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東京都の認知症施策について
東京都の認知症施策について 2014年2月2日 東京都福祉保健局 高齢社会対策部 在宅支援課長 新田 裕人 1 東京の高齢者を取り巻く状況:人口構造 2020年には、後期高齢者の数が前期高齢者の数を上回ることが見込まれる <高齢者人口の推移> (万人) 450 400 350 300 250 200 150 100 50 412万人 推計 377万人 350万人 332万人 324万人 後期高齢者人口 308万人 214万人 268万人 203万人 230万人 203万人 147万人171万人198万人 191万人 123万人 98万人 153万人 75万人 124万人 106万人 59万人 89万人 49万人 73万人 198万人 174万人 39万人 160万人 153万人135万人146万人 30万人 145万人 22万人 116万人132万人 94万人 前期高齢者人口 75万人 51万人 60万人 67万人 0 昭和50年昭和55年昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年平成17年平成22年平成27年平成32年平成37年平成42年平成47年平成52年 (1975) (1980) (1985) (1990) (1995) (2000) (2005) (2010) (2015) (2020) (2025) (2030) (2035) (2040) 資料:総務省「国勢調査」[昭和50年~平成22年] 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」(平成25年3月推計)[平成27年~平成52年] 2 年齢別の要介護認定率(東京都) 後期高齢者の要介護認定率は、前期高齢者の約6.8倍となっており、また、重度の要介護認定者のう ち8割以上は後期高齢者となっている。 <年齢別の要介護認定率と要介護4・5の認定者に占める後期高齢者の割合> (人) 要介護4 要介護5 要介護4・5 の合計 (人) 第一号被保険者数 要介護認定者数 前期高齢者数 1,463,324 68,395 要介護認定率 ①要介護認定者数 (第一号保険者のみ) 60,967 56,489 117,456 4.7% ②うち後期高齢者数 53,731 49,275 103,006 ③要介護認定者数に 占める後期高齢者数 の割合 88.1% 87.2% 87.7% 6.8倍 後期高齢者数 1,343,781 426,805 31.8% 資料:東京都福祉保健局「介護保険事業状況報告(月報)」(平成25年6月分) 高齢者の世帯構成の比較(東京都) 親・子・孫で暮らす「三世代世帯」は昭和60年(1985年)の32%から平成22年(2010年)の9.2%と20年間 でその割合は大きく減少。この傾向は今後も続くと思われる。 高齢者のみの世帯 55.3 18.9 夫婦 のみ その他 高齢者夫婦のみ ひとりぐらし 22年度(4,767) 高齢者のみでない世帯 44.0 33.8 2.6 高齢者と 配偶者のいる子 高齢者と 配偶者のいない子 4.1 25.4 52.4 31.7 1.9 5.1 23.6 49.4 29.8 2.1 5.7 15.4 26.9 14.8 1.9 7.4 1.5 7.9 5.2 19.9 0% 19.7 14.2 2.0 - 18.9 3.4 - 4.5 23.7 3.2 - 0.8 8.1 21.3 3.8 32.0 1.9 - 1.6 - 72.0 16.1 10% 1.5 1.7 67.1 28.0 11.1 0.8 59.2 24.5 12.4 55年度(4,502) 12.7 5.1 21.0 32.9 60年度(4,484) 1.8 55.8 40.8 2年度(8,715) 3.1 23.6 44.2 7年度(8,686) 9.2 不明 50.6 17.6 12年度(5,086) 3.5 その他 46.1 18.8 17年度(4,583) 高齢者と 子と孫 20% 0.8 8.4 30% 20.5 40% 4.1 50% 60% 37.4 70% 資料:「高齢者の生活実態」(確定値)(平成22年度 東京都福祉保健局調査) 