調査対象とした。
処理方法
平成 21 年 10 月から噴霧処理開始前の平成 23 年6
牛乳頭腫症の新規導入育成牛への蔓延を防ぐため、
月までに導入した育成牛は 18 頭で“噴霧開始前導入
平成 23 年7月以降、腫瘤の有無を問わず育成舎内の全
群”とした。育成舎内で噴霧処理を受けていない期間
頭に対して消毒剤の噴霧を実施した。消毒剤には、搾
があり、その期間は、最短2ヵ月から最長 17 ヵ月と、
乳牛の乳頭を消毒する際に一般的に用いられている有
個体により異なる。
効ヨウ素 0.5%液のディッピング剤(セラテック,GEA
平成 23 年7月以降に導入した育成牛は 14 頭で“噴
オリオンファームテクノロジーズ株式会社,長野)を
霧開始後導入群“とした。育成舎内で飼養されたすべ
用いた。春から秋(4~10 月)は朝夕2回、冬(11~
ての期間で噴霧処理を受けた。
3月)は日中1回、乳頭全体をスプレーで毎日噴霧し
た。1頭1回あたりの噴霧量は約 15ml であった。な
調査方法
お、噴霧期間は育成舎で飼養されている期間のみとし
育成舎への導入時と分娩時に腫瘤形成程度を調査し
た。
た。乳頭に形成された腫瘤の大きさや数を、0から3
の4段階の臨床スコアに類別し評価した(表1、図1)。
表1 臨床スコアの評価表
臨床
スコア
罹患乳
頭数(本)
腫瘤の大きさ
腫瘤の形状
腫瘤の数
(個)
搾乳性
0
0
なし
なし
なし
問題なし
1
1~2
米粒大~小豆大
1~2
腫瘤からの出血
ライナースリップの発生
2
3~4
小指頭大~母指頭大 多数
ミルカー装着が困難
多数
ミルカー装着が不可能
こぶし大
3
4
鶏卵大
結節状・シダ状
単房性
結節状・シダ状
単房性
カリフラワー状
多房性
結節状
単房性
図1 乳頭部に発生した腫瘤の肉眼像
左:臨床スコア 1
中央:臨床スコア 2
―43―
右:臨床スコア 3
㛗㔝┴␆⏘ヨ㦂ሙ◊✲ሗ࿌ ➨ ྕ
ᄇ㟝㛤ጞ๓ᑟධ⩌ 18 㢌࡜ࠊᄇ㟝㛤ጞᚋᑟධ⩌ 14 㢌
⪃ᐹ
ࡢ∵⩌࡟ࡘ࠸࡚ࠊ⭘⒗ࡢᙧᡂ⛬ᗘࢆẚ㍑ࡋࡓࠋ
ᮏ㎰ሙ࡛ࡣᖹᡂ 15 ᖺ࠿ࡽ 23 ᖺࡲ࡛ᵝࠎ࡞ᑐ⟇ࢆ᪋
ࡋࡓ࡟ࡶ࠿࠿ࢃࡽࡎࠊ⨯ᝈᩘ࡜㔜⑕ᗘࡣቑຍࡍࡿ୍᪉
⤖ᯝ
ᄇ㟝㛤ጞ๓ᑟධ⩌ 18 㢌ࡢ࠺ࡕ 15 㢌࡛ࠊศፔ᫬࡟∵
ங㢌⭘⑕ࡢⓎ⑕ࡀㄆࡵࡽࢀࡓࠋ࠸ࡎࢀࡶᑟධ᫬ࡣⓎ⑕
