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海苔のまち

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海苔のまち
No.1043 2016 年(平成 28 年)2月1日発行
主な内容
市・県民税、所得税の申告 ほか 2面
宿泊型産後ケア事業を順天堂大学浦安
病院でも開始 ほか
8面
発行/浦安市
所在/〒279-8501 千葉県浦安市
猫実 一丁目1番1号
編集/市長公室広聴広報課
☎047・351・1111(代表)
http://www.city.urayasu.lg.jp
各記事に掲載している
を確認し、
市ホームページ上の
「広報ページID検索」
に入力すると、
検索結果が出ます。これにより、記事を探す手間を省けます
かつて「海苔のまち」と呼ばれる
ほど海苔の養殖が盛んだった浦安。
養殖した海苔を摘み取り、海苔すき
などを行っていたのはちょうど今く
らいの時季でした。乾海苔を作るた
めの「海苔干し台」が、田んぼにび
っしりと並ぶ様子は、当時の冬の風
物詩でした。
ここでは、かつての浦安の海苔養
殖などについて、ご紹介します。
[問]郷土博物館 ☎305・4300
の り す
⇧海苔簀に刻んだ海苔を乗せ、
乾燥させます
浦安の海苔養殖
⇨昭和 年。田んぼ
に並ぶ海苔干し台
浦安の海苔養殖は、明治20年代から
始まったといわれ、浦安の海は海苔づく
りに適していたため、浦安は東京湾を代
表する海苔の生産地となりました。
海苔養殖は、秋に海苔網に海苔の胞
子を付着させ、養殖場に海苔網を張
り、冬に、成長した海苔を摘み取りま
した。その後、海苔すきなどの工程を
経て乾海苔を完成させていました。
しかし、昭和46年の漁業権の全面
放棄をきっかけに、浦安の海苔養殖の
歴史は閉じられました。
31
浦安の海苔の歴史を
詳しく知りたい方はこちらへ!
冬季企画展
「浦安の海苔養殖」
小学生が海苔すき体験
昔ながらの方法で乾海苔を作る「海苔すき体験」を
市立小学校の4年生が授業の一環で行っています。
浦安の海苔養殖の歴史、民俗など
の写真、資料などを展示しています。
時 3月13日㈰まで
所 郷土博物館
1012390
⇧飛行機包丁で海苔を細かく刻みます
誰でも知っているレオナルド ・ ダ
・ ヴィンチ、トーマス ・ エジソン、
アルベルト・アインシュタイン、現
代 で は、Apple 社 の 創 始 者 ス テ ィ
ーヴ ・ ジョブズ、Microsoft 社の創
始者のビル・ゲイツや、名作映画を
多く作っているスティーブン・スピ
ルバーグ監督など、この人たちは歴
史上間違いなく偉大なその足跡を残
した人たちです。
これらの人たちは、
2013年までは
〝アスペルガー症候群〟と呼ばれ、現
在では診断名・診断基準の変更によ
り
〝自閉症スペクトラム
(ASD)
〟と
呼ばれている人たちです。
昨年の11月27日、浦安市が主催
した「発達支援セミナー」に講師と
してお呼びした臨床発達心理士の服
巻 智 子 先生が、
『人類に〝自閉症ス
ペクトラム〟の彼らがいなかった
ら、私たちはいまだ竪穴住居で暮ら
していたであろう』と語り、前述の
歴史上と現在の偉人の名前を挙げら
れました。
ASD の人たちは、知的障がいを
伴う自閉症から、伴わないアスペル
ガー症候群まで、広い分野の発達障
がいを指し、しがらみを気にしない
傾向がある反面、こだわりが強く、
対人関係において相手との意思疎通
が苦手で、集団の中で生きづらい人
たちと言われています。
文字通り「人間関係の障がい」と
言えます。
歴史上偉大な功績を残した前述の
人たちも、幼少期は、学業成績が極
端に悪かったり、友人がなく常に孤
独感に苦しんでいたり、変わり者の
レッテルを貼られたりと、苦しい道
のりを必ずと言ってよいほどたどっ
ています。
反面、全員が彼らを温かく守り抜
いた人が、親であったり、師であっ
たりとそば近くに必ずいたことも良
く知られています。
いま、東京大学先端科学技術研究
センターの中 邑 賢 龍 教授の下で、
「 異 才 発 掘 プ ロ ジ ェ ク ト 」が 始 ま
り、NHK の E テレでも紹介されま
KEY
WORD
自閉症スペクトラム
した。
1月18日、文化会館で障がい事
業課による講演会が開かれ、講演
後、中邑先生と、異才として600人
の候補者から選抜された一人で、E
テレにも登場した美浜中学校2年生
の野中宏太郎君とお母さん、細田教
育長も交えて、懇談する機会に恵ま
れました。
1時間半、ASD が野中君にとっ
て障がいではなく個性だとテレビで
語っていたことをこの目で確認した
思いでした。
中邑先生や家族に恵まれた野中君
の幸運と前途を心から祝福しました
が、改めて運だけで片付けてはなら
ず、歴史を動かす可能性を秘めた
ASD の子どもたちの未来を確実に
明るいものにしていかなければと心
に期しています。
今、発達障がいを取り巻く環境は
大きく変わろうとしています。
大阪大学大学院・大阪大学と金沢
大学、浜松医科大学、千葉大学、福井
大学の5大学が、
“ 連合小児発達学研
究科”
をつくり、
連携して発達障がい
の研究を進めていて、
“ 早期診断・超
早期療育”
を提唱しています。
他人とうまく関われないなどの発
達障がいは、幼いときに適切な療育
を受けることができれば、かなり軽
減できることが分かってきたとのこ
とで、市として新年度の新規事業
で、1歳6カ月児健診の際に、希望
者に子どもの目の動きを調べるな
ど、専門の検査を取り入れると共
に、臨床(発達)心理士によるコミ
ュニケーション訓練などの超早期療
育を市の専門施設で行っていこうと
思っています。
すべての子どもたちが、明るい未
来を堂々と歩けるために、新たな挑
戦をしていきます。
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