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http://yosoukai.com
ウィークリー アウトルック
2013 年 6 月 16 日
よそうかい.com ウィークリー アウトルック
by Eiki Matsumoto
今後一週間の価格見通し
銘柄
6月 14日 終値
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
93.00 ∼ 101.00
90.00 ∼ 103.00
短期価格目標
中長期価格目標
94.00 ∼ 100.00
88.00 ∼ 85.00
原油
8月限
98.07
金
8月限
1387.6
小麦
7月限
681
650 ∼ 700
630 ∼ 720
670 ∼ 650
630 ∼ 580
コーン
12月限
531
510 ∼ 545
495 ∼ 560
520 ∼ 510
500 ∼ 450
大豆
11月限
1300
1250 ∼ 1330
1220 ∼ 1350
1270 ∼ 1250
1200 ∼ 1100
砂糖
7月限
16.78
16.20 ∼ 17.20
15.90 ∼ 17.50
16.40 ∼ 17.00
15.80 ∼ 17.50
コーヒー
7月限
122.25
119.00 ∼ 128.00
117.00 ∼ 131.00
120.00 ∼ 119.00
120.00 ∼ 110.00
1,340.0 ∼ 1,430.0 1,300.0 ∼ 1,450.0 1,350.0 ∼ 1,420.0 1,300.0 ∼ 1,250.0
価格目標:
強気
弱気
中立/レンジ
アウトルック・サマリー
原油 :
しばらく買いの流れ続くも、100ドルの節目試すことなく息切れ
金:
しばらくは不安定な上下続くも、中長期的には弱気に傾く
小麦 :
足元の需給の弱さ背景に、このまま軟調な展開続く
コーン :
新穀の生育が進むにつれ、徐々に売り圧力も強まる
大豆 :
期近は売り買い交錯も、新穀は改めて売り圧力強まる
砂糖 :
しばらくは売り買いが交錯する不安定な状況続く
コーヒー : ブラジルの供給増が重石となる中、軟調な流れ続く
プロフィール - 松本英毅
よそうかい・グローバル・インベスターズ・インク代 表。ニューヨークを拠点に活 動 し、実際 のトレードに
役立つ情報 提 供を身上 とする。金融から商品市場まで幅広い知識を有しており、一つの銘柄に捉われ
ることなく総合的な判断を下すことができるのが強み。中でも、1 バレル=10 ドル時代から追い続けてきた
日には原油市場については造詣が深い。トレード経験を活かした切り口の鋭い分析に定評がある。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
投資の決断は、投資家自身の判断にもとづいて下してください。先物取引はリスクの高い取引であり、多大な損失をもたらす場合があります。
© 2011-13 Yosoukai Global Investors, Inc., All rights reserved
・無断転載、引用は固く禁じます。
よそうかいレポート ‒ ウィークリーアウトルック
2013 年 6 月 16 日
NYMEX 原油 8 月限
データ:Futuresource NYMEX 原油8 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
原油
8月限
98.07
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
93.00 ∼ 101.00
90.00 ∼ 103.00
短期価格目標
中長期価格目標
94.00 ∼ 100.00
88.00 ∼ 85.00
先週の原油は週初から売りが優勢、中国の経済指標に弱気に内容が続いた事やドル高の進行を嫌気、
日中を通じて上値の重い展開となった。翌 11 日も世界的な株安の進行に連れて売りが先行、一時 94 ドル
台前半まで値を下げたものの、その後は買い一色の展開。12 日には在庫統計が弱気の内容となり株安が
進んだにも関わらずしっかりと値を回復。13 日は強気の経済指標が後押しとなった。14 日には米国がシリア
の反政府勢力に武器供与するとの観測が浮上、中東情勢が緊迫するとの懸念から更に買いが集まった。
