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皮膚科プログラム (PDF ファイル 0.38MB)
藤田保健衛生大学病院 皮膚科後期研修プログラム 皮膚科後期研修プログラム Ⅰ.目的と特徴 医師としての全般的基本能力の修練を基盤に、皮膚疾患の高度な専門的知識・診断・治療技術を修得し、 関連領域に関する広い視野をもって診療内容を高める。皮膚科の進歩に積極的に携わり、患者と医師との 共同作業としての医療の推進に努める。また医師としてまた皮膚科専門医として、医の倫理の確立に努め、 医療情報の開示など社会的要望に応えるために日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得を目指します。 平成16年から、初期研修に伴うスーパーローテートが医学部卒業後2年間義務づけられています。日本 皮膚科学会の指定する研修内容には、医学一般と皮膚科学(総論および各論)があります。医学一般につ いては、スーパーローテートでほとんどの部分を研修することができます。 〔試験による日本皮膚科学会認定皮膚科専門医資格取得制度について〕 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得するには日本皮膚科学会会員になり、研修を行い、単位をとり、 資格を申請し、試験に合格することが必要です。申請の資格は、我が国の医師免許を持っており5年間以 上引き続いて正会員であることを要します。更に、実際に皮膚科の診療に従事してなければなりません。 ①研修について 日本皮膚科学会の正会員として、日本皮膚科学会の指定を受けた研修施設において皮膚科専攻研修を5 年間行うことが必要です。日本皮膚科学会正会員として行った初期研修の期間は、皮膚科専門研修期間に 算定されます。したがって、日本皮膚科学会に入会し正会員として、初期研修2年間を終了した場合、必 要な皮膚科専門研修期間は3年となります。初期研修修了後に日本皮膚科学会に入会した場合は、必要な 皮膚科専門研修期間は5年となります。 ②単位取得の義務 専門医を志す方は、認定前研修実績として講習受講、学会発表、原著発表について定められた総単位数 を取得しなければなりません。 ③専門医認定試験 研修目標に到達したかどうかを知るために、認定試験が行われます。 〔皮膚科での卒後教育の流れ〕 皮膚科に入局して専攻研修 初期臨床研 関連病院に赴任し専攻研修 専門医取得 大学院進学して診療に従事 (専攻科または社会人大学院) Ⅱ.プログラム責任者・研修統括者 【プログラム責任者】杉浦 一充(教授)( 日本皮膚科学会認定専門医/指導医、日本アレルギー学会専 門医/指導医、日本リウマチ学会リウマチ専門医/指導医) 【研 修 統 括 者】有馬 豪(臨床准教授) 藤田保健衛生大学病院 皮膚科後期研修プログラム Ⅲ.運営指導体制および指導医数 大学病院には教授1名、准教授1名、臨床准教授1名、講師(定員外)3名、助教1名、助教(定員外) 2名、助手(定員外)5名が存在し、アレルギー、炎症、免疫、膠原病、角化症、皮膚外科、レーザー、 美容などの専門家が在籍しています。症例数も豊富で診療内容は多岐にわたり、皮膚科学の全ての分野を 網羅しています。また定期的にカンファランス、勉強会を開き、知識の向上を図っています。さらに関連 病院として藤田保健衛生大学坂文種報德會病院、刈谷豊田総合病院、津島市民病院、西知多総合病院、大 同病院、碧南市民病院、西尾市民病院が日本皮膚科学会より研修施設として指定されており、これらの施 設では学位および指導医資格を有する皮膚科部長が指導を行っています。 Ⅳ.臨床実績(平成27年度) 外来患者数 年間43,013人、新患2,727人、再来40,286人、1日平均148.6人 入院患者数 年間9,539人、1日平均26.1人 検査件数 パッチテスト292件、プリックテスト218件、皮膚病理組織検査1,489検体 手術件数 手術室214件、外来206件 レーザー治療748件 Ⅴ.研修カリキュラム ① 医学一般 一般目標:2年間の初期研修を経て、医学一般の基本的知識を有する。 健康管理、予防医学:皮膚科の専門医として必要な遺伝学、精神衛生、公衆衛生、防疫などについて理解 し、実施できることを目標にする。 1.医療に関する法律、医療問題全般についての知識:皮膚科専門医としてのみならず、臨床医として法 律的に適正・健全な医療を行うため、また、医療事故防止および医療事故対策を適正・円滑に行うた めに遵守すべき必要法規ならびに日本皮膚科学会に関する規約を知悉する。 2.健康保険制度と保険診療についての知識:我が国の健康保険制度の現状を理解し、保険診療について の正しい知識を得て、実施できることを目標とする。 