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徳島県ものづくり新技術展示商談会 in ダイハツ

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徳島県ものづくり新技術展示商談会 in ダイハツ
Tok u s h i m a
No.
356
徳島県ものづくり新技術展示商談会
in ダイハツ(2013年1月29日)
徳島県及び(公財)とくしま産業振
興機構では、大阪府池田市に本社
を置くダイハツ工業株式会社との
展示商談会を開催し、同社やグルー
プ企業からの来場者210名に県内
企業の優れた技術や商品をPRす
ることで、受注拡大や新規取引の開
拓を支援した。
【 写真左】
展示された部品について説明する関係者
【写真下】
The
Business
Information
of
多くの関係者で賑わう会場
C ontents
02 徳島の企業
04 経営革新にチャレンジ
並木 精密宝石株 式会 社
株 式会 社ボン・アーム
06
10
施策紹介
12
14
上海駐在員便り
16
18
19
20
徳島県主要経済指標
金融円滑 化法 期限切れを見据えた
国の対応について
事業紹介
徳島県ものづくり新技 術展示商談会
in ダイハツ
企業情報
とくしま
公益財団法人
とくしま産業振興機構
URL : http://w w w.our-think.or.jp/
E-mail : [email protected]/
Q&A
職場におけるパワーハラスメントの予防対策
徳島の知って役立つ産業情報
誌上セミナー
徳島経済産業会館だより
3
2013
March
月号
1
並木精密宝石株式会社
独自の工業用サファイア加工
技術で世界のトップへ
生した。震災の直接的な被害は免れ
たものの、震災後の電力不足による
計画停電などから 24 時間操業を続
ける秋田工場では大幅な生産縮小が
危ぶまれたところに取引先である日
亜化学工業株式会社から徳島での工
場立地を勧められ、同社辰巳工場の
建屋の一画を借り受けた。関係各所
から最大限のサポートを受けたこと
により、震災後わずか 1 ヵ月あまり
で生産設備の一部を秋田から移設
し 5 月から仮操業できるまでとなっ
た。徳島県の被災企業支援策である
「東日本大震災サポートプログラム」
の適用第 1 号として設備導入費用の
補助を受けたことが、早急に生産体
制を整える大きな要因となった。ま
た、国内拠点が秋田・青森といずれ
四国工場の外観
ナノレベルまで進化させ
た固有技術「切る・削
る・磨く」
島で立地したことで災害等による生
のようにどの機種にも有る機能だ。
産や物流停止のリスク分散にも繋
今から 20 年以上前、企業戦士のシ
がっている。
ンボルとしてポケットベルが広まっ
た時期にアメリカの大手モバイル
LED基板に最適な
サファイアの特長
1939 年に創業、電気・水道メー
メーカーから依頼を受けた。「会議
ター計測用の人工サファイア軸受宝
室など音が鳴ってはいけない場所で
石の製造を開始し、1953 年東京都
音を鳴らさずに着信を伝えることが
宝石は主に分類として指輪やネッ
足立区に並木精密宝石株式会社を設
できるか。」これを当社が具現化で
クレスに用いられる装飾用とサファ
立。資本金 1 億円、従業員数は 550
きたのは社員たちの出来ない事は出
イア基板などの工業用に分類される
名で国内拠点は本社を含め 3 ヶ所、
来るまでやるというあくなき挑戦と
が、全体の約 9 割が工業用として世
海外拠点は 9 ヶ所あり、主な事業内
ダイヤモンドレコード針で培った技
界に広まっている。ダイヤモンド・
容としては工業用宝石部品、コアレ
術力の結晶である。2004 年には世
サファイア・ルビーなどはその硬い
スモータ・ブラシレスモータ、携帯
界最小の金属ガラス製の 1.5mm の
素材の特長を活かして摩擦による磨
用振動デバイス、精密ギヤヘッド、
ギヤードモータを開発し、さらに
耗を少なくし、機械・製品の長寿命
医療機器、時計外装部品、その他精
2009 年には世界最小を大きく更新
化や高精度化を実現する。また、融
密部品の製造販売と多種多様な製品
した 0.9mm のギヤードモータの開
点の高さを活かし、高温で使用する
を取り扱っている。
発に成功。この開発によりカテーテ
ための部品や、強い酸・アルカリな
ルや内視鏡などの医療機器への搭載
どの薬品・液体・ガス等に耐えられ、
が期待されている。
絶縁性を要求される場合にも使用さ
当社は創業から 70 年、ダイヤモ
ンドやサファイアといった工業用宝
石加工における “ 切る、削る、磨く ”
のコア技術に先端技術を融合し、常
に時代を先取りした製品を半導体・
通信・医療分野などへ提供している。
携帯電話には欠かせないパーツ
2
も東北地方にあることから、今回徳
リスク分散にも繋がっ
ている徳島への進出
LED 市 場 の 需 要 拡 大 を に ら み、
れる。
サファイアの特長は、化学的安定
性・熱伝導性・機械的強度に優れ、
紫外 ~ 赤外光領域で高い透明性を
示す材料として広く用いられてい
である「バイブレーション機能」。
サファイア基板の生産工程の増設計
る。そのため LED の基板にとって
1985 年にこれを世界で初めて開発
画を秋田工場で 2010 年より進めて
は最適な物質の 1 つとなる。
したのは当社である。現在では当然
いた最中に 3.11 東日本大震災が発
企 業 情 報 と く し ま No.356
徳島の 企 業
企業 DATA
代表取締役
矢口 洋一
会社概要
●会社名:並木精密宝石株式会社
●代表者:矢口 洋一
●所在地:東京都足立区新田 3-8-22
●創 業:1939 年(昭和 14 年)
●資本金:1 億円
●従業員:550 名
●URL:http://www.namiki.co.jp/
サファイアの結晶育成から製品に至るまで、一貫した生産体制をとっている
一貫生産を支える
サファイアの単結晶育成
当 社 で は 1991 年 よ り EFG 法
オンリーワン商品を生
み出す最先端技術への
絶えざる挑戦
(Edge-defined Film-fed Growth
当社の原点は工業用宝石加工に端
Method)を採用しサファイア単結
を発し、長年に亘り熟成されてきた
晶を製造しており、結晶育成から加
他の追随を許さない超精密加工にお
工・研磨を経て製品に至るまで一貫
ける「切る・削る・磨く」のコア技
生産ができることが当社の強みと
術にある。創業当初の小さな町工場
なっている。現在も素材から製品ま
は「世界標準」を合言葉に並木固有
で一貫して生産できる企業は国内外
の素材を並木固有の加工技術を用い
を含めても数少なく、この特長が世
て並木にしかできない「オンリーワ
界でもトップクラスのシェアを保持
ンの商品」をこれまで生み出してき
している。徳島は、この一貫生産を
た。現在も主力製品となっているサ
支えるサファイアの単結晶育成の
ファイア基板の表面にナノステップ
製造を担っている。サファイア単
構造を規則的に熱処理・研磨したス
結晶育成はサファイアとなる材料
テップ基板(0.22 ナノメートル)な
を 2,000℃以上の高温で溶融し、そ
ど、新たな開発も進んでいる。
れを板状に引き上げる生産工程であ
並木は、徳島県が LED 産業の集
り、それが四国工場の役割になって
積を進める「LED バレイ構想」の
いる。
関連企業 101 社目にもなっており、
この四国工場には現在、秋田・青
今後も照明をはじめ様々な光源に用
森工場から常駐の社員として 30 名
いられる LED は需要拡大が大いに
程赴任しているが、今春から新卒採
期待されている。
用者の入社も予定しており、今後も
それとともに今世界は大きな転換
継続的に地元採用へのシフトを検討
期を迎えており、環境、安全などへ
している。
の要求が世界規模で高まっている。
当社はその要求に応える技術革新の
一翼を担い、その発展を支えるキー
パーツメーカーとなるべく最先端の
技術への絶えざる挑戦を続けてい
る。
サファイアの加工例
企 業 情 報 と く し ま No.356
3
経営革新にチャレンジ
株式会社ボン・アーム
-薬剤師によるベジ生活推進の店-
会社概要
当社は調剤薬局を運営する薬剤師集団。自然栽培の野菜を
ブレンドした野菜ジュースや焼菓子を製造・販売する店舗
を開設した。ダイエットスクールも開催し、健康をトータ
ルサポートし、糖尿病予防を推進する。
●会社名:株式会社ボン・アーム
●代表者:三谷 芳広
●所在地:徳島市南内町 1-6
●電話番号:088-656-3220
●F A X:088-656-3225
●創 業:2006 年(平成 18 年)
●資本金:1,550 万円
●従業員:48 名
●URL:http://bon-arm.com/
代表取締役
三谷 芳広
自然農法の野菜ジュースと
クッキー
食材は自然栽培の野菜をテーマ
にして、メニューは処方した野菜
ジュースが中心。夏には野菜ジェ
ラートも販売する。お客様の目当て
は「食べるジュース」で、野菜や果
物をまるごと使ったジュースは常
時約 10 種類提供する。ほうれんそ
う・キウイ・バナナをミックスし
た「ベジキウイ」や季節の緑野菜 4
