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ハチ刺傷

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ハチ刺傷
ハチ刺傷
0.概要
0.10.体内動態
毒性発現 は速い。
アナフィラキシー反応は通常数分∼十数分以内。遅延性反応(血清病様 )は
10∼14日。
死亡するのは、刺傷後1時間以内が多い。
0.11.中毒症状
・ハチ毒の直接作用によるものと、抗ハチ毒抗体との結合によるアレルギー反応が
ある。
・局所症状:通常疼痛、紅斑、腫脹が生じ、痛みは数時間から1日で消失し、かゆみを
伴う硬結を残す。
・全身症状:直接作用;刺傷数が多い時や、頭部・頸部の刺傷、小児などにみられる。
頻脈、頭痛、痙攣、呼吸困難、急性腎不全等
アナフィラキシー 反応;蕁麻疹、痒み、不安感、血管性浮腫、胸部圧迫感、
嘔気、嘔吐、下痢、腹痛、めまい、呼吸困難、喘鳴、
構語障害、脱力、錯乱、血圧低下、虚脱、意識低下、
チアノーゼ 等
呼吸不全、心不全で死亡することもある。
0.12.治療法
(1)応急処置
A.針が残る場合は除去する(つまむと毒液を注入するので指などではじきとば
す)
B.石鹸と水で洗う。
C.四肢の刺傷の場合は、毒の拡散防止のために中枢側を軽く緊縛する。
D.抗ヒスタミン軟膏の塗布(アンモニアが有効であるとの記載は最近の報告に
はない)
E.痛みがひどければ水で冷やす。
(2)医療機関における処置・治療
呼吸循環管理
A.局所症状のみの場合:
疼痛:抗セロトニン剤(ペリアクチンなど)、抗キニン剤(ホモクロミン など)
キシロカインスプレー、キシロカインで希釈したステロイド注射
腫脹:アイスパックが有効(1回15分使用し、15分休む)
抗ヒスタミン剤、抗プラスミン剤(トランサミンなど)
腫脹が強い場合はステロイドの経口投与
刺傷数が多い場合は、必要であれば輸液などの対症療法を行い、血尿や腎不
全などの兆候に注意して経過をみる。
B.軽症全身症状の場合(5∼15分後より全身に蕁麻疹が出現し、時に軽度の悪心、
寒気、動悸、不安、息苦しさを伴う場合)
(1)輸液路の確保
(2)強力ネオミノファーゲンC20mlとセファランチン10mgの静注
(3)症状によりデキサメタゾン4∼8mgを5%ブドウ糖またはソリタT3 200∼500
mlに加えて輸液しながら観察する。
(4)全身のそう痒に対しては、抗ヒスタミン 剤の投与
(5)セレスタミン6錠、セファランチン6∼9mg、グリチロン6錠を分3で2∼3日処
方する。
C.中毒症状の強い場合、アナフィラキシーショック、喉頭浮腫や気道閉塞の場合
(1)気道の確保と酸素吸入
(2)輸液路の確保と輸液:乳酸加リンゲル
(3)アドレナリン注射
必要であれば、ステロイド剤、気管支拡張剤、抗ヒスタミン剤の投与
1.名称
[原因動物]スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチ、ハキリバチ 、ベッコウバチ 、クマ
バチ、ジガバチなど
2.分類コード
5(56)1161-000 "ハチの名称をカタカナで"
3.成分・組成
ハチ毒中の主な成分 ミツバチ スズメバチ 11,15,18)
アシナガバチ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アミン類 ヒスタミン ヒスタミン
ヒスタミン
セロトニン
セロトニン
カテコールアミン
アセチルコリン
ポリアミン
ポリアミン
ポリアミン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
低分子ペプチド メリチン
アパミン
MCD-ペプチド
ハチ毒キニン
(ホーネットキニン)
マストパラン
ハチ毒キニン
(ポリステスキニン)
マストパラン
白血球遊走ペプチド
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
