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NEWSLETTER No.131 (March, 2008)
NEWSLETTER No.131 (March, 2008) 特定非営利活動法人 JAFSA(国際教育交流協議会) 2008年はJAFSAの40周年記念年です ー 新しい価値の創造と国際教育交流 ー ***CONTENTS*** 文部科学省・JAFSA共催「平成19年度 国際企画担当職員研修」報告…p.1∼14 JAFSA研修プログラムシリーズ報告…p.14∼17 / 「2007年ISANA年次大会」参加報告…p.18 / 「2007年KAIE年次総会」参加報告…p.19 / 「2008年AIEA年次総会」参加報告…p.22 / JAFSA創立40周年記念事業について…p.23 / JAFSA40周年記念事業予告:JAFSA Forum in KOBE…p.25 / 月例研究会の開催報告…p.28∼32 / 大学への講師派遣事業…p.32 / 2007年度第2回理事会議事録(要約)…p.33 / 事務局日誌・団体会員数の推移…p.34 / 新規入会団体会員…p.35 / JAFSA正会員(団体)・賛助会員一覧…p.40 <事務局からのお知らせ> *2008年度の研修年間計画が決まりました→p.27 *JAFSAホームページが新しくなりました→p.33 文部科学省・JAFSA共催 「平成19年度 国際企画担当職員研修」報告 2007年10月9日∼11日(於(独)国立オリンピック記念青少年総合センター) この研修は国公私立大学等の国際企画担当職員を対象としたもので、文部科学省が平成13年度(2001年) から実施し、平成16年度(2004年)からJAFSAも運営に参加し、共催となっている。 研修目的としては、大学等の高等教育機関で、 国際関係事業を企画・実施する職員の資質を向上 させること、企画・実施遂行能力を強化すること、 などが挙げられる。 今年も、全国の国公私立大学から100名の教職員 の参加があった。研修期間の三日間を通じ、参加 者は、大学の枠を越えて積極的に意見交換・交流 する姿が見られた。 1 スケジュール: 2007年10月9日(火) 12:30∼13:00 受付 13:00∼13:30 開講式及びオリエンテーション 13:30∼14:00 講義Ⅰ「大学教育の国際化をめぐる最近の動向」 (文部科学省高等教育局 高等教育企画課 国際企画室 専門官 田渕エルガ) 14:00∼15:15 講義Ⅱ「大競争時代と日本の大学の国際戦略」 (中部大学客員教授、一橋大学国際戦略本部総括ディレクター 服部誠) 15:15∼15:30 質疑応答 15:50∼17:20 分科会オリエンテーション及びアイスブレーキング 分科会1「日本の動向、世界の動向」 分科会2「大学の国際戦略と事業展開Ⅰー立命館アジア太平洋大学をモデル ケースとして」 分科会3「大学の国際戦略と事業展開Ⅱー国際教養大学をモデルケースとして」 分科会4「大学の国際戦略と事業展開Ⅲー慶應義塾大学をモデルケースとして」 分科会5「大学の国際戦略と事業展開Ⅳー大学国際戦略本部強化事業をモデ ルケースとして」 分科会6「海外危機管理とインフラ整備」 分科会7「異文化間交渉術・E-mail術」 2007年10月10日(水) 9:00∼11:45 分科会テーマに沿った事例紹介及びディスカッション 分科会1「日本の動向、世界の動向」 分科会2「大学の国際戦略と事業展開Ⅰー立命館アジア太平洋大学をモデル ケースとして」 分科会3「大学の国際戦略と事業展開Ⅱー国際教養大学をモデルケースとして」 分科会4「大学の国際戦略と事業展開Ⅲー慶應義塾大学をモデルケースとして」 分科会5「大学の国際戦略と事業展開Ⅳー大学国際戦略本部強化事業をモデ ルケースとして」 分科会6「海外危機管理とインフラ整備」 分科会7「異文化間交渉術・E-mail術」 11:45∼13:00 昼食 13:00∼17:45 分科会テーマに沿った事例紹介及びディスカッション グループワーク「2025年における魅力ある日本の大学の姿」 18:00∼ 情報交換会(懇親会) 2007年10月11日(木) 9:00∼11:30 グループワーク「2025年における魅力ある日本の大学の姿」 11:30∼13:00 昼食 13:00∼15:45 全体発表会「2025年における魅力ある日本の大学の姿」(各分科会によるプレ ゼンテーション) 15:45∼16:00 2 講評及びまとめ、閉講 分科会1 「日本の動向、世界の動向」 学」ではない 大学ランキングが世間の注目を集めているが、全 ての大学がランキング入りを狙う必要は無い。それ ぞれの大学でできる国際化への取組があるはず。 (2)日本の中の外国大学の取組の紹介 「テンプル大学」と「カーネギーメロン大学」の 取組等についての紹介があった。特にテンプル大 学は明確な戦略を持って日本に進出してきており、 国際展開をするうえで日本の大学にも参考になる 点が多々あるのではないかと思った。 次にグループワークについての手順説明が行わ れた。第1分科会は2班に分かれたうえで、 ・班の中で一人がある大学の学長、一人がコンサ ルタント会社の社長という設定 ・学長がコンサルタントに現状分析、問題点の把握 ファシリテーター:白石 勝己(アジア学生文化協会 理事) 参加者数:16名 を依頼 ・それを踏まえコンサルタント会社の社長が「2025 年における魅力ある本学の将来像」を提示 という設定で、各班ごとの討議を行った。参加者間 今回私は、職場からの推薦により平成19年度国 で楽しく且つ真剣に議論を重ねながら魅力ある大 際企画担当職員研修に参加してきた。国際関連の 学を作り上げていく過程において、自然と発想力が 業務経験がまだ1年半あまりであり、業務遂行上の 鍛えられていくのがわかり、非常に意義深い経験と 基礎的な力(高等教育に関する全般的な知識、英語 なった。 力等)が不足しているのを痛感していたので、今回 Ⅲ. 各分科会におけるグループワークのプレゼン の研修への期待は並々ならぬものがあった。 テーション Ⅰ. 概要 最終日には、各分科会毎にグループワークのプレ 参加者は各分科会に分かれて、初日にオリエンテ ゼンテーションを行った。魅力ある大学にするため ーション及びアイスブレーキング、2日目に分科会テ の様々なアイデアが出てきて参加者の柔軟な発想 ーマに沿った事例紹介及びディスカッション、最終日 力に感服した。また寸劇仕立てのプレゼンテーショ にグループワーク及びプレゼンテーションを行った。 ンを行った分科会もあり、エンターテイメント性に Ⅱ. 分科会 おいても優れたプレゼンテーションが多かったよう 私の参加した分科会1は「日本の動向、世界の動 向」というテーマで、受講生16名によるワークショ ップ形式で進められた。 に思えた。 Ⅳ. 最後に 本研修に参加してみて、国際業務における自分 最初に2名がペアになり、お互いに自己紹介、そ の断片的であった知識を整理することができて良 の後、相手方のことに関して相手方になり切って、 かったと思っている。またグループワークの作業を 全員の前で自己紹介を行った。 行ってみて、 いかに自分に発想力がないかを思い知 次に分科会テーマに沿った事例紹介が行われ らされた。また良い企画を出すには、 まず日頃のイ た。主なトピックは、 「 大学の国際化とは? 大学ラ ンプットが大事であると痛感した。今後は大学職員 ンキング検証」 「高等教育交流世界の動向(国・地 に対して更に企画・立案能力が求められてくると思 域別事情)、 「 高等教育交流日本の動向(留学生受 うので、その点を意識して日頃からアンテナを張っ 入経緯、最近の動向)」であった。 て行こうと思った。 個人的に印象に残った話は以下の2つである。 (1) 「国際化された大学」=「国際競争力のある大 報告者:加治 裕文(大学評価・学位授与機構) 3 分科会2 に、70人の駐日大使をはじめ、日本のトップ企業の 大学の国際戦略と事業展開Ⅰ 連ねている。アドバイザリー・コミッティー企業から −立命館アジア太平洋大学をモデルケースとして は年間300社がキャンパスへ来訪して、そこで7割 リーダー達、 ノーベル賞受賞者などの学者が名を の学生の就職が内定する。就職率は97∼99%。国 際学生のうち、4∼5割が日本で就職、他は大学院進 学か母国に帰る。日本人学生は、在学中に半分以上 は数ヶ月から1年の海外へ留学またはインターンシ ップに行くよう指導している。英語圏が多い。海外 協定校は約250校。 今後の大学の挑戦としては、 より多くの国からの 留学生数の増加、更なる多文化・多言語キャンパス の創造、地球規模での実地研修の発展、カリキュラ ム改革、学部の新設等が考えられる。 ※ 海外への広報・募集についての質問に対する回答 国際的専門部署はあるが、 どこの部署でも日英 ファシリテーター:阿曽沼 一成(立 命 館アジア太 平洋大学 国際交流担当部長) 参加者数:13名 両言語対応可能である。スタッフは、留学経験者が 多い。英、米、豪、韓、中国人のスタッフもいる。英語 で議論ができる力、世界の高等教育の動向を見る 力が必要である。開設前に、当時40人の課長が各 Ⅰ. 10/10(水)午前:阿曽沼氏の講演 (1)立命館のアジア太平洋時代の新しいタイプの 大学への挑戦 国の教育省、高校、大学を訪問し、学生の確保のた めに奔走した。TOEFL500点以上、 または日本語検 定1級が入学許可の語学上の条件。開学時には420 日本の高等教育には、18歳就学人口の減少、情 名の国際学生が集まった。海外での日本留学フェ 報革命、経済の国際化、世界経済の影響による地域 アや高校訪問にも積極的に取り組む。その場合、先 社会の変化、国公立大学の独立行政法人化などの 方の国の一流大学との交流があることが重要であ 状況がある。その中で、多くの大学が留学生の積極 る。就職に関しても、韓国では、現代、ロッテなどに 的受入れを促進する一方で、幾つかの大学では、少 もアプローチしている。現在、韓国、中国、台湾に事 人数制、 外国語による授業、 外国人教員比率の増加、 務所を置き、 タイ、 インドネシア、 インド等にエージェ 在学中の海外留学の促進など、国際化にあわせた ントを置き、学生募集中心の活動を行っている。 教育改革を行っている。 (2)APUの国際戦略(今後の課題) 立命館アジア太平洋大学(以下APU)は、①自 2010年に向けてのAPUの国際的展開の重点領 由・平和・人道主義、②国際相互理解、③アジア太平 域は、①APUの国際的Presenceを高めること。②総 洋地域の未来創造、 というミッションを掲げて、大分 合学園としての立命館全体の国際化の水準を引き 県及び別府市との公私協力により2000年に開設さ 上げること、③わが国の高等教育の国際化の推進 れた。特徴は、日本人学生と国際(外国人)学生が に向けての牽引力を持たせることである。それに 約半数ずつであること、春秋年2回の入学時期があ 向けた重点課題としては、①100の国や地域からの ること、教員の約半数が外国人であること、授業は 国際学生の受け入れ(現在82ヶ国)、②カリキュラ 英語と日本語の二言語で行われていること等があ ム改革の具体化と実践による人材育成を通した国 げられる。また、 当時の経団連平岩会長の後押しで、 際貢献、③国際的高水準の教育の実践、④国際的 日本のトップ企業253社から40億円の寄付を集め、 研究ネットワークの構築による研究活動の充実と これにより外国人学生の70パーセントが授業料減 推進、⑤進路・就職の充実と拡大、⑥卒業生ネットワ 免や生活費援助の形での奨学金を受給している。 ークの構築、⑦Supporting Fundの充実と拡大、⑧ 大学のアドバイザリー・コミッティーのメンバー 国際社会との連携、⑨海外オフィス政策がある。国 4 際戦略展開の留意点は、①APU開学以来入学者の (1)SUNRISE UNIVERSITY 多い国・地域、②人口大国、③ASEAN諸国、④多数 ①今後予想しうる世界情勢…インド・中国の経済台 の日系企業が進出している国・地域、⑤多数の多国 頭、新興国の資源競争、BRICSの若者人口増加、 籍企業の拠点である国・地域である。また、国際ネ グローバル化、高齢社会化、ネット社会化、病気・ ットワーク展開の進め方としては、①国・地域の重 温暖化・自然災害、東アジア共同体、テロ終結の 点化、②多面的な展開、③総合的推進、④全学体制 期待、様々な年代レベルでの知的欲求、心の豊か での推進、⑤組織的かつクロスオーバーの活動で さの重要性、大学の世界基準化 ある。学内での国際交流に関する了承を得るには、 ②2025年の日本は…世界経済第2位ではない、来 大学の意思決定機関を動かす情熱が必要である。 日留学生の減少、地球的問題への取組み、資源が APUでも、途中でだめになったプログラムもある。 無い→世界の知恵袋として技術をリード(教育、研 高い志と信念を信じて実行する以外にない。 究による) 、食料・資源再利用、ゴミ・大気汚染・温 ※その後、 「 学習する大学APU」 「立命館受験生用 暖化・災害・感染症・公害・水の管理、長寿等、心豊 広報」の説明があった。 Ⅱ. 10/10(水)午後 各大学の事例により、国際交流、人材育成、環境 情勢の進方について話し合った。 立命館大学は改革の柱として、1980年代半ばか ら産学連携、国際化を始めた。1985年10月に国際 かな文化の発信地 ③大学としての使命は…教育、研究、社会貢献の3 本柱 ④SUNRISE UNIVERSITYは ・ターゲット…知恵を求める世界の全世代の人々 (夢溢るる若人, 学ぶ社会人, 生涯教育) センターが設置された。3年後には、西日本の私立 ・在学生からのコメント 大学では留学生数が最多となった。1987年、国際 ◎Aさん(18歳・女性) 関係学部が開設された。この頃から、 イリノイカレッ 将来は、国際協力で砂漠を緑にもどす仕事をした ジ、オクラホマ大学、 ブリティッシュコロンビア大学、 い。様々なテーマの講義が選択でき、海外協定 トゥールーズ・ミラーユ大学、チュービンゲン大学 校との単位互換もできる。学内は、環境対策が整 南開大学、台湾師範大学等で、言語・文化学習のた っている。様々な言語が飛び交っている。目的の めの春期・夏期休暇を利用した短期プログラム ある学生にも、 ビジョンのない学生にも良いプロ (「海外セミナー」)を開始した。これには職員を引 グラムがある。意欲の湧く環境で、大変満足して 率者として派遣し、既に述べ200人以上の職員が海 外経験をした。ブリティッシュコロンビア大学に立 いる。 ◎Bさん(40歳・女性多国籍企業マネジメント) 命館UBCハウスを設立し、立命館大学とブリティッ 外国人の部下をマネジメントしている。様々な問 シュコロンビア大学の双方の100名の学生が食・住 題を解決するために学んでいる。忙しいので、 海外 を共にして学ぶジョイント・プログラムを開始した。 協定校の授業をe-Learningで受け、出張時に海外 2000年に立命館創立100周年記念事業の一環とし のサテライトでスクーリングを受けている。教授と てAPUを開設した。立命館は、常に何年か先の社会 は、常にオンラインで結ばれていて相談ができる。 のニーズを考えてきた。1980年代以降は、世界の ニーズを見ている。今は、社会を支える人材の育成 仕事を続けながら学ぶのに大変良い大学である。 ◎Cさん(65歳・元商社部長) と言うミッションに燃えている。最後に、教員と職員 現在、大学院修士課程の1年生であり、博士課程 は大学創造のパートナーであり、機能の違いをうま まで行く予定である。真理追求、生き甲斐、社会 く生かして力を合わせていくことが重要である。 貢献を念頭に勉強している。世界中の様々な年 その後、「2025年における魅力ある日本の大学 代の学生と共に勉強ができ刺激がある。教授か の姿」の発表に向けて、グループワークを行い、 らは、若い学生たちに生涯学ぶ姿を背中で示し 話し合った。 てほしいといわれている。再び学ぶことに喜びを Ⅲ. 10/11(木)午前・午後:グループワークおよ 感じている。 び全体発表会 午前中に発表の準備をして午後に発表を行った。 報告者:中村 茂夫(明治学院大学) 5 分科会3 大学、所属、資格、年齢、国際関係業務の就業年数 等ばらばらであるが、意見交換を進めていくと、共 大学の国際戦略と事業展開Ⅱ 通の悩みや問題点の発見があり、それらを共有す −国際教養大学をモデルケースとして ることができた。その後の、吉崎氏による講義の中 では、①「戦略」 、 「グローバル化」及び「国際化」の 定義、②大学を取り巻く環境を外部と内部に分けて 分析し、情報を整理することによって、進むべきお およ そ の 方 向 性 を 探って いく経 営 手 法 で ある SWOT分析、③目標達成活動に不可欠なPDCAサイ クル等、戦略的プランニングの手法について説明が あった。講義後は、今後業務を遂行する上で重要と される戦略的思考力(Strategic Thinking)を養う事 を目的としたグループワークを行った。2グループ に分かれて、 「 国際化」を戦略ドメインとした業務戦 略プランの作成を行い、報告者がまとめて発表する という方法で、1グループは「派遣」 、 もう1グループ ファシリテーター:吉 崎 誠( 国 際 教 養 大 学 企画課長) 参加者数:13名 は 「受入」 という切り口から、 戦略課題を設定のうえ、 計画立案し、 各グループの報告者がまとめて発表し、 参加者で意見交換を通して共有を行った。戦略と は、現状から目標までのギャップをいかに埋めるか Ⅰ. 概要 本分科会では、国際教養大学における国際戦略 という道筋を立てる事であり、より具体性を持った プランを打ち出す事の重要性について学んだ。 と事業実践を参考にしながら、大学の国際戦略に 午後は、国際教養大学の紹介ビデオを視聴した ついて考える。本分科会の目標は、 “ 現場力”を高 後、吉崎氏より同大学の特色、マネジメント、国際戦 める業務戦略プランの作成をテーマとし、 「コミュ 略及び事業展開について概要説明があった。 ニケーションFirst、戦略 Second」の意味を理解す 2日目の最後には、 グループワークである「2025 ることである。 年における魅力ある日本の大学の姿」について、最 Ⅱ. 内容 終日の全体発表を念頭に置きながら、準備を開始 (1)第1日目 2つの講義のあと、分科会に別れ、メンバー13名 した。まず、 テーマ設定されている2025年がどうい う年になるのか、取り巻く環境の変化について、次 の自己紹介及びアイスブレーキングとして実習を に、魅力ある大学とはどういうものかについてグル 行った。実習は、2グループに分かれて行い、参加者 ープ全体で討議した。現状に沿った内容からユニ ひとりひとりに与えられた限られた情報を全員に提 ークな発想まで、18年後の未来像についてバラエ 供することによって、全員で協力して全体像を把握 ティに富んだ意見が出された。 し解決を導き出すというものである。この実習を通 してお互いが感じたこと、また、 この実習の体験を (3)第3日目 ① 準備 生かして、 グループ活動でやってみたいことを各自 午後からの発表に向けて、朝から、発表内容の検 披露し、分かち合いを行った。また、最後には各グル 討、資料作成、およびリハーサルを行った。 「魅力的 ープの報告者がまとめて発表した。 な大学」については、①国籍・身分・世代等を超え、 (2)第2日目 様々なバックグラウンドを持つ人々が安全に学べる 午前中は、現状分析として、昨日と違う2グループ 環境がある、②ITを駆使した遠隔教育を行うととも に分かれて、参加者の業務活動を大きく4つほどの に人が集うコミュニティである、③企業と連携し、地 項目に整理・報告し、それぞれが抱えている業務上 域に根ざした大学である、④異文化理解、多言語教 の悩みを議論・共有することから始めた。参加者は、 育を行いつつ、日本語や日本についての教育を強 6 化している、⑤留学生に対して職業訓練を行うとと 18年後に再会し、退職後にもう一度大学入学を希 もに日本での就職支援を行う、等様々な意見が出 望した彼らが大学説明会でISUを選ぶ、 という寸劇 された。 の手法をとった。 本分科会グループでは、協議の結果、留学生、若 Ⅲ. 感想 者、社会人、 シニア層すべてのニーズに対応できる 今回の研修は、①グループ作業で、②模造紙にア 多様性のある大学を良としながらも、敢えて総花的 イディアまたは成果を描き出しながら情報提供およ で特徴のないものを排除し、 ターゲットを絞り込む び意識共有を深める、 また③プロセスを重視する、 ことによって、2025年に生き残る、独自性を打ち出 という点において特徴的であり、特に、他者の意見 した大学の発表を行うこととした。 を傾聴すること、情報共有することにより全員の問 ② 発表 題解決へ向けてのベクトルを合わせることの重要 本分科会グループは、2025年には、知的向上心、 性を感じることができた。また、戦略プランニング 財力、 および時間的余裕を持つシニア層、 また、 アジ では、活発に意見を交換しつつ、環境分析を行い、 アを初め世界各国からの留学生が増えることを想 そこから事業の方向性を定め、ターゲットを絞り込 定し、 彼らをターゲットとした “天国に一番近い大学” み、サービスコンセプトを明確にしていくというプ International Senior University(以下、 「ISU」 )を創っ ロセスを踏んで、最後にグループ一丸となって、非 た。24時間オープンの医療施設や図書館を有した 常にユニークな発表ができたと思う。戦略がどんな リゾート・ビレッジのような豪奢な老人ホーム機能 に素晴らしくとも、それを実践する上で部署内・部 を備えた国内キャンパスのほかに、国外にスイス・ 署間での意思疎通が図られなければ、戦略は何の リゾート・キャンパスとアイランド・キャンパスを擁 意味も成さない。 「他部署の理解が得られないのは、 し、各キャンパスを大学の所有する豪華クルーザー 自分の業務を理解し、他人に説明できない事にも で巡りながらそこでも「余生学」と「海外移住学」 原因がある」、 という吉崎氏の言葉が印象的であっ の授業を提供する。経営・日本学・農業・環境・介 た。戦略プランニングの手法そのもの以前に、意思 護・ボランティア・ガイドなど様々な学習と体験の場 疎通が重要だという「コミュニケーションFirst、戦略 を日本語・英語・中国語の3ヶ国語で提供する。国内 Second」という神髄に、少なからずとも触れる事が キャンパスでは、外国留学生をシニア層がホストフ できたと感じた。 ァミリーとして受入、彼らの奨学金はシニア層の年 金を当てる。発表は、今回の研修に参加した男女が 分科会4 報告者:武嶋 夕奈(沖縄大学) ファシリテーター:加藤 好郎(慶應義塾大学国際 大学の国際戦略と事業展開Ⅲ −慶應義塾大学をモデルケースとして センター事務長) 参加者数:14名 Ⅰ. はじめに 本研修は、講義、事例紹介及びディスカッション、 グループワーク、全体発表を通じて、国際企画担当 職員に必要な知識・能力を修得させ、その資質向上 を図ると共に、国際企画に係る事務組織の強化を 図ることを目的に開催された。研修レポートをまと めるにあたり、紙面の関係から、特に「2025年にお ける魅力ある日本の大学の姿」について分科会4で 協議した内容を報告することにしたい。 7 Ⅱ. グループワーク「2025年における魅力ある日本 の大学の姿」 身、外国人教員の採用) ・職員の専門性の向上 (1)サブタイトルの設定 ・ノーベル賞受賞者の輩出 まず、大学のステークホルダーを、以下の図のよ うに表した。 ・コンソーシアムによる連携の強化 ・ダブル・ディグリーが取得可能な大学 ・アジア版、エラスムススキームの構築・導入 志願者 (邦人・外国人) 地域・企業 ・学生サービス(学生満足度)の高い大学(就職支 援、 カウンセリング体制) ・リカレント教育制度が充実している。 魅力ある日本の大学 ・広報活動の成功により、大学が有する人財および 在学生 教員・研究者 (邦人・外国人) 同窓生 (邦人・外国人) 研究などの情報が社会に共有されている。 ・海外での入学試験の実施 ②魅力ある日本の大学の3つの柱 分科会4では、2025年が、2007(平成19)年に生 ①のキーワードをもとにグルーピングを行い、魅 まれた子供たちがちょうど18才になり大学に入学 力ある日本の大学の三つの柱とした。 する年であり、正にこれから大学で勉強しようとす ◇大学経営、大学・企業・地域間の連携 る時期であるということに着眼し、将来の志願者を ・意思決定の迅速化 ― 組織改編を図り意思決定 対象としてサブタイトルを以下のとおり設定した。 から実行、成果の検証までの迅速化を図る。 「2007年に日本で生まれた子供たちにとって」 ・人財育成 ― 教職員及び学内組織の国際化 (2)グループワークの進め方 ・外部資金の獲得 ― 国への助成金増額の働きかけ、 まず、テーマ及びサブタイトルから発想されるキ 地域・企業との連携、 企業奨学金、 寄付講座開拓。 ーワードを自由に発表しあい、その後、キーワード ・国際的な同窓会組織の構築・活用 ― 外部資金 を大きく3つの項目に分類した。更に、3つの項目に 確保、就職先の確保、世界的な危機管理に対応で ついて分担ごとに内容を深化させ、全体発表の場 で紹介した。 (3)グループワーク ①魅力(そのキーワード)とは? テーマ及びサブタイトルから発想されるキーワ きるネットワークの構築 ◇大学研究、教育の質の向上と多様化 ・小中高大の一貫教育 ― 一貫教育による個性豊 かな人財を輩出する。 ・教員の多様化(経済人、経営者、政治家、官僚出 ードについて発表された内容は以下のとおり。 身、外国人教員の採用)− 実社会で通用する人 ・特長(魅力)を明確にする。 財を育成する。 ・国際人養成を大学の主な目的の一つとする。 ・これまでの偏差値で進学先が決まるような価値 観がシャッフルされる時代が到来する。 ・大学が整理・統合され、大学数が減少している。 ・地域との連携が活発に行われている。 ・トリプル・ディグリー取得 ― 国内で2つ、海外協 定校も含めて3つの学位を取得可能にする。 ・生徒・学生の背番号制の導入 − IT技術を駆使し、 学生管理の簡素化を図る。 ・コンソーシアム ― 大学・企業の共同出資による ・企業との多岐にわたる連携が図られている。 合同事務局が管理・運営を行い研究・教育環境の ・充実した奨学金制度が整備されている。 管理運営を効率的に行う。 ・セメスター制が完全実施されている。 ・9月入学の実施(国際規格との標準化が図られて いる) ・周辺地域と連携した学生寮の管理運営 − 地域 内の寮の共同利用による学生間及び地域間の交 流を促進する。 ・英語による授業の一般化 ◇大学広報の充実 ・大学教員の教育・研究における質の向上 ・2025年の大学の広報について、 「 誰に」、 「 何を」、 ・テニュア(終身在職権)制度の導入 ・教員の多様化(経済人、経営者、政治家、官僚出 8 「どのように」という三つのキーワードを考察した。 「誰に」− 地球上の全ての人に発信する。 「何を」−「入学試験は地球上の何時でも何処でも 受験できる。」 「地球の何処からでも学べる大学。国内 Ⅲ. おわりに(全体発表後の講評を含む) 分科会4の発表内容は、 「 想定される社会状況に 即した非常に堅実な内容であるが、新たな発想に キャンパス、海外の自宅、海外協定校か 乏しい」という講評を受けたが、 これは、大学経営の らでも。」 視点を重視した結果が堅実的な内容に繋がったと 「地球上のどこでも活躍できる人財を育 成する。」 「どのように」−IHP方式を導入。 I: IT技術、HP、 メディアなど H: Human ヒューマン・リソース、人的ネッ トワーク、口コミ伝達を駆使する。 P: Print 捉えている。また、 これらの論点は、 メンバーが所属 する各機関の現状の課題を克服するためのキーワ ードとして役立つであろうし、今後、それらが実現さ れていくことが大いに期待される。 最後に、本研修を主催いただいた文部科学省、 JAFSA(国際教育交流協議会)の関係者の皆様、 ご 紙媒体による 多忙の中、 ファシリテーターを務めていただいた慶 ③「2007年に日本で生まれた子供たちにとって」 應義塾大学の加藤好郎氏、機知に富んだグループ 魅力ある日本の大学とは? ワークを共に行うことができた分科会4のメンバー 偏差値が進路を決定する現代とは異なり、大学の に心から感謝申し上げたい。 教育・研究内容によって進路選択ができる時代が到 来し、 「地球にひとつだけの大学」 、No.1でなくても、 報告者:野上 泰弘(西南学院大学) 特別なOnly Oneの大学が、 「2025年における魅力の ある日本の大学の姿」であるという結論に達した。 分科会5 大学の国際戦略と事業展開Ⅳ グラムの進め方についてファシリテーターより説明 があった。 −大学国際戦略本部強化事業をモデルケースとして (2)10月10日(水)2日目: ①分科会テーマに沿った事例紹介及びディスカッシ ョン 講義∼ファシリテーターより、国際化とは何か? 大学はなぜ国際化を進めるのか? について、 各種調査結果を用いながら解説。 グループワーク∼3つのグループに分かれ、各大学 が行っている国際活動の種類について、 「 国際 活動チェックシート」を用いながら情報交換。 講義∼ファシリテーターより、大学の国際化を推進 することによる利点とリスクを解説した後、 「国 ファシリテーター:渡邊 あや(独立行政法人日本 学術振興会 リサーチアドバイ ザー、熊本大学准教授) 参加者数:14名 際戦略本部強化事業」の役割と中間報告の内 容について紹介。 グループワーク∼3つのグループに分かれ、各大学 の国際戦略ポリシーについて、 「国際戦略・ポリ シーチェックシート」を用いながら情報交換。 Ⅰ. 研修の概要 (1)10月9日(火)1日目: 講義∼ファシリテーターより、世界の大学が加盟し ているコンソーシアムの例を紹介。 分科会オリエンテーション及びアイスブレーキング グループワーク∼3つのグループに分かれ、 どのよ アイスブレーキングの後、2日目及び3日目のプロ うにしたら良い広報を行うことができるのかに 9 ついてディスカッション。 ②グループワーク「2025年における魅力ある日本 の大学の姿」 性と難しさを学んだことがそれである。 このグループワークにおいては、 どの班も未来を 予測し、その予測に基づいてアイディアを出してい 参加者から進行係及び書記係を選出し、 《バーチ たが、ほとんどの班は「少子化」を前提にしていた ャルな大学を設立する》という設定で、課題解決に と思う。少子化が進めば、受験市場は買手市場とな 向けたブレーンストーミング形式のディスカッショ り、大学間競争は激しさを増す。