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固体試料用高機能ツール - アジレント・テクノロジー株式会社

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固体試料用高機能ツール - アジレント・テクノロジー株式会社
アジレント固体 NMR ソリューション
固体試料用高機能ツール
固体 NMR 性能を最適化
アジレント・テクノロジーは、要求の高い固体 NMR 分析用に、先進的なプローブ技術、革新的なソフ
トウェア、および堅牢なコンソールを備えた包括的ソリューションを提供します。これにより、生体高
分子や材料の分析の厳しい要件を克服して、複雑な試料でも効果的な結果を実現できます。
卓越した性能
アジレントは固体 NMR 用プローブの幅広いラインナップを取り揃えています。トラン
スミッションチューニングチューブ (T3) 技術に基づくアジレントの T3 プローブは、卓
越した感度と RF パワーハンドリングを実現しています。非常に広範な NMR 活性核を
簡単にチューニングでき、広い温度範囲での簡単なサンプルスピニングと安定性が
提供されます。
最大の効率
最もよく利用されているアジレントの固体プローブは、性能をほとんど落とさずにナ
ローボア磁石でも使用できます。そのため、最小限のシステムダウンタイムで固体プ
ローブと液体プローブ間の様式を迅速かつ効率的に切り替えることができます。
革新的なインタフェース
VnmrJ は、複雑なパルスシーケンスを開発する経験豊富なユーザーにも、固体アプ
リケーション用に設計されたすぐに使用可能なパルスシーケンスの包括的なコレク
ションの中から選択することを望む経験の少ないユーザーにも対応できる汎用的な
ソフトウェア環境です。
柔軟なプラットフォーム
Agilent DD2 コンソールは、NMR 実験に対する堅牢で柔軟な選択肢です。隠れた遅延
時間のない完全に並列な高速動作と、高度な増幅器線形化などの革新的な技術が
特徴です。
The Agilent DD2 コンソールおよび 600 MHz Premium Compact 磁石
2
アプリケーションに適した構成を選択可能
試料のタイプにかかわらず効果的な結果を得るためには、お使いの NMR システムに適した一連の部品を使用することが重要で
す。Agilent NMR プラットフォームには、固体 NMR 測定者のニーズに特化した各種のプローブ、増幅器、ソフトウェア、およびアクセ
サリが含まれており、生体高分子または材料などの試料用の構成や、溶液 NMRシステムに固体の機能を追加するように設計され
た構成を備えています。
一般的な生体高分子、材料、および混合用途の NMR システム構成
アプリケーション別の典型的なシステム要件
生体高分子
磁石
増幅器
ナローボア 54 mm
・
・
ワイドボア 89 mm
・
・
低出力、100 W H、
・
高出力、800 + W H、
・
300 W X/Y
1 kW X/Y
T3 MAS 、
プローブ
その他の
プローブ
アクセサリ
ソフト
ウェア
固体/ 溶液混合
材料
HX、3.2∼7.5 mm
HXY、1.2∼ 4.0 mm
・
HXY BioMAS 3.2 mm
・
HFXY、1.6 ∼ 4.0 mm
・
FastNano
・
Static および
BioStatic
・
T3 プローブ用
Low-γ アップグレ
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
VT ガスプレコンディ
ショナ
・
・
・
VnmrJ
・
・
・
SolidsPack
・
・
・
BioSolids Pack
・
STARS
・
・
* マジックアングルスピニング (MAS)
3
生体高分子分析の問題を克服
高塩濃度
多くの場合、タンパク質試料は高イオン性であると同時に非常に繊細です。従来型の
NMR プローブによって生成される、イオン性試料が加熱されて構造分解を引き起こ
す強力な電界には耐えられません。Agilent BioMAS プローブは、独自のコイル形状を
使用してこの問題を克服しています。
微量サンプル
生体高分子分析用の数マイクロリットル程度のタンパク質試料でも、合成する手間が
膨大になる場合があります。アジレントの 1.2 µl、1.2 mm ロータは、少ない試料量に
対する充てん係数を最適化することで、この問題を解決します。
複雑な構造
生体高分子試料は非常に複雑であるため、有用な洞察を得るには高速回転速度と複
雑な多重パルス実験が必要です。BioSolids Pack は Agilent T3 プローブと共に使用され
る二重および三重共鳴パルスシーケンスのコレクションであり、最小限の事前設定
で複雑な実験の実行を可能にします。さらに、VnmrJ と NMRPipe を組み合わせて使用
すると、データ収集から結果の処理までを効率的に行うことができます。
ペンシルスピニング技術
アジレントのすべての固体マジックアングルスピニング (MAS) プローブで使用され
ているペンシルスピニング技術により、固体および溶液サンプルを高速で回転さ
せることができます。ペンシルロータには 1.2 mm∼7.5 mm の径範囲が用意されて
Agilent 4 mm マジックアングルスピニング
サンプルロータ
います。
利点
• きわめて安定した回転を実現する堅牢で長いロータ設計。スペーサによって、サ
ンプルは B1 均一性が最大になる最適 RF 領域に配置されます。
• 温度制御ガスが独立し、ドライヴガスやベアリングガスから効果的に分離され
るため、幅広い温度範囲にわたってサンプルスピニングが安定します。
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生体高分子分析専用ツール
生体高分子用プローブ
T3 BIOMAS
T3 BioMAS プローブは、固体生体高分子試料専用に設計されています。高塩濃度サン
プルでの RF 加熱を最小限に抑えるスクロールコイル技術を搭載したスクロールコイ
ルにより、複雑なパルスシーケンスで重要となる卓越した RF 均一性という利点が追
加されました。
固体および溶液用プローブ
T3 HXY
