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海と山の縄文ムラ交流を深める 海と山の縄文ムラ交流を深める

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海と山の縄文ムラ交流を深める 海と山の縄文ムラ交流を深める
OKADAIRA
第Ⅱ期
85 号
2015 年 12 月1日発行
編集・発行 / 茨城県稲敷郡美浦村土浦 2359
美浦村文化財センター(陸平研究所)
☎ 029-886-0291 FAX 029-886-0471
Eメール :[email protected]
海と山の縄文ムラ交流を深める!
∼第18 回陸平縄文ムラまつり∼
海辺の陸平ムラと赤城山麓の道訓前ムラとが、お互いの地域の特産品
塩と土器とを交換し、親交を深めました
道訓前遺跡は群馬県渋川市の赤城山麓にある縄文時代の集落で三原田式土器と呼ばれる地域限
定の縄文土器が多く出土しています。この土器のかけらが美浦村の大谷貝塚で出土し、はるか
4000 年も前から交流があったことがわかりました。
交流セレモニーに出演した安中小 6 年生は、手作りの土器を持って登場し、ひとりずつ自分の
土器を紹介しました。
写真は、陸平ムラの中島村長が道訓前ムラの長谷川村長に塩を手渡しているシーン。
はるかに はるかに 時はすぎても
・・・
タブの木はゆれ かわらぬ風が吹く・
・・
火おこし体験。うまく火が起きたかな
かかしコンテスト第 1 位
♪おかだいらよはるかに♪
黄金の波に 空舞うあかね 青く抜けるや 縄文の里(陸平縄文ムラまつりより)
1
さ わ や か な 秋 晴 れ の 月 日︵ 日 ︶、 陸 平 貝 塚 で
第 回 陸 平 縄 文 ム ラ ま つ り が 開 催 さ れ ま し た。︵ 主
陸平縄文ムラまつり実行委員会︶
25
まつりの開催にあたりましては、参加団体や村内
企業の皆様から多くの協賛金や商品などをご提供い
今回も会場内では美浦中学生がクリーンボラン
ティアで活躍してくれました。
か。
た。来年は皆さんもぜひつくって参加してみません
明治の頃より安中地区で盛んにおこなわれてきまし
による審査が行われ、各賞を発表しました。俚謡は
前 に 中 島 村 長、 門 脇 教 育 長、 正 調 俚 謡﹁ 日 和 吟 社 ﹂
り、また、俚謡コンテストは作品数が多いため、事
くれました。かかしコンテストは来場者の投票によ
会場の中央では、かかしコンテストに出品された
可愛いかかしが展示され、来場者の目を楽しませて
がまつりを満喫していました。
美味しいコーナーがあり、会場を訪れた多くの人々
演、餅つきや豚汁、鮎焼き、焼き芋などたくさんの
験コーナー、土器による煮炊きや縄文土器製作の実
絵手紙、うた詠み、レスキューなどのさまざまな体
会場内の各ブースでは、縄文クッキーや縄文土笛、
火 お こ し、 弓 矢、 綿 の 種 取 り、 糸 紡 ぎ、 昔 の 遊 び、
た。
俚謡コンテスト、お楽しみ抽選会がおこなわれまし
露、クロマティックハーモニカコンサート、かかし・
ステージでは、交流セレモニーや縄文太鼓はじめ
安中音頭や陸平音頭、お囃子、コーラスの演奏や披
りました。
今回は、安中小学校の参加をはじめ群馬県渋川市
の道訓前ムラの人々も陸平を訪れ、大いに盛り上が
催
10
ただきました。ありがとうございました。
かかしコンテスト
位
ぐでたま
社会福祉法人美しの森﹁虹の里﹂
2位
ツムツム
安中育成会︵安藤菜都、糸賀蒼唯、
金子遙、鎌形菜緒、富田藍、林萌香、
山本来夢︶
3位
コリラックマ
安 中 育 成 会︵ 日 暮 乙 葉、 波 多 野 瑠
奈、 飯 塚 華 梨、 安 藤 友 羽、 飯 田 純
吏、富田麻央、俵優衣、坂部嘉凛、
石神凛桜、浅野瑞季、梅澤このみ、
坂 部 友 麻、 諸 岡 舞、 小 山 芹 奈、 小