種の「べジパワー」等のフレッシュ
野菜スイーツが所狭しと並ぶ店内
薬剤師による健康のサ
ポート
4
ジュースが人気商品となっている。
トータル的にとらえることで、薬剤
食べれば食べるほど健康になるこ
師の専門性を生かしながら、パティ
とをテーマにした店なのだ。
シエの技量をもった薬剤師がレシ
店では、注文を受けてから季節
三谷芳広社長は薬剤師の資格を
ピ開発からクッキー作りまで行う。
の野菜や果物に合わせて新しい
持つ。父の経営する有限会社三谷薬
医学、化学の知識を駆使しながら、
ジュースを作る。身体の調子を聞い
局に専務取締役として 15 年間従事
野菜ソムリエのスタッフと協力し
て材料を混ぜ、組み合わせに注意を
した後、平成 18 年に株式会社ボン・
て商品開発する。
払いながら処方する。疲労回復や冷
アームを立ち上げた。フランス語で
ベジフル店は、本社から近距離の
え性回復、ストレス解消など、日常
「善い精神」という意味だ。アイ調
幸町 2 丁目の三谷ビルにある。1F
的な心身の悩みに合わせて処方す
剤薬局 2 店舗、ミタニ調剤薬局 3 店
はベジフルショップで、野菜ジュー
るのだ。
舗を経営する。
スやクッキー等の野菜加工品の販
加工品はベジフルクッキー。マク
平成 22 年 6 月には身体のトータ
売が中心。「薬食同源」の考え方で
ロビオテック(玄米菜食を主とした
ルデザインを目的とした事業のベ
新しいジャンルの店へと挑戦を始
食事法)の考え方に基づき、バター、
ジフルをオープンした。ベジフル
めた。
牛乳、卵はもとより人工甘味料を一
は、ベジタブル(野菜)とフルーツ
2F は食品工房で、パティシエが
切使用せず、自然な野菜本来の味だ
(果物)、フル(一杯)をかけ合わせ
野菜や果物をスイーツに変身させ
けが楽しめる身体にやさしいクッ
た語で、野菜や果物が一杯という意
ていく調理風景をガラス越しに見
キーをつくる、全て手作り、無添加
味だ。身体のことを熟知した薬の専
ることができる。3F はサロンにし
だ。てんさい糖とハチミツだけで仕
門家である薬剤師が監修し、薬局が
ている。ここで正社員 3 名、パート
上げた優しい甘さが特徴で、甘みは
母体となって営業する特性を生か
6 名が働く。1 年前には店を全面改
あるが太らない。アレルギーのある
して、健康と美をトータルサポート
装し、リニューアルし、工房部分を
人も食べられる。むらさき芋、トマ
する。トータルとは、精神や身体を
増設した。
ト、ほうれん草等のクッキーがあ
企 業 情 報 と く し ま No.356
り、ヘルシー志向の人、アレルギー
はあるけれど薬を飲もうと思って
を心配される人へのプレゼントに
いない人とは、調剤薬局で出会うこ
重宝がられている。
とができない。そこで、「野菜の大
社長は、「県外への土産品として
切さやべジ生活の良さを伝えられ
ギフト菓子をつくりたい」と考えて
る場を作りたい」と思ったそうだ。
いたという。そのため徳島県内産の
野菜と同時に焼菓子を始めた。薬
原材料にこだわる。小麦粉も県内
剤師の免許をもちながら、ホテルで
産。藍の茎に含まれている成分も菓
も菓子をつくっているパティシエ
子作りに生かす。
がいた。その人を責任者にして、事
もう一つの柱は、定期的な肥満
セミナーの開催で年 20 回にも及ぶ。
調剤薬局にこられている人に案内
を差し上げ、ビューティアドバイ
業を立ち上げたのだった。
農業に参入し、自社栽培
三谷芳広社長(写真右)とスタッフ
これらの取り組みを充実させる
一方で、新たな取り組みも始めた。
ザーが指導する。野菜や果実で内面
糖尿病への意識は、二極化してい
それが米の自社栽培である。休耕し
のキレイを育てつつ、外からの美へ
る。意識の高い人だけでなく、低い
ている田を借りて、昨年度からこし
のアプローチだ。食事法、運動法、
人にもきてもらい生活習慣の改善
ひかりの栽培を始めた。準備期間
思考法、サプリメント法を用いてダ
を伝えていきたい。それが、増大す
2 年を経て、一般企業法人として農
イエットをサポートする。
る医療費を抑えることになる。薬を
業参入を果たしたのである。社長
飲まなくてもいい身体に戻してあ
は「自社で自然農法による栽培を体
げることが今後の薬剤師の重要な
験したことで新たな発見と自信を
役目だ。そんな想いを広げるため
得た。ベジ生活の普及を一層図りた
に、徳島県内で開催されるチャレン
い」と、今後の方向性を力強く語っ
ジメッセや徳島マルシェに出店を
ている。
居酒屋メニューで野菜を
発見
ベジフル事業は、薬で病気を治す
という考えを 180 度転換した産物
続けている。
だ。社長は長年薬剤師として慢性疾
ベジフル部門を立ち上げてから 4
患の患者さんを見てきた。自分自身
年。社長にとっては、まだまだ顧客
も血圧が正常範囲をこえ、薬で対処
は徳島市内中心で、広がりはこれか
療法するのに抵抗があった頃のあ
らだと考えている。ダイエットス
る日、居酒屋メニューの中に「野菜
クールのカウンセリングには、毎週
ソムリエの推奨、生野菜サラダ」の
一度は来店してもらい、継続する大
文字を見つけ、注文して食べてみる
切さを教え、また、旬の野菜を使っ
と「おいしくて思わず追加注文をし
たオリジナルメニューの開発・提案
てしまった」という。
にも余念がない。
ベジ生活をするのに一番困った
野菜をふんだんに使ったスイーツ
ことは、野菜をおいしく、たくさん
食べられる店がなかったことだっ
た。嫌いな野菜をどうしたらおいし
く続けて食べられるか、どんな店
だったら気軽に立ち寄れて楽しい
気持ちになれるか、そんなことを
ずっと考えていたところ、「野菜ス
イーツとジュースの店を作ろう」と
いう答えが見えてきた。
調剤薬局を訪れる患者さん方に
は、生活習慣や食生活アドバイスを
通じて野菜の大事さは教えている
が、通院していない人、健康に不安
当社の野菜ジュースや野菜スイーツは、すべて自然農法で栽培されたものを使用している
企 業 情 報 と く し ま No.356
5
施 策 紹 介
金融円滑化法期限切れを見据えた
国の対応について
平成 25 年 1 月、政府においては、
日本経済再生に向けた緊急経済対
策として、中小企業・小規模事業者
の活力を引き出すための、新たな
平成24年度
補正予算(主なもの)
ための体制を整備する制度です。
1 経営革新等支援機関の活用
再生計画研修事業(補助)
ビジネスへのチャレンジ支援、経
営改善・事業再生支援等を行うこ
とを決定し、いわゆる「15 ヶ月予算」
の考え方の下、平成 24 年度大型補
正予算と平成 25 年度予算を合わせ、
切れ目のない経済対策を実施する
こととなりました。
とりわけ、中小企業金融円滑化
法の期限切れを見据えた中小企業・
小規模事業者等への支援として、経
営改善・事業再生を図るため、認定
支援機関による経営改善計画策定
支援や、日本政策金融公庫・商工
中金による経営支援と一体となっ
たセーフティネット貸付の創設等
により、経営支援の強化、資
金繰りの支援等を行うとと
も に、 地 域 の 再 生 現 場 の 強
化や地域活性化に資する支
援 を 推 進 す る た め、 企 業 再
生 支 援 機 構 の「 地 域 経 済 活
性化支援機構」(仮称)への
改 組・ 機 能 充 実 を 行 う こ と
となっています。
一 方、 政 府 与 党 に お い て
も、平成 25 年度税制改正大
綱 を 決 定 し、 民 間 投 資 の 喚
起 と 雇 用・ 所 得 の 拡 大 を 目
指 し、 研 究 開 発 促 進 税 制 の
拡充や事業承継税制の要件
緩和などが図られています。
以 下、 主 な も の に つ い て 紹
介します。
なお、平成 25 年度予算に
つ い て は、 別 途 紹 介 す る 機
会を持ちたいと思います。
6
企 業 情 報 と く し ま No.356
図1
①認定支援機関向け経営改善・事業
認定支援機関に対して、大手会
近年、中小企業を巡る経営課題
計法人による研修を実施し、事業
が多様化・複雑化する中、中小企
再生・経営改善経計画の策定能力
業支援を行う支援事業の担い手の
の強化を行い、中小企業・小規模
多様化・活性化を図るため、「中小
事業者の事業再生・経営改善を促
企業経営力強化支援法」が昨年 8
進するものです。
月 30 日に施行されました。
経営革新等支援機関認定制度は、
税務、金融及び企業財務に関する専
②認定支援機関による経営改善計
画策定支援事業
門的知識や支援に係る実務経験が
中小企業・小規模事業者が行う
一定レベル以上の個人、法人、中
経営改善計画の策定に対して、経
小企業支援機関等を、国が、同法
営力強化支援法に基づく認定支援
に基づく経営革新等支援機関とし
機関が行う支援やフォローアップ
て認定するものであり、中小企業
に対して補助を行います。(図 1)
に対して専門性の高い支援を行う
3月末をもって法期限切れを迎える「中小企業金融円滑化法」。
本県においても、期限切れを見据え、いろいろな機関から様々な取組みがなされています。
今号では、国の取組みを紹介します。
2 再生支援機関の機能強化等
図2
①中小企業再生支援協議会の機能強化
年 3 千件程度の事業再生計画の
策定支援を確実に実施できるよう、
