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PCI Express 3.0

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PCI Express 3.0
Agilent Technologies
N5393C PCI Express® 3.0(Gen3)
電気的特性検証/コンプライアンス・
ソフトウェア
Infiniium オシロスコープ用
Data Sheet
目次
機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .3
特長 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .4
テスト項目の設定が簡単に . . . . . . . . .5
PCI Express 3.0 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .6
テスト構成と接続解説図 . . . . . . . . . . .7
マージン解析付きレポート . . . . . . . . .8
リファレンス・クロック測定 . . . . . .10
強力なデバッグ支援 . . . . . . . . . . . . . .11
測定要件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .14
推奨テスト・アクセサリ . . . . . . . . . .15
対応オシロスコープ . . . . . . . . . . . . . .16
テスト内容 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .17
オーダ情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .18
PCI Express® デザインの検証/
デバッグを容易に
Agilent N5393C PCI Express 電気
的特性検証/コンプライアンス・ソ
フトウェアは、アドイン・カードや
マザ ーボ ードの PCI Express 3.0、
2.0 および 1.1/1.0a を容易に検証/
デバッグできます。
PCI Express テスト・ソフトウェア
は、PCI Express のチェックリスト
に基づいてテストを自動的に実行し、
テスト結果をレポート・フォーマッ
トで表示します。さらにレポートに
は、測定データに加えて、デバイス
が各テストにどの程度のマージンで
合格/不合格したかを示すマージン
解析も表示されます。
N5393C PCI Express テ ス ト・ ソ
フトウェアは、現行のすべての PCI
Express 規格の PCI Express CEM
(Card Electromechanical)仕様で
規定されているテスト手法およびア
ルゴリズムをサポートしています。
これにより、PCI-SIG の SigTest ユ
ーティリティに準拠するだけでなく、
複雑な 2 ポート・マザーボードやシ
ングル・ポート・アドイン・カード
のテストを自動で実行することがで
きます。
PCI Express 電 気 的 特 性 検 証 / コ
ンプライアンス・ソフトウェアは、
ベース仕様のセクション 4 および
カードの電気機械仕様のセクショ
ン 4 に記載されているように、アド
イン・カードやマザーボードの PCI
Express 2.0 および 1.1/1.0a 電気仕
様について、幅広い電気テストを実
行します。
1 Peripheral Component Interconnect Special Interest Group
2
PCI Express 3.0(セクション 4.3.3.10
および 4.3.3.13 に基づく)用のテスト
も含まれ、次世代の強力な I/O テク
ノロジーに対してもテストできます。
フ ル・ ス イ ン グ(800 mV)テ ス ト に
加 え て、N5393C は、PCI Express
Base Specification Revision 1.0 に
対する PCI Express Architecture
Mobile Graphics Low-Power
Addendum に準拠したローパワー・
ハーフ・スイング・デバイス(400 mV)
もサポートしています。
機能
N5393C PCI Express テスト・ソフ
トウェアは、PCI Express デザイン
の検証を容易にするための機能を備
えています。
●
●
●
非相関 TJ/DJ/PWJ、疑似パッケ
ージ損失、プリセット・ディエン
