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はじめに

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はじめに
はじめに
京都府作業療法士会 特別支援教育 OT チーム
委員長 中村 浩紹
ごあいさつ
私達、京都府作業療法士会(以下、京都府士会)
・特別支援教育 OT チーム(以下、OT チーム)の活動
は、特別支援教育が学校教育法に位置づけられた平成 19 年度の設立から、間もなく 7 年目を迎えます。
“学校で多くの子どもたちを支えている先生に、作業療法(OT)を知っていただき、子どもたちの
「大変さ」や「頑張り」について理解する一つの視点になりたい”
“子どもたちの生活の場である学校で、先生と一緒に支援をしていきたい”
このような思いから OT チームは、はじまりました。
「学校・幼稚園・保育所への無料訪問」
「研修会の開催」「事例集等の作成」といった活動を通して、
子どもたち・先生方とのたくさんの出会いを頂きました。そして、作業療法の視点や作業療法士の関わ
りが、学校現場で役に立ったという声を聞かせて頂くことができました。
今後も、子どもたちや先生方の身近な存在になることを目標に、子どもたちの生活に密着し、継続的
に、先生方と協働させて頂けるよう活動を進めたいと思います。
活動報告
平成19年度に京都府士会の特別委員会としてOTチームを設立しました。平成20~24年度には日本作業
療法士協会より作業療法推進活動パイロット事業(以下、パイロット事業)助成制度による助成金を得
て、さらに先駆的な活動(無料学校等訪問、学校教員向け講演会の開催、3 種類の冊子作成と配布など)
を京都府士会として展開してきました。OTチームの活動により、京都府の学校教育現場における作業療
法の認知度は高まり、校内研修会講師、教育委員会の専門家チームや巡回相談員、教員養成講座講師、
京都府発達障害者支援体制整備検討委員会委員など、年々その役割は広がっています。また、作業療法
への依頼内容は姿勢・運動に限らず、コミュニケーション、教科学習と、多岐に渡るようになっていま
す。以下に、OTチームの沿革を示します。
<平成19年度>
①学校教育現場への作業療法士の無料派遣
(特別な教育支援が必要な児童生徒の評価と支援、校内研修講師等)
②学校教員を対象とした講演会開催
③冊子「特別支援教育に活かす作業療法の知と技」の発行
<平成20年度> 府士会予算とパイロット事業助成により実施
①学校教育現場への作業療法士の無料派遣
②学校教員を対象とした講演会開催
1
③「特別支援教育に活かす作業療法の知と技」の増刷を行い、京都府内の全小中学校(約700校)へ送付
して、作業療法の啓発・広報を実施。また、希望する全国の作業療法士に配布。
④平成21年度発行の事例集「特別支援教育に活かす作業療法の知と技~OTが出会った子どもたち~」の
準備を行った。
<平成21年度>
①学校教育現場への作業療法士の無料派遣
②学校教員を対象とした講演会開催
③事例集「特別支援教育に活かす作業療法の知と技~OT が出会った子どもたち~」の発行と京都府教育
委員会、京都市教育委員会、京都府下の小中学校、特別支援学校、全国都道府県士会事務局への送付。
<平成 22 年度>
①学校教育現場への作業療法士の無料派遣
②学校教員を対象とした講演会開催
③「特別支援教育に活かす知と技 OT からみた子どもの行動・学習・コミュニケーション」の発行と京都
府教育委員会、京都市教育委員会、京都府下の小中学校、特別支援学校、全国都道府県士会事務局へ
の送付、京都府作業療法士会ホームページへの掲載。
<平成 23 年度>
①学校教育現場への作業療法士の無料派遣
②学校教員を対象とした講演会開催
③「特別支援教育と作業療法協働の糸口を探る」の発行と厚生労働省、文部科学省、京都府教育委員会、
京都市教育委員会、日本作業療法士協会、全国都道府県士会事務局、京都府下教育局、支援センター
への送付、京都府作業療法士会ホームページへの掲載。
<平成 24 年度>
①学校教育現場への作業療法士の無料派遣
②学校教員を対象とした講演会開催
③「特別支援教育に活かす作業療法
-通常の学級における作業療法観察チェックリスト-
」の発行
と文部科学省、京都府教育委員会、京都市教育委員会、日本作業療法士協会、全国都道府県士会への
送付、京都府作業療法士会ホームページへの掲載予定。
6 年間で学校訪問は約 400 件、講演会は 7 回(延べ 800 名以上参加)実施しました。冊子は 4 冊発行し、
「特別支援教育に活かす作業療法の知と技」は約 2,000 部、事例集「特別支援教育に活かす作業療法の
知と技~OT が出会った子どもたち~」は約 800 部、
「特別支援教育に活かす知と技 OT からみた子どもの
行動・学習・コミュニケーション」は約 800 部、OT チーム活動調査報告冊子「特別支援教育と作業療法
の協働の糸口を探る」は約 100 部配布しました。
2
目
は
じ め
次
に
この冊子について
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
4
事例を通したチェックリスト使用例
事例1 1年生男児(診断名:高機能自閉症) 算数
授業に集中することが難しい
‐‐‐‐‐‐
7
事例2 2年生男児(診断名:なし) 算数
姿勢を保ちにくい、書くときの力加減が難しい
‐‐‐‐‐‐ 15
事例3 2年生男児(診断名:口唇口蓋裂) 音楽
気持ちが向かないと授業に参加しない、パニック、対人トラブル ‐‐‐‐‐‐ 25
事例4 3年生男児(診断名:なし) 算数・国語
座ることがしんどい、書くことが苦手
‐‐‐‐‐‐ 33
事例5 4年生女児(診断名:高機能自閉症) 算数
自分の思ったことを表現しにくい、人に聞きにくい
‐‐‐‐‐‐ 43
事例6 5年生男児(診断名:なし) 図画工作
落ち着きがない、授業に集中して向かえにくい
事例7 5年生男児(診断名:アスペルガー障害)
書くことが苦手、不注意の傾向
付
‐‐‐‐‐‐ 55
国語
‐‐‐‐‐‐ 63
録
チェックリストの使い方
・環
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 72
境
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 74
・授業態度
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 76
・教科学習
国
語
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 79
算
数
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 80
体
育
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 82
音
楽
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 84
図画工作
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 86
・学習の基礎
聞く・理解する
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 89
話す・伝える
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 90
読
む
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 91
書
く
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 92
3
この冊子について
<チェックリスト作成の目的>
学校での作業療法の評価は、授業や休み時間の観察を中心としたインフォーマルな評価が主です。そ
のため、
「何を観察するのか?」の視点が持てるようになるには、巡回相談等で学校に行き、教室に入る
経験を重ねることが重要です。しかし、多くの子どもたちを学校で評価した経験をもつ作業療法士は極
めて少ないのが現状です。教育と作業療法との連携が進む中、作業療法の質の保証と人材の育成は大き
な課題です。このような経緯から、OT チームは、日本作業療法士協会の平成 24 年度作業療法推進活動パ
イロット事業の助成を受け、
「通常の学級における作業療法観察チェックリスト(以下チェックリスト)
」
の開発を行いました。
<冊子の見方・内容>
・このチェックリストは、巡回相談等で学校に行く作業療法士が、学校での子どもの様子や環境を観察
するときの視点を与えることを目的とし、作成しています。チェックリストを使用することで見えた
子どもの姿や、その子どもが過ごしている学校環境から、子どもの臨床像や支援内容について検討し
ていきます。そのため、チェックリストに記入するだけで、主訴の原因、支援内容が示されるもので
はありません。
・チェックリストの項目として、
「環境」
「授業態度」
「教科学習」と「学習の基礎」について作業療法士
の視点をまとめました。項目は小学校の通常の学級を想定し作成していますが、特別支援学級や特別
支援学校でも活用することができます。また、「環境」「授業態度」と「学習の基礎」に関するチェッ
クリストは、中学校でも活用できます。
・事例を通したチェックリスト使用例では、OT チームのメンバーが小学校の通常の学級で出会った子ど
もの様子や特徴を、チェックリストを使用してまとめました。その事例においてポイントとなるチェ
ック項目には、グレーの網かけをして掲載しました。以下に例を示します。
また、使用したチェックリストの前に、各事例の、①主訴
②基本情報
③使用した各チェックリス
トの内容のまとめ ④臨床像のまとめ を掲載しました。
・付録には、作成した全てのチェックリストを掲載しました。
・実際に使用する中でチェックリストの改訂を重ねてきたため、事例に用いたチェックリストと付録に
掲載したチェックリストでは内容に多少の違いがありますが、ご了承ください。
4
事例を通した
チェックリスト使用例
5
6
事例1
1年生男児
(算数の授業)
主訴:授業に集中することが難しい。
診断名:高機能自閉症
検査結果:新版 K 式発達検査 言語・社会(95) 認知・適応(92)
参観授業:算数
使用チェックリスト用紙:
「環境」
「授業態度」「算数」
「聞く・理解する」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網掛け項目と対応)
①「環境」
クラス全体として、落ち着かない様子である。一人が話し出すとそれに伴って話をする児童が増えて
いく。授業に向かう状況を作るために、待つ姿勢、発表の仕方、ブロックの置き方など、細かくルール
がある。担任の指示は明確。声は常に大きい。児を含むクラスの 1/3 程度が、担任に自ら注意を向けるの
ではなく、
「向けましょう」の指示があって向いている。
②「授業態度」
授業開始時より、机に対していすをまっすぐに向けることが難しい。座面から臀部が前に滑り落ちた
姿勢になる。何をしている時間かを把握していないと思われる時間は、特に姿勢が崩れていく。授業と
違うことを考えている様子があったり、手遊びをする。授業開始直後は意欲的に挙手するが、一度当た
ると挙げなくなり、全体指導(口頭指示)に対して、自ら注意を向け、従うことが少なくなる。個別に
声をかけられるとしようとする。物品を落としても気付かない、物品の整理が難しい様子がある。
③「算数」
授業構成:視覚教材、具体物を豊富に取り入れ、理解を促そうとしていることが感じられる。注目すべ
き先が、テレビ、黒板、ブロック、と変化が多い。
算数理解:ブロックを数えるときに、指を使用する。5 を 5 のまとまりとしては数えず、1 から数える。
『10-○』の引き算では両手の指を使用する。
操作:ブロックを使った課題で、注意を向けて取り組んでいる時でも、途中でブロックを落としたり、
ケースにうまく入らなかったりすることがよくある。
④「聞く・理解する」
「モノ」が出てくることで顔を上げることから、具体物を示す絵、ブロックは、注意を向けるきっかけ
となる。しかし、解答までには至らずモノが学習理解の助けにはなっていない。顔をあげ、黒板等を見
た時に内容がわからないと、物での手遊びが始まり、さらに言語指示に注意を向けにくくなる。授業前
後の挨拶時は、言語指示ですぐに行動する。机間指導による個別指示に対しては聞こうとする。設問に
対して、文章全体を聞いて答えを出すことはなく、
「乗っているのは何人?」
「○個ここに入れて」
「何個
になった?」等、細かく区切って確認してもらう個別指導が、学習の理解につながっている。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
クラス全体が授業に向かう状態を作るまでに時間がかかっている。また、学習の理解にも全体に時間
がかかっており、担任が試行錯誤を重ねている様子。本児にとって、現在行われている教材の工夫は、
注意を向けるためのアイテムとなっているが、理解を助けるには十分ではないと考えられる。授業前半
は積極的に挙手する様子があり、参加意欲が感じられる。しかし、①順序立て、関係性を捉えて文章を
理解する力、②具体物なしでの数の概念操作に困難さを持ち、手先でのモノの操作・姿勢保持の難しさ
が、さらに注意を持続させることを阻害していると考えられる。
7
環境
5
時間目
主訴
授業に集中することが難しい。
学校周囲の環境
(俯瞰図)
TV
常に話しているわけ 静か 外からの物音がほとんどない
ではないが、一人
が話すと広がる。先 教室の場所 1階 2年生教室と支援教室の間
生が困った表情をし 先生(1人 女/男 30歳くらい)
ていても止まらない。
先生の口頭指示で クラスの人数 20人
止まる。
座席を離れる子は
いない。体や口が
動いている子はい
る。
黒板(上下可動式)
本児
窓
喋っている子の人数 8/20
動いている子の人数 0/20 対象児の位置(俯瞰図)
廊下
話し出すきっかけになる子
先生が個別に関わる頻度が高い子
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
■
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
7 □
■
8
9
10
11
12
13
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
14 □
■
はい いいえ
1 ■
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
2 ■
□ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
8
影響
あり
?
■
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
影響
?
■
□
□
■
□
□
発表時の約束、待つ姿勢の約束、ブロックの
置き方等ルールがある。今しないことへの制止
の指示明確。個別課題ができた人に、口頭で
引き算問題を出す。
■
□
□
児は、端的な指示に注意は向ける。実現でき
るかは内容理解による。
■
□
□
他児に比べると多い。つきっきりではなく、授業
内容について行っていない時に机間指導。
■
■
■
□
□
■
■
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
先生の指示に従っていないときに左隣の子が
手伝おうとする。先生「自分でするから見てて
あげて」 指摘したい子がいる。指摘の対象は
本児に限らない。
聴取 自由コメント(状況等)
はきはき
大小の使い分けは少なくベースが大きな声
やや高め
3 ■
4 □
はい
1 □
2 □
3 □
はい
1 □
2 □
3 □
はい
□ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<掲示物・黒板>
■ 黒板の周囲に掲示物が多い
■ 目につきやすい掲示物がある
■ 黒板周りが整理されていない
影響
?
□
□
□
□
□
□
<特別教室>
□ 特別教室までの移動距離が遠い
□ 分かりにくい場所に特別教室がある
□ 廊下に掲示物が多い
影響
?
□
□
□
□
□
□
影響
?
いいえ
いいえ
いいえ
<音>
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
■ 室外からの音が気になる教室である
□
□
□
2 ■
□ 室内の音が気になる(騒がしい)教室である
□
□
■
声(大・小・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
先生・発表者の声が聞き取りにくい
□
□
■
□
□
□
□
□
□
<座席>
■ 対象児の座席が適切でない
黒板からの距離(遠い・近い・適度)
影響
?
□
□
□
□
<その他>
■ 給食の匂いがする
■ 教室内が変化(動き・音)に乏しい
■ クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
□ 対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
影響
?
□
□
□
□
■
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
1 □
はい
1 □
2 □
3 □
4 ■
いいえ
いいえ
ノートのマス目に合わせた書き方
聴取 自由コメント(状況等)
1 □
はい
めあてを書く等、書く構成が統一されている。
外からの音はほとんどない。時間によっては
他学年が部屋の前を通ることがある。
波がある。一人が話すと話をする子が広がっ
ていく。先生が話していない子を褒める、注意
を向けるところを伝えると止まる
一時的に。
発表者の声が小さいことがある。
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
個別の支援を要する子、隣同士になると影響
し合う子 児のみでは考えられない。
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
■
□
□
■
□
整頓できない子が多いため学級全体で整頓す
る時間を取っている。
机の中がごちゃごちゃ。
先生のサポートで散らかりっ放しではない。
その他
ブロックを机上に出すと遊びだす子が多い→指示が入るまでに時間がかかる。先生は、出す、置く、並べる、と細か
な指示を入れる、置き方のルールがある。先生に見てほしい(認めてほしい)子が多い。自分からルールを守る(気
がついて注意を向ける)子は数名。あとは言われて。言われると素直に「はい」。
9
授業態度
情報
<態度が良い授業>
科目では決まっていない
5
時間目
<態度が悪い授業>
姿勢
机といすの距離が遠い。机に対していすが斜め向いている。臀部が前に滑っていく。内容がわかっていないと思われる時は特
に、イスが机から離れ、姿勢が前方に向かわず背もたれにもたれた状態から戻らない。足を机の下のバーに置いている。先生
が姿勢を整えた後は、しばらく保っている。
1
2
3
4
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
■ □ □
離席する
□ ■ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
席にはいるが、用意をしない。
ぼーっとではないが、授業とは違うことを考
えている時間がある。
5 ぼんやりする
■
□
□
□
□
6 寝る
□
■
□
□
□
<授業中の行動>
1 じっとしていない
2 キョロキョロしている
3 机や椅子をガタガタさせる
はい いいえ
?
