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放線菌由来のマクロライド抗生物質 ossamycin の合成研究

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放線菌由来のマクロライド抗生物質 ossamycin の合成研究
放線菌由来のマクロライド抗生物質
ossamycin の合成研究
2005 年度
沓村 憲樹
目次
序論
第1章 Polyol Subunit の合成研究
第1節 逆合成解析
第2節 アルデヒド 8 の合成
第3節 C6−C7 位不斉点構築の検討 ①
第4節 C6−C7 位不斉点構築の検討 ②
第5節 C4−C5 位不斉点構築の戦略
第6節 C4−C5 位不斉点構築の検討 ① (route A)
第7節 C4−C5 位不斉点構築の検討 ② (route B)
第2章 L-Ossamine 前駆体の合成とグリコシル化の検討
第1節 研究の背景
第2節 N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine (49) の合成
第3節 N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine (49) のグリコシル化
第3章 Spiroketal Subunit の合成研究
第1節 逆合成解析
第2節 エポキシド 55 の合成
第3節 ジチアン 57 の合成
第4章 結論
Experimental Section
General
Chapter 1
Chapter 2
Chapter 3
引用文献および註
謝辞
……………1
……………6
……………6
……………9
…………12
…………14
…………17
…………19
…………20
…………24
…………24
…………26
…………28
…………30
…………30
…………31
…………35
…………36
…………37
…………37
…………38
…………63
…………68
…………78
…………84
Abbreviations
Ac
9-BBN
Bn
Boc
Bu
Bz
CSA
DABCO
DDQ
DET
DIBAL
DMAP
DMF
DMSO
ee
Et
Imid. or Im
mCPBA
Me
Ms
MS4A
NMO
Ph
Piv
PMB
PMP
PPTS
Pr
pyr.
TBAF
TBDPS
TBHP
TBS
TES
Tf
THF
Thr
TMS
TPAP
Tr
Troc
Ts
acetyl
9-borabicyclo[3.3.1]nonane
benzyl
tert-butoxycarbonyl
butyl
benzoyl
10-camphorsulfonic acid
1,4-diazabicyclo[2.2.2]octane
2,3-dichloro-5,6-dicyano-1,4-benzoquinone
diethyl tartrate
diisobutylaluminum hydride
4-dimethylaminopyridine
N,N-dimethylformamide
dimethyl sulfoxide
enantiomer excess
ethyl
imidazole
m-chloroperbenzoic acid
methyl
methanesulfonyl
molecular sieves 4 Å
4-methylmorpholine N-oxide
phenyl
pivaloyl
4-methoxybenzyl
p-methoxyphenyl
pyridinium 4-toluenesulfonate
propyl
pyridine
tetra-n-butylammonium fluoride
tert-butyldiphenylsilyl
tert-butylhydroperoxide
tert-butyldimethylsilyl
triethylsilyl
trifluoromethanesulfonyl
tetrahydrofuran
threonine
trimethylsilyl
tetra-n-propylammonium perruthenate
trityl
2,2,2-trichloroethoxycarbonyl
4-toluenesulfonyl
序論 1, 2)
「放線菌が産生する大環ラクトンに塩基性の糖が結合する一連の抗生物質の総
称をマクロライドと呼ぼう。」ノーベル化学賞受賞者 Woodward によってこのよ
うに提唱されてから、既に半世紀を経ようとしている。今日では、マクロライ
ドは「中員および大員環ラクトンを含む天然物の総称」としてより広い概念で
用いられるようになり、作用の異なる多くの物質が含まれる。