アウトルック (6/17-6/21)
目先はまだしばらく買いの流れが続くかもしれないが、恐らくは 100 ドルの節目を試すことなく息切れ、その
後 は大きく売りに押 し戻される展 開 になると予 想 する。先 週 末 には米 国 がシリアの反 政 府 勢 力 に対する武
器の供 与を計 画、ロシアがそれに対して反発している報道を受けて大きく買いが集まったが、これで流れが
改めて強気に傾くことはないだろう。19 日に FOMC 声明が発表され、市場全体がある程度落ち着きを取り戻
せば、足元の需給の弱さが改めて材料視されるようになり、自然に売り圧力も強まってくるのではないか。
中東情勢不安は確かに心理的には大きな材料ではあるが、シリアの石油生産は世界市場に影響を与え
るほどではないし、今の状況下で米国やロシアも世界経済を混乱に陥れるほどに状況を悪化させることはな
いと考えるからだ。14 日には週末を前にしたタイミングで不安が高まったために、市場が敏感に反応した部
分もあったのだろう。一方、この間に世界的に株安が進み、投資家の間にリスク回避の動きが強まっている
ことも忘れるべきではない。投機資金が好調さを維持している原油市場に集まっているという見方もあるが、
仮 に相 だとしてもこの流 れも長 続 きするとは思えない。市場の不安が更に高まれば、最終的には原油 市場
からも資金は逃げ出していくし、不安が解消すれば株式などに戻っていくことになるだろう。世界的な景気減
速に伴い需要が伸び悩む中、OPEC が徐々に生産を増やしてきたことで、足元の市場はかなりの供給過剰
に陥っている。米国をはじめとした消費国の在庫は今後も積み増しが続き、相場の大きな重石となるはずだ。
中長期的には 90 ドルの節目を下抜け、80 ドル半ばあたりまでは値を下げると予想する。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
投資の決断は、投資家自身の判断にもとづいて下してください。先物取引はリスクの高い取引であり、多大な損失をもたらす場合があります。
© 2011-13 Yosoukai Global Investors, Inc., All rights reserved
・無断転載、引用は固く禁じます
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よそうかいレポート ‒ ウィークリーアウトルック
2013 年 6 月 16 日
COMEX 金 8 月限
データ:Futuresource COMEX 金8 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
金
8月限
1387.6
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
短期価格目標
中長期価格目標
1,340.0 ∼ 1,430.0 1,300.0 ∼ 1,450.0 1,350.0 ∼ 1,420.0 1,300.0 ∼ 1,250.0
先週の金は週初からしっかりの展開。S&P 社による米長期債の格付け見通しの強気修正を受けたドル高
の進行などで売りが膨らむ場面も見られたが、1,370 ドル台半ばの水準では買い意欲も強く、小幅ながら上
昇して終了。翌 11 日には円高が進み世界的に株安が進行、投資家の間にリスク回避の動きが強まる中で
売りに押し戻されたものの、翌 12 日には買い戻しが加速、1,390 ドル台まで値を回復した。13 日には円高の
進行が嫌気され再び売りに押し戻されたが、14 日には株価が下落する中で買い戻しが集まった。
アウトルック (6/17-6/21)
目先はしばらく FRB の金融政策の行方を睨みながら、ドルや株の動きに振り回される不安定な展開が続
くかもしれないが、中長期的には流れが改めて弱気に傾くと予想する。ECB と日銀が早期に追加緩和策を
打ち出す可能性に対して相次いで否定的な見方を示したことで、市場には先行き不透明感が急速に高まっ
ている。円高の急速な進行に象徴されるよう、投資家の間にはリスク回避、ポジション縮小の動きが強まって
いるが、残 念 ながら金 に安 全 資 産 としての需要が集まっている兆候は見られない。どちらかといえば、他の
市場同様にリスク回避の売りに押されている部分の方が大きいのではないか。