ࡀㄆࡵࡽࢀ࡞࠿ࡗࡓࡀࠊศፔ᫬࡟ࡣ㸰㢌ࡢ⮫ᗋࢫࢥ࢔
ࡀ㸱ࠊ13 㢌ࡢ⮫ᗋࢫࢥ࢔ࡀ㸰ࠊ㸱㢌ࡣⓎ⑕ࡋ࡚࠾ࡽࡎ
⮫ᗋࢫࢥ࢔㸮࡛ࠊ⮫ᗋࢫࢥ࢔ᖹᆒࡣ 1.78 ࡛࠶ࡗࡓ㸦ᅗ
㸰㸧ࠋࡲࡓࠊ⭘⒗ࢆᙧᡂࡋࡓಶయ࡟ᑐࡋ࡚ᄇ㟝ฎ⌮ࢆ
⾜ࡗ࡚ࡶࠊ⮫ᗋࢫࢥ࢔ࡀୗࡀࡿಶయࡣ࠸࡞࠿ࡗࡓࠋ
ᄇ㟝㛤ጞᚋᑟධ⩌ 14 㢌ࡢ࠺ࡕࠊศፔ᫬࡟∵ங㢌⭘⑕
ࢆⓎ⑕ࡋࡓࡢࡣ㸳㢌࡛࠶ࡗࡓࠋ࠸ࡎࢀࡶᑟධ᫬ࡣⓎ⑕
ࡀㄆࡵࡽࢀ࡞࠿ࡗࡓࡀࠊศፔ᫬࡟ࡣ㸳㢌ࡢ⮫ᗋࢫࢥ࢔
ࡀ 1ࠊ㸷㢌ࡣⓎ⑕ࡋ࡚࠾ࡽࡎ⮫ᗋࢫࢥ࢔㸮࡛ࠊ⮫ᗋࢫ
ࢥ࢔ᖹᆒࡣ 0.36 ࡛࠶ࡗࡓࠋ
࡛࠶ࡗࡓࡀࠊᖹᡂ 23 ᖺ࡟ࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ࡢᄇ㟝ฎ⌮ࢆ
㛤ጞࡋ࡚௨㝆ࡣ᪂つ⨯ᝈᩘࡀ⃭ῶࡋ⑕≧ࡶ㍍ῶࡋࡓࠋ
ࡇࢀࡣ่യࡋࡓங㢌࡬ࡢ BPV ࡢᭀ㟢㔞ࢆῶࡽࡋࠊᇶᗏ
⣽⬊࡬ࡢឤᰁࢆ⤯ࡗࡓࡇ࡜࡟ࡼࡿࡶࡢ࡜᥎ᐹࡉࢀࡿࠋ
ࡲࡓࠊᄇ㟝㛤ጞ๓ᑟධ⩌࡟ᑐࡋࠊ⭘⒗ࡢ᭷↓ࡸ᭶㱋ࢆ
ၥࢃࡎᾘẘ๣ࡢᄇ㟝ࢆᐇ᪋ࡋࡓࡀࠊศፔ᫬ࡢᖹᆒࢫࢥ
࢔ࡀ 1.78 ࡲ࡛ୖࡀࡗࡓࡇ࡜࠿ࡽࠊឤᰁࡀᡂ❧ࡋ㸰㹼㸴
࢝᭶࡯࡝ࡢ₯అᮇ㛫ࢆ⤒࡚Ⓨ⑕ࢆጞࡵࡓ≧ែ࡟࠾࠸࡚
ࡣࠊⓎ⑕ࢆṆࡵࡓࡾ⑕≧ࢆ㍍ῶࡍࡿຠᯝࡣ࡞࠸࡜᥎ᐹ
ࡉࢀࡿࠋ࡞࠾ࠊ௒ᅇࡢ᳨ウ࡛ࡣ↓ฎ⨨ࡢᑐ↷⩌ࢆタࡅ
࡚࠸࡞࠸ࠋࡑࡢࡓࡵ∵ங㢌⭘⑕ࡢⓎ⏕ῶᑡࡀ௚ࡢせᅉࠊ
౛࠼ࡤ྾⾑᪻⹸ࡢῶᑡ࡞࡝࡟ࡼࡿྍ⬟ᛶࡣྰᐃࡉࢀ࡞
࠸ࠋ
ࣚ࢘⣲ᾮ࡛࠶ࡿ 0.3%࣏ࣆࢻ࣮ࣥࣚࢻ〇๣ࡣࠊBPV
ࢆ in vitro ࡛ 99.9㸣୙ά໬ࡍࡿࡇ࡜ࡀሗ࿌ࡉࢀ࡚࠸ࡿ
⮫ᗋࢫࢥ࢔ ᖹᆒ
(David ࡜ Paul 1995)ࠋ௒ᅇ⏝࠸ࡓࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ࡣ
᭷ຠ⃰ᗘࡀ 0.5㸣࡛࠶ࡾࠊᮏ๣ࢆ⏝࠸ࢀࡤ in vivo ࡟࠾
࠸࡚ࡶࠊᄇ㟝ฎ⌮ࡍࡿࡇ࡜࡟ࡼࡾᑐ∵ங㢌⭘⑕ຠᯝࡀ
࠶ࡿ࡜ุ᩿ࡉࢀࡿࠋࡲࡓࠊࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ࡣẚ㍑ⓗᏳ
౯࡛ࠊᄇ㟝ฎ⌮ࡀ⡆౽࡛࠶ࡿࡇ࡜࠿ࡽࠊࢥࢫࢺࡸసᴗ
㠃࠿ࡽࡶ฼Ⅼࡣ኱ࡁ࠸ࠋ
ᄇ㟝㛤ጞ
ᑟධ᫬
ᮏ㎰ሙ࡛ࡣࠊBPV-1ࠊ6 ࡀ⶝ᘏࡋ࡚࠸ࡓࠋࡇࢀࡽ㸰
ศፔ᫬
ᄇ㟝㛤ጞ๓ᑟධ⩌