3.Evidence-based Medicine(EBM)と治療ガイドライン:EBMの考え方、臨床医学や予防医学での活用に ついて正しい知識を得る。また、EBMから導かれた治療ガイドラインの作成法について知る。 4.Quality of Life(QOL):QOLの意味するものとEBMに基づいた疾患別QOL評価の意義について正しい知 識を得る。 5.インフォームド・コンセントとカルテ開示、セカンドオピニオン:インフォームド・コンセント、カ ルテ開示およびセカンドオピニオンの意義を医師の立場からだけではなく、患者の立場からも理解す る。 ② 皮膚科学総論 一般目標:皮膚の正常構造、機能および病態生理の知識に基づき、皮膚疾患の診断上必要な一般的診断法 および検査法を修得し、さらに、全身および局所療法の一般的原則および適応を実施できることを目標と する。 藤田保健衛生大学病院 皮膚科後期研修プログラム 1.構造と機能:皮膚(および粘膜)の構造を分子(遺伝子)・細胞・組織・肉眼の各レベルにて機能と 関連させて理解するとともに、部位による形態の差異(例:皮膚紋理、角層、附属器、皮下脂肪の量 など)、および加齢(成長と老化)や環境(例:紫外線暴露など)による変化を理解して、人体最外 表器官としての重要性を認識する。 2.病態生理:細胞生物学・分子生物学・生理学・生化学・免疫アレルギー学などの基礎知識の上に立っ て、皮膚科医にとって重要な皮膚の病態生理を認識する。また、放射線生物学、光線生物学、微生物 学、遺伝学などの進歩を皮膚科学に充分に反映させる。 3.診断・検査:皮膚疾患の診断を正確に行うために発疹学を修得し、一般的および皮膚科的検査法を理 解し、さらに皮膚病理組織学の基本的事項を修得する。 4.治療:皮膚疾患に対する適切な治療法の基本的事項を説明し、主要な治療法を実施する。 ③ 皮膚科学・各論 一般目標:Ⅰ、Ⅱの研修を基礎として、各種の皮膚疾患全般について必要な知識・技術・態度を修得し、 実際の診療に当たって個々の症例に応じた適切な診断・治療・指導を独力で行い、専門医としての実力が 発揮できるようになることを目標とする。 研修項目:(1)皮膚炎・湿疹(2)紅皮症(3)蕁麻疹(4)痒疹(5)瘙痒症(6)薬疹(7)血管・リンパ 管の疾患(8)紅斑症(9)角化症(10)炎症性角化症と膿疱症(11)水疱症(12)膠原病および類症(13) 代謝異常症(14)軟部組織(皮下脂肪組織・筋肉)疾患(15)肉芽腫症(16)太陽光線による皮膚障害(17) 放射線皮膚障害(18)熱傷(19)皮膚潰瘍(20)褥瘡(21)色素異常症(22)母斑と母斑症(23)皮膚形 成異常(24)遺伝性結合織病(25)上皮性腫瘍・神経系腫瘍(26)間葉系腫瘍(27)リンパ腫と類症(28) メラノサイト系腫瘍(29)ウイルス感染症(30)細菌感染症(31)真菌感染症(32)抗酸菌感染症(33) 性感染症(STD)(34)動物性皮膚症・寄生虫症(35)附属器疾患(汗器官・脂腺・毛髪・爪)(36)粘膜 疾患(37)全身疾患と皮膚 ④ 他科より皮膚科を研修する後期研修3ヵ月コースの例 1.日本アレルギー学会専門医取得のための皮膚科コース:接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、ア ナフィラキシー、ラテックスアレルギーなどの診断(皮診の見方、鑑別の要点、プリックテスト、ス クラッチテスト、パッチテスト、皮内テスト、誘発テストの実際)、治療方法(ステロイド軟膏の使 い方、タクロリムス軟膏の使い方、アナフィラキシーショックの対応、抗アレルギー薬、ステロイド 薬、シクロスポリンの全身的な適応と使用方法)などを学びます。 2.皮膚疾患プライマリケアコース:地域医療のなかで皮膚疾患に対するプライマリケア習得コース:蕁 麻疹、湿疹・皮膚炎、白癬、薬疹、熱傷、蜂窩織炎、痤瘡、虫刺症など、よく遭遇する皮膚疾患の初 期治療について学びます。 Ⅵ.窓口担当者 有馬 豪(臨床准教授) TEL:0562-93-9256 FAX:0562-93-2198 e-mail:[email protected] 藤田保健衛生大学病院 皮膚科後期研修プログラム 藤田保健衛生大学病院 コース 年次 科 名称 3 4 募 集 人 数 : 5 専 名(門 大 (学医 専病コ 門 ー 院 医)ス コ 1 ー ス 全 体 ) 5 希 望 に よ り 国 内 留 学 が 可 能 な 場 合 あ り ( 大 学 募病専 集院門 人/医 数研コ は修ー 同協ス 上力2 病 院 ) 6 7 ( 大 学 病 院 連 募携専 集型門 人高医 数度コ は医ー 同療ス 上人4 養 成 コ ー ス ) 研 (修 身協 分力 : 病 医院 員研 ) 修 研 修 協 力 病 院 研 修 皮 膚 一 般 ・ 膠 原 病 に つ い て 研 修 ) 10 11以降 大 学 病 院 研 修 、 大 学 病 院 研 修 大 学 病 院 研 修 9 ①皮膚科専門医取得を目的とする。 