1.2 mm から 4 mm までのスピニングモジュールを備えた、ナローボア磁石とワイドボ
ア磁石の両方に使用できる強力な一連の三重共鳴プローブです。T3 技術によって、プ
ローブが非常に使いやすくなり、優れたパワーハンドリングと感度が実現します。T3
HXY プローブは、中速から高速の回転速度で行われる生体高分子および材料の分析
向けの汎用性のある選択肢です。
FASTNANO
半固体サンプル用に設計された FastNano は、10 kHz MAS スピニングモジュールを備
えた間接検出溶液プローブプラットフォームです。ロック回路および Z パルスフィール
ドグラジエントも含まれます。FastNano プローブは、残留する異方性ブロードニング
を除去する必要がある溶液アプリケーションに最適です。
ソフトウェア
BIOSOLIDS PACK
BioSolids Pack と VnmrJ ソフトウェアを併用することで、生物学的な固体タンパク質
の構造決定に関するパルスシーケンス実験の包括的なパッケージが提供されます。
BioSolids Pack は BioPack の自動化ワークフローおよび自動キャリブレーション機能に
対応しているため、実験を迅速かつ効率的に設定できます。
BioSolids Pack および VnmrJ
Agilent T3 MAS プローブプラットフォーム
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材料分析の課題に対応
強力な相互作用
短くて高出力な RF パルスと高速回転速度は、スピン間の強力な相互作用の存在によ
りシグナルが広範囲に広がる可能性のある多くの材料 NMR 分析に重要です。Agilent
T3 プローブは優れたパワーハンドリング機能を持つように設計されており、材料試料
の強力な相互作用を克服するために一連の高速回転ロータサイズを取り揃えていま
す。
特異 NMR 核
固体 NMR を使用して広範な NMR 核を分析できますが、それぞれに固有の物理的特
性がいくつかの障害をもたらす可能性があります。
天然存在比の低い核は、一般に、シグナルを適時に取り込むために大量の試料を必
要とします。Agilent 450 µl、7.5 mm ロータは、この要件に対処するのに適しています。
磁気回転比の低い核は、従来型 NMR プローブを使用して処理できないことがありま
す。T3 プローブをアジレントの low-γ チューニングアクセサリと組み合わせることで、
この操作を簡単に行うことができます。
温度制御
試料温度の正確な制御は、現場で異なる温度の影響を観察するために重要です。ア
ジレントのペンシルスピニングモジュール技術では、広範囲にわたって最適な温度制
御を行うために、独立した VT ガスを採用しています。
T3 プローブ技術
アジレントの T3 プローブは、従来のチューニングおよび
マッチングコンデンサを固体アプリケーションに様々な利
点があるトランスミッションライン構造で置き換えるトラ
ンスミッションチューニングチューブ (T3) 技術を採用して
RF 入力
マッチング
外部シールド
RF コイル
います。
利点
• 優れた RF 出力
•
P から 15N までのシームレスなチューニング
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• セラミック製のチューニングとマッチングコンデンサの
除去による、プローブリンギングの最小化
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可動式誘電体チューナ チューニング長さ
材料分析用に設計されたツール
固体プローブ
T3 HX 3.2∼7.5 mm
単一核または二重共鳴実験のみを必要とする固体のルーチンワークに最適な HX プ
ローブは、使いやすさと優れた感度および比類のないパワーハンドリングを備えた主
力ソリューションです。様々な核のバックグラウンドシグナルを最小限に抑えるため
に、多様なスピニングロータが用意されています。より高速な回転速度や三重共鳴
実験用には、T3 HXY プローブを検討してください。
T3 HFXY 1.6∼ 4 mm
Agilent HFXY プローブは、実績のある HXY プラットフォームの上に構築され、分離 19F
チャンネルが組み込まれています。
これらはフッ素重合体、医薬品に含まれるフッ素、および生体高分子試料に最適です。
HFXY プローブはナローボア磁石とワイドボア磁石の両方に使用できます。HXY、HX、
および HFX モードの動作オプションが追加され、優れた柔軟性を発揮します。どのよ
うな構成でプローブを操作する場合でも、VnmrJ ビジュアルチューニング機能を使用
して簡単に設定できます。
ソフトウェア
SOLIDSPACK
SolidsPack は、固体 NMR のすべての分野をカバーする 100 を超えるパルスシーケンス
の包括的なコレクションで、購入後すぐに使用できます。
これらのシーケンスの構成要素を使用して、必要な労力が最小限ですむ直観的なプ
ログラミングインタフェースを介して新しい特殊な実験を作成することもできます。
アクセサリ
LOW-γ
low-γ アクセサリを T3 プローブに取り付けるだけで、15N 以下の低周波数 NMR 核にも
対応できます。設置と操作は迅速で簡単です。チューニングとマッチングコンデンサ
は low-γ アクセサリボックス内の比較的弱い磁界に位置するため、プローブのリング
ダウンは最小です。
T3 HX プローブ
T3 HXY プローブ
low-γ アクセサリを使用して T3 プローブのチューニング範囲を拡張します。
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詳細情報
www.agilent.com/chem/jp
カストマコンタクトセンタ
0120-477-111
本資料記載の情報は、予告なく変更される場合が
あります。
アジレント・テクノロジー株式会社
© Agilent Technologies, Inc., 2012
Printed in Japan, July 1, 2012
5991-0664JAJP
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