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第3章 再整備基本計画

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第3章 再整備基本計画
第3章 再整備基本計画
1.再整備の基本的な考え方
関連機関ヒアリング、住民ワークショップの結果を踏まえ、屋良城跡公園再整備の基
本的な考え方を以下に示す。
(1)施設のリニューアル

公園施設をリニューアルする際には、比謝川及び周辺の自然環境に配慮し、自
然エネルギーを活用した施設の整備を検討するとともに、屋良城跡の歴史・文
化の保全等が必要である。

当公園の豊かな自然を活かしたアスレチック遊具や、誰もが楽しく遊べる大型
の複合遊具などの遊戯施設を整備することで、町内外の利用者が増加すると考
えられる。

ぶらんこやすべり台などの遊具は、子供たちにとって魅力的な施設であり、遊
具を充実させることで、子供や子育て世代の利用者が増え、公園の賑わいを創
出することが考えられる。

公園は子供からお年寄りなど誰もが利用する公共施設の一つであり、整備する
際には、誰もが安心して利用することができる施設や、安全に散策やジョギン
グ等ができる園路など、安心安全な公園施設の再整備が必要である。
(2)ユニバーサルデザインへの配慮

屋良城跡公園の特有な地形を保全しつつ、トイレや休憩施設、駐車場、園路な
どの公園施設は、可能な限りユニバーサルデザインの考え方を踏襲し、施設配
置等には十分に配慮する必要がある。

子供たちが遊ぶ遊具については、安心・安全で、誰もが楽しめる施設を選定す
ることが望しい。
37
(3)自然・歴史資源の活用

屋良城跡公園は、屋良城跡と比謝川を一体的に整備した自然と歴史・文化を同
時に体感できる嘉手納町の重要な観光資源の一つである。

「比謝川周辺の自然と公園内の動植物の観察ができる園路」、
「比謝川を活用し
た自然体験ができる場所」「公園内の樹林地の地形や樹木を活用した自然体験
ができる場所」等を整備することで、観光施設としても魅力ある公園になるこ
とが考えられる。

屋良城跡公園の側を流れる比謝川は、カヤックツアーの場として利用されてい
ることから、屋良城跡公園をカヤックツアー等の自然体験の拠点(参加者の滞
留空間・交流空間)として整備を図り、比謝川での自然体験と連携した観光振
興が考えられる。

比謝川沿いの遊歩道には、屋良ムルチから河口部までウッドデッキを整備する
「比謝川利活用計画」が検討されている。当公園についても、「比謝川利活用
計画」と連携を図りながら、再整備計画を検討する必要がある。

嘉手納町が計画している「まちまーい(観光ガイド)」と連携し、嘉手納町の
重要な地域資源として、住民、観光客などの参加者に屋良城跡公園の PR に努
める。

屋良城跡公園の一部は埋蔵文化財包蔵地に指定されていることから、再整備の
際には、文化財調査を行う必要がある。

公園内に点在する歴史・文化資源の保全を図りつつ、その周辺の園路や学習の
場としての整備を検討する必要がある。
(4)安心・安全で人が集まる明るい雰囲気づくり

再整備の際には、公園施設として魅力のある施設や植栽への適切な管理が求め
られる。更に、日常的なパトロールを実施し、常に安心・安全で明るい公園で
あることが求められる。

トイレや休憩施設は可能な限り人目の届きやすい場所に設置し、誰でも利用し
やすいデザインに配慮する必要がある。

当公園は、比謝川と周辺の自然、起伏のある地形から成り立っている。再整備
にあたっては、これらに対する安全対策が重要である。

当公園は一時避難所に指定されているため、すべての人が利用しやすいようユ
ニバーサルデザインに配慮した施設を可能な限り取り入れることが望ましい。
38
(5)観光拠点との連携

比謝川一帯での自然体験や、歴史文化の学習の場として、嘉手納町の新たな観
光拠点としての魅力を発信していく必要がある。

町内の観光拠点である「屋良ムルチ」や「道の駅かでな」などの主要施設と連
携し、「屋良ムルチ」から比謝川の河口までネットワークを図ることで、当公
園の魅力向上につながると考えられる。