✀㢮ࡢ BPV ࡣࠊ࠸ࡎࢀࡶࢃࡀᅜ࡛ࡣẚ㍑ⓗ㢖⦾࡟᳨ฟ
ࡉࢀࡿᆺ࡛࠶ࡿ㸦Maeda ࡽ 2007ࠊHatama ࡽ 2011)ࠋ
⮫ᗋࢫࢥ࢔ ᖹᆒ
ࡋࡓࡀࡗ࡚ࠊᮏヨ㦂࡛⶝ᘏ㜵Ṇᑐ⟇ࢆ⾜ࡗࡓ㎰ሙࡣࠊ
඾ᆺⓗ࡞ࢃࡀᅜ࡟࠾ࡅࡿ∵ங㢌⭘⑕࡟ࡼࡿởᰁ㎰ሙ࡜
⪃࠼ࡿࡇ࡜ࡀ࡛ࡁࡿࡓࡵࠊᑐ⟇࡟ࡼࡗ࡚ᚓࡽࢀࡓᡂᯝ
ᄇ㟝㛤ጞ
ࡣࠊ඲ᅜࡢ㎰ሙ࡛ࡶᛂ⏝࡛ࡁࡿ࡜⪃࠼ࡽࢀࡿࠋ
ᑟධ᫬
ᘬ⏝ᩥ⊩
ศፔ᫬
David C. Sokal, Paul L. Hermonat. 1995. Inactivation of papillomavirus by low concentrations
ᄇ㟝㛤ጞᚋᑟධ⩌
of povidone-iodine, Sex Transm Dis, 22, 22-24.
ᅗ㸰 ᾘẘ๣ᄇ㟝㛤ጞ᫬ᮇࡢ㐪࠸࡜ங㢌⭘⒗⮫ᗋࢫࢥ
␊㛫┿୍㸬2010㸬᪂ᆺ∵ࣃࣆ࣮࣐ࣟ࢘࢖ࣝࢫ࡜ࡑࡢ㛵
࢔ࡢ㛵ಀ㸦ᄇ㟝㛤ጞ๓ᑟධ⩌㸸⫱ᡂᮇ࡟ᾘẘ๣ᄇ
㐃⑌ᝈ࡟㛵ࡍࡿ᭱᪂ࡢ▱ぢ㸬ື≀⾨⏕◊✲ᡤ◊✲
㟝ࢆཷࡅ࡚࠸࡞࠸ᮇ㛫࠶ࡾࠊᄇ㟝㛤ጞᚋᑟධ⩌㸸
ሗ࿌ࠊ116, 21-28.
⫱ᡂᮇ࡟ᾘẘ๣ᄇ㟝ࢆཷࡅ࡚࠸࡞࠸ᮇ㛫࡞ࡋ㸧
Hatama S, Ishihara R, Ueda Y, Kanno T, Uchida I.
2011. Detection of a novel bovine papillomavirus type 11 (BPV-11) using xipapillomavirus
―44―
኱᳃᭸Ꮚ࣭ᐑᮏ༤ᖾ࣭ᯇᾆᫀᖹ࣭ᓊᮏ๛࡯࠿㸸ࣚ࢘⣲⣔ᾘẘ๣ࡢங㢌ᄇ㟝࡟ࡼࡿ∵ங㢌⭘⑕ࡢ⶝ᘏ㜵Ṇຠᯝ
consensus polymerase chain reaction primers.
Arch Virol, 156, 1281-1285.
Maeda Y, Shibahara T, Wada Y, Kadota K, Kanno T,
Uchida I, Hatama S. 2007. An outbreak of teat
papillomatosis in cattle caused by bovine
papilloma virus (BPV) type 6 and unclassified
BPVs. Vet Microbiol, 121, 242-248.
―45―
Fly UP