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コーポレートガバナンスと企業内倫理活動

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コーポレートガバナンスと企業内倫理活動
資生堂CSRウェブサイト バックナンバー 2011年度版 日本語版
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コーポレートガバナンスと企業内倫理活動
コーポレートガバナンス
コーポレートガバナンスの基本方針
資生堂は、「お客さま」「取引先」「株主」「社員」「社会・地球」というすべてのステ
ークホルダーから「価値ある企業」として支持され続けるために、企業価値・株主価値の
最大化に努めるとともに、社会的な責任を果たし、かつ持続的な成長、発展を遂げていく
ことが重要であるとの認識に立ち、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化に努めて
います。
企業内倫理活動
資生堂は、2011年4月、新たなグループ企業理念「Our Mission, Values and Way」を制定し
ました。グループ共通の企業使命・事業領域であり、普遍の存在意義として定めた「Our
Mission 」 を 実 現 す る た め に 、 グ ル ー プ で 働 く 一 人 ひ と り が 共 有 す べ き 心 構 え 「 Our
Values」と、より高い倫理基準をもって業務に取り組むための行動基準「Our Way」を制定
し、適法かつ公正な企業活動の推進に努めています。
企業内倫理活動は、法令順守はもちろん、世界中の人々から「社会の役に立つ企業」「な
くてはならない企業」「魅力的な企業」として受け入れられ、発信することをめざしてい
ます。
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資生堂CSRウェブサイト バックナンバー 2011年度版 日本語版
人権啓発・企業倫理研修
(1)役員・幹部社員研修(年1回)
2010年度は、ISO/SR国内対応委員長をつとめた一橋大学教授松本恒雄先生を講師にお招きし、国内外の
役員・幹部社員約160名を対象に、2010年11月に発行された世界初の社会的責任に関する国際規格である
「ISO26000」の意義と企業としての対応をテーマにご講演いただきました。資生堂グループ企業理念「Our
Mission, Values and Way」の浸透活動を通じてISO26000が求めている社会からの期待に着実に応えるべ
く、それぞれの会社や事業所、部門においてどのように社会的責任を果たしていくべきかを改めて考えるき
っかけづくりを狙いとした研修としました。
(2)全社員研修(年1回)
2010年度の年間テーマを「思いやり 思うだけより 行動を」とし、社員同士の話し合いによる「気づき」を大
切にした人権研修を、資生堂グループのすべての事業所において実施しました。
推進にあたっては、全国の事業所に配置している人権啓発推進委員をリーダーとする体制を構築し、毎年、
全委員が一同に会し、テーマに関する課題解決を検討しています。特に2010年度は、新任の人権啓発推進
委員を対象に、人権や企業倫理に関する基本知識、研修の推進スキル等を身につける新任研修を、東日
本エリアと西日本エリアに分け2回実施し、研修内容の充実化を図りました。
さらに、人権啓発やさまざまな課題に対する情報を集約した「資生堂人権啓発推進委員ガイドブック」を作成
し、全ての委員と共有化しています。
(3)階層別研修(年1回)
全社員対象の研修に加え、階層別に合わせた内容で、下表のとおり集合研修を実施しています。
研修名
対象者
内 容
参加人数
新入社員
人権啓発研修
2010年度新入社員
「企業と人権」を中心とし
た人権の基礎知識
約100名
全国責任者
人権啓発研修
全国事業所の責任者
「障がい者と共に働く」風
通しのよい職場づくり
約200名
近畿地区管理職
人権啓発研修
近畿地区の管理職
土地差別調査事件を中
心にした差別の問題点
約200名
公益通報者保護法への対応と企業倫理ヘルプライン
2006年4月に施行された公益通報者保護法への対応として、万が一社内で不正行為があっ
た場合も小さな芽のうちに社内で解決するため、責任者への研修や全社員へのパンフレッ
ト配布などで、社内の「資生堂相談ルーム」、弁護士事務所内の「資生堂社外相談窓口」
の2つの通報(相談)窓口の周知徹底を図っています。
公正な調査解決ルートや通報(相談)者の不利益扱いの禁止を明示した「資生堂グループ
相談窓口規程」も制定し社員に周知しています。
資生堂相談窓口は、業務に関する相談を広く受け付け、2009年度は223件、2000年4月の開
設以来累計1,355件の相談を受け、迅速に解決を図っています。
また、エシックス(倫理)カードを派遣会社社員を含む全社員に配布しています。