屋良城跡公園がカヤックツアー等の自然体験の拠点(参加者の滞留空間・交流
空間)となることで、比謝川での自然体験と連携した観光振興が考えられる。

「道の駅かでな」は多くの修学旅行生が利用している。近代歴史を学べる「道
の駅かでな」、自然体験の「カヤックツアー等」、と連携を図ることで、屋良城
跡公園を滞留場所・交流空間として活用し、修学旅行プランの提案・発信を行
う必要がある。

屋良城跡公園で様々なイベントを実施し、交流の場を創出させることで、屋良
城跡公園及び嘉手納町の PR につながると考えられる。
■嘉手納町の観光ネットワークの創出
39
2.公園再整備の基本理念・方針
公園整備基本的な考え方を踏まえ、安心・安全で魅力のある屋良城跡公園を創出する。
以下に屋良城跡公園再整備の基本理念・方針を設定する。
-公園再整備の基本理念-
-公園再整備の基本方針-
子供は遊びの機会を通して、自らの創造性や主体性が向上するものと考えられ、公園
内にある遊具は、子供たちに遊びの場を提供し冒険や挑戦ができる魅力的な施設である。
そのため、誰もが楽しめるユニバーサルデザインに配慮した「ぶらんこ」や「すべり台」
等が一体となった大型の複合遊具の設置を図る。
また、当公園の豊かな自然は、嘉手納町の重要な観光資源であるため、公園内の樹林
地に起伏に富んだ地形を活かしたアスレチック遊具の設置や、比謝川のカヤックツアー
などと連携し、自然体験ができる観光拠点として整備を図る。
更に、気軽にランニングやウォーキング、軽運動等ができるよう、健康遊具や園路は、
利用者への負担が少ない素材の活用やデザイン性も配慮した施設整備を図る。
屋良城跡公園を含む比謝川一帯の良好な自然環境や屋良城跡及び周辺に点在する歴
史・文化資源は、嘉手納町を代表する観光資源である。
比謝川や公園内の緑の中を散策する園路や公園内に生息する動植物の説明サインの
整備を図るとともに、屋良城跡の歴史文化を感じる施設や説明サインの整備を図る。
40
不特定多数の方が訪れる公園は、安心・安全な場所であることが求められる。
子供たちに人気のある遊具や大人でも楽しめる施設の導入など、遊びに来たくなる公
園施設を整備し、賑わいのある明るい公園を目指す。
全ての人が安心・安全に利用できるよう東屋やトイレ、遊具等の公園施設については、
ユニバーサルデザインに配慮し、エコエネルギー等を活用した施設の整備を図る。
明るく目の届きやすい公園環境を目指すため、樹木については、低木で鮮やかな花木
を植栽し、屋良城跡公園の歴史・文化や良好な自然景観に配慮した花と緑で彩り、潤い
のある憩いの公園を演出する。
屋良城跡公園は災害時の一時避難場所に指定されていることから、防災拠点としての
機能強化を図るとともに、日常的なパトロールや施設の安全点検に努め、公園利用者が
過ごしやすい空間の形成を図る。
屋良城跡公園は嘉手納町の観光拠点の一つであることから、観光地としての活用及び
機能の強化を図る。そのため、公園内及び周辺への案内板・サイン表示の充実や、比謝
川のカヤックツアーなどと連携し、魅力向上を図る。
また、連続する比謝川緑地と一体となったイベントやお祭りの開催などソフト面の充
実を図る。
町内の観光拠点である「屋良ムルチ」や「道の駅かでな」などの主要施設と連携し、
「屋良ムルチ」から河口までに至る比謝川の観光の発展を目指す。
更に、嘉手納町が検討を進めている「まちまーい(観光ガイド)」と連携し、嘉手納
町の重要な地域資源として、住民、観光客などの参加者に屋良城跡公園の PR に努める。
41
3.公園機能の検討