マクロライドを語る上で欠かせないものは、1952 年、米国の McGuire らによ
って、Strepomyces erythreus の産生物質から発見された erythromycin(Fig. 1)で
ある。翌年日本に導入され、猩紅熱、赤痢、髄膜炎、梅毒、百日咳などに臨床
応用されてきたこの時期は、化学療法の「黎明期」として位置づけられる。
Erythromycin は、わが国で抗生物質の臨床開発が系統的に行われはじめた最初の
抗生物質であり、特に、ペニシリンの効かない感染症に対しては重篤な副作用
もなく、今でも安心して使える抗生物質の一つとして知られている。
マクロライドの歴史をもう少し紐解いてみる。当時、抗生物質の代名詞でも
あったペニシリンによるアナフィラキシーショック(ペニシリンショック、1956
年)が初めて社会的な問題となり、また、
「抗生物質の使用基準」の撤廃(1961
年)による使用制限緩和の追い風が吹いた時期は、間違いなくマクロライドの
「全盛期」であったと言える。この時期マクロライドは、ブドウ球菌感染とレ
ンサ球菌感染のほかに、インフルエンザ菌感染や赤痢、さらにマイコプラズマ
肺炎に対する特効的薬剤として繁用された。しかしながら時代は「受難の時期」
へと移る。70 年代末から 80 年代は、josamycin(Fig. 1)など 16 員環マクロライ
ドの登場にもかかわらず、セフェム系抗生物質(β−ラクタム環と 6 員環からな
る 7−アミノセファロスポラン酸を基本骨格とした抗生物質の総称)の増加の陰
となってマクロライド使用が著しく減少した。勿論これには、世の中にマクロ
ライド系抗生物質に対する耐性溶連菌が増加したという背景もある。
ところがその後、erythromycin などを化学的に修飾した半合成型マクロライド
薬物(種々のプロドラック型 erythromycin、14 員環の clarithromycin、15 員環の
azithromycin(Fig. 1)など)が開発され、キャンピロバクター菌やレジオネラ菌、
さらにはクラミジア感染症に対しても本薬剤の適応が拡大されたため、再びマ
クロライド系抗生物質は臨床医の注目を集めるようになった。臨床応用分野の
拡大とマクロライド新作用研究の発展が再び勢いづいてきた昨今、時代を「ニ
ューマクロライド時代」と呼んでも差し支えないのではなかろうか。
1
O
HO
OR OH
OH
Me2N
NMe2
HO
O
O
O
HO
HO
OH
MeO
O
OMe
O
NMe2
HO
O H
OH
O
OH
O
O
Josamycin
O
O
O
R=H : Erythromycin
R=Me : Clarithromycin
O
OH
HO
HO
HO
OAc
O
N
HO
OMe
OH
Azithromycin
Fig. 1
そのようにして再び全盛を迎えたマクロライド研究だが、近年は従来の 14∼
16 員環より巨大なマクロライド抗生物質もまた注目され始めた。20 員環の
apoptolidine(Fig. 2)や 26 員環の oligomycin 類(Fig. 2)などがその代表例であ
る。これらの天然物は、エネルギー代謝であるミトコンドリアによる ATP 生成
過程(酸化的リン酸化)を阻害することや、新しい細胞選択的抗腫瘍剤となり
得る可能性が確認されている。
OH
HO
MeO
O
O
O
OH
H
MeO
HO
O
OH H
O
O
OMe
O
OH
Apoptolidin
O
O
OH
OMe
HO
R3
OH
O
OH O
Oligomycin A
O
Oligomycin B
Oligomycin C
Oligomycin E
O
Et
R4
O
R2
1
O R OH
5
R
Oligomycin F
Rutamycin A
Rutamycin B
Fig. 2
2
R1 R2 R3 R4 R5
Me H OH H2 Me
Me H OH O Me
Me H H H2 Me
Me OH OH O Me
Me H OH H2 Et
H
H
H OH H2 Me
H H H2 Me
Ossamycin(Fig. 3)は、そのような新世代マクロライドの一つと言える。
Ossamycin は、1965 年に南米土壌サンプルから単離された当時新種の放線菌、
Streptomyces hygroscopicus var. ossamyceticus の 2 次代謝産物として発見され 3)、
1996 年、X 線結晶構造解析によってその構造が決定された 24 員環マクロライド
抗生物質である 4)。Apoptolidin や oligomycin 類と同様、ossamycin は、ミトコン
ドリア F0F1-ATPase を阻害することによりその生理活性を発現することが見出さ
れており、また近年、米国の NCI(National Cancer Institute)によるスクリーニ