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
4 手遊びをしている
■
□
□
□
□
5 鉛筆を噛んでいる
6 靴を脱ぐ
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
7 教科書を開かない
■
□
□
□
□
指示が届いていない。他児が開いているか
ら、という気付きはない。「開けましたか?」
の声掛けで適当に開く。
8 教科書の異なるページを開く
■
□
□
□
□
先生に直接言われて修正する。
<集団への態度>
1 話している人の顔を見ない
2 場に合わない発言がある
3 声の大きさが適切でない
はい いいえ
?
■
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
■
■
□
□
□
■
■
□
□
□
5
6
7
8
9
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
■
□
□
□
11 話し合いに参加しない
□
■
10
□
数図ブロック、消しゴムで遊ぶ。手に持って
飛行機のようなイメージで飛ばす。積み重
ねる。
「履きます」と言われて履く。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
4 挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
10 質問が終わる前に答える
座った状態で手が動いていること多い
□
□
話したいことがあると大きな声になる。
基本的には当ててほしい。授業開始直後
意欲的に挙手。一度当たるとしばらく当たら
ないとわかって挙げなくなる。→質問に対
する注意が向きにくくなる。
つぶやくように、「もぉ」と言う。
質問とずれることがある。
何をするときか、話す相手、何を話し合うか
を先生に直接言われると相手に注意を向
ける。言われることを聞くのみで話し合いに
はなっていない。
<物の管理>
1 忘れ物がある
2 忘れ物をした時に対応しない
3 必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
はい いいえ
?
□
□
■
□
□
■
■
□
□
□
■
□
□
□
□
4 机の(上・周囲)が乱れている
■
□
□
□
□
5 物を落とす
■
□
□
□
□
前に使っていた物を片づけない。筆箱、教
科書、ノート、ブロックがごちゃごちゃ。
肘が当たって気が付かない。手で遊んでい
て落とす。操作していて落とす。
6 落とした物を拾わない
■
□
□
□
□
気付かない。気付いても拾わない。
<参加の仕方>
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
母が手伝うことで忘れない。
教科書:指示を聞いていなくて。個別の声
掛けで準備。ブロック:音で気が付く。
はい いいえ
?
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
1 授業の邪魔になっている
□
□
■
□
□
2 授業と違うことをしている
■
□
□
□
□
3 全体ペースに合わない(遅れる、早い)
■
□
□
□
□
4 指示に従わない(全体指示、個別指示)
■
□
□
□
□
5 ノートを取らない
■
□
□
□
□
直接的な妨害ではないが、本児の行動を
気にする子がいる。
ブロックで遊ぶ。遊ぶことが楽しいわけでは
なく、手持ち無沙汰で何となく。
指示を聞き逃す、理解ができないため遅れ
る。
特に後半、遊んでいて聞いていない。個別
に声をかけられるとする気はある。意味が
分からなくてできないことがある。
聞いていないため、どこをしているかわから
ない。何をどこに書くか言われて書く。
6 クラスで決められているルールを守らない
■
□
□
□
□
場の状況がわかっていなくて守らない。「ど
うするんだった?」と直接聞かれると従う。
7 先生を独占したがる
□
■
□
□
□
その他
先生が黒板に絵を貼った時は、気が付いて顔を上げた。先生「ブロックを出しましょう」→他児が出すために机・イスが動く音→
ブロックを出す。
何をするときか、何を話しているのかわからなくなる→遊ぶ→さらにわからなくなる。授業と関係のないことがしたくて始める、と
いう様子はない。
11
5 桁を誤る
6 (分数・小数)の大小が分からない
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
<計算>
(足し算・引き算・かけ算・割り算)
1
が難しい
はい いいえ
?
聴取
■
□
□
□
□
2 数の合成・分解が難しい
□
□
□
■
□
定着するまでに時間がかかった。ブロック、5を5の塊とし
ては捉えておらず、1から数える。
3 指を使って計算する
4 記号とは異なる計算をしている
(引き算なのに足し算をしている)
5 繰り上がり・下がりのある計算で誤る
6 九九が覚えられない
7 (分数・小数)の計算が難しい
■
□
□
□
□
10-○ 両手を出して指を折って行う。
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<筆算>
1 (足し算・引き算・かけ算・割り算)の
筆算が難しい
2 位がそろわない
3 大きい位から計算する
4 繰り上がり・下がりの数を忘れる
5 かけ算・割り算の手順を誤る
6 割り算の概数(たてる数)をあやまる
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<文章問題>
文章問題はしない
立式が難しい
答えしか書かない
答えの単位を (誤る ・ 書かない)
はい いいえ
?
聴取
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<時間・図形・長さ・距離>
時間・分・秒の単位の理解が難しい
時計を読むことが難しい
時間の計算が難しい
長さ・量の単位の理解が難しい
長さ・量の計算が難しい
面積・周囲の長さの計算が難しい
図形の弁別が難しい
図形を書くことが難しい
道具の使用が難しい (定規・コンパス・分度器 ・その他)
グラフの読み取り・作成が難しい
角度の問題が難しい
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
ブロックを使う操作と「何算」はつながっていない。
未確認 自由コメント(状況)
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況)
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
その他
テレビでの説明は見ていた。計算なく答えられる問題(何人いますか?)で挙手。正解。その後挙手しなくなる。しばら
くは当たらない とわかっている様子でモチベーション↓。
ブロックの使用⇒ブロックのケースが電車、ブロックが人 とはつながっていないのでは? 言われたままに操作はする
が、概念理解の助けにはなっていない印象。ケース内と外の意味わかっているのか?ブロック操作、集中して取り組ん
でいる時にも落とす。ケースにうまく入らず並べるのに時間がかかる。
12
<文章問題>
文章問題はしない
立式が難しい
答えしか書かない
答えの単位を (誤る ・ 書かない)
はい いいえ
?
聴取
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<時間・図形・長さ・距離>
時間・分・秒の単位の理解が難しい
時計を読むことが難しい
時間の計算が難しい
長さ・量の単位の理解が難しい
長さ・量の計算が難しい
面積・周囲の長さの計算が難しい
図形の弁別が難しい
図形を書くことが難しい
道具の使用が難しい (定規・コンパス・分度器 ・その他)
10 グラフの読み取り・作成が難しい
11 角度の問題が難しい
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
1
2
3
4
5
6
7
8
9
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況)
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
その他
テレビでの説明は見ていた。計算なく答えられる問題(何人いますか?)で挙手。正解。その後挙手しなくなる。しばら
くは当たらない とわかっている様子でモチベーション↓。
ブロックの使用⇒先生が言った「ブロックのケースが電車」「ブロックが人」 の例えは理解できていない? 言われた
ままに操作はするが、概念理解の助けにはなっていない印象。ケース内と外の意味わかっているのか?ブロック操
作、集中して取り組んでいる時にも落とす。ケースにうまく入らず並べるのに時間がかかる。
先生コメント(普段との比較)
クラス全体:クラス全体として、話を聞きにくく、一人がそれると、そちらに引っ張られがち。待てない子が多い。前半
は、見学者があることによりやや緊張感があり、よく聞いていた。後半はいつも通り。普段は、算数や国語はできるだ
け午前中にしている。
本人には難しい内容であるだろうと予測していた。
理解促すためにはブロックを使った方が良いかと思うが、使うと遊びだすので悩む。
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
わからん。
13
聞く・理解する
5
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ
<聞く態度>
時間目
?
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
1 ボーっとしている
■
□
□
□
□
2
3
4
5
周りの人と話をしている
話す人を見ない
聞く姿勢ではない(例:机に突っ伏して聞く)
最後まで聞かない
(例:話し始める・取り組みだす)
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
<覚える・理解する>
物語文の問題 (答えない・間違える)
説明文の問題 (答えない・間違える)
文章問題 (答えない・間違える)
登場人物の気持ち(答えない・間違える)
類義語・対義語 (答えない・間違える)
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
■
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
1 行動しようとしない
■
□
□
□
□
2 周りの友達を見て行動する
□
■
□
□
□
3 個別的な指示を受けている(先生・友達)
■
□
□
□
□
4 指示と違う行動をする
■
□
□
□
□
5 指示に対して部分的に間違える
6 一度指示されたことについて質問する
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
7 視覚的に示された内容(板書等)はしている
□
□
■
□
□
1
2
3
4
5
6 話し合い (参加しない・内容がずれる)
<聞いた後の行動>
その他
14
最初からではない。ただぼーっと、ではなく、他のことを考え
ている。授業と別のことに入り込むわけではない。
話しかけられて。会話そのものが楽しくなることはない。
声がしたから顔をあげるということが少ない。
姿勢が後方に崩れる。視線は下、手元。
未確認 自由コメント(状況等)
何をするときか、話す相手、何を話し合うかを先生に直接言
われると相手に注意を向ける。相手から話しかけられるのを
聞くのみで、話し合いにはなっていない。
未確認 自由コメント(状況等)
授業の前半、授業前後の挨拶、直接言われたことは行う。
授業中盤より言われたことに従った行動が減る。内容理解
との関係か。
すぐ横で「何人?」「○個ここに入れて」「何個になった?」
と、区切って指示されると従っている。
聞き間違えて、ではない。授業内容への関心が低くなり注意
がそれて遊び出す。
絵が出てくると顔を上げる。書く位置を指差され、書く内容を
言われることで書く。
事例2
2年生男児
(算数の授業)
主訴:姿勢を保ちにくい。発言が多い。書くときの力加減が難しい。
検査結果:WISC‐Ⅳ:知的には正常域
参観授業:算数
診断名:なし
*週に 1 回、通級指導教室利用。
使用チェックリスト用紙:「環境」「授業態度」
「算数」
「書く」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網掛け項目と対応)
① 環境」
授業全体(特に前半)で、ジャンプするなど目的的に身体を動かしながら学習できる工夫がされてお
り、本児だけでなく、クラス全体の児童にとっても、授業に向かいやすい。また、静と動のメリハリ
がある担任の声かけにより、注目すべきところへの切り替えもしやすい。
② 授業態度」
「算数」
姿勢:話を聞いているときなど、身体が止まっているときは、背もたれにもたれるか、背部を反って
過伸展で、姿勢を止めていることが多い。書くときは、前腕で支えるように机にもたれて、目とノー
トの距離が近い。
授業への関心・授業中の行動:前半の身体を動かせる学習の場面では、はりきって動いている。後半、
座っての学習の時間になると、離席はないが、イスに座ったまま身体の向きを変えるなど、身体のど
こかが動いている時間が多い。
集団への態度:発言は積極的だが、言いたい内容を説明しようとすると、説明が長くなり、まとまら
ない様子が見られる。また、普段は担任が話しているときも、自分の興味のあることはおしゃべりが
止まらず、注意を受けることが多いとのことである。
参加の仕方:担任に注目できているときは、積極的に挙手して発言したり、遅れることなく書けるな
ど、授業への参加の意識は高い。担任からは、知らない人が見ていたこともあり、意識して頑張って
いた。いつもは全体のペースからワンテンポ遅れ、あとから焦ることが多いとの報告があった。
③「書く」
文字を書く・その他:ノートのマスから字がはみ出る、黒板に書いたときに線が長すぎるなど、適切
な場所で“止める”ことの苦手さは見られるものの、板書を写す、自分で考えて書く、どちらも意欲
的に行っており、授業のペースに遅れることなく、字も比較的丁寧である。普段は、話を聞いておら
ず書くことが遅れたり、力加減ができず疲れて書く量が少なくなったりするとのことである。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
ジャンプのときの全力で跳ぶ様子や、イスに座ったままよく動くこと、発言が多いことなどから、本
児の身体を動かしたい欲求は高いと思われる。授業の構成が、身体を動かせる機会が多くあることで、
本児を含め、クラス全体が集中して授業に参加しやすい環境だった。また、姿勢の様子から筋緊張が低
く、運筆のコントロールのしにくさにつながっていると思われる。文字の“止まりにくさ”や発言が多
いことも、運動を止めることの難しさと関係している可能性が考えられる。加えて、発言がまとまらな
い様子から、言葉を順序立てることの苦手さがあるのではないかと考えられる。
授業での目的的に動ける工夫は本児には必要だと思われる。あわせて、体性感覚に関する評価や順序
立てに関する評価をし、通級指導教室での取り組みにも生かせる支援を検討する必要がある。
15
環境
3
時間目
主訴
姿勢を保ちにくい。発言が多い。書くときの力加減が難しい。
学校周囲の環境
山の上、静か、緑あふれている
教室の場所 2階、トイレの向かい
先生( 1人 女 40歳くらい)
クラスの人数 28人
喋っている子の人数 数人
動いている子の人数 O人
対象児の位置(俯瞰図)
(俯瞰図)
黒板
□
□
□
□
□
校
庭
本児
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
廊
下
※席順、黒板などを記載
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
□
□
□
■
□
■
■
■
■
□
7 □
■
8
9
10
11
12
13
■
■
□
■
□
□
□
□
■
□
■
■
14 □
■
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
■ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 ■
2 □
16
影響
あり
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
動きを多く取り入れた授業。動くときと止ま
るときのメリハリがしっかりしている。
□
□
■
いつもはかなり関わっているが、今日は一
人で出来ていたので関わらなくて良かっ
た。
□
□
□
OKのラインを作ってくれている。クラス全
体での取り組み
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
いつもは隣の女児に助けてもらうこと↑
黒板に書いた文字の書き順、かけ算を速く
言うことを指摘されること(+)
周りの会話に反応してしゃべり始める
自分が早く終わったので、隣の子に教え
る。しかし、援助していのは今日だけ
聴取 自由コメント(状況等)
淡々とだがメリハリあってわかりやすい。
3 □
4 □
■ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<掲示物・黒板>
□ 黒板の周囲に掲示物が多い
□ 目につきやすい掲示物がある
■ 黒板周りが整理されていない
影響
?
□
□
□
□
□
□
<特別教室>
■ 特別教室までの移動距離が遠い
■ 分かりにくい場所に特別教室がある
■ 廊下に掲示物が多い
影響
?
□
□
□
□
□
□
<音>
■ 室外からの音が気になる教室である
■ 室内の音が気になる(騒がしい)教室である
声(大・小・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
先生・発表者の声が聞き取りにくい
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<座席>
■ 対象児の座席が適切でない
黒板からの距離(遠い・近い・適度)
影響
?
□
□
□
□
<その他>
給食の匂いがする
教室内が変化(動き・音)に乏しい
クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
□
□
□
はい いいえ
1 ■
2 ■
3 □
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
はい いいえ
1 □
2 □
はい いいえ
1 □
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
■
■
■
4 ■
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
先生の目も届きやすく、周りの刺激も入り
にくい場所なので◎
聴取 自由コメント(状況等)
動きの変化↑
出す・しまうに時間がかかるが、そのせい
で授業に遅れることはない。
その他
授業の中で動ける機会を作ってもらえていること◎「答えの数だけジャンプ【2×5】」など。
周りの刺激につられて、姿勢(座る向きなど)が乱れたときも、先生の声かけで、聞くときは前に向き直すことがで
き、上手く切り替えもできていた。
担任より今回は作業療法士を意識してかなりがんばっていた。いつもの姿とは全然違うよう。
17
授業態度
情報
<態度が良い授業>
体育
3
時間目
<態度が悪い授業>
座ることは全部。聞くだけの時間がしんどい。
姿勢
両足を大きく開いて、机の横のフレームに足を乗せる。背中を反った(過伸展)姿勢。背もたれにしっかりもた
れる。書くときには、左前腕を机につけて、そこにもたれるような姿勢。目とノートの距離近い。
机の下の足台に足を置くこともある(個別で用意してもらっている)
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
□ ■ □
離席する
□ ■ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
ぼんやりする
□ ■ □
寝る
□ ■ □
1
2
3
4
5
6
7
8
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
教科書の異なるページを開く
<集団への態度>
話している人の顔を見ない
場に合わない発言がある
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
10 質問が終わる前に答える
11 話し合いに参加しない
1
2
3
4
5
6
7
8
9
はい いいえ
?
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
■
□
□
■
■
■
■
■
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
■
□
□
□
18
授業中に目的的に動ける機会がある。
常に身体のどこかが動いている。
消しゴムを触る。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
普段は大声
挙手多い
発言多い
「質問ある」と言って立つが「やっぱいい」と
言い座る。
順序立てて説明することは、何とかしようと
するが説明が長くなってしまう。
興味があることは、自分もしゃべりたくなっ
てしまう。
<物の管理>
忘れ物がある
忘れ物をした時に対応しない
必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
机の(上・周囲)が乱れている
物を落とす
落とした物を拾わない
はい いいえ
?
