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資料2 生活支援ニーズの把握結果について(PDF:82.9KB)
生活支援検討部会 資料2 H28.3.17 2 生活支援ニーズの把握結果について ⑴ 要支援認定者のケアプラン分析 <概況> 【基本状況】(2∼7ページ) ・要支援認定を受けてサービスを受けている方は、男性より女性が多い(P.2 図表1)。また、男性の方が比較的早くから支援が必要になる傾向がみられる (P.4 図表5)。 ・要支援認定を受けている方を年齢別でみると、80歳以上の方が多い。 (P.2 図表2) ・独居高齢者の認定率が高い(P.3 図表4)が、同居の支援者がいないことが 理由となっていると考えられる。 【訪問介護】(8∼13ページ) ・訪問介護により提供されている(目的とされている)サービス内容では、上 位12番目までが「生活援助」。13番目に入浴介助があるが、他の「身体介 護」にあたるサービスは提供実態があまりない。(P.8 図1) ・女性の方が体力を使う家事の援助にニーズを持つ。男性は女性に比べ食事関 係に支援を必要としている。(P.9 図2) ・数少ない「身体介護」ニーズも、主に後期高齢者によるもの(P.10 図3)。 また、若い世代がいる場合は「生活援助」ニーズが低くなる一方で、他の世帯 形態より「身体介護」ニーズが高い傾向がみられる(P.12 図5) 。 ・圏域間では目立った違いは見られない。(P.13 表1) 【通所介護】(14∼19ページ) ・ 「身体介護」ニーズは、一番多い「入浴」でも3割弱。しかも選択肢が「入浴 介助」としていないため、なかには見守りで済んでしまっているケースもあ ると考えられる。(P.14 図表9) ・男性のほうが「身体介護」のニーズは多い(P.15 図7)。また、同様に後期 高齢者のほうが「身体介護」ニーズは多いが(P.16 図8)、高齢になるほど 要支援2の認定者が増えることを反映していると考えられる。 ・訪問介護同様、圏域間では目立った違いは見られない。(P.19 表2) <総評> 訪問介護、通所介護のいずれにおいても、具体的に提供されているサービスと しては「生活援助」が主で、要支援認定者に対するサービス提供にあたり、必ず しも資格を有する者が担い手となる必要がないことが確認できた。 後期高齢者に比較的多い「身体介護」を必要とする方には、引き続き「現行相当 サービス」を利用していただき、そうでない多くの要支援認定者のニーズに則し て、「多様なサービスA」を含む生活支援サービスを整備していく必要がある。 ⑵ 生活支援サービスニーズ調査 <概況> 【基本状況】(2∼9ページ) ・唐子地区、野本地区において高齢者のみで暮らしている世帯のうち、後期高齢 者が多い傾向がみられる。(P.3 図表2) ・女性の一人暮らしが多い。(P.4 図表3) ・身近に頼れる人がいない高齢者も少なからずいる。(P.5 図表4) ・家事が困難な理由として体力低下や足腰の痛みを挙げる人が多い。 (P.7 6) 図表 ・村部では移動を自動車に頼る傾向が強い。また、高齢になるにつれて自力での 移動が困難になる。(P.9 図表7) 【生活支援ニーズについて】(10∼13ページ) ・高齢者のみで暮らす世帯のおよそ4分の1が、なんらかの支援を必要としてお り(P.11 図表9)、高齢になるほど必要になる割合が上がる(同 図表10)。 ・概ね家族による支援が多いが、 「掃除」を介護保険サービスで対応する割合が 突出して多い。また、 「食事」は民間サービスで賄っている人が多い。解決が困 難となっている割合は「布団干し」で多い。(P.12 図表11) 【買い物について】(14∼16ページ) ・全体的には、高齢者自身が買い物に関わるサービスが求められている(P.14 図表12)が、60歳代では買い物の代行ニーズが相対的に高い(P.15 同図 表)。 ・移動手段の自立度によっても、求めるサービスの内容にも変化がみられる。 (P.16 図表12) 【安否確認について】(17∼19ページ) ・一人でいるとき不安を感じる高齢者は半数近くいる。(P.17 図表13) ・一方で能動的な安否確認手段(緊急時の通報手段)のニーズが高く、周囲から 関心を向けられることに抵抗を感じる高齢者が多いことがうかがえる。ただし、 高齢になるほどこの傾向は薄れていく。(P.19 図表14) 【ボランティア活動の経験・関心について】(20∼26ページ) ・ボランティアの経験がある、又は興味があるのは3割程度(P.20 図表15)。 若い人ほど関心を持つ傾向がある。また、唐子地区ではボランティアに関心を 持つ人が極端に少ない。(P.21 同図表)。 ・経験がある人の具体的な活動内容と、活動意向がある人が考えている活動内容 には違いがみられる(P.22 図表16)。これは、これまで「ボランティア活動」 というと「レクリエーション」等が盛んであったからではないか。 ・ボランティア活動に対する支援ニーズとしては、 「相談窓口の周知・充実」が 一番多く(P.26 図表18)、まずは活動を始めていくにあたっての支援が必要 とされている。 【ボランティア活動に対する意識】(27∼31ページ) ・ボランティア活動を行うことについては「地域とのつながりが深められる」と 好意的に捉える人が多い(P.27 図表19)が、年齢が上がるとともに減少す る(P.28 同図表)。 ・高齢者のボランティアを活用することについても、好意的に捉える人が多く、 自らが活動する場合と同様に「地域との…」とする意見と同じくらい、経済的 な負担が軽いなら活用したいとの意見が多かった(P.29 図表20) 。担い手を 高齢者に限らない場合では、 「安価にサービスを…」という意見が多くなるが、 年齢が上がるほどプロによるサービスを好む傾向がみられる(P.31 図表2 1)。 【地域におけるボランティア活動の実態】(32∼34ページ) ・そもそもボランティア活動が少ない、又は認知されていないという実態があ る。(P.32 図表22) ・唐子地区ではサロン活動の実績または認知度が低い。住民主体の通いの場を充 実し活用していくには、このあたりを活発にしていく必要がある。 (P.34 図表 22) <総評> 高齢者のみで暮らす世帯のおよそ4分の1が何らかの支援を必要としている 一方で、身近に頼れる親族等がいない方も少なからずいるのが現状。そのなかで 介護保険サービスを活用し対応しているケースも多く、 「掃除」のニーズについ てはこの傾向が際立っていた。ケアプラン分析の結果も踏まえ、家事援助ニーズ を満たす担い手として、積極的に生活支援サービスを整備していく必要性が改 めて明らかになった。 なお、日常生活圏域間で目立って違いがみられたわけではないが、唐子地区にお いては「①独居高齢者のうち後期高齢者の割合が比較的高い」、 「②他地区に比 べ移動手段を自家用車に頼る割合が高い」、 「③ボランティア活動に関心がある という回答が極端に少ない」など、課題となる要素がみられ、整備事業を今後 進めていくうえで、注意していく必要がある。