ングの結果、ossamycin を含めたこれら類似のマクロライド類は、37000 もの抗
生物質の中で上位 0.1%に入る癌細胞に対する特異性を持っていることが報告さ
れた 5)。
OH
HO
OH
O
OH
O
H
OH
O
Me2N
O
O
H
O
OH
O
HO
H
Ossamycin
Fig. 3
しかしながらこれまでのところ、ossamycin の合成研究に関する報告は、筆者
らの研究以外では未だに例がない 6)。筆者はその考えられる理由として以下の 4
点を挙げる。
1) ミトコンドリア F0F1-ATPase 阻害活性を示すものの、ある細胞に対するその
選択的特異性に関する研究は、以前まで積極的には行われてこなかった。
2) 単離当時、鼠の細胞に対して抗菌活性、抗原虫活性は示したが、抗腫瘍活性
は示さなかった為、近年の活性試験の結果が報告されるまでは抗癌剤として
の研究対象から外れていた。
3) 放線菌の代謝産物であるため、菌の発酵培養によって十分量のサンプルを確
保することが可能だった。
4) 1990 年 Evans らによって、ossamycin の構造と非常によく似た天然物、
3
cytovaricin(Fig. 4)の全合成が達成された 7)。
実際のところ、合成に値するほどの魅力的な活性が見出されなかったためか、
それとも早い段階で類似天然物が効率的に全合成達成されたためか、あるいは
構造決定に時間がかかったためか真偽の程はわからないが、少なくともこれま
で ossamycin の合成研究事例が他に報告されていないことは事実である。そこで
筆者は、まず、Evans らの合成法とは全く異なった方法で、ossamycin の初の全
合成達成を目指すこととした。そして将来的には、その全合成研究で得られた
知見を生かして、未だ全合成が達成されていない A82548A、dunaimycin D2S、
A59770A(Fig. 4)などのような類似マクロライドを含めた関連類縁体の全合成
に挑み、構造活性相関の研究へと発展させたいと考えている。
OH
HO
O
HO
OH
HO
O
OH
O
H
OH
O
OH
O
H
OH
O
OH
O
O
HO
Me2N
OMe
O
OH
O
O
O
H
OH
O
H
H
H
A82548A
Cytovaricin
OH
Me2N
O
O
OH
O
OH
O
OH
OH
OH
H
HO
O
HO
O
OH
OH
HO
OH
O
O
O
O
H
OH
OMe
O
O
O
OH
O
OH
O
O
H
HO
H
OMe
Dunaimycin D2S
As published,
without stereochemistry
Fig. 4
4
A59770A
Proposed structure:
Stereochemisty by analogy
以上の研究背景を踏まえて、第1章では ossamycin の構成アミノ糖を除いた左
半分ユニット(polyol subunit)の合成研究、第2章では構成アミノ糖、L-ossamine
に関する研究、そして第3章では ossamycin の右半分ユニット(spiroketal subunit)
の合成研究について述べる。
創薬(優れた医薬品の開発)の推進は、国のビッグプロジェクトとしても期
待されている。この世に未だかつてないまったく新しい薬物を創り出すという
ことは、知的に大変刺激されることであるばかりでなく、様々な意味で人類の
将来に大きく関わっていくことであると筆者は考える。
5
第1章
第1節
Polyol Subunit の合成研究
逆合成解析
Ossamycin(1)を合成するにあたり、Scheme 1 のような合成計画を立てた。
46
OH
HO
O
1
33
macrolactonization
OH
OH
30
47
OH
HO
1
6
glycosylation
43
Me2N
8
O
41
OH
O
O
O
O
23
H
OH
10
OH
H
O
OH
O
19
HO
HO
48
OH
25
21
H
16
35
O
23
H
HO
21
38
HO
28
O
OH
O
19
polyol subunit 2
35, 36
H
44, 45
H
O
41
15
Ossamycin (1)
OH
OH
43
olefination
OH
34
spiroketal subunit 3
38
Me2N
L-ossamine (4)
Scheme 1. Retrosynthetic Analysis of Ossamycin (1)
筆者は、ossamycin(1)のアグリコン部 は左半分の polyol subunit 2 と右半分
の spiroketal subunit 3 のオレフィン化、およびマクロラクタム化を経て合成する