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<参加の仕方>
はい いいえ
?
1 授業の邪魔になっている
□
■
□
■
□
普段は発言が止まらないことが多く、注意
をすることが多い。
2 授業と違うことをしている
3 全体ペースに合わない(遅れる、早い)
□
□
■
■
□
□
□
■
□
□
ワンテンポ遅れて焦ることが多い。
4 指示に従わない(全体指示、個別指示)
□
■
□
■
□
従おうとはしているが、話を聞けていないと
きがある。
5 ノートを取らない
□
■
□
■
□
取る気はあるが、やっていなくて焦ることが
ある。
6 クラスで決められているルールを守らない
7 先生を独占したがる
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
机の中が詰まっている。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
その他
(担任の話より)1時間目は前に向いて座れていなかった。聞く姿勢になれない。
イスを後ろに倒して他児の机にもたれることがあるが、それは迷惑になることなのでナシにしている。
ほかのことで周りの迷惑にならない程度のことは受け入れることにしている。
19
算数
情報( 先生より) 3
時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績 良い
テスト平均 良い
得意な単元 計算
苦手な単元 長さの学習(線を引くことが難しかった)
授業内容
単元 かけ算
場所
教室
①
かけ算の復習(バディと一緒に言う、全員立って場所を移動して言う、答え 先生の指示にしっかり注目し素早く移動をする。バディを探すときにキョロ
の数だけジャンプする
キョロし見つけにくいことがある。激しくジャンプするが数は正確ではない。
②
6の段、○○○の表を手がかりに式と答えを作る→ペアの子と確認する
着席して集中して取り組む。作業のスピードは全体のペースに合ってい
る。隣の席の子より早く終わって、教えてあげる姿もある。
③
一人づつ前に出て黒板に式と答えを書く。
積極的に挙手して発表しようとする。当ててもらい、黒板に答えを書きに行
くが、×の書き順が違ったり、数字の線を長く伸ばし過ぎたりしてクラスメイ
トに指摘される。
④
6の段の式と答えについて、気付いたことを発表する。
積極的に挙手する。“6×9は6を9回足す”という説明をしようとするが、
話し方はまとまらず、「6足す6足す…で、…9個!」と長い説明になる。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ
?
<数の概念>
1 大小がわからない(量・数字)
□
■
□
2 数えられない・数えまちがいがある
□
■
□
3 数字と数量が一致しない
□
□
□
4 大きい数が読めない
□
■
□
5 桁を誤る
□
■
□
6 (分数・小数)の大小が分からない
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
<計算>
(足し算・引き算・かけ算・割り算)
が難しい
数の合成・分解が難しい
指を使って計算する
記号とは異なる計算をしている
(引き算なのに足し算をしている)
繰り上がり・下がりのある計算で誤る
九九が覚えられない
(分数・小数)の計算が難しい
<筆算>
1 (足し算・引き算・かけ算・割り算)の
筆算が難しい
2 位がそろわない
3 大きい位から計算する
4 繰り上がり・下がりの数を忘れる
5 かけ算・割り算の手順を誤る
6 割り算の概数(たてる数)をあやまる
聴取
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
■
□
□
■
はい
いいえ
?
聴取
□
■
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
■
はい
いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
20
未確認 自由コメント(状況等)
未確認 自由コメント(状況)
■
■
■
■
■
■
1
2
3
4
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
<文章問題>
文章問題はしない
立式が難しい
答えしか書かない
答えの単位を (誤る ・ 書かない)
はい
いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<時間・図形・長さ・距離>
時間・分・秒の単位の理解が難しい
時計を読むことが難しい
時間の計算が難しい
長さ・量の単位の理解が難しい
長さ・量の計算が難しい
面積・周囲の長さの計算が難しい
図形の弁別が難しい
図形を書くことが難しい
道具の使用が難しい (定規・コンパス・分度器 ・その他)
グラフの読み取り・作成が難しい
角度の問題が難しい
はい
いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
■
■
■
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
未確認 自由コメント(状況)
■
■
■
■
未確認 自由コメント(状況等)
手先の不器用さ(+)で、定規を片手で押さえたま
ま線を引くことが難しかった。
その他
学力は大丈夫。
先生コメント(普段との比較)
1年生のときから見て、今日が1番落ち着いていた。びっくり。座って、聞いて、書けていた。
今日はパッと書いていた。1時間目の国語は話を聞いていなくて書けず、あとから慌てて書いていた。
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
21
書く
3
時間目
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<文字を書く>
文字を書こうとしない
1
□ ■ □
(ひらがな・カタカナ・漢字)
2 字が斜めになっている
□ ■ □
3 字が整っていない(大きさ・形)
■ □ □
4 読めない字を書く
□ ■ □
5 とめ・はね・はらい ができない
□ ■ □
6 枠に合わない
■ □ □
(はみ出る・小さすぎる・そろわない)
7 鏡文字
□ ■ □
8 なぞる事ができない(線からはみ出す)
□ □ □
9 筆圧 ( 薄い ・ 濃い )
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
■
□
10 筆順を間違える
11 特殊音節(拗音・促音・長音) が書けない
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
<漢字>
1 漢字を使わない
2 漢字を間違える
3 読みが同じ漢字での間違い
(例.明るい→赤るい、火曜日→花曜日 )
4 送り仮名を間違える
5 へんとつくりの位置関係を間違える
へん・つくりを間違っている
6
(例.住所:じゅうしょ→往所)
7 線・点が(多い・少ない)
8 線が(長すぎる・短すぎる)
9 点の位置を間違える
10 意味での間違い
(家に帰る→家に返る、つよい→弱い)
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
■
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
<文章を書く>
1 枠に合わない
(はみ出す・小さい・偏る・そろわない・斜めになる)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
(主語・述語・目的語)が抜ける
接続詞を使わない
書かない
平仮名・カタカナが混ざる
(例.いただきまス・らんどせる)
指定された量より(少ない・多い)
「は」と「わ」、「へ」と「え」、
「を」と「お」を間違える
助詞の使い方を間違える
「カギ括弧」を使わない
句読点がない
(観察したこと・経験したこと)を書かない
22
枠からはみ出る。
板書時に数字の線が長すぎる
ことがある
丁寧に、と思うと濃くなり
疲れると薄くなる。
未確認 自由コメント(状況等)
未確認 自由コメント(状況等)
12
13
14
15
16
17
18
(感情・感想・考え)を書かない
説明文を書かない
時系列がバラバラ
段落を(分けない・分けすぎる)
段落の初めに一マス開けない
表現が特有(例.ふわふわな石)
主客転倒(例.来る・行くの使い間違い)
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
<消しゴム>
紙が破れる
消さない
消えていない
消しゴムが折れる
1
2
3
4
5
<その他>
えんぴつの持ち方がおかしい
紙を押さえない
えんぴつの芯が折れる
姿勢が崩れる
遅い・速い
(授業のペースに間に合わない・丁寧さに欠ける)
6 書いたり消したりを繰り返す
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
■
■
未確認 自由コメント(状況等)
■
■
■
■
未確認 自由コメント(状況等)
話を聞いていなくて書くことが遅くなることがある。
その他
鉛筆でノートに書くとき、チョークで黒板に書くとき、同様に、止まりきれず枠からはみ出したり線が長くなりすぎたり
する様子がある。今回の観察では、その他に気になる点はない。
23
24
事例3
2年生男児
(音楽の授業)
主訴:気持ちが向かないと授業に参加しない。離席、パニック、対人トラブル
診断名:口唇口蓋裂
検査結果:WISC‐Ⅲ:全 IQ(91) 言語性 IQ(86) 動作性 IQ(99)
言語理解(82) 知覚統合(92) 注意記憶(97) 処理速度(117)
参観授業:音楽
使用チェックリスト用紙:
「環境」
「授業態度」「音楽」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網掛け項目と対応)
①「環境」
人的環境:29 人学級で、本児の席は廊下側の最後列である。他児は、本児の言動に過度に反応する
こともなく、授業中も声をかけたり、手伝ったりしてくれている。
先生:補助の先生が一人入っている。担任や補助の先生は、本児と適度に距離をとり、全体指示の
後本児がわかるように、易しい言葉で簡潔に個別指示をする。
音:廊下を通る児童の声が気になり、のぞきに行くことが数回ある。また、しゃべっている児童に
「うるさい」と指摘することもある。
②「授業態度」
授業への関心:
「やらへん」
「しらん」
「もう終わりと思ってたのに、まだあるの」と言って、教室を
出ていく。離席してうろうろと歩き回っては、促されて席に戻ることを繰り返す。
授業中の行動:机に伏せる、手遊び、机や椅子をガタガタさせるなど、じっとしていられない。
集団への態度:当たる前に発言する。当てられないと怒り、暴言を吐いたり地団太を踏んだりする。
③「音楽」
歌う:歌は知っている部分だけを歌ったり、一部を叫ぶように歌ったりする。
聴く:鑑賞場面では、カスタネットやいすで音を鳴らしたり、隣の児童に話しかけたりしている。
耳をふさぐこともある。曲を聴いた感想は書かない。
楽器:鍵盤ハーモニカは、促されると部分的に演奏するが、音量が一定しない。指を見ながら鍵盤
を押さえるが、音や指使いが異なる。楽器の扱いが雑で、ホースを振り回して遊ぶこともある。
先生コメント:大きな音や音楽が苦手なので、どこまで求めてよいのかわからない。教室から出し
てあげてもよいのか?皆と同じことを求めると、機嫌や調子が悪くなり、切り替えに時間がかかる
こともあって困る。
子どもの感想:面白くなかった。きらいやもん。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
本児には、呼気の調節や、指使いの難しさ等身体の操作性に未熟さがあり、そのことが課題への取り
組みにくさやパニック、苦手意識等の背景にあることが推察される。
落ち着いて座っていることや苦手意識のある課題に取り組むことに難しさがあるが、先生からの個別
の指示や促し、他児からの手伝い等によって授業に参加ができることが増えることもある。
本児の行動の特徴として、目の前にある物を触る、歩き回る、話す等、体のどこかを動かしているこ
とが多い。また、自分が発する音や声については大きな音であっても気にならないようないが、聞こえ
てくる音に対しては、耳をふさぐ、離席して見に行く等の反応を示すことがよくある。これらの行動の
背景には、触覚や固有感覚、聴覚等の感覚の処理過程(感覚を入力し処理する過程)の問題が影響して
いる可能性が考えられるため、今後、感覚面の評価や支援の必要性があると考える。
25
環境
4
時間目
主訴
気持ちが向かないと授業に参加しない。離席、パニック、対人トラブルが多い。
(俯瞰図) 黒板
学校周囲の環境
教師机
教室の場所
1階 階段横
先生( 2人 女 担任25歳、補助50歳くらい)
クラスの人数 29人
窓
廊下
喋っている子の人数 5/29
動いている子の人数 2/29
対象児の位置(俯瞰図)
本児
※席順、黒板などを記載
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
□
■
□
□
□
■
■
□
■
■
7 □
■
8
9
10
11
12
13
■
■
□
□
■
■
□
□
■
■
□
□
14 □
■
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
■ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 ■
2 □
26
影響
あり
?
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
本児の言動に過度に反応を示すことなく優し
く、適度な距離感をもって関わる
声をかけたり、手伝ったりしてくれる
他児が指示と違うことをしていると、きつく指
摘する
じゃれた様子で隣の児童を叩く
聴取 自由コメント(状況等)
全体指示の後、個別指示や机間指導を行う
易しい言葉で、簡潔に指示をする
3 □
4 □
■ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<掲示物・黒板>
□ 黒板の周囲に掲示物が多い
■ 目につきやすい掲示物がある
■ 黒板周りが整理されていない
影響
?
□
□
□
□
□
□
<特別教室>
□ 特別教室までの移動距離が遠い
□ 分かりにくい場所に特別教室がある
□ 廊下に掲示物が多い
影響
?
□
□
□
□
□
□
<音>
□ 室外からの音が気になる教室である
□ 室内の音が気になる(騒がしい)教室である
声(大・小・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
先生・発表者の声が聞き取りにくい
影響
?
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
<座席>
■ 対象児の座席が適切でない
黒板からの距離(遠い・近い・適度)
影響
?
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
1 ■
2 □
3 □
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
はい いいえ
1 ■
2 ■
はい いいえ
1 □
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
■
■
■
4 ■
□
<その他>
給食の匂いがする
教室内が変化(動き・音)に乏しい
クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
その他
27
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
■
□
□
□
□
廊下を通る児童の声に反応して見に行く。「う
るさい」と叫ぶこともある。
喋っている児童に「うるさい」と指摘することも
ある。
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
ロッカーの中はグチャグチャで、リュックがロッ
カーから落ちている。机の周りに物を落として
いても気にしない。
授業態度
情報
<態度が良い授業>
図工、算数の計算課題
4
時間目
<態度が悪い授業>
音楽、聞く時間は全般に、本児の気分が乗らないときはど
の授業でも態度が悪くなる。
姿勢
姿勢が崩れやすく、じっと座っていられない。机に伏せる、肘をついて身体を乗り出す、膝を立てて座る、角座
り、気づいたら立っている等がみられる。
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
□ ■ □
離席する
■ □ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
■ □ □
ぼんやりする
■ □ □
寝る
□ ■ □
1
2
3
4
5
6
7
8
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
教科書の異なるページを開く
<集団への態度>
話している人の顔を見ない
場に合わない発言がある
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
10 質問が終わる前に答える
11 話し合いに参加しない
1
2
3
4
5
6
7
8
9
はい いいえ
?
■
■
■
■
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
■
■
■
□
□
□
■
■
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
□
□
28
休み時間が終わってからトイレに行ったり、
ゆっくり戻ってきたりするため、授業に遅れ
ることもある。「やらへん」「しらん」「もう終
わりと思ってたのに、まだあるの」と言って、
教室を出ていく。離席してうろうろと歩き回っ
ては、促されて席に戻ることを繰り返す。戻
らないときもあるらしい。眠りはしていないよ
うだが、机に伏せたまま過ごすことがある。
机に伏せる、手遊び、机や椅子をガタガタさ
せるなど、じっとしていられない。
鉛筆をくわえることがある。
靴は踵を踏んではいているが、途中から脱
いでいる。脱いだまま立ち歩いても気にし
ていない様子。
教科書は先生に開いてもらうが、異なる
ページをペラペラ見て閉じる。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
声の大きさは、叫ぶように大きな声で発言
したり、文尾が聞こえないような小さな声に
なったりと、一定しない。
自分は質問が終わる前や、当てられる前
に発言するが、他児が同じことをすると、
「なんで勝手に言うんよ」と怒る。
当ててもらえないと怒り、「もう、なんでやね
ん」「(担任に向かって)ババア」等と言って
地団太を踏む。
話し合いには参加したい時、自分の意見を
発言できる時にだけ参加するようである。
はい いいえ
?
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
4
5
6
<物の管理>
忘れ物がある
忘れ物をした時に対応しない
必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
机の(上・周囲)が乱れている
物を落とす
落とした物を拾わない
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
<参加の仕方>
授業の邪魔になっている
授業と違うことをしている
全体ペースに合わない(遅れる、早い)
指示に従わない(全体指示、個別指示)
ノートを取らない
クラスで決められているルールを守らない
先生を独占したがる
□
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
■
□
□
□
□
□
□
その他
29
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
楽譜を忘れ、先生から隣の児童に見せても
らうように指示されるが「いや」と言って応じ
ない。
教科書や鍵盤ハーモニカは先生や隣の児
童が机の上に出してくれるまで出そうとしな
い。鍵盤ハーモニカは蓋を開いてもらうと
ゆっくりと準備し始める。
物を落とすが気づいても自分で拾おうとは
しない。たいていは周囲の児童が拾って片
付けてくれるらしい。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
■
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
先生や他児童がうまく対応しているため、
本児の言動によって大きく授業が妨げられ
てはいない。しかし本児は、机上や机の中
の物で遊ぶなど授業と違うことをしているこ
とが多い。また、課題は、苦手な課題や気
が乗らない課題はダラダラ、計算問題や
ワークシートは勝手に進める等、本児の
ペースで進めることが多い。発表の仕方
等、ルールを守れないことがある。先生を
独占したい時と、関わってほしくない時があ
り、「あっち行け」と拒否することがある。
音楽
4
情報(先生より) 時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績 2(2,3,4のうち)
テスト平均
中の下~下
得意な単元
苦手な単元
歌、楽器演奏
特になし
授業内容
単元
場所
① 「虫の声」を歌う
② リズムよく楽器(鍵盤ハモ、カスタネット)を演奏する
③ 音楽を聴いて感じたことを書く
歌は知っている部分だけを歌ったり、一部を叫ぶように歌ったりした。鍵盤ハーモニカ
は、促されると部分的に演奏するが、音や指使いを間違えたり、音量の調節が難し
かったりした。鑑賞場面では、カスタネットの音を鳴らしたり、隣の児童に話しかけたり
し、感想文は、担任や補助の先生が机間指導で個別の声かけを行うが「よかった」と
だけ書いて終わった。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<歌う>
1 音程が合わない
□ □ ■
2 リズムが合わない
■ □ □
3 スピードの調節(速・遅・一定しない)
■ □ □
4 声量の調節(大・小・一定しない )
■ □ □
5 歌詞が違う
□ ■ □
6 歌い出しがずれる
■ □ □
7 歌わない(全部・部分的)
■ □ □
8 歌わない(一人で・集団の中で・人前で)
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
9
10
11
12
13
歌う時に体が動く
輪唱ができない
合唱で自分のパートが分からなくなる
発音が不明瞭
体に力が入っている
■
□
□
■
□
はい いいえ
?
