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題材名「きれいな音を見つけてえんそうしよう」 音楽科学習指導案
授業の ポイント 音楽科学習指導案 息づかいを指導することに視点を当て,きれいな音の出し方を意 識させながら音あそびをする。 ○学校名 世羅町立せらにし小学校 第1学年 15 名 ○指導者 ○場 所 世羅町立せらにし小学校 世羅町立大田小学校 松本 姻 多目的ホール 題材名「きれいな音を見つけてえんそうしよう」 1 題材について ○題材観 本題材では,学習指導要領の内容「A表現」(2)ウ「身近な楽器に親しみ,音色に気を付けて 簡単なリズムや旋律を演奏すること」を指導するものとする。本題材は,鍵盤ハーモニカの基本 的な奏法を覚えたり,簡単な旋律の演奏を体験したりするのに適している。楽器の持ち方や息の 使い方など,簡単な旋律の演奏へと学習を進めていく中で,「きれいな音」を出すことを意識し た表現とさせるためには,ちょうど良い息の使い方を身に付けさせる必要がある。 教材として用いる「どんぐりさんのおうち」は,単音のリズム奏を楽しむことができる教材で ある。鍵盤ハーモニカは,息を使って音を出す吹奏楽器である。この曲は,鍵盤ハーモニカへの 興味付けが歌詞に施されていて,基本的な奏法を学ぶことを身に付けさせるのに適した曲である。 特に,息の調節をしながら,タンギングを使って演奏する奏法を身に付けることができる。「ば すばすはしる」では,音の高さや大きさを工夫することなどの活動を積み重ねていき,きれいな 音を意識して演奏させることができるものと考える。「おちば」は,跳躍音程の演奏に慣れてい くための導入の曲である。また,同音が連続する場合には,タンギングをしてリズムをつくると いう吹奏楽器独特の奏法を身に付けさせることができる曲である。これらの教材をとおして,[共 通事項](1)ア(ア)の「音楽を特徴付けている要素」の中の「音色」に焦点を当てて指導し, 意識させることで鍵盤ハーモニカの基本的な奏法を身に付けさせることができると考える。 ○児童観 本学級の児童は,音楽が大好きで,学習した歌を日常生活の中で口ずさむことが多々ある。歌 うときにも,体でリズムを取りながら歌っている児童が多い。器楽については,1学期にカスタ ネットを使ってのリズム打ちを経験している。全員の児童が,楽器を使って演奏することに意欲 的である。 〈音楽に関する意識〉 音楽への関心・意欲・態度 曲想にのって楽しく歌うことができる 音色に気を付けたカスタネット演奏をする 0% とてもあてはまる 20% ややあてはまる 40% あまりあてはまらない 60% 80% 全くあてはまらない 100% 本学級の児童に対して行なったアンケートでは,前述のような結果となった。これらから考え られることは,音楽に対する関心・意欲・態度は十分ある。リズムに合わせて楽しく歌う児童も 多い。初めての楽器であるカスタネットの演奏では,たたくときの力の入れ方や,たたく位置の 違いで,音色が違ってくることを意識させたが,力加減がうまくいかず,音色がそろわないこと が多かったことがあげられる。 ○指導観 指導にあたっては,初めに階名とその位置を歌いながら覚えさせていく。その後,楽器の持ち 方,構え方,息づかい,タンギングに気を付けさせ,ドミソの3音を使った演奏を経験させてい く。また,演奏にあたっては,まず音色に関心をもち,興味深く耳を傾けながら表現を工夫させ たい。友だちの演奏や範奏を聴いたり,自分の音を確かめながら演奏の仕方を工夫したりするな どして,いつもきれいな音で演奏しようとする気持ちをもつことが大切になる。 指導にあたってのポイントは,次の2点である。 初めての出会いの中で 鍵盤ハーモニカをはじめて使用する題材であるため,楽器の扱い方に気を付けさせる。特に衛 生面に配慮する。 「どんぐりさんのおうち」と「ばすばすはしる」では,歌に続けて♩ ♩ |♩ |♩ ♪♪|♩ ∥ のリズムで鍵盤ハーモニカを吹かせ,乱暴な音にならないよう息の使い方(「フーフーフー」と「ト ゥートゥートゥー」)の違い・息の入れ方に気を付けて,きれいな音の出し方を工夫する態度を 育てていく。 演奏を楽しむ ドミソの3音を用いてリズムリレーをする活動をとおして,楽しみながら楽器の基本的な奏法 を身に付けさせる。「おちば」では,歌詞唱に続けて最後の小節をドミソの3音を使い鍵盤ハー モニカで演奏させる。このことで,楽器演奏を無理なく楽しみながらすることができると考える。 そのとき,息の入れ方に気を付けながらきれいな音で演奏することを身に付けさせたい。 2 題材の目標 ○鍵盤ハーモニカの演奏に興味をもって取り組み,息の入れ方を工夫して,きれいな音で演奏す ることができる。 (A表現(2)ウ) 3 題材の評価規準 ア 音楽への関心・意欲・態度 ウ 音楽表現の技能 評 題 鍵盤ハーモニカに親しみ,音色に気を付けて 鍵盤ハーモニカに親しみ,音色に気を付けて 価 材 簡単なリズムや旋律を演奏する学習に進ん 簡単なリズムや旋律を演奏している。 規の 準 で取り組もうとしている。 具学 体習 ①鍵盤ハーモニカに関心をもち,音色に気を の活 付けて簡単なリズムや旋律を演奏する学 評動 習に進んで取り組もうとしている。 価に お 規け 準る ①音色に気を付けて簡単なリズムや旋律を 演奏している。 ②息の入れ方を工夫したり,タンギングに気 を付けたりして,きれいな音で演奏してい る。 4 指導と評価の計画(全3時間・本時 第一次 第2時) 次 ねらい ア 関 教 時 学習内容(○)学習活動(・) ・ 意 ・ 材 態 ウ表 現 具体の評価規準 の (評価方法) 技 能 ア① 発言 態度の観察 ど ○鍵盤ハーモニカの演奏に親し ん む。 ぐ ・楽器の構え方や持ち方を知る。 り 第 さ ・きれいな音色を出せるように 1 ん 時 息の入れ方を工夫する。 ○ の (タンギング) お う ち ・ドとミとソの音の高さや鍵盤 第一 の位置を確認して吹く。 次 ○鍵盤ハーモニカで,歌に続け ウ① 第 ば てリズム奏をして楽しむ。 演奏の聴取 2 す ・ドミソの3音の中から音を選 時 ば び,息の強さやタンギング奏 ( す は 本 に気をつけて演奏する。 ○ し 時 ♩ |♩ |♩ ♪♪|♩ ∥ る ) ・♩のリズムに合わせて,リズム 奏をする。 音色に気を付けて, ○楽器で演奏することに慣れ ウ② 簡単なリズムや旋 お 第 る。 演奏の聴取 第二 律を演奏する。 ・鍵盤ハーモニカで,きれいな ち 1 ○ 次 ば 時 音を工夫しながら演奏する。 ・終わりの1小節を,示された ほかのふしで歌ったり演奏し たりする。 5 教材名 「どんぐりさんのおうち」 久野静夫作詞・市川都志春作曲 「ばすばすはしる」 宮中ちどり作詞・作曲者不明 「おちば」 長井理佳作曲・飯沼信義作曲 6 本時の学習(第一次 第2時) (1)本時の目標 ○音色に気を付けて簡単なリズムや旋律を歌の後に続けて演奏することができる。 (2)本時の評価規準 ○音色に気を付けて簡単なリズムや旋律を演奏している。(ウ①) (3)準備物 ・楽譜・リズムカード・鍵盤ハーモニカ・バスの絵・子どもが描いた絵 楽器の音色に気を 付けて,鍵盤ハーモ ニカを演奏するこ とに慣れる。 (4)本時の展開 学習活動 指導上の留意点 評価規準(評価方法) 1 既習曲を歌う。 ○歌う声と話す声の違いを考えさせな ・「てをたたきましょう」 がら歌わせる。 ・「どんぐりさんのおうち」 ○体でリズムをとりながら歌わせる。 ○鍵盤ハーモニカで指の位置を確認さ せる。 2 「ばすばすはしる」の歌を歌 ○乗ってきたバスでの様子を思い浮か う。 べさせ,リズムをとりながら歌わせ る。 3 本時の学習のめあてを知る。 きれいな音でけんばんハーモニカのえんそうをしよう。 4 鍵盤ハーモニカで,音を出 ○♩ ♩ |♩ |♩ ♪♪|♩ ∥のリズ す練習をする。 ムを(手・口)で覚えさせる。 ○教師の舌を見させる。(よい例と悪 ・手拍子を打つ。 ・舌を使って吹く。 い例を示す。) ○1音で♩ ♩ |♩ |♩ ♪♪|♩ ∥ のリズムで演奏させる。(ドミソの3 音を順に吹かせる。) ○「フーフーフー」という吹き方をす る児童には,「トゥートゥートゥー」 と言わせ,タンギング奏を確認する。 ○二人組で聴き合わせ,きれいな音を きれいな音を 出すためにどうしたらいいかを考え 感じながら聴 いている。 させる。 音を感じる場面 5 きれいな音を出すためにど ○数名の児童に吹かせ,音の違いを感 のようにしたか発表する。 じ取らせる。 ・音の出し方を比較する。 ○音の強さ(息の入れ方)や,タンギ ングに気を付けさせる。(吹かせて みる。) ことばの力活用POINT ○鍵盤ハーモニカに,強く息を吹き込 きれいな音を出すために んだり,弱く吹き込んだり,タンギ ○音色に気を付けて簡 どうするかを順序立てて ングを使ったり使わなかったりしな 単なリズムや旋律を 説明させる。 がら,その違いを比較することで, 演奏している。(演奏 きれいな音の出し方を考えさせる。 の聴取)【ウ①】 ○歌の後に続けて,選んだ音を全員で 気持ちよく運転し 吹いたり,グループごとに吹いたり ている様子が想像 できるように音を させる。1番の後(ド),2番の後 表現している。 (ミ),3番の後(ソ)の音を吹かせ る。 表現する場面 6 本時のまとめをする。 ・「きれいな音」を出すため にどうしたかを考えさせ る。 ○タンギングを使うことと,息の入れ 方に気をつけることをまとめる。 〈本時のまとめ〉 息の入れ方を工夫するときれいな音が出る。