フ ァ シ ス、 プ リ シ ュ ー ト な ど の
PCIe 3.0 測定
自動 1M ユニット・インターバル
(以上)のテストにより、最高確度
を実現
PCI-SIG SigTest ソフトウェア・
ユーティリティに準拠
●
●
テスト・フィクスチャおよびケー
ブル * のデエンベディングのサポ
ート
使いやすいテスト・セットアップ・
ウィザード
●
さまざまな電気テスト
●
PCI-SIG SigTest クロック・リカ
PCI Express コンプライアンス・
テスト
PCI-SIG がスポンサーをしているコ
ンプライアンス・ワークショップで
の信号品質テストに合格するために
は、PCI-SIG SigTest アプリケーシ
ョンをベースにした「ゴールド・ス
イート」テストに製品が合格してい
なければなりません。SigTest アプ
リケーションは、PCI の最低信号品
質性能要件に対してデバイスをテス
トします。N5393C PCI Express テ
スト・ソフトウェアにより、すべて
の SigTest テストとオシロスコープ
で測定できる追加的なテストを簡単
に実行できます。テストの一覧は、
17 ページの表 3 を参照してください
(1.1 テスト・カバレージ用)。
SigTest テストでは PCI Express の
電気信号の品質の概要はわかります
が、PCI-SIG 仕 様 で 指 定 さ れ て い
る電気コンプライアンス・テストの
ごく一部にしか対応していません。
SigTest アプリケーションには、合
否判定表示と測定値の最低限のレポ
ート機能しかなく、デバッグ機能も
アイ・マスク違反または過剰ジッタ
の解釈だけに限られています。
N5393C ソ フ ト ウ ェ ア で は、PCI
Express 3.0 測定用に、非相関全ジ
ッタ、非相関デターミニステック・
ジ ッ タ、 新 し い PCIe 3.0 に 準 拠 し
たチップセットに必要な非相関 PWJ
を 自 動 的 に 計 算 で き ま す。 ま た、
PCI Express 2.0 以前に準拠したデ
バイス・バージョンについては、ラ
ンダム・ジッタも表示され、電圧マ
ージン「アイ」ダイアグラムも最終
的な HTML レポートに含まれます。
DJ および TJ の値は、PCIe 2.0 の仕
様に規定され、コンプライアンス検
証で必要です。
バリ・アルゴリズム
●
オシロスコープ測定セットアップ
の自動化
●
テスト結果レポートの作成
●
合否マージン解析
●
●
●
リファレンス・クロックの位相ジ
ッタ解析
マザーボードの信号品質テスト用
に 2 ポート(明示的なクロックお
よびデータ)をサポート
フルスイングおよびローパワー・
ハーフスイング・デバイスの両方
をサポート
PCI Express テスト・ソフトウェア
は、デバッグに用いるのと同じオシ
ロスコープを使って、PCI-SIG 仕様
のテストに基づいて、自動テストや
マージン解析を行うことができます。
* Agilent N5465A Infiniium オシロスコープ用 InfiniiSim 波形
変換ツールセットをオプションで購入する必要があり
ます。
図 1. PCI Express 2.0 は、上図のように最高 5.0 GT/s のデータ・レートをサ
ポートします(-3.5 dB でディエンファシス)。
3
特長
N5393C の特長
N5393C PCI Express テスト・ソフ
ト ウ ェ ア は、PCI Express の 電 気
テ ス ト を 自 動 的 に 実 行 で き、 短 時
間 で 正 確 な 測 定 が 行 え ま す。PCI
Express 電気テストの難しさは、オ
シロスコープを接続して適切なセッ
トアップ・ファイルをロードした後
で、測定結果を仕様のリミット値と
比較することによって解析すること
にあります。PCI Express テスト・
ソフトウェアは、こうした作業のほ
とんどを自動的に実行できます。さ
らに、デバイスに問題があることが
分かった場合は、原因解析に信頼性
の高いデバッグ・ツールを使用する
ことができます。これらのデバッグ
機能は、Agilent E2688A ハイスピ
ード・シリアル・データ解析ソフト
ウェアによって提供されます。PCI
Express テスト・ソフトウェアを使
用するには、このソフトウェアをオ
シロスコープにインストールする必
要があります。
N5393C は、N4565A InfiniiSim
波形変換ツールセット(テスト・フィ
クスチャのデエンベディング用)を制
御するためのインタフェースも備え
ています。テスト・フィクスチャの
デエンベディングは、PCIe 2.0 とと
