Comments
Description
Transcript
配合計算
10.3 配合計算 【練習問題 1】 下表に示す配(調)合のコンクリートに関する次の記述のうち,不適当なものはど れか。ただし,セメントの比重は3.16,細骨材の表乾比重は2.57,粗骨材の表乾比重 は 2.67である。 単 位 AE剤** 量(kg/m3) 水 セメント 細骨材* 粗骨材* (C×%) 180 383 766 951 0.02 * 骨材の単位量は,表乾状態で表示している。 AE剤の使用量は,セメントに対する質量比である。 ** (1)水セメント比は,47.0%である。 (2)細骨材率は,44.6%である。 (3)空気量は,4.5%である。 (4)コンクリートの単位容積質量の計算値は,2280 kg/m3である。 【解説 1】 この問題は配合計算の最も基本的な問題である。まず初めに示方配合における各材料の 質量と容積を以下のように全て求めておく。 水セメント比 W/C=① 水 セメント W 質 容 C 細骨材 粗骨材 空気量 S G Air 量 度 積 (リットル) 混和材料 ⑧ (kg) 密 47% 180 383 766 951 4.5% 1.00 3.16 2.57 2.67 ――― 0.02% ② ③ ④ 180 ⑤ 121 骨材容積 ⑥ 298 ⑦ 356 ⑩ 654 細骨材率 S/a ⑪ 45.6% 64 ――― ⑨ 45 0.076 ①水セメント比は水とセメントの質量比である。 W/C=180/383=0.470 ―――> 47% ②水の密度は1.0である。 ③容積は質量を密度で割って求める。 180/1.0=180 リットル ④容積は質量を密度で割って求める。 383/3.16=121 リットル ⑤容積は質量を密度で割って求める。 766/2.57=298 リットル ⑥容積は質量を密度で割って求める。 951/2.67=356 リットル ⑦全ての材料の容積を合計すると1m3(1,000リットル)になるので 1,000−180−121−298−356=45 リットル ⑧空気量は空気の容積をコンクリート容積1,000リットルで割って求める。 45/1,000=0.045 ―――> 4.5% ⑧ AE剤はセメント質量の0.02%という条件であるので、 383×0.02/100=0.0766kg ⑩骨材容積は細骨材の容積と粗骨材の容積の和である。298+356=654リットル ⑪細骨材率は、骨材全容積に対する細骨材容積の比率である。 298/654=0.456 ―――――> 45.6% コンクリートの単位容積質量は、各材料の質量の合計をコンクリート容積で割って求める。 ただし、混和剤の質量は含まない。 (180+383+766+951)/1.0=2280 kg/m3 【練習問題 2】 下表に示す配(調)合に基づいてコンクリートを製造した結果,空気量が5.5%と なった。実際に製造されたコンクリートの配(調)合に関する次の記述のうち,正し いものはどれか。ただし,セメントの比重は3.16,細骨材の表乾比重は2.60,粗骨材 の表乾比重は2.63とし,骨材は表面乾燥飽水状態の質量で表すものとする。 単位量(kg/m3) 水セメント比 空気量 (%) (%) 水 粗骨材 55.0 4.5 182 957 (1)単位水量は,182 kg/m3である。 (2)単位細骨材量は,791 kg/m3である。 (3)単位粗骨材量は,957 kg/m3である。 (4)細骨材率は,45.5%である。 65 【解説 2】 示された示方配合に基づいてコンクリートを製造した結果、空気量4.5%の計画に対 して5.5%になったとのことである。空気量が増大したということは予定していたコン クリート容量1m3 より増大したということである。 単位水量など、単位当たりの数量を求めるには使用した材料の質量(kg)をコンクリー トの全容積(m3)で割って求める必要がある。また、細骨材料量は骨材の容積を計算して 求める必要がある。 そこで、まず初めに示方配合における各材料の質量と容積を以下のように全て求めてお くことが必要である。表中の強調文字は与えられた条件である。番号①・・・は計算を進 めた順序である。 水セメント比 W/C=55% 水 セメント W 質 量 密 容 度 積 (リットル) 粗骨材 空気量 S G Air C ③ (kg) 細骨材 混和材料 ⑧ 182 331 790 957 4.5% ――― 1.0 3.16 2.60 2.63 ――― ――― 45 ――― ① ② ④ 182 ⑦ 105 ⑤ 304 骨材容積 ⑥ 364 ⑨ 668 細骨材率 ⑩ S/a 45.5% ①水の密度は1.0である。 ②容積は質量を密度で割って求める。 182/1.0=182 リットル ③セメント量は単位水量と水セメント比から求める。 W/C=0.55 ∴C=W/0.55=182/0.55=331 ④容積は質量を密度で割って求める。 331/3.16=105 リットル ⑤容積は質量を密度で割って求める。 957/2.63=364 リットル kg ⑥空気の容積はコンクリート1m3(1,000リットル)の4.5%であるので、 1,000×0.045=45 リットル ⑦全ての材料の容積を合計すると1m3(1,000リットル)になるので 1,000−182−105−364−45=304 ⑧質量は容積に密度を掛けて求める。 リットル 304×2.60=790kg 66 ⑨骨材容積は細骨材の容積と粗骨材の容積の和である。304+364=668リットル ⑩細骨材率は、骨材全容積に対する細骨材容積の比率である。 304/668=0.455 ―――――> 45.5% 次に、この問題に解答するには「単位水量」 「単位細骨材量」 「単位粗骨材量」 「細骨材率」 をもとめる必要がある。 当初計画の空気量4.5%が、実際に製造すると5.5%になったということであるか ら、空気量が5.5%になった状態でのコンクリート容積を計算する必要がある。 空気量=空気容積/コンクリート全容積 であるから、空気容積を以下のように計算し てコンクリートの全容積を計算する。 空気以外(水、セメント、細骨材、粗骨材)の容積は955リットルであるから、コンクリ ート容積をX(リットル)とすると、 X―0.055X=955 この式を解くと、X=1011リットルになる。 したがって、 単位水量 182/1.011=180 kg/m3 単位細骨材量 790/1.011=781 kg/m3 単位粗骨材量 957/1.011=947 kg/m3 細骨材率 45.5% 【コメント】コンクリートの全容積の計算で空気量をXとして方程式により計算したが、 試験問題を解答する上では以下のように概略の数値を用いてもよい。 空気量が4.5%の場合は45リットル、5.5%では55リットルとすると、空気量の増大に よりコンクリート量が10リットル増大して1010リットルになったと考えても1リットルの誤差で ある。 67 【練習問題 3】 下表に示す配(調)合のコンクリートの製造において,細骨材の表面水率が4.0% から5.0%に,また,粗骨材の表面水率が1.0%から0.5%に変化したことを気付かず に,そのまま練混ぜを行った。練り上がったコンクリートのスランプおよび細骨材率 の変化を示した次の組合わせのうち,正しいものはどれか。 ただし,空気量は変化しないものとする。 (kg/m3) 単 位 量 水 セメント 細骨材 粗骨材 180 320 824 946 (注) 骨材は表乾状態とする 【解説 スランプ 細骨材率 (l) 大きくなる 小さくなる (2) 大きくなる 大きくなる (3) 小さくなる 小さくなる (4) 小さくなる 大きくなる 3】 まず、変化する前の修正配合を計算する。 細骨材の表面水率4.0%、粗骨材の表面水率1.0%であるので、修正配合は以下の とおりである。 細骨材に付着している水量 824×0.04=33 kg 粗骨材に付着している水量 946×0.01= 9 kg 計量水量 180−33−9=138 kg 計量細骨材量 824+33=857 kg 計量粗骨材量 946+ kg 修正配合 9=955 しかし、実際は細骨材の表面水率5.0%、粗骨材の表面水率0.5%であったので、 ミキサーに投入された水量、骨材量は以下のようになる。 細骨材量をS(kg)とすると、 S(1+0.05)=857 細骨材の表面水は ∴s=816kg 857−816=41kg 粗骨材量をG(kg)とすると、 G(1+0.005)=955 粗骨材の表面水は ∴s=950kg 955−950=5kg 68 したがって、示方配合に対して以下のような誤差が生じたことになる。 単位水量 138+41+5=184kg (4kgの増加) 単位細骨材量 816kg (8kgの減少) 単位粗骨材量 950kg (4kg増加) ゆえに、単位水量が増加したため、スランプは大きくなる。 また、細骨材料が減少し、粗骨材量が増加したため細骨材率は小さくなる。 【練習問題 4】 下表に示す示方配合(計画調合)のコンクリートにおいて,粗骨材として砕石のか わりに川砂利を使用することになった。配(調)合の変更をするために試し練りを行 った結果,同程度のスランプを得るために,細骨材率を3%小さくし,かつ,単位水 量を10kg減らす必要が生じた。