19 日の FOMC に関しては、現時点で様々な見方が交錯しているのを見ても分かるよう、まだ彼らの中でも
方向性は定まっていないと考えておくべきだ。結局は今後の経済指標や景気動向しだいでどちらの方向にも
動く可能性があるという、従来の方針が維持されることになるのだろう。ただそれを緩和継続と受け止めるの
なら多少は金にとって強気に作用するのかもしれないが、一方では事前に早期の緩和策縮小に対する市場
の警戒感を解くようなメッセージが出されるとの観測が出たことで、ある程度は織り込み済みとなっていること
も考えられる。ただその場合でも、市場が安心感を取り戻し株価が上昇基調に戻るようなら、株式市場への
資金流出に伴い再び売り圧力が強まることも考えられる。一方で緩和策縮小との見方が強まるようなことに
なれば、先行き不透明感が改めて高まる中、リスク回避の売りが膨らむことになるだろう。いずれにせよ、金
市場からの資金流出が止まることはなく、近い将来に 1,300 ドルの節目を割り込むことも十分に考えられる。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
投資の決断は、投資家自身の判断にもとづいて下してください。先物取引はリスクの高い取引であり、多大な損失をもたらす場合があります。
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2013 年 6 月 16 日
CBOT 小麦 7 月限
データ:Futuresource CBOT 小麦7 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
小麦
7月限
681
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
650 ∼ 700
630 ∼ 7230
短期価格目標
中長期価格目標
670 ∼ 650
630 ∼ 580
先週の小麦 は週初から売りが先行、作付の遅れに対する懸念が後退したコーンや大豆の下落につれて
投機的な売りが膨らんだ。翌 11 日にはポジション整理の買い戻しが集まったものの、12 日には昼に発表さ
れた USDA 需給報告が予想より弱気の内容だったことを受け、改めて売りに押される展開となった。13 日に
は一時 670 セント台半ばまで下げ幅を広げる場面も見られたものの、その後は買い戻しが集まり値を回復。
しかし 14 日には改めて売り圧力が強まる格好となり、5 月 21 日以来の安値で週の取引を終了した。
アウトルック (6/17-6/21)
目先はこのまま軟調な展開が続くと予想する。12 日の USDA 需給報告が予想よりやや弱気の内容となっ
たことで、足元の需給の弱さが再確認される中、ジリジリと売りに押される展開となるだろう。これまでの悪天
候による作付の遅れに対する懸念を背景としたコーンや大豆の上昇も一服、7 月の開花期までは比較的落
ち着いた値動 きが予想されることも、弱気に作用することになりそうだ。冬小麦の収穫が本格化するのに伴
い、生産者を中心とした売り圧力が強まることも予想される。そう遠くない将来に直近の安値を更新、そのま
ま 6 ドル台半ばから前半まで下げ幅を広げることになるだろう。
12 日に発表された需給報告では、12/13 年度が輸出見通しの引き下げに伴い、期末在庫が 1,500 万ブッ
シェルの引き上げ。13/14 年度も生産見通しが引き上げられたものの、輸出が 5,000 万ブッシェルの引き上
げとなったため、こちらの期末在庫は 1,100 万ブッシェルの引き下げられた。どちらの在庫も市場予想を上回
り、生産見通しも予想外の上方修正となった。ロシアでは平年より 10 日ほど早く収穫が始まり、今のところイ
ールドも前年を上回っていると見通しが伝わっているし、モンスーンの時期に入ったインドでも平年並みの降
雨 が予 想 されている。需 給 見 通 しは今のところ、かなり弱気に傾いていると見 て良 いだろう。一方 欧 州で洪
水の被害が拡大していることや、ロシアのコーカサス地方では干ばつの懸念が浮上していることには注意が
必要だ。現時点では被害状況も明らかになっておらず、弱気の需給見通しを変えてしまうだけの影響がある
のかは微妙なところだが、買い材料の少ない中だけに返って過剰に反応することもあるかもしれない。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