もに導入され、ユーザ提供の S パラ
メータを使用してデエンベディング
されたモデルを作成し、テスト・フ
ィクスチャやケーブルで損失したり
大幅に減衰した高周波信号を復元し
ます。このため、テスト・セットア
ップのフィクスチャで失われた大き
なジッタ・マージンを回復できます。
N5393C PCI Express テ ス ト・ ソ
フトウェアは、SigTest アプリケー
ションよりはるかに多くの電気テ
ス ト を 実 行 し ま す。SigTest ア プ
リ ケ ー シ ョ ン と 違 っ て、N5393C
PCI Express テスト・ソフトウェア
は、各テストごとにオシロスコープ
を自動的に設定するだけでなく、製
品が特定のテスト・アサーションに
どの程度のマージンで合格/不合格
になるかを示すマージン解析を含
むレポートを作成します。表 1 は、
SigTest アプリケーションと Agilent
N5393C PCI Express テスト・ソフ
トウェアの機能を比較したものです。
PCI Express テスト・ソフトウェア
のテスト一覧については、表 3 を参
照してください(表 3 は、SigTest と
Agilent のテスト内容を比較してい
ます)。
機能
Agilent N5393C
PCI-SIG SigTest
PCIe 3.0 のサポート
基本仕様
−
デエンベディングのサポート
あり(N5465A 必須)
なし
測定アサーションの数
16 +
4
PCIe 1.0a、1.1、2.0 のサポート
あり
あり
リファレンス・クロック・テスト
10(1.1)
0*
各測定用のオシロスコープの自動セットアップ
あり、ガイド付き
なし、シングル・セットアップ
測定結果
マージン解析による合否判定
測定値による合否判定
CEM に基づいた測定手法
あり
あり
クロック・リカバリ法
PCI-SIG SigTest または 1 次 /2 次 PLL
PCI-SIG SigTest
brick wall フィルタ(2.0 テスト)
あり
あり
カスタム HTML レポートの作成
あり
なし
ローパワー・デバイスのサポート
あり
なし
テスト数の選択
あり
なし
複数回実行のサポート
あり
なし
カット&トライ解析デバッグ・モード
あり
なし
サポートされているコンプライアンス・テスト・ボード
CBB1、CBB2、CLB1、CLB2
CBB1、CBB2、CLB1、CLB2
* PCI-Sig は、リファレンス・クロックの位相ジッタ解析用に別のユーティリティ(Clock_Jitter)を提供しています。
表 1. Agilent PCI Express テスト・ソフトウェアと PCI-SIG SigTest アプリケーションの機能の比較
4
テスト項目の設定が簡単に
N5393C PCI Express テスト・ソフ
トウェアは、使いやすい Agilent の
Infiniium 90000 または 90000X シ
リーズ オシロスコープを使用し、テ
スト項目の設定、テストのセットア
ップ、テストの実行などに必要な手
順をガイドします。1 つのカテゴリ
に属するテストを一度に選択するこ
とも、個々のテストを指定すること
も可能です。テストや設定をプロジ
ェクト・ファイルとして保存し、後で
呼び出して、テストを再実行したり、
以前のテスト結果を再表示すること
ができます。また、簡単なメニュー
方式なので、マウスを数回クリック
するだけでテストを実行できます。
どの規格に対して
テストするかを選択
テスト・ポイントまたは
特定の信号を選択
SSC をオンにするか、
クリーンなクロックで
テスト(コンプライアン
ス用)
ローパワー・デバイス
をテストする場合は、
ハーフ・スイングを
選択
オプションの N5465A
InfiniiSim 波形変換ツー
ルセットによってデエ
ンベディングされたテ
スト・フィクスチャ
図 2. Agilent N5393C では、テスト規格を簡単に指定して、デ
バイスのコンプライアンス・テストを実行できます。ここで選
択した条件のテストのみが以降のテスト選択ページに表示され
るので、テスト・セットアップが容易になります。
正確な高速データ・
レート伝送を実現す
るための、リファレ
ンス・クロックの位
相ジッタ・テスト
作業の流れに従っ
たテストの設定/
実行が簡単
マウスを 1 回クリッ
クするだけで、1 つ
のテストまたはテス
ト・グループを選択
図 3. Agilent の自動テスト・エンジンは、テストの選択、テストの設
定、接続のセットアップ、テストの実行、結果の表示をガイドします。
マウスを 1 回クリックするだけで、個々のテストまたはテスト・グル
ープを簡単に選択できます。
5
PCI Express 3.0