聴取
1
2
3
4
5
6
<聴く>
歌(音楽)を聴いていないように見える
耳をふさぐ
曲を聴いた感想を書かない
曲の雰囲気がわからない
黙って聞かない
別の音を鳴らす
■
■
■
□
■
■
□
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
■
□
□
□
□
2 吹かない(一人で・集団の中で・人前で)
■
□
□
■
□
■
□
□
□
□
■
□
■
■
□
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
30
一部だけ叫ぶように歌う
わかるところだけしか歌わない
テストは小さな声で歌うが、集団や人前では歌わないことが
多い。
机に伏せる、その場でウロウロする。
未確認 自由コメント(状況等)
<楽器>
1 吹かない(全部・部分的)
3 音量の調節
(大・小・一定しない・変化をつけられない)
4 指を見て吹く
5 左右の手が逆
6 音を間違える
7 片手だけが動いている
8 穴がふさぎきれない
教室
元気な調子の歌や大きい音、楽器の音に耳をふさぐ。
拒否。先生に促されて「楽しかった」と書く。
隣の児童に話しかける、カスタネットを鳴らす。
椅子やカスタネットで音を鳴らす。
未確認 自由コメント(状況等)
促されると部分的に吹こうとするが、すぐにやめてしまう。
テストではふける部分を吹くが、それ以外はふける部分でも
吹いたり吹かなかったり。
大きな音を鳴らしたり、かすれそうな音を出したりする。
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
1
2
3
4
5
6
7
違う曲を吹く
指使いが異なる
音がつながらない
タンギングしない
ホースを使う
よだれが出る
違う時に音を鳴らす
楽器を落とす
特定の楽器をしたがる
楽器の持ち方が異なる
楽器の使い方が異なる
扱いが雑
□
■
■
■
■
■
■
□
□
□
■
■
<楽譜>
記号の意味がわからない
記号が書けない
音階がわからない
音符がわからない
ページをめくらない
楽譜を見ない
楽譜を出さない
はい いいえ
?
□
□
■
□
■
■
■
■
■
□
■
□
□
□
<集団活動>
1 並んで(集まって)いられない
2 待っていられない
3 音楽室に行かない
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
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□
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□
□
□
□
□
はい いいえ
?
□
■
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□
□
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□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
気にはしているようだが、ペースについていけず諦める。
一息ずつ吹くので、音が途切れ途切れになる
どの楽器も演奏したがらない。
机上で使用。
遊ぶ、ホースを振り回す。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
■
□
□
□
集まるのが嫌い。人との距離が近すぎたり遠すぎたりする。
行きたがらない、教室に残っていることがある。
その他
今回参観するなかでは、教室を出ることはあったが、先生の促しにより戻ってくることができていた。
しかし、時によっては教室に戻れないことや奇声を発することもあるとのこと(担任より聴取)。
先生コメント(普段との比較)
大きな音や音楽が苦手なので、どこまで求めてよいのかわからない。教室から出してあげてもよいのか?皆と同じことを
求めると、機嫌や調子が悪くなり、切り替えに時間がかかることもあって困る。
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
面白くなかった。嫌いやもん。
31
32
事例4
3年生男児
(算数・国語の授業)
主訴:身体がぐにゃぐにゃで 45 分座ることがしんどい。全体的に幼い。書くことが苦手。
診断名:なし
検査結果:WISC‐Ⅳ:全 IQ(89) 言語理解(117) 知覚推理(74) ワーキングメモリー(82) 処理速度(86)
参観授業:算数・国語 使用チェックリスト用紙:「環境」「授業態度」「算数」「国語」
「書く」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網掛け項目と対応)
①「環境」
山間の学校のためクラスの人数が 2 人という少人数で担任からは個別で関わってもらえる機会が多い。
他児からもフォローしてもらえる関係で、安心して学習に向かえる環境で授業が行われている。
②「授業態度」
姿勢:下肢を大きく広げ、円背で背もたれにもたれ、殿部が前方にずれていることが多い。読むとき
や書くときには、両前腕を机に付けて支えるようにもたれていることもある。書く課題が少ないとき
や、動ける機会があるときには、座る姿勢が大きくくずれることなはない。一方で、担任の説明が長
くなり理解が難しい場面や、座ったままの時間が長くなったり、書く課題が続くときには、机や背も
たれにもたれることが多くなり、徐々に姿勢がくずれていく。
物品の管理:机の上の教科書とノートの位置が遠く、文字を書き写すときに何度も頭部を回旋しなが
ら確認しており、書くことに時間がかかる。
参加の仕方:本児のペースに合わせて授業を進めてもらっている。
③ 算数」
「国語」
「書く」
時間・図形・長さ・距離:文章中の適切な単位(長さ・量)を選ぶ問題では、他児よりも多く考える
時間が必要である。答えを間違えるときがある。時間を少し待ってもらうことや、ヒントをもらうこ
とで答えることができる問題もある。
文章を書く:マスがない紙やノートであると、文字の大きさや形が揃わないことや斜めになることが
見られる。主語と述語を簡潔に書くことや、間に修飾語を入れて、単語を順序良く並べて書くことは
難しい(ex.「軽トラックで魚が市場に…」)。また、助詞の使い方にも誤りが見られる(ex.「書店に本
を買う」
)
。書きたいことの状況は頭に浮かんでいるが(口語では説明できるが)
、書き言葉で説明しよ
うとすると、混乱する様子がある。自由な文章作りの課題では、担任が常に個別で関わりながら、本
児の書きたい内容が書けるように補助をしている。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
少人数の環境で、理解に少し時間がかかることも個別で丁寧に関わってもらえている。姿勢の問題は
筋緊張が低いのみでなく、課題内容によっても違いが見られた。また、教科書の文字をノートに写す様
子と検査結果から、ワーキングメモリーや姿勢の耐久性の弱さが見られた。これらのことが、長時間座
っておくことや書くことでの疲れやすさにつながっていると思われる。書く機会が少ない授業内容では、
姿勢の保持がしやすく、このことが学習のしやすさにもつながっていると思われる。
また、文章構成の苦手さについて、口語文を書き言葉に変換して、単語を文章として組み立てること
への混乱が見受けられるため、その原因となっている要素の評価や、助詞を間違えることへの評価も行
う必要があると考える。
33
環境
1,2 時間目
主訴
身体がぐにゃぐにゃで45分座ることがしんどい。全体的に幼い。書くことが苦手。
学校周囲の環境
周りは全部山、静か
教室の場所 2階、階段登ってすぐ左
先生 1人 1時間目:男(50歳くらい)
2時間目:女(40歳くらい)
クラスの人数 2人
喋っている子の人数 0人
動いている子の人数 0人
対象児の位置(俯瞰図)
(俯瞰図)
黒板
□
校
庭
□
□
□
廊
下
本児
↑もう一人の子
※席順、黒板などを記載
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
□
■
□
□
□
■
■
□
■
■
7 □
■
8
9
10
11
12
13
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
14 □
■
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>(1時間目)
■ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
□ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 □
2 ■
34
影響
あり
?
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
良いフォローをしてもらえる。
良い影響
必要な対応はOK
聴取 自由コメント(状況等)
淡々と話す。
特に大事な内容のときに説明が長くなる
3 □
■ 板書に特徴がある
□
□
□
■
□
□
板書が少なく、書き込み式は、本児にとって学
習しやすい。
■
□
□
段が揃っていないときには、文字も小さく、板書
に時間がかかっていた。
□
■
□
□
□
□
若干
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<掲示物・黒板>
□ 黒板の周囲に掲示物が多い
■ 目につきやすい掲示物がある
■ 黒板周りが整理されていない
影響
?
□
□
□
□
□
□
<その他>
■ 給食の匂いがする
□ 教室内が変化(動き・音)に乏しい (2時間目)
■ クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
□ 対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
影響
?
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
板書の量(多い・少ない・適度)
4 ■
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
□ 整理されていない
<先生>(2時間目)
■ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
□ 話し方の特徴がある
はい いいえ
1 □
2 ■
速度(早い・遅い・適度)
3 □
4 □
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
■ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
はい いいえ
1 ■
2 □
3 □
はい いいえ
1 □
2 ■
3 □
4 ■
聴取 自由コメント(状況等)
早口での説明が多いが、本児はついていけて
いる様子
ハキハキ話すが、説明は長め
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
座っている時間が長くなると姿勢が崩れる。
教科書とノートの位置が遠い。
その他
問題の答えを教科書に直接書き込むだけのときや、前に出て、単位が書かれたカードを貼りに行く課題のときは、苦手
な「書くこと」が少なく学習に向かえていたので、内容も理解しやすそう。
先生の説明が長くなったり、多くの文字を書かないといけない場面では、姿勢が崩れることも多く、内容理解も難しそう
な様子。
35
授業態度
情報
<態度が良い授業>
1,2 時間目
<態度が悪い授業>
姿勢
両足は開き気味で基底面を大きくしている。背もたれにもたれるか、両上肢の前腕を机につけて前傾姿勢(円背)になっている
ことが多い。
挙手で左手を挙げた際に、体幹が右に倒れるように傾く。
臀部がイスの前方にずれることや、足をガタガタさせること、足を机のフレームの下に入れて机を斜めに持ち上げるようにするこ
ともある。
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
□ ■ □
離席する
□ ■ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
ぼんやりする
□ ■ □
寝る
□ ■ □
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
8
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
教科書の異なるページを開く
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<集団への態度>
話している人の顔を見ない
場に合わない発言がある
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
質問が終わる前に答える
話し合いに参加しない
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□ □
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
□
■
□
■
■
■
■
■
36
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
授業の後半になるにつれ、席に座ったまま
で、下肢の動きが出てくる
書く課題のとき・考えているときに、机をガタ
ガタさせることがある
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
はい いいえ
?
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
4
5
6
<物の管理>
忘れ物がある
忘れ物をした時に対応しない
必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
机の(上・周囲)が乱れている
物を落とす
落とした物を拾わない
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
<参加の仕方>
授業の邪魔になっている
授業と違うことをしている
全体ペースに合わない(遅れる、早い)
指示に従わない(全体指示、個別指示)
ノートを取らない
クラスで決められているルールを守らない
先生を独占したがる
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
■
■
■
■
■
■
■
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
乱れているほどでもないが、ノートや教科
書の位置が、本人にとって適切な配置では
ない
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
人数が2人なので、児童のペースに合わせ
て進めてもらっている
その他
姿勢を維持することの難しさがあり、机やイスにもたれる姿勢が多く見られる。特に、内容の理解が難しいとき
や、一生懸命考えている時間に、姿勢が崩れたり、身体が動いたりすることが増える様子。
書き込むノートの位置と写したい教科書の位置が離れており、何度も頭部を回旋して見て確認しており、書く
ことに長い時間がかかっている。書くこと自体もゆっくりで、努力を要しているように見える。見ること・書くこと
に集中して、書いている内容が頭に入っていない可能性が考えられる。
37
国語
情報(先生より) 2
時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績 普通
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
文章を作ること
単元
場所
教室
①
本読み「三年とうげ」
他児と段落ごとに順番に読む。
机の上に教科書を寝かせて置き、両前腕を机について前かがみになって読む。読み
間違いがたまにあるが、担任に「ゆっくり読もう」と言われると、落ち着いて読める。2
回目は教科書を立てて持って、歌の部分をリズム良く読める。
②
漢字広場:教科書に載っている漢字を使って「主語・述語・修飾語」があ
る文章を作ってノートに書く。順番に書いたことを発表する。
時間をかけて書く。文の途中で止まり、戸惑っている様子が見られる。担任の介入で
作り直そうとすることもあるが、それも迷いながらや修正しながらのことが多い。
③
自分のオリジナルで物語をつくる:ストーリーは前回の授業でできてい
て、そのイメージを文章にしてノートに書いていく。
ストーリーはしっかり作られていた。文章をノートに書くことは時間がかかり、担任が
常に横について、文章を作る手助けをしている。座ったままの時間が長くなり、姿勢の
崩れが見られる。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<数の概念>
1 「読む」に問題がある
□ ■ □
→評価用紙「読む」をCheck !
2 「書く」に問題がある
■ □ □
→評価用紙「書く」をCheck!
3 「聞く・理解する」に問題がある
□ ■ □
→評価用紙「聞く・理解する」をCheck!
4 「話す・伝える」に問題がある
□ ■ □
→評価用紙「話す・伝える」をCheck!