屋良城跡公園の再整備にあたり、良好な自然や歴史空間を活かした誰もが楽しめる公
園づくりが求められている。
再整備では、全ての人々が、良好な公園環境の中で様々な体験活動を行えるよう、ユ
ニバーサルデザインに配慮した園路や遊具などの公園施設の整備を図り、安心・安全な
公園づくりを目指す。また、良好な自然環境や自然景観に配慮したデザインや風力、太
陽光などの自然エネルギーを活用した施設が求められている。
「基本理念・基本方針」や「公園機能の再整理」を踏まえ、「面的な機能」及び「線
的な機能」に分類し、新たな屋良城跡公園の機能を検討する。
(1)面的機能の検討
① アスレチック遊具エリア
アスレチック遊具エリアは、子供たちが比謝川沿いの豊かな自然の中で遊べ、
身体を動かすことができるアスレチック遊具の整備を検討し、屋良城跡公園の目
玉となるような遊戯空間の整備を検討する。
また、屋良城跡公園の既存の地形を活かした大型の複合遊具や、健康遊具を整
備し、年齢、性別を問わず誰もが運動や遊具で遊べる賑わいのある空間を目指す。
② 花と緑が潤う歴史・文化エリア
花と緑が潤う歴史・文化エリアでは、公園内に点在する文化財の保全や、屋良
城跡公園の歴史・文化を PR するモニュメントを設置し、歴史・文化を感じる空
間を検討する。
また、その周辺をたくさんの花や緑で彩り、潤いのある歴史・文化空間の演出
に努める。
植栽については、歴史・文化的な雰囲気に配慮した樹種を選定し、屋良城跡公
園の良好な景観形成を図る。
③ 親水と憩いの広場エリア
親水と憩いの広場エリアでは、子供たちが気軽に比謝川と触れ合えることので
きる、親水性のある憩いの広場を検討する。
また、イベントスペースとしても活用できるようミニステージを設け、嘉手納
町の交流の場を創出する。
42
④ 比謝川周辺の自然体験学習エリア
比謝川周辺の自然体験学習エリアでは、比謝川及び周辺の自然環境を活かし、
カヤックなどの自然体験、ウッドデッキを活用した自然散策、比謝川周辺の自然
を学習するエリアを検討する。
カヤックツアーや周辺の観光施設と連携を図り、嘉手納町の新たな観光拠点の
創出を検討する。
⑤ 駐車場
駐車場については、大型バスに対応した駐車場整備を検討する。また、障がい
者や高齢者が利用しやすいように公園内部にも駐車場を設けることを検討する。
⑥ エントランス
エントランスは、公園の象徴となる施設であり、周辺の自然環境に配慮した活
気のある雰囲気を感じるモニュメントやサインを設置し、賑わいのある空間を演
出する。
■面的機能の検討
43
(2)線的機能の検討
① 自然散策軸
自然散策軸では、比謝川沿いの散策や公園の樹林地を散策できる散策園路を
整備し、散歩を楽しみながら、自然散策、動植物の観察などを行う園路を検討
する。
② 健康運動軸
健康運動軸では、起伏のある地形を活かした健康運動園路を整備し、屋良城
跡公園の自然の中で、健康づくりや体力づくりのためのジョギングやウォーキ
ングができる園路を検討する。
③ アプローチ軸
アプローチ軸では、障がい者や高齢者が利用しやすいようにユニバーサルデ
ザインに配慮したアプローチ道路の整備を検討する。また、公園内部に設ける
駐車場へのアクセス道路や比謝川へのアプローチ道路としても活用を図る。
■線的機能の検討
44
(3)施設機能の検討
屋良城跡公園の施設は設置から 30 年が経過し、老朽化が進んでいる。
施設の一部については、奥まった場所に設置されているため、利用しづらく、また、
暗くて怖いといった印象も与えている。