山優奈︶
陸平賞
黄金の波に
空舞うあかね
︵西木裕次郎︶
青く抜けるや
縄文の里
日和吟社賞
舞う手しなやか
後れ毛ゆれて
色香ほのぼの
ムラ祭り ︵浅野つとむ︶
中学生の部
俚謡コンテスト
1
秋にたくさん
お米がとれて
祭りにぎやか
月を見る
︵小泉茉瑚︶
小学生の部
みんなおどろよ
あんじゅうおんど
もみじいろどる
おかだいら ︵金子遙︶
かかしコンテスト 3 位
安中小みんなで安中音頭
高音のハーモニカの
音色が陸平の森に響
きわたりました
的をめがけて・・・
かかしコンテスト 2 位
体験コーナーは子供たちで大盛況
木原地区で継承されているおはやし
縄文太鼓の音が天高く響きます
石の道具でドングリをすりつぶしていま∼す
18
2
大 谷 貝 塚 は 美 浦 郵 便 局 の 裏、 現 在 建 設 さ れ て い る 国 道 1 25 号 バ イ パ ス の 中 に 位 置 し て い ま す。
貝塚は縄文時代前期︵今から5,500 年前︶と中期︵今から4,500 年前︶に形成され、貝塚
からは非常に多くの遺物が出土しています。出土品を通して大谷貝塚の縄文人の暮らしをかいまみ
てみましょう。
バンドウイルカの歯で作った垂飾
て、 こ の 歯 を 身 に 着 け た こ と で し ょ う。
憧 れ の 生 き 物、 神 か ら の 贈 り 物 の 象 徴 と し
大 谷 貝 塚 で は、 前 期 の 貝 層 か ら バ ン ド ウ 大 谷 の 人 た ち は、 イ ル カ の ジ ャ ン プ す る
イルカの歯に両面から穴をあけたものが
姿、賢さ、おいしい肉などについて伝え聞き、
点 出 土 し て い ま す。 ひ も を 通 し て ペ ン ダ ン
ト、 あ る い は 根 付 の よ う に 利 用 し た と 考 え
られます。
︵阿部きよ子︶
※バンドウイルカの歯で作った垂飾は現在、
美浦村の地名
木原地区は美浦村になる前
は木原村でしたが、それは戦
木原地区︵その2︶
いませんが、戦国の世には古
墳も何か城に関わる施設とし
式部大輔藤原利勝が神越村を
に木原城の城主であった近藤
ヤ リ︵ 居 継 ︶
、カンジョウザ
茶園︶
、マカド︵摩迦陀︶
、イ
せん。ほかに、オサエン︵御
国時代の永正3年︵1506︶ て利用されていたかもしれま
木原村に改めたことによると
などの名称がみられます。
伝えられています︵永巖寺伝︶ カ︵堪丈坂︶
、ネコゴ︵猫子︶
が、﹁ 木 原 ﹂ の 名 称 は 城 の 名
タカヤマ、ネビヤマなどヤマ
ツなどヤツ︵谷津︶
、
ヨコヤマ、
称として先に古文書に表れて
自然地形に関わるものとし
てはシイノキヤツ、ハグロヤ
きます。
木原城址から霞ケ浦にかけ
ては前回ご紹介したように木
ら れ 現 在 に 至 っ て い ま す が、 どヌマ︵沼︶がつくものなど
原城との関連で町並みがつく ︵山︶
、オオヌマ、キジヌマな
イ ル カ が い た の で し ょ う か。 他 の 骨 が 出 土
があります。また目標となる
ホンマツという名称もみられ
ます。
いないため詳しくはわかって
れています。調査が行われて
り、そこには古墳群が確認さ
ハタ︵白籏︶という名称があ
スツルメンツ方面には、シロ
ラ︵ 原 ︶、 日 本 テ キ サ ス イ ン
るといえます。
るヒントが地名に隠されてい
でその土地や場所の歴史を知
考えられます。そのような中
大きく変わった場所もあると
り、古代の頃に比べて地形が
竹 ︶、 ダ イ ボ ウ︵ 大 坊 ︶
、ハ
木原地区は戦国時代の木原
ウザキ︵東崎︶
、ユキタケ︵行
城址築城や町並み整備によ
木原城址から布佐地区方面
に は、 セ ン ゲ ツ︵ 清 月 ︶
、ト
周辺にはほかにどのような地
文化財センターにて展示しています。
10
し て い な い こ と か ら 考 え る と、 歯 だ け が、
バンドウイルカ製垂飾
