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段ボール箱で生ごみ堆肥づくり

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段ボール箱で生ごみ堆肥づくり
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段ボール箱で生ごみ堆肥づくり
Ⅰ-1 段ボール堆肥づくりのしくみ
自然界では,
落ち葉などの有機物は微生物などが栄養として消費することで,
分解されます。
段ボール堆肥づくりは,段ボール箱に「もみがらくん炭」などの微生物のすみかを入れ,適
度な水分と適度な温度を与え,
段ボール箱の中を自然界と同じような微生物が働きやすい環境
にし,生ごみを堆肥化しようというものです。
段ボール箱を使うことで,手軽に安価に始められる特徴があります。
Ⅰ-2 微生物の働き
生ごみを分解する微生物には好気性微生物と嫌気性微生物がいます。
好気性微生物は酸素を好むので,周りに多くの酸素があると活発に働き,その働きを好気性
分解といいます。
これに対して,嫌気性微生物は酸素を嫌い,酸素が不足していると活発に働き,その働きを
嫌気性分解といいます。
段ボール箱の中には,これらの微生物が混在しており,箱の中の酸素が多ければ,好気性微
生物の働きが活発になり,酸素が少なければ嫌気性微生物が活発になります。
好気性分解が臭いが少ないのに対して,嫌気性分解は臭いが強いため,段ボール堆肥づくり
では好気性分解が活発になるように,よくかき混ぜて酸素を与える必要があります。
Ⅰ-3 温度と水分
生ごみを分解する微生物も,寒くては活動できません。
室温が10℃以下になると活動は鈍くなり,生ごみの分解は進みません。20℃以上あるの
が理想です。
寒い夜などは,段ボール箱を毛布でくるんだり,お湯の入ったペットボトルを箱の中に入れ
るなどして,箱の中を保温すると良いでしょう。ただし,ビニールなど空気を遮断するものは
使用しないでください。
また,水分がなければ分解は進みません。
野菜くずの水分を切らずにそのまま投入することで,水分を補給させます。
Ⅰ-4 まとめ
★ 微生物の分解には,空気,水分,温度,栄養が必要です。
・空気~よくかき混ぜること。空気が少なくなると,嫌気性微生物が活発になり,臭い
がきつくなります。
生ごみを投入しない場合でも1日1回は全体をかき混ぜるとよいでしょう,
・水分~水分が少ないと,微生物の働きが悪くなるほか,土埃が舞い上がることがあり
ます。
・温度~室温20℃~25℃ぐらいが適温です。10℃以下では分解が鈍くなります。
・栄養~生ごみが微生物にとっての栄養となります。
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Ⅱ-1 材料の用意
はじめる前に次のものを準備します。
①段ボール箱
・・・10㎏のみかん箱程度
②ピートモス
・・・15リットル程度
③もみがらくん炭
・・・10リットル程度
④かくはん用のこて ・・・古いしゃもじなどでよい
⑤温度計
Ⅱ-2 準
・・・必ず必要なものではありませんが,あると便利です。
備
用意した材料を使って下図のように準備してください。
別の段ボールでふたを作る。ふたは虫が入る
のを防ぎ,保温や防臭の効果がある。
上ふたは起こし,ガムテープ等でとめて,
箱を深くする。
中心部に温度計をさす。
基材(ピートモス3:もみ殻くん炭2 程度の
割合)を箱半分程度入れる。
底は中に段ボールをもう1枚敷き,二重にする。
床にベタ置きしないために,木片などを置き,
その上に段ボール箱をのせる。
※注 意※ 段ボール箱の表面から水分が蒸発しますのでビニールシートなどをかぶせな
いでください。
Ⅱ-3 生ごみの投入
2で作ったダンボール箱に生ごみを入れ,よくかくはんしてください。
投入する生ごみの量は1日約5~600g以内です。(基材5リットルに対して100g程
度。)
生ごみは分解され,重量で1/3~1/5に減ってしまいます。
※初めて投入するときなど,ピートモスが乾燥しているときは,コップに1~2杯の水を補給
するとよいようです。
Ⅱ-4 日々の管理
①生ごみを入れるたびによくかくはんしてください。
②大きい生ごみは小さく切って入れると分解が早いようです。
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③開始してしばらくは内部の温度は上がりません。(投入して1週間ほどたつと,自然界の好気
性微生物が増え,生ごみの分解が始まります。)
④分解が盛んになると,内部の温度は40℃近い高温になります。
⑤温度が上がらない時は,米ぬか,きな粉,砂糖分,使用済み天ぷら油(200CC 程度)や天
かすなどを入れると温度が上がるようです。
⑥3~6ヶ月後,中身を別なダンボールに移し,1ヶ月程度寝かせてから生ごみ堆肥として使用
してください。
(通気性が悪くならないよう,箱にビニールシートなどはかぶせないでください。)
⑦再度新たに始める場合は,新しい基材の中に,上記⑥の生ごみ堆肥を1㎏ほど混ぜ込むと早く
分解が始まります。
Ⅱ-5 その他 ~実際に使っている方の感想など~
①臭いについて
・通常はぬれた土の臭い,軽いカビ臭,畑の土の臭いといった感想が多く,生ごみの悪臭はない
ようです
・魚のはらわたやイカの内臓を多量に入れると,きつい臭いが出るようです。
・もみ殻くん炭や木炭の粉,コーヒーかすをふりかけると臭いが和らぐようです。
②虫の発生
・小さなハエやダニ類が出てくる場合もありますが,40℃以上に内部の温度を上げると,ほと
んどいなくなるようです。
・三角コーナーなどに生ごみを2・3日置いておくと,ハエが卵を産み付ける場合があります。
生ごみは早めに投入した方がよいようです。
・乾きすぎの状態が続くとダニが出やすいようです。
※アレルギー体質の方は注意が必要です。
・一面に白いカビが発生することがありますが,好気性の微生物で,生ごみの分解に役立ってい
ます。そのまま混ぜ込んでください。
★困ったときのお問い合わせ先★
・旭川市環境部ごみ減量推進課
25-6324
・段ボール堆肥づくり講師 山下 初子
53-8745
★ごみ減量推進課のホームページでもご紹介しています★
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/gomigenryo/nam/nama-top.html
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