中小企業再生支援協議会の全国本
部の人員の拡充等の機能強化を進
めます。(図 2)
②(株)企業再生支援機構の改組
地域における総合的な経済力の
向上を通じて地域経済の活性化を
図るため、株式会社企業再生支援
機構を株式会社地域経済活性化支
援機構に改組し、機能強化を図り
ます。
株式会社地域経済活性化支援機
構は、雇用機会の確保に配慮しつ
つ、地域における総合的な経済力の
向上を通じて地域経済の活性化を
図り、地域の信用秩序の基盤強化に
も資するため、金融機関、地方公共
図3
団体等と連携しつつ、有用な経営資
源を有しながら過大な債務を負っ
ている中小企業者等に対して、金融
機関等が有する債権の買取り、事業
再生ファンドや地域活性化ファン
ドへの出資等を行います。(図 3)
企 業 情 報 と く し ま No.356
7
施 策 紹 介
3 資金繰り支援
図4
経営支援とあわせた公的金融・信
用保証による資金繰り支援を実施
し、中小企業・小規模事業者の再生・
経営改善等の取組を推進しながら、
中小企業・小規模事業者の資金繰
りに万全を期するものです。(図 4)
①セーフティネット貸付等の拡充等
経営環境の変化等により一時的
に業況が悪化している中小企業・
小規模事業者の経営改善を支援す
るため、経営力強化支援法に基づ
く認定支援機関等による経営支援
を前提としたセーフティネット貸
付等を創設・拡充します。
②資本性劣後ローンの拡充
新事業展開・事業再生に取り組
む中小企業・小規模事業者に対し
て、リスクの高い長期(7 年・10 年・
15 年)・一括償還の資金(資本性資
金)を供給し、財務基盤を強化す
ることで、民間からの協調融資を
呼び込み、中小企業・小規模事業
者の資金繰りの安定化を図ります。
※資本性資金とは、法的倒産手
続 の 開 始 決 定 が な さ れ た 場 合 に、
全ての債務に劣後する融資であり、
金融庁の金融機関向け検査では「自
己資本」とみなすことができるも
の。
③借換保証の推進
経営力強化支援法に基づく認定
支援機関の力を借りながら、経営
改善に取り組む場合に保証料を減
免する経営力強化保証など、複数
の借入債務を一本化し返済負担の
軽減を図る借換保証を推進し、中
小企業・小規模事業者の資金繰り
の安定化を図ります。
8
企 業 情 報 と く し ま No.356
平成25年度 税制改正(主なもの)
※経済産業省ホームページより抜粋
1 研究開発税制の拡充
2 事業承継税制の要件緩和
公益財団法人とくしま産業振興機構が
経営革新等支援機関の認定を受けました
~中小企業経営力強化支援法に基づく認定~
このたび、公益財団法人とくしま産業振興機構は、平成 25 年 2 月 1 日付けで、国が中小企業経営力強
化支援法に基づき認定する「経営革新等支援機関」の認定を受けました。
中小企業の経営課題が多様化・複雑化し、また、「金融円滑化法」期限切れの対応が注目されるなか、当
機構としましては、国や関係団体等と一層連携を深め、県内中小企業者の応援拠点としての機能を充実させ、
より専門性の高い支援事業を実施してまいります。
※支援事業の強化
・専門的知識を生かして継続的な支援を行うとともに、専門家派遣制度を活用した支援の充実
強化を図る
・担当者が創業支援や事業計画策定支援、販路開拓支援など、幅広く相談に応じる
・他の経営革新支援機関や中小企業基盤整備機構などの公的機関や関係団体との連携を深める
●経営革新等支援機関認定制度の概要
近年、中小企業を巡る経営課題が多様化・複雑化する中、中小企業支援を行う支援事業の担
い手の多様化・活性化を図るため、平成 24 年 8 月 30 日に「中小企業の海外における商品の
需要の開拓の促進等のための中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律等の一部を改正す
る法律 ( 中小企業経営力強化支援法 ) 」が施行され、中小企業に対して専門性の高い支援事業
を行う経営革新等支援機関を認定する制度が創設されました。
この認定制度は、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験を有す
る個人、法人、中小企業支援機関等を、国が経営革新等支援機関として認定することにより、
経営分析や事業計画策定に係る中小企業による支援機関に対する相談プロセスの円滑化を図る
ものです。
県内では、これまでに当機構を含め 27 機関が認定されています。
企 業 情 報 と く し ま No.356
9
事 業 紹 介
「徳島県ものづくり新技術展示商談会
in ダイハツ」を開催しました
徳島県と公益財団法人とくしま産業振興機構では、 1 月 29 日(火)、 大阪府池田市に本社を
置くダイハツ工業株式会社と県内企業との 「徳島県ものづくり新技術展示商談会 in ダイハツ」
を開催しました。
ダイハツ工業は、ご存じのとおり、 斬新なコマーシャルでおなじみの 「ミライース」 や 「ムー
ブ」 の自動車メーカーです。
ね
ら
い
グループ企業の調達担当者等、総勢
段階から、大変強い意気込みを感じ
210 名の方が来場されました。
るものでした。
ダイハツ工業の軽自動車は、な
一方のダイハツ工業も、事前に担
この展示商談会は、県内ものづく
んといっても「低燃費」がキーワー
当者が来県し出展企業を訪問して
り企業が有する高い技術力を大手
ドであり、展示商談会では、主に「低
提案内容の確認や綿密な打合せを
メーカーへ売り込み、取引関係を構
燃費につながる軽量化や新たな潤
するほどの積極的な対応で、国内自
築することを目的に開催しており、
滑材料の提案」をテーマに、県内も
動車メーカー同士の熾烈な競争に
平成 19 年度のトヨタ自動車(株)と
のづくり企業等 14 社が、それぞれ
打ち勝つためなんとしても新たな
の展示商談会を皮切りに、今回で 6
オンリーワンの技術を提案しまし
技術をスピーディーに獲得しよう
回目となります。
た。
とする姿勢がひしひしと感じられ
ました。 長引く歴史的円高は、新政権への
展示商談会までの間、出展企業
強い期待感から改善の兆しが見え
の皆さんは、提案書を何回もブラッ
当日は 10 時から 16 時まで 6 時間
ているものの、国内経済には、依然
シュアップするとともに、ダイハツ
にわたり、各出展企業からの、サン
として根強い閉塞感が漂っていま
のニーズにあわせたサンプルを製
プルやデモ機等を活用した売り込
す。こうした状況の中で、日本のも
作したり、デモ機やデモ車両を持ち
みに、熱心にメモをとるなど、低燃
のづくりの代表格である自動車産
込んで自社の魅力を最大限に PR す
費技術の獲得に向け、真剣なやりと
業に対し徳島のものづくり技術の
るための展示を工夫するなど、準備
りが繰り広げられました。
導入を促進し、徳島の技術で日本
を元気にしようという考えのもと、
軽自動車で国内販売実績ナンバー 1
のダイハツ工業と開催することと
しました。
強い意気込みを
感じる出展企業
飯泉知事とダイハツ工業三井副
社長による開会の挨拶により展示
商談会が開始され、三井副社長を
はじめ多数の役員や、調達担当者、
さらには、九州のグループ工場であ
るダイハツ九州(株)等のダイハツ
ダイハツ工業・三井副社長(中央左)と飯泉知事が展示ブースを巡覧
10
企 業 情 報 と く し ま No.356
事業紹介
進展が期待される
アンケート結果
がたくさんある」との考えのもと、
これは自動車産業のみならず産
未来を見据えた新技術を貪欲に求
業界全般にいえることだと思いま
めている、というダイハツ工業の
すので、県内企業の皆さんにおか
意志を実感しました。
れましても、ぜひ、それぞれオン
来場者アンケートでは、96%の来
そして、これまでの常識にとら
リーワンの技術で未来を切り開い
場者から、ダイハツ工業のニーズを
われない斬新な技術提案が自動車
ていただければと考えており、県
良くとらえているという評価をい
メーカーの開発意欲をさらに促し、
ととくしま産業振興機構は、今後
ただき、それぞれの出展企業の提
ブレークスルーにつなげることが
とも県内ものづくり産業の成長・
案に対して、「後日もっと詳しい話
可能だということも肌で感じたと
発展をしっかりとサポートして参
を聞きたい」といった反応を多数
ころです。
ります。
いただいたほか、「担当部門へ連絡
し導入の是非を検討したい」といっ
た御意見もいただきました。
一方出展企業アンケートでも、全
出展者が「来場者の反応が良かっ
た」という評価であり、多くの出展
者から、ダイハツのニーズが把握で
き今後の製品開発の参考になった
という意見がありました。
展示商談会を契機として
以上のようなことから、これから
成約に向けて個別の商談が進むこ
とが期待されます。
これを取引関係の構築に繋げる
ため、これからが大事な時期となっ
てまいりますので、県としても、と
くしま産業振興機構と十分に連携
を図り、定期的に商談状況を把握す
るとともに、とくしま経済飛躍ファ
出展企業とダイハツ工業来場者による真剣なやりとりが繰り広げられた会場
「徳島県ものづくり新技術展示商談会in ダイハツ」
出展企業一覧
出展企業
ンドによる資金的支援や工業技術
用し、随時フォローして参りたいと
考えておりますので、出展企業の皆
