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*6課資料 各国の名目 GDP(2011 年): http://ecodb.net/ranking
*6課資料 各国の名目 GDP(2011 年): http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html より 1985 年の GDP ☆フランス経済における第二次世界大戦の影響: http://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list2/r39/r_39_089_113.pdf より フランスは 1944 年のドイツとの戦いでの敗北によって国の経済への介入が大きくなった。特にフ ランスにおいて特殊だったのは「対独レジスタンス」の影響が強かった点である。レジスタンスはド・ ゴール率いる「自由フランス」などが代表的な反ナチス運動である。また、この時期の共産党の権 威の高まりとも相まって、非常に社会主義・反資本主義的な傾向を強く持つものだった。 もともとフランスには社会主義の伝統があるが、この運動により企業の国有化など社会主義的なプ ログラムが実施されることとなった。 全国抵抗評議会(Conseil National de la Resistance:略称 CNR)は戦後のフランス経済のために 大企業の国有化を中心とする綱領を採用していた(1944 年 3 月)。また、1945 年 10 月に、ドゴー ルを首班とする社会党、共産党、人民共和派の三派が構成する連立政権が成立したが、この連 立政権の中心政策は企業国有化にほかならなかった。 企業国有化は二段階にわけて実施された。 第一段階(44 年末~45 年春)においてはルノーと北部石炭会社が、第二段階(45 年 12 月~46 年 5 月)においては国鉄(SNCF)、四大預金銀行、32 の保険会社、電力会社、石炭会社などが国 有化されることとなった。 1945 年からの約三十年間は「栄光の三十年」と呼ばれており、フランス経済がめざましく近代化 し、経済成長率も高かった時期である。しかし、80 年代に入って企業も国民も成熟化してくると官 僚主導の規制の多いシステムは問題を露呈するようになった。 81 年 5 月に政権を持った社会主義政権の手で、経済の自由化は進められた。 企業国有化の面では、社会党政権は 82 年2月に「国有化法」を成立させ、これによって五大 企業グループ(すなわちCGE,サン・ゴバン,PUK,ローヌ・プーラン,トムソン・ブラント)、二大金 融グループ(パリバ、スエズ),39 の銀行が国有化されることとなった。この国家が企業を統治する 体制は混合経済体制と呼ばれる。 しかし、グローバル化した複雑な経済において、国家主導による企業活動は多くの弊害を生 むことが明らかになっていった。国営企業の最大の問題は、企業活動の成果が経営者や従業員 の待遇とリンクせず。非効率な経営を行って赤字を出しても経営陣がその責任を問われないところ にある。 理屈の上では、財政が拡大し、家計に対する各種の手当を増やせば、個人消費が拡大する。 その需要の増加に対応する形で国有化された企業が投資と生産を増やしてくれれば、インフレの ない経済拡大が可能となる。 しかしこの理屈はうまく行かず、社会党政権も財政規律を重視し、各種の統制・規制を緩和する 政策に転換することとなった。 いちど国有化された企業は、46 年3月の選挙によって議会で多数を占めることとなった保守派 (共和国連合および民主連合)によって再び民営に戻されることになった。この選挙によって共和 国連合のシラク氏が首相となったが、シラク氏は大統領であるミッテラン氏の反対をおしきり、5年 間で 65 の企業グループを民営化する計画を法律として成立させ、87 年末までに 29 の企業の民 営化を実現させた。 ☆フランスの産業: http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/200606_665/066505.pdf より フランスの工業部門で、 世界的に優れていると見られる企業を有しているものは、 化学、 鉄鋼、 セメント、ガラスといった基礎素材産業、 航空機、 自動車、鉄道車両等の分野であり、 かなり限ら れている。何よりも問題なのは、 今後需要の急速な増大が見込まれるハイテクノロジー部門で活躍 す国際的企業がきわめて少ないことである。 政府が、 巨額の投資を必要とする先端部門を重点的に育成することで、 同国の産業をリードし ていた。 とくに、 1966 年の NATO 脱退後は、防衛産業、 核兵器開発、 航空・宇宙開発、 エレ クトロニクス、 情報などが、 政府主導の大規模プロジェクトの対象となり、 国営企業が中心と なって開発が進められた。 その他、 民生用原子力開発、 TGV (超特急新幹線) なども成功 した事例である。 しかし、 1980 年以降は先ほど記述したように国営企業の民営化をはじめ、 新自由主義的政策 が推し進められた。 フランスの経済・産業政策は大きく変化し、 かつてのように、 政府主導の大プロジェ クトは、 一部を除いてほとんど組まれなくなった。ベファ・レポートの提言は、 こうした流れに対して、 再び軌道修正を行おうとするものである。 なぜなら、 放棄したはずの大規模な重点プロジェクト方 式を再提案しているからである。それは、 将来的に競争力の見込めるハイテク産業や新規産業を いくつか取り上げ、 政府主導で支援していこうという政策である。 その点では、 かつての方式を 踏襲するかに見える。 しかし、 決定的な違いは、 日本に範を求めているような、政府と民間企業 のパートナーシップの重視である。 