屋良城跡公園は、比謝川周辺の良好な自然を活用した体験型の公園を目指しており、
町内外の方や観光客の利用の増加を目指している。
施設再整備にあたり、公園利用者のニーズに合わせた施設機能を検討する。
① 園路
障がい者など誰もが歩きやすい園路整備に努め
る。
園路は散歩やジョギングの場として利用される
ことから、利用者にとって負担の少ない素材やデ
ザインを検討する。
また、起伏ある樹林地帯には、橋梁などを用い
て、自然環境をできるだけ壊さず、公園の東西を行き来できる園路の整備を図る。
a. 散策園路
公園利用者が良好な自然環境や歴史・文化を
感じる空間及び公園内に植栽する花や緑を楽し
む空間を創出するため、散策園路の整備を検討
する。
樹林地帯の園路については、安全対策を施し、
だれもが安心安全に歩行できる園路の整備を検
討する。
b. 運動園路
公園は運動を行う場としても活用されている。
屋良城跡公園においても、公園利用のニーズ
に合わせ、公園及び比謝川周辺の良好な自然を
感じながらジョギングやウォーキングなど運動
ができる、運動園路の整備を検討する。
45
新都心公園
c. 比謝川沿いのウッドデッキ
比謝川沿いの園路整備に関しては、「比謝川利活用計画」との連携を図る。
また、当公園が比謝川沿いのウッドデッキを通る人々の休憩の場や、比謝川の
自然を体験・学習できる場として、公園施設とウッドデッキの一体的な整備を検
討する。
② アスレチック遊具
公園の樹林地や地形を活かした、自然の中で遊べるすべり台や、ロープなどを使
ったアスレチック遊具の整備を検討し、大人と子供が一緒になって楽しめる活気の
あるアスレチック空間を創出する。
樹林地帯の高台から、緑の中を蛇行しながら公園内を滑降するなど、新たな屋良
城跡公園の目玉となるような「大型すべり台」の整備を検討する。
自然の中に設置する遊具については、周辺の環境に配慮した素材や色彩を利用し、
自然景観にも配慮したデザインを検討する。
③ 複合遊具
既存の地形を活用し、誰もが楽しめるユニバーサ
ルデザインに配慮した「ぶらんこ」や「すべり台」
等が一体となった複合遊具や大型遊具の設置を検
討する。遊具の充実を図ることで、子供や家族連れ
の利用が増えることが想定され、公園の賑わいを創
海軍壕公園
出できると期待できる。
④ 健康遊具
楽しみながら運動やストレッチができる多機能健康遊具や簡単に体力測定がで
きる健康遊具などを整備し、健康づくりや体力づくりの場の空間を検討する。
また、使い方や運動メニューなどを表示し気軽に利用できるよう、利用者に配慮
した施設の整備を検討する。
46
⑤ 展望施設
屋良城跡の 1 の曲輪(P28 参照)とされている
場所は、公園内で最も海抜が高く、他市町村を広
域に眺めることができる嘉手納町の眺望点の一つ
であった。
この場所で、展望施設の整備を検討する。
⑥ モニュメント
屋良城跡は大川按氏の居城、阿麻和利の生誕の地とされており、屋良城跡公園が
嘉手納町の歴史・文化を感じる場所として町内外への PR に努める。
屋良城跡公園の歴史文化を感じ、公園のシンボルとなるモニュメントを設置する
ことを検討する。
⑦ 交流広場(芝生広場)
交流広場については、起伏がある地形をできるだけフラットな芝生広場として整
備し、家族の交流の場、憩いの場、また、比謝川への親水空間やイベント空間とし
て整備を検討する。
フラットな芝生広場とすることで、見通しも良く、親が子供たちを安心して遊ば
せることができ、園路からの賑わいも感じることできる空間が演出できるものと考
える。さらにイベント時のブース設置も容易に行えることが想定される。