N5393C は、PCI Express 3.0 デ バ
イスのテストもサポートしています。
サ ポ ー ト さ れ る テ ス ト に は、PCI
Express 3.0 基本仕様で定義された、
新しいジッタ、電圧、ディエンファ
シ ス、 プ リ シ ュ ー ト、 擬 似 S21 損
失などの測定が含まれています。さ
ら に、N5393C は、 オ プ シ ョ ン の
N5465A InfiniiSim 波形変換ツール
セットと組み合わせることにより、
フィクスチャ/コネクタの S パラメ
ータを使用してテスト・チャネルや
ケーブルの損失をデエンベディング
できます。デエンベディングは、テ
スト・チャネルで生じた高周波成分
の減衰に起因するジッタ損失を回復
するために使用されます。
PCIe 3.0 デバイスをテスト
するための PCI Express
トランスミッタ・テストの
選択
図 4. PCI Express 3.0 トランスミッタ・テスト
図 5. N5393C をオプションの N5465A InfiniiSim 波形変換ツールセットと組み合わせれば、
デエンベディングが可能になります。
6
テスト構成と接続解説図
N5393C PCI Express テ ス ト・ ソ
フトウェアは、さまざまなテスト・
セットアップに容易に変更でき、ユ
ーザが選択したテストに応じて、必
要であれば接続図を使って接続の変
更 を ガ イ ド し ま す。 実 行 す る PCI
Express コンプライアンス・テスト
はすべて、PCI-SIG 認定のテスト・
フィクスチャ・セットに基づいてい
ます。コンプライアンス・フィクス
チャには、アドイン・カード用のコ
ン プ ラ イ ア ン ス・ ベ ー ス・ ボ ー ド
(CBB2)とマザーボードやシステム
用のコンプライアンス・ロード・ボ
ード(CLB2)があります。コンプラ
イアンス・テスト・フィクスチャと
の接続には、SMA/SMP ケーブルか
Agilent InfiniiMax アクティブ差動
プローブを使用します。
複数のテスト・セットアップの接続が
必要な場合は、ここに通知されます
ジッタ測定用
(以
に、1 M UI
上)を指定でき
ます。
リファレンス・
クロックのス
ペクトラム応
答を、1.5 ∼
22 MHz で表示
します。
図 6. テスト構成では、被試験デバイス、その構成、オシロスコープの
接続方法を指定します。
一連のテストに適した接続を表示
Gen1(2.5 G ビット /s)と Gen2(50 G ビット /s)
間の切り替えを行うトグル回路
図 7. 接続の変更が必要な場合は、接続図や写真が表示され、
接続の変更が通知されます。
図 8. Gen2 アドイン・カード用の PCI-SIG コンプラ
イアンス・ベース・ボード(CBB2)と Gen2 マザーボー
ドやシステム用のコンプライアンス・ロード・ボード
(CLB2)
7
マージン解析付きレポート
N5393C PCI Express テ ス ト・ ソ
フトウェアは、製品の合否判定だけ
でなく、特定のテスト・アサーショ
ンの仕様にどれだけ近いかもレポー
ト で き ま す。 ま た、 マ ー ジ ン・ テ
ストのパラメータを選択して、PCI
Express 2.0/1.0a/1.1 仕様のリミッ
ト値近くで動作している製品がある
場合に警告を表示する機能を備えて
います。
読みやすい
HTML フォ
ーマットの
テスト結果
レポート
テスト全体
の概要
テスト結果
のサマリ
図 9. PCI Express テスト・ソフトウェアのレポートには、合否判定ステータ
ス、テスト仕様の範囲、測定値、どれだけマージンがあるかが表示されます。
テスト・セットアップの条件
SigTest で使用されるものと同じフォーマッ
トで提供される Gen2 電圧マージンの結果
図 10. HTML レポートは、テスト・セットアップ条件、グ
ラフィカルな結果、テスト・リミット(必要に応じて)などの
詳細なデータを提供します。
8
マージン解析付きレポート(続き)
警告/不合格の設定値
警告/不合格は強調表示されます。
図 11. テストにどの程度のマージンで合否するかが、マージン・フィールド
に%で表示されます。黄色または赤色で強調表示されている結果は、警告ま
たは不合格が検出されたことを示しています。
9
リファレンス・クロック測定
PCI Express 1.0a で は、 リ フ ァ レ
ンス・クロック・レシーバの入力帯
域幅またはリファレンス・クロック
の位相ジッタは仕様化されていませ
ん。リファレンス・クロック用のレ
シーバ PLL のループ帯域幅内に存
在するジッタは高速データ・ライン
に影響を与えるので、仕様化されて