フランスで行われてきた、 原子力、 航空機、宇宙開発、 高速 鉄道などに代表される 「重厚長大」 の大プロジェクトにおいては、 公的需要のために、 公的研 究機関による研究開発に基づき、国営企業等の公的セクターが製造・生産を行う、という、 いわば 「公の三位一体」 が推進された。 ○企業数 民間部門:合計 230 万社(1997 年)。1997 年には年間約 30 万社が設立された。 国営企業:1996 年、政府は 2346 社を管理している。1993 年から民営化が図られている ☆貿易: http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/france/data.html#02 より フランスの主要貿易相手国は 輸出:独、伊、西、白(ベルギー)、英、米 輸出:独、中、白、伊、西、米 などとなっている(2011 年、仏経済財政産業省) 主要な貿易品目は 輸出:航空・宇宙機材、自動車、薬品 輸入:原油・石油、自動車、天然ガス 総貿易額は 輸出:5,815 億米ドル 輸入:7009 億米ドル となっている。(2011 年、国連統計) 日仏間の経済力から鑑みると、貿易総額に占めるシェアはまだ低い。 貿易額(単位:億円、2011 年財務省貿易統計) 日本→仏 仏→日本 2009 5774 (我が国の輸出国中 22 位) 8541 (我が国の輸入国中 15 位) 2010 5845 (24 位) 9013 (16 位) 2011 6377 (22 位) 9436 (18 位) 主要品目(2011 年) 日本→仏 機械類・輸送用機器、化学薬品 仏→日本 化学薬品、機械類・輸送用機器、アルコール飲料 直接投資残高(2011 年日本銀行) 日本→仏 12266 億円 仏→日本 15905 億円 となっている。 ☆労働:http://www.jil.go.jp/jil/kunibetu/kiso/2000/furansuP02.htm#6 より 1960 年代以降、ベビー・ブーム時代に生まれた世代が労働市場に流入したこと により、労働力人口は平均して毎年約 20 万人づつ増加している。労働市場の変 化の最大の要因として、女性労働者の増加(1968 年の労働力人口の 35%と比べ、 1997 年は 47%)と、若年者と高齢者の雇用の低下が挙げられる。1997 年の労働 力人口は 2575 万 5400 人であり(男性 1410 万人、女性 1150 万人)、2006 年まで 労働力人口は増加を続け 2800 万人になると予想されている。 1996 年から労働者、管理職、幹部従業員の失業率は低下傾向にあるが、失業 者の平均失業期間は長くなっており、1999 年3月には、失業期間は平均 16 カ月で、 41%の失業者は1年以上失業している。 [労働力人口] 2575 万 5400 人(1997 年) [雇用者数] 1955 万 4000 人(1997 年) [非雇用者数] 287 万 6000 人(1997 年) [給与所得者] 87.1%(労働力人口に対する割合)(1997 年) [失業率] 11.7%(男性 10.2%、女性 13.8%)(労働力人口をベースにした統 計)(1998 年) [失業者数] 305 万人(1998 年) [15 歳以上の職業別労働力人口] (1997 年) - 労働者(工員など):693 万 9000 人 従業員(事務員):748 万 7000 人 サービス業労働者:505 万人 管理職と上級職:309 万 6000 人 職人、商人、経営者:169 万 4000 人 農 民:73 万 2000 人 フランスでは SMIC(全産業一律最低保証賃金)がある。1985 年 5 月から月額は 1 週 39 時間を基準として計算している。SMIC 受給者は月額保証を受け、給与が低 下することはない。公務員も月額最低賃金は保証される。 1982 年から給与所得者の法的実質労働時間は 1 週 39 位感と定められていた だ、1998 年 5 月 19 日、労働時間の短縮の方向と促進に関する法(RTT)により、 2002 年から 35 時間と定められた。実質労働時間とは、休暇、ストライキ、パートタイ ム労働も考慮している。 休暇日数の法律上の規定は以下のとおり 1).日数 勤続年数1年未満 2.5 日/月 勤続年数1年以上 30 日/年 2).法定休暇消化期間(5月1日より 10 月 31 日)の定めにより、この期間に少なくとも 2週間以上有給休暇をまとめてとることになっている。4週連続は認められるが5週 連続は認められず、1週間分は切り離してとらなければならない。ただし、社会一般 の慣習では夏季、冬季、春季に分割してとる現象がある。この分割の際、分割部分 が法定分割期間外にわたる場合、その期間外部分1週間につき2日、3~5日につ き1日の有給休暇の加算が必要となる。ただし、分割してとるべき残りの1週間の休 暇についてはこの加算は必要ない。 3).11 人以上の従業員を雇用する企業、法人は週 41 時間を超える時間外労働の 20%に当たる代償休日を与えなければならない。 4).法的にも慣習上も休暇の買い上げ制度はない。また休暇の繰越しにも法的な規 定はない。しかし、一般慣習としては繰越しを認めている。繰越し限度日数は企業 により異なる。 5).病欠の有給休暇扱いについては法的な規定はないが、多くの団体協約におい て病欠は有給化されており、この間の解雇は認められていない。 ☆失業 失業率は 2007 年~2011 年にかけて 8.4、7.8、9.5、9.8、9.7 とだんだん上がってきている。 (出典:IMF) だが、世界的に見ると、この失業率は 36 位と意外と低い。