とすれば、各大学 ンを行った。まず、IT化の進展などを背景に18年後 はユニークな授業や運営方法を取り入れ他大学と の世界情勢がどのように変化しているのかについ の差別化を図らねばならない。であれば、 「 自分の ての予測を行い、それを基に大学像について議論 大学では行われていない、他大学の優れた取組を を進めた結果、 “ アジア地域の連携を図りながら日 勉強すること」だけをしていても、自分の大学はち 本の強みを生かした大学を設立する”とする方向 っとも魅力的なものにならないわけである。 性が示された。 しかしながら、ユニークな取組をひねり出すこと が何と難しいことか! どんなに時間をかけて、あ (3)10月11日(木)3日目: あでもない、 こうでもないと考え続けても、出てく グループワーク「2025年における魅力ある日本の るアイディアはどこかで聞いたようなものばかり。 大学の姿」 いかに自分がマスコミなどから得た情報に頭の中 3つのグループ(「方針・組織体制等」組織班、 「カ を支配されているかをまざまざと感じた。また、そ リキュラム等」教育内容班、 「 教職員・学生等」ひと れにも増して未来を予測することの難しさ! いろ 班)に分かれ、それぞれでバーチャル大学の具体的 いろな要素が複雑に影響しあいながら成立してい な体制について議論した。その後グループ間で意 るのが世の中であるから当たり前なのだが、それを 見交換を行い、 「アジア・リボン大学」と名づけた大 分析し総合しなければ有効な戦略を立てることな 学として取りまとめ、発表を行った。 どできないのだから、そういった能力が皆無の自分 なお、アジア・リボン大学は、地震による崩壊後の 復興プロセスの中で創設されたという経緯を踏ま は早晩職を失ってしまうのではないかと戦々恐々 とした次第である。 え、国際協力・復興支援を理念的支柱とし、学外者 このように、私はグループワークで大事なことを を取り込んだ柔軟な組織体制、防災・海洋・平和と 学んだのだが、 こういった「気づき」を得ることがで いった日本及びアジア地域が持つ強みを生かした きた原因の一つは、 このセッションが能動的な「ワー カリキュラム、 授業料無料など誰でも学べる仕組み、 ク」であったことにあると思う。講義をただ単に聴く といった特徴を持つ大学として構想された。 のではなく、自分の頭を働かし手を動かして作業す ることが脳を活性化するのであろうか。そういう意 Ⅱ. 研修に参加して 私がこの研修に期待していたのは、 「 自分の大学 では行われていない、他大学の優れた取組を勉強 すること」であった。 その願いは満たされた。分科会における「事例 紹介とディスカッション」において、ファシリテータ 味で、研修の中にグループワークを取り入れること はとても有意義なことであり、願わくは今後もこの ようなプログラムを続けていただきたいと思う。 最後になりますが、今回このような素晴しい研修 を受けさせていただいたことに感謝いたします。あ りがとうございました。 ーからは先進大学の高度な取組を、他の参加者か らはもう少しで手が届きそうな取組をいろいろと教 えてもらえたからだ。その意味で、 この研修に参加 して良かったと感じている。 しかしながら、 この研修で得た最大の収穫は別の ところにあった。 「2025年における魅力ある日本の 大学の姿」を考えるグループワークにおいて、自分 の大学が目指すべきテーマを見つけることの重要 10 報告者:前田 和彦(北海道教育大学) 分科会6 科大学)が飄々とされていたので、後半は多少落ち 「海外危機管理とインフラ整備」 年の米同時多発テロの時も国際交流の部署にい 着いて気楽に取り組むことができました。彼は2001 て、実際に派遣留学生への対応をなさっていたと のことなので、その経験も大きかったのかもしれま せん。でも未熟者の私は、現地担当者役の服部さ ん(ファシリテーター)がいつもと違ってにこりとも せずに険しい声で連絡をしてきたので、現地から電 話が入る度にものすごくドキドキしましたし、 ピリピ リした雰囲気の対策本部の小泉さんと長岡さん (桜美林大学)の前に立って報告する時にはめちゃ くちゃ緊張しました。 ファシリテーター:服部 誠(中部大学 客員教授、 それにしても、服部さんをも唸らせる総務・経理 一橋大学 国際戦略本部 総括デ 担当班による費用予測の細かさにはびっくりしまし ィレクター) た。中川さん(新潟大学)と本田さん(東京農業大 参加者数:14名 学)のお二人はきっと実際の業務でも几帳面にこな しているんだろうな、 と普段の勤務状況まで想像し ※本分科会の報告は、参加メンバーによる手紙形 式でご紹介します。 てしまいました。学生家族担当班では、 ご家族の心 情に配慮した慎重な対応に、 また、マスコミ担当班 は会場設営や情報公開の度合いまで、想像力を駆 清泉女学院大学 人間学部 使しつつ頭を悩ませていましたね。手配・渉外担当 准教授 小泉 真理 様 班の黒木さん(専修大学)と藤原さん(和洋女子大 お久しぶりです! お元気にしてらっしゃいますか? 学)は、食堂でお昼ご飯を食べながらも笑顔で待機 研修では分科会でご一緒できて本当によかった 職員の弁当や布団の心配をしていたのが印象的で です。もっとお話できればさらによかったのですが、 した。 小泉さんは業務のご都合とのことで、2日目の夕方 このグループワークでは、危機に直面した際の度 には情報交換会にも参加されずに長野へ戻られて 胸試しのみならず、 グループの連帯感を増すことも しまい、 とても残念でした。小泉さんが参加できな できたと思います。みなさん適材適所で活躍して かった情報交換会から3日目にかけての様子を中 くれて、本当に心強い存在でした。事件や事故が起 心に、分科会6を振り返ってみようと思います。 こってしまった時には、みなさんの顔を思い浮かべ 私たちの分科会では、1日目のアイスブレイクと2 て乗り切りたいと思います! 日目のシミュレーションで、 だいぶ分科会メンバーの 「2025年における魅力ある日本の大学の姿」に キャラがわかっておもしろかったですね。自己紹介 ついての話し合いでは、 「いつでもどこでも誰でも ではそれぞれロッククライミングや将棋、 ジャズダン アクセスできる」バーチャルな大学と、体験重視で スなど多彩な趣味を持っていらっしゃると分かり、 ま 人間臭いリアルな大学の二つで、意見が割れました た、 タンザニアやドイツなど外国での生活経験があ ね。結局、その両方の機能を併せ持つ大学ではな る方や、 ライフワークで年金問題を調べているとい く、 どちらかにどっぷり浸かれる大学二校を持つ同 う奇特な方もいらして突っ込みどころ満載でした。 一法人「代々木国際学園」として設置してみること 2日目の分科会では、 シドニーでのインターンシ になりましたが、その立ち上げに関わる両グループ ップ研修中に国際テロが発生したという想定で、学 のメンバーもそれぞれの個性を発揮していて全体 内に対策本部を立ち上げ、 リアルな事故対策シミュ 発表会の準備はたのしかったですよ。 レーションを行ないましたね。私はすぐに真剣にな 最終日は朝からバーチャルとリアルの二つのグ ってしまう性質なので、1人でマジになってました ループに分かれて、オープンキャンパスで高校生に が、同じ現地連絡・情報収集係の村澤さん(横浜商 向けて学園紹介をするという設定で、各大学の中 11 身を固めていきました。でも本当のところは服部さ 報学研究所)が進行を務め、 しっかり者の野村さん んに煽られて、如何にインパクトのある発表をする (麗澤大学)が学長挨拶、上品な浅井さん(恵泉女 かというネタ作りで最初は盛り上がってましたよ。 学園大学)や藤原さんが学校紹介をしたのですが、 最終的に発表はどうなったかと言うと・ ・ ・まず、導 そこでものすごい異彩を放っていたのは中川さん 入としてリーダー長岡さんの学園説明から始まりま でした。織田信長直系の教授直伝の「織田学」開講 した。私たちの分科会は最終の7番目に発表したの がウリという設定だったのですが、織田 で、聴衆もさすがに疲労&脱力している雰囲気だっ 教授(中川さん)は自ら模造紙でちょん たのですが、さすがは我らがリーダー、堂々と落ち まげや羽織を作り、それを身につけて 着いて、 しゃべりもうまく、私たちの発表をそれなり 会場を練り歩きました。仕草と言い にきちんとまとめてくれました。 セリフと言い、なりきってましたし、は バーチャル大学の紹介では、模造紙で作った枠を 画面に見立てて、黒木学長の登場となりました。彼 まり役でした。あの姿を見るためだ 野村学長直の リアル大学ロゴマーク 「のぶなが君」です★ けでも中川さんへ会いに新潟へ行く価値有りです。 の存在感は素晴らしかったです。登場するだけで笑 実は、発表直前の昼食時に、研修最終日の10月 いの取れる方は滅多にいないと思います。続いて 11日は亀尾さん(松山大学)の誕生日ということが 卒業生役の河村さん(静岡産業大学)が出演し、バ 判明し、私たちの発表の最後に会場のみんなでバ ーチャル大学の素晴らしさをコメントしていました ースデーソングを歌ってお祝いしました。ご本人に が、画面からはみ出す勢いが元気な彼女らしくて素 とってはありがた迷惑だったかも知れませんが、お 敵でした。でも彼女はバーチャル大学卒業後、 リア かげでいい発表の締めくくりになりました。他の分 ル大学の職員として就職したという小さなオチが 科会の発表も含めて、それぞれの個性が生かされ ついていたんですよ。 ていて、本当にたのしい時間を過ごすことができま 説明用のイラストはほとんど村澤さんが描いてく したよ。また、みなさんにお会いするのがたのしみ れました。彼はすごく画才があり、みんなのイメー ですね。再会の日まで、 メールで情報交換してまい ジをさらさらと模造紙に描き出してくれて一同感心 りましょう! しきりでした。鈴木さん(愛知教育大学)は黒子役 沖縄には金木犀も紅葉もありませんが、ハイビス に徹し、 じっと模造紙を持っていてくれて頼もしか カスと海と音楽はたのしめると思います。小泉さん ったです。私はオープンキャンパスに来た高校生 が沖縄へいらっしゃる日を心待ちにしています。そ 役を割り振られましたが、役作りができていたかど れでは、 また。 うかは疑問です。一応、 クリックとログオフで画面切 替という大役は果たしましたよ! 報告者:澤岻 直子(沖縄キリスト教学院大学) リアル大学では、かわいらしい中田さん(国立情 分科会7 ファシリテーター:マリーゴールド・ホームズ(日米 「異文化間交渉術・E-mail 術」 教育委員会 事務局長補佐) 参加者数:15名 初日の9日午後、 参加者が集まったセミナー室は、 やや緊張した雰囲気であったが、 ファシリテーター のマリーゴールド・ホームズ氏は、ハロウィーンにち なんで、かぼちゃを模した箱を机の上に置き、色違 いに包装された小さなチョコレートを入れて、参加 者に3つずつ選ばせることから始めた。色別に指定 された項目(茶:趣味・特技、赤:出身地・名産・名所、 橙:国際交流に係わってよかったこと、金:勤務先大 12 学の特色) について、 参加者は自己紹介を行ったが、 が、相手の考え方や生活習慣を尊重し、理解するこ ポイントが絞れて話やすかったようだ。必ずしもチ とが不可欠であるとの助言も、参加者が仕事に戻っ ョコレートに限る必要はないと思うが、限定された た際、常に意識する必要があると思った。 (なお、一 時間内での効率的な自己紹介の手法として、大変 般的に、電子メールについて、2週間以内の回答が 参考になった。これを踏まえて、異文化コミュニケ 目処とされており、それまでに回答がない場合、ス ーションにおいて効果的な自己紹介は重要で、初対 パムメール対策ソフト等により、自動的に削除され 面ですぐに答えられるか、日頃から準備しておく必 ている場合もあるので、 ファックスで再送するのが 要がある、 との同氏のコメントがあったが、 グローバ よいとのこと)。 ル化が加速度的に進展する中、常に自分を見つめ 異文化コミュニケーションにおいて、 話すことだけ 直し、 アイデンティティーを明確に示せることが国際 でなく、相手のことをよく聞き、理解することが不可 交流の仕事に携る者にとって重要になるであろう 欠である。ホームズ氏は、最初に行った参加者の自 と感じた。 己紹介について、 お互いに正確に記憶しているかテ 続いて、参加者の関心を整理するため、 ホームズ ストを行ったが、 簡単ではなかった。改めて相手の話 氏の指示に従い、参加者は日頃、外国人とのコミュ を注意して聞くことの重要性が再認識されたが、 こ ニケーションにおいて困ったこと、特に知りたいこ のことを今後も忘れないようにしたいと思った。 と等、最低2つをポスト・イットに書き出し、2つのグ 二日目となる10日午前は、参加者もいくぶんか ループに分かれて「ストーリー・ボード」に貼り付け リラックスした感があった。初めに、 ホームズ氏は、 た。その際、同じと思うものはポスト・イットを重ね、 コミュニケーションの基本が誰にでも分かりやすい 似たものは縦に並べた。さらに、参加者に青と赤の 言葉を用いることであり、特定の組織内部で使われ シールが配布され、青を1ドルに見立て、貼り出され る専門用語等を対外的に用いると理解されないと たポスト・イットの中から、回答に支払う意思がある 述べた。これは、異文化コミュニケーション以前の、 項目の裏に貼って暫定的な順位を付けた後、赤を5 相手に対する「思いやり」のことではないかと思っ ドルに見立て、今度は項目の表に貼ることにより、 た。また、 ホームズ氏は、学問的に一番よいコミュニ 分科会において取り上げる項目の優先順位を確定 ケーションの取り方とされている assertive な手法 した。大まかな分類は以下のとおり。 について、高圧的なものではなく、あくまで自信を ○コミュニケーションの基本 持って相手に接することであり、自己主張は自分の ○コミュニケーションにおけるトラブル対策 意見を押し付けることではないと語った。このよう ○「時間」の違い な自信は、おそらく初日に説明された、自己のアイ ○礼儀正しい表現 デンティティーを確立することから生じるのではな ○E-mail の基礎知識 いか、 とも考えた。さらに、話法のイントネーション ○交換協定 や言葉遣いにも十分に注意する必要があり、先ずは ○PR 「相手の話を集中して聞く」こと、不明点があれば確 ○参考文集・文献など 認すること、何よりも「誠意をもって接する」ことを 多くの問題意識が共有されていることが視覚化 常に意識すべきであると強調した。これらは基本的 されることで、参加者の受講意欲も高まり、分科会 ではあるが、日常的に心がけるべきであると思いを としての一体感も醸成されていったことに感銘を 新たにした。 受けた。日々、国際交流の現場に身を置く参加者に ホームズ氏は、英語の用法に関して、たとえ規則 とって、 このような体系的な見方を常に念頭に置く であっても、please の一言を添えることで、後々の 必要があると思った。 人間関係の円滑化につながると述べた。また、英語 ホームズ氏は、日本人の「心の中を察する」とい のニュアンスとして、must や have to は脅迫的に聞 うことが異文化において難しく、自分の考えを的確 こえるので避けた方がよく、 しばしば日本人が命令 に伝えることが重要であると述べたが、 まさに同感 と解釈するshould については、 「した方がよい」の であった。