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
以前は苦手であったと聴取したが、観察場面では慣れてい
る文章であったこともあり、上手に読むことができている
□
□
文字を書くこと自体と、文章を構成することに難しさがある。
□
□
先生の説明の仕方にもよるが、聞いて理解することは特に
困る様子は見られない。
□
□
ゆっくりだが、自分の考えていることを話すことができる。
その他
クラスの人数が2人ということもあり、本児が苦手な「文章を書く」課題のときには、個別で丁寧に支援をしてもらえてい
る。苦手な課題ということに加え、授業中に立ったり座ったりなどの動ける機会が少なかったこともあり、姿勢が崩れる場
面が多く見られる。
先生コメント(普段との比較)
いつもよりちょっと楽しそうだった。
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
38
算数
情報( 先生より) 成績 普通
得意な単元
授業内容
1
時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 テスト平均
苦手な単元
単元 単位
場所
教室
①
シーソーに乗っている動物の絵を見て、動物を重い順に並べ、発表す
る。
絵を見るだけで理解できる。挙手して発表することもできる。左手を挙手した際に、体
幹が右側に倒れる。
②
言葉の横に適切な単位を選んでカードを黒板に貼る(ex.「はがきのよこ
10□」)。教科書の穴埋め問題をする。
すぐにわかる単位と、少し考えながら貼る単位がある。穴埋めを書く様子は、筆圧が
弱く、ゆっくり書く。書いた答えは正答している。
③
1mmが1000個集まると1mになる説明。教科書の説明をノートに写す。
担任の説明については、理解はできていない様子(他児も完全には理解できていな
いよう)。ノートに書くことは、姿勢も崩れ、時間がかかり苦労している。書くことに必死
で内容の理解までは至っていない様子。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<数の概念>
1 大小がわからない(量・数字)
□ ■ □
2 数えられない・数えまちがいがある
□ ■ □
3 数字と数量が一致しない
□ ■ □
4 大きい数が読めない
□ ■ □
5 桁を誤る
□ ■ □
6 (分数・小数)の大小が分からない
□ □ □
<時間・図形・長さ・距離>
時間・分・秒の単位の理解が難しい
時計を読むことが難しい
時間の計算が難しい
長さ・量の単位の理解が難しい
長さ・量の計算が難しい
面積・周囲の長さの計算が難しい
図形の弁別が難しい
図形を書くことが難しい
道具の使用が難しい (定規・コンパス・分度器 ・その他)
10 グラフの読み取り・作成が難しい
11 角度の問題が難しい
1
2
3
4
5
6
7
8
9
聴取
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
■
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
■
■
■
□
■
■
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
文章中の適切な単位(長さ・量)を選ぶ問題で、少し考える
時間が必要なときや、間違えるときもある。スムーズにでき
る問題もある。
その他
mmとmとの関係の説明は本児ともう一人の児童もしっくり理解はできていない様子。
先生コメント(普段との比較)
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
「簡単やった?」→『うん』 「算数好き?」→『うん』 「国語とどっちが好き?」→『算数』
39
書く
1,2 時間目
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<文字を書く>
1 文字を書こうとしない
□ ■ □
(ひらがな・カタカナ・漢字)
2 字が斜めになっている
■ □ □
3 字が整っていない(大きさ・形)
■ □ □
4 読めない字を書く
□ ■ □
5 とめ・はね・はらい ができない
□ ■ □
6 枠に合わない
□ ■ □
(はみ出る・小さすぎる・そろわない)
7 鏡文字
□ ■ □
8 なぞる事ができない(線からはみ出す)
□ □ □
9 筆圧 ( 薄い ・ 濃い )
■ □ □
10 筆順を間違える
■ □ □
11 特殊音節(拗音・促音・長音) が書けない
■ □ □
<漢字>
1 漢字を使わない
2 漢字を間違える
3 読みが同じ漢字での間違い
(例.明るい→赤るい、火曜日→花曜日 )
4 送り仮名を間違える
5 へんとつくりの位置関係を間違える
へん・つくりを間違っている
6
(例.住所:じゅうしょ→往所)
7 線・点が(多い・少ない)
8 線が(長すぎる・短すぎる)
9 点の位置を間違える
10 意味での間違い
(家に帰る→家に返る、つよい→弱い)
<文章を書く>
1 枠に合わない
(はみ出す・小さい・偏る・そろわない・斜めになる)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
(主語・述語・目的語)が抜ける
接続詞を使わない
書かない
平仮名・カタカナが混ざる
(例.いただきまス・らんどせる)
指定された量より(少ない・多い)
「は」と「わ」、「へ」と「え」、
「を」と「お」を間違える
助詞の使い方を間違える
「カギ括弧」を使わない
句読点がない
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
■
□
□
□
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
40
マス付きのノートではOK
マス内での大小は(+)
未確認 自由コメント(状況等)
たまに
未確認 自由コメント(状況等)
主語・述語が抜けること多く、Tよくに指摘される
ex.「軽トラックで魚が市場に…」
説明したい状況は理解できているが、単語を適切な
順序で並べることが難しい
指定はされていないが、少なめ
ex.「書店に本を買う」
11
12
13
14
15
16
17
18
(観察したこと・経験したこと)を書かない
(感情・感想・考え)を書かない
説明文を書かない
時系列がバラバラ
段落を(分けない・分けすぎる)
段落の初めに一マス開けない
表現が特有(例.ふわふわな石)
主客転倒(例.来る・行くの使い間違い)
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
<消しゴム>
紙が破れる
消さない
消えていない
消しゴムが折れる
1
2
3
4
5
<その他>
えんぴつの持ち方がおかしい
紙を押さえない
えんぴつの芯が折れる
姿勢が崩れる
遅い・速い
(授業のペースに間に合わない・丁寧さに欠ける)
6 書いたり消したりを繰り返す
□
□
□
■
□
□
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
書く課題の時間が長くなるにつれ姿勢が崩れていく
□
■
□
□
□
少しゆっくりめ
□
■
□
□
□
□
■
■
■
□
□
■
□
■
■
□
□
書くけど苦手。
文章を考えて書くことは、先生が個別でつきっきりで
一緒に考えてもらっていた
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
破れないがシワになる。
未確認 自由コメント(状況等)
その他
文章を書く際、書きたいことの大体の内容は頭の中でイメージができているようだったが、「主語・述語・修飾語」を適
切に並べていくことが難しい。書き言葉にしていく段階で混乱し始めると、言葉で説明することも戸惑う様子がある。
文章の組み立て・順序だてて考えることの苦手さが考えられる。
41
42
事例5
4年生女児
(算数の授業)
主訴:自分の思ったことを表現しにくい。人に聞きにくい。
診断名:高機能自閉症 ※通級利用
検査結果:WISC-Ⅳ:全 IQ(114) 言語理解(113) 知覚推理(124) ワーキングメモリー(100) 処理速度(99)
参観授業:算数
使用チェックリスト用紙:
「環境」
「授業態度」「算数」
「話す・伝える」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網掛け項目と対応)
①「環境」
通常の学級:友だちとの関わりは少なく、互いに干渉しない。担任が授業を進め、Teaching Assistant
(以下 TA)がクラス全体を見ている。担任は一度に話す情報量が多く、話すスピードも速い。最後ま
で聞かずに始める子、指示が理解できずに TA に教えてもらう子など進度にばらつきがある。
通級:3 人一緒に通級指導を受けており、通級担当の先生は個々の特性に合わせた関わりをしている。
児に対しては尋ねてから少し待つような関わりであり、
「どう思う?」という聞き方で返答がなかった
ら選択肢を提示する。通常の学級と同じく、互いの関わりは少なく干渉しない。
②「授業態度」
通常の学級でも通級でも共通して見られる様子:時折あくびが見られ、足が動いたり机にもたれたり
と姿勢が安定しにくい。また先生の話や他の子の発表を聞くよりも、教科書を見たり作業を先に進め
たりすることが多い。
通常の学級:挙手・発表はしない。全体指示を聞いてはいるが自分なりのやり方で進めようとしたり、
一斉指示を聞き逃してスタートに出遅れたりと、全体のペースに合わない。
通級:先生に尋ねられると発言していたが、場に合わない発言もあり、授業中に出てきた単語から違
う話を引っ張ってくる。
③「算数」
(通常の学級)
グラフの読み取りが難しく、表に計上した数字が何を意味しているのか読み取りにくい。OT にどう
書いたらいいのか聞く。
④「話す・伝える」
(通級)
話す:こもったような声で発音は不明瞭。声は小さく、早いため聞き取りにくい。話の内容は転導す
る。
伝える:登場人物や自分がどう思ったか聞かれても答えられない。また自分の興味のある話をするが
聞いてもらえず、独り言のようになっても気にしていない。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
通常の学級と通級での環境の違いとして、先生の関わりと授業のスピードがあげられる。質問の仕方
や間の取り方、クラス全体の進度の調節など児が発言・質問しやすい環境を整えることは、児の授業へ
の参加に関して有効な手段と考えられる。
算数では、表を見て複数の数字を読み取り 1 つの事象を導き出すことの苦手さが伺え、同時処理の未
熟さが推察される。このことが、様々な意見を分類・統合していきながら話を聞くという処理の難しさ
と関係し、発表の時間に興味が持ちにくい原因の一つとなっていると思われる。また自分が話している
時に相手の様子を気にしておらず、注意の分配や人の表情・感情の読み取りの難しさがあると思われる。
43
環境(通常の学級)
4
時間目
主訴
自分の思ったことを表現できない。人に聞けない。
学校周囲の環境
住宅街、田畑
教室の場所 2F
先生 2人 担任:40代女性(黒板前)
TA:50代女性(机間)
クラスの人数 30人くらい
喋っている子の人数 0人
動いている子の人数 0人
対象児の位置(俯瞰図)
(俯瞰図)
黒
板
先生の机
本児
空き
OT
窓
廊下
※席順、黒板などを記載
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
■
□
□
□
□
■
□
■
■
■
7 □
■
8
9
10
11
12
13
■
□
■
□
□
□
□
■
□
■
■
■
14 □
■
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 ■
44
影響
あり
?
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
一斉指示の後の動きに個人差が大きい。(説
明が終わる前に取り組む子、TAに教えてもら
う子等)
単元に関わらずあまり積極的に他児と話し合
わない。
聴取 自由コメント(状況等)
普段はTAが回ってくるが、今日はOTが横にい
たためOTによく聞く。
2 ■
3 □
4 □
□ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
■ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
(以下未使用のため省略)
45
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
環境(通級)
1
学校周囲の環境
住宅街、田畑
教室の場所 1F
先生(1人 50代女性)
クラスの人数 3人
喋っている子の人数 1人(◎)
動いている子の人数 0人
対象児の位置(俯瞰図)
時間目
(俯瞰図)
黒板 (使用せず)
先生
窓
先生の机
本児
◎
廊下
OT
※席順、黒板などを記載
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
■
□
□
□
7 □
8 ■
9
10
11
12
13
□
■
□
□
□
14 □
影響
あり
?
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
■
(好き・気になるなど)
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□ クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
■
□
□
■
□
■
■
■
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
■
(好き・気になるなど)
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
■ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
影響
?
■
□
□
□
□
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<人的環境>
□
■
□
■
■
■
はい いいえ
1 ■
2 □
46
聴取 自由コメント(状況等)
他の2人は好きなことを先生と喋っている。
教科書を机に立てマイペースに教科書を読
む。
聴取 自由コメント(状況等)
3人に満遍なく聞く。
尋ねて少し待つような関わり、返事がなければ
選択肢提示
3 □
4 □
□ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
(以下未使用のため省略)
47
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
授業態度(通常の学級)
情報
<態度が良い授業>
図工
4
時間目
<態度が悪い授業>
どれもそれなりに聞いている。
姿勢
時間が経過しても大きくは崩れない。足はそわそわと常に動いている。
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
□ ■ □
離席する
□ ■ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
ぼんやりする
■ □ □
寝る
□ ■ □
<授業中の行動>
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
1 じっとしていない
■
□
□
□
□
2
3
4
5
6
7
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
8 教科書の異なるページを開く
■
□
□
□
□
<集団への態度>
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
はい いいえ
?
1 話している人の顔を見ない
■
□
□
□
□
2
3
4
5
6
7
8
9
□
□
■
■
□
□
□
■
■
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
場に合わない発言がある
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
10 質問が終わる前に答える
11 話し合いに参加しない
48
あくびが時折見られた。
足をそわそわ動かすが、周囲が気にする
ほどではない。
教科書の指定されたページを開いてはいる
が、違う箇所を読んでいる。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
先生の顔は見ているが、発表者の顔は見
ない。
挙手・発言せずに教科書を見て先に進ん
でいる。話し合いの機会はあまりない。
1
2
3
4
5
6
<物の管理>
忘れ物がある
忘れ物をした時に対応しない
必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
机の(上・周囲)が乱れている
物を落とす
落とした物を拾わない
はい いいえ
?
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<参加の仕方>
1 授業の邪魔になっている
2 授業と違うことをしている
はい いいえ
?
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
3 全体ペースに合わない(遅れる、早い)
■
□
□
□
□
全体ペースに遅れる:話を聞いていないた
めスタートが遅れる。早い:発表中などに1
人で先に進んでしまう。
4 指示に従わない(全体指示、個別指示)
■
□
□
□
□
指示を聞いてはいるが、自分なりのやり方
で進めようとする。
5 ノートを取らない
6 クラスで決められているルールを守らない
7 先生を独占したがる
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
その他
49
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
授業態度(通級)
情報
<態度が良い授業>
図工
1
時間目
<態度が悪い授業>
どれもそれなりに聞いている。
姿勢
机の縁に胸をつけてもたれる時もあるが、概ね崩れずに座れている。
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
□ ■ □
離席する
□ ■ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
ぼんやりする
■ □ □
寝る
□ ■ □
1
2
3
4
5
6
7
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
8 教科書の異なるページを開く
<集団への態度>
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
はい いいえ
?
1 話している人の顔を見ない
■
□
□
□
□
2 場に合わない発言がある
■
□
□
□
□
3
4
5
6
7
8
9
□
■
□
□
□
□
■
□
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
10 質問が終わる前に答える
11 話し合いに参加しない
50
あくびが時々見られた。
教科書を立てて机に置き、先生に見えない
よう違うページを見ている時がある。
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
先生の顔は見ているが、発表者の顔は見
ない。
話に出てきた単語から違う話を引っ張って
くる。
発言が挙手システムでないが、聞かれたら
発言する。
話し合いの機会はあまりない。
<物の管理>
1 忘れ物がある
2 忘れ物をした時に対応しない
3 必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
4 机の(上・周囲)が乱れている
5 物を落とす
6 落とした物を拾わない
はい いいえ
?
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<参加の仕方>
授業の邪魔になっている
授業と違うことをしている
全体ペースに合わない(遅れる、早い)
指示に従わない(全体指示、個別指示)
ノートを取らない
クラスで決められているルールを守らない
先生を独占したがる
はい いいえ
?
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
■
■
□
■
■
■
■
その他
51
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
話を聞いていないためスタートが遅れる。
算数
4
情報(先生より) 不得意 1 2 3 ④ 5 得意 成績
中の上
テスト平均
7~8割とれる。
得意な単元
計算(和、積)
苦手な単元
計算(差、商)、筆算、図形
授業内容
単元 調べ方と整理の仕方
22人の怪我に関する一覧表(曜日、学年、場所、部
① 位、怪我の内容)を見て、どの視点でまとめられるか
挙げる。
②
時間目
実際の一覧表を1つの視点(例:場所と怪我の内容)
から見て「正」で計上し、別表に数字を記入していく。
④ その結果、分かったことをノートに書く。
挙手はせず、発表もあまり聞いていない様子で教科書を眺めている。
指示された項目の数え方と違う数え方をする。担任に指摘されて指示されたやり方に
変える。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<数の概念>
1 大小がわからない(量・数字)
□ ■ □
2 数えられない・数えまちがいがある
■ □ □
3 数字と数量が一致しない
□ ■ □
4 大きい数が読めない
□ ■ □
5 桁を誤る
□ ■ □
6 (分数・小数)の大小が分からない
□ □ □
2
3
4
5
6
7
1
2
3
4
5
6
教室
作業の続きや次の作業に取りかかる。たまに発表を聞いて、数字が合っているか確
認している。
担任の話に注意を向けていないため遅れるが、隣の子がしていることを見てやり始
める。OTに「どう書いたらいいの?」と聞く。
③ 計上した数を発表する。
1
場所
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
<計算>
(足し算・引き算・かけ算・割り算)
が難しい
数の合成・分解が難しい
指を使って計算する
記号とは異なる計算をしている
(引き算なのに足し算をしている)
繰り上がり・下がりのある計算で誤る
九九が覚えられない
(分数・小数)の計算が難しい
はい いいえ
?
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
■
<筆算>
(足し算・引き算・かけ算・割り算)の
筆算が難しい
位がそろわない
大きい位から計算する
繰り上がり・下がりの数を忘れる
かけ算・割り算の手順を誤る
割り算の概数(たてる数)をあやまる
はい いいえ
?