ことが可能であると考えた。L-Ossamine(4)とのグリコシル化は、活性試験へ
の応用が利くように、アグリコン部を合成した後の段階で行うこととした。次
に、polyol subunit 2 の逆合成解析を Scheme 2 に示す。
6
PO
OH
O
1
OP
OMe
OBn
OBn
BnO
Ossamycin (1)
MeO2C
6
7
OTES
9
8
OTBDPS
OH OBn
6
HO
OTBDPS
16
5
OBn
(P: Protecting Group)
OBn
OTES
OHC
OTBDPS
OHC
8
OH OBn
9
OTES
10
OTBDPS
OBn
7
8
O
OBn
TBDPSO
HO
OMe
HO
OBn
9
HO
O
OBn
OMe
OBn
10
OH
O
8
OMe
OH
methyl α-D-glucopyranoside (11)
HO
9
Scheme 2. Retrosynthetic Analysis of the Protected Polyol Subunit 5
Polyol subunit 2 は C4 位から C10 位へと 7 連続の不斉点を有し、C8 位にはア
ミノ糖 L-ossamine(4)がグリコシド結合している。この cytovaricin7a-d)と共通す
る、そしておそらくは dunaimycin D2S8)や A59770A とも共通するであろう 7 連
続不斉炭素骨格をどのようにして構築していくかが、筆者の合成研究の鍵とな
る。そこで筆者は容易に入手可能な D-グルコースを出発原料として、その糖の 2
位、3 位を ossamycin(1)の C8 位、C9 位の不斉源とすることとした。そして炭
素鎖を逐次段階的に伸長し、Sharpless 不斉ジヒドロキシル化反応 9)や Sharpless
不斉エポキシ化反応
10)
、Brown の不斉クロチルボレーション
11)
などを組み合わ
せていくことで、7 連続不斉炭素骨格を構築し、polyol subunit 保護体 5 の合成を
達成することを目指した。なお、C16−C17 位間におけるオレフィンカップリン
グに関しては、最初の試みとしてオレフィンメタセシス反応の利用を考えてい
るが、合成手法をよりフレキシブルなものにするために C16 位に水酸基を導入
しておくこととした。
先述した通り、Evans らは彼ら独自の手法であるオキサゾリジノン法 12)を有効
に活用して、既に cytovaricin の収束的な全合成を達成している 7e)。これに対し、
筆者の段階的な合成手法は、合成工程数が多くなるという欠点が予想される。
しかしながらその一方で、各不斉点の絶対立体化学を確実に制御していくこと
を狙った本戦略は、将来、臨床応用研究において様々な誘導体を合成するため
7
の有力な手段になり得ると筆者は考える。そこでまず、出発原料 11 より既知の
工程を経て化合物 10 へと導き
13)
、さらに炭素鎖を伸長して化合物 9 とした後、
開環してアルデヒド 8 を得ることを目指した。そして、このアルデヒド 8 より、
化合物 7、6 へと順次炭素鎖を伸長しつつ、不斉点を構築していくことを計画し
た。
8
第2節
アルデヒド 8 の合成 14)
筆者は、出発原料 methyl α-D-glucopyranoside(11)の 2 位、3 位を、polyol subunit
5 の C8 位、C9 位の不斉源として利用することを考えた。これよりアルデヒド 8
へと導くためには、polyol subunit 5 の C10 位となる、糖の 4 位へ立体選択的にメ
チル基を導入する必要がある。そこで筆者は、吉村らによって開発された既知
の方法にしたがって化合物 10 を合成した 13)(Scheme 3)。
HO
OH
O
a
O
OH
Ph
OMe
OH
methyl α-D-glucopyranoside (11)
c
HO
O
OBn
d
TrO
HO
14
f
TrO
HO
O
OBn
OMe
OBn
17
O
OBn
OMe
OBn
13
O
12
OMe
OBn
HO
Ph
OMe
OH
O
HO
O
b
O
HO
g
HO
O
OBn
e
TrO
O
O
OBn
OMe
OBn
15
OMe
OBn
16
O
OBn
OMe
OBn
10
Scheme 3. Reagents and conditions14): (a) ZnCl2, PhCHO, 65%. (b) BnBr, NaH/DMF,
92%. (c) 1 M aq. HCl/acetone-H2O, 95%. (d) TrCl, DMAP/pyr. (e) (COCl)2, DMSO,
Et3N/CH2Cl2. (f) MeLi/Et2O, 99% in three steps. (g) 70% aq. AcOH, 100%.