様におかれましても、粘り強い商談
軽量素材加工技術
センターによる技術的支援等を活
をよろしくお願いいたします。
増す中、少しでも他社との差別化
を図るため、「地方には優れた技術
研究行政機関
メーカー間の競争が一層激しさを
テーマ
CFRP部品への置き換えによる車重軽量化のための部品試作
阿波製紙(株)
湿式抄紙法を利用したCFRP、CFRTP用プリプレグの開発
軽量化放熱材料の開発
三次元的な強度を特徴とする新規ハニカム構造体
サウンドサイエンス(株)
小型軽量・省スペースで超低音再生かつ運転席正面に音像を感じるシステム
東邦機械工業(株)
自動車用ウレタン部品の軽量化
西精工(株)
軽量化を実現できる環境に配慮した圧入型カシメナット
光洋シーリングテクノ(株)
自動車エンジン用低トルクシール
坂東機工(株)
新作エコ車はもちろん、現行自動車を簡単にエコ車に変身できるエンジンの提供
(株)マシンパーツ
生産設備
加工技術
今回の展示商談会では、自動車
潤滑部材
関連技術
オンリーワンの技術
で徳島の未来を
(株)アスカ
オンリーワン技術、傾斜金属の特性を持った金属表面改質技術
阿波スピンドル(株)
既存検査装置の問題点を解決する半導体レーザー式検査装置
徳島カム(株)
最速3日で試作用カムを提供し低燃費エンジン開発に貢献
中道鉄工(株)
世界初!省エネ・無振動・メンテナンスフリーの部品供給装置
阿南工業高等専門学校
世界初!接合界面を直接加熱・溶解可能な異材接合技術による構造部材の軽量化
徳島県工業技術支援本部
徳島県立工業技術センター
複合レンズと放熱紙を用いた軽量コンパクトヘッドライト
徳島大学工学部機械工学科
加工プロセス&システム研究室
放電加工による曲がり穴および断面変化穴の創成
企 業 情 報 と く し ま No.356
11
上海駐在員だより
上海での開業への道
~徳島県人オーナーのレストランがオープン~
経営の店を二店ほど開業経験があ
り、上海で開店するならこのような
店というイメージを明確に持って
いた。氏は「上海には日本人コミュ
ニティが大きく、様々なサークル、
交流団体、県人会、学生団体があり、
活発に活動している。一方で、日
本人個人経営の飲食店はたくさん
あっても、比較的大勢(100 人前後
の)でパーティーや講演会などが
できる飲食場所が、極端に少なく思
い、そういうニーズを強く感じた。」
と言う。したがって、立地条件に
おいても「日本人が多く住むとこ
ろ」
「広いスペースが取れるところ」
「純日本料理でなく西洋風の日本料
レストランの店内。ホテルのロビーとつながっており、気軽に入店できる
ホテルとの共有スペース
で開業
に物色してきた。
約 100 席 の 店 内 は 広 く、 落 ち 着
氏は上海市の魅力を「日中問わ
いた温もりのある色調で、提供さ
ず思わぬ業界の大物や興味深い人
れるのは日本風の洋食料理である。
にたくさん会うことができる都市」
2012 年末に上海市で徳島県人が
顧客は 30 人~ 140 人のパーティー
と語る。そういう出会いを通して、
オーナーのレストランがオープン
客を主としている。テーブル席の
人から人へと紹介をしてもらい、資
した。オーナーを務めるのは徳島
スペース二つが、中央にあるビュッ
金や煩わしい営業許可や保健衛生
市出身の福井一也氏(30)。オープ
フェ用の配膳スペースで区切られ
の手続きなども、「ホテルのレスト
ン前から弊所に頻繁に来ていただ
ていて、合計で三つの空間で構成さ
ランとの共有使用なので、家賃や
き、氏からはレストランの構想な
れている。ホテルのロビーからほ
諸費用など、一般的な上海での飲
どを、弊所としては「徳島県 PR の
ぼ仕切りなしでレストランはある
食店開業に比べて安価で、保健衛
アンテナショップ」的な役割を担っ
が、周辺環境は非常に静か。また店
生、営業許可などすでにホテルが
てもらおうと徳島食材や本県物産、
内は音響設備が整って広々として
取得しているので不要だった」と、
観光の売り込み手法などを、互い
いるため、企業のプレゼンテーショ
の連携・協力を模索してきた。そ
ンや会議などでの使用も可能だ。
のレストラン「グリーンハウス」は、
上海市内の閑静な住宅街のホテル
の一階にある。基本的にはこのレ
ストランスペースはホテルとシェ
パーティー客用レストラ
ンとしてのニーズに期待
アする格好を取っている。一日の
氏は以前に一度、留学で訪中して
うち午前中は宿泊客の朝食ビュッ
いて、その当時に知り合った留学生
フェのためホテル側が使用し、昼食
仲間らが上海市で起業しているこ
以降は氏のグリーンハウスが交代
とに触発され、今回、再度留学で
で使用している。こうすることで
一年前から上海に来たのを契機に、
賃貸コストを抑えると同時に様々
な手続きの簡略化が図れている。
12
理が提供できる厨房」などを主眼
企 業 情 報 と く し ま No.356
「レストラン開業も視野」に入れて
活動してきた。氏は徳島でも個人
パーティーの様子
(公財)とくしま産業振興機構上海事務所 所長 山川 誠
しだいでいくらでもある」と言う。
もし、仮に徳島から出店したいと
いうような方がいれば「多少アド
バイスはできる。ウェルカムです」
と語る。
徳島ブランドの発信基地
として
氏は徳島への思いも人一倍強く、
徳島の干物、調味料を使ったり酒・
焼酎などの提供を通して「徳島の
食を中国に伝えていきたい」と語っ
ている。そこが弊所とのコラボの
接点であり、弊所としても本県の
様々な物産情報を本県産品の輸入・
物流状況などを氏に随時提供して
いる。いくつかのパーティーなど
ビュッフェスペース
効率的な出店を実践。
では早速、半田素麺を使っての「徳
島そうめんパスタ」を作ってもらっ
氏が今後理想としているのは「上
たり、徳島の清酒・梅酒が提供され
また食材の調達も様々な人から
海で生活している日本人の日常の
たりしており、今後、さらに、徳
の情報を入手しレストランのイ
中の飲食の選択肢の一つになりた
島食材のメニューを開発していく
メージにぴったり合う卸業者を厳
い」ということ。そのためにもこの
予定であると聞いている。
選し、「業務が円滑に流れかつでき
レストランの「活用法」を強く外
るだけお金がかからない」という
に訴えていく必要がある。例えば、
ンフレットを常設してもらい、2 台
やり方を心がけている。と同時に、
企業のプレゼン会場や飲食品の品
のテレビからは定期的に本県観光・
味についても、「うまい」と評判の
評会の会場として、あるいは結婚式
物産のビデオが流れている。また、
店やシェフなどからアドバイスを
や披露宴会場として、さらにはオー
弊所の現地での PR イベントや県人
もらったりうまい具材を共同仕入
ダーメイドのパーティーや料理教
会や徳島ファンとの各種交流会も
れしたり、実際に厨房で一流の料
室の会場としてなど、
「広さ」と「品」
計画・実施しており、当店が徳島
理人たちにレクチャーしてもらう
「落ち着き」を強みとした PR は他
などして、質の向上も図っている。
の日本料理店舗にはないものだ。
レストランの活用法の
PRが鍵
海市で開業したような印象を受け
現在のところ氏自らが築いてき
多くそのコミュニティで勉強会が
た人脈をもとに、サークル活動や職
あったり、横のつながりも必然的に
場などのパーティー客を誘客して
広くなるので、そういうつながりが
いるが、落ち着いた雰囲気の中で
頼りになる」ということで、それ
昼間もビジネス客が打合せや商談
ほどの不安はなかったと言う。ま
など行っているのをよく見かける。
た資金面では「同じ面積で同じ店
前述のようにホテルのロビーから
舗を最初から造りあげる場合は 200
ほぼボーダーレスなので、宿泊客や
万元(約 3,000 万円)くらいはかか
宿泊客との待ち合わせ客がふらっ
るだろうが、わざわざそんなリス
と入りやすい雰囲気になっている。
クを負う必要のない方法はやり方
店内では本県の観光や物産のパ
ブランドの一つの発信基地となる
ことを期待している。
氏の話を聞くと非常に簡単に上
る。また、上海で開業することに
ついて「上海には日本人経営者も
提供している料理は日本風の洋食が中心
企 業 情 報 と く し ま No.356
13
■■■ ■■ 経営に関するなんでも相談
職場におけるパワーハラスメントの予防対策
Q
近年、職場でのパワーハラスメントが問題となっていますが、
A
ハラスメントを防ぐためには、現状を認識した上で早期に対応することが重要です。
パワーハラスメントを未然に防ぐ方法について教えてください。
職場のパワーハラスメント
の現状
職場のパワーハラスメント
行為の類型
パワーハラスメントに
関する判断基準
教育界やスポーツ界で体罰やパワ
パワーハラスメント(以下パワ
一方、
「パワハラ」と「業務上の指
ーハラスメントが問題とされる昨
ハラと表記)には、①力を誇示し
導」との線引きが困難との現場での声
今、ストレス社会を背景に、職場の
部下を服従させる ②部下にあた
も多く聞かれます。
いじめや嫌がらせに関する相談件数
ることでストレスを解消しようと
かつて先輩や上司から受けた「厳
も増加傾向にあります(表 1)。
する ③能力・効率の低い部下へ
しい指導」が、時代背景や労働者意識
の執拗な叱責や、人格まで否定す