定員:5人/年 ②専門医取得には5年以上の研修が必要となる。皮膚 科全般の知識、技能を修得するよう研修。 ③大学病院で2年間助手(定員外)、その後助教(定 員外)、研修協力病院・皮膚科医員 ④研修協力病院:刈谷豊田総合病院、津島市民病院、 西知多総合病院、大同病院 関連病院:刈谷豊田総合病院、津島市民病院、碧南市 民病院、新城市民病院、大同病院 ⑤日本皮膚科学会認定専門医、日本アレルギー学会認 定専門医など、指導専門医は皮膚悪性腫瘍指導専門医、 美容皮膚科・レーザー指導専門医など 皮 膚 科 学 ( 大 学 募病専 集院門 人/医 数研コ は修ー 同協ス 上力3 病 院 ) 8 大 学 病 院 研 修 ( 内大 1学 年病 間院 は研 三修 重 大 学 病 院 皮 膚 科 に て 備考 ①概要、 ②研修内容(専門医、大学院)等、③所属・身分、 ④研修協力病院、⑤専門医取得 身身 分分 :: 医医 長学 部 助 教 ま た は 関 連 病 院 研 修 、 専 門 医 を 取 得 し 大 学 病 院 研 修 、 身身 分分 :: 医医 長学 、部 研助 修教 先ま にた よは っ関 て連 は病 部院 長研 修 、 指 導 専 門 医 取 得 藤田保健衛生大学病院 コース 皮膚科後期研修プログラム 年次 科 名称 3 4 5 6 7 8 9 10 11以降 備考 ①概要、 ②研修内容(専門医、大学院)等、③所属・身分、 ④研修協力病院、⑤専門医取得 ①同前頁。 ②同前頁。 ③同前頁。 ④同前頁。 ⑤同前頁。 ( 研 修 募協専 集力門 人病医 数院コ は/ー 同大ス 上学5 病 院 研 修 協 力 病 院 研 修 大 学 病 院 研 修 ) 身身 分分 :: 医医 長学 部 助 教 ま た は 関 連 病 院 研 修 、 専 門 医 を 取 得 し 大 学 病 院 研 修 、 身身 分分 :: 医医 長学 、部 研助 修教 先ま にた よは っ関 て連 は病 部院 長研 修 、 皮 膚 科 学 ) 募 専 集(門 人大医 数学コ は病ー 同院ス 上 6 身 分 : 医 長 大 学 病 院 研 修 身専 分門 :医 医を 学取 部得 助し 教大 ま学 た病 は院 関研 連修 病、 院 研 修 、 身身指 分分導 ::専 医医門 長学医 、部取 研助得 修教 先ま にた よは っ関 て連 は病 部院 長研 修 、 指 導 専 門 医 取 得 藤田保健衛生大学病院 コース 皮膚科後期研修プログラム 年次 科 名称 3 4 募 集 人 数 : 4 大 名(学 大 (学院 大病コ 学 ー 院 院)ス コ 1 ー ス 全 体 ) 5 6 7 8 9 10 11以降 ①学位および皮膚科専門医取得を目的とする。大学院 の期間は4年間、入学は皮膚科学の基礎を習得してか らが望ましいため、原則として4年次以降としている。 4年次以降であれば特に入学時期に制限を設けていな い。定員:2人/年 ②専門医取得には5年以上の研修が必要となる。皮膚 科全般の知識、技能を修得するよう研修しながら研究 に従事し学位を取得する。 ③藤田保健衛生大学皮膚科専攻大学院生、3年次は大 学病院・助手(定員外)または研修協力病院・皮膚科 医員。社会人大学院生は大学病院・助手(定員外)を 2年間、その後助教(定員外)、または研修協力病院・ 皮膚科医員として研修。 ④同前々頁。 ⑤同前々頁。 専 攻 研 修 ( 大 学 病 院 ) 大 学 病 院 研 修 皮 膚 科 学 ( 大 学 募病大 集院学 人/院 数研コ は修ー 同協ス 上力2 病 院 ) ( 募社大 集会学 人人院 数 コ 大 は学ー 同院ス 上 3 ) ( 研 修 協 力 病 院 ) 大 学 病 院 ま た は 研 修 協 力 病 院 研 修 ( 大専 学攻 病研 院修 ) 専 攻 研 修 ( 大 学 病 院 ま た は 研 修 協 力 病 院 で 研 修 ) 身身 分分 :: 医医 長学 部 助 教 、 ま た は 関 連 病 院 研 修 、 学 位 お よ び 専 門 医 を 取 得 し 大 学 病 院 研 修 、 希身身 望分分 に:: よ医医 り長学 p/部 o部助 s長教 t、、 講 d o 師 ( c 定 t o 員 外 r ) a l ま た と は し て 関 連 1 病 年 ~ 院 研 2 修 年 海 、 外 留 学 専 攻 研 修 備考 ①概要、 ②研修内容(専門医、大学院)等、③所属・身分、 ④研修協力病院、⑤専門医取得 指 導 専 門 医 取 得