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日本記者クラブ賞・同特別賞 受賞者決定
日本記者クラブ賞・同特別賞 受賞者決定 竹内政明・読売新聞論説委員「編集手帳」に日本記者クラブ賞 特別賞は伊東英朗氏ならびに南海放送「X年後」制作グループに 公 益 社 団 法 人 ・ 日 本 記 者 ク ラ ブ ( 伊 藤 芳 明 理 事 長 ) は 4 月 30 日 、 理 事 会 を 開 き 、 読 売 新 聞 東 京 本 社 取 締 役 論 説 委 員 の 竹 内 政 明 氏 に 2015 年 度 の 日 本 記 者 ク ラ ブ 賞 を 贈 り 、伊 東 英 朗 氏 な ら び に 南 海 放 送「 X 年 後 」制 作 グ ル ー プ に 日 本 記 者 ク ラブ賞特別賞を贈ることを決めた。 竹 内 政 明 さ ん は 2001 年 か ら 14 年 に わ た り 、 読 売 新 聞 朝 刊 1 面 コ ラ ム 「 編 集 手 帳 」を 執 筆 し て い る 。ニ ュ ー ス や 人 び と の 日 常 生 活 の 出 来 事 ま で 幅 広 く 取 り 上 げ 、詩 、短 歌 、俳 句 な ど 多 数 の 名 文 を 引 用 し な が ら 奥 深 い 文 章 で 切 り 取 っ て き た 。 ジ ャ ー ナ リ ズ ム を 代 表 す る 1 面 コ ラ ム の 書 き 手 と し て 、読 者 と 新 聞 の 距 離 を 縮 め マスメディアへの信頼を深める仕事は日本記者クラブ賞にふさわしいと高く評 価された。 南 海 放 送( 愛 媛 県 )の 伊 東 英 朗 デ ィ レ ク タ ー と 制 作 グ ル ー プ は 太 平 洋 で の 米 国 の 水 爆 実 験 に よ る 漁 船 被 ば く 問 題 を 10 年 以 上 も 番 組 や 映 画 を 通 じ て 追 究 し て い る 。地 方 民 放 局 の 厳 し い 制 作 条 件 下 で 、埋 も れ た 事 実 を 粘 り 強 く 掘 り 起 こ し て き た努力が高く評価された。 6月3日に受賞記念講演会を開催 2015 年 度 日 本 記 者 ク ラ ブ 賞 を 受 賞 し た 竹 内 政 明 記 者 が 、 「 編 集 手 帳 」執 筆 の 舞 台 裏 や 読 者 の 反 響 、同 特 別 賞 受 賞 を 代 表 し て 伊 東 英 朗 氏 が「 X 年 後 」の 制 作 の 苦 労 話 や 調 査 報 道 の 難 し さ に つ い て 語 り ま す 。参 加 者 の 質 問 に 答 え て い た だ く 時 間 もあります。 出席者:竹内政明・読売新聞東京本社取締役論説委員 伊東英朗・南海放送「X年後」ディレクター 日 時 : 6 月 3 日 ( 水 ) 午 後 6 時 30 分 ~ 8 時 会 場:日本記者クラブ 定 員 : 200 人 ( 申 し 込 み 先 着 順 ) 10 階 ホ ー ル 参加費:無料 日 本 記 者 ク ラ ブ 会 員 だ け で な く 、一 般 の 方 も 参 加 で き ま す 。ご 希 望 の 方 は 下 記 の 要 領 でお申し込みください。 < 応 募 方 法 > 住 所 、氏 名 、電 話 番 号 、年 齢 、参 加 人 数 (2 人 ま で )を 記 入 の う え 、 メールでお申し込みください。折り返し参加の可否をご連絡します。 申し込みアドレスはこちら [email protected] *折り返し参加の可否をご連絡します。 *いただいた個人情報は本講演会以外の目的には使用いたしません。 