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
52
一覧表を見て数えている時
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
聴取 未確認 自由コメント(状況)
1
2
3
4
<文章問題>
文章問題はしない
立式が難しい
答えしか書かない
答えの単位を (誤る ・ 書かない)
<時間・図形・長さ・距離>
時間・分・秒の単位の理解が難しい
時計を読むことが難しい
時間の計算が難しい
長さ・量の単位の理解が難しい
長さ・量の計算が難しい
面積・周囲の長さの計算が難しい
図形の弁別が難しい
図形を書くことが難しい
道具の使用が難しい (定規・コンパス・分度器 ・その他)
10 グラフの読み取り・作成が難しい
11 角度の問題が難しい
1
2
3
4
5
6
7
8
9
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況)
□
□
□
□
■
■
■
■
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
■
■
■
■
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
時計は読めている。
授業の残り時間を正答できる。
丸が綺麗に書けない:本人より聴取
左手で押さえるのが下手だが、線が引けないほどではない。
表に計上した数字が何を意味しているか読み取りにくい。
その他
・算数は普通級で受けているが、グループで他児との関わりが必要な教科(国語、体育など)は取りだしで受け
る。
・教室に入る時、注目されたくないのか「私が入った10秒後に入ってきて」とOTに言う。
先生コメント(普段との比較)
普段と変わりなかったです。
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
「まあまあ。表のやつ、1つずつ書き写すんじゃなくて、『運動場』なら『運動場』で一気に数えて書いた方が楽やっ
た」
53
話す・伝える
1
時間目
情報( 先生より) 不得意 ① 2 3 4 5 得意 登場人物の気持ちや自分がどう思ったか言うことが難しい。
自由作文は書けるが、マニアックな話がどんどん広がっていく。
6~7割くらいとれる。
成績(国語)
普通
テスト平均(国語)
話し合い
得意な単元
自由作文
苦手な単元
授業内容
国語「のはらうた」
単元 詩の読解
場所
通級教室
① 黙読
すぐに読み終えて、違うページを見ていた。
② 1つ1つの詩を読み解く、意見交換
自分からあまり意見は述べないが、聞かれた時は答える。選択肢を出されると答え
るのが早い。
③ 分からない単語を辞書で調べる
④ 順番に音読
見つけられず、違うページを読んでいる。
すらすらと読んでいた。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<話し方>
1 発音不明瞭
■ □ □
2 吃音
□ ■ □
3 スピード( 早 ・ 遅 )
■ □ □
4 声量( 大 ・ 小 )
■ □ □
5 流暢でない
□ ■ □
6 一方的な話し方
□ ■ □
7 主語・述語を間違える
□ ■ □
8 助詞の使い方が不適切 □ ■ □
9 相手によって話し方を変えられない
□ ■ □
10 過剰な敬語
□ ■ □
11 唾がよくとぶ、よだれが出る
□ ■ □
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
1
2
3
4
5
6
7
8
9
<話す内容>
場面に合わない
自分の興味があることのみ
同じことばかり
順序立てて話ができない
内容が幼い
内容・話題が転導する
暴言・下ネタを言う
聞いた内容を伝えない・間違える
自分の気持ち・感想を言えない
□
■
□
□
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
1
2
3
4
<伝え方>
話そうとしない(場面緘黙がある)
クレーン現象
文章で伝えない(単語・二語文)
指示代名詞で伝える(これ・それ・あれ)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
■
□
□
□
□
□
<その他>
1 独り言が多い
2 最後まで話しきらないと、終われない
■
□
■
■
■
□
■
■
□
■
■
■
■
□
■
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
逆に理屈っぽく大人びている。
話に出てきた単語から違う話を引っ張ってくる。
「どう思う?」と聞かれても答えられない。
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
その他
話している子をあまり見ない。自分が話す時は先生にのみ言っている。
54
こもったような声
話を聞いてもらえず結果的に独り言になるが気にしていない。
事例6
5年生男児
(図画工作の授業)
主訴:落ち着きなく自分勝手な言動をするので、友達を傷つけてしまう。授業に集中して向かえず、文
房具で遊んだり、立ち歩いたりするので学習が身につきにくい。
診断名:なし
検査結果:WISC‐Ⅲ:全 IQ(95) VIQ(95) PIQ(96)
言語理解(94) 知覚統合(97) 注意記憶(94) 処理速度(106)
LDI-R:つまずきあり(計算する・行動・社会性)
つまずきの疑い(推論する)
つまずきなし(聞く・話す・読む・書く)
参観授業:図画工作 使用チェックリスト用紙:
「環境」
「授業態度」
「図画工作」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網掛け項目と対応)
①「環境」
人的環境:他児の行動や発言にコメントすることが多い。
先生:黒板に説明用の用紙を貼り付け、全体構成がわかるようになっている。文字も最小限で他児に
はわかりやすいが、本児にとってはその文字数でも多い。
その他:周囲が見える後方中央の席で、周囲が気になる様子。特定の児とのトラブルが多い。
②「授業態度」
授業への関心:離席することがある。担任の説明時にはぼんやりとし机に突っ伏している。
授業中の行動:椅子に座っている時は手遊びや足を動かしていることが多い。キョロキョロしている
ことも多い。
集団への態度:話したいことがあると大きな声になる。挙手はするものの、当てられる前に言ってし
まう。質問されたことには答えるが、それ以外のことも言う。
物の管理:机の周辺が散らかっていても気にせず、はさみで切った切れ端が落ちても拾わない。肘に
当たって、物を落とす。
参加の仕方:全体のペースよりも早く仕上げる。全体への指示は聞けていない。
その他:説明は聞いていないが、ところどころ担任に工程を確認している。
③「図工」
その他:基本的な道具・手指操作は問題ないが、工程をとばす、のりしろ部を切ってしまう。作品が
継ぎ接ぎになる。担任のモデル作品を見て、もっとうまく作るにはどうしたらいいか確認している。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
授業の全体的な印象として、離席があり、全体指示や説明時には机に突っ伏している状態、手遊び
や足を動かしていることなどから授業に対しての意欲が低いと捉えられる行動が見られる。しかし、
失敗はあるが、作品を修正したり、行き詰ると担任に確認したり、モデル作品を見てうまく作るには
どうしたらいいかと確認する姿もあり、意欲的と捉えられる行動も見られる。授業の内容を把握する
ことは、全体指示はあまり理解の助けにはなっておらず、黒板の説明用の用紙を見ながら進めている
が、細かい内容までは参考にしておらず、工程をとばしてしまうことがある。作品を作り始めるのが
早く、終わるのも早い為、終わった後は周囲が気になり、歩き回り、他児の作品をコメントすること
が見られる。
55
環境
5
時間目
主訴 落ち着きなく自分勝手な言動をするので、友達を傷つけてしまう。授業に集中して向かえず、文房具で遊んだ
り、立ち歩いたりするので学習が身につきにくい。
学校周囲の環境
教室の場所 3階
先生( 1人 男 50歳くらい)
クラスの人数 14名 (4・5年複式学級各7名)
喋っている子の人数 3名/授業には参加
動いている子の人数 2名/ 自分の席にはいる
対象児の位置(俯瞰図)
(俯瞰図)
黒
板
廊下
窓
本児
※席順、黒板などを記載
よく発言して
いる児
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
□
■
□
■
□
■
■
□
■
□
7 □
■
8
9
10
11
12
13
■
■
□
□
□
■
□
□
■
■
■
□
14 ■
□
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
□ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 ■
2 ■
56
影響
あり
?
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
■
影響
?
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
本児から関わりに行く
落ちた消しゴムを拾ってもらうが、気付かず
発表に対して一部
他児の発表などに対して発言している
「やめて」と言われてもすぐにやめられない
からかい口調
よく喧嘩をする対象
聴取 自由コメント(状況等)
あると取り組める
机間指導で個別声かけ
全体の中での働きかけは少ない
全体には良いが、本児にとっては少し遅め
3 ■
4 □
□ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
□
□
□
□
□
□
□
□
?
□
□
□
<特別教室>
□ 特別教室までの移動距離が遠い
□ 分かりにくい場所に特別教室がある
□ 廊下に掲示物が多い
影響
?
□
□
□
■
■
□
<音>
■ 室外からの音が気になる教室である
■ 室内の音が気になる(騒がしい)教室である
声(大・小・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
先生・発表者の声が聞き取りにくい
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<座席>
□ 対象児の座席が適切でない
黒板からの距離(遠い・近い・適度)
影響
?
■
■
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
1 ■
□
□
□
□
はい いいえ
1 □
2 □
□
□
影響
はい いいえ
1 □
2 □
3 ■
□
□
<掲示物・黒板>
■ 黒板の周囲に掲示物が多い
■ 目につきやすい掲示物がある
■ 黒板周りが整理されていない
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
■
□
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
■
■
■
4 ■
□
<その他>
給食の匂いがする
教室内が変化(動き・音)に乏しい
クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
他児を見渡せ、気になる
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
その他
周囲を見渡せる座席で、周囲のことが気になる様子。特定の児とトラブルが多い。
57
本児には多い
授業態度
情報
<態度が良い授業>
特になし
5
時間目
<態度が悪い授業>
全授業
姿勢
基本的に机にもたれた前傾位。または椅子にもたれた後傾位が多い、作業中には姿勢を整える場面もみら
れる。その場であるが、ゴソゴソと動くことが多く見られる。
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
■ □ □
離席する
■ □ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
ぼんやりする
■ □ □
寝る
□ ■ □
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
8
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
教科書の異なるページを開く
■
■
□
■
■
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
<集団への態度>
話している人の顔を見ない
場に合わない発言がある
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
質問が終わる前に答える
はい いいえ
?
□
■
■
□
□
□
■
■
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
■
□
■
□
□
■
□
■
□
□
■
□
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11 話し合いに参加しない
□
□
■
□
□
■
□
□
58
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
準備が整っていない
他者の作品を見に行く
机に突っ伏している
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
■
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
足や手を動かす
周囲をチェックするように
消しゴム、鉛筆で
口に物を入れること多い
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
見ないこともある
話したいことがあると大きな声になる
作品の進行の確認。
質問以外にも答えている。
自分の意見が通らない時には参加しにくい
<物の管理>
1 忘れ物がある
2 忘れ物をした時に対応しない
3 必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
はい いいえ
?
■
□
□
□
□
□
■
□
□
■
■
□
□
□
□
作品で出た切れ端など落ちても気にしな
い。
4 机の(上・周囲)が乱れている
■
□
□
□
□
制作過程で出た切れ端が落ちても気にし
ない。
5 物を落とす
6 落とした物を拾わない
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
<参加の仕方>
授業の邪魔になっている
授業と違うことをしている
全体ペースに合わない(遅れる、早い)
指示に従わない(全体指示、個別指示)
ノートを取らない
クラスで決められているルールを守らない
先生を独占したがる
はい いいえ
?
■
■
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
肘が当たっても気付かない
気付かない
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
本児のコメントが多く、途中で中断
消しゴムと鉛筆を転がす
指示の前に始める
手順が違う
促しでノートを記載
相手の嫌がることをしつこく言う
その他 説明を一つ一つ確認せず、自分の知りたい時に工程を担任に確認をしている。最終、担任のモデル
作品を見てどうやったら上手く作れるのか確認している。
59
図画工作
情報( 先生より) 5
時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
単元 蛇つくり
場所
教室
① 設計図に色を塗る
② 設計図を切る
③ 組み立てる
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<作製内容・結果>
1 立体的な絵が描けない
□ ■ □
2 描画が難しい(自由描画・模写・その他)
□ ■ □
3 人の絵がうまく描けない
□ ■ □
(頭足人・1次元・位置関係・バランス・動きのある絵・横顔)
4 立体の制作物を作ることが難しい
(位置関係が異なる)
5 文字を書く(文章で説明を加える)
6 遠近感が取れていない
7 斜めの線を描くことが難しい
8 絵を描かない
9 仕上がりが雑
10 時間内に完成しない
11 使っている色が少ない
12 汚れている
13 提出しない
<作製に対する態度>
製作に取り組もうとしない
取り組むまでに時間がかかる
取り組み時間が過剰に(早い・遅い)
間違ったことを行っている
人のまねをする
壊す
姿勢が崩れる
汚れることを極端に(好む・嫌う)
特定の物を使いたがらない
( のり ・ 粘土 ・ その他 )
10 チャイムが鳴ってもし続ける
11 工程を間違える
12 図工室に行かない
1
2
3
4
5
6
7
8
9
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
■
■
□
■
■
■
■
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
■
■
□
□
■
□
■
■
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
60
絵を描くことは好き
人よりも早く仕上げる
未確認 自由コメント(状況等)
説明を最後まで聞かずに取り掛かり始める
<作製周辺>
1 机の上が乱雑になり作業に支障がある
2 道具の使い方がぎこちない
はい いいえ
?
聴取
■
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
■
■
■
■
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
■
□
□
□
□
□
□
■
□
(はさみ、のり、絵具、彫刻刀、かなづち 、のこぎり、カ ッター その他)
3 けがをする
4 刃物を人に向ける・振り回す
5 順番を待たない
道具を独占する
6
(複数人数で一つの物を使う時)
7 必要な道具を揃えられない
8 隣りの人との位置関係が近すぎる
9 道具を壊す
10 道具が壊れる
11 持ち物がそろっていない
12 道具の使い方を間違えている
13 机を彫る、落書きをする
14 共同作品
(一人で作ろうとする・参加しない・人の場所をする)
15 学校の道具を持って帰る
16 人の作品に(手を加える・口を出す)
未確認 自由コメント(状況等)
机上のものがよく落ちる
遠くで向けている
途中で取りにいく
その他
絵や工作などは好きでよく行っている。基本的な操作は問題ない。ハサミ操作では手馴れていてスピード等には問題は
ないが、工程をとばしており、のりしろのところまで切ってしまい、後でセロハンテープで継ぎ接ぎしている。最終、担任の
モデル作品を見てどうやったら上手く作れるのか確認している。
先生コメント(普段との比較)
外部の方が来ているので張り切っている様子。
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
授業はまあまあ。工作は簡単。
61
62
事例7
5年生男児
(国語の授業)
主訴:書くことが苦手 不注意の傾向も強い
診断名:アスペルガー障害
検査結果:WISC-Ⅳ:全 IQ(94) 言語理解(115) 知覚推理(102) ワーキングメモリー(71) 処理速度(83)
DEM:テスト C で読み誤りが多い(検査時:注意の影響が疑われる)
、視知覚は問題なし
音読検査:有意味と無意味語で差がある(無意味語の処理が苦手)
参観授業:国語
使用チェックリスト:「環境」「授業態度」「国語」「書く」
【チェックリストのまとめ】※使用したチェックリストごとに記載(網けかけ項目と対応)
① 「環境」
先生:授業はメリハリがあり、声の大きさも聞きやすい。本児にはやや早目のテンポである。
机間指導での本児への個別の声かけがあることで、課題への取りかかりが遅れても取り組める。
板書の量はクラス全体としては適度だが、書くことに時間がかかる本児には多い。
②「授業態度」
姿勢:臀部は前に滑り、運筆にともない姿勢がくずれる。椅子の端に座る。片膝を上げる。
集団への態度:自分が書き終えていない時でも、立ち上る・両手を挙げるなど、自分が発表すると
アピールしている。発表の回答がずれること、他児の発言と同じことを再度発言することがある。
参加の仕方:書くことに非常に時間がかかり、周囲が終わっても一人だけ板書をしている。
③「国語」
・
「書く」
文字を書く:一文字を書く間に、複数回黒板を見ている。筆圧は一定しておらず、全体的には薄い。
筆順の誤り、とめ・はらいの方向の誤りがある。
漢字:へんの省略やつくりの誤り、線や点の数や位置の誤りが見られる。具体的には、
「湖」を「水 月」
と書く、
「等」の「寸」の部分の横線がない、
「酒」を「酉」と書くなどである。
文章を書く:枠の中に複数の文字を書く際に、文字の大きさが一定していない。
その他:鉛筆は静的三指握りで保持。書いたり、消したりの繰り返しが多い。ノートを押さえない。
授業内容:各自が辞書で調べる課題場面では、課題への取りかかりが遅れている。
先生コメント:普段書かないことが多いが、今日は見学者がある為か、久しぶりに書いていた。
【臨床像のまとめ】※チェックリストを基にまとめた臨床像
本児は授業に参加して注目されたい気持ちがある一方、書くことに労力を要し、書く課題全般に対す
る苦手意識がある。発表の様子からは状況理解の難しさの影響も考えられたが、書きながら先生の話や
他児の発表を聞くといった注意の分配に関して配慮が必要な可能性もある。
「書く」ことに関しては、一文字を書き写すにも複数回見ることが必要であり、漢字では細部の省略・
誤りが多くみられた。このことから、情報量が多くなった場合、線や点の構成要素を効率的に記憶する
ために、意味的な塊(へんやつくり等)におきかえる方略をとることが難しい可能性があると考えられ
た。本児はワーキングメモリーの容量が少ないこともあり、画数の多い漢字を単に形(点や線)として
視覚的に記憶することが困難となってきている可能性がある。また、運筆や姿勢の観察からは筋緊張も
低く、運動感覚から運動の手順として、文字を学習することの困難さも有していると考えられた。
今回の観察と事前の検査結果からは上記内容が考えられたが、視覚記銘の方略の確認(本人からの情
報聴取「へんやつくりの捉え方 等」
)
、注意の分配と運動感覚に関する評価を更に行う必要がある。
63
環境
5
時間目
主訴
書くことが苦手 不注意の傾向も強い
学校周囲の環境
クラスの場所 3階
先生 (人数1名 女 25 歳くらい)
クラスの人数 29名
喋っている子の人数 数名(授業には参加)
動いている子の人数 数名(自分の席にはいる)
対象児の位置(俯瞰図 )
※席順、黒板などを記載
(俯瞰図)
黒
板
廊下
窓
本児
よく発言している児
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
6 ■
□ 粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
7 □
■
8
9
10
11
12
■
□
□
□
■
□
■
■
■
□
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
13 ■
□ 粗雑な対応をする(邪険、無視など)
14 □
■
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
■ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
■ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 □
2 □
64
影響
あり
?
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
■
□
□
□
□
本児の発表に対してなど関わり
普段の関わり自体は悪くない(聴取)
□
■
□
発表に対して一部あるが本人への影響は?