次に得られた化合物 10 よりアルデヒド 8 を合成した(Scheme 4)。すなわち、
化合物 10 の 6 位水酸基を 2 工程でヨウ素化して 18 とした後、エタノール還流
下、亜鉛還元を伴う縮環反応 15)を経て 5 員環化合物 19 を合成した。次に 19 を
9-BBN によってヒドロホウ素化、生じた 1 級水酸基を Swern 酸化した後、
1,4-butanediol から合成したホスホニウム塩 20 を作用させて炭素鎖を伸長した。
得られたおよそ 2:1 の E,Z-異性体混合物を水素添加して化合物 9 を得た。続い
て、9 を 3 工程で開環してジオール 21 とした後、1 級、3 級水酸基を TES 保護
して di-TES 体 22 を得た。この後、筆者の修士課程の研究では、1 級 TES 基の選
択的脱保護によってアルコール 23 とし、次に Dess-Martin 酸化を行うことで目
9
的のアルデヒド 8 を合成したが 14)、di-TES 体 22 をそのまま Swern 酸化に附すこ
とで、アルデヒド 8 を直接得ることが出来た
16)
。なお、この酸化反応が進行す
る理由は、TES 基が立体的に比較的小さいため、クロロスルホニウム塩のよう
な求電子剤と反応し得るためと考えられる(Fig. 5)。
HO
a
O
OBn
HO
OMe
OBn
10
I
O
OBn
O
OBn
b
OMe
OBn
18
HO
c
OMe
OBn
19
PPh3
I
TBDPSO
20
O
OBn
TBDPSO
OMe
f
OTBDPS
OBn
e
OTBDPS
OBn
OTES
TESO
OH
HO
OBn
9
OBn
OBn
d
OBn
21
OTES
HO
OTBDPS
OBn
22
23
g
OBn
OTES
h
OHC
OTBDPS
OBn
Scheme 4.
8
Reagents and conditions: (a) (i) TsCl/pyr., 99%; (ii) NaI/DMF, 92%. (b) (i)
Zn powder/EtOH; (ii) Amberlyst 15E/MeOH, 71% in two steps. (c) (i) 9-BBN/THF,
then H2O2, NaOH/aq., 97%; (ii) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2; (iii) 20, n-BuLi/THF;
(iv) H2, 10% Pd-C/EtOH, 95% in three steps. (d) (i) Et2O·BF3/Ac2O; (ii) K2CO3/MeOH;
(iii) NaBH4/MeOH, 93% in three steps. (e) TESOTf, 2,6-lutidine/CH2Cl2, 100%. (f)
AcOH-THF-H2O (8/8/1), 71%. (g) Dess-Martin periodinane, NaHCO3/CH2Cl2, 97%.
(h) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2, 95%.
10
Cl
Et3Si
R
O
Et3N
(−HCl)
Et3Si
R
O
S Cl
Cl
O
R
−Me2S
S
S
Cl
R
O
S
Cl
O
R
H
−Et3SiCl
H
Fig. 5
以上、ossamycin(1)の polyol subunit 5 を合成する上で重要な中間体と考えら
れる、C8−C10 位不斉点を有するアルデヒド 8 の効率的な合成法を確立した。
11
第3節
C6−C7 位不斉点構築の検討 ①
次に、C6 位、C7 位の不斉点構築について検討した(Fig. 6)。アルデヒド 8 よ
り、C6 位にメチル基、C7 位に水酸基を有し、その後も増炭可能な誘導体 7 を合
成するにあたって、二つの不斉点を同時に構築することが出来れば合成指針上、
非常に効率的と言える。
OBn
OHC
8
OBn
OTES
OTBDPS
10
OBn
OHC
6
7
8
OP
8
OTES
OTBDPS
OBn
7
P: Protecting Group
Fig. 6
そこでまず、最初の計画に従って、アルデヒド 8 に対し Brown の不斉クロチ
ルボレーション
11)
を行った(Scheme 5)。試行錯誤の末、目的の構造を有した
erythro-β-メチルホモアリルアルコール 24 を得ることは出来たが、反応系が複雑
化してしまい、その収率は 29%と低いものであった。また、この生成物 24 はお
よそ 1:1 のジアステレオマー混合物として得られ、おそらく C6 位メチル基と
C7 位水酸基が互いに Syn の関係にある 2 種と思われるが、この選択性の低さも
重大な問題であった。
OBn
OBn
OTES
OHC
a
OTES
OTBDPS
OBn
OTBDPS
OH OBn
8
B
2
25:
24
low yield
non-selectivity
Scheme 5. Reagents and conditions: (a) 25, n-BuLi/THF-Et2O, then H2O2, NaOH/aq.,
29%, 1:1 diastereoselectivity.
次に、Evans のアルドール反応 12)を検討した。D-Phenylalanine より 3 工程を経
て誘導したオキサゾリジノン 26 に対し、ルイス酸 Bu2BOTf を用いてアルドール
反応を行った(Scheme 6)。ところが、反応温度や時間を種々検討したが反応は全
く進行しなかった。おそらく隣接するベンジルエーテルの立体障害が原因だと
思われる。この立体障害がオキサゾリジノンの基質への接近を妨げていると考
12
えられる。
OBn
OTES
OHC
OBn
a
OTBDPS
OBn
8
OTBDPS
O
O
O
OH
OBn
N
O
OTES
XN
27
No Reaction
Bn
XN= oxazolidone auxiliary
26
Scheme 6. Reagents and conditions: (a) 26, Bu2BOTf, Et3N/CH2Cl2.