酵素類
ホスホリパーゼA2
ホスホリパーゼA2
ヒアルロニダーゼ
ヒアルロニダーゼ
ヒアルロニダーゼ
プロテアーゼ
ホスファターゼ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
非酵素蛋白
マンダラトキシン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4.製造会社及 び連絡先
未ファイル
5.性状・外観
・刺傷は春から秋に多い。
・毒力は秋が最も強いといわれる。
[スズメバチ類]
・スズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチなど。
・体長11-44mm。
・毒はハチの中で最も強力。
・1匹の女王バチと数百∼数千の働きバチ(本来の性は雌)が集団生活をして
おり、巣を守る本能が発達しているので、近寄ったりいたずらをすると 激し
く攻撃する。
・春に女王が1匹で巣を作りはじめ、10月いっぱいは大きくなり、ハチの数も増
える。
12月になると働きバチや雄は死んで、巣は放棄される。交尾した女王バチは
土中などに入って越冬する。
[アシナガバチ類]
・コアシナガバチ、セグロアシナガバチ、キアシナガバチなど。
・体長11-20mm。
・毒はスズメバチについで強力。
[ミツバチ類]
・在来種のヤマトミツバチや養蜂家が輸入した洋種ミツバチなど。
・体長8-15mm。
・毒針に逆むきのトゲがあり、一度刺すと針が体からひきちぎれるので、死ん
でしまう 。
・毒はスズメバチ、アシナガバチについで強力。
[毒針]
・産卵管の変化したもので、刺すのは雌のみ。
6.用途
未ファイル
7.法的規制事項
未ファイル
8.毒性
・アレルギー反応によらない 毒性の強さは、軽症から何カ所も刺されることによ
る致死まで、種々の程度である。
・百カ所以上刺されると致死的なことがある(ミツバチ500刺で致死量に達すると
いわれる)。
・スズメバチ類では30刺以上で重症または致死的となることがある。 16)
毒量:
日本産の5種のスズメバチ の毒嚢中の平均毒含量
15)
オオスズメバチ(最大型);4.1μL(1.1mg)
キイロスズメバチ(最小型);2μL(0.4mg)
モンスズメバチ;キイロスズメバチとほぼ同じ
コガタスズメバチ;1.6μL
ヒメスズメバチ;1.1μL
攻撃性はオオ>キイロ>モン>コガタ>ヒメの順で、毒量と一致している。
15)
一般に攻撃性の強い種ほど痛みや腫れの程度も強いとされる。
急性毒性:
Vespa mandarina(Hornet, オオスズメバチ)静注マウス;LD50:4.1mg/kg 15,16)
その他のスズメバチ類(外国産) 静注マウス;LD50:1.6-15.0mg/kg
ミツバチ(外国産)
静注マウス;LD50:2.8mg/kg
16)
16)
9.中毒学的薬理作用
・ハチ毒による直接作用とハチ毒過敏症によるアレルギー作用にわけられる。
毒の成分及び含有の割合はハチの種類により異なる。 18)
直接作用:
10,15,18)
ヒスタミン(胃液分泌亢進、気管支収縮 、血管拡張、血管壁の透過亢進 、少量
で痒み、多量で痛み)
セロトニン(胃液分泌抑制、平滑筋収縮 、少量でも痛み)
アセチルコリン(骨格筋痙攣、心筋抑制 、平滑筋収縮、分泌腺刺激、少量でも
痛み)
ポリアミン(キレート 作用、膜透過性亢進)
ハチ毒キニン(発痛ペプチド、血圧低下 、平滑筋収縮、局所透過性亢進 )
メリチン(溶血活性;細胞の脂質膜を破壊すると考えられる。ホスホリパー
ゼA2の活性化)
アパミン(神経毒;カリウムチャネルを障害するとされる)
MCDペプチド(肥満細胞脱顆粒)
マストパラン(肥満細胞脱顆粒)
白血球遊走ペプチド(白血球のケモタキシス(走化性)を起こす)
ホスホリパーゼA2(セファリンに作用しリゾレシチン 等の溶血物質を作る。
プロスタグランディン(PG)の生合成に関与し、ホスホ