また、異なる文化において、時間の考え 意味で、受ける側に判断が委ねられると説明した。 方も異なり、締切りが遵守されない等の問題もある これらの細かい英語のニュアンスについても、改め 13 て気を付けたいと思った。 さらに、 ホームズ氏は、 国際交流の現場において、 話を確認すると同時に、自分の意見を話すのがよ いとのアドバイスをホームズ氏より得た。 相手の出身国や文化に先入観を抱かず(一定の傾 また、ルールを守らない相手に対して、すぐに責 向は認められるにしても)、先ずは個人として対応 めるのではなく、誤解している場合や相手の国の習 することの重要性を強調した。実際、同じ日本人で 慣にない場合もあり、先ずは理由を聞き、小さいが も人によって千差万別であり、過度に物事を一般化 重要なポイントを見出すことが解決につながるとの するのは避けるべきであると述べた。また、身体的 ヒントも得た。 表現について、国によって違いが大きいことから、 これらの実践的なアドバイスについて、参加者の ジェスチャーは避けた方がよく、他方、なるべくにこ 得るところは非常に多かった。今回の分科会で学 やかに話すこと、適度のアイ・コンタクトにより誠実 んだことを、今後も国際交流の現場に生かしたいと な姿勢を示すことが重要であると語った。 思った。 実際に外国人とのやりとりで、相手が一方的に話 すことを止めるのが困難である、 との参加者の経 なお、 ホームズ氏より、英文電子メールの参考文 献の紹介もあった。 験について、相手の主張する大まかな論点を把握 した上で、相手が息を付いたとき、すかさず相手の 報告者:橋田 力(東京工業大学) JAFSA研修プログラムシリーズ報告 国際教育交流初任者コース研修:受入れⅡ ∼アドバイジング・カウンセリングを中心に∼ 2007年12月13日∼15日 (於 東北大学/宮城) め、参加者同士が打ち解けるのも早く、懇親会以外 の休憩時間や移動中などにも、色々な話をするこ とができたことはとても有意義であった。 今回の講義で特に印象的だったのは、公園デビュ ーがうまくできなかった外国人の奥さんについて のディスカッションをしていた際に、その時の気持 ちは?という質問に、ほとんどの方が悲しいと答え、 意見がまとまりかけた時の「感情を勝手に先読みし ないこと。この人は悲しいというレベルを通り越し て、怒りを感じているかもしれない。そんな時に悲 しいと言われたら、余計に怒りを感じるかもしれな 私は、 学生と接することがほとんどない部署から、 い。」という講師からのアドバイスだった。 新設の国際交流センターに異動したため、学生に また、 「 対応する時には本当にその対応をして良 対応する際の適切な距離がなかなかつかめず、 ど いのか、もう1度よく考えることが必要。むしろ何も うしたら良いのだろうかと考えていた。 そんな時に、 しない方が良いこともある。」というアドバイスも印 アドバイジングについて学ぶことができる研修があ 象に残った。 ると知り、ぜひ参加したいと上司に希望を出し、念 願かなって今回参加することになった。 今回の研修は、参加者が16名と少人数だったた 14 自分のこれまでの対応を振り返り、相手を理解し ようと思いながらも、自分の想像の範囲内で対応し ていたのではないか、できるだけ早く、何かしなく てはいけないという気持ちが先に立ち、慎重さを欠 しい時間を過ごすことができた。懇親会以外にも いた行動をとってしまうと、 こちらの助けたい気持 休憩時間の茶菓の準備や仙台のおいしいお店情報 ちとは裏腹に相手を傷つけてしまう可能性がある の提供など、講師陣の細やかなお心遣いにとても ことを、常に意識して学生に接しなければならない 感謝しています。ありがとうございました。 と思った。 閉会の際に、中島講師から「留学生にとって一番 質疑応答&ディスカッションの時間には、参加者 良いと思うことをすること。例え、 うまくいかないこ が直面している問題について、講師陣からアドバイ とがあっても、決して自分を責めないこと」という スがあり、私も学生への対応で不安に思っているこ メッセージをいただき、相手に対して誠実であろう とを相談したところ、自分では気づかなかった良い とすることはとても大事であるが、自分自身を守る 点や今後の対応で注意することを教えていただき、 ことも同じように大切にしなければと感じた。 不安を解消することができた。 今回の研修では、国際交流担当者に限らず、教職 研修期間は、ちょうど仙台の有名なイベントのひ 員全体で意識すべきことをたくさん学ぶことがで とつである「光のページェント」の開催時期であっ きた。よりよいアドバイジングができるようこれから たため、2日連続でイルミネーションを見に行き、予 も努力していきたいと思う。 想以上の美しさに感激した。 東北大学の講師の方々には、懇親会を2日連続で 報告者:神小柴 みき(東京家政学院大学) セッティングしていただき、他の参加者の方達と楽 スケジュール: 2007年12月13日(木) 13:30∼14:00 受付 14:00∼14:30 開会式 14:45∼16:15 講義Ⅰ 「国際教育交流の理念と戦略」 16:30∼17:30 講義Ⅱ 「受入れの実務−受入れ業務全般について」 17:30∼18:00 東北大学工学部国際交流室見学等 18:00∼20:00 情報交換会 2007年12月14日(金) 9:30∼11:00 講義Ⅲ 「留学生相談の基礎知識と心構え」 11:15∼12:45 講義Ⅳ 「事例で考える異文化コンフリクト」 −異文化コミュニケーションと異文化適応の視点から−」 12:45∼13:45 昼 食 13:45∼15:00 質疑応答&ディスカッション 15:15∼16:45 講義Ⅴ 16:45∼18:00 質疑応答&ディスカッション 「アドバイジングとカウンセリングの違い」 2007年12月15日(土) 9:00∼10:00 講義Ⅵ 「各大学事例紹介(アドバイジング・危機管理体制等) 」 10:15∼11:30 フリーディスカッション Q&A 11:30∼12:00 閉会式 15 国際教育交流初任者コース研修:送り出しの基礎Ⅱ ∼中国を視野にいれて∼ 2008年1月24日∼26日 (於 桃山学院大学/大阪) 見直しが必要であることを実感した。 2日目は前日の研修をとおして、互いのことをわ かっていたので、 とても和やかな雰囲気でスタート した。自然と2日目への期待が高まっていく。 そんな中、阿部氏から、 「派遣する前のオリエンテ ーションにて、 あなたが学生に伝えたいことを3枚の カードに書きなさい」との指令が・ ・ ・。 「何をするの だろう」という若干の戸惑いの中、自分の伝えたい ことをカードに書き、その後、パートナーを探しチー ムを組んだ。すでにそのころには戸惑いが盛り上が 本研修は、大阪府和泉市にある桃山学院大学を りに変わっていた。 (さすが阿部さん! ! !)結局は「① 会場に開催された。ときおり小雪の舞い散る中、全 安全チーム∼楽しんで、無事に帰ってきてね」、 「② 国の国立・私立大学より21名の大学職員が集まり、 目的意識チーム」 、 「③モチベーション挑戦チーム」 、 短いながらも充実した研修を楽しんだ。 研修はアイスブレーキングより幕を開いた。まず 「④自己発見・自己実現チーム」の4つに分かれた。 この4つのチーム全ての意見を合わせると、 それは、 は自己紹介、それぞれその場で立ち上がって済ま それは素晴らしいオリエンテーションになることだ せたが、話し手が自分より後ろにいるときに振り返 ろう。私たち自身も、 この手順を通じてチームワー って見ようとする人がほとんどいないのは興味深 クの大切さをつくづくと感じることができた。 いと講師の阿部氏より一言。私自身、話すことに気 次は、中国留学希望学生に対するアドバイジング を取られ、聞き手をあまり意識していなかったので のための情報収集や、派遣先での現状、中国留学の 反省する。阿部氏の提案を受け、互いの顔が見える 問題点、危機管理についての講義を受けた。参加 ような配置に机を動かし、喩えを用いて仕事につい 者の派遣業務に関する習熟度はそれぞれ異なる て語り合うという作業を通して、幾分和らいだ雰囲 が、誰にとっても大きな収穫となるような素晴らし 気になったところで終了となった。 い講義であり、留学先での社会習慣の理解、安全問 小休止を経て服部氏による講義が2コマ続いた。 題などの重要性を改めて感じた。 過去のプログラムを事前に確認したところ、 これら たくさんの知識を頭に詰め込んだ後、桃山学院 の内容は実施率が高く、それだけに国際交流業務 大学キャンパスツアーへと向かった。ヨーロッパ調 の担当者にとっては必須科目なのだろうとより気を の建物が非常に印象的。特にチャペルではパイプ 引き締めて臨んだ。始めの講義で触れられた大学 オルガンの演奏を聴かせていただき、圧倒されな の起源と歴史については、その恩恵に与る身であり がらもうっとりとした時間を過ごした。こうして楽し ながら今まであまり意識してこなかったのが恥ずか い2日目も終わっていった。 しい。配布された「学生送り出しナビ」はA2版にも 最終日は、前日チームごとに開発した「より良い 及び、やるべきことの多様さに改めて圧倒されてい 派遣留学のためのオリエンテーション」をそれぞれ るうちに、終了。続く講義では、特色ある派遣プログ 発表。テーマ別にチーム分けをしたため、各々重視 ラムを実施している幾つかの大学の事例を中心 するべき点が異なり、特徴のあるオリエンテーショ に、魅力あるプログラム作成にあたり考慮すべきこ ン原案が出来上がった。その後、講師陣による最終 とを学んだ。現行の内容に満足することなく、常に 講義「国際教育交流の担い手とプロフェッショナリ 16 ズム」を受講。これからの大学職員には、更なる専 義をして下った講師の方々には深く御礼申し上げ 門性が求められることを力説された。中でも留学生 ます。また、全国から集まった大学職員との親睦を の受け入れを積極的に進める大学には、留学生専 深められましたことに、本研修の意義を感じます。 門のカウンセラー・アドバイザー等の専門職が必要 研修中に築いたネットワークを今後より一層深める になることを学ぶ。特に留学生を多く擁する大学で ことができれば幸いです。 は、大学経営戦略的にもそのような特色を留学生に アピ−ルすべきであると強く感じた。講義後は、本 報告者(五十音順) :猪田 政彦(芝浦工業大学) 研修に対するイバリュエーションの記入、続いて修 石 了書の授与を終え、3日間の研修が全て終了した。 田村 麗霞(龍谷大学) 悠(二松学舎大学) 3日間と短い研修ではありましたが、実践的な講 スケジュール: 2008年1月24日(木) 13:00∼13:30 受付 13:30∼14:30 開会式 14:45∼16:00 講義Ⅰ「国際教育交流の理念と戦略」 16:15∼17:30 講義Ⅱ「様々な派遣留学」 19:00∼21:00 夕食・情報交換会 「ネットワークを広げよう」 2008年1月25日(金) 9:30∼ 9:45 昨日の振り返り 9:45∼12:00 ディスカッション 「中国留学を思い立った学生に アドバイジングのための情報収集」 12:00∼13:00 昼食 13:10∼14:10 桃山学院大学 キャンパスツアー 14:15∼15:30 講義Ⅲ「派遣留学の危機管理」 15:45∼17:15 ケーススタディ&ワークⅠ 「より良い派遣留学につなげるために:事前オリの開発」 2008年1月26日(土) 9:00∼10:00 ワークⅡ「より良い派遣留学につなげるために 事前オリの開発」発表 10:15∼11:45 講義Ⅳ「国際教育交流の担い手とプロフェッショナリズム」 11:45∼12:30 ディスカッション、閉会式 17 「2007年ISANA年次大会」参加報告 2007年11月27日∼30日(於 オーストラリア南オーストラリア州グレネルグ) 文言について政府関係者と直接交渉したり、ISANA と政府機関が共同で留学生政策規約の徹底化を図 ったりするなど、国際教育担当者の研修の場として だけでなく、留学生政策への関与の場としての明 確な機能が見られた。もう一つは、NLC(National Liaison Committee)という全国的な留学生組織が 参加していたことである。パネル・ディスカッション 形式でNLC会長をはじめ複数の留学生の声を政府 関係者や大学教職員が直接聞く機会が設けられて ISANA会長のフェリシティ・ファロン氏と筆者 JAFSAがオセアニアの同種組織との関係構築を いることは、誰の何のための留学交流か、 という根 本的な問いをISANAが重視していることの証であ る。このような 留 学 生 組 織 の 参 加につ いては、 検討している中で、ISANA:International Education JAFSAのサマーセミナーなどでの実施が検討され Association Inc.(オーストラリア・ニュージーランド るべきであろう。 国際教育担当者協会)の第18回年次大会に参加す 最後に、JAFSA会員がISANA年次大会に参加す る機会を得た。本稿では、同大会の模様について報 る意義について述べたい。ISANAは主としてオー 告してから、JAFSA会員が今後ISANA年次大会に参 ストラリアとニュージーランドの大学内における留 加する意義について考えてみたい。 学生支援に焦点を当てているので、両国の留学生 まず、大会の概要であるが、オーストラリアとニュ 交流の動向に関心のない人にとっては、参加するメ ージーランドの大学で留学生を支援する立場にあ リットは少ないのかもしれない。オーストラリアの る教職員や政府関係者、並びに、アジア数カ国と英 大学関係者の間では、日本は留学交流での競争相 国からの大学関係者数名を合わせて計約250名が 手としても顧客としてもさほど認識されておらず、 集い、4日間に渡って国際教育政策、留学生の社会 日本の大学関係者、特に学生派遣担当者が関心を 文化適応や学習の支援、交換留学プログラム、自国 持つであろう、語学学校や専門学校での留学生受 学生の海外派遣などに関する議論や情報交換が行 入れ、語学プログラムなどの非正規課程、オフショ われた。大会の構成は、 レセプションや基調講演な アプログラムについては、ISANAの対象外である。 どの全体会合、口頭発表、セミナーが中心であった しかし、留学生受入れを通した高等教育の国際化・ が、大会前のワークショップ、 ドキュメンタリー映画 産業化やアジア太平洋地域からの留学生の支援方 の上映、 カンファレンス・ディナーなどの様々な学び 法に関心のある国際教育担当者や研究者にとって やネットワーキングの機会が用意されていた。 また、 は、オーストラリアとニュージーランドの国際教育 オーストラリア教育省、保険会社、旅行会社がブー 担当者と学びあう意義は大きいのではないだろう スを出していて、休憩時間には参加者が自由に話 か。ISANA側としては、例えば、中国からの留学生に をしに行く機会が設けられており、全国規模の大会 日本の大学がどのような支援・対応をしているのか でありながらも終始寛いだ雰囲気で活発な議論が に強い関心があるとのことなので、 この点において 交わされる様子が印象的であった。 はJAFSA会員による貢献が多いに期待できる。次 次に、参加を通して特に印象に残ったことを二つ 回のニュージーランド・オークランド大会(予定)に 指摘したい。