いないことは問題になっていました。
この問題は、1.1 アップデートで修
正されました。
Infiniimax 1169A プローブと、
CLB に接続された E2678A
ソケット・アダプタ
仕様に準拠した REFCLK
コンプライアンス負荷
を作るために、CLB に
追加された 2 pF コンデ
ンサ
N5393C は、 位 相 ジ ッ タ 解 析 を 含
む優れたリファレンス・クロック評
価ツールを備えています。PCIe 1.1
仕様では、1.5 ∼ 22 MHz に存在す
るジッタを測定するために特別な位
相ジッタ・フィルタが必要です。ま
た、このフィルタは、領域内のジッ
タを 3 dB(ピーキング)増幅します。
Agilent N5393C は、PCI Express
仕様に適合するフィルタを厳密に実
装し、独自のフィルタリング・ソフ
トウェア(特許出願中)を備えていま
す。また、PCIe 2.0 および 3.0 仕様
に基づいた基準クロック・テストも
行えます。
図 12. N5939C ソフトウェアには、PCI Express システムのリファレンス・クロック用の重要
なテストが含まれています。この信号は、Agilent InfiniiMax 1169A プローブと PCI-SIG のコン
プライアンス負荷ボードとを組み合わせて測定できます。
リファレンス・クロックは、Agilent
の InfiniiMax 1169A 高 性 能 差 動
プローブや直接ケーブルで接続し、
PCI-SIG の CLB1( Compliance
Load Board)やカスタム・テスト・
フィクスチャを使用して、測定する
ことができます。
CLB2 を使用したリファレンス・
クロック・テストの接続
リファレンス・クロック・テスト
●
位相ジッタ
●
立ち上がりエッジ・レート
●
立ち下りエッジ・レート
●
差動入力 Hi 電圧
●
差動入力 Lo 電圧
●
平均クロック周期
●
デューティ・サイクル
図 13. この図は、CLB2 を CBB2 テスト・フィクスチャに挿入したもので、アドイン・
カードのテスト・セットアップです。
10
強力なデバッグ支援
デバイスが不合格になった場合は、
不合格になった理由を確認する必要
があります。N5393C PCI Express
テスト・ソフトウェアを使用するに
は、高性能のデバッグ・ツールを備
え た E2688A ハ イ ス ピ ー ド・ シ リ
ア ル・ デ ー タ 解 析 ソ フ ト ウ ェ ア を
インストールする必要があります。
8b/10b デ コ ー ド 機 能 を 用 い れ ば、
符号間干渉(ISI)に起因したアイ・マ
スク違反によるデータ依存エラーを
識 別 す る こ と が で き ま す。8b/10b
のデコード機能により、シリアル・
データ・ストリームのアナログ表示
とシリアル・データを同期して捕捉
/表示が可能です(PCIe 1.x および
2.x 用)。
10 ビット・コード表
示を使用して、コンプ
ライアンス・パターン
が PCI Express 規格に
適合していることを検
証できます。
コンプライアン
ス・パターンが適
切なディスパリテ
ィ(K28.5-、D21.5、
K28.5+、D10.2)を
備えていることを
確認できます。
図 14. E2688A ソフトウェアを使った PCI Express 信号の 8b/10b デコード・
シンボル情報
11
強力なデバッグ支援(続き)
E2688A シリアル・データ解析ツー
ルを使用すると、コンプライアンス・
パターン内の不正なキャラクタをテ
ストすることができます。また、マ
スク・テスト機能を使用すると、1.1
仕様に準拠したテスト時にアイ・ダ
イアグラムで不良の原因になるデジ
タル・パターンを識別できます(1次
PLL を使用)。
2.0 テストの場合は、クロック・リカ
バリ用の1次または2次 PLL を使用
して、TIE の "brick wall" フィルタ
(E2688A シリーズ データ解析パッ
ケージに付属)を適用して、適切なク
ロック・フィルタリングが行えます。
初期シリコンに起因する問題は、新
しい PCI Express デバイスまで続い
ています。デザインした PCI Express
デバイスが、これに該当しないこと
を確認できます。SKP キャラクタは、
コンプライアンス・パターン内に含
めることができません。
図 15. E2688A シリアル・データ解析ツールでは、コンプライアンス・パターン
(SKP など)内の不正なキャラクタをチェックできます。
12
強力なデバッグ支援(続き)
このアイは、658K UI が
解析された後、フェール
になっています。
図 16.