【贈賞の理由 受賞者の紹介】 日本記者クラブ賞 竹内政明(たけうち・まさあき)氏 読売新聞東京本社取締役論説委員 竹内政明記者は読売新聞朝刊の1面コラム「編集手帳」 を 2001 年 か ら 書 き 続 け 、 14 年 に な る 。 日 々 発 生 す る ニ ュ ースや話題を幅広く取り上げ、わかりやすく、かつ奥深い 文章で切り取ってきた。とりわけ、詩、短歌、俳句から、 落語、ドラマのシナリオ、歌謡曲に至るまで古今東西の名 文を引用しながら、話を展開し、書き出しから結末までつ なぐわざは比類がない。テーマは大ニュースに限らない。 街角の光景や人々の営みを丁寧にすくいあげ、おだやかな 視点で人生の1日を書きとどめることばも忘れがたい。 そ の コ ラ ム は 、大 声 で 叫 び 、無 造 作 に 切 り 捨 て る 文 章 と は 対 極 に 位 置 す る 。 読者をうなずかせ、時にはうならせ、あるいは涙を誘い、ほほえみを呼ぶ。 ジャーナリズムを代表する1面コラムの書き手として、読者と新聞の距離を 縮め、マスメディアへの信頼を深める仕事は日本記者クラブ賞にふさわしい と高く評価された。 竹 内 政 明 記 者 は 1955 年 11 月 24 日 、 神 奈 川 県 生 ま れ 。 59 歳 。 北 海 道 大 学 文 学 部 哲 学 科 ( 宗 教 学 専 攻 ) 卒 業 。 79 年 読 売 新 聞 社 入 社 。 東 京 本 社 経 済 部 で 財 政 、金 融 な ど を 担 当 、98 年 か ら 論 説 委 員 に 。2001 年 7 月 か ら 読 売 新 聞 朝 刊 一 面 コ ラ ム「 編 集 手 帳 」を 執 筆 。2014 年 6 月 か ら 取 締 役 論 説 委 員 。著 書 に『 名 文 ど ろ ぼ う 』( 文 春 新 書 )、『 名 言 手 帳 』( 大 和 書 房 )、『 読 売 新 聞 朝 刊 一 面 コ ラ ム 「 編 集 手 帳 」 第 二 十 七 集 』( 中 公 新 書 ラ ク レ ) な ど が あ る 。 日本記者クラブ賞特別賞社政治部特別編集委員 伊東英朗(いとう・ひであき)氏ならびに南海放送「X年後」制作グループ 米 国 に よ る ビ キ ニ 環 礁 水 爆 実 験 は 、日 本 で は「 第 五 福 竜 丸 事 件 」と し て 記 憶 さ れ て い る が 、南 海 放 送( 愛 媛 県 ) の 伊 東 デ ィ レ ク タ ー は 、高 知 の 高 校 教 師 が 多 数 の マ グ ロ 漁船も被ばくしていた実態を独自調査していることを 知 り 、 2004 年 か ら 取 材 を 開 始 し た 。 伊 東 氏 は 休 み 返 上 で 元 乗 組 員 へ 聞 き 取 り な ど 粘 り 強 い 取 材 を 重 ね 、そ の 成 果を南海放送でドキュメンタリー番組としてシリーズ 化 、さ ら に 劇 場 記 録 映 画「 放 射 線 を 浴 び た X 年 後 」を 制 作し、全国で上映活動を続けている。 社 会 派 ド キ ュ メ ン タ リ ー 番 組 は 、ス ポ ン サ ー や 高 視 聴 率 が 期 待 で き ず に 敬 遠 さ れ が ち だ が 、南 海 放 送 は 局 と し て の 理 解 を 示 し 、制 作 チ ー ム も 献 身 的 な 努 力 で 伊 東 氏 を 支 え た 。選 考 委 で は 、「 ロ ー カ ル 放 送 局 と し て 厳 し い 条 件 下 に あ り な が ら 、伊 東 氏 と 制 作 チ ー ム は 埋 もれた事実を番組を通じて根気よく究明 し て き た 。