⑧ ミニステージ
交流広場にイベント時の舞台、平常時は来園者の日陰として、ミニステージの
設置を検討する。
47
⑨ 親水施設
屋良城跡公園は比謝川への親水機能の向上が求められており、河川整備と連携し
た公園再整備に努める。
また、雨天時や増水により比謝川に侵入することができない時の代替施設として
親水施設の整備を検討する。その親水施設については、水深をできるだけ浅くし、
小さな子供でも安心安全に水と触れ合える施設整備を行い、交流広場と一体となっ
た親水空間の演出を図る。
親水施設については、泉(ヌルーガー)を活用し、安心安全に利用できるよう、
水質には十分に配慮した親水施設を整備する。
⑩ トイレ
トイレの整備については、来園者が利用しやす
い施設のデザインや配置を十分に配慮する必要が
ある。
⑪ 休憩施設(ベンチ、東屋など)
休憩施設の整備については、来園者が利用しやすい施設のデザインや配置を十分
に配慮する必要がある。
⑫ 管理棟
来園者が公園を安心安全に利用できるよう、監視・管理できる体制を構築するた
め、公園内に管理棟を整備し、日常的な施設点検や周辺自然への安全管理が必要で
ある。
⑬ エントランス
エントランスは、公園の象徴となる施設であり、周辺の自然環境に配慮した、活
気のある雰囲気を感じるモニュメントやサインを設置し、賑わいのある空間を演出
する。
48
⑭ 駐車場
屋良城跡公園の駐車場は、公園利用者以外の利
用が多くみられ、日頃から満車状態にあり、車で
訪れる利用者が駐車できない場合もみられる。
公園リニューアルにあたり、利用者の増加が想
定されることから、駐車場の規模拡大や大型バス
に対応した駐車場の整備を検討するとともに、公
園利用者以外の方が駐車を行わないよう管理に努める。
誰もが利用しやすいように、公園内部にも駐車場を設け、また、東側の駐車場は、
ピーク時における大型バスの待機場として利用することを検討する。
⑮ 植栽
公園内の植栽は、外部からの見通しを良くするために高木や中木は避け、できる
だけ低木で鮮やかな花木(ハイビスカスやケラマツツジなど)で統一することを検
討し、花と緑で彩る明るい公園を目指す。
⑯ サイン(公園内外)
公園内の施設、文化財、動植物などの案内、説
明などのサイン設置を図る。公園は子供から高齢
者まで利用する施設であるため、誰もが分かりや
すいデザインを検討する。
また、公園外の案内サインの整備を図り、町内
外の方や観光客が訪れやすい環境を創出する。
⑰ 文化財
文化財及び周辺の樹木や施設については、地域
住民や管理する自治体と連携し、適切な保全に努
める。
また、文化財の説明サインを設置し、公園利用
者に歴史や文化を学ぶことができる公園を目指す。
49
⑱ 防災拠点
屋良城跡公園は、嘉手納町地域防災計画におい
て、一時避難場所に指定されている。
防災拠点であることの周知や地域住民と連携し
た防災訓練を実施しすることを検討する。
また、公園内への防災情報の発信するためにも、
防災無線の設置を検討する。
50
4.施設等配置計画
「再整備の基本的な考え方」
「施設計画の方針」
「公園機能の再整理」を踏まえて、再
整備基本計画を作成する。
(1)施設等
新な屋良城跡公園に配置する施設を以下に示す。新たに設置する施設については、
誰でも使いやすく、可能な限りユニバーサルデザインに配慮した施設整備を図る。
エ
リ
ア
アスレチック遊具エリア
花と緑が潤う歴史・文化エリア
親水と憩いの広場エリア
比謝川周辺の自然体験学習エリア
共通
施
設
等