アイがフェールした原因
の波形(および 10 ビット・
コード)です。
図 17. E2688A は、アイ・ダイアグラムでフェールの原因となった特定の波形を
表示できます。
13
測定要件
N5393C PCI Express 電 気 的 特 性
検証/コンプライアンス・ソフトウ
ェアには、E2688A ハイスピード・
シ リ ア ル 解 析 ソ フ ト ウ ェ ア、PCISIG 認 定 の コ ン プ ラ イ ア ン ス・ テ
ス ト・ フ ィ ク ス チ ャ の う ち の 1 つ
(CBB または CLB)、2 本の SMA ケ
ーブルまたは InfiniiMax アクティ
ブ差動プローブが必要です。また、
N5393C で、テスト・フィクスチャ
やケーブル損失のデエンベディング
/デコンボリューションをストラク
チャの S パラメータ(ユーザ提供)に
基づいて実行するには、オプション
の N5465A InfiniiSim 波形変換ツ
ールセットが必要です。一部の測定
は、PCI-SIG コンプライアンス・テ
スト・フィクスチャで行うことがで
きないので、カスタム・テスト・ボ
ード、アセンブリなどのテスト・フ
ィクスチャを作成または入手する必
要があります。
PCI Express コ ン プ ラ イ ア ン ス・
テ ス ト・ フ ィ ク ス チ ャ を 購 入 す る
に は、PCI-SIG の Web サ イ ト に
ア ク セ ス し て、PCI-SIG オ ー ダ・
フ ォ ー ム・ リ ン ク(http://www.
pcisig.com/specifications/ordering_
information)を選択します。
コンプライアンス・テスト・
フィクスチャ
概要
CBB
PCI Express アドイン・カード用の PCI Express
CLB
PCI Express プラットフォーム用の PCI Express
CBB2
PCI Express アドイン・カード・テスト用の Gen 2 PCI Express
CLB2
PCI Express プラットフォーム・テスト用の Gen2 PCI Express
コンプライアンス・ベース・ボード
コンプライアンス・ロード・ボード
コンプライアンス・ベース・ボード
コンプライアンス・ロード・ボード
14
推奨テスト・アクセサリ
テスト・セットアップ用に Agilent
では様々なケーブル、アダプタ、終
端を取り揃えています。
注記:PCI-SIG は、マザーボードお
よびアドイン・カードのテスト用の
Gen2 テスト・フィクスチャを販売
しています。しかし、SMP ケーブル、
アダプタ、ターミネータは、SIG が
販売していないので、ベンダから購
入する必要があります。
アドイン・カード・テスト用
モデル番号
概要
PCI-SIG コンプライアンス・ベース・ボードで、購入できます
(www.pcisig.com/specifications/ordering_information)
15442A
SMA ケーブル、2 本
PC 電源、1 個
レギュレーション用の電源負荷、1 個
1810-0118
50 Ωターミネータ、6 個
システム・マザーボード・テスト用
モデル番号
概要
PCI-SIG コンプライアンス・ベース・ボードで、購入できます
(www.pcisig.com/specifications/ordering_information)
15442A
SMA ケーブル、2 本
1134A/1169A
InfiniiMax プローブとソケット式プローブ・アダプタ(E2678A)
1250-1741
直角接続用 SMA アダプタ(メス−オス)、2 個
1810-0118
50 Ωターミネータ、6 個
半導体デバイス・テスト用
モデル番号
概要
ユーザ提供の SMA 付きテスト・フィクスチャ
15442A
SMA ケーブル、2 本
1169A
InfiniiMax プローブと差動はんだ付け接続用プローブ・ヘッド(E2677A)
オプション(すべてのタイプのテスト用)
モデル番号
概要
11667B
パワー・スプリッタ、DC ∼ 26.5 GHz、3.5 mm
(メス)コネクタ
11636B
パワー・ディバイダ、DC ∼ 26.5 GHz、3.5 mm
(メス)コネクタ
1250-1159
SMA(オス̶オス)アダプタ、3 個
8493B
同軸アッテネータ(3、6、10、20 または 30 dB)、DC ∼ 18 GHz、SMA コネクタ
15443A
マッチド・ケーブル・ペア、90 cm の SMA
(オス̶オス)ケーブル 2 本、25 ps 以下の伝搬遅延
1810-0118
SMA(オス)50 Ω終端
表 2. 推奨テスト・アクセサリ
15