修正した配(調)合における骨材の単位量として次 の組合わせのうち,適当なものはどれか。 ただし,水セメント比および空気量は元の配(調)合と同じ値とする。また,セメ ントの比重は3.16,骨材は表面乾燥飽水(表乾)状態とし,細骨材の表乾比重は2.60, 粗骨材(砕石,川砂利)の表乾比重は2.70とする。 単位量(kg/m3) 空気量 水 セメント 細骨材 粗骨材 (%) 170 300 700 1136 4.5 細骨材(kg/m3) 粗骨材(kg/m3) (1) 645 1237 (2) 660 1220 (3) 666 1210 (4) 715 1164 69 【解説 4】 この問題のポイントは、示方配合の一覧表を完成させた後、細骨材率と単位水量を変更 して配合を修正することである。そこでまず、示方配合の一覧表を完成させる。 水セメント比 W/C=① 水 セメント W 質 容 C 細骨材 粗骨材 空気量 S G Air 混和材料 量 (kg) 密 56.7% 度 積 (リットル) 170 300 700 1.00 3.16 2.60 1136 4.5% ――― ――― ――― 45 ――― ② ③ ④ ⑤ 170 95 2.70 ⑥ 269 骨材容積 ⑦ 421 ⑧ 690 細骨材率 ⑨ S/a 39.0% ①水セメント比は水とセメントの質量比である。 W/C=170/300=56.7% ②水の密度は1.0である。 ③容積は質量を密度で割って求める。 170/1.0=170 リットル ④容積は質量を密度で割って求める。 300/3.16=95 リットル ⑤容積は質量を密度で割って求める。 700/2.60=269 リットル ⑥容積は質量を密度で割って求める。1136/2.70=421 リットル ⑦空気の容積はコンクリート1m3(1,000リットル)の4.5%であるので、 1,000×0.045=45 リットル ⑧骨材容積は細骨材の容積と粗骨材の容積の和である。269+421=690リットル ⑨細骨材率は、骨材全容積に対する細骨材容積の比率である。 269/690=0.390 ―――――> 70 39.0% 次に、細骨材率を3%小さくし、単位水量を10kg減らして計算する。 水セメント比 W/C=56.7% 水 セメント W 質 量 ② (kg) 密 容 C 細骨材 粗骨材 空気量 S G Air ⑦ 混和材料 ⑧ 160 282 660 1.00 3.16 2.60 1220 4.5% ――― ――― ――― 45 ――― 度 積 (リットル) ① ③ 160 ⑤ 89 骨材容積 2.70 ⑥ 254 452 ④ 706 細骨材率 S/a ① 容積は質量を密度で割って求める。 36.0% 160/1.0=160 リットル ②セメント量は単位水量と水セメント比から求める。 W/C=0.567 ∴C=W/0.567=160/0.567=282 ③容積は質量を密度で割って求める。 282/3.16=89 kg リットル ④骨材容積はコンクリート容積1m3から水、セメント、空気の容積を引いて求める。 1,000−160−89−45=706 リットル ⑤細骨材容積は骨材容積に細骨材率を掛けて求める。 706×0.36=254 リットル ⑥ 粗骨材容積は骨材容積から細骨材容積を引いて求める。 706−254=452 リットル ⑦ 質量は容積に比重を掛けて求める。 254×2.60= 660 kg ⑧ 質量は容積に比重を掛けて求める。 452×2.70=1220 kg 71 【練習問題 5】 下表の条件によるコンクリートの配(調)合計算において,骨材の表面水による水 量の補正を行った場合の,1m3あたりの計量水量として次の値のうち,適当なものは どれか。ただし,セメントの比重は3.15とする。 空気量 (%) 4.5 細骨材 水セメ 細骨材 単位セ ント比 率 メント 絶乾 吸水率 (%) (%) 量 比重 (%) 50 45 350 2.56 1.6 粗骨材 表面 水率 (%) 5.0 絶乾 吸水率 比重 (%) 2.66 1.1 表面 水率 (%) 0.5 (1)121 kg/m3 (2)125 kg/m3 (3)128 kg/m3 (4)131 kg/m3 【解説 5】 この問題のポイントは以下のとおりである。 ① 骨材の比重が絶乾比重と吸水率で与えられているので、この値から表乾比重を計算 する。 ② 骨材には表面水が付着しているので骨材の一緒に表面水が計量される。そのためミ キサーに投入すべき水量を補正する。 まず始めに示方配合の一覧表を完成させる。 