アスレチック遊具(大型すべり台など)

大型複合遊具

健康遊具

展望施設

モニュメント

文化財説明サイン

植栽(低木で鮮やかな花木)

交流広場(芝生広場)

ミニステージ

親水施設(噴水、せせらぎなど)

自然体験スペース

ウッドデッキ

自然に関する説明サイン

管理棟

エントランス

駐車場(植栽含む)

トイレ

利便施設(水飲み場、手洗い場など)

休憩施設(東屋、ベンチなど)

園路(散策園路、運動園路)

植栽(低木で鮮やかな花木)

照明

説明サイン(施設、自然、文化財など)

案内サイン(公園内外)

防災施設(防災無線、海抜表示など)
51
(2)施設等配置計画
①アスレチック遊具エリア

アスレチック遊具(大型すべり台など)
公園中央付近にアスレチック遊具を配置する。高台から緑の中を蛇行しなが
ら滑降する大型すべり台の整備を検討する。

複合遊具(大型)
公園東側の地形を活かし、斜面に大型の複合遊具を配置する。

健康遊具
公園東側中段付近(既存トイレの西側)の広場に、健康遊具を配置する。

多目的広場
既存施設を再整備する。
(現位置)
②花と緑が潤う歴史・文化エリア

展望施設
展望施設は公園内の最も海抜が高い場所に配置する。

モニュメント
公園の賑わい、屋良城跡の歴史・文化を感じるデザイン、配置とする。

文化財説明サイン
公園内の文化財への説明サインを設置する。文化財に配慮したデザイン、配
置とする。

植栽(低木で鮮やかな花木)
公園東側の斜面地をハイビスカスやケラマツツジなどの鮮やかな花木で植
栽する。
52
③親水と憩いの広場エリア

交流広場(芝生広場)
公園西側を全体的に交流広場として整備する。
できるだけフラットな敷地とし、芝生を植生する。

ミニステージ
交流広場にミニステージを配置する。
平常時は日除け場所として利用する。

親水施設(噴水、せせらぎなど)
交流広場に、泉(ヌルーガー)を活用した親水施設を配置する。
④比謝川周辺の自然体験学習エリア

自然体験スペース
既存のアプローチ階段と既存の親水スペースを活用し、比謝川及び川岸を自
然体験スペースとして活用する。

ウッドデッキ
比謝川沿いに設置する。
「比謝川利活用計画」と連携したデザインや配置とする。

自然に関する説明サイン
比謝川沿いや、園路沿いに配置する。
53
⑤共通

管理棟
公園内部に設置する駐車場付近に配置する。

エントランス
公園の前面(正面)に配置する。

駐車場
公園の前面と中央に駐車場を配置する。中央に配置する駐車場については、
高齢者や障がい者が優先的に利用できる優先駐車場とする。
また、東側の既存の駐車場は、大型バスにも対応できるよう再整備する。

トイレ
公園の正面付近、公園中央の駐車場付近の 2 箇所にトイレを配置する。

園路(散策園路、運動園路)
既存の園路を活用した園路配置とする。
また、東西をつなぐ園路として、橋梁を活用した園路を検討する。

その他の公園施設
公園利用者や自然環境に配慮したデザイン、配置とする。
54
■施設配置計画(ゾーニング)
55
5.駐車場計画(規模の想定)
嘉手納町民の公園利用実態、「道の駅かでな」の訪れる観光客の観光需要(体験して
みたい旅:
「嘉手納町観光振興計画」)から、駐車場の必要台数及び規模を算定する。
駐車場は以下の式で算定する。
駐車場必要台数(Y)=年間利用者数(A)×ピーク日集中率(B)×駐車場回転率(C)
×駐車場利用率(D)×1台当たりの同乗者数(E)
駐車場必要面積(X)=駐車場必要台数(Y)×1台当たりの必要面積(F)
根拠資料:造園ハンドブック(社団法人
項目
A
嘉手納町民の
必要原単位
日本造園学会)
備考
122,382 人
p58 参考
169,840 人
p59 参考
年間利用者数
観光客の
年間利用者数
B
ピーク日集中率
1/100
季節型:4 季型
(根拠資料:造園ハンドブック)
C
D
駐車場回転率
駐車場利用率
1/5
開園時間 12h、
(4.8≒5 回転)
平均滞在時間 2.5hと想定
90%
概数算定平均値
(根拠資料:造園ハンドブック)
E
1台当たりの
<町民>
嘉手納町の 1 世帯あたりの人員数
同乗者数
1/2.8(2.8 人)
<観光客>
概数算定平均値
1/2.75(2.75 人) (バスを含む)
(根拠資料:造園ハンドブック)
F
1台当たりの
<町民>
概数算定最小値
必要面積
25 ㎡
(根拠資料:造園ハンドブック)
<観光客>
概数算定平均値
55 ㎡
(バスを含む)
(根拠資料:造園ハンドブック)
57
<駐車場算定式>
屋良城跡公園に必要と考えられる駐車場の必要規模を住民利用と観光客利用から算
定する。
(1)住民利用の必要規模算定
①年間利用者の算定
前年度のアンケート調査における公園利用の実態を利用し、年間利用者を算定す
る。
嘉手納町民の年間利用者数は以下の式で算定する。
嘉手納町民の年間利用者数=嘉手納町の人口×公園利用の実態(利用率)×1 年換算
嘉手納町の人口については「H22 年国勢調査の結果」を利用する。
嘉手納町の人口
13,827 人
公園利用
ほとんど毎日(週5)
週1~2(週1.5)
月1~2(月1.5)
年1~2(年1.5)
合計
(H22国勢調査)
年換算
52.1 週/年
52.1 週/年
12 月/年
1 年/年
公園利用率
3.5%
9.7%
14.3%
29.7%
年間利用者数
25,032.7 人
69,535.4 人
23,703.4 人
4,110.7 人
122,382.3 人
②駐車場の算定
項目
必要原単位
備考
A
嘉手納町民の年間利用者数
122,382 人
B
ピーク日集中率
1/100
季節型:4 季型
C
駐車場回転率
1/5
開園時間 12h、
(4.8≒5 回転) 平均滞在時間 2.5hと想定
D
駐車場利用率
90%
概数算定平均値
E
1台当たりの同乗者数
1/2.8(2.8 人) 嘉手納町の 1 世帯あたりの
人員数
F
1台当たりの必要面積
25 ㎡
概数算定最小値採用
これらの数値を規模算定の数式に当てはめると以下の必要駐車場台数、面積となる。
<住民利用の必要規模>