リパーゼA2の活性化によりPG、トロンボキサチン A2の
合成が増加する。トロンボキサチンA2の過剰生成 は脳
卒中、心筋梗塞、ショックの成因の1つとなる。)
ヒアルロニダーゼ(組織破壊;結合組織 の構成成分であるヒアルロン 酸を
分解)
プロテアーゼ(蛋白質分解)
ホスファターゼ(細胞、細胞膜の溶解;核酸、その関連の化合物を切断)
マンダラトキシン(神経毒;神経膜の表面で起きるナトリウムイオン の流
れを特異的に停止)
アレルギー 作用:ホスホリパーゼA2、ヒアルロニダーゼ、プロテアーゼ等の酵素
類がアレルギーの原因となる。低分子ペプチドの関与は不明
である。
11)
・アナフィラキシー反応:一般にハチ毒に対するIgE抗体により起こるが、それがす
べてではない。 7)
(アナフィラキシー反応を生じた750人中65人は初めての
刺傷によるものであった)
MCD(肥満細胞脱顆粒)ペプチドのような毒成分による直接
作用が関与している可能性もある。 16)
10.体内動態
[作用発現]
毒性発現 は速い。
アナフィラキシー反応は通常数分∼十数分以内
遅延性反応(血清病様)は10∼14日。
死亡するのは、刺傷後1時間以内が多い。
19)
11.中毒症状
・ハチ毒の直接作用によるものと、抗ハチ毒抗体との結合によるアレルギー反応が
ある。
・局所反応が異常に強い場合は、局所アレルギー反応の可能性がある。次回アナ
フィラキシー 反応を起こす危険性は5-10%とされる。 16)
・局所症状:通常疼痛、紅斑、腫脹が生じ、痛みは数時間から1日で消失し、かゆみを
伴う硬結を残す。
・全身症状:直接作用;刺傷数が多い時や、小児などにみられる 。
頭部や頸部の刺傷では毒成分が拡散しやすいので、局所症状
が軽くても全身症状が出現することがある。 19)
アナフィラキシー 反応;通常数分∼十数分以内に発現
一般人で0.12%、林業従事者 で14.4%の可能性10)
呼吸不全、心不全で死亡することもある。 16)
Mullerのハチ刺傷によるアレルギー反応の分類 19)
grade 1:全身の蕁麻疹、痒み、倦怠感、不安感
grade 2:上記に加えて、次の2つ以上の症状
血管性浮腫(単独でもgrade 2 に該当)、胸部圧迫感 、嘔気、
嘔吐、下痢、腹痛、めまい
grade 3:上記に加えて、次の2つ以上の症状
呼吸困難、喘鳴(これらは単独でもgrade 3 に該当)、
嚥下困難、構語障害、嗄声、脱力、錯乱、恐怖感
grade 4:上記に加えて、次の2つ以上の症状
血圧低下、虚脱、意識低下、失禁(尿、便)、チアノーゼ
遅延性反応(10∼14日後に血清病様反応、但し日本では報告はない) 7)
(1)循環器系:頻脈、心不全
7)
心筋梗塞;刺傷数が多い場合。まれ 16)
血圧上昇;刺傷数が多い小児例で報告あり 16)
アナフィラキシー反応の場合・・・血圧低下、虚脱、不整脈、チアノーゼ、
心筋梗塞(まれ)16)
(2)呼吸器系:呼吸困難
アナフィラキシー反応の場合・・・声門浮腫、喘息様症状、呼吸困難、
肺水腫 16)
咽頭刺傷・・・浮腫により呼吸困難 16)
(3)神経系:頭痛、けいれん、昏睡
16)
アナフィラキシー反応の場合・・・不安感、錯乱、恐怖感、意識低下
遅延性反応の場合・・・発熱、倦怠感、頭痛
(4)消化器系:悪心、嘔吐、下痢、唾液分泌過多
アナフィラキシー反応の場合・・・嘔気、嘔吐、下痢、腹痛 19)
(6)泌尿器系:多尿
急性腎不全;スズメバチによるものが日本でも報告されている。
刺傷数が多い場合にまれにみられる。 7,9)
溶血及び(または)横紋筋融解、または直接の毒作用に
よる可能性がある。 16)
タンパク尿;刺傷数が多い小児例で報告あり 16)
(7)その他:
*皮膚:刺傷部の疼痛、紅斑、腫脹、硬結、かゆみ
皮下出血、壊死を起こすこともある。
局所アレルギー反応の場合・・・痛み、10cm以上の腫脹が数日続くことがあ
る。 16)
アナフィラキシー・遅延性反応の場合・・・全身の蕁麻疹、発赤