80% 90% 100% 東京都の高齢化の変化(2010年~2025年) 47都道府県平均との比較 47都道府県平均 東京都 8,042 2,200 272万→256万 1,316万→1,318万 339→319 5,982→5,990 63万→78万 268万→332万 23→30 20→25 30万→46万 123万→198万 後期高齢化率(%) 11→18 9→15 認知症高齢者人口* 6万→10万 23万→38万 面積(km2) 人口 人口密度(人/km2) 高齢者人口 高齢化率(%) 後期高齢者人口 *要介護認定における認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱ以上 資料:国立社会保障人口問題研究所「日本の都道府県別将来推計人口(平成25年3月推計)」 東京の高齢者を取り巻く状況:認知症高齢者の推計 ① 何らかの認知症の症状がある高齢者(認知症高齢者日常生活自立度Ⅰ以上)の増加 万人 60 50 65歳以上 人口の 10.8% 40 30 65歳以上 人口の 12.5% 約52万人 認知症高齢者の日常生活に関する自立度の判定基準とな るもの(ランクはⅠからMまで) 約32万人 約1.6倍 約24万人 約1.6倍 20 ※認知症高齢者生活自立度 65歳以上 人口の 15.2% Ⅰ:何らかの認知症の症状を有するが、日常生活は家庭 内及び社会的にほぼ自立している。 Ⅱ:日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎 通の困難さが多少見られても誰かが注意していれば自立 できる 10 0 平成16年 平成23年 平成37年 ② 見守り又は支援の必要な認知症高齢者(認知症高齢者日常生活自立度Ⅱ以上)の増加 万人 60 50 40 65歳以上 人口の 7.2% 30 20 全国の「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅱ 以上の高齢者の推計人数 65歳以上 人口の 9.0% 約38万人 平成22年 280万人 (9.5%) ↓ 約23万人 平成37年 約1.6倍 約16万人 10 65歳以上 人口の 11.0% 470万人 (12.8%) 国資料より(平成24年時点の推計) 資料: 東京都「認知症高齢者自立度分布調査」(平成23年1月) 0 平成16年 平成23年 平成37年 6 (2)認知症施策の推進 厚生労働省資料 ○ 「認知症の人は、精神科病院や施設を利用せざるを得ない」という考え方を改め、「認知症になっても本人の意思が尊重さ れ、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会」の実現を目指す。 ○ この実現のため、新たな視点に立脚した施策の導入を積極的に進めることにより、これまでの「ケアの流れ」を変え、むしろ 逆の流れとする標準的な認知症ケアパス(状態に応じた適切なサービス提供の流れ)を構築することを、基本目標とする。 ○ 認知症施策を推進するため、介護保険法の地域支援事業に位置づけることを検討(「認知症初期集中支援チーム」の設置、 認知症地域支援推進員の設置)。 「認知症施策推進5か年計画」(平成24年9月厚生労働省公表)の概要 【基本的な考え方】 《これまでのケア》 認知症の人が行動・心理症状等により「危機」が発生 してからの「事後的な対応」が主眼。 《今後目指すべきケア》 「危機」の発生を防ぐ「早期・事前的な対応」 に基本を置く。 事項 5か年計画での目標 ○標準的な認知症ケアパスの作成・普及 ※ 「認知症ケアパス」(状態に応じた適切なサービス提供の流れ) 平成27年度以降の介護保険事業計画に反映 ○「認知症初期集中支援チーム」の設置 ※ 認知症の早期から家庭訪問を行い、認知症の人のアセスメントや、家 族の支援などを行うチーム 平成26年度まで全国でモデル事業を実施 平成27年度以降の制度化を検討 ○早期診断等を担う医療機関の数 平成24年度~29年度で約500カ所整備 ○かかりつけ医認知症対応力向上研修の受講者数 平成29年度末 50,000人 ○認知症サポート医養成研修の受講者数 平成29年度末 4,000人 ○「地域ケア会議」の普及・定着 平成27年度以降 すべての市町村で実施 ○認知症地域支援推進員の人数 平成29年度末 700人 ○認知症サポーターの人数 平成29年度末 600万人(現在340万人) (参考) 認知症高齢者の現状(平成22年) 厚生労働省資料 ○全国の65歳以上の高齢者について、認知症有病率推定値15%、認知症有病者数約439万人と推 計 (平成22 年)。 