の変化と共に「パワハラ」となり得る
る言動を継続的に行う ④企業風
ことがあります。また、部下の被害者
土を背景として行われるもの等 が
意識が強すぎたり、
社会的未熟さから、
挙げられます。(表 2)は「パワハ
上司の「通常の業務上の注意や指導」
ラ に 該 当 す る 行 為 の 類 型 」 で す。
をパワハラと捉えてしまう場合(実は
全てを網羅しているわけではあり
パワハラではない例)もあります。
ませんが、「業務の適正な範囲」の
考え方が重要となります。
さらに、①加害者側が様々な葛藤
や不調を抱えている ②心身の不調
者に対して生じる ③部下による上
司への誹謗中傷文書の配布や、家族に
危害を加えるかの様な発言等で、上司
「 パ ワ ー ハ ラ ス メ ン ト 」 と は、
この様に背景や要因は様々ですが、
の総称」とされ、厚生労働省「職
現状では、職場内での優位性や継続・
場のいじめ・嫌がらせ問題に関す
反復性、判例等に基づき判断されるこ
る円卓会議」(平成 24 年 1 月)で
とが多く、
「職務の延長と見なされる
以下に定義されています。
場での行為」も該当します。
(表 3)は、
同じ職場で働く者に対して、職務
上の地位や人間関係などの職場内
の優位性 ※ を背景に、業務の適正
な範囲を超えて、精神的・身体的
苦痛を与える又は職場環境を悪化
させる行為。
※上司から部下に行われるものだ
けでなく、先輩・後輩間や同僚間
等の様々な優位性を背景に行われ
るものも含む
14
が不調となる等の例もあります。
「職場でのいじめや嫌がらせ行為
企 業 情 報 と く し ま No.356
パワハラに該当すると考えられる具
※ 1)は業務遂行に関係するものでも
「業務の適正な範囲」に含まれず、
2)と3)は原則として「業務の適正な
範囲」を超えると考えられます。
※ 4)〜6)での「業務の適正な範囲」
は、業種や企業文化の影響を受け、行
為の状況や継続性等によって具体的判
断が左右される部分がある為、職場で
の認識を共有し、「業務の適正な範
囲」を明確にする必要があります。
体例です。
経営に関するなんでも相談
Mental Health & Human Support
With You
【資 格】
・CEAP(国際 EAP 専門家)
・シニア産業カウンセラー ・キャリアコンサルタント
Mental Health & Human Support
With You
代表 川上 晃代
【現 職】
・厚労労働省認定メンタルヘルス相談機関
・メンタルヘルス対策支援センター 専門相談員
・徳島産業保健推進センター 基幹相談員
・徳島県 · 徳島県教育委員会相談 · 研修機関
・徳島大学病院メンタルヘルス相談室カウンセラー
・企業 · 行政 · 医療機関等の契約 EAP 機関
職場のいじめ・嫌がらせ
への早期対応の重要性
いじめや嫌がらせは、職場内の人
職場のメンタルヘルス
向上に向けた予防対策
大河ドラマ「八重の桜」の舞台、
「全ての社員は、その家族にとっ
て自慢の娘や息子であったり、尊敬
される父親や母親だったりする。そ
んな人達を、職場のパワーハラスメ
間関係の悪化や、労働意欲の阻害や士
会津地方では幼少時から「卑怯はな
気低下をもたらすだけでなく、労働者
らぬもの」と教えられています。周
はいけない。
」- 前述の円卓会議で
の尊厳や人格まで傷つける許されな
囲から見えにくい部署で陰湿ないじ
紹介された企業役員の発言です。
い行為です。この様な行為を受け、精
めや嫌がらせが続き、退職に追い込
神的苦痛から心身に不調を来たし、う
まれた例もあり、職場として放置や
職場全体で日頃のコミュニケーショ
つ病等を発症して休職・退職する例も
黙認を続けることがあってはなりま
ン向上を皆が心がけること。そして、
複数生じています。
せん。
風通しの良い明るい職場づくりに向
ントで苦しめたりすることがあって
大切なことは、挨拶や声かけ等、
職場のメンタルヘルス対策とし
けて、「いじめや嫌がらせは許さな
とされる自殺が生じた場合、堪え難い
て、「いじめや嫌がらせ等の防止」
い」風土を、組織全体で作っていき
憤りや深い悲しみや葛藤を抱えたご
には、個々の従業員が「日頃から問
ましょう。
家族の人生や職場関係者にも大きな
題意識を持つ」と共に、「安心して
影響を及ぼします。そして、組織の信
相談できる体制づくり」と、「組織
◆ 労働局・労働基準監督署内の総
頼低下や生産性の低下等も生じ、経営
全体で予防する」視点から、全社的
合労働相談コーナー(無料)で
や人財面でも大きな損失となります。
な取組み(表 4)が重要です。
は、個別のご相談も受付けてい
もし、いじめや嫌がらせ等が原因
さらに、人権上や労務管理上の問
もし、いじめや嫌がらせを受けて
ます(写真上)。メンタルヘルス
題に加え、加害者は「名誉毀損」
「侮
いる人がいたら、どうか早めに声を
対策支援センター(無料)での
辱罪」等で刑事責任を問われたり、民
かけて下さい。勇気を出して職場内
ご相談も可能ですのでご利用
法上で「不法行為」や「労働契約違反」
外の部署・機関にも相談して下さい。
下さい(表5)。
が成立する場合があります。もし、組
織的にいじめや嫌がらせを放置した
場合、企業や管理監督者は「安全配慮
義務違反」に問われ、
「加害者および
その上司への懲戒処分」が求められる
例もあります。
相談を受けた時は、問題とされる
言動が行われた状況や事実等を踏ま
えて、いじめや嫌がらせに該当するか
否かを判断し、個人情報保護にも留意
しつつ、速やかに対応することが大切
です。そして、状況に応じて専門機関
への相談・連携をはかり、適切な改善
や解決をはかる姿勢が必要です。
企 業 情 報 と く し ま No.356
15
徳島県主要経済指標
1 生産関連
p=速報値
r =訂正値
項目
全 国
年月
ウェイト
平成17年
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成23年 7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
平成24年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
資料
鉱工業生産指数(平成17年=100)
四 国
前年比
前年比
前年比
︲
︲
︲
100.0
104.5
107.4
103.8
81.1
94.4
92.2
%
1.3
4.5
2.8
▲3.4
▲21.9
16.4
▲2.3
93.0
93.6
89.9
90.5
90.1
93.6
▲3.0
0.6
▲4.0
▲3.3
▲4.0
▲4.1
95.2
▲1.3
94.1
1.5
95.3
13.9
95.8
13.4
92.4
6.2
92.6
▲1.5
91.5
▲1.0
90.2
▲4.6
86.5
▲8.1
87.9
▲4.5
P86.4
P▲5.8
P88.9
P▲7.8
経済産業省
化学工業
徳島県
電気機械
一般機械
工 業
食料品・飲料・
飼料工業
家具工業
3591.9
2043.7
576.7
1071.7
164.3
7.4
8.3
5.9
2.1
▲8.5
15.4
5.7
100.0
105.6
110.6
106.0
110.5
113.3
106.4
100.0
125.6
144.3
168.9
149.1
218.3
266.8
100.0
100.5
98.2
102.9
68.7
83.9
83.4
100.0
95.7
105.7
112.5
109.3
96.9
98.3
100.0
82.2
76.4
67.6
56.6
57.6
50.5
123.5
130.1
138.4
123.6
123.0
132.1
▲2.4
2.1
11.2
12.0
▲0.2
▲3.0
101.6
100.5
116.6
94.6
97.1
118.0
249.0
269.6
293.2
249.6
246.7
257.5
85.2
103.7
75.4
82.5
82.6
72.2
89.3
90.6
86.2
106.5
87.0
91.1
49.3
47.2
48.2
43.8
47.6
51.7
109.4
130.9
130.5
147.4
135.1
139.7
136
143.6
131.2
133.3
P134.8
▲11.1
6.0
▲3.4
5.8
3.2
3.8
9.4
11.2
▲4.0
8.7
P9.3
68.5
89.5
110.7
139.2
119.8
119.1
106.7
131.6
98.5
91.2
P102.5
242.8
311.1
280.4
297.1
286.4
307.1
304.1
308.7
317
322.8
P308.9
70.3
76.6
77.2
77.3
68.5
71.4
65.2
76.9
77.7
63.7
P61.0
97.7
110.8
91.9
86.8
88.7
83.9
93.3
89.6
90.9
99.2
P96.5
50.7
55.9
60.8
57.9
65.3
74.2
63.8
60.9
62.3
58.4
P63.4
100.0
104.1
105.9
105.1
90.4
98.3
100.4
%
2.9
4.1