*眼:眼球刺傷(角膜)・・・角膜浮腫、潰瘍、充血、痛み、瘢痕、線状角膜炎 16)
浅ければ限局性の白斑、ひどい場合は虹彩炎、毛様体炎、角膜
知覚鈍麻 、前房蓄膿、散瞳、虹彩の局部脱色、緑内障、白内障、視
束炎、全眼球炎などを起こす。
眼球刺傷(角膜以外 )・・・痛み、腫脹、流涙、充血、結膜浮腫 16)
眼に入った場合(スズメバチは毒液を空中に霧のように放出し、これが
眼に入ることがある)・・・激痛、角膜障害、大量では失明の恐れもある
15)
*鼻:アナフィラキシー反応の場合・・・鼻腔充血 16)
*その他:リンパ腺炎、リンパ節炎、
播種性血管内溶血;スズメバチによる刺傷数が多い成人例で報告あ
り 16)
溶血及び横紋筋融解;キスズメバチに175カ所刺傷後
7)
血小板減少性紫斑病;刺傷数が多い事例で報告あり 16)
遅延性反応の場合・・・リンパ節腫大、関節痛、多発性関節炎
12.治療法
(1)応急処置
A.針が残る場合は除去する(つまむと毒液を注入するので指などではじきとば
す)
B.石鹸と水で洗う。
C.四肢の刺傷の場合は、毒の拡散防止のために中枢側を軽く緊縛する。
16)
D.抗ヒスタミン軟膏の塗布(アンモニアが有効であるとの記載は最近の報告に
はない)
E.痛みがひどければ水で冷やす。
(2)医療機関における処置・治療
7,10,12)
呼吸循環管理
A.局所症状のみの場合:
疼痛:抗セロトニン剤(ペリアクチンなど)、抗キニン剤(ホモクロミン など)
キシロカインスプレー、キシロカインで希釈したステロイド注射
腫脹:アイスパックが有効(1回15分使用し、15分休む)
抗ヒスタミン剤、抗プラスミン剤(トランサミンなど)
腫脹が強い場合はステロイドの経口投与
刺傷数が多い場合は、必要であれば輸液などの対症療法を行い、血尿や腎不
全などの兆候に注意して経過をみる。 16)
B.軽症全身症状の場合(5∼15分後より全身に蕁麻疹が出現し、時に軽度の悪心、
寒気、動悸、不安、息苦しさを伴う場合)
12)
(1)輸液路の確保
(2)強力ネオミノファーゲンC20mlとセファランチン10mgの静注
(3)症状によりデキサメタゾン4∼8mgを5%ブドウ糖またはソリタT3 200∼
500 mlに加えて輸液しながら観察する。
(4)全身のそう痒に対しては、抗ヒスタミン 剤の投与
(5)セレスタミン6錠、セファランチン6∼9mg、グリチロン6錠を分3で2∼3
日処方する。
C.中毒症状の強い場合、アナフィラキシーショック、喉頭浮腫や気道閉塞の場合
(1)気道の確保と酸素吸入
(2)輸液路の確保と輸液:乳酸加リンゲル
(3)アドレナリン注射:エピネフリン1000倍液(ボスミンR0.1%)の0.2∼0.5mlを
筋肉内注射をしてよくもむ。症状に応じて10∼15分毎に
反復する。
必要であれば
(4)ステロイド剤の投与
(5)気管支拡張剤の投与:
気道狭窄症状がみられた場合は、アミノフィリン250mgの静注
(5∼10mg/kg/分)
必要に応じてβ刺激剤(塩酸プロカテロール、硫酸サルブタモール、臭化
水素酸フェノテロール等)の噴霧吸入 を行う。
(6)抗ヒスタミン剤:
全身そう痒、蕁麻疹、声門浮腫には、必要に応じて塩酸ジフェンヒドラミ
ン2mg/kgを緩徐静注 。
D.咽頭刺傷:浮腫により呼吸困難を生じるので危険
気管内挿管と呼吸の補助
ジフェンヒドラミン1∼1.5mg/kg、メチルプレドニゾロン0.5mg/kgを6時間
毎に投与
E.眼球刺傷:ステロイド眼注(著効あり。処置が早い程消炎効果は強い)
虹彩炎が強い場合はアトロピン点眼
F.その他:抗炎症剤、β遮断剤の使用は毒作用を強める可能性がある。
G.遅延性反応 (発熱、リンパ節腫大、倦怠感、頭痛、蕁麻疹、多発性関節炎等の血清
病様反応)
・血清病と同様の治療を行う。
7)
・蕁麻疹:抗ヒスタミン剤の投与、プレドニゾロン40mg/日 5∼10日間投与
H.予防:全身反応が強くハチ毒特異抗体陽性例には減感作療法。但し米では行わ
れているが、日本の現状ではほとんど 行われていない。
8)