また、全国のMCI(正常でもない、認知症でもない(正常と認知症の中間)状態の 者)の有病率推定値13%、MCI有病者数約380万人と推計(平成22年)。 ○介護保険制度を利用している認知症高齢者は約280万人(平成22年)。 介護保険制度を利用している認知症 高齢者(日常生活自立度Ⅱ以上) 日常生活自立度Ⅰ又は要介護 認定を受けていない人 MCIの人(正常と 認知症の中間の 人) 認知症施策推進5か年計画で 対応 約280万人 ・早期診断・早期対応 約160万人 ・認知症の普及・啓発 一部の人 約380万人(注) (注)MCIの全ての者が認知症になるわけではないことに留意 ・見守りなどの生活支援の 充実など →地域での生活継続を可 能にする。 健常者 65歳以上高齢者人口2,874万人 持続可能な介護保険制度を確立し、安心して生活できる地域づくり。 出典:「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」(H25.5報告)及び『「認 知症高齢者の日常生活自立度」Ⅱ以上の高齢者数について』(H24.8公表)を引用 東京都の認知症対策 認知症の人とその家族が地域で安心して暮らせるまちづくりの推進 分 野 地域 づくり 目 的 項 理解促進 普及啓発 (都民向け) 認知症に対する正しい理解の促進と地域で認知症の人・家族を支え る機運醸成のため、都民向けのシンポジウムやキャラバン・メイト の養成、認知症サポーターの養成支援を実施 専門医療の提供 認知症疾患医療センターを設置するとともに、老人性認知症専門病 棟の運営支援を行う。認知症サポート医の養成を図る。 〔キャラバン・メイト4,348人、認知症サポーター239,489人〕(平成24年度末現在) 〔認知症疾患医療センター12所、認知症サポート医471人〕(平成25年4月現在) 地域連携の推進 基盤整備 介護人材 育成 認知症疾患医療センターが各地域の医療機関同士の連携及び医療と 介護の連携を促進すること等により、認知症と身体症状の双方に切 れ目のない医療支援体制を構築する 認知症高齢者グループホームの整備を様々な手法で支援 〔実績 485施設 定員7,950人〕(平成25年4月1日現在) 高齢者介護実務者及びその指導的立場にある者を対象に認知症介護 に関する研修を行い、介護サービスの質の向上を図る 区市町村職員、介護サービス事業(管理者)や看護職員を対象とし た研修を行い、認知症の人や高齢者の権利擁護を推進 若年性 認知症 特有の課題 への対応 若年性認知症総合支援センターを設置し、若年性認知症の人・家族 を早期に適切な支援に結びつけ、若年性認知症特有の問題解決を図 る〔センター開設 平成24年5月〕 最先端 の研究 予防と治療法 認知症の原因となる異常たんぱく質等を標的とした治療薬の確立や 検査法など最先端の研究に取り組む 事業化 ・ 検証 東京 京都 都認 認知 知症 症実 実態 態調 調査 査 東 地域の人的・社会資源が参画したネットワークを構築することによ り、認知症の人・家族を「面的」に支える仕組みを構築 東京 京都 都認 認知 知症 症対 対策 策推 推進 進会 会議 議 東 「面的」 仕組みづくり 医療 介護 事 認知症対策の強化 ※平成25年4月の改定より精神疾患が追加され、「5疾病・5事業及び在宅医療」となった。 東京都保健医療計画(平成25~29年度) 認知症の人と家族が地域で安心して生活できるよう、認知症の早 期発見・診断・対応に取り組むほか、地域の医療・介護関係者等の 連携を推進し、認知症の人が状態に応じて適切な医療・福祉・介護 の支援を受けることができる体制を構築する。 ◆(目標1)地域連携の推進と専門医療の提供 ◆(目標2)早期発見・診断・対応を可能とする取組の推進 ◆(目標3)専門医療や介護、地域連携を支える人材の育成 ◆(目標4)地域での生活・家族の支援の強化 10 (目標1)地域連携の推進と専門医療の提供 ◆は平成25年度新規事業、○は既存事業 ○東京都認知症疾患医療センターの運営(12か所) 二次保健医療圏に1か所設置。