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
他児の発表などに対しては、本児が発言して
いる場面もある
隣の子の顔を一度触る
聴取 自由コメント(状況等)
適度で、あると取り組める
机間指導で個別声掛け
全体指導の中での働きかけ・配慮は少ない
主に個別対応
全体的にはテンポも良いが、本児にとっては
少し早目のテンポ
聞きやすい
3 □
4 □
■ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
■ 整理されていない
□
□
□
□
□
□
□
□
?
□
□
□
<特別教室>
■ 特別教室までの移動距離が遠い
■ 分かりにくい場所に特別教室がある
■ 廊下に掲示物が多い
影響
?
□
□
□
□
□
□
<音>
■ 室外からの音が気になる教室である
■ 室内の音が気になる(騒がしい)教室である
声(大・小・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
先生・発表者の声が聞き取りにくい
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<座席>
□ 対象児の座席が適切でない
黒板からの距離(遠い・近い・適度)
影響
?
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
1 ■
□
□
□
□
はい いいえ
1 □
2 □
□
□
影響
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
□
□
<掲示物・黒板>
■ 黒板の周囲に掲示物が多い
■ 目につきやすい掲示物がある
■ 黒板周りが整理されていない
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
□
■
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
■
■
■
4 □
■
<その他>
給食の匂いがする
教室内が変化(動き・音)に乏しい
クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
その他
クラス全体として落ち着いており、授業もメリハリがある
65
クラス全体としては適度だが、本児には多い
事前準備したカードを使用
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
→移動教室の観察場面なし
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
場面によってやや大きい
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
授業態度
情報
<態度が良い授業>
家庭科は比較的丁寧に裁縫もする
(本児自身は理科と図工が好き)
5
時間目
<態度が悪い授業>
(本児自身は自分で苦手な教科はないと話す)
姿勢
背もたれにもたれ前滑り(骨盤後傾)
椅子の端に座る
運筆にともなう姿勢のくずれがある
片膝を上げて,片手で書く(ノート押さえない)
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
■ □ □
離席する
□ ■ □
席に戻らない
□ ■ □
部屋を出て行く
□ ■ □
ぼんやりする
□ ■ □
寝る
□ ■ □
1
2
3
4
5
6
7
8
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
教科書の異なるページを開く
はい いいえ
?
■
■
□
■
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
■
■
□
■
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<集団への態度>
1 話している人の顔を見ない
2 場に合わない発言がある
はい いいえ
?
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
3 声の大きさが適切でない
■
□
□
□
□
4
5
6
7
8
9
□
□
□
□
□
■
■
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
10 質問が終わる前に答える
11 話し合いに参加しない
66
朝保健室登校し、授業に遅れる
観察時には、あまり見られない
観察時には、あまり見られない
→普段はひらかないことがある
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
ノートを書いていて、話している人を見ないことは
ある
過度に挙手したり、立ちあがってアピールしてい
る。声も大きめ。
挙手して発表したがる
質問と回答内容が少しずれる・他児がすでに言っ
たことを言う
はい いいえ
?
□
□
■
□
□
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
4
5
6
<物の管理>
忘れ物がある
忘れ物をした時に対応しない
必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
机の(上・周囲)が乱れている
物を落とす
落とした物を拾わない
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<参加の仕方>
授業の邪魔になっている
授業と違うことをしている
全体ペースに合わない(遅れる、早い)
指示に従わない(全体指示、個別指示)
ノートを取らない
クラスで決められているルールを守らない
先生を独占したがる
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
□
□
■
□
■
□
□
□
■
□
□
□
■
□
1
2
3
■
□
□
■
□
□
■
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
保護者が対応している(自己管理?)
辞書のケースが肘にあたり落ちる
辞書のケースを、机から落として気づかない
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
遅れてノートを書いている
書くスピードが遅い
観察時はノートを書くが、普段は書かない
掃除をしない
⇒周囲から良く思われないこともある
その他
観察時には比較的がんばっていた様子。注目されたいという気持ちは強いが、表現としてはまだ幼い部分もあるのかもしれない。
67
国語
情報(先生より) 5
時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 ?
成績: テストを白紙で出して1になった
テスト平均
得意な単元 ?
苦手な単元 国語は全般
授業内容
単元 音読み・訓読み
場所 通常の学級
①
漢字の読み
(1文章の中に、同じ漢字が異なる読みで出てくる)
板書は写しているが、時間がかかっている。
②
音読・訓読について
前回の授業の確認や説明中も、本児はまだ板書を書き写している。
自分が終わってなくても、発表しようとアピール。
③
色々な漢字の音読調べ(辞書を使って調べよう)
自分の辞書は準備するが、何をどう調べて良いか分かっていない。個別で説明さ
れて取り組み始める。
④
漢字クイズ
意欲的に取り組んでおり、発表も積極的。
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<数の概念>
1 「読む」に問題がある
□ □ ■
→評価用紙「読む」をCheck !
2 「書く」に問題がある
■ □ □
→評価用紙「書く」をCheck!
3 「聞く・理解する」に問題がある
□ □ ■
→評価用紙「聞く・理解する」をCheck!
4 「話す・伝える」に問題がある
□ □ ■
→評価用紙「話す・伝える」をCheck!
その他
1学期後半は学校にいけず、2学期より国語等は取り出しになった。
本日は人が見に来るということで、国語の授業に参加している面がある。
先生コメント(普段との比較)
普段よりもがんばって参加 久しぶりにノートを書いている
人が見に来るということで張り切っていた様子
漢字クイズの様なゲーム感覚のものは、本人も好きなので普段も参加しやすい
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
「普通・・ べつに・・(最後の漢字クイズについて話す)『対面』とかも・・あったし」
68
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
■
□
□
□
□
□
□
□
読みのつまづきは指摘されていないが、読み書き検査では
無意味語の読み↓
4年生までは授業の遅れは無かったが、社会的な文脈の理
解には疑問がのこる
書く
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ
<文字を書く>
1 文字を書こうとしない
■ □
(ひらがな・カタカナ・漢字)
2 字が斜めになっている
□ ■
3 字が整っていない(大きさ・形)
■ □
4 読めない字を書く
□ ■
5 とめ・はね・はらい ができない
■ □
6 枠に合わない
□ ■
(はみ出る・小さすぎる・そろわない)
7 鏡文字
□ ■
8 なぞる事ができない(線からはみ出す)
□ □
9 筆圧 ( 薄い ・ 濃い )
■ □
10 筆順を間違える
■ □
11 特殊音節(拗音・促音・長音) が書けない
■ □
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
<漢字>
漢字を使わない
漢字を間違える
読みが同じ漢字での間違い
(例.明るい→赤るい、火曜日→花曜日 )
送り仮名を間違える
へんとつくりの位置関係を間違える
へん・つくりを間違っている
(例.住所:じゅうしょ→往所)
線・点が(多い・少ない)
線が(長すぎる・短すぎる)
点の位置を間違える
意味での間違い
(家に帰る→家に返る、つよい→弱い)
<文章を書く>
1 枠に合わない
(はみ出す・小さい・偏る・そろわない・斜めになる)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
(主語・述語・目的語)が抜ける
接続詞を使わない
書かない
平仮名・カタカナが混ざる
(例.いただきまス・らんどせる)
指定された量より(少ない・多い)
「は」と「わ」、「へ」と「え」、
「を」と「お」を間違える
助詞の使い方を間違える
「カギ括弧」を使わない
句読点がない
(観察したこと・経験したこと)を書かない
(感情・感想・考え)を書かない
説明文を書かない
?
聴取
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
■
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
本人が書いた文字より
■
□
□
□
□
「駅」→「馼」
■
■
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
「寺」の「寸」の横棒がない
□
■
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
■
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
■
□
□
□
掲示物より:「今年の目標」の文章
□
□
□
□
□
□
■
□
□
■
■
■
□
■
■
□
□
□
□
□
□
■
■
■
□
□
□
□
□
□
掲示物より
69
未確認 自由コメント(状況等)
平仮名はまだ書く方だが、カタカナは曖昧なものが
ある
本人が書いたものより
本人が書いたものより
本人が書いたものより
本人が書いた文字より:はね・はらいの方向の誤り
がある
枠がある方が文字の大きさが整いやすい
本人が書いたものより
一定もしていない
「ぎゅ」が書けなかった
未確認 自由コメント(状況等)
「湖」→「水月」,「酒」→「酉」
本人が書いた文字より
本人が書いた文字より
未確認 自由コメント(状況等)
掲示物より
掲示物より
掲示物より
5年生になってから特に嫌がる
最近は書いていない
最近は書いていない
最近は書いていない
14
15
16
17
18
時系列がバラバラ
段落を(分けない・分けすぎる)
段落の初めに一マス開けない
表現が特有(例.ふわふわな石)
主客転倒(例.来る・行くの使い間違い)
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
<習字>
しない
練習しない
墨をすれない・墨が薄い
墨汁をこぼす・飛ばす
服・体が極端に汚れる
筆を正しく持てない
はね・はらい・とめができない
紙が破れる
名前を書くところがない
太すぎる・細すぎる
半紙の大きさと文字のバランスがおかしい
半紙が汚れる・墨が垂れている
半紙がしわくちゃ
掲示されている習字の量が少ない
指定された内容と異なることを書く
1
2
3
4
<消しゴム>
紙が破れる
消さない
消えていない
消しゴムが折れる
1
2
3
4
5
<その他>
えんぴつの持ち方がおかしい
紙を押さえない
えんぴつの芯が折れる
姿勢が崩れる
遅い・速い
(授業のペースに間に合わない・丁寧さに欠ける)
6 書いたり消したりを繰り返す
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
■
□
■
■
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
□
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
■
■
■
■
その他
一文字を黒板から写すにも、何度も黒板を見て書いている。
線の重なりの捉えが部分的で、へんやつくりとしての捉えには疑問がのこる
(全体↔部分の関係性が効率的に処理できていない可能性もある?)
低学年の漢字も、覚えていない文字が多そう。
70
■
■
■
■
□
掲示物より:「今年の目標」の文章
未確認 自由コメント(状況等)
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
静的三指握りで保持している
片手で書いている
一人で書いている
やや多い
付
録
71
このチェックリストの使い方
【チェックリストの使用目的】
学校訪問経験を行なう作業療法士に評価の視点を提供するとともに、支援の効果を示すためにも使用
する事ができます。
【チェックリストの使用方法】
■チェックリストには環境、授業態度と 11 種類の学習に関するものの計 13 種類があります。
<環
境>
<授業態度>
<学
習> 国語、算数、体育、音楽、図画工作、書く、話す・伝える、聞く・理解する、読む
■チェックリストは対象児の相談内容に応じて、組み合わせて使用してください。
■〈環境〉のチェック項目は以下を基準としチェックし、自由コメントには状況等を記載してください。
「観察された」
(観察されたもの)
「観察されなかった」
(観察されなかったもの)
「影響あり」
(観察された状況が本児に影響している)
「?」
(観察された環境が本児に影響があるか不明なもの)
「聴取した」
(先生などから情報収集したもの 聴取後に「影響ある」
「なし」をチェックしても良い)
チェック項目に(○○・××)という選択肢がある場合は、該当する内容をチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
■
□
□
■
□
■
□
■
■
□
■
□
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
72
影響
あり
?
■
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
■
□
□
□
□
□
本児から関わりに行く
落ちた消しゴムを拾ってもらうが、気付かず
発表に対して一部
■〈学習〉のチェック項目は以下を基準としチェックし、自由コメントには状況等を記載してください。
「は い」
(観察された行動)
「いいえ」
(観察されなかった行動)
「 ? 」
(観察はされなかったが、疑問が残る)
「聴取した」
(先生などから情報収集したもの 聴取後に「はい」
「いいえ」をチェックしても良い)
<作製内容・結果>
1 立体的な絵が描けない
2 描画が難しい(自由描画・模写・その他)
3 人の絵がうまく描けない
(頭足人・1次元・位置関係・バランス・動きのある絵・横顔)
はい いいえ
?
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
■
■
□
□
□
□
□
□
□
■
□
□
□
絵を描くことは好き。
【チェックリストの注意点】
■このチェックリストは学校支援(巡回相談等)を行なう作業療法士に評価の視点を提供するためのも
のです。
■このチェックリストは学校環境で見られる子どもの現象を整理するためのものです。
■このチェックリストは小学校(通常の学級)での学校訪問(巡回相談等)を想定したものです。
■お気づきの点がありましたら、OT チームにご連絡頂きますよう、お願い致します。
73
環境
時間目
主訴
(俯瞰図)
学校周囲の環境
教室の場所
先生( 人 女/男 歳くらい)
クラスの人数
喋っている子の人数 /
動いている子の人数 /
対象児の位置(俯瞰図)
※席順、黒板などを記載
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
観察 されな
された かった
1
2
3
4
5
6
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
7 □
□
8
9
10
11
12
13
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
14 □
□
<人的環境>
クラスメイトからの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助される
触れられる
粗雑な対応をされる(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
クラスメイトへの関わり(多い・少ない・普通)
過干渉
干渉なし
援助する
触れる
粗雑な対応をする(邪険、無視など)
特定の対象児がいる
(好き・気になるなど)
<先生>
□ 全体指導方法の特徴がある
全体への発信(多い・少ない・適度)
対象児への直接的な関わり
(多い・少ない・適度)
対象児の特性に応じた関わり
(多い・少ない・適度)
□ 話し方の特徴がある
速度(早い・遅い・適度)
大きさ(大きい・小さい・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
ジェスチャー(多い・少ない・適度)
めりはりが(ある・なし・普通)
説明量(多い・少ない・適度)
はい いいえ
1 □
2 □
74
影響
あり
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
影響
?
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
3 □
4 □
□ 板書に特徴がある
板書の量(多い・少ない・適度)
文字
(大きい・小さい・見やすい・見にくい)
色分け(多い・少ない・適度)
□ 整理されていない
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<掲示物・黒板>
□ 黒板の周囲に掲示物が多い
□ 目につきやすい掲示物がある
□ 黒板周りが整理されていない
影響
?
□
□
□
□
□
□
<特別教室>
□ 特別教室までの移動距離が遠い
□ 分かりにくい場所に特別教室がある
□ 廊下に掲示物が多い
影響
?
□
□
□
□
□
□
<音>
□ 室外からの音が気になる教室である
□ 室内の音が気になる(騒がしい)教室である
声(大・小・適度)
声のトーン(高い・低い・適度)
先生・発表者の声が聞き取りにくい
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<座席>
□ 対象児の座席が適切でない
黒板からの距離(遠い・近い・適度)
影響
?
□
□
□
□
影響
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
はい いいえ
1 □
2 □
はい いいえ
1 □
はい いいえ
1 □
2 □
3 □
□
□
□
4 □
□
<その他>
給食の匂いがする
教室内が変化(動き・音)に乏しい
クラス全体の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
対象児の物品管理が粗雑
ロッカーが整頓されて(いる・いない・普通)
机周囲が整頓されて(いる・いない・普通)
その他
75
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
聴取 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
授業態度
情報
<態度が良い授業>
時間目
<態度が悪い授業>
姿勢
1
2
3
4
5
6
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<授業への関心>
授業に遅れる
□ □ □
離席する
□ □ □
席に戻らない
□ □ □
部屋を出て行く
□ □ □
ぼんやりする
□ □ □
寝る
□ □ □
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
8
<授業中の行動>
じっとしていない
キョロキョロしている
机や椅子をガタガタさせる
手遊びをしている
鉛筆を噛んでいる
靴を脱ぐ
教科書を開かない
教科書の異なるページを開く
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<集団への態度>
話している人の顔を見ない
場に合わない発言がある
声の大きさが適切でない
挙手しない
発言しない
挙手するが答えない
当たる前に発言する
当てられないと怒る
質問の応答が難しい
(答えない・沿わない答え)
質問が終わる前に答える
話し合いに参加しない
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
□
□
□
□
□
□
□
□
76
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
4
5
6
<物の管理>
忘れ物がある
忘れ物をした時に対応しない
必要物品の準備をしない・片付けをしない
(途中で気付く・最後まで気がつかない)
机の(上・周囲)が乱れている
物を落とす
落とした物を拾わない
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<参加の仕方>
授業の邪魔になっている
授業と違うことをしている
全体ペースに合わない(遅れる、早い)
指示に従わない(全体指示、個別指示)
ノートを取らない
クラスで決められているルールを守らない
先生を独占したがる
はい いいえ
?