一つは、政府機関とISANAの緊密な協 はJAFSA会員を派遣し、試験的にJAFSAセッション 力関係が自然な形で目に見えたことである。教育 を実施してみてはどうだろうか。 省や移民省が大会参加者に対して情報提供をする だけでなく、大会参加者個人が政策文書の内容や 18 報告者:工藤 和宏(獨協大学、JAFSA渉外委員長) 「2007年KAIE年次総会」参加報告 2007年11月29日∼30日(於 韓国 テジョン(大田) ) 中京大学の刀根氏に協力していただいた。中津氏 は、日本の大学の新たな試みとして、公立大学の大 変身を伴う大学の国際化への挑戦について発表し た(中津報告を参照)。刀根氏は、危機管理として 中京大学のケース・スタディを発表した(刀根報告 を参照)。両発表は韓国側にとって大変興味深く、 英語で教える専門科目のカリキュラムの設置方法 や危機管理のアウトソーシングとしてのタイムリー なテーマでもあり、多数の質問を受けた。 一般参加の関東学院大学の久保井氏の参加理由 JAFSA参加者(左から6人目がハラダ氏、同7人目が中津氏、 右から2人目が久保井氏)とKAIE執行部および事務局 2007年KAIE総会は、例年より少し遅れ、11月29 日から30日にかけて開催された。二年ぶりにKAIE 総会に参加した筆者には、会員の国際教育交流に 対する熱意が以前にも増して伝わってきた。初日 のジェネラル・プレナリーには、200名近くの参加者 がいた。今回の年次総会は、次のような4部構成で あった。 は興味深く、 ここで簡単に紹介したい。久保井氏は、 前年度のサマーセッションで知り合った韓南大学校 の関係者とその後連絡を取り、交渉を進め、短い期 間のうちに交流協定を締結までこぎつけている。 2007年夏には学生を派遣し、引率者として韓国を 訪問している。今回の参加によって、その韓南大学 校の関係者と数ヵ月ぶりに再会することができ、さ らに関係を深めることもできたとのことである (久保井報告を参照)。他のJAFSA会員にも同じよ <1日目> うにサマーセッションを活用していただきたい。 プレコンフェランス・ワークショップ(「インターンシ ップ及び効率的管理」) 1)ジェネラル・プレナリー 報告者:ジョージ・ハラダ(広島経済大学、JAFSA 基調講演 韓国国際教 渉外委員会担当常務理事) 育の現在と未来 2)セッションⅠ 外国人学生のアルバイトと雇用政策の紹介(労 働部) 「良い刺激を受けました」 3)セッションⅡ 報告者:中津 将樹(国際教養大学) KAIST国際化政策の差別化 韓国語教育機関設立及び効率的運営 国際交流管理者の教育開発 「留学生も日本人学生と同じ受入基準なのか」 「日本と韓国、そして欧米とでは学期が異なるがど <2日目> のように調整しているのか」 「今後、大学は規模を 総会 拡大するのか」 「どのような科目が英語で提供され 4)パラレル・セッションⅡ ているのか」 「学生交流の可能性はあるのか」。総 外国人学生入学手続の効率化 会で出会った参加者からは、 このような質問が多か 国際マナーに関する理解 った。 JAFSAセッション 私は「What is Happening to Higher Education in JAFSAからの参加者はJAFSAセッション発表者2 Japan」というタイトルのもと、現在の日本の高等教 名及び一般参加者1名と筆者の4名であった。今回 育の状況と本学の取り組みについて発表した。要 のJAFSAセッションは、国際教養大学の中津氏及び 旨は以下の通り。 19 日本の高校卒業者は減少している。他方、政府に 日本の大学の国際教育に有益であることは確かで よる大学設置認可基準の緩和のため、多くの4年制 あり、 機会があるならば、 ぜひ参加をお勧めしたい。 大学が誕生した。その結果、多くの大学・学部が定 韓国での発表の機会、韓国の関係者との意見交 員割れを起こしている。いわゆる「大学全入時代」 換の機会を与えていただいたJAFSA関係者の皆 の到来である。大学が生き残りのための戦略や魅 様、 また縁あってKAIEでご一緒させていただいたジ 力あるプログラムを創出しなければならない。 ョージ・ハラダ理事、刀根實氏、久保井雅子氏には、 たいへんお世話になった。この場をかりて、お礼を 申し上げたい。 「KAIE年次総会に参加して」 報告者:刀根 實(中京大学) 今回、JAFSAの国際交流の一環として、KAIE年次 総会への参加の機会をいただいた。まず、機会を 与えてくださったJAFSAに係るすべての皆様に感 発表する中津氏 謝申し上げます。個人的には大学職員として現在 の大学に勤務し、一貫して国際交流の事務部署で 国際教養大学は、2004年に秋田市に開学した公 勤務してきた。勤続年数を計算したら16年にもな 立大学である。開学前は「新設大学」 「地方の小規 っていた。その点では経験や知識も豊富とまわり 模大学」のため学生が集まるかどうか懸念された の人からは見られることが多いのだが、正直、海外 が、実際は入試の倍率は平均10倍程度であり、高校 でのプレゼンというのは今回がまったくの初めての や予備校からの評価も非常に高い。 「すべての授業 経験だった。つたない英語で外国の方にどこまで が英語」 「少人数教育」 「1年間留学の義務化」 「24 興味をもってもらえるか未知数であったが「危機管 時間開館の図書館」 「多くの留学生との交流機会」 理」というテーマでプレゼンを行うことにした。 など他の日本の大学にはない特徴が注目を浴びて いる。これらは日本人学生のみならず留学生にとっ ても有益であろう。 私がこのテーマで話をしようと思ったのは、本学 の特殊な事情にほかならない。 本学はかつて海外で学園関係者(しかも組織の 総会では、いくつかのセッションでの発表を拝聴 トップ)が射殺されるという悲惨な体験に遭遇して し、その合間には参加者と話す機会があったが、皆 いるからである。それにも係らず学生の海外研修 非常に熱心に国際交流業務に従事している印象を や海外への留学を推進しているのは、受難に遭わ 受けた。また、総会の前後には、韓国のいくつかの れた故・松田学長先生のご遺志にほかならないと 大学を訪問したが、英語による科目の設置や留学 信じているからである。 生の受入、海外の大学との交流の実施、など国際交 流に積極的な大学が増えていると感じた。 このような他の国の「同業者」との交流は、その 中でも、今回のプレゼンでは日本からの海外派遣 学生に関する危機管理に焦点を絞ってプレゼンを 行った。その中心となるのは「保険制度」について 実情の把握や共通課題の確認・解決など、意見や情 である。本学では国内の私立大学では最も早く保 報の交換や共有において非常に有益であり、私自 険会社とのタイアップにより、海外派遣関係者への 身、彼らの熱意や真摯な取り組みに良い刺激を受 保険制度を運用してきている。詳細は割愛するが、 けた。また、日本と韓国の交流のみならず、欧米や 万が一の場合には一旦本学で保険金をお預かりす 他のアジア諸国との交流に関する意見交換もする るものの、最終的には被害に遭われた方のご家族 ことができた。 などに保険金をお渡しするというものだ。幸いにも 私はJAFSAの支援により海外のイベントに参加さ 本学では実際に保険金が発生する大事件・事故は せていただいたことは初めてであった。今後、 より多 起きてはいないものの、今後はさらに24時間体制 くのJAFSA会員が積極的に参加し、交流を深めるこ で学生をサポートできるシステムの構築へと進化 とが、その後の業務の遂行や計画の立案、 ひいては をさせていきたいと考えている。こうした本学の事 20 例紹介とともに、我が国の他大学における危機管 「KAIE年次総会報告」 理(保険制度)について、愛知県下他大学の事例 (コンサルティング会社を活用する場合もあり)、そ 報告者:久保井 雅子(関東学院大学) して最も進んだ事例として、以前お話をお聞きした 早稲田大学の危機管理システムについても、概要 だけだがご紹介させていただいた。 今回のKAIE年次総会に参加したいと思ったきっ かけは、 「韓国」との交流が熱くなってきたからであ る。2006年夏のJAFSAサマーセミナーで私は韓南 大学校のスタッフと出会い、そこから私と韓国、そ して関東学院大学と韓南大学校の関係が始まっ た。私たちはプログラムを一緒に作り始め、2007年 夏には韓国語研修を実施した。 その過程の中で私は韓国の教育や文化に触れ、 またスタッフや先生方と出会い得たものが大きか った。韓国から学ぶことは沢山あると感じていた。 特に教育に対する、また人に対する熱い「想い」 「気持ち」 「心」である。そんな韓国の文化や教育の 発表する刀根氏 個人的な印象としては、韓国のような海外では 「自己責任」の意識が日本よりも強く、学生そのもの 現場を見てみたい!という想いで会場の大田(テジ ョン)へ足を運んだ。 KAIE年次総会の現場でもやはり情熱を感じた。 が自立しているので、あまりこうした保険業務には 運営しているスタッフも、各地から集まる大学職員 馴染まない組織風土があるように感じた。我が国に も何かを吸収しようと一生懸命で、ネットワーキン おいても海外派遣・留学については、基本的に「自 グに励んでいた。 「つながり」を大事にする気持ち 己責任」であることは言うまでもないが、その上に と教育に対する熱意が伝わってきた。この総会を 保険という制度を活用して学生(及び教職員)の心 通じて色々な方とお話をし、また講演、プレゼンテ 配をしなくてはならない日本の学生海外派遣につ ーションを聞いた中で、私が一番心に沁みた言葉が いて、 今後さらなるシステム強化が必要とも感じた。 ある。 総会そのものの雰囲気については、まず若い国 「能力だけではなく、人になりなさい。人間とし 際交流のスタッフが積極的に参加しており、人事異 ての心の大切さを教えなさい。それが国際人とし 動を中心に大学職員としての経験は数十年あるが、 て必要なこと。人間的に尊敬してもらえる国にして 国際交流は初心者という日本とはまったく異なり、 いきましょう。」 雰囲気が若く、力強い印象を受けた。さらに、 よこ同 オ ジョンナム氏(早稲田大学)の講演「韓国国際 士の連絡の機会を作ろうという動きも積極的にな 教育の現在と未来」の中の言葉である。 されており、大学を次から次に渡り歩くプロフェショ また、同氏は次のようなこともお話されていた。 ナルの国際交流担当者を目指す欧米式の取り組み ・ 教育とは高い点を取ることではなく、その人の がなされているようにも感じた。とにもかくにも真 素質を伸ばすこと。留学がいいことだとしても 面目で、それでいて楽しくて活発な会、それがKAIE 合う人と合わない人がいる。その人に合ったも という全体の印象を持った。 のを与えられるように。なんでもすべてを与え 最後に、JAFSA常務理事であるジョージ・ハラダ 氏から、今回の経費などについて我々の先達であ ることがその人のためになるとは限らない。将 来自分の力で生きていけるように育てること。 る三宅政子氏の名前を伺った。改めて日本の国際 ・留学生を送出す時、英語が出来るだけはいけな 交流に係る先輩方の偉大さにただただ感銘した次 い。韓国の国の代表となれる人を選ぶこと。それ 第である。そして、勤続年数に関係なく志を持ち続 には母国語がきちんとできなくてはいけない。 け、今後も我が国の国際化のために、一層学生の国 英語だけ大事にして母国語ができない人は外へ 際交流に邁進していこうと気になれたことに対し、 行っても何もできない。母国語の重要性を教え もう一度みなさんに感謝申し上げたいと思う。 て下さい。自分の国の基礎の上に国際交流があ 21 ります。 ずは自分がそれを大事に生きること、自分が交流を 国際交流の基本は「人とのつながり」だと思う。 し続けることだと思う。KAIE年次総会に参加して交 国際交流の仕事を始めてから、国内外で色々な人 流が出来たことを本当に嬉しく思う。その機会を与 と出会った。そしてその出会いが絡み合って広がり えて頂き感謝している。この交流からまた「つなが 膨らんでいくという面白さを味わった。 り」を持続し展開していきたいと思う。 交流をしていく中で大切なのは人間の心・気持 最 後 に 一 緒 に 参 加したメン バ ー の 皆 さ んと ちだと実感している。学生へそれを教えるにはま JAFSA事務局のサポートに厚くお礼申し上げます。 「2008年AIEA年次総会」参加報告 2008年2月18日∼21日(於 米国 ワシントンDC) 今年は25回目の記念すべき総会で、参加者は400 名を超え、歴代の会長もほぼ全員出席されていた。 JAFSAからは高田事務局長及び筆者の2名が参加 した。 4日間の間、ハイレベルのセッション(例えば、副 学長の視点からの国際化とは何か、倫理とグローバ リゼーション、質の保証、国際教育及び交流に関す るグローバル戦略、国際化プログラムのためのファ ンド・レイジング等)が多数あり、 また毎日昼食時間 にはそれぞれ専門のトピックについてゲスト・スピ JAFSA参加者とNAFSA関係者 (左から筆者、 マリアム・アセファ元NAFSA会長、 ハンズ・ディウィット教授、高田幸詩朗事務局長、 国際教養大学 中津将樹氏) ーカーの講演があった。国際教育担当者にとって は大変勉強になるので日本からより多くの部長や 副学長クラスの国際教育担当者が積極的に参加す べき会合であると感じている。ディアドーフ事務局 2008年2月18日から21日の間、ワシントンDCに 長 から 来 年 の アトランタ 市 で の 総 会 で は 是 非 おいてAssociation of International Education JAFSAのメンバーにもセッションを担当してほしい Administrators(AIEA)の年次総会が開催された。 と要請された。 この組織は、概ね国際教育行政部門の長や専門家 最終日は15時に終了したため、高田事務局長と で構成され、以下の4つの目標を掲げ1982年に創 筆者は会場から徒歩15分のところにあったNAFSA 設された。 本部を訪問した。マリーン・ジョンソン事務局長は 1)共通の利益を目指す国内外の組織と協力しあう 不在であったが、ロバート・スタブレスキ副事務局 こと。 長に本部を案内してもらい、組織のプロフェショナ 2)高等教育機関における国際教育に関する行政部 ル面をはじめ、各部門のすごさに感銘を受けた。20 門及び国際教育のプログラミング等を改良し推 年後のJAFSA事務局もこのような組織に発展して 奨すること。 ほしいと願う。 3)国際教育機関のリーダー達のプロフェショナル・ ネットワークを組織し維持すること。 4)全てのレベルにおいて国際教育に関する重要な 事項に対し効果的な主張をもつこと。 22 報告者:ジョージ・ハラダ(広島経済大学、JAFSA 渉外委員会担当常務理事) JAFSA創立40周年記念事業について メインテーマ: 「新しい価値の創造と国際教育交流」 実行委員長 小林 明 JAFSAの前身である留学生問題研究会は、大学 と国際教育交流」としました。教育目的で越境する 関係の諸先輩有志により昭和43年(1968)に創立 学生数が世界的な規模で激増する傾向の中で、日 され、今年40周年を迎えます。昭和43年というと、 本が世界の潮流に乗るためには受入教育機関にと 国外は「国際勝共連合」発足、マーティン・ルーサ どまらず、官民一体となった国民運動としての対応 ー・キングやロバート・F・ケネディ暗殺、ワルシャワ が必要です。