専門医療相談、鑑別診断、身体合併症と行動・心理症状への対 応、地域連携の推進(認知症疾患医療・介護連携協議会の開催等)、人材育成等を実施 (目標2)認知症の早期発見・診断・対応を可能とする取組の推進 ◆(新)認知症早期発見・早期診断推進事業 ①認知症コーディネーターの配置 看護師や保健師等の医療職を区市町村の地域包括支援センター等に配置し、かかりつけ医や介護 事業者等と連携して認知症の疑いのある高齢者を訪問するなど、認知症の早期発見施策を推進 ②認知症アウトリーチチームの配置 認知症疾患医療センター等に医師、看護師、精神保健福祉士等で構成するチームを配置し、認知 症の疑いのある受診困難者を訪問して診断を行うなど、早期診断・早期対応の取組を推進 ③認知症に対する都民の理解と受診の促進 本人や家族が簡便にチェックして認知症の疑いを判別できるチェックシートを作成し、パンフレ ットに盛り込んで広く配布するなど、認知症に関する普及啓発を充実 11 ◆は平成25年度新規事業、○は既存事業 (目標3)専門医療や介護、地域連携を支える人材の育成 ◆(新)医療従事者等の認知症対応力向上支援事業 東京都健康長寿医療センターを都内の認知症医療従事者等向け研修の拠点と位置付け、多職種 協働研修の実施に向けた検討や、各認知症疾患医療センターの地域での円滑な研修実施を支援 ○かかりつけ医、看護師向けの認知症対応力向上研修の実施 ○認知症サポート医の養成 ○認知症介護研修の実施 (目標4)地域での生活・家族の支援の強化 ◆(新)認知症の人の家族を支える医療機関連携型介護者支援事業(高齢社会対策包括補助) 認知症疾患医療センター等の医療機関の専門職と連携した介護者支援の会の取組を支援 ○東京都若年性認知症総合支援センターの運営 ○高齢者権利擁護推進事業 ○認知症高齢者グループホームの整備 ○区市町村における認知症の人を支える地域づくりへの支援(高齢社会対策包括補助) ○在宅療養支援のための取組推進(医療政策部事業) ○認知症の予防・治療法の研究開発の支援(東京都健康長寿医療センター等) 12 東京都認知症疾患医療センター 二次保健医療圏ごとの指定状況 西多摩 奥多摩町 北多摩北部 8 北多摩西部 青梅市 檜原村 板橋区 東村山市 東久留米市 福生市 武蔵村山市 東大和市 あきる野市 立川市 昭島市 10 小平市 12 国分寺市 小金井市 八王子市 日野市 杉並区 三鷹市 府中市 稲城市 渋谷区 3 調布市 狛江市 葛飾区 荒川区 豊島区 文京区 台東区 墨田区 1 新宿区 千代田区 4 11 世田谷区 中央区 目黒区 南多摩 島しょ ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 区東部 区中央部 2 町田市 順天堂大学医学部附属順天堂医院 公益財団法人東京都保健医療公社 荏原病院 東京都立松沢病院 浴風会病院 東京都健康長寿医療センター 大内病院 7 品川区 北多摩南部 区西南部 区中央部 区南部 区西南部 区西部 区西北部 区東北部 江戸川区 江東区 港区 多摩市 大島町他 足立区 5 中野区 武蔵野市 6 北区 練馬区 西東京市 国立市 9 区東北部 清瀬市 瑞穂町 羽村市 日の出町 区西北部 区西部 区東部 西多摩 南多摩 北多摩西部 北多摩南部 北多摩北部 ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ 大田区 区南部 順天堂東京江東高齢者医療センター 青梅成木台病院 平川病院 国家公務員共済組合連合会立川病院 13 杏林大学医学部付属病院 薫風会山田病院 東京都認知症疾患医療センターの役割 ■ 専門医療相談の実施 認知症疾患医療センターには、医療相談室を設置し、認知 症に関する専門知識を有する精神保健福祉士等を配置する こととしています。 この医療相談室では、本人、家族、関係機関(地域包括支 援センター、区市町村、保健所・保健センター、介護保険事業 所等)からの認知症に関する医療相談に対応するとともに、状 況に応じて、適切な医療機関等の紹介を行います。 ■ 認知症の診断と対応 認知症疾患医療センターでは、認知症の診断を行いますが、 医学的な診断だけでなく、日常生活の状況や、他の身体疾患 等の状況等も踏まえ、総合的に評価を行うとともに、関係機関 と情報の共有化を図り、医療・福祉・介護の支援に結び付けて いきます。 診断後は、ご本人のかかりつけ医と連携を図り、日常の診療 はかかりつけ医が担当することが基本となります。 ■ 身体合併症・行動心理症状への対応 認知症の人の身体合併症及び行動心理症状の治療につい て、認知症疾患医療センターで受け入れるほか、地域の認知 症に係る専門医療機関、一般病院や精神科病院等と緊密な 連携を図り、地域全体で受け入れる体制をつくっていきます。 ■ 地域連携の推進 地域の医療機関、地域包括支援センター、 区市町村、保健所・保健センター等の関係機 関、家族介護者の会等との連携を図るため、 協議会等を開催し、地域において関係者が密 接に連携するネットワークづくりに向けた検討を 行っていきます。 ■ 専門医療、地域連携を支える人材の育 成 認知症疾患医療センターの院内においては、 専門的な知識・経験を有する医師・看護師の 育成に努めていくとともに、地域においては、 かかりつけ医の認知症対応力の向上を図るた めの研修等に取り組んでいきます。 ■ 情報発信 認知症に関する正しい知識をご理解いただく ための情報発信を行います。 認知症早期発見・早期診断推進事業の概要 【目的】 地域において認知症の人とその家族を支援するため、認知症コーディネーターと、認知症 アウトリーチチームが協働して、認知症の疑いのある人を把握・訪問し、状態に応じて適切 な医療・介護サービスにつなげる等の取組を進めることにより、認知症の早期発見・診断・対 応のシステムづくりを行う。 【平成25年度実施地域】 二次保健 医療圏 区中央部 13区市、7医療機関 において実施中 区南部 区西部 区西北部 区東北部 認知症コーディネーター 配置区市 千代田区 港 区 品川区 大田区 杉並区 新宿区 板橋区 荒川区 足立区 認知症アウトリーチチーム配置 医療機関 順天堂大学医学部附属 順天堂医院 公益財団法人東京都保健医療公社 荏原病院 社会福祉法人浴風会 浴風会病院 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター 医療法人社団大和会 大内病院 墨田区 区東部 江東区 順天堂大学医学部附属 順天堂東京江東高齢者医療センター 江戸川区 南多摩 八王子市 医療法人社団光生会 平川病院 15 認知症早期発見・早期診断推進事業のイメージ図 認知症サポーター・ボランティア 家族介護者の会 訪問看護ステーショ ン 薬局 区市町村域 介護職(ケアマネジャー)、介護サービス(施設・居宅) 相談・連携 相談・連携 発見 発見 認知症コーディネーター 地域包括支援 センター 受診 ①訪問 高齢者 (認知症の疑 いあり) 認知症サポート医 (かかりつけ医) 通院 シルバー交番 保健所・保健センター 保健所・保健センター 精神保健福祉センター ⑤ 支 援 内 容 共 有 ④ 支 援 方 法 の 検 討 ②受診困難者等 訪問依頼 ③訪問 診断 認知症アウトリーチ チーム 認知症疾患医療センター等 ⑤ 治 療 方 針 共 有 二次保健 医療圏域 一般病院 精神科病院 認知症コーディネーターの概要 区市町村の地域包括支援センター担当部署又は地域包括支援センターに配置 (1)職種・経験 看護師、保健師等の医療に関する国家資格等を有し、認知症のケアや在宅高齢者の支 援に3年以上従事した経験を有する者 (2)配置人数 原則、常勤又は非常勤の専従職員を1名以上 【主な業務内容】 ◆介護予防事業やニーズ調査等を活用した認知症の疑いのある人の早期把握 ◆地域包括支援センター、シルバー交番、介護事業者等から認知症に関する相談の受付 ◆認知症の疑いのある人を訪問し、「認知症アセスメントシート(DASC)」等を用いたアセス メントによる認知症の症状の把握 ◆認知症が疑われる場合は、かかりつけ医や介護事業者と連携しながら、認知症の診断を 受けるための医療機関の受診を促進。診断後は、適切な医療・介護サービスの導入を 図る ◆受診を促しても、受診に至らない場合は、認知症アウトリーチチームに訪問を依頼して、 同行訪問 ◆訪問後の個別ケース会議の開催。