こ の 成 果 は 他 の ロ ー カ ル 局 へ の 励みにもなる」と高く評価された。 ビ キ ニ 水 爆 実 験 に つ い て は 、厚 労 省 が 最 近、第五福竜丸以外の船員被ばくに関するデータを公表し、専門家による検 証を決めた。選考委では「南海放送の一連の番組が新しい動きに影響を与え たのでは」と評価する声もあった。 伊 東 氏 は 1960 年 9 月 15 日 生 ま れ 、54 歳 。愛 媛 県 の 町 立 幼 稚 園 教 諭 と し て 16 年 間 勤 務 。2001 年 か ら 同 県 の 民 放 局「 南 海 放 送 」で デ ィ レ ク タ ー と し て 番 組 制 作 に 関 わ る 。 04 年 か ら 太 平 洋 核 実 験 の 漁 船 被 ば く 問 題 の 取 材 開 始 、 関 連 するドキュメンタリー番組や記録映画で石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム 大賞、ギャラクシー賞報道活動部門大賞など受賞。著書に『放射線を浴びた X 年 後 』( 講 談 社 )。 ( 南 海 放 送「 X 年 後 」制 作 グ ル ー プ ) 南海放送制作チーム 「 南 海 放 送 」は 1953 年 開 局 の 愛 媛 県 を 対 象 地 域 と し た 日 本 テ レ ビ 系 列 の 民 間 放送局。漁船被ばく関連番組は、プロデューサーの大西康司氏、小倉健嗣氏 をはじめとする制作チームが、予算、人員など限られた条件下で伊東氏を支 えて継続的に制作、放映してきた。 * * * * * * 【日本記者クラブ賞と日本記者クラブ賞特別賞について】 日本記者クラブ賞は、千葉雄次郎氏(元日本新聞学会会長)が同クラブに 贈 っ た 寄 託 金 を 基 金 と し て 1972 年 、創 設 さ れ た 。そ の 後 も 、ク ラ ブ へ の 寄 付 金を基金に積み増し、賞を運営している。報道・評論活動などを通じて顕著 な業績をあげ、ジャーナリズムの信用と権威を高めた日本記者クラブ会員お よび法人会員社に属するジャーナリスト個人に贈る。今回の竹内氏を含め、 受 賞 者 は 計 50 人 に な る 。 日 本 記 者 ク ラ ブ 賞 特 別 賞 は 、ク ラ ブ 賞 創 設 40 年 を 機 に 、よ り 開 か れ た 賞 を め ざ し て 2012 年 度 に 新 設 さ れ た 。原 則 と し て ク ラ ブ 会 員 以 外 の 内 外 の ジ ャ ー ナリストやジャーナリズム活動に贈る。ジャーナリズムの向上と発展につな が る 特 筆 す べ き 業 績 や 活 動 を 顕 彰 す る 。初 の 受 賞 と な っ た 2012 年 度 は 、東 京 電力福島第一原発水素爆発の瞬間を撮影、放送した福島中央テレビ報道制作 局 と 、震 災 後 、手 書 き の 壁 新 聞 を 作 り ニ ュ ー ス の 発 信 を 続 け た 石 巻 日 日 新 聞 、 2013 年 度 は 、シ リ ア で 銃 撃 さ れ 死 亡 し た ジ ャ ー ナ リ ス ト の 山 本 美 香 さ ん(「 ジ ャ パ ン プ レ ス 」 所 属 ) に 贈 ら れ た 。 2014 年 度 は 受 賞 な し だ っ た 。 いずれも日本のジャーナリズムの高い水準を示す表彰であり、日本記者ク ラブの公益目的事業のひとつである。 日 本 記 者 クラブ賞 歴 代 受 賞 者 一 覧 http://www.jnpc.or.jp/activities/award/awards-prize/