投資の決断は、投資家自身の判断にもとづいて下してください。先物取引はリスクの高い取引であり、多大な損失をもたらす場合があります。
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2013 年 6 月 16 日
CBOT コーン 12 月限
データ:Futuresource CBOT コーン 12 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
コーン
12月限
531
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
510 ∼ 545
495 ∼ 560
短期価格目標
中長期価格目標
520 ∼ 510
500 ∼ 450
先週のコーンは週初から売りが先行、中西部で予想ほどの激しい雨が降らなかったことで、作付の遅れに
対する不安が後退した。翌 11 日には足元の需給逼迫を手掛かりに期近中心に買い戻しが集まったものの、
12 日には USDA 需給報告が弱気の内容となったのを受けて改めて売りが加速、前週の安値を大きく割り込
むまで値を下げた。その後も新穀の需給見通しの弱さが改めて材料視される中で売りの流れが継続、14 日
には現物市場の需要の強さを支えに期近には買いが集まったものの、新穀は 3 日続落で取引を終了した。
アウトルック (6/17-6/21)
目先は基本的に弱気の流れが続くと予想する。足元の需給逼迫や現物市場の需要の強さを支えに期近
限 月 にはまだしばらく買 いが入 ってくる可能 性は残るものの、市場の注 目が新穀の生 育状況に移 る中、影
響力も徐々に薄れていくことになるだろう。逆鞘が広がるだけで、期近の上昇が新穀限月を大きく押し上げる
といったパターンは、見られなくなるのではないか。一方新穀に関しては、悪天候による作業の遅れが懸念さ
れていた作付 もようなく一巡 、今後は苗の生育が進むに連れて売り圧力も強まってくることになるだろう。北
部の州では作付をあきらめて大豆などへの転作を進める農家もかなり出てくるとは思われるが、それでも生
産は過去最高を大幅に更新する可能性が高い。もちろん夏の受粉期における天候次第ではあるが、少なく
ともそれまではまとまった買いを呼び込むような供給不安が生じるとは考えにくい。
12 日に発表された需給報告では、13/14 年度の生産見通しが 1 億 3,500 万ブッシェルの下方修正となっ
た。ここまでの悪天候による作付の進捗が大幅に遅れたことを受け、イールド見通しを 1 エーカー156.5 ブッ
シェルに 1.5 ブッシェル引き下げた事が背景にある。現地調査に基づくイールド推定が反映される 8 月の需
給 報 告 までにイールド推 定が修 正 されることは珍しいが、今回はやはり作付の遅れの影響が大きいとの見
方 から、早めの引き下 げに踏 み切ったのだろう。もっとも、それでも生産は過去最高を大幅に更新、期末在
庫も 19 億 4,900 万ブッシェルと前年から大幅に回復する著言う弱気の状況に変わりはない。この見通しが大
幅に修正される事がない限りは弱気の流れも継続、いずれ直近の安値割れを試す展開となるだろう。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
投資の決断は、投資家自身の判断にもとづいて下してください。先物取引はリスクの高い取引であり、多大な損失をもたらす場合があります。
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2013 年 6 月 16 日
CBOT 大豆 11 月限
データ:Futuresource CBOT 大豆11 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
大豆
11月限
1300
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
1250 ∼ 1330
1220 ∼ 1350
短期価格目標
中長期価格目標
1270 ∼ 1250
1200 ∼ 1100
先週の大豆は週初から大きく売りが先行、週末に中西部で予想ほど激しい雨とならなかったことで作付の
遅れに対する懸念が後退した。翌 11 日には現物市場の需要の強さが改めて下支えとなる中で期近中心に