1.7
▲0.8
▲14.0
8.7
2.1
100.0
108.3
114.7
117.1
107.2
123.7
130.7
98.3
102.6
100.5
99.4
97.0
99.5
▲1.5
2.6
3.0
4.1
▲0.4
▲1.6
98.4
▲2.2
98.0
1.9
102.1
▲2.7
104.6
3.3
100.0
1.9
102.1
0.5
97.5
▲1.1
99.7
▲1.7
95.4
▲6.1
98.3
1.7
95.8
▲0.9
96.6
▲4.6
四国経済産業局
県統計調査課
注)鉱工業生産指数は季節調整済、前年比は原指数比較
P速報値
2 住宅・公共工事・金融
p=速報値
r =訂正値
項目
年月
平成17年
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
16
新設住宅着工
戸 数
床面積
全 国
徳島県
徳島県
(前年比)
前年比
前年比
%
%
1,236,175
4.0
4,977
▲4.2
▲2.1
1,290,391
4.4
5,202
4.5
6.2
1,060,741
▲17.8
4,445
▲14.6
▲18.7
1,093,485
3.1
4,068
▲8.5
▲3.6
788,410
▲27.9
3,773
▲7.3
▲8.6
813,153
3.1
3,822
1.3
4.5
834,117
2.6
3,375
▲11.7
▲9.0
平成23年 7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
83,398
81,986
64,206
67,273
72,635
69,069
平成24年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
資料
65,984
66,928
66,597
73,647
69,638
72,566
75,421
77,500
74,176
84,241
80,145
75,944
国土交通省
企 業 情 報 と く し ま No.356
21.2
13.9
▲10.8
▲5.8
▲0.3
▲7.3
▲1.1
7.5
5.0
10.3
9.3
▲0.2
▲9.6
▲5.5
15.5
25.2
10.3
10.0
※県下
建設保証取り扱高
件数
(件)
県下
信用保証実績
請負金額
(百万円)
前年比
件数
(件)
保証承諾額
(百万円)
前年比
5,163
4,645
4,112
3,983
4,678
4,438
3,735
153,353
142,850
112,798
106,341
113,409
105,539
107,315
%
▲5.5
▲6.8
▲21.0
▲5.7
6.6
▲6.9
1.7
7,660
6,925
7,027
8,069
7,683
6,198
5,326
65,207
58,385
66,461
90,651
86,027
66,302
58,932
%
▲25.2
▲10.5
13.8
▲36.4
▲5.1
▲22.9
▲11.1
11,076
9,613
9,599
8,498
9,398
7,173
4.3
15.5
▲15.6
▲5.0
33.3
▲2.2
375
351
415
405
425
468
3,840
3,596
4,757
4,750
4,089
5,817
▲26.1
▲21.1
▲19.5
9.1
▲30.1
▲11.9
▲42.4
80.2
11.9
▲21.4
▲16.3
18.8
34.0
▲7.5
▲8.6
12.2
▲19.2
7.8
323
3,885
424
4,727
544
7,634
381
3,511
416
3,898
454
4,766
488
5,040
382
4,562
437
5,185
419
5,415
408
4,433
471
5,934
県信用保証協会
346
269
195
268
230
325
1.8
24.0
▲50.1
▲21.9
▲32.4
▲19.4
5.4
23.7
▲43.6
▲26.5
▲26.9
▲14.2
330
343
362
393
399
466
324
255
287
231
263
329
283
275
262
440
363
304
9.8
▲6.9
▲0.3
▲16.9
▲9.3
3.8
▲18.2
2.2
34.4
64.2
57.8
▲6.5
県住宅課
1.5
1.1
▲6.1
▲15.1
▲0.4
3.0
▲18.9
▲1.9
29.5
59.4
43.4
▲0.4
318
4,088
384
10,640
277
11,125
282
12,483
207
3,522
256
10,684
340
14,847
317
8,891
331
11,649
441
12,945
417
7,595
344
7,732
西日本建設保証(株)
▲11.7
▲4.9
▲28.8
▲15.9
11.9
10.0
31.3
26.9
9.0
14.0
8.4
2.0
3 倒産・労働・雇用
p=速報値
r =訂正値
項目
全 国
(負債1,000万円以上)
年月
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
倒 産
件 数
負債額
徳島県
(百万円)
前年比
徳島県
13,245
14,091
15,646
15,480
13,321
12,734
85
69
73
60
56
46
27,083
27,357
14,648
15,242
9,582
7,811
16.1
1.0
▲46.5
4.1
▲37.1
▲18.5
平成23年 7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
1,081
1,026
1,001
976
1,095
1,032
4
4
5
3
6
2
310
480
1,290
1,230
467
240
平成24年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
平成25年 1 月
資 料
985
1,038
1,161
1,004
1,148
975
1,026
967
931
1,035
964
890
934
6
2,112
8
3,151
6
439
4
380
1
550
6
1,283
5
380
4
280
5
750
7
548
4
252
5
1,523
1
50
東京商工リサーチ
所定外労働時間指数
(5人以上・平成22=100)
全 国
徳島県
消費者物価指数
平成22年=100
※有効求人倍率
全 国
徳島県
全 国
徳島市
106.7
90.8
100.0
101.0
94.8
93.7
96.2
74.9
89.1
95.6
1.06
1.04
0.88
0.47
0.52
0.68
0.93
0.87
0.75
0.59
0.74
0.91
100.7
100.7
102.1
100.7
100.0
99.7
99.6
99.6
101.3
100.4
100.0
99.8
▲39.2
▲15.0
19.1
784.9
55.7
3.0
100.8
97.0
101.0
104.2
105.2
108.3
90.0
87.6
91.2
92.3
95.8
99.3
0.64
0.66
0.67
0.67
0.69
0.71
0.91
0.93
0.93
0.92
0.93
0.91
99.7
99.9
99.9
100.0
99.4
99.4
99.8
100.0
100.3
100.3
99.5
99.4
78.2
335.8
▲43.9
46.2
1275.0
59.8
22.6
▲41.7
▲41.9
▲55.4
▲46.0
534.6
▲97.6
99.0
102.0
106.9
105.9
100.0
99.0
100.1
97.1
99.0
101.0
102.9
P104.9
86.0
91.9
96.5
100.0
88.4
84.9
84.9
84.9
86.0
83.7
87.2
0.73
0.75
0.76
0.79
0.81
0.82
0.83
0.83
0.83
0.80
0.80
0.82
0.92
0.93
0.94
0.91
0.90
0.88
0.89
0.86
0.85
0.86
0.86
0.88
99.6
99.8
100.3
100.4
100.1
99.6
99.3
99.4
99.6
99.6
99.2
99.3
99.6
99.7
100.0
100.0
99.8
99.3
99.1
99.3
99.5
99.4
98.9
99.0
厚生労働省
県統計調査課
厚生労働省
徳島労働局
総務省
注)※年度 P速報値
4 物価・消費
p=速報値
r =訂正値
項目 国内企業物価指数
(平成22年=100)
年月
全国
(前年比)
全 国
%
家計消費支出
(2人以上世帯のうち勤労者世帯)
大型小売店販売額
平成17年
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
101.1
105.7
100.1
100.0
101.5
%
▲0.6
▲0.9
0.2
▲1.2
▲5.6
▲2.0
▲0.9