JAFSAはそのリーダーとして十分に役 条約機構軍のチェコスロヴァキア軍事介入とまさに 割を果たさなければなりません。留学生施策をめ 殺伐、混沌とした国際情勢でしたが、国内では、国民 ぐっては、福田康夫首相が本年1月の施政方針演説 総生産 (GNP) が資本主義国家の中で第2位に躍進、 で、 「 留学生30万人計画」なる構想を発表し、文部 霞が関ビル竣工、小笠原諸島の日本復帰、 「 週刊少 科学省も対応を準備中と聞きます。まさに第2の留 年ジャンプ」創刊、 川端康成のノーベル文学賞受賞、 学生交流が幕を開けようとしています。 明治百年記念式典開催と高度経済成長から安定成 長時代への過渡期でもありました。 そうした社会情勢下にあって、1968年の外国人 昨年6月の総会で事業計画および予算が承認さ れた直後の7月6日、第1回40周年記念実行委員会 が開催され、 「40周年記念事業自体が目的ではなく、 留学生数は3,960名でした。15年後の1983年に「留 事業の実施を通じてJAFSAの社会的プレゼンスを 学生10万人計画」が発表されるまでに留学生はや 高め、JAFSAを飛躍させることが目的である」との っと1万人に達していましたが、先進諸国の足元に 認識を確認し、使命の具現化に向けて次のようなイ は遥かに及びませんでした。その後2000年にNPO ベントを計画しています。 法人を取得するまでの32年間、JAFSAは留学生の 増加とともに活動、会員、組織を拡大しつつ、法人 1)40周年記念シンポジウム・レセプション(2008 格を持たない「誇り高き任意団体」として会員から 年8月1日∼2日、於:慶應義塾大学/東京) の会費だけを収入源として活動を続けました。 メインイベントとしての位置づけですが、初日は 受入留学生の増加とともに成長してきた国内唯 「国際戦略と人材育成」をテーマとする複数講師に 一の国際教育支援・促進団体ですが、バブル経済崩 よる記念講演とパネルディスカッションです。世界 壊直前の1980年代末あたりから私立大学が日本人 に飛躍している産業界の国際戦略を教育界に生か 学生の海外送出しに積極的に取り組むようになり、 すノウハウについて学ぶ機会を提供します。2日目 守備範囲を送出しの諸問題にも広げて対応せざる は「人材育成」をテーマに従来のサマーセミナー を得なくなりました。2000年、 「JAFSA(国際教育交 形式のセッション等を行います。 流協議会)」に名称変更、会員による役員選挙の導 入、 さらに2003年の独立事務所の確保など、一連の 2) Asia-Pacific Association for International 組織としての体裁整備も、そうした環境変化への対 Education年次大会(3月26∼28日、於:早稲 応でした。近年では、会員の専門的知識と技能を高 田大学) めるだけではなく、広く一般市民を対象として留学 APAIE(エーパイ)は、アジア太平洋地域の大学 生交流に関する情報提供・調査・研究・研修・出版・ の国際教育担当者が交流できる場を提供すること 提言等の総合的な諸活動を通じた社会貢献を模索 を目的に2005年3月に設立された連盟です。今年 しています。 は第3回総会を日本で開催することになり、JAFSA 40年という節目を迎えるにあたり、実行委員会で も40周年記念の一環として参加、協力することにな は記念行事のメインテーマを「新しい価値の創造 りました。26日は主催国日本の高等教育と国際交 23 流に関するセッションが文部科学省や有志大学から アでは韓国のKAFSA、KAIEや中国のCAFSAとの交 予定されています。27日の開会式典では、双方から 流も恒常化しており、特に今年はJAFSAの記念行事 著名な講師による講演を提供し、JAFSA40周年お の一環としてセッションの提供等を予定しており、 よびAPAIE3周年を共に祝います。27日午後から28 詳細は追って広報する予定です。 日にかけて"The Next Wave in Asia-Pacific Higher Education"のテーマの下、各国政府、大学関係者な 5)関西記念事業 ”JAFSA Forum in Kobe”の開催 どから50余のセッションが提供されるほか、 ブース (2008年7月20∼21日、於:富士ゼロックス社研 出展での留学プログラム紹介などの機会がありま 修施設) す。今回は、15ヶ国30程度の大学・団体が参加、海 いよいよJAFSAもグローカリズムが浸透してきま 外からの参加登録はアジア、 ヨーロッパを中心に約 した。関西の有志を中心として事務局所在地であ 600名となっています。多くのJAFSAメンバーも参 る東京以外の地域から記念事業を盛り上げるため 加します。 に、神戸で記念事業を行うことになりました。統一 テーマも関西風に「どないやねん!?国際化」、副題 3)第60回 NAFSA大会への参加(2008年5月25∼ 30日、於:ワシントンDC/米国) 今年NAFSAは創立60周年ということで恒例の首 都大会となります。今年もJAFSAとJASSOが協力 は「Why Internationalization?」とし、2日間で4つの 分科会に20余りのユニークなセッションを予定して います。関西だけではなく、全国からの参加を期待 しています。 注 :25ページ参照 して、NAFSA EXPOに日本ブースを出展します。例 年約30大学が参加されており、大学の留学プログ 6)ホームページ、 リーフレット、パンフレットの改訂 ラムの紹介や交流大学との会合、教職員の研修な (日本語版、英語版) ど様々な目的で利用されています。予算は概ね65 ホームページの再構築も進展していますが、社 万円程度ですが、他大学とシェアする場合は少し安 会的なプレゼンスを高めていくために、事務局で日 くなります。ただし、パーティションやカーペット等 英両文によるJAFSA紹介のリーフレットやパンフレ が加算され、20万円程の追加予算が必要です。ま ットの改訂を行っています。ホームページについて た、 ブース出展をされなくても200以上に上るセッ は、2007年度内のリニューアル完成予定で作業を ションや30余りのワークショップ等、100ヶ国以上か 進めております。 ら集まる約15,000名の国際教育担当者と交流する 機会が与えられます。初めて参加される方でも、 7)40周年記念事業基金/ファンドレイジング JAFSA提供セッションをはじめJAFSA会員もいくつ JAFSA40周年を記念する諸行事のためではな かのセッションを提供しますし、日本との交流に興 く、今後の活動をより専門化し、会員の負託にこた 味を持っている NAFSAのJapan-SIGのセッション えると共に広く一般社会に対する貢献するために ( 5月29日15:00∼16:15 )やJAFSA、JASSO、 は、財政と組織の拡充が不可欠であると判断しま Japan-SIGの三者合同レセプション(5月29日17:30 した。会員からだけでなく、経済界などにも積極的 ∼19:00予定)等、参加費に見合う経験をされるこ に協力をお願いし、役員選挙の後新体制の下、具 とと確信しています。20年先輩のNAFSA年次大会 体的目標額を決めて募金活動を展開することを計 で多くを学んでみませんか。 画しています。 4)第20回 EAIE大会(2008年9月10∼13日、於: 8)早稲田奉仕園との共催記念フォーラム開催 アントワープ/ベルギー)へのセッション参加等 来年は、早稲田奉仕園の100周年とJAFSAの40 EAIEも創立20周年です。JAFSAよりも20年遅れ 周年が重なることから、両者協力してフォーラムを て出発しましたが、 いまやNAFSAに続く国際教育担 行ないたいとの提案が、早稲田奉仕園よりなされ 当者会議として成長を遂げています。欧州との交 ました。6月27日午後実施します。ハウジングに 流を検討されている大学関係者は、9月のEAIE年次 焦点をあてて課題と今後の取り組みを討議しま 大会に参加されることをお勧めします。また、アジ す。 24 今年1年間、以上のように盛り沢山のイベントを してのJAFSAが今まで以上に会員や社会の期待に 計画しています。実行委員は、各々自分の業務に 応えるために、是非この創立40周年記念事業を成 忙殺されながらも、寸暇を惜しんで諸行事の実施 功させたいと考えております。つきましては、団体 に向け、準備に取り組んでいます。また、事務局は 会員、個人会員、賛助会員、学生会員の皆様をはじ 我々実行委員に輪をかけて目まぐるしい日々を送 め、多くの関係者の積極的なご協力をお願い致しま っています。NPO法人として、 また国際的な組織と す。 JAFSA40周年記念事業予告:JAFSA Forum in KOBE 「どないやねん!?国際化―Why Internationalization?―」 企画チーム代表 塩川 雅美 関西圏では、ニューズレター(129号29頁)にもご くことも決まっています。また、1泊2日の研修会場 紹介いただいた「居酒屋KANSAI」というJAFSA有 は、富士ゼロックス社の研修施設(神戸市北区)を 志のメーリングリストがあり、情報交換や、自主的な 利用し、 ビジネスホテル並みに各宿泊室でLANも使 勉強会および実際の飲み会などの交流をここ数年 えるバス・トイレ付のシングルルームに宿泊いただ 活発に行っていました。JAFSA40周年にあたり、 き、ユニークで充実した設備の研修室で実施いた 「Think Global, Act Local」という近年の国際交流の します。 潮流にふさわしく、関西の有志を中心として事務局 プログラムも、 「 関西らしさ」や、旬の話題を「て 所在地の東京での記念事業を盛り上げるために、関 んこ盛り」にいたしました。4月早々には、分科会概 西で記念事業を行おうという気運が昨年の関西学 要、担当講師氏名、参加申し込み方法(参加費含む) 院大学でのサマーセミナー後に盛り上がりました。 も掲載した正式な「参加案内」をお届けできる予定 そこで、関西らしさを感じる「おもろい(標準語: です。 面白い)」、 「もうかった(標準語:得した)」感じの研 企画、準備等は関西の会員有志中心に進めてい 修会にしようと現在、有志による企画チームで準備 ますが、広く全国のJAFSAのみなさまのご参加を関 を進めています。研修会の名称は「JAFSA Forum 西で「待ってまっせ∼!」。 in KOBE」とし、テーマは40周年のメインテーマで ある「新しい価値の創造と国際教育交流」を受け、 関西弁で「どないやねん!?国際化」とし、副題は 「Why Internationalization?」としました。 「関西弁」の「どないやねん!?」には、単純に「ど JAFSA40周年記念事業「JAFSA Forum in KOBE」 企画チーム 代表 塩川雅美(2002-2005 常務理事) 荒木聡美(武庫川女子大学) ういう進捗状況か?」という質問のニュアンスも含 加藤統久(四天王寺国際仏教大学) まれていますが、政府が掲げた10万人の留学生受 栗林知美(大阪経済大学) 入れを2003年に達成した後、改めて「国際化とは何 谷口勝浩(大阪国際大学) を意味しているのか」という問いかけや「国際化を 中田雅信(近畿大学) 本当に自らの組織に必要としているのか(本気で取 長竹善伸(学位授与・評価機構) り組んでいるのか) ?」といった洞察のニュアンス 竹島亮輔(桃山学院大学) も含まれています。 前田直子(神戸大学) この「JAFSA Forum in KOBE」は、7月20日(日) 、 丸山茂樹(IC NAGOYA代表) 21日(月・祝)に開催予定です。すでにオープニン 森 洋(京都産業大学) グイベントの「英語落語(演者:ダイアン吉日さん)」 余田勝彦(大阪工業大学・摂南大学) と基調講演の会場を神戸大学さんにご提供いただ 渡部留美(大阪大学) 25 <JAFSA Forum in KOBE プログラム案> ※各分科会のタイトルはすべて仮題 1日目 7月20日(日) 内 容 時 間 会 場 10:00∼10:05 開会挨拶 神戸大学百年記念館(神戸市灘区) 10:05∼10:30 神戸大学国際交流担当副学長のご挨拶 神戸大学の「国際教育交流」の事例紹介 10:35∼12:00 英語落語 12:00∼13:30 昼食(大学食堂等で各自昼食) (仮題) 13:30∼15:00 基調講演「国際交流の夢と現実」 神戸大学百年記念館 15:00∼16:30 研修会会場にJAFSA会員は移動 チャーターバス利用 16:30∼17:00 チェック・インとオリエンテーション 17:00∼18:00 分科会Ⅰ 各分科会ごとに小研修室に分散 Ⅰ―1∼3「JAFSA賛助会員による導入事例紹介」 *各分科会参加者数は20名以下を予定。 Ⅰ―4「英文E - Mailの書き方」 *分科会Ⅰと分科会Ⅱは、講師、講演内容 Ⅰ―5「企業のアジア留学経験者への評価」 Ⅰ―6「留学生へのキャリア支援」 Ⅰ―7「入門中国語&入門中国マナー」 18:00∼18:30 は同じ、参加者入れ替え制。 *分科会Ⅰ―1、Ⅰ―2、Ⅰ―3は、JAFSA賛 助会員の企業による事例紹介を予定。 休憩(分科会移動など) 18:30∼19:30 分科会Ⅱ Ⅱ―1∼3「JAFSA賛助会員による導入事例紹介」 Ⅱ―4「英文E - Mailの書き方」 Ⅱ―5「企業のアジア留学経験者への評価」 Ⅱ―6「留学生へのキャリア支援」 Ⅱ―7「入門中国語&入門中国マナー」 19:30∼21:00 情報交換会 21:00∼22:00 出入り自由セッション L−1「留学生受入れ関係」について語ろう! L−2「学生派遣関係」について語ろう! L−3「留学生の就職支援」について語ろう! L−4「国際交流初心者」同士で語ろう! B「自由テーマで語ろう!」 2日目 7月21日(月・祝) 内 容 時 間 会 場 7:30∼ 8:45 朝食 9:00∼10:00 分科会Ⅲ 各分科会ごとに小研修室に分散 Ⅲ―1「Deepな中国事情」 *各分科会参加者数は20名以下を予定。 Ⅲ―2「ぶっちゃけ入管事情」 Ⅲ―3「中小大学の国際戦略」 Ⅲ―4「国際交流業務のアウトソーシング」 Ⅲ―5「受入れ業務の基本」 Ⅲ―6「オンラインコミュニティーによる留学生 への情報提供」 Ⅲ―7「海外留学経験者へのキャリア支援」 26 内 容 時 間 会 場 10:00∼10:30 「展示企業」による *展示企業の企業紹介を聞きながら、 コー 「コーヒーブレイクと企業紹介」 10:30∼11:30 分科会Ⅳ ヒーブレイク。 各分科会ごとに小研修室に分散 Ⅳ―1「外国語としての関西弁」 *各分科会参加者数は20名以下を予定。 Ⅳ―2「ニホン英語」 *分科会Ⅳ―3は、2つの大学関係者による Ⅳ―3「海外体験学習の事例紹介」 事例発表。 Ⅳ―4「派遣業務の基本」 Ⅳ―5「魅力的なアイスブレーキング」 Ⅳ―6「日本語学校の『今』」 Ⅳ―7「留学生への就職支援」 11:30∼12:00 閉会式 12:00∼13:00 昼食 *昼食後、 チャーターバスで新大阪へ移動。 *事務局からのお知らせ* 2008年度 研修年間予定 2008年 4月現在 JAFSA事務局より、今年度の研修計画をお知らせ致します。 *予定であり、今後変更の可能性もあります。 *各研修の詳細は、開催時期近く実施一ヶ月前頃までに、officeメール・HPにて ご案内致します。 <次回実施> 5/15(木)∼ 5/17(土) 「国際教育交流初任者コース研修:受入れⅠ」(於:東京都内) <夏以降> 8/29(金)∼ 8/30(土) 「管理職のための国際教育交流実践コース研修」(於:東京都内) 「国際教育交流初任者コース研修」は以下の通りです。 9/18(木)∼ 9/20(土):送り出しⅠ ∼中国関係∼(於:関西または名古屋) 12/ 4(木)∼ 12/ 6(土):受入れⅡ ∼アドバイス・カウンセリング中心∼ (於:四国/松山大学) 1/22(木)∼ 1/23(金):送り出しⅡ ∼アメリカ中心∼ (於:東京都内) ---------------------------------------------------------------------------- ≪研修に関連したイベント・式典など≫ ◇ 7/20(日)∼ 7/21(月・祝) JAFSA Forum in KOBE ※詳細は本文および同封の案内をご参照ください。 ◇ 8/ 1(金)∼ 8/ 2(土) JAFSA40周年記念シンポジウム 於:慶應義塾大学 ◇10/ 1(水)∼10/ 3(金)国際企画担当職員研修(仮)(文科省後援<予定>) 於: (独)国立オリンピック記念青少年総合センター ----------------------------------------------------------------------------- 27 月例研究会の開催報告 12月: 「留学生のメンタルヘルスの危機管理体制」 多文化間メンタルヘルス研究会共催 1. 第1次予防 教職員の異文化理解と精神健康に関する心理教 育(MHFAの研修など)、学生に対する心理教育(ス トレスマネイジメント教育)、ハイリスクグループの 選定とフォローアップ、 ピアサポーターの配置など 第1次予防の視点が重要であると強調された。 2. 第2次予防 行政および大学運営とこころのケアの視点があ り、教職員に対する心理教育、マスコミ対応、留学 生のアセスメント、教職員のアセスメント、医療機関 などの紹介、留学生・教職員のケアを多職種連携で 日 時:2007年12月8日(土)14:00-16:00 実施することの必要性などについて、米国の危機 場 所:京大会館 介入と支援の組織であるCrisis Response Teamや 講演者:大阪教育大学 学校危機メンタルサポート センター教授 元村直靖 氏 参加者:20名 LAUSD(Los Angeles Unified School District)の事 例を紹介しながら、危機対応チームの役割や危機 管理組織編成のあり方、危機介入チームの構成に ついて説明された。 多文化間メンタルヘルス研究会代表の大東教授 3. 第3次予防 (京都大学国際交流センター)より挨拶の後、大阪 心のアフターケア、再発防止策などの中長期的 教育大学附属池田小学校事件の被害者の精神的 展望による活動が求められ、 長期になればなるほど、 支援を目的に設立された「学校危機メンタルサポ 大学内の資源を養成している必要性があると述べ ートセンター」の初代センター長である元村教授 られた。 (精神科医)からセンターでの学校危機と安全に関 最後に、ケーススタディ、 シミュレーションスタデ する予防及び支援の実践と研究に基づき講演があ ィ、 ロールプレイなどの実践的な研修が必要であり、 り、講演後の質疑応答では全国からの参加者から 個人対応から組織的初期対応や行動の共有化に導 活発な意見交換が行われるなど、留学生のメンタ くシミュレーション研修の必要性を述べられたが、 ルヘルスの危機管理についての関心の深さが伺え 月例研究会でもこのような実践的な研修の機会が る研究会となった。 望まれよう。 <講演の概要> 留学生の危機には学校不適応、薬物乱用、事故、 研究会終了後、多くの出席者が別名「ノーベル賞 の館」にある京都大学国際交流センターや留学生 暴力行為、精神障害、自殺などがある。その予防に ラウンジ「きずな」を見学し、終始和やかな雰囲気 は第1次予防(危機の発生を事前に予防)、第2次予 で研究会は終了した。 防(危機の増加を阻止)、第3次予防(危機発生によ る被害からの回復)があり、大学における危機対応 多文化間メンタルヘルス研究会に関心のある方 の課題としては、教職員の危機意識の向上、学校危 は事務局([email protected] 機に関する定期的な教職員研修、 危機対応実践プラ u.ac.jp)までご連絡ください。 ンマニュアルの作成、学校における危機対応組織の 編成、 危機対応訓練の定期的な実施を挙げられた。 28 報告者:大橋 敏子(京都大学) 2月: 「外国人留学生の入国在留手続きに関する説明会等」 宮城県留学生交流推進会議主催、JAFSA共催 いる我々には真に迫るものがあり、他人事ではない ものとして心に刻まれた。続いて神戸大学におけ る被害や対応について説明され、特に留学生の安 否確認に大変で時間を要したことが述べられた。 その確認の際には電子媒体よりも紙媒体の方が格 段に役立ったということが印象的であった。その後、 災害時での助け合いやボランティア活動など、共生 社会についての話に移った。前の悲惨な映像と打 って変わった、相互助け合いに感動する被災者の 映像がしみじみとした語り口と共に現れた。引き続 日 時:2008年2月13日(水)14:00∼17:00 き、避けることのできない自然災害に「減災」とい 場 所:東北大学青葉記念会館 う考え方を取り入れ、 「防災教育」につなげることの 参加者:65名 必要性について話された。 そして講演の最後に画面に映し出された、 コーラ 東北大学留学生課、および各部局から47名、学 外から18名の留学生実務担当者の参加があった。 3時間という限られた時間であったが、下記の3つの ス「しあわせ運べるように」で講演は静かに締めく くられた。 1995年7月に、 「心のケア」 「 、追悼」 「 、記録を残す」 講演が行われた。 という目的をもって多言語で編纂された、瀬口先生 1.入国在留手続き等に関する説明 監 修 の 留 学 生 た ち の 震 災 体 験 談「 忘 れられ な 講師:仙台入国管理局統括審査官 榊 凡夫氏 い・ ・ ・あの日−神戸からの声−」 (64編)が作成され 入国管理局の業務、留学生の入国、申請取次ぎ、 た。その後、2005年に神戸大学の『現代的教育ニ 申請に係る注意事項、の四つに分けて説明が行わ ーズ取り組み支援プログラム』が採択され、震災教 れた。 「ルールを守って国際化-出入国管理2007」、 育を目的として、その文集の縮刷版(15編)とCD- 「出入国管理及び難民認定法施行規則」の抜粋に ROM版が完成した。この日の参加者にこの縮刷版 各種申請書が添付された資料が用意され、それら が配布された。この講演は、留学生8人も聴講した。 を具体的に例示しながら、各項目について初心者 3.留学生実務者担当者への情報提供 にも分かり易く噛み砕いて話された。三つの質問 にもそれぞれ補足説明を加えながら、丁寧な回答・ −これからの文部科学省および 東北大学の留学生施策等− 講師:東北大学国際交流部留学生課長 吉田規雄氏 解説があった。 2.阪神大震災に学ぶ−宮城県沖地震に備えて− 「わが国の留学生制度の概要−受け入れ及び 瀬口郁子氏 派遣−」が配布され、留学生に関する様々の情報 最初に、留学生に対する支援の必要性について (留学生数の推移、出身地域別・専門分野別留学生 日本人学生と比較して強調された。次に、1995年1 数)などについて説明があった。また、留学生への 月 1 7 日 早 朝 5 時 4 6 分に阪 神・淡 路 地 域を 襲い、 多方面にわたる支援体制の必要性が挙げられ、特 6,434人の死者を出した大震災の生々しい映像が に平成20年度から国費外国人留学生の渡日時の対 大画面に映し出され、その現場の様子が効果音と 応が異なる点について注意があった。最後に、東北 共に臨場感を持って迫ってきた。非常に高い確率 大学の国際交流・留学生施策に関する情報、特に東 で発生が予測されている宮城県沖地震域に住んで 北大学総長が掲げた「井上プラン」にもとづく、海 講師:神戸大学留学生センター教授 29 外インターンシップ、短期研修プログラムについて くの参加があった。近くで仕事をしていてもなかな 紹介がなされた。 か顔を合わせる機会のない学内の、 また遠くから参 東北地区での入管説明会は二回目である。今回 加頂いた学外からの留学生に関わる仕事に携わる は、限られた時間に盛りだくさんの内容であったが、 方々が一同に会したわけであるが、時間が限られ、 留学生実務担当者にとって有意義な、不可欠な情 意見交換の場を設けられなかったことが反省すべ 報収集の場となり、充実したものとなった。 き点である。 講師の方々、開催に関わって下さった皆さんに感 謝したい。年度末に近い時期だったにも拘らず、多 報告者:中島 美樹子(東北大学) 2月: 「NAFSAを120%活用するためのコツ教えます」 <NAFSAの概要紹介> NAFSAは年1回の年次大会を北米で持ちまわり 開催し、昨年のミネアポリスでの大会には7,000名 の参加者が100近くの国と地域から集って、研修、情 報収集やネットワークの場を提供した。今年は1万 人規模の参加者を見込んでいる。NAFSAで設置さ れている地域やテーマによって作られる分科会 (Special Interest Groups)のひとつであるJapanSIGはSIGの中で最も古く今年20周年を迎える。毎 年年次大会時に集会を持ち、今年は29日(木)に予 日 時:2008年2月22日(金)16:00∼18:00 場 所:早稲田大学大隈会館 定されている。 (補記)2008年度NAFSA年次大会開催日程: 参加者:12名 2008年5月25日(日)∼30日(金) 、於 ワシントンDC 今回のNAFSA参加のためのオリエンテーション は、60周年を迎えるNAFSA年次大会への参加を検 <対費用効果をあげるコツ―早稲田大学の事例から> 討している日本の大学関係者が、事前にNAFSAの 早稲田大学は前回11名が参加。協定校担当者と 内容について理解を深め、十分な準備をすること の人間関係の構築、問題点や成功事例の共有、大 で、現地での活動が充実するようにとの目的で開催 学の国際化のアピールを目的としている。夕食会、 し た 。今 回 講 師 を 務 め た 5 名 は 違った 立 場 で 朝食会に相手大学の担当者を集め、単位認定の仕 NAFSAに参加してきた経験を持つので、異なるニ 組みや留学プログラムの中身などについて情報共 ーズを持つ参加者でも自分に必要な情報を得るこ 有を実施した。一堂に会することにより協定校担当 とができたと思う。今回講師を務めたのは以下の5 者同士の情報交換にも役立っている。協定校主催 名である。 の夕食会、朝食会にも11名が手分けして精力的に (以下発表順、敬称略) 参加した。帰国後は部内と関係学部に報告書を回 覧し、報告会も必要に応じて開催している。 NAFSA Japan-SIG Co-Chair, 岩手大学国際交流センター 尾中夏美 早稲田大学学生交流企画課 山田英貴 JASSO(以前はAIEJ)は1997年よりNAFSAに参 JASSO 留学情報センター 福井郁夫 加し、日本からの参加機関は例年16∼32機関ある。 名古屋大学留学生センター 堀江未来 時間を区切ってブース・スペースを使用する共同 高田幸詩朗 利用と終日利用スペースがある。NAFSAでの留学 JAFSA 事務局長 30 <ブースの役割と活用法> フェアにおいては、目的の明確化、担当者の積極的 な姿勢、自らの大学についての知識、適切な資料の 準備、継続参加、 が成功の秘訣と言える。 <NAFSAにおけるJAFSA> 日本の国際教育について広く知ってもらうため に国際連携をしているが、NAFSAもそのひとつ。 Japan-SIG例会後にJASSO, JAFSA, Japan-SIG合 <セッション、ワークショップ、ネットワーキング> 同レセプションも実施している。 NAFSAには自己研修の機会となる有料のワーク ショップ、様々な事例が発表されるセッションがあ 画像を豊富に使用した個々の発表後、名刺は一 る。聴衆としての参加だけでなく、 プロポーザルを 箱以上持参する、宿舎はあっという間に満室が続出 出してみることも有意義な参加方法だ。学会発表 するので、できる限り早い時期に会場に近いホテル とは違い、専門性よりも情報提供的な要素が好まれ に予約する、足が疲れない靴を履くように、 といった る。締め切りが早いので要注意。NAFSAではネット 実務的な助言があった。参加者には今回の情報を ワーキングのチャンスも豊富。セッションを通じて、 ぜひ本番で役立てていただきたいと思う。 またレセプションなどで、臆せず友人を作ろうとす る心構えが大切である。 報告者:尾中 夏美(岩手大学) 3月: 「留学生に係る出入国管理制度に関する講習会」 埼玉県留学生交流推進協議会主催、JAFSA共催 JAFSA会員としては埼玉県外からの参加が多数予 想されたが、今回は、協議会ルートでの参加者 が51名(登録者は57名で当日欠席者が6名)で JAFSA関係として登録・参加された方も5名にと どまり、昨年よりも全体的に減少した。これは 開催時期や、案内の遅れ等いろいろ理由はある と思うが、検討されるべきと考えている。しか し、確かに入管協会等において有料で丸1日かけ て(この点は後でも触れるが)内容的に十分に 勉強できる研修会はあるが、入管協会会員、会 日 時: 2008年3月5日(水) 14:00∼15:30 場 所: ホテル ブリランテ武蔵野 エメラ ルドA(2階)(さいたま新都心) 参加者: 56名 員外どちらもかなりの高額な研修費用がかかる ので、たとえ時間が2時間前後と限られたものだ としても、参加費無料の講習会で申請取次受講 と認定されるから、非常に貴重な機会だと考え ている。まだ実施していない、残念ながら東京 この月例会は、他の地域でも同様に実施され 都にはないが、各地域留学生交流推進協議会・ ているが、毎年埼玉県留学生交流推進協議会が 会議においても、埼玉等と同様にその総会開催 その総会開催時に併せて開催する標記行事に 等の機会にこのような講習会をJAFSA共催として JAFSA会員が参加できるよう配慮したもので、今 企画・実施されることが期待されているのでは 回で2回目となる。JAFSA企画委員会で会員から ないかと思う。 要望が多いこの講習会を関東地域でやれるとこ さて、当日は、過去には協議会メンバーでも ろはないかとの打診があり、それに呼応する形 ある法務省東京入国管理局埼玉出張所の関係者 で昨年から「共催」とさせていただいている。協 に講師をお願いしてきたが、今回初めて東京入 議会メンバーと埼玉県内の関係教育機関・団体 国管理局本部から留学・就学審査部門首席審査官 には推進協議会から開催通知・案内が届くため、 永住優二氏をお迎えして講義をしていただいた。 31 永住氏からは、まずは入国管理の現状をデータ その後は、事前に提出された質問−卒業後の就 でご紹介いただいた。それは残念ながら留学、 職活動に関わるビザの移行−についての回答が 就労ビザにおける不法残留者数が中心のものに あった。予め入念にご検討いただいた結果、入 なった。永住氏には直接お話ししなかったが、 国管理局の統一見解(これがなかなか得られず こういうデータを見せられる度に、そこに問題 に直接担当する大学関係者が苦労するところで 点があるとしても、留学生を担当する仕事をし あるが)として、留学ビザの有効期限が卒業前 ている者としては、それでは例えば日本社会に に切れる場合は、「卒業見込証明書」を提出すれ 貢献したと顕著な功績が認められた優秀な留学 ば従来通り許可できる、とのお答えであった。 