1
2
3
4
5
6
7
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
□
□
□
□
□
□
□
その他
77
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
教科学習
78
国語
情報(先生より) 時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
単元
場所
①
②
③
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<数の概念>
1 「読む」に問題がある
□ □ □
→評価用紙「読む」をCheck !
2 「書く」に問題がある
□ □ □
→評価用紙「書く」をCheck!
3 「聞く・理解する」に問題がある
□ □ □
→評価用紙「聞く・理解する」をCheck!
4 「話す・伝える」に問題がある
□ □ □
→評価用紙「話す・伝える」をCheck!
その他
先生コメント(普段との比較)
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
79
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
算数
情報(先生より) 時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
単元
場所
①
②
③
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
聴取
<数の概念>
1 大小がわからない(量・数字)
□ □ □ □
2 数えられない・数えまちがいがある
□ □ □ □
3 数字と数量が一致しない
□ □ □ □
4 大きい数が読めない
□ □ □ □
5 桁を誤る
□ □ □ □
6 (分数・小数)の大小が分からない
□ □ □ □
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
<計算>
(足し算・引き算・かけ算・割り算)
が難しい
数の合成・分解が難しい
指を使って計算する
記号とは異なる計算をしている
(引き算なのに足し算をしている)
繰り上がり・下がりのある計算で誤る
九九が覚えられない
(分数・小数)の計算が難しい
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
2
3
4
5
6
<筆算>
(足し算・引き算・かけ算・割り算)の
筆算が難しい
位がそろわない
大きい位から計算する
繰り上がり・下がりの数を忘れる
かけ算・割り算の手順を誤る
割り算の概数(たてる数)をあやまる
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<文章問題>
文章問題はしない
立式が難しい
答えしか書かない
答えの単位を (誤る ・ 書かない)
はい いいえ
?
1
2
3
4
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
1
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
80
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
聴取 未確認 自由コメント(状況)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況)
□
□
□
□
□
□
□
□
<時間・図形・長さ・距離>
時間・分・秒の単位の理解が難しい
時計を読むことが難しい
時間の計算が難しい
長さ・量の単位の理解が難しい
長さ・量の計算が難しい
面積・周囲の長さの計算が難しい
図形の弁別が難しい
図形を書くことが難しい
道具の使用が難しい (定規・コンパス・分度器 ・その他)
10 グラフの読み取り・作成が難しい
11 角度の問題が難しい
1
2
3
4
5
6
7
8
9
未確認 自由コメント(状況等)
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
その他
先生コメント(普段との比較)
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
81
体育
情報(先生より) 時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
単元
場所
①
②
③
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
聴取
〈着替え〉
1 帽子をかぶらない
□ □ □ □
2 体操袋に入れない
□ □ □ □
3 人の服を着ている
□ □ □ □
4 時間がかかる(動作が遅い、中断する) □ □ □ □
5 裏表が逆 (上衣 ・ 下衣) □ □ □ □
6 前後が逆 (上衣 ・ 下衣)
□ □ □ □
7 靴の左右を間違える
□ □ □ □
8 靴下の踵が前にくる
□ □ □ □
9 隠さず着替える(水泳)
□ □ □ □
10 取りかかりが遅い
□ □ □ □
11 たたまない
□ □ □ □
12 脱ぎ散らかす
□ □ □ □
13 地べたに座る
□ □ □ □
14 肌着を着忘れる
□ □ □ □
15 着替えを手伝ってもらっている
□ □ □ □
16 服に手足を通す位置を間違う
□ □ □ □
17 ボタンの着脱(しない・遅い)
□ □ □ □
18 ズボンからシャツが出ている
□ □ □ □
19 着替えない
□ □ □ □
20 靴ひもが結べない
□ □ □ □
21 その他( ) □ □ □ □
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
<基本的運動>
足をすってベタベタと歩く
走るのが遅い
走り方がぎこちない
よくこける
ジャンプ(しない、出来ない、ぎこちない)
スキップ・ケンケン(しない、ぎこちない)
模倣しない(遅れる、異なる、部分的)
すぐ歩く
すぐ座り込む
体育座りをしない
身体がかたい
しゃがむ(しない、続かない)
その他( )
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
82
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
<運動技能>
縄跳びが難しい
鉄棒が難しい
マット運動が難しい
跳び箱が難しい
ダンスが難しい
球技が難しい(受ける、投げる、よける)
水泳(顔付け、浮く、バタ足)
準備体操が難しい
リレー(コースに沿えない、バトン)
その他( )
<集団活動>
1 先生の指示を聞いていない
・理解していない
2 周囲と違うことをしている
3 準備・片付け(しない、邪魔になっている)
4 行動が遅れている
5 人との距離が(近い・遠い)
6 テンションが過剰に高い
7 ぼんやりしている
8 チームプレイが難しい
9 勝ちにこだわる
10 ルールが守れない・理解していない
11 参加しない(部分的、全体)
12 その他( )
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
その他
先生コメント(普段との比較)
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
83
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
音楽
情報(先生より) 時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
単元
場所
①
②
③
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<歌う>
1 音程が合わない
□ □ □
2 リズムが合わない
□ □ □
3 スピードの調節(速・遅・一定しない)
□ □ □
4 声量の調節(大・小・一定しない )
□ □ □
5 歌詞が違う
□ □ □
6 歌い出しがずれる
□ □ □
7 歌わない(全部・部分的)
□ □ □
8 歌わない(一人で・集団の中で・人前で)
□ □ □
9 歌う時に体が動く
□ □ □
10 輪唱ができない
□ □ □
11 合唱で自分のパートが分からなくなる
□ □ □
12 発音が不明瞭
□ □ □
13 体に力が入っている
□ □ □
1
2
3
4
5
6
<聴く>
歌(音楽)を聴いていないように見える
耳をふさぐ
曲を聴いた感想を書かない
曲の雰囲気がわからない
黙って聞かない
別の音を鳴らす
はい いいえ
?
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
84
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
<楽器>
1 吹かない(全部・部分的)
2 吹かない(一人で・集団の中で・人前で)
3 音量の調節
(大・小・一定しない・変化をつけられない)
4 指を見て吹く
5 左右の手が逆
6 音を間違える
7 片手だけが動いている
8 穴がふさぎきれない
9 違う曲を吹く
10 指使いが異なる
11 音がつながらない
12 タンギングしない
13 ホースを使う
14 よだれが出る
15 違う時に音を鳴らす
16 楽器を落とす
17 特定の楽器をしたがる
18 楽器の持ち方が異なる
19 楽器の使い方が異なる
20 扱いが雑
1
2
3
4
5
6
7
<楽譜>
記号の意味がわからない
記号が書けない
音階がわからない
音符がわからない
ページをめくらない
楽譜を見ない
楽譜を出さない
<集団活動>
1 並んで(集まって)いられない
2 待っていられない
3 音楽室に行かない
未確認 自由コメント(状況等)
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
その他
先生コメント(普段との比較)
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
85
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
図画工作
情報(先生より) 時間目
不得意 1 2 3 4 5 得意 成績
テスト平均
得意な単元
苦手な単元
授業内容
単元
場所
①
②
③
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
聴取
<作製内容・結果>
1 立体的な絵が描けない
□ □ □ □
2 描画が難しい(自由描画・模写・その他) □ □ □ □
3 人の絵がうまく描けない
□ □ □ □
(頭足人・1次元・位置関係・バランス・動きのある絵・横顔)
4 立体の制作物を作ることが難しい
(位置関係が異なる)
5 文字を書く(文章で説明を加える)
6 遠近感が取れていない
7 斜めの線を描くことが難しい
8 絵を描かない
9 仕上がりが雑
10 時間内に完成しない
11 使っている色が少ない
12 汚れている
13 提出しない
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
<作製に対する態度>
製作に取り組もうとしない
取り組むまでに時間がかかる
取り組み時間が過剰に(早い・遅い)
間違ったことを行っている
人のまねをする
壊す
姿勢が崩れる
汚れることを極端に(好む・嫌う)
特定の物を使いたがらない
( のり ・ 粘土 ・ その他 )
チャイムが鳴ってもし続ける
工程を間違える
図工室に行かない
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
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□
□
□
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□
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□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取 未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
86
<作製周辺>
1 机の上が乱雑になり作業に支障がある
2 道具の使い方がぎこちない
(はさみ、のり、絵具、彫刻刀、かなづち 、のこぎり、カ ッター その他)
3 けがをする
4 刃物を人に向ける・振り回す
5 順番を待たない
道具を独占する
6
(複数人数で一つの物を使う時)
7 必要な道具を揃えられない
8 隣りの人との位置関係が近すぎる
9 道具を壊す
10 道具が壊れる
11 持ち物がそろっていない
12 道具の使い方を間違えている
13 机を彫る、落書きをする
14 共同作品
(一人で作ろうとする・参加しない・人の場所をする)
15 学校の道具を持って帰る
16 人の作品に(手を加える・口を出す)
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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□
□
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□
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□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
その他
先生コメント(普段との比較)
子どもの感想 (授業は面白かった?難しかった?)
87
未確認 自由コメント(状況等)
学習の基礎
88
聞く・理解する
時間目
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<聞く態度>
1 ボーっとしている
□ □ □
2 周りの人と話をしている
□ □ □
3 話す人を見ない
□ □ □
4 聞く姿勢ではない(例:机に突っ伏して聞く) □ □ □
5 最後まで聞かない
□ □ □
(例:話し始める・取り組みだす)
1
2
3
4
5
6
<覚える・理解する>
物語文の問題 (答えない・間違える)
説明文の問題 (答えない・間違える)
文章問題 (答えない・間違える)
登場人物の気持ち(答えない・間違える)
類義語・対義語 (答えない・間違える)
話し合い (参加しない・内容がずれる)
1
2
3
4
5
6
7
はい
<聞いた後の行動>
行動しようとしない
□
周りの友達を見て行動する
□
個別的な指示を受けている(先生・友達) □
指示と違う行動をする
□
指示に対して部分的に間違える
□
一度指示されたことについて質問する
□
視覚的に示された内容(板書等)はしている □
聴取
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
いいえ
?
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
その他
89
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
未確認 自由コメント(状況等)
□
□
□
□
□
□
□
話す・伝える
時間目
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<話し方>
1 発音不明瞭
□ □ □
2 吃音
□ □ □
3 スピード( 早 ・ 遅 )
□ □ □
4 声量( 大 ・ 小 )
□ □ □
5 流暢でない
□ □ □
6 一方的な話し方
□ □ □
7 主語・述語を間違える
□ □ □
8 助詞の使い方が不適切 □ □ □
9 相手によって話し方を変えられない
□ □ □
10 過剰な敬語
□ □ □
11 唾がよくとぶ、よだれが出る
□ □ □
聴取
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
はい いいえ
?
聴取
1
2
3
4
5
6
7
8
9
<話す内容>
場面に合わない
自分の興味があることのみ
同じことばかり
順序立てて話ができない
内容が幼い
内容・話題が転導する
暴言・下ネタを言う
聞いた内容を伝えない・間違える
自分の気持ち・感想を言えない
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
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<伝え方>
話そうとしない(場面緘黙がある)
クレーン現象
文章で伝えない(単語・二語文)
指示代名詞で伝える(これ・それ・あれ)
はい いいえ
?
聴取
1
2
3
4
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はい いいえ
?
聴取
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<その他>
1 独り言が多い
2 最後まで話しきらないと、終われない
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その他
90
未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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読む
時間目
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
1 文字が読めない
(ひらがな・カタカナ・漢字)
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
はい いいえ
?
聴取
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□
<読み間違え>
促音(っ)、拗音(ゃゅょ)、長音を間違える
助詞を (間違える・とばす)
語順の間違い (とうもころし)
違う単語になる (とけい→けいと)
音読み・訓読みを間違える
文末が変わる (例:です→でした)
はい いいえ
?
聴取
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<読み方>
不明瞭
1文字ずつ読む
逐次読み
詰まる
指なぞり
飛ばす (文字・行)
同じ箇所を読む
単語や語を付け加える
黙読が難しい
句読点で止まれない
不適切な箇所で文章が切れる
はい いいえ
?
聴取
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はい いいえ
?
聴取
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<スピード、声量>
1 スピード(遅い・速い・合わせられない)
2 声の大きさ(大きい・小さい・一定しない)
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その他
91
未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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書く
時間目
以下の項目について、当てはまるものにチェックしてください。
はい いいえ ?
<文字を書く>
文字を書こうとしない
1
□ □ □
(ひらがな・カタカナ・漢字)
2 字が斜めになっている
□ □ □
3 字が整っていない(大きさ・形)
□ □ □
4 読めない字を書く
□ □ □
5 とめ・はね・はらい ができない
□ □ □
6 枠に合わない
□ □ □
(はみ出る・小さすぎる・そろわない)
7 鏡文字
□ □ □
8 なぞる事ができない(線からはみ出す)
□ □ □
9 筆圧 ( 薄い ・ 濃い )
□ □ □
10 筆順を間違える
□ □ □
11 特殊音節(拗音・促音・長音) が書けない
□ □ □
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
<漢字>
漢字を使わない
漢字を間違える
読みが同じ漢字での間違い
(例.明るい→赤るい、火曜日→花曜日 )
送り仮名を間違える
へんとつくりの位置関係を間違える
へん・つくりを間違っている
(例.住所:じゅうしょ→往所)
線・点が(多い・少ない)
線が(長すぎる・短すぎる)
点の位置を間違える
意味での間違い
(家に帰る→家に返る、つよい→弱い)
<文章を書く>
1 枠に合わない
(はみ出す・小さい・偏る・そろわない・斜めになる)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
(主語・述語・目的語)が抜ける
接続詞を使わない
書かない
平仮名・カタカナが混ざる
(例.いただきまス・らんどせる)
指定された量より(少ない・多い)
「は」と「わ」、「へ」と「え」、
「を」と「お」を間違える
助詞の使い方を間違える
「カギ括弧」を使わない
句読点がない
聴取
未確認 自由コメント(状況等)
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はい いいえ
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聴取
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はい いいえ
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92
未確認 自由コメント(状況等)
未確認 自由コメント(状況等)
11
12
13
14
15
16
17
18
19
書かない
(観察したこと・経験したこと)を書かない
(感情・感想・考え)を書かない
説明文を書かない
時系列がバラバラ
段落を(分けない・分けすぎる)
段落の初めに一マス開けない
表現が特有(例.ふわふわな石)
主客転倒(例.来る・行くの使い間違い)
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1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
<習字>
しない
練習しない
墨をすれない・墨が薄い
墨汁をこぼす・飛ばす
服・体が極端に汚れる
筆を正しく持てない
はね・はらい・とめができない
紙が破れる
名前を書くところがない
太すぎる・細すぎる
半紙の大きさと文字のバランスがおかしい
半紙が汚れる・墨が垂れている
半紙がしわくちゃ
掲示されている習字の量が少ない
指定された内容と異なることを書く
1
2
3
4
<消しゴム>
紙が破れる
消さない
消えていない
消しゴムが折れる
1
2
3
4
5
<その他>
えんぴつの持ち方がおかしい
紙を押さえない
えんぴつの芯が折れる
姿勢が崩れる
遅い・速い
(授業のペースに間に合わない・丁寧さに欠ける)
6 書いたり消したりを繰り返す
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はい いいえ
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聴取
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はい いいえ
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聴取
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はい いいえ
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聴取
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その他
93
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未確認 自由コメント(状況等)
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未確認 自由コメント(状況等)
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京都府作業療法士会 特別支援教育 OT チーム
京都府作業療法士会 会長: 平山 聡
特別支援教育 OT チーム
委員長
: 中村 浩紹
副委員長: 第十 麻紀
梅谷 敬子
新井 紀子
石原 詩子
板垣 正樹
井上 知奈美
岡本 真利子
加藤 寿宏
加藤 野百合
草野 佑介
志村 邦康
杉村 喜美子
東海林 美希子
瀬戸口 真弥
高木 玉紀
高橋 麻理
谷川 睦弓
灘
堀
友宗 美菜子
松島 佳苗
裕介
山内 啓史
祥子
山本 香織
この冊子は平成 24 年度日本作業療法士協会
作業療法推進活動パイロット事業助成金により実施しました。
特別支援級教育に活かす作業療法
― 通常の学級における作業療法観察チェックリスト ―
2013 年 3 月
京都府作業療法士会 特別支援教育 OT チーム
[email protected]
京都府作業療法士会 事務局
〒622-8854
京都市中京区壬生仙念町 30
京都市リハビリテーションセンター内
95
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