対応オシロスコープ
N5393C PCI Express 電気的特性検
証/コンプライアンス・ソフトウェ
アは、オペレーティング・システム・
ソフトウェア・リビジョン A.03.01
以上の Agilent DSO/DSA 90000 シ
リーズ オシロスコープで使用できま
す。このソフトウェアを使用するに
は、E2688A ハイスピード・シリア
ル・データ解析ソフトウェアもイン
ストールする必要があります。それ
以前のソフトウェア・リビジョンの
オシロスコープに対して、ファーム
ウェアのアップグレード・ソフトウ
ェ ア を(http://www.agilent.co.jp/
find/infiniium_software)で無料で提
供しています。
データ・レート
オシロスコープ
オシロスコープの帯域幅
2.5 Gb/s
DSO/DSAX91604A
16 GHs
DSO/DSAX92004A
20 GHz
DSO/DSAX92504A
25 GHz
DSO/DSAX92804A
28 GHz
DSO/DSAX93204A
32 GHz
DSO91304A
13 GHz
DS091204A
12 GHz
DSO90804A
8 GHz
DSO90604A
6 GHz
DSO/DSAX91604A
16 GHs
DSO/DSAX92004A
20 GHz
DSO/DSAX92504A
25 GHz
DSO/DSAX92804A
28 GHz
DSO/DSAX93204A
32 GHz
DSO91304A*
13 GHz
DSO91204A
12 GHz
DSO/DSAX91604A
16 GHs
DSO/DSAX92004A
20 GHz
DSO/DSAX92504A
25 GHz
DSO/DSAX92804A
28 GHz
DSO/DSAX93204A
32 GHz
DSO91304A*
13 GHz
DSO91204A
12 GHz
5.0 Gb/s
8.0 Gb/s
* 同等の DSA モデルも使用できます。また、PCI Express 2.0 の解析用に N5393B を使用する場合には、
ハイスピード・シリアル・データ解析ソフトウェア(オプション 003 or E2688A)、および EZJIT Plus
ジッタ解析ソフトウェア(オプション 004 or N5400A)が必要になります。
16
テスト内容
N5393C PCI Express 電 気 的 特 性
検証/コンプライアンス・ソフトウ
ェ ア は、 基 本 仕 様
(「PHY」)の セ ク
ション 4 およびカードの電気機械
仕様(「EM」)のセクション 4 に記載
されている PCI Express 1.0a およ
び 1.1 電 気 仕 様 に 従 っ て、 右 の テ
ストを実行します。参考のために、
SigTest アプリケーションによって
実行されるテストも記載しています。
アサーション番号
概要
N5393C
SigTest
トランスミッタ・テスト
PHY.3.1#26
DC コモン・モード電圧
あり
なし
PHY.3.2#1
連続する同じ極性の複数のビットの
ディエンファシス
あり
なし
PHY.3.2#2
遷移ビット電圧
あり
なし
PHY.3.3#1
トランスミッタのアイ・ダイアグラム
あり
なし
PHY.3.3#2
SSC 変動なしのユニット・インターバル
あり
なし
PHY.3.3#3
最小 D + /D −出力立上がり/立下がり時間
あり
なし
PHY.3.3#4
ジッタ中央値∼最大偏差
あり
なし
ェ ッ ク・ リ ス ト を 作 成 し て い ま せ
ん。テスト・カバレージについては、
PCI Express 2.0 カードの電気機械
仕様のセクション 4.7.2. の表 4-8 を
参照してください。
PHY.3.3#5
AC コモン・モード電圧の最大 RMS 値
あり
なし
PHY.3.3#9
最小アイ幅
あり
なし
PCI Express 3.0 のテスト・カバレ
ー ジ に は、PCI Express 3.0 の 基
本仕様のセクション 4.3.3 にある表
4-18 に記載された項目が含まれてい
PCI-SIG は、Gen2 のテスト・カバ
レージについて、Gen1 のようなチ
ます。
レシーバ・テスト
PHY.3.4#1
最小レシーバ・アイ・ダイアグラム
あり *
なし
PHY.3.4#2
AC ピーク・コモン・モード入力電圧
あり *
なし
PHY.3.4#6
ジッタ中央値∼最大偏差入力
あり *
なし
システム・ボード(コネクタ)・テスト
EM.4#4
最小ジッタ
あり
あり
EM.4#20
トランスミッタ経路のアイ・ダイアグラム
あり
あり
リファレンス・クロック(コネクタ)テスト
PHY.3.3#2
位相ジッタ