生を日本政府としても表彰してはくれません その他会場からの質問にも時間いっぱいお答え か?とお願いしたくなった。次に主題である いただいたので、有意義な講習になったのでは 「出入国管理行政の仕組み」と「申請取次制度」 と思っている。 について資料に基づき丁寧にご説明いただいた が、永住氏からは、一日研修であればもう少し 報告者:比奈地 康晴(埼玉大学) 詳細な点をお話しできるがとのご指摘もあった。 大学への講師派遣事業 JAFSA事務局長 高田 幸詩朗 エア情報学部、薬学部、短期大学、大学院環境 科学研究科があるが、今回の研修会は上記学部 の教員約100名と事務職員が出席。毎年、中国人 留学生を経営学部、社会学部、大学院が中心で 受け入れている。2007年秋期入学生84名と2008 年春期入学生が112名いるということだが、今ま で受け入れしていた一学年で30名程度から一挙 に増え、教員は留学生にどう対処したらいいの かとまどっているとのことでの依頼であった。 さまざまな問題点をもつ青森大学に対して、 講師を務めた澤谷氏(写真は中国訪問時、吉林大学学部生 に歓迎される様子) 日 時:2007年12月15日 講 師:関西学院大学 澤谷 敏行氏 澤谷氏より行われた講義内容は次の通り。 1)はじめに「中国理解への道筋」、2)入学時に おける問題「中国の教育制度と入学資格判定」 「各種証明書の偽造とプロセス」など、3)入学 派遣先:青森大学・青森短期大学 後の課題「アルバイトと資格外活動」「在留資格 派遣目的:冬季教員研修会 の更新」、4)入学後の教育の課題「専門教育の テーマ:中国人留学生受け入れにおける問題 導入」「日中の論文の表現」「法務局統計資料」 と課題 など、5)知っておくべき日中問題いろいろ「中 国の送り出し事情」、6)留学生受け入れに関わ 青森大学より中国人留学生を110名強受け入れ るために必要な研修を実施したいとのことで、 る議論「留学生を受け入れる地方大学の戦略」、 7)おわりに「教職協働について」 。 JAFSAへ講師派遣の依頼があった。さっそく、中 青森大学栗原学長より澤谷氏及びJAFSAに対し 国留学生に関して専門である関西学院大学の澤 感謝の言葉を頂戴した。今後もJAFSAが実質的な 谷氏に依頼して、講演を引き受けていただいた。 問題解決に役立っていければ幸いである。 青森大学には、経営学部、社会学部、ソフトウ 32 2007年度第2回理事会議事録(要約) 日 時: 2007年12月7日(火) 13:00∼14:00 場 所: 早稲田大学 西早稲田キャンパス26号館302 出席者: 10名 【団体理事】 白井克彦会長(早稲田大学) デビッド・H・サターホワイト(日米教育委員会) 平松一夫(関西学院大学、代理出席 春木紳輔) 【常務理事】 加藤好郎(慶應義塾大学) 高橋史郎(早稲田大学) 服部誠(一橋大学) 【個人理事】 大橋敏子(京都大学) 岡村光浩(神戸芸術工科大学) 尾中夏美(岩手大学) 堀江未来(名古屋大学) 欠席者: 7名(全員委任状提出済) 【団体理事】 モンテ・カセム(立命館アジア太平洋大学) 小嶋勝衛(日本大学) 【常務理事】 横田雅弘副会長(一橋大学) ジョージ・R・ハラダ(広島経済大学) 【個人理事】 近藤祐一(立命館アジア太平洋大学) 白土 悟(九州大学) 中島美樹子(東北大学) 事務局: 高田幸詩朗(事務局長)、小林京子、山岸智広 議題・議事: 【冒頭】白井会長ご挨拶 1. 2007年度事業振り返りについて ・高田事務局長より、資料に基づき説明があり、承認された。 ・「APAIE第3回年次大会」(3月開催)をJAFSAをアピールの機会として利用してほしい、と 白井会長よりコメントがあった。 ・サーバー使用料(出版広報委員会、¥2,400,000計上)の見直しによる大幅なコスト削減を 目指している旨、高田事務局長より報告、承認された。 2. 2008年度(40周年記念年)事業に関する件 ・高田事務局長より、資料に基づき報告・説明があり、承認された。 ・「JAFSA40周年記念シンポジウム及びワークショップ」 (8/1-2、於 慶應義塾大学)につ いては、加藤常務理事より、慶應義塾大学150周年事業と絡めた記念事業として予算を取っ ているとの補足説明があった。 3. 2008年総会日程および場所 2008年6月17,18,19日を候補日として早急に決定する。早稲田大学にて開催。 4. JAFSAの組織体制の改編と強化について 資料に基づき、高田事務局長が説明。 ・委員会改編を含む新組織体制は、前進させることで合意。詳細について継続審議とする。 ・事務局体制の強化を図る。ITなどの固定費のカットにより人件費を捻出する。 5. 議事録署名人選任について 本理事会の議事録署名人(議長および他一名)に、高橋常務理事を選任した。 6. その他 (特になし) 以上 * JAFSAホームページ リニューアルのお知らせ * このたび、JAFSAウェブサイトの構成を一新しました。 会員の皆様が最新情報をいち早く、わかりやすく入手 できるよう、また、より多くの方々に JAFSA を広く 知っていただけるよう配慮しました。 新しいデザインで既にオープンしておりますが、より よいホームページを目指して、今後コンテンツを順次 追加していきます。どうぞご期待ください。 http://www.jafsa.org 33 事務局日誌 13日 【2008年1月1日-3月15日】 1月 7日 8日 11日 16日 17日 18日 22日 23日 24日 26日 28日 30日 仕事始め 横田副会長、小林実行委員長来訪(打 合せ) ニューズレター130号発行 選挙管理委員会(第1回)開催 東工大 廣瀬教授訪問 佐塚氏(デザイナー)来訪(パンフレ ット初打合せ) 山代名誉会員来訪 ブリティッシュカウンシル評価インタ ビュー 早稲田奉仕園常務理事吉田氏訪問 J-DREAM 野崎氏来訪 神戸大学訪問 神戸市外国語大学訪問 流通科学大学訪問 (w/塩川実行委員[以上3件]) 初任者研修(送り出しⅡ)開催(∼26日 まで)(@桃山学院大学) 新サーバーへ移転作業開始 せたがやまちづくり社市川氏来訪(サ ーバー移転、HP構築打合せ) JAOS 在日大使館連絡会参加(@毎日 新聞社) 2月 4日 5日 7日 8日 12日 34 横田副会長訪問、JAS小平氏と打合せ (@一橋大学) 佐塚氏(デザイナー)来訪(パンフレ ット打合せ) JSPS公開シンポジウム(@政策大学 院大学)(∼6日) JISSA 奈良間氏、高田氏来訪(w/高橋 常務理事) JAOS 林隆起氏、林隆保氏訪問 郁文館夢学園校長堀切氏訪問 14日 15日 18日 19日 20日 22日 25日 26日 27日 29日 07年度文科省共催研修反省会(@文科 省国際課、川端氏、高岡氏、小宅氏) (w/服部常務理事、小林事務局員) 企画委員会月例会「外国人留学生に係 る出入国管理制度等に関する講習会」 (@東北大学) JTB 宗本氏来訪 佐塚氏(デザイナー)来訪(パンフレ ット打合せ) 役員選挙:立候補締切 AIEA年次総会(∼20日まで)(@米国 ワシントンDC/マリオットホテル) 選挙管理委員会(第2回)開催 早稲田奉仕園阿部氏他5名来訪 SAF田原氏来訪 企画委員会月例会「NAFSAを120%活 用するためのコツ」(@早稲田大学) 役員選挙:立候補者の公示 日産自動車知的資産統括室部長曽根氏 訪問(w/横田副会長、早稲田大学奥山氏) 小林実行委員長来訪(記念事業打合せ) NTTデータ 林人事部長訪問(w/小平氏) 小平氏を励ます会参加(@有楽町電気ビル) 3月 1日 3日 4日 5日 7日 11日 12日 13日 14日 中国SIG主催研究集会実施(∼2日) (@関西学院大学) JTB 宗本氏来訪 森上教育研究所訪問 企画委員会月例会「留学生に係る出入国 管理制度等に関する講習会」 (@埼玉) 山代名誉会員来訪 朝食会(ゲストスピーカー:NTTデー タ林人事部長/参加:常務理事) JASSO訪問(福井氏、町居氏とNAFSA 打合せ) 郁文館夢学園校長堀切氏訪問 役員選挙:投票締切 JTB教育旅行東京主催アメリカンキャン プセミナー参加(@東京東支店会議室) 参加・訪問は高田事務局長。 すべての研修プログラムにモニター参加中。 2008年1月から2月に新規入会された正会員団体をご紹介します。 ★新規入会団体会員★ 建国大学校 URL:http://www.konkuk.ac.kr 建国大学校は韓国の首都・ソウルに位置している私立総合大学です。現在20の学部、67の 修士課程、58の博士課程を有しています。学生数は約25,000人であり、2008年の今年、 創立62周年を迎えました。 (2008年1月入会) 千葉工業大学 URL:http://www.it-chiba.ac.jp 千葉県習志野市内に2キャンパス。3学部10学科、3研究科の工業大学。学生数約9,500名。 留学生数約70名。 (2008年1月入会) 滋賀大学 URL:http://www.shiga-u.ac.jp/ 本学は経済・教育の学部・大学院からなり、約4千名の学生が学んでいます。 東(南)アジアを対象とした研究・教育活動に力を入れています。 (2008年2月入会) 山梨大学 URL:http://www.yamanashi.ac.jp/ 甲府市と中央市のキャンパスに教育人間科学部、工学部、医学部の3学部と教育学研究科、 医学工学総合教育部の2研究科、附属病院を有し、学生数4,766人、内留学生数202人。 (2008年2月入会) p35下∼39:広告掲載 35 ー前号掲載(2007年12月21日)より4団体増となりました! 北海道地区(全6校) ●小樽商科大学 ●北海道大学 札幌学院大学 北翔大学 北星学園大学 札幌大学 (国立大学:●) 全218団体 (公立大学:○) (私立大学:無印) (2008年3月15日現在) JAFSA正会員(団体)一覧 1% 外国大学(全2校)韓国 中部地区(全24校) Kyung Hee University(慶熈大學校) Konkuk University (建国大學校) ●金沢大学 ●静岡大学 ●信州大学 ●豊橋技術科学大学 ●名古屋大学 ●新潟大学 ●山梨大学 愛知大学 愛知淑徳大学 金城学院大学 国際大学 椙山女学園大学 中京女子大学 中京大学 中部大学 名古屋外国語大学 名古屋学院大学 名古屋女子大学 南山大学 日本福祉大学 北陸大学 松本大学 名城大学 山梨学院大学 近畿地区(全46校) 京都女子大学 京都産業大学 京都造形芸術大学 京都橘大学 近畿大学 皇學館大學 神戸学院大学 神戸芸術工科大学 神戸国際大学 神戸女学院大学 甲南大学 四天王寺国際仏教大学 帝塚山大学 天理大学 同志社大学 同志社女子大学 梅花女子大学 阪南大学 佛教大学 武庫川女子大学 桃山学院大学 立命館大学 龍谷大学 ●大阪大学 ●大阪外国語大学 ●京都工芸繊維大学 ●京都大学 ●神戸大学 ●滋賀大学 ●奈良女子大学 ●三重大学 追手門学院大学 大阪大谷大学 大阪学院大学 大阪工業大学 大阪経済大学 大阪経済法科大学 大阪国際大学 大阪産業大学 大阪商業大学 大谷大学 関西外国語大学 関西学院大学 関西大学 京都外国語大学 京都学園大学 3% ※地図中の数値は全正会員 (団体)数に対する各地区 の割合(概算) 東北地区(全8校) 4% ●秋田大学 ●岩手大学 ○国際教養大学 ●東北大学 ●宮城教育大学 青森明の星短期大学 東北学院大学 宮城学院女子大学 11% 39% 21% 4% 九州・沖縄地区(全18校) ●大分大学 ●鹿児島大学 ●九州大学 ●熊本大学 ●長崎大学 鹿児島国際大学 鹿児島純心女子大学 九州国際大学 九州産業大学 九州女子大学 熊本学園大学 西南学院大学 西南女学院大学 長崎外国語大学 長崎純心大学 福岡大学 名桜大学 立命館アジア太平洋大学 関東地区(全84校) 8% 中国・四国地区(全9校) 10% ●愛媛大学 ●香川大学 ●鳥取大学 ●広島大学 ●山口大学 高知工科大学 広島経済大学 広島修道大学 松山大学 教育機関、各種機関・団体(全21団体) カプランジャパン J-DREAM国際学生交流会館 (NPO)JAOS・海外留学協議会 JASA海外進学センター (財)日本英語検定協会 (独)日本学生支援機構 (財)日本国際教育支援協会 (株)アゴス・ジャパン (財)日本国際協力センター (財)アジア学生文化協会 日本スタディ・アブロード・ファンデーション イーストウエスト日本語学校 SAF スタディ・アブロード・ファウンデーション 横浜市国際学生会館 (財)ロータリー米山記念奨学会 (NPO)海外留学生安全対策協議会 カイ日本語スクール オーストラリア政府国際教育機構・ オーストラリア大使館 カナダ大使館 日米教育委員会(フルブライト・ジャパン) British Council 賛助会員一覧 全15団体 国内賛助団体(全14団体) アメリカ大使館東京アメリカンセンター イー・エル・エス・ジャパン (株) 木内インターナショナル(株) (有)恵文社 ジェイアイ傷害火災保険 (株) (株)JTB地球倶楽部 (株)JTB法人東京 東日本国際交流センター (株) ズームエンタープライズ (株)スカイクルージング ●埼玉大学 ●政策研究大学院大学 ●千葉大学 ●電気通信大学 ●東京外国語大学 ●東京学芸大学 ●東京工業大学 ●東京大学 ●一橋大学 ○横浜市立大学 ●横浜国立大学 青山学院大学 亜細亜大学 跡見学園女子大学 茨城キリスト教大学 桜美林大学 学習院大学 学習院女子大学 神奈川大学 神田外語大学 関東学院大学 杏林大学 敬愛大学 慶應義塾大学 工学院大学 國學院大学 国際医療福祉大学 国際基督教大学 国際武道大学 国士舘大学 駒澤大学 産業能率大学 芝浦工業大学 十文字学園女子大学 城西大学 城西国際大学 昭和女子大学 女子美術大学 成蹊学園 成城大学 聖心女子大学 聖徳大学 専修大学 創価大学 大正大学 大東文化大学 拓殖大学 玉川大学 千葉工業大学 中央大学 津田塾大学 帝京大学 桐蔭横浜大学 東海大学 東京経済大学 東京国際大学 東京女学館大学 東京女子大学 東京電機大学 東京農業大学 東京理科大学 東洋英和女学院大学 東洋大学 常磐大学 獨協大学 二松學舎大学 日本女子大学 日本大学 フェリス女学院大学 文化女子大学 文教大学 法政大学 武蔵工業大学 武蔵大学 武蔵野大学 武蔵野美術大学 明海大学 明治学院大学 明治大学 目白大学 立教大学 立正大学 麗澤大学 早稲田大学 正会員(個人)335名 学生会員27名 TIP JAPAN (株) トラベルヴォイスアンドネット 日本アイラック(株) 日本エマージェンシーアシスタンス (株) (株) 凡人社 国外賛助団体(1団体) ICEF GmbH 特定非営利活動法人JAFSA(国際教育交流協議会) 〒162-0041 東京都新宿区早稲田鶴巻町538 平成ビル5階 電話:03-5155-3780 FAX:03-5155-3786 E-mail : [email protected] Homepage : http://www.jafsa.org/ JAFSA ニューズレター131号 ・発行日2008年3月31日 ・編集人 高田 幸詩朗 ・発行人 白井 克彦 ・発行所 NPO法人JAFSA ・印刷所 信友印刷 (株)