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海洋再生可能エネルギー実証フィールドへの提案概要①
海洋再生可能エネルギー実証フィールドへの提案概要① 沖縄県商工労働部産業政策課産業基盤班 実証フィールドとは ○ 洋上風力発電、波力発電等の海洋再生可能エネルギーについて、開発コスト の低減、民間の参入意欲の向上等を図るめ、実証試験を行うメーカー等に提供 される一定の要件を満たす海域をいう。 変電所 送電網 発電デバイス ☞ 一定の要件とは… ・ 実測調査による気象・海象条件を満たすこと (例:波力 … 有義波高 月平均1.5m以上の月が年間3か月以上) ・ 漁業者等の海域利用者や地元利害関係者等の了解を得ていること ・ 利用者が複数見込まれる可能性があること ・ 10年間以上の海域占用が可能なこと … etc ○ ○ 海底ケーブル 国(内閣官房総合海洋政策本部)が整備を進める。実証フィールドの管理者 や必要な施設の整備に対する公的支援のあり方を含む詳細について、検討する とされている。 地方公共団体(都道府県が原則)の申請により、国が選定する。 実証フィールド(波力発電)のイメージ (出典:Wave Hub Ltd社ウェブサイト) 沖縄県が実証フィールドの整備に取り組む意義 沖縄県の東西約1,000キロメートル、南北約400キロメートルにも及ぶ広大な海域には、膨大な 量の海洋エネルギーが存在しており、その研究開発、及びその導入に向けた日本国内の拠点と なることが可能な地域である。 沖縄県のエネルギー自給率は、0.5パーセントであり、エネルギー消費のほとんどを化石燃料 に依存している。これは、沖縄には水力発電の可能な地点が少ないことや、小規模な離島が多 いなど、地形的、地理的な制約が主な要因となっている。 このため、「沖縄21世紀ビジョン基本計画」において、沖縄の地域特性に合ったクリーンエネル ギーの普及により、エネルギーの地産地消を推進することとし、その施策の一つとして、海洋温 度差発電、波力発電等の海洋エネルギーの研究開発を推進することとした。 また、平成25年3月に「沖縄県エネルギービジョン・アクションプラン」を策定し、海洋温度差発 電や波力発電の実証フィールドを整備し、メーカー・大学・研究機関等が海洋エネルギーの事業 化調査を実施できる環境を整えることとしている。 各県の申請状況 都道府県 岩手県 新潟県 和歌山県 佐賀県 長崎県 場所 釜石沖 粟島 潮岬沖 唐津市 さいかい 洋上風力 ○ ○ エネルギーの種類 海洋温度差 波力 潮流 ○ ○ ○ ○ えのしまひらしま 西海市江島平島沖 ひさかじま 五島市久賀島沖 海流 ○ ○ ○ ○ ○ かばしま ○ 五島市椛島沖 鹿児島県 天草・長島海峡 トカラ列島 沖縄県 久米島町 石垣市 ○ (平成26年3月4日付け電気新聞報道まとめ) ○ ○ ○ 海洋再生可能エネルギー実証フィールドへの提案概要② 海洋温度差発電(久米島町) ○発電の種類 海洋温度差 ○提案区域 久米島町字真謝 ~宇根付近の海岸及び海域 ○提案地域の特徴 ・平成12年度、沖縄県が久米島 町に開所した沖縄県海洋深層 水研究所では、すでに海洋深層 水の取水管2条、表層水の取水 管1条が整備されており、海洋 深層水の利活用の研究を行 なってている。 ・取水量は深層水・表層水ともに 13000t/日 ・さらに県では、平成25年度に海 洋深層水を活用し、安定的な 再生可能エネルギーの実用化 を促進する目的で、同研究所敷 地内に海洋温度差発電実証設 備を整備した。 ○久米島町は海洋深層水を地域 資源と位置づけ、それを活用し た地域振興モデル「久米島モデ ル」を策定し、海洋温度差発電 を含む深層水の複合利用を提 唱している。 これまでの経緯と 今後の動き ○ ○ ○ ○ 波力発電(石垣市) ○発電の種類 波力 ○提案区域 石垣市浦底湾 及び伊野田海域 ○提案地域の特徴 ・浦底湾は有義波高の最大最小 の差が大きく、逆に伊野田海域 は安定した波が得られる。 ・水深は領海域ともに200m以浅 ・海底土質は砂礫。 ・気候は亜熱帯海洋性気候に属し 温暖多湿な気象条件であり、台 風も年5回程度は接近する台風 常襲地帯である。 ○ 石垣市では、「石垣市海洋基本 計画」や「石垣市エコアイランド構 想」を、行政、海域利用者、各業 界代表による委員会及びパブリッ クコメントを通じて策定し、実証 フィールド誘致に向けた積極的で ある。 また、市は国指定の名勝に 選ばれている川平湾へのEV船 の導入も予定しており、将来 的には波力発電をその電源に 採用したい考えである。 H25.8 県内における海洋再生可能エネルギーの利用可能性等調査に着手 H26.2 実証フィールドへの申請書を国に提出 H26.6 国による現地調査等、内容審査 H26 夏頃 国による実証フィールドの選定