必要駐車場台数:78.7≒80 台

必要駐車場面積:1,996.9≒2,000 ㎡
58
(2)観光客利用の必要規模算定
①年間利用者の算定
「道の駅かでな」の年間利用者数、「嘉手納町観光振興計画」のアンケート結果
から、観光客の年間利用者数を算定する。
観光客の年間利用者数以下の式で算定する。
観光客の年間利用者数=「道の駅かでな」の年間利用者数
×嘉手納町で体験したい旅(「嘉手納町観光振興計画」
アンケート結果)
道の駅かでな年間利用者数
500,000 人
(嘉手納町観光振興計画)
年間利用者数
体験したい旅
率※
豊かな自然やきれいな景色
16.7%
83,730.0 人
を巡る旅
エコツアーに参加するなど、
自然を体感し、自然環境につ
6.9%
34,724.2 人
いて学ぶ旅
歴史的な史跡を訪ね、歴史・
10.3%
51,386.2 人
文化を学ぶ旅
合計
169,840.4 人
※アンケート結果の合計を100%とした割合
②駐車場の算定
項目
必要原単位
備考
A
観光客の年間利用者数
169,840 人
B
ピーク日集中率
1/100
季節型:4 季型
C
駐車場回転率
1/5
開園時間 12h、
(4.8≒5 回転) 平均滞在時間 2.5hと想定
D
駐車場利用率
90%
E
1台当たりの同乗者数
1/27.5 ( 27.5 概数算定平均値採用
人)
F
1台当たりの必要面積
概数算定平均値
(バスを含む)
50 ㎡
これらの数値を規模算定の数式に当てはめると以下の必要駐車場台数、面積となる。
<観光客利用の必要規模>