水セメント比 W/C=50% 水 セメント W 質 量 ① 175 度 積 (リットル) 空気量 S G Air ② 783 ⑨ ③ 175 2.60 ⑦ 111 骨材容積 4.5% ――― 2.69 ――― ――― 45 ――― ⑧ 301 ⑥ 669 細骨材率 S/a 990 ⑩ 3.15 ④ 混和材料 ⑫ 350 1.00 容 粗骨材 ⑪ (kg) 密 C 細骨材 45% 72 368 ⑤ ① 単位水量は水セメント比と単位セメント量から求める。 W/C=0.50 W=0.50×350=175 kg ②水の密度は1.0である。 ③容積は質量を密度で割って求める。 175/1.0=175 ④容積は質量を密度で割って求める。 350/3.15=111 リットル リットル ⑤空気の容積はコンクリート1m3(1,000リットル)の4.5%であるので、 1,000×0.045=45 リットル ⑥骨材容積はコンクリート容積1,000リットルから水、セメント、空気の容積を引いたも のである。 1,000−175−111−45=669リットル ⑦細骨材の容積は骨材容積に細骨材率を掛けて求める。 669×0.45=301 リットル ⑨ 粗骨材の容積は骨材容積から細骨材容積を引いて求める。 669−301=368 リットル ⑨表乾比重は絶乾比重と吸水率から求められる。表乾比重=絶乾比重×(1+吸水率) 細骨材の表乾比重=2.56×(1+0.016)=2.60 ⑩粗骨材の表乾比重=2.66×(1+0.011)=2.69 ⑪質量は容積に比重を掛けて求める。 301×2.60=783 kg ⑫質量は容積に比重を掛けて求める。 368×2.69=990 kg 次に、骨材に付着している表面水を計算する。表面水量は骨材質量と表面水率から求め られる。 表面水量=骨材質量×表面水率 細骨材の表面水量=783×0.05 =39リットル 粗骨材の表面水量=990×0.005= 5リットル したがって細骨材と粗骨材をミキサーに投入すると、その表面に付着している表面水 (39+5=44リットル)もミキサーに投入されてしまう。そこで、投入する水量は計画量 175リットルから44リットルを引いておく必要がある。 計量水量=175−44=131 リットル [参考]計量すべき骨材量は、示方配合での骨材量に表面水量を加算して計量する必要が ある。 計量すべき細骨材量=783+39=822 kg 計量すべき粗骨材量=990+ kg 73 5=995 【問題 1】 下表に示す配(調)合のコンクリートに関する次の記述のうち,不適当なものはど れか。ただし,セメントの比重は3.16,細骨材の表乾比重は2.57,粗骨材の表乾比重 は2.67である。 単 位 AE剤** 量(kg/m3) 水 セメント 細骨材* 粗骨材* (C×%) 180 383 766 951 0.02 * 骨材の単位量は,表乾状態で表示している。 AE剤の使用量は,セメントに対する質量比である。 ** (1)水セメント比は,47.0%である。 (2)細骨材率は,44.6%である。 (3)空気量は,4.5%である。 (4)コンクリートの単位容積質量の計算値は,2280 kg/m3である。 【問題 2】 下表に示す配(調)合に基づいてコンクリートを製造した結果,空気量が5.5%と なった。実際に製造されたコンクリートの配(調)合に関する次の記述のうち,正し いものはどれか。ただし,セメントの比重は3.16,細骨材の表乾比重は2.60,粗骨材 の表乾比重は2.63とし,骨材は表面乾燥飽水状態の質量で表すものとする。 単位量(kg/m3) 水セメント比 空気量 (%) (%) 水 粗骨材 55.0 4.5 182 957 (1)単位水量は,182 kg/m3である。 (2)単位細骨材量は,791 kg/m3である。 (3)単位粗骨材量は,957 kg/m3である。 (4)細骨材率は,45.5%である。 74 【問題 3】 下表に示す示方配合(計画調合)に基づいてコンクリートを練り混ぜた結果,空気 量が4.0%となった。実際に練り上がったコンクリートの配(調)合に関する次の記 述のうち,正しいものはどれか。 ただし,セメントの密度は3.16 g/cm3,細骨材の表乾密度は2.62 g/cm3,粗骨材の 表乾密度は2.67 g/cm3とする。 単位量(kg/m3) 水セメント比 空気量 (%) (%) 水 セメント 細骨材 粗骨材 55.0 5.0 173 315 786 1007 (注)骨材は表乾状態とする。 (1)細骨材率は43.8%である。 (2)単位セメント量は321 kg/cm3である。 (3)単位細骨材量は797 kg/cm3である。 (4)単位粗骨材量は1018 kg/cm3である。 【問題 4】 下表に示す示方配合(計画調合)のコンクリートにおいて,粗骨材として砕石のか わりに川砂利を使用することになった。配(調)合の変更をするために試し練りを行 った結果,同程度のスランプを得るために,細骨材率を3%小さくし,かつ,単位水 量を10kg減らす必要が生じた。修正した配(調)合における骨材の単位量として次 の組合わせのうち,適当なものはどれか。 ただし,水セメント比および空気量は元の配(調)合と同じ値とする。また,セメ ントの比重は3.16,骨材は表面乾燥飽水(表乾)状態とし,細骨材の表乾比重は2.60, 粗骨材(砕石,川砂利)の表乾比重は2.70とする。 単位量(kg/m3) 空気量 水 セメント 細骨材 粗骨材 (%) 170 300 700 1136 4.5 細骨材(kg/m3) 粗骨材(kg/m3) (1) 645 1237 (2) 660 1220 (3) 666 1210 (4) 715 1164 75 【問題 5】 下表に示す配(調)合に基づいてコンクリートを練り混ぜた結果,空気量が6.0% となった。実際に練り上がったコンクリートの配(調)合に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。 ただし,セメントの比重は3.16,細骨材の表乾比重は2.60,粗骨材の表乾比重は 2.65とする。また細骨材の単位量は表面乾燥飽水状態で表してある。 単位量(kg/m3) 水セメント比 空気量 (%) (%) 水 細骨材 55.0 5.0 175 780 (1)単位セメント量は,318 kg/m3である。 (2)単位細骨材量は,788 kg/m3である。 (3)単位粗骨材量は,982 kg/m3である。 (4)細骨材率は,45.4%である。 【問題 6】 水セメント比50%,スランプ12cm,空気量5%を条件にしてコンクリートの配(調) 合を設計したところ,水,セメント,細骨材および粗骨材の単位量は次の表に示す ようになった。 単位量(kg/m3) 水セメント比 (%) 水 セメント 細骨材* 粗骨材* 50 157 314 721 1081 *:表面乾燥飽水状態とする 試し練りの結果,他の条件は満足したが,スランプが7cmであったため,12cmと なるように配(調)合を修正した。修正後の配(調)合として適当なものはどれか。 ただし,セメントの密度は3.14g/cm3で,細骨材と粗骨材の表乾密度は等しいとす る。なお,修正に際し,スランプ1cmの変化に対し単位水量は1.2%変化させ,細骨 材率は変化させないものとする。 単位量(kg/m3) 水 セメント 細骨材 粗骨材 (1) 148 296 736 1104 (2) 148 314 721 1081 (3) 166 332 721 1081 (4) 166 332 705 1057 76 【問題 7】 コンクリートの示方配合(計画調合)は,下表のとおりであった。実際に使用する 細骨材の表面水率が6.0%,粗骨材の表面水率が0.5%である場合,1m3のコンクリー トを製造するために必要な水の計量値として次に示す値のうち,適当なものはどれか。 ただし,AE減水剤は10倍に希釈して用い,水とAE減水剤水溶液は別々に計算する ものとする。 水 セメント 細骨材* AE減水剤 粗骨材* (kg/m3) (kg/m3) (kg/m3) (kg/m3) (kg/m3) 162 320 780 1040 0.70 * 細骨材と粗骨材は,表面乾燥飽水状態での質量を示す。 (1) 89 kg (2)104 kg (3)110 kg (4)116 kg 【問題 8】 下表は,空気量4.5%のAEコンクリートの示方配合(計画調合)における単位量を 示したものである。 単 AE減水剤** 量(kg/m3) 位 水 セメント 細骨材* 粗骨材* (C×%) 182 316 797 1016 0.25 * 骨材の単位量は,表乾状態で表示している。 AE減水剤の使用量は,セメントに対する質量比である。 ** 練上がり量を1.5m3とし,砂の表面水率2.10%,砂利の表面水率0.41%として計算 した現場配(調)合の水,砂および砂利の質量を示した次の組合わせのうち,適当な ものはどれか。 ただし,AE減水剤は25%希釈液として用いるものとする。 (単位:kg) 水 砂 (1) 231 1202 1556 (2) 237 1221 1530 (3) 242 1221 1530 (4) 243 1221 1524 77 砂 利 【問題 9】 下表に示す配(調)合のコンクリートの製造において,細骨材の表面水率が4.0% から5.0%に,また,粗骨材の表面水率が1.0%から0.5%に変化したことを気付かず に,そのまま練混ぜを行った。