平成23年 7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
102.2
102.1
101.9
101.1
101.0
101.0
平成24年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
平成25年 1 月
資 料
100.9
101.1
101.6
101.5
101.1
100.4
100.0
100.2
100.4
100.1
100.1
100.3
100.7
日本銀行
合計
徳島(前年比)
衣料品
身の回り品
飲食料品
全 国
徳島市
前年比
▲1.5
1.1
0.6
▲2.0
▲8.5
▲3.3
0.6
▲2.8
▲1.8
▲2.0
▲7.2
▲14.0
▲6.6
1.5
▲0.8
8.3
2.4
▲4.7
▲9.8
▲5.2
▲0.2
▲1.5
1.8
4.3
1.6
▲5.0
▲0.3
0.1
1.9
▲1.8
▲2.5
▲0.5
▲1.6
0.5
1.5
▲6.3
▲1.6
▲0.5
▲0.8
6.1
0.8
▲2.4
▲4.3
▲1.5
▲1.7
11.2
0.2
▲3.2
▲5.7
▲4.1
▲0.7
14.7
1.1
▲8.7
3.0
▲0.4
▲0.4
6.0
309,356
309,078
298,931
314,275
295,066
351,861
▲2.3
▲4.5
▲2.8
▲2.0
▲4.7
7.0
317,273
308,583
361,548
301,279
255,685
307,694
4.1
▲4.8
3.6
▲10.8
▲25.4
▲15.4
0.1
1.2
6.0
0.2
▲0.2
▲2.2
▲2.2
▲0.1
▲0.1
▲2.4
1.6
P0.7
5.5
7.4
5.3
6.2
2.8
3.3
2.9
10.8
6.6
4.3
1.5
P0.3
8.1
9.0
10.4
10.7
3.6
7.1
3.5
7.8
8.3
3.1
1.4
P▲3.1
10.2
10.0
11.1
5.1
3.4
4.4
▲2.0
12.3
16.8
14.5
2.7
P▲8.3
5.3
8.7
4.7
6.2
3.2
4.5
4.5
13.6
5.8
5.3
2.9
P1.7
309,483
292,949
329,671
339,069
304,653
292,937
312,592
310,643
299,821
315,161
300,181
359,482
▲2.6
3.3
5.0
4.4
1.2
2.4
1.0
0.5
0.3
0.3
1.7
2.2
303,831
309,808
300,476
464,734
334,174
504,321
316,473
321,783
331,283
314,497
300,427
404,105
4.3
8.8
▲11.8
51.6
10.7
85.6
▲0.3
4.3
▲8.4
4.4
17.5
31.3
経済産業省
四国経済産業局
%
▲0.6
▲2.8
1.0
0.5
▲1.8
▲0.2
▲3.0
(円)
378,161
343,339
330,051
344,898
314,892
333,236
304,065
前年比
(円)
329,499
320,231
323,459
324,929
319,060
318,315
308,826
総務省
%
8.2
▲9.2
▲3.9
4.5
▲8.7
5.8
▲8.8
注)P速報値
企 業 情 報 と く し ま No.356
17
T
O
P
I
C
S
N
E
W
P
R
O
D
U
C
T
S
&
E
V
E
N
T
知って役立つ
徳島の 産業情報
平成25年1月11日~平成25年2月10日
1月11日
2012年度企業立地 15社、過去10年で最多
雇用253人 サテライトオフィスなど助成奏功
徳島県の補助制度を活用して 2012 年度に立地した企業
や工場は 12 月末で 15 社に上り、過去 10 年で最多となっ
ていることが分かった。製造業の他、サテライトオフィス(SO)
の進出が目立ち、県外企業が 12 社を占めた。
立地 15 社の業種・業態別の内訳は製造業 7 社(前年
度 6 社)
、クリエーティブ・SOHO 関連業 5 社(同なし)
、
情報通信関連業 3 社(同 3 社)となっている。 製造業と、
SOHO 関連業は、ともに過去 10 年で最多。SOHO 関連
業はすべて SO だった。 (徳新)
1月24日
数珠 藍染の輝き
「若い人にも」2月から発売
「英国にLED拠点を」
徳島市でフォーラム 急拡大の市場PR
徳島県と英国総領事館が初共催した「LED バレイフォーラム
2013」が、県立工業技術センターであり、県内の LED 関連業者
や研究者ら約 80 人が参加した。
英国総領事館のサイモン・フィッシャー総領事のあいさつの後、英
国で LED 関連事業のコンサルタントを手掛けるゴードン・ラウトリッジ
氏が「英国-欧州照明市場へのゲートウェイ」と題して基調講演した。
ラウトリッジ氏は、「英国に拠点を構えることで EU 諸国だけでなく、
中東や中国、
インドといった成長市場への参画も可能になる」
とアピー
ルした。 (徳新)
1月29日
創業6年 売上げ5億円
スマホ特化で急成長
紙幣の原料となるミツマタを染色したインテリア・生け花用品の
製造・販売を手掛ける「NEPARI(ネパリ)
」
(三好市)が 2 月上旬、
藍染の数珠の販売を始める。
京都市の念珠業者が作った数珠を、徳島県内の藍師が染色す
る。 数珠の材質は白木とツゲで、玉の直径は 7mm と 10mm が
ある。それぞれサイズが L と M あり、8 種類を用意する。ネパリが
全国の小売店に出荷し、インターネット販売も今後検討する。
「徳島を代表する伝統産業の藍染を活かし、若者にもファッション
として受け入れてもらえる商品を作りたい」
と考えた今村明人社長
が、知人の念珠業者や藍師と協力して製造を決めた。
(徳新)
携帯端末向けのシステム開発に特化した IT ベンチャー・テクノモバイル(徳島市)
が業績を伸ばしている。創業 6 年目の 2012 年 9 月期に売上高 5 億円を達成。
テクノモバイルは、鳴門市出身の播田誠社長が 2006 年、徳島健康科学総
合センター内の起業家育成施設で設立した。携帯電話の着メロ配信サービスなど、
一般消費者向けサイトの開発に数多く関わる中で「これからは携帯端末が IT 市
場の中心になる」と考えたことが起業のきっかけだった。
同社の強みは、長年、携帯端末に特化したシステム開発を手掛けることで蓄積
したノウハウと高い技術力。業界誌の発行元が国内の有望なベンチャー企業を紹
介する「ベストベンチャー 100」にも選ばれた。
(徳新)
1月30日
2月1日
徳島市地場産振協 ネットショップ1,000万円超
12年売上額 木工・藍染が好評
マチ★アソビ 海外発信
9日、中部空港に関連店
徳島市地場産業振興協会のインターネットショップ「メード・イン・ト
クシマ・ショップ」の売り上げが好調だ。2012 年の年間売上額は 1
千万円を超えており、3 年前の販売開始時から約 3.7 倍になった。
ネットショップは「楽天市場」内に 2009 年 12 月開設。いすやチェ
スト、遊山箱、
インテリア雑貨など木工製品や藍染商品を販売している。
現在は木工 13 社、藍染 4 社が出品している。
上杉和夫理事長は「全国に徳島の地場産業を PR できている。顧
客ニーズを捉え、新商品の提供に努めたい」と話している。(徳新)
徳島市で年 2 回開かれているアニメイベント「マチ★アソビ」の
アンテナショップが 9 日、中部国際空港(愛知県)にオープンする。
キャラクターグッズや DVD などの関連商品に加え、イベント会場の
みで販売された限定商品なども販売。マチ★アソビの店舗ができる
のは初めてで、イベントへの来場を呼びかける PR 拠点としても活
用する。
店舗名は「マチ★アソビ セントレア・サテライトショップ」フィ
ギュアや Tシャツなどマチ★アソビに出展するアニメ関連企業のグッ
ズを中心に、県内企業がマチ★アソビとコラボレーションして開発し
た商品も取り扱う予定。
(徳新)
四国のトピックス 1月19日
四国のトピックス 2月5日
農家支援の総合サイト
商品開発など 四国のIT4社協力
四国 4 県のIT企業 4 社でつくる「四国IT農援隊」は 4 月、農業支
援専門のポータルサイトを立ち上げる。経営支援、営農情報の提供、資
材調達、商品開発などを盛り込んだ総合サイトで、金融機関や税理士、
リー
ス会社、デザイナー、小売店・飲食店などの参加を計画している。農家
の登録は無料。
四国IT農援隊の 4 社は、ユイ・システム工房(松山市)、DynaxT(高
松市)、
シティネット(高知県南国市)、サンエックス情報システム(徳島市)。
ユイ・システム工房の中谷恭治社長は「北海道や青森県など四国以
外の農家にもサイトに参加してもらいたい」と話す。
(日経)
18
1月22日
企 業 情 報 と く し ま No.356
独居高齢者の見守りシステム
高知高専、地元VBと開発
高知工業高等専門学校(高知県南国市)は地元ベンチャーなどと共
同で、独居高齢者の見守りシステムを開発した。部屋の温度や湿度な
どの情報を監視し、離れた場所にいる家族の多機能タブレット端末で確