参考)
減感作療法 :ハチ毒抗原を皮内反応閾値の濃度から少しずつ増量しながら、注射
を繰り返し、維持量に達したら注射回数を減らし効果を維持する。 14)
作用機序は十分には解明されていないが、一説にはIgG型抗体がで
き、これが侵入アレルゲンと結合してアレルゲンを中和し、マスト
細胞表面に固着しているIgE抗体との結合を阻止すると考えられ
ている。
13,14)
減感作療法の問題点
8)
(1)ハチ毒抗原は輸入品で入手に約6カ月を用し、種類も限られる。
(2)保険がきかなく 高価。
(3)維持療法の継続期間について結論がでていない 。
(4)スズメバチではIgGが逆にハチ毒アレルギー症状を起こす可能性が
ある。
ハチ毒抗原:Albay Pure Venom(Dome/Hollister-Stier,UK),
Pharmalgen(Pharmac,UK) 等
13)
減感作療法施行例:Hollister-Stier 社製のハチ毒を鳥居薬品を通じて入手
し、2例に使用。 17)
(1回刺されてできた抗体は通常3年位で消えるが、間をおかずに反復して
刺された場合には、アレルギー反応を起こす人と、逆に免疫ができて局所反
応が減少する人がある)
13.中毒症例
14.分析法
*アレルギーに関する検査:
・皮膚反応、IgE-RAST、白血球ヒスタミン遊離試験がハチ過敏症の診断に用いられ
る。 10)
・IgE-RASTが陽性であればハチ過敏症で、陰性でも皮膚反応陽性の場合はハチ過敏
症と診断する。
・スズメバチ、アシナガバチ間には共通抗原性があり、ミツバチとの間にはないか
少ない。
・皮膚反応、白血球ヒスタミン 遊離試験:日本では医薬品としてはアレルゲン は販
売されていないので実際には難しい。
・IgE-RAST: スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチについてSRL,大塚アッセイ、北里
ラボ、三菱油化ビーシーエル 等で検査を行っている。
15.その他
[参考資料]
1.川瀬健二:日本医事新報,3159:150,1984
2.川瀬健二:日本医事新報,3263:142-143,1986
3.松浦誠:朝日新聞,10月21日,1982
4.加納六郎:日本医師会雑誌 ,89(9):1576,1983
5.辻村玄弘,他:腎と透析,16(3):351-354,1984
6.POISINDEX:HYMENOPTERA STINGS,55TH EDITION,1987
7.POISINDEX:HYMENOPTERA STINGS,65TH EDITION,1990
8.大城陽一,他:救急医学,13(7):885-888,1989
9.吉田哲,他:救急医学,13(9):1161-1164,1989
10.土井康司:救急医学,12(10):1547-1550,1988
11.安藤幸穂:中毒研究,2:131-137,1989
12.安藤幸穂:日本医事新報,3403:135,1989
13.Reynolds J.E.F.:Martindale The Extra Pharmacopoeia,29th edition,
The Pharmaceutical Press,1989
14.上田英男,他:内科学第3版,朝倉書店,1986
15.松浦誠:スズメバチはなぜ刺すか,北海道大学図書出版会 ,1988.
16.POISINDEX:HYMENOPTERA STINGS,VOL.90,1996.
17.熊田芳文,他:中毒研究.7,161-164,1994.
18.中嶋暉躬:遺伝.40(9),28-33,1986.
19.Mosbech H et al:Handbook of clinical toxicology of animal venoms
and poisons.CRC Press,1995.
IDO12200
16.作成日
961127
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