練り上がったコンクリートのスランプおよび細骨材率 の変化を示した次の組合わせのうち,正しいものはどれか。 ただし,空気量は変化しないものとする。 (kg/m3) 単 位 量 水 セメント 細骨材 粗骨材 180 320 824 946 (注) 骨材は表乾状態とする スランプ 細骨材率 (l) 大きくなる 小さくなる (2) 大きくなる 大きくなる (3) 小さくなる 小さくなる (4) 小さくなる 大きくなる 【問題 10】 下表の条件によるコンクリートの配(調)合計算において,骨材の表面水による水 量の補正を行った場合の,1m3あたりの計量水量として次の値のうち,適当なものは どれか。ただし,セメントの比重は3.15とする。 空気量 (%) 4.5 細骨材 水セメ 細骨材 単位セ ント比 率 メント 絶乾 吸水率 (%) (%) 量 比重 (%) 50 45 350 2.56 1.6 (1)121 kg/m3 (2)125 kg/m3 (3)128 kg/m3 (4)131 kg/m3 78 粗骨材 表面 水率 (%) 5.0 絶乾 吸水率 比重 (%) 2.66 1.1 表面 水率 (%) 0.5 【問題 11】 骨材の単位量988 kg/m3のコンクリートにおいて,粗骨材を表乾密度2.65 g/cm3, 実積率60%のものから,表乾密度2.70g/cm3,実積率58%のものに変更することとな った。単位粗骨材(かさ)容積を一定とした場合,変更後の単位粗骨材量として適当 なものはどれか。 ただし,単位粗骨材量は,表面乾燥飽水状態で表すものとする。 (1) 955 kg/m3 (2) 973 kg/m3 (3)1011 kg/m3 (4)1022 kg/m3 【問題12】 下表に示す配(調)合における粗骨材A(表乾比重2.70,実績率60%)を粗骨材B (表乾比重2.58,実績率57%)に変更することになった。配(調)合変更後の粗骨材 Bの単位量として,適当なものはどれか。 ただし,水セメント比,空気量,単位水量および単位粗骨材かさ容積は変更しない ものとする。 (kg/m3) 単 位 量 水 セメント 細骨材 粗骨材A 180 315 832 972 (注) 骨材は表乾状態とする (1)882 kg/m3 (2)923 kg/m3 (3)929 kg/m3 (4)973 kg/m3 79 【問題 13】 下記に示す材料を用い,水セメント比が64%,スランプが18cm,空気量が5.0%の コンクリートの配(調)合を求めた結果、単位水量が182 kg/m3,単位粗骨材(かさ) 容積が0.597m3となった。この配(調)合に関する次の記述のうち,不適当なものは どれか。ただし,骨材は表面乾燥飽水状態の質量で表すものとする。 セメント:普通ポルトランドセメント,比重3.16 砂 砕 :絶乾比重2.53,吸水率2.80% 石:絶乾比重2.59,吸水率1.40% 単位容積質量1540 kg/m3 (1)単位セメント量は,284 kg/m3である。 (2)単位細骨材量は,840 kg/m3である。 (3)単位粗骨材量は,919 kg/m3である。 (4)細骨材率は,47.6%である。 【問題 14】 水セメント比55%,スランプ8cm,空気量 5%の条件で,細骨材率を変化させて試し練 りを行った結果,図に示すような細骨材率と 単位水量との関係が得られ,いずれの配(調) 合もワーカビリティーは良好と判断された。 この結果に基づいて定めたコンクリートの配 (調)合における単位セメント量と単位粗骨 材量(表面乾燥飽水状態)との組合わせのう ち,適当なものはどれか。 ただし,セメントの密度は3.14 g/cm3,細骨材および粗骨材の表乾密度はそれぞれ 2.64 g/cm3および2.66 g/cm3とする。 細骨材率と単位水量の関係 単位量(kg/m3) セメント 粗骨材 (1) 295 1015 (2) 298 1029 (3) 298 1015 (4) 295 970 80 【問題 15】 本セメント比40.0%および62.5%のコンクリートの材齢28日の圧縮強度試験結 果が,それぞれ46.0 N/mm2および26.2 N/mm2であった。材齢28日における圧縮強 度が35.0 N/mm2となるコンクリートの水セメント比の値として適当なものはどれか。 ただし,使用材料,空気量などその他の条件は変わらないものとする。 (1)45.0% (2)47.5% (3)50.0% (4)52.5% 81