松があったのでしょうか、ニ
バンドウイルカは世界中に生息する体長
2 ︱ 4m 位 の イ ル カ で す。 大 谷 貝 塚 近 く に
12
名がみられるでしょうか。
大谷に運ばれてきたのではないかと推測さ
れ ま す。 完 成 品 が 持 ち 込 ま れ た こ と も 考 え
ら れ ま す が、 穴 の な い 歯 も 出 土 し て い る の
で、 大 谷 に 住 む 縄 文 人 た ち が 石 の 錐 な ど で
穴をあけたのではないでしょうか。
石 川 県 の 真 脇 遺 跡 で は、 縄 文 時 代 前 期 末
から中期初頭にかけての層からイルカの骨
が 大 量 に 出 土 し ま し た。 各 地 の 海 で イ ル カ
漁 が 行 わ れ、 浜 に イ ル カ が 打 ち 上 げ ら れ る
80
こ と も あ っ た こ と で し ょ う。 1 頭 の バ ン ド
本
3
ウ イ ル カ か ら は 大 量 の 肉 と と も に、 約
の似た形の歯も得られます。
P4のこたえ 馬掛村 間野村 馬見山村
大
谷
貝
塚
を
さ
ぐ
る
!
第
1
回
文化財センター体験のごあんない
みなさまのご参加をお待ちしております!
開催場所、申込み先は文化財センター ☎029−886−0291 ※休館日 月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日も)
、年末年始(12/28 ∼ 1/4)
きてネ!
みそを作ってみよう(要予約)
梅 朝 基礎落語
昔はみな自家製!地元の大豆でみそ作り。
◆日 に ち 2 月 5 日(金)
◆時 間 9:00 ∼ 16:00
◆体 験 料 1500 円
◆募集人数 10 名(先着)
◆持 ち 物 ゴム手袋、マスク、白米 1 合
◆講 師 美浦村食生活改善推進委員
※みそのお引渡しは12月頃になります。
好文亭梅朝さんによる落語講座です。落語のあとに解説
もあります。小学生以上どなたでも楽しめます。笑いと
想像力で健康に!
12 月は
◆日にち 第 12 回 12 月 6 日(日)
「厩火事」
第 13 回 2 月 21 日(日)
「芝浜」
◆時 間 13:30 ∼ 15:30
※事前申込み不要。無料。当日お越し下さい。
はた織り体験(要予約)
バッグ
完成見本
昔のはた織り機を使って生地を織り(さき織り)
、マイバッグを作ります。
◆参加対象 ①さき織り(1 日)と②バッグ作り(1 日)の両日参加出来る方
◆募集人数 10 名(先着) ◆体験料 1500 円
◆体 験 日 ①さき織り ※申込み時に日にちを決めます。各日 2 名まで。
2 月 2 日(火)
、9(火)
、10 日(水)
、12 日(金)
、13 日(土)
②バッグ作り 3 月 3 日(木)
◆時 間 9:00 ∼ 16:00 ※織りの所要時間は半日∼ 1 日程度。個人差あり。
◆持 ち 物 さき織りの横糸(布を裂いて紐状にしたもの)
、昼食(両日とも)
ミシン ( お持ちの方)
◆講 師 結
こくぞうかいづか
村指定文化財の展示情報!
虚 空蔵貝塚ミニ展示
文化財センターのロビーにて、虚空蔵貝塚のミニ展示
木原城址出土十一面観音立像(村指定)が
を行っています。虚空蔵貝塚は大谷小学校にあった遺跡
茨城県陶芸美術館の企画展「いばらき工芸大
で、学校が建てられる前に発掘調査がおこなわれました。
全Ⅱ金工の巻」
(平成28年1月2日∼3月6
陸平貝塚、大谷貝塚の展示と併せて村内の 3 つの貝塚の
日)で展示されます。ぜひご覧ください。
資料をどうぞご覧ください。
問合せ:県立陶芸美術館(☎ 0296-70-0011)
ワンポイント 古 文 書 講 座
今回も地名です。
文字を読んでみよう!3
答えは今号のどこかにありますよ
4
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