買いが集まったものの、12 日には弱気の USDA 需給報告を受けてコーンの下落につれて新穀を中心にポジ
ション整理の売りが台頭。13 日も売りの勢いは衰えず、13 ドルの節目割れを試すまで一気に値を崩した。14
日には期近に買いが集まる一方、新穀は売りの流れが継続、小幅ながら値を下げて週の取引を終了した。
アウトルック (6/17-6/21)
目先は足元の需給逼 迫や現 物市場の需要の強さが下支えとなる中、期近限月に関しては引き続き売り
買いが交錯する中で激しい上下を繰り返す展開が予想される一方、期先限月には改めて売り圧力が強まる
ことになるだろう。夏の端境 期を前 に農家も在庫を取り崩すのを渋っており、現物市場の品不足はこの先も
深 刻 な状 況 が続 く可 能 性 が高 いが、市場の注目は徐々に新穀の生育や需給見通しに移っており、期近の
上昇が期先に影響をおよぼすことも少なくとなってくると思われる。悪天候による作付の遅れの問題も、あと
一週間ほどで解消に向かうのではないだろうか。生育期間が比較的短い大豆にはまだ作付のチャンスが残
っており、最 終的 には遅れをほぼ取り戻す事ができると考える。最終的な生産見通しは夏の開花期 が終わ
ってみないと何とも言えないが、少なくとも今月末までは供給不安が高まるようなこともないのではないか。期
近の上昇に押し上げられた、今の価格水準はやはり割高感が強い。12 ドル台前半まで値を下げることがあ
っても、何ら不思議ではないと考える。
12 日に発表された USDA 需給報告では、新穀、旧穀共に期末在庫は前月から据え置きと、弱気とも強気
とも言うことの出来ない内容 となった。コーンのイールド見通しが引き下げられた一方で、大豆は据え置きと
なったのは、今の作付の遅れに関しては、生産への影響もまだ決定的なものとなっていないということだ。北
部の州 を中 心 に時間 切れとなったコーンからの転作が増えてくることや、これまでの降雨によって土壌水分
がかなり回復したことを考えれば、むしろ弱気に受け止めておいた方が良いのではないか。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
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2013 年 6 月 16 日
ICE-US 砂糖 7 月限
データ:Futuresource ICE-US 砂糖7 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
砂糖
7月限
16.78
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
16.20 ∼ 17.20
15.90 ∼ 17.50
短期価格目標
中長期価格目標
16.40 ∼ 17.00
15.80 ∼ 17.50
先 週 の砂 糖 は週 初 から軟 調 に推移、日中を通じ上下に方向感なく振 れる展開となったものの、対ドルで
のブラジルレアル安の進行などが重石となり最後は値を下げた。その後も売りの流れは変わらず、12 日には
16 セント台前半までジリジリと下げ幅を拡大する展開に。13 日にはブラジルレアルの下落が一服したことも
あり、小幅ながら値を回復。14 日には週末を前にポジション整理の買い戻しが加速、16 セント台後半まで一
気に値を回復して週の取引を終了した。
アウトルック (6/17-6/21)
目先は弱気の流れに変化はないと考えるが、しばらくは売り買いが交錯する不安定な状況が続くことにな
りそうだ。先 週金 曜 の反 発 は、週 末を前にポジション整理の買い戻しがまとまって入ったことによるもの。足
元の需給見通しに、特に大きな変化が見られたわけではなく、あくまでも一時的な反発と考えておくべきだ。
もちろん、ここ 1、2 ヶ月は見られることのなかった大きな上昇だったので、市場心理やテク二カル指標などの
面でかなりの変化が生じたのは間違いなく、これまでのような下落パターンに戻ることもないだろう。7 月限の
納会が月末に控えていることもあり、値動きがかなり激しくなる可能性は高いのではないか。
一方、先 月後 半からの降雨 によってペースが落ちているブラジルの収穫や圧搾状況については、引き続