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エシックスカードには、先述した仕事上の相談を受け付ける社内外の通報(相談)窓口、
および、心とからだに関する相談を受け付ける「メンタルヘルス相談窓口」(社内)と
「資生堂健康サポートダイヤル24」(社外)の連絡先等の詳細を掲載しています。
2010年度 エシックス(倫理)カード
社員意識調査による課題抽出と改善策の推進
1998年より毎年、仕事や会社に対する意識や
企業倫理の定着状況について社員意識調査を実施し、
その結果を活動に反映しています。
雇用形態の多様化に合わせ、社員(有期契約)・派遣会社社員を含む、
全社員を対象に実施しています。
抽出された課題に対する改善は、研修などを通じて実施し、
魅力ある人づくり・職場づくりを推進していきます。
贈答・接待に関する社内規程の見直し
サプライヤーや得意先などの取引先と公正で透明な取引を推
進するために、贈答・接待の慣行については"Our Way"で社
会的妥当性の範囲内に限定して必要に応じ、認めることとし
ています。
さらに1998年に部門・関係会社別に運用基準として「贈答・
接待に関する社内規程」を定め、運用を図ってきました。
昨今の公正・透明な取引に対する社会的な意識の高まりを踏
まえ、当時のコンプライアンス委員会の下部組織「贈答・接
待分科会」で検討を重ね、再度、確認の意味からこの規程を
見直して、2007年度には管理体制をさらに強化しました。
全社的なルールとして「贈答支出権限規程」「贈答・接待の
受領時の報告制度」を導入し、「部門・関係会社別贈答接待
規程」の見直しを行いました。
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贈答・接待見直しの社内周知ポスター
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資生堂のリスクマネジメント
資生堂のリスクマネジメントは、「社員と家族の安全の確保」を第一義とし、「会社資産
の保全」と「業務の継続」を行いつつ、「ステークホルダーからの信頼を確保する」こと
を基本方針としています。この方針に基づき、リスクが発生したときには、迅速に対応し
影響を最小化するのはもちろんのこと、社会的損失を極力出さず、社会に貢献できる責任
ある行動をとることが企業価値そのものを高めると考えています。推進体制としては、取
締役会直轄委員会の「CSR委員会」において、企業活動に関わるあらゆるリスクとコンプ
ライアンスを統括し、リスクを未然に防ぐための諸施策を推進しています。また、リスク
発生時には事案の重大性によって「対策本部」「対策プロジェクト」「対策チーム」とい
ったレベル別組織で対応することとしています。
こうした中、2004年から事業継続計画(BCP)サイクルの運用体制を確立するため、「事
業継続基本計画Ⅰ」および「同基本計画Ⅱ」を策定・運用してきましたが、2011年2月に
は、①各部門の業務の流れと会社全体の動きをわかりやすく俯瞰する、②具体的な業務手
順と担当を明確にする、③さまざまなリスクへの汎用性を担保する、といったことを目的
に「事業継続基本計画Ⅲ」を策定しました。この計画は2011年3月に発生した東日本大震
災の際にも大きな力を発揮しました。
「大地震」や「新型インフルエンザ」を想定した事業継続計画と社員行動マニュアル
大地震や新型インフルエンザなどの災害が発生した場
合に被害を最小限にして早期の事業復旧が図れるよう、
重要業務をどのように再開し復旧・継続させるかにつ
い て 事 前 に 定 め た 事 業 継 続 計 画 ( BCP : Business
Continuity Plan)を策定しています。
人的被害を及ぼす新型インフルエンザについては、強
毒性から弱毒性まで対応できるよう、一時休業を含む
レベル別の対応を定めました。そして、レベル別の業
務活動の行動基準をまとめた『新型インフルエンザ対
策社員行動基準』を策定し、いざというときに冷静な
対応ができるようイントラネットに掲載、社員の意識
喚起を図っています。
また、発生可能性の高い災害である、地震と新型イ
ンフルエンザについては、冊子を作成し、社員の意
識啓発を図っています。震については、大地震発生
時の行動や防災対策、阪神・淡路大震災の被災体験
をまとめた社員行動マニュアル『大地震想定マニュ
アル』を、地新型インフルエンザについては、新型
インフルエンザの基礎知識や予防法、発症時の対応
などをまとめた『新型インフルエンザ対策マニュア
ル』を作成し、全社員に配布しました。
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新型インフルエンザ対策社員行動基準
資生堂CSRウェブサイト バックナンバー 2011年度版 日本語版
新型インフルエンザ
対策マニュアル(表紙)
新型インフルエンザ対策マニュアル(目次)
大地震想定マニュアル
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