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原価計算の流れについて

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原価計算の流れについて
1.2 原価計算の流れについて
環境省にて策定中の廃棄物会計基準案における原価計算基準案では、以下の流れに沿っ
て、原価を算出する。
① 廃棄物の収集運搬、処理・処分、再資源化等に関する歳出・歳入を把握する。
② 歳出・歳入に該当する費目を、廃棄物や資源物の品目別に按分する。
③ 品目別に按分した金額を重量で除し、原価(円/t)を算出する。
以下、原価計算の流れについて模式的に示す。
コストの構成要素
作業部門費
中間処理・最終処分部門 再資源化部門
収集運搬部門
5章
6章
管理部門費
8章
1-3
7章
原価を計算するまでの流れ
作業部門費 (円/年)
収集運搬部門費 (円/年)
中間処理・最終処分部門費 (円/年)
再資源化部門費 (円/年)
合計
管理部門費 (円/年)
トータルコスト(円/年)
・・・
・
・
・
・
・
・
可燃ごみのコスト
÷ 重量(t/年)
不燃ごみのコスト
÷ 重量(t/年)
アルミ缶ごみのコスト ÷ 重量(t/年)
ペットボトルのコスト ÷ 重量(t/年)
= 品目別の原価(円/t)
作業部門における原価(歳出)の構成
作業部門費
収集運搬部門
中間処理・最終処分部門
再資源化部門
● 委託
● 委託 ・委託費
● 委託
● 直営
● 直営
● 直営
・人件費
・人件費
・人件費
・車両の減価償却費
・施設の減価償却費
・施設の減価償却費
・車両の燃料費、維持管理費
・装置の減価償却費
・装置の減価償却費
・車両のリース・レンタル費
・重機の減価償却費
・重機の減価償却費
・車両の雇上費用
・残渣処分委託費
・残渣処分委託費
委託費
委託費
・コンテナ配布作業員の人件費
・コンテナの減価償却費
資源引渡時の支払い額
・車庫や積替施設にかかる費用
1-4
管理部門における原価(歳入・歳出)の構成
収集運搬部門
中間処理・最終処分部門
管理部門
再資源化部門
● 歳出
・人件費
・広報費
・収集ステーションの維持管理費
・不法投棄対策費
● 歳入
・補償金や賠償金などの臨時歳出
・近隣自治体からの作業委託費
・公債利子
・その他の歳入
・その他の歳出
収集運搬部門 委託費の按分
①品目毎の容積(重量×比重)を算出
②容積比で按分
例えば、可燃ごみと不燃ごみ、びんを
合わせて委託しており、
収集運搬部門
可燃ごみ 不燃ごみ びん
● 委託 ・委託費
600m3
400m3
200m3
● 直営
委託費: 1200万円
・人件費
・車両の減価償却費
可燃ごみ 不燃ごみ びん
・車両の燃料費、維持管理費
600万円
400万円 200万円
※ 各廃棄物及び資源の比重には、以下の調査データを活用する。 ・ リサイクル制度の体系化・高度化推進検討調査(H16年度) 環境省 ・ 都市ごみの総合管理を支援する評価計算システム の開発に関する研究(1998年) 北海道大学大学院工学研究科
1-5
収集運搬部門 車両にかかる費用の按分
①一緒に車両に積載している品目別に 収集運搬時間を算出 (=出動回数×所要時間)
②収集運搬時間の比で按分
収集運搬部門
例えば、可燃ごみは単独で収集し、 不燃ごみとびんは一緒に収集しており、
● 委託 ・委託費
可燃ごみ
● 直営
不燃ごみ・びん
400 時間/年 ・人件費
・車両の減価償却費
時間/年
車両にかかる費用:1000万円
・車両の燃料費、維持管理費
可燃ごみ
400
各品目の容積比で按分
600
不燃ごみ・びん
万円/年
600
万円/年
不燃ごみ びん
400万円/年
200万円/年
収集運搬部門 人件費の按分
①一緒に車両に積載している品目別に のべ収集運搬時間(人・時)を算出 (=出動回数×所要時間×乗車人数)
②のべ収集運搬時間の比で按分
収集運搬部門
例えば、可燃ごみは単独で収集し、 不燃ごみとびんは一緒に収集しており、
● 委託 ・委託費
● 直営
可燃ごみ
・人件費
400 人・時
・車両の減価償却費
不燃ごみ・びん
600 人・時
人件費:1000万円
・車両の燃料費、維持管理費
可燃ごみ
400
各品目の容積比で按分
不燃ごみ びん
400万円/年
200万円/年
1-6
不燃ごみ・びん
万円/年
600 万円/年
中間処理・最終処分、再資源化部門費の按分
重量比で按分
中間処理・最終処分部門
可燃ごみ、不燃ごみ、びんを
同じ施設で処理しており、
再資源化部門
可燃ごみ 不燃ごみ びん
● 委託
委託費
600
t/年
400
t/年
200
t/年
● 直営
1200万円
・人件費
・施設の減価償却費
可燃ごみ 不燃ごみ びん
・装置の減価償却費
600万円/年 400万円/年 200万円/年
・重機の減価償却費
管理部門費の按分
管理部門
品目毎の按分により算出した「作業部
門費」の比率を用いて按分
例えば、品目毎の「作業部門費」の比率が
以下の場合、
可燃ごみ 不燃ごみ びん
6 4 2
● 歳出
可燃ごみ 不燃ごみ びん
・人件費
6人件費:
1200万円
4 2
可燃ごみ 不燃ごみ びん
600万円
1-7
400万円 200万円
部門費から原価の算出
びんの歳出・歳入
可燃ごみの歳出・歳入● 直営
・人件費
● 直営
収集運搬部門
費
・車両の減価償却費
不燃ごみの歳出・歳入
・人件費
・車両の燃料費、維持管理費
・車両の減価償却費
● 直営
・車両の燃料費、維持管理費
・人件費
・車庫や積替施設にかかる費用
・車両の減価償却費
・車庫や積替施設にかかる費用
● 委託
・装置の減価償却費
● 直営
・車両の燃料費、維持管理費
・人件費
・車庫や積替施設にかかる費用
・施設の減価償却費
中間処理・最終処分部門
委託費
・重機の減価償却費
● 委託
委託費
● 歳出
再資源化部門費
● 歳出
・人件費
・人件費
・広報費
・広報費
・収集ステーションの維持管理費
● 歳出
・集団回収に対する助成金等
・人件費
・収集ステーションの維持管理費
・広報費
合計 50,000円/年
・収集ステーションの維持管理費
びんの原価
50,000円/年÷50t/年
=1,000円/t
管理部門費
1-8
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