認できる。高知高専の今井一雅教授の研究室と高知県工業技術セン
ター、制御開発技術の恵比寿電機(高知県土佐市)が開発に参加した。
温度分布や温度変化など膨大なデータを解析することで、高齢者がど
ういう状態で生活しているのかを判定できるという。データの蓄積ができ
れば高齢者の体調を数段階で判定し、家族側の端末にニコニコマーク
(日経)
などで表示することも可能になるという。
誌 上 セミナー
とくしま経営塾「平成長久館」では、様々な研修プログラムを提供し、企業や組織の核とな
る「人財」の育成を支援しています。本コーナーでは誌上セミナーとして、「平成長久館」メニュー
の中でも特に特徴的な研修等を紹介しています。
改善能力向上基礎研修(課題達成)
~ 多様化する課題に対応する力を! ~
講 師
クオリティプログレス 代表 谷本 清 氏(徳島県KAIZEN研究会 顧問)
概 要
企業の取り組む課題が多様化する中で、様々な要求に対して適切
なシナリオを描き、着実に達成していくことが求められています。今
回、課題達成型 QC ストーリーを基本として、変化に対応できる自由
度の高い QC 活動を、実習を通じて体験的に学んでいただきました。
改善能力向上基礎研修はグループでの実習となるため、最初にゲー
(改善エキスパート、徳島県 KAIZEN 研究会会員)のサポートを受
けながら、それぞれ小集団活動を進めていきました。
さて、今回、特に注目したいのは、アイデア発想法であるブレイン
ストーミングとブレインライティングです。
ブレインストーミングには原則があり、「①否定せず、②自由な考
ムを行い少し打ち解けたところで、グループとしての活動方法を確認
えを③できるだけ多く出して、④アイデアを結合して発展させていく」
し、現状把握をしました。
ことになっています。講座ではこの 4 原則に加え、「相づちを打つこ
当 機 構 で 行って いる
とで積極的に肯定する」という原則を教えていただきました。2 人 1
改善能力向上基礎研修
組になって、実際に否定ばかりされる場合と、相づちを打ち肯定をさ
には課題達成と問題解
れる場合を体験し、その効果を実感しました。
決 の 2 つ が ありま す。
また、ブレインライティングでは、専用の
講 義では、まず、 課 題
達成型と問題解決型の
両 QC ストーリーの進め
シート(図 4)に時間を決めてアイデアを書
図1 課題達成型と問題解決型の進め方
方の違いと、 それぞれ
き留めていくので、決まった時間で実行でき、
また、発言にためらいを感じる人でもアイデ
アを出しやすいというメリットがあります。
をどのようなときに使う
「どちらがいい」ということではなく、そ
図4
のかを学びました
(図 1、
れぞれのメリット・デメリットを把握した上で、 ブレインライティングシート
2)。
現在の状況に合わせて使い分けることで、現状を打破する大きな助
今回の研修では、 そ
けとなってくれる手法です。どちらの場合も、目標を明確にし、テー
れぞれのグループが紙
コプタ ー( 図 3) を 作
る会社となり、「顧客に
マを具体的にすればするほど、その効果は大きなものとなります。
図2 QC ストーリーの選定
『改善』というと製造現場で使われるものというイメージを持たれ
ているかもしれませんが、実際には、どのような職種でも、どのよう
感動を与える商品開発のために、プロジェクトチームを立ち上げ、魅
な職層でも、あらゆる局面で使える手法がたくさんあります。今後も
力的な新型機の開発にチャレンジ」しました。
改善関係の研修は開催されますので、ぜひ参加していただき、日々
今回は「魅力的な新型機の開
の業務に役立ててください。
発」という「今までに経験のない
ワンポイントレッスン
仕事」をすることから、課題解決
ブレインストーミングとブレインライティングを使った “ アイデア発想 ” のコツ
型 QC ストーリーに沿って、その
手法を学びながら進めていきまし
た。レーダーチャート、ヒストグ
図3 紙コプター
ラム、親和図法、マトリックス図、ブレインストーミング、ブレインラ
イティング等、様々な手法を使い、それぞれの段階で適切なテーマ、
方策、対策案を出していきました。初めてのことで少し困惑してしま
う参加者もいましたが、各グループを担当しているコーディネーター
・ブレインストーミングをするときは、
4原則+1を守る
・ブレインライティングは最後までやり
きる。
・ブレインストーミングとブレインライ
ティングを状況に応じて使い分ける。
・目標を明確に、
テーマは具体的に。
研修風景
●研修日程/平成25年1月29日
(火)、
30日
(水)
●研修会場/(公財)とくしま産業振興機構 研修室
企 業 情 報 と く し ま No.356
19
本コーナーは、徳島経済産業会館入居団体相互の絆を深めるとともに、中小企業
徳島
の皆さんに信頼され、親しみのある会館を目指して、ホープ紹介の他、ホットな
業会館
経済産
情報をタイムリーに発信しています。
だより
今号では、これまでの一年間の歩みを振り返ってみました。
●総合支援連携会議の発足
ち、人権研修が会館隣のろうきんホールで共同開催され
経済産業会館の新築移転を契機として、経済産業会館
に入居する各経済団体が情報の共有や連携の強化を図る
とともに、県内企業の応援拠点としての機能の強化を図
るため、4 月 24 日に各経済団体が集まり、ワンストッ
プサービスの機能検討が
ました。このことも経済団体が集合したことのメリットであ
り、こういう取組を続けていくことにより連携をさらに深
めていくことになると考えています。
●若手職員研究会の活動
連携会議の中で意見が出された若手職員の勉強会が若
行われました。 その中で、
会館ホームページの開設
手職員の資質向上とさらなる交流を深めるため若手職員
による情報発信機能の強
研究会として設置され、第 1 回の研究会が 7 月 26 日に
化や連携会議の設置の必
開かれました。
要性が確認されました。
この研究会は、各団体か
徳島経済産業会館
ら推薦された職員が月に 1
●連携会議の主な活動
回集まり、資質向上のため
5 月 18 日には、最初の連携会議が開かれ、連携の進
め方、会館ホームページの充実や、情報の共有について
協議されました。 その中で、各団体が行っている類似事
業の共同実施や若手職員の勉強会、募集情報や会館フロ
ア案内図などの情報提供、各団体の業務概要や専門家の
配置状況などの情報の共有について意見が出されました。
その後も、月に 1 回のペースで会議がもたれ、節電情
報や企業防災、県の補正予算、津波浸水想定、電気料金
の値上げの検討等について時機を失しないタイムリーな
情報の共有が行われました。
この結果、節電に関する情報提供や助成・融資制度の
紹介などを行う節電の相談窓口や企業の BCP 策定推進
を目指して、BCP の策定相談や金融支援の紹介などを行
う相談窓口が各団体に設置されることになりました。
また、募集情報や会館のフロアマップが新たに加えら
れるなど KIZUNA プラザ
の事例研究や入居団体が
合同で行う取組について意
見交換しています。
12 月 6 日 に は 若 手 職
献血活動
員研究会の発案による初め
ての合同行事となる会館
職員による献血を実施する
とともに、12 月 20 日の
昼休み時間には会館が末
広の地に移転してきたこと
を近所の方に知ってもらう
清掃活動
意味もあり、会館付近を清掃する活動を行いました。こ
れらのイベントを共同実施するための打ち合わせ作業等
を通じ、各団体の職員の連携の強化、交流をさらに深め
ていきたいと思います。
●今後の予定
のホームページの充実が図
られました。これらは、頑
職員研修の一環でコンプライアンス研修の共同開催が
張る中小企業の総合的な
予定されているほか、若手職員研究会では各団体合同で
応援拠点としての活動の始
の防災訓練が検討されています。
こうした取組は、連携会議の設置目的である各団体の
まりとなりました。さらに、
連携を深め、県内企業の総合的な支援機関としての機能
これまでそれぞれの団体で
実施していた職員研修のう
会館ホームページ
のさらなる向上や応援体制の強化に努めていきます。
お知らせ
より一層の節電対策を 先日、四国電力より電気料金の引
き上げが申請されました。これまでも節電に取り組んで来
られたと思いますが、より一層の節電が求められそうです。
企業情報とくしま
3 月号 No.356 平成 25 年 3 月 1 日
編 集 後 記
最近、家族や知り合いが相次いでインフルエンザに
かかってしまいました。気温の変化が激しく、体調
を崩しやすい時期なので、
みなさんも健康管理にはお気をつけください。
(い)
●発行所:公益財団法人とくしま産業振興機構 総務企画部
〒 770-0865 徳島市南末広町 5 番 8 - 8 徳島経済産業会館 2 階
TEL.(088)654-0101 ㈹ FAX.(088)653-7910
●印刷所:株式会社松下印刷
〒 771-1156 徳島市応神町応神産業団地 5-1
TEL.(088)641-4611 ㈹ FAX.(088)641-3540
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