必要駐車場台数:11.1≒11 台

必要駐車場面積:555.8≒560 ㎡
59
<結果>
これまでの算定結果をまとめると、屋良城跡公園に必要な駐車場の規模は以下のとお
りとなる。
必要駐車場台数:90 台(バスを含む)
必要駐車場面積:2,600 ㎡(バス必要面積を含む)
必要駐車場台数 80+11=91≒90 台
(嘉手納町民利用 78.7≒80 台、観光客利用 11.1≒11 台)
必要駐車場面積:2,000+560=2,560≒2,600 ㎡
(嘉手納町民利用 1,996.9≒2,000 ㎡、観光客利用 555.8≒560 ㎡)
算定式参照(p58~59)
駐車場検討図
①約 500 ㎡
③約 200 ㎡
②約 2,600 ㎡
多目的広場
約 1,600 ㎡
駐車場として整備を検討
既存の駐車場 約 500 ㎡
<駐車場検討>
①優先駐車場:約 500 ㎡
②一般駐車場:約 2,600 ㎡(左 1,000 ㎡+右 1,600 ㎡)
③一般駐車場:約 200 ㎡(ピーク時は大型バスの待機場所として利用する。
)
合計:約 3,300 ㎡
※いずれも駐車場内の植栽帯等は考慮していない。
60
6.管理運営計画
現在の屋良城跡公園の管理状況については、町の公園管理担当課が中心となって日頃
のパトロールや維持管理を行っている。しかしながら、公園施設の老朽化や、奥まった
施設配置、墓地の立地等が、公園利用者に「暗くて怖い」といった印象を与えている。
また、公園内の比謝川への安全対策の不安や特定の方の溜まり場となっていることが
原因で子供、女性の利用が難しい環境となっている。
今回の屋良城跡公園再整備計画では、「比謝川の自然を活用した体験型公園」や「子
供たちにとって魅力のある遊具が充実した公園」、
「明るくて安心安全な公園」を目指し
ている。
屋良城跡公園再整備後、これらを目的とした多くの住民や観光客が利用するものと想
定され、これまでの管理体制では人員不足であり、河川を活用した公園施設の管理のノ
ウハウが必要であるため町単独での管理運営は難しいと想定される。
新たな屋良城跡公園では、経験豊富な民間企業や財団に管理運営を委託することを視
野に入れ検討する。
■管理体制の種類
管理体制
説
明
自主管理
公園管理者が自ら管理する。
(町管理)
指定管理(指定管理者制度)
民間事業者を含む幅広い団体が、議会の議決を経て指
(地方自治法
公の施設)
設置許可
定管理者として公の施設の管理を行うことができる。
公園管理者以外の者が公園施設を設け管理しようと
(都市公園法第 5 条第 2 項) する場合、申請書を提出し、公園管理者の許可を受けな
ければならない。
都市公園の占有許可
(都市公園法第 6 条)
公園管理者以外の者が公園施設施設以外の工作物を
設け管理しようとする場合、申請書を提出し、公園管理
者の許可を受けなければならない。
61
■管理体制の比較検討
管理体制
自主管理
メリット
デメリット
管理委託を伴わない
ため、安価である。
指定管理
(指定管理者制度)
管理事例
公園管理のノウハウ、 現屋良城跡公園
人材の確保が必要。
公園管理のノウハウ
当 公 園 は 基 本 的 に 無 沖縄市シルバー
を 活 用 す る こ と が 出 来 料 施 設 と し て 検 討 し て 人材センター
る。また、住民サービス おり、運営上、管理者に ( 沖 縄 市 内 の
利益が生じないため、指 都市公園 103
の向上に期待できる。
指定管理者は、自ら施 定 管 理 者 選 定 は 困 難 と ヵ所管理)
設を設け、運営すること 想定される。
も可能。
設置許可
(管理期間 10 年)
公園管理者以外の者
公 園 の 一 部 を 管 理 さ 福岡大濠公園店
に 公 園 施 設 の 一 部 を 管 せるが、基本的には、自 ( ス タ ー バ ッ
理させることができる。 主管理となるため、公園 クス)
また、公園の機能の増 管理のノウハウ、人材の
進 に 資 す る と 認 め ら れ 確保が必要。
る施設については、自ら
また、当公園は基本的
施設を設け、運営するこ に 無 料 施 設 と し て 検 討
しており、運営上、管理
とも可能。
者に利益が生じないた
め、管理申請者は少ない
ものと想定される。
公 園 施 設 の 管 理 運 営 札幌市大通公園
都市公園の占有許可
公園管理者以外の者が
(管理期間 10 年)
公園内で屋台等の公園 を委託するものではな (ビアガーデ
施 設 以 外 の 工 作 物 を 設 い。
け、管理運営することが
基本的に、管理は自主
管理となるため、公園管
できる。
理のノウハウ、人材の確
保が必要。
62
ン)
7.利用促進計画
(1)自然環境利用促進
屋良城跡公園を含む比謝川沿いの豊かな自然環境は、沖縄本島中南部の中でも優れ
た自然環境の一つであり、これら自然環境を活用した自然体験ができる場所としての
整備に努め、県内外の来園者の増加を目指す。
屋良城跡公園の側を流れる比謝川は 2 級河川であり、沖縄県の管理となるが、比
謝川と一体となった整備が望まれるため、沖縄県との連携や河川に関するアドバイザ
ーを活用した公園整備を目指す。
屋良城跡公園が嘉手納町の自然体験の拠点の一つとなるよう、町商工会や庁内及び
県内外の観光関連企業と連携を図り、屋良城跡公園を含む比謝川周辺の自然環境利用
促進を検討する。
(2)観光ガイド利用促進
屋良城公園内には、歴史的資源が点在し、地域自治体による維持管理や行事等が行
われている。これら歴史的資源を活用した体験学習は嘉手納町の歴史を広く知らせる
ための要因になることから、地域自治体と連携した観光ガイドの活用を検討する。
また、嘉手納町が計画している「まちまーい(観光ガイド)」と連携し、嘉手納町
の重要な地域資源として、
住民、観光客などの参加者に屋良城跡公園の PR に努める。
63
(3)プロモーションの促進
屋良城跡公園の魅力創出と掘り起こしを行い、関連団体等との連携やその魅力を町
内外に向けて様々な広告ツールを活用した情報発信を展開することにより、屋良城跡
公園のポテンシャル・イメージ・認知度の向上を推進し、交流人口の増加をはじめと
した嘉手納町全体の活性化を図る。
■プロモーション活動のイメージ
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