適切な医療・介護サービス等の導入による支援 17 認知症アウトリーチチームの概要 東京都認知症疾患医療センター等の医療機関に配置 (1) 職種・経験 ア 専門医 イ 保健師、看護師、精神保健福祉士等(認知症ケアに3年以上の経験) (2)配置人数 医師を1名以上、(1)イに規定する者を2名以上とし、合計で3名以上の職員を専任で配置 【主な業務内容】 ◆認知症コーディネーター等からの依頼により、同行して対象者を訪問 ◆アセスメントを実施し、精神的、身体的状況等を確認 ◆訪問支援対象者にかかりつけ医がいる場合は、情報共有 ◆認知症の症状を有すると判断される場合は、医療機関の受診を促し、鑑別診断につなが るまで支援 ◆訪問後は、個別ケース会議に出席し、医療的見地から助言 ◆かかりつけ医がいない場合等に、主治医意見書や、成年後見制度の申立に必要な診断 書等を作成 18 認知症早期発見・早期診断推進事業の実施状況 【平成25年11月末時点の実績】 ①認知症コーディネーターに寄せられた相談件数 11区市で258人(実人数) ②認知症アウトリーチチーム訪問支援対象者数 6医療機関で32人(実人数) ※うち単独世帯17人、高齢者夫婦のみ世帯6人、その他世帯9人 【事業担当者連絡会の開催】 本事業の運用上の課題等の意見交 換、評価検証を行うため、事業実施 区市町村及び医療機関の関係者に よる情報交換会を年数回開催してい る。 二次保健医療圏ごとの認知症の人・地域包括支援センター・認知症サポート医等の状況 西多摩 6,173 12 12 区西北部 35,630 区東北部 27,117 38 49 42 71 37 44 41 38 32 北多摩西部 11,322 北多摩北部 13,458 区西部 23,320 20 26 24 25 12 27 区東部 21,481 奥多摩町 12 35 青梅市 日の出町 清瀬市 東村山市 東大和市 東久留米市 武蔵村山市 福生市 西東京市 小平市 立川市 昭島市 国分寺市小金井市武蔵野市 瑞穂町 羽村市 16 檜原村 あきる野市 三鷹市 国立市 総 計 八王子市 見守り又は支援の必要 な認知症の人 (238,300名) 地域包括支援センター (382か所) 認知症サポート医 (514名) 認知症に対応している 専門医療機関 (338か所) 府中市 日野市 34 41 北区 練馬区 葛飾区 荒川区 豊島区 中野区 文京区 台東区 墨田区 新宿区 杉並区 千代田区 渋谷区 中央区 江東区 調布市 多摩市 稲城市 足立区 板橋区 港区 世田谷区 狛江市 18 江戸川区 目黒区 区中央部 14,679 品川区 町田市 島しょ 1,015 南部 24,092 9 0 46 51 1 34 大田区 北多摩南部 17,151 36 35 27 区南部 18,319 区西南部 24,543 21 42 40 37 24 23 58 39 29 大島町 利島村 新島村 神津島村 三宅村 御蔵島村 八丈町 青ヶ島村 小笠原村 ※1 見守り又は支援の必要な認知症の人とは、認知症高齢者の日常生活自立度がⅡ以上の人で、平成23年1月時点の人数(出典:東京都福祉保健局 高齢社会対策部「要介護者数・認知症高齢者数等の分布調査」(平成23年1月)) ※2 地域包括支援センター数は平成25年4月1日現在、認知症サポート医養成研修修了者数は平成25年11月末現在 ※3 専門医療機関とは、「東京都認知症専門医療機関実態調査」(平成19年12月)において、分析対象となった認知症患者への対応を行っている医 療機関のうち、認知症の診断・治療を行っていると回答した医療機関 20 東京都看護師認知症対応力向上研修の実施 【目的】 急性期医療に関わる一般病棟の看護師が、 入院から退院後の在宅生活まで視野にいれ た認知症ケアについての知識を学ぶことで、 認知症の人が病院で治療を受けることと、退 院後にもとの生活に戻ることができることを促 進する。 【研修の実施】 ○2012年に研修テキストを作成し、講師養成 研修を実施。 ○2013年から都内12の認知症疾患医療セン ターの企画・運営により、地域の病院に勤務す る看護師を対象とした研修を実施中。 東京都若年性認知症総合支援センターの設置 〔平成24年5月開設、運営法人:特定非営利活動法人いきいき福祉ネットワークセンター〕 • 全国で初めて、若年性認知症の人に必要な多様な支援(就労継続、 介護、年金等)のワンストップ相談受付窓口を開設。 • 地域包括支援センターなどの関係機関と連携し、地域での生活を支 援。 医療機関との コーディネートについて 社会保障(経済的な援助)との コーディネートについて サービスの受給に関する コーディネートについて 若年性認知症の 本人・家族 就労支援の コーディネートについて 金銭的に大切なもの・ 契約等に関する コーディネートについて 場所:東京都目黒区碑文谷5-12-1 TS碑文谷ビル1F・3F 電話番号:03-3713-8205 FAX:03-6808-8576 東京都若年性認知症総合支援センター 平成24年度実績について ◆若年性認知症に係る相談 延件数 約1000件 相談内容 0 50 100 150 200 250 273 社会資源(在宅サービス)の活用に関わる援助 243 障害・症状に関わる援助 192 情報共有・連絡調整 148 心理的サポート 44 社会保障(経済的な問題)に関わる援助 医療に関わる援助 34 社会資源(在宅サービス以外)の活用に関わる援助 32 就労 8 権利擁護に関わる援助 5 その他 300 17 高齢者のための住まい(住宅・施設) 【要介護度・収入階層】 各施設・住宅の人数は、平成25年3月末現在の人数。 高い 介護付き有料老人ホーム (特定施設入居者生活介護のうちの有料老人ホーム分) 36,696人 サービス付き高齢者向け住宅 6,141人 収入 階層 認知症高齢者グループホーム 7,869人 介護老人保健施設 その他のケア付きすまい (軽費老人ホーム(都市型等))、養護老人ホーム、シルバーピア) 19,353人 39,917人 17,057人 低い 自立者 特別養護 老人ホーム 軽度者(要支援・要介護1、2) 中重度者(要介護3~5) 要 介 護 度 低い 高い ※同じ種別の施設・住宅の場合であっても、人員配置や運営主体の事業コンセプトにより受入対象の範囲は異なる。 認知症の人の家族を支える医療機関連携型介護者支援事業 ◆目的 認知症の鑑別診断後、認知症の人と家族が速やかに介護者の会につながり、介護や治療に ついての必要な情報や、介護者の会のネットワーク支援を得ることで、介護者の孤立を防ぎ、 できる限り住み慣れた地域で生活できるように支援を図る。 ◆内容 認知症疾患医療センター等の認知症の鑑別診断を行っている医療機関の周辺に介護者の 会の拠点を設け、医療機関の専門職と連携して、講座や交流会を開催する。 ←認知症疾患医療センター認知症 認定看護師の講義 ↓脳トレ(指の体操) グループワーク→ 25 シルバー交番設置事業 在宅高齢者などからの相談にワンストップで対応するとともに、 訪問や安否確認などにより、住み慣れた地域で安心・安全に暮らし 続けられる環境を提供する、地域包括支援センターと連携した取組 主な機能 <相談の様子> ○ ○ 高齢者や家族等からの相談窓口 高齢者や家族等からの相談窓口 ○ ○ 緊急通報システム等を活用して 緊急通報システム等を活用して 24時間365日の安心を提供 24時間365日の安心を提供 ○ ○ 在宅高齢者の生活実態の把握 在宅高齢者の生活実態の把握 ○ ○ 地域の組織・住民と連携した高齢 地域の組織・住民と連携した高齢 者見守りの実施 者見守りの実施 26 「高齢者等の見守りガイドブック」の作成及び 「見守りサポーター養成研修」の実施 見守り関係者会議の開催・「ガイドブック」の作成 (24年度) ○地域全体で高齢者を支える見守りネットワークの構築に向けて「区市町村の高齢者見守り体 制充実に向けた関係者会議」を設置 ○区市町村、地域包括支援センター、シルバー交番、関係団体、地域 住民が充実した見守り活動が行えるよう、具体的な事例を交えて解説 した「高齢者等の見守りガイドブック」を作成 見守り体制のさらなる充実のため 「見守りサポーター養成研修事業」の実施(25年度新規事業) ○地域で緩やかな見守りを行うことで、高齢者等の異変に早期に気付き、地域包括支 援セン ターやシルバー交番に「つなぐ(相談・連絡する)」役割を担う人材を育成・確保するため、地域住 民を対象に、ガイドブックを活用した研修を実施する区市町村を支援する。 ○東京都高齢社会対策区市町村包括補助事業の先駆的事業として実施 東京都の認知症ポータルサイト「とうきょう認知症ナビ」 ・・・ご清聴ありがとうございました・・・ 28