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認知症介護家族のための支援者育成 研修事業

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認知症介護家族のための支援者育成 研修事業
事業成果報告書
認知症介護家族のための支援者育成
研修事業
公益社団法人 認知症の人と家族の会 愛知県支部
〒477-0034 東海市養父町北堀畑 58-1
助成事業の概要
ケアマネジャー・地域包括支援センターを対象
認知症の人の増加に伴い、介護者人口も急増し
び掛け講座を開催した。研修会終了後に、有志が
ており、老老介護、男性介護、シングル介護など、
集まりケアマネ劇団を発足し、広く家族支援を伝
介護家族の形態も多様化し、介護の困難さから介
えていく活動を始めることとなった。また勉強会
護うつや介護疲れから虐待に至るケースなども少
についても引き続き自主勉強会として「ケアラー
なくない。そのようなことからも介護者支援は緊
マネジメント勉強会」を発足し、事例検討などを
急の課題となってきている。しかし介護者への支
中心に毎月開催していくこととなった。
援については、現状では整っておらず、また介護
県の高齢福祉課および NPO 法人の協力を得て、
の現場では、家族との関わり方や支援に困ってい
三重県下の地域包括支援センター職員を対象に研
るという声も多い。そこで当会が 33 年間の活動
修会を実施した。ここでは発足したケアマネ劇団
で培ってきた家族支援のノウハウをもとに、ケア
にも研修会に参加してもらい、ロールプレイ実習
マネジャー・地域包括支援センター・介護の現場
などを取り入れた研修を行った。
「今までの研修
で働いている専門職・認知症電話相談員、家族の
では 利用者本位 という視点での講義が多かっ
会世話人など、それぞれの支援者に合わせた家族
たので、 介護者を支援 するという視点を学ぶ
支援講座を開催し、支援者の人材育成およびスキ
ことができとても有意義な時間を過ごせました」
に 4 回の学習会を開催した。会報等で参加を呼
「改めて家族支援の大切さを認識することができ
ルアップを図り、介護家族への支援体制の充実に
ました」など好評であった。
繋げていく。
若年認知症の人と家族への支援の充実を図る
開催期間は平成 24 年 4 月∼ 3 月。実施回数 5
為、専門職を対象にした勉強会を 5 回開催した。
グループ 延べ 21 回。
仕事を終えてからの夜の時間を使うことにより、
普段研修に出かけられない人の参加も得ることが
事業の成果
できた。会報やメーリングリストなどを活用し、
認知症電話相談スタッフおよび家族会世話人を
多職種の参加を得ることができた。
対象に 10 回勉強会を開催した。通常の活動の中
下妻市において、自治体と支援者との連携体制
では、講師を招いて学習できる予算がないため、
の充実を図り、地域における家族支援の体制を整
多岐にわたり学習できたことは、今後の相談業務
えていくために、保健師・地域包括支援センター・
や支援の活動に役立てることができ「改めて家族
家族の会世話人などを対象に受講を呼び掛け研修
支援の重要性を実感した」などの感想が寄せられ
会を開催した。受講後、それぞれの支援者が関係
とても好評であった。
している家族に対して、「家族支援プログラム」
そこから口コミなどを使って参加を募ったため、
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事業成果報告書
の受講を勧めるなど支援に繋がり、その後下妻市
では認知症家族交流会が立ちあがった。
成果の広報、公表
当会では機関誌を 2 ケ月に 1 回発行しており、
会員 600 名の他、研修会や講演会などを通して
多くの人に配布をしている。勉強会の様子や受講
者の感想などは、定期的に機関誌に掲載し会員や
一般に実施の様子を伝えた。また発足したケア
ラーマネジメント勉強会については、開催日を毎
回機関誌に掲載し参加者を募集している。ケアマ
ネ劇団の出張公演についても広く呼び掛けてい
る。ホームページにも掲載を予定している。
今後の展開
研修の経験や育成した人材の協力を得て、平成
25 年度から認知症ケアラーのための、ピアサポー
トによる総合相談センターの設置に向けて動きだ
すこととなった。
また研修会の実施により、他の地域から専門職
に対する研修依頼があり、家族支援を伝える機会
が増えてきている。またケアマネ劇団についても
活動の場を呼び掛けているところである。若年認
知症の家族支援講座により、若年認知症「元気か
い」(本人・家族交流会)の支援ボランティアが
増えた。
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