あり
−*
PHY.3.3#1
立ち上がりエッジ・レート
あり
−
PHY.3.3#1
立ち下りエッジ・レート
あり
−
PHY.3.3#4
差動入力 Hi 電圧
あり
−
PHY.3.3#4
差動入力 Lo 電圧
あり
−
PHY.3.3#9
平均クロック周期
あり
−
PHY.3.2#2
デューティ・サイクル
あり
−
アドイン・カード(コネクタ)・テスト
EM.4#13
最小ジッタ
あり
あり
EM.4#19
トランスミッタ経路のアイ・ダイアグラム
あり
あり
* 注記:N5393C で提供されているレシーバ・テストでは、レシーバの許容範囲やデータを正しく受信する能力は検証
せず、レシーバが受信した信号が仕様の許容範囲に対して検証されます。
表 3. N5393C ソフトウェアによって実行される PCI Express 電気テスト
17
オーダ情報
N5393C は、オシロスコープのオプ
ションとしても、個別のソフトウェ
ア製品としても、注文することがで
きます。オシロスコープ・オプショ
ン 044 は、PCI Express 3.0、2.0、
1.1/1.0a デ バ イ ス の テ ス ト を サ ポ
ー ト し て い ま す。PCI Express 電
気的特性検証/コンプライアンス・
ソフトウェアの新しいライセンスを
Infiniium シリーズ オシロスコープ
と一緒に購入する場合は、右のよう
にオーダしてください。
PCI Express 電気的特性検証/コン
プライアンス・ソフトウェアを既存
の Infiniium シリーズ オシロスコー
プに追加する場合は、右のようにオ
ーダしてください。
N5393B から N5393C へのアップグ
レード。既存バージョンの N5393B
ま た は N5393C オ プ シ ョ ン 002 を
N5393C にアップグレードするには、
モデル番号
概要
オプション 044
Infiniium 90000 X/90000 シリーズ オシロスコープ用
PCI Express 3.0 テスト・ソフトウェア
オプション 003
Infiniium 90000 X/90000 シリーズ オシロスコープ用
ハイスピード・シリアル・データ解析ソフトウェア
オプション 013/014
デエンベディング用 InfiniiSim 波形変換ツール・セット
(推奨)
モデル番号
概要
N5393C
Infiniium 90000 X/90000 シリーズ オシロスコープ用
PCI Express 3.0 テスト・ソフトウェア
E2688A
Infiniium 90000 X/90000 シリーズ オシロスコープ用
ハイスピード SDA ソフトウェア
N5465A
InfiniiSim 波形変換ツール・セット(推奨)
モデル番号
概要
N5393C
N5393B または N5393C オプション 002 PCI Experss
電気特性検証/コンプライアンス・ソフトウェアから、
N5393C PCI Express 3.0 電気特性検証/コンプライアンス・
ソフトウェアへのアップグレード。Infiniium 90000 X/90000
シリーズ オシロスコープ用。
モデル番号
概要
N5393C
Infiniium 90000 X/90000 シリーズ オシロスコープ用
PCI Express 2.0 テスト・ソフトウェア
E2688A
Infiniium 90000 X/90000 シリーズ オシロスコープ用
ハイスピード SDA ソフトウェア
N5465A
InfiniiSim 波形変換ツール・セット(推奨)
オプション 003
オプション 001
右のようにオーダしてください。
PCI Express 1.x および 2.x 専用。
N5393C オ プ シ ョ ン 002 は、PCI
Express 1.x および 2.x テストのみ
サポートしています。この製品は、
必要に応じて、PCIe 3.0 対応にアッ
プグレードすることも可能です。既
存および新規オシロスコープ用の
PCI Express 1.x および 2.x 専用ラ
イセンスを新規に購入するには、右
のモデル番号で注文してください。
オプション 002
18
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19
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© Agilent Technologies, Inc. 2011
Published in Japan, November 28, 2011
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