き注意が必要だ。ブラジル砂糖きび生産者協会(Unica)が 11 日に発表したれポー=とによると、中南部にお
ける 5 月後半の圧搾高は 3480 万トンと前年同期から 2.8%減少、前半に前年比 91%増だったのから一気に
落 ち込 んだ。それまでの圧 搾 ペースが非 常に順調 だったことを考 えれば、最終 的 な生産見 通しに大きな影
響を及ぼすことはないと考えるが、このまま悪天候が続き 9 月あたりまで一時作業を中断するというようなこ
とになれば、一時的にせよ更なる買いを呼び込むこともあり得るだろう。同国内のエタノール価格がこの先再
び上昇基調を回復するなら、製糖所がエタノールの生産比率を高め、砂糖生産が更に落ち込むことも考えら
れる。新 年 度 の世 界 需 給 は前 年 ほどの大 幅な供 給過剰 になるというわけではないので、こうした状 況の変
改に市場が反応する余地も、まだ十分に残っているだろう。
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2013 年 6 月 16 日
ICE-US アラビカコーヒー7 月限
データ:Futuresource ICE-US コーヒー7 月限 日足 - 10 日、20 日移動平均
6月 14日 終値
コーヒー
7月限
122.25
予想レンジ・コア 予想レンジ・ワイド
119.00 ∼ 128.00
117.00 ∼ 131.00
短期価格目標
中長期価格目標
120.00 ∼ 119.00
120.00 ∼ 110.00
先週のコーヒーは週初から買い戻しが先行、需給面で特に大きな変化があったわけではなかったが、ファ
ンドを中心にポジション整理の動きが強まった。翌 11 日には対ドルでのブラジルレアルの下落が嫌気される
中 、あっさりと売 りに押し戻 される展 開、12 日には直近の安値を割り込んだ事でテクニカルな売りが加速、
120 セント台前半まで一気に下げ幅を拡大した。13 日にはやや値を戻したものの、14 日には再び売りが加
速、ブラジルの供給増が改めて材料視される中、2009 年 9 月 3 日以来の安値を更新して終了した。
アウトルック (6/17-6/21)
目先はまだしばらく軟調な流れが続くことになりそうだ。相場に売られ過ぎ感が高まっているのは間違いな
いし、さび病の感染拡大による中米諸国の生産の落ち込みや、ブラジル生産地の気温低下に伴う降霜懸念
の高まりなど、買い戻しを呼び込むきっかけとなる材料が出てくる可能性も十分に高いのだが、今のところ相
場には下げ止まりの兆候が殆ど見られないのも事実。強いトレンドが出ている相場では、流れに逆らわない
のが鉄則だ。このまま 120 セントの節目割れを試す展開になることも、十分にあり得るのではないか。
ブラジル農業顧問サフラスは 13 日、13/14 年度の国内のコーヒー生産が 5290 万袋になるとの見通しを示
した。昨年 12 月時点で予想していた 4,910 万-5,230 万袋から大幅に上方修正、ロブスタ種は主要生産地で
の乾燥気候を理由に見通しを引き下げたが、アラビカの生産がそれ以上の引き上げとなった。コロンビアの
生産が悪天候による 2 年連続の不作から大幅に回復することや、ブラジルの生産が生産サイクルの裏作に
当たる年としては過去最高を更新するとの見通しは、ここまでの下落局面でほぼ織り込まれたと考えていた
が、こうした修正の動きを見る限りでは、もう一段下があることも考えておいた方が良さそうだ。逆にさび病の
感 染 拡 大 に伴 う中 米 諸 国 の生 産 の落 ち込 みは、全 く材 料 視されるような気配がないし、ブラジルの気 温低
下も、ここ数年は生産地の主力が赤道に近い温暖な地域に移動、降霜によって大きな被害が出ることが殆
どなくなっていることを考えれば、買いを呼び込んだとしても一時的なものに終わる可能性が高い。相場が下
げ止まったという確信を持てない状況で、無理に買いを仕掛けるべきではないだろう。
当レポートは信頼に値すると判断した情報を基に作成されていますが、あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。
投資の決断は、投資家自身の判断にもとづいて下してください。先物取引はリスクの高い取引であり、多大な損失をもたらす場合があります。
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