また、Scheme 7 に示す方法も検討した。すなわち、アルデヒド 8 と Z-選択的
Horner-Emmons 試薬 2817)を用いて増炭し、DIBAL-H で還元して Z-アリルアルコ
ール 29 を合成した。得られた 29 に対して Sharpless の不斉エポキシ化反応 10)を
行ったところ、望んだ立体を有するエポキシアルコール 30 を単一で得ることに
は成功したが、その収率は 20%と低いものだった。一方、mCPBA を用いたエポ
キシ化は速やかに反応が進行し、84%という収率でエポキシアルコール 30’を得
ることが出来たが、選択性は全く発現しなかった。
OBn
OTES
OHC
OTES
HO
OTBDPS
OBn
OBn
a
OTBDPS
OBn
8
OBn
29
OTES
b
HO
OTBDPS
O
OBn
30
low yield
OBn
c
OTES
HO
OTBDPS
O
Scheme 7.
OBn
30'
non-selectivity
Reagents and conditions: (a) (i) (PhO)2P(O)CH2CO2Et (28), NaH/THF,
94%; (ii) DIBAL-H/CH2Cl2, 95%. (b) Ti(O-iPr)4, D-(-)-DET, t-BuOOH/CH2Cl2, 20%.
(c) mCPBA/CH2Cl2, 84%, 1:1 diastereoselectivity.
13
第4節
C6−C7 位不斉点構築の検討 ②
これまでの検討の結果から、アルデヒド 8 におけるアルデヒド隣接位のベン
ジルエーテルの立体障害が、様々な反応の進行を妨げる要因になっているので
はないかと考えた。それならば第3節後半で検討した、Z-エポキシアルコール
30 を合成した後に位置選択的にメチル基を導入することで、polyol subunit 5 の
C6 位、C7 位を構築する方法論は有効であるように思える。しかし、そのために
はもう少し効率良く Z-エポキシアルコール 30 を合成しなければならない。そこ
で、まず、アルデヒド 8 を Wittig 反応で増炭し、得られた E-オレフィン 31 に対
して不斉ジヒドロキシル化の検討を行った(Scheme 8、Table 1)。この結果、興
味深いことに、本基質においては不斉配位子の有無に関わらず、望みの立体化
学を有するジオール 32 を優先的に得ることが出来た(Entry 1-3)
。さらに溶媒系
を tBuOH-H2O(1:1)から acetone-H2O(10:1)へと変えたところ、その収率
は格段に向上した(Entry 4)。
OBn
OTES
OHC
OBn
a
MeO2C
OTBDPS
OBn
OTES
OTBDPS
OBn
8
OH OBn
31
OTES
see Table 1
MeO2C
OTBDPS
OH OBn
32
Scheme 8. Reagents and conditions: (a) Ph3P=CHCO2Me/PhH, 100%.
14
Table 1. Asymmetric dihydroxylation of 31
OH OBn
OTES
MeO2C
OBn
OTES
Os catalyst
MeO2C
OTBDPS
OBn
OTBDPS
OH OBn
31
32 (desired)
+
0 oC to r.t.
OH OBn
1 day
OTES
MeO2C
OTBDPS
OH OBn
32' (undesired)
Yields Selectivity (32 : 32’)*
Entry Conditions
1
OsO4, NMO
tBuOH-H2O (1/1)
58%
> 15:1
2
AD mix α , MeSO2NH2 tBuOH-H2O (1/1)
57%
1:3
3
AD mix β , MeSO2NH2 tBuOH-H2O (1/1)
28%
15:1
4
OsO4, NMO
100%
> 19:1
9)
9)
acetone-H2O (10/1)
* ratio was determined by 1H NMR spectra
続いて、Table 1 の Entry 4 で選択性良く得られたジオール 32 より 4 工程を経
て Z-エポキシアルコール 30 へと誘導した。すなわち、ジオール 32 を LiBH4 で
還元してトリオールとした後、1 当量の 1,1’-carbonylbis-1H-imidazole をベンゼン
中で作用させることによって、1,2-サイクリックカーボネート 33 を得た。そし
て化合物 33 の 2 級水酸基をメシル化し、これにメタノール中 NaOMe を用いて
1,2-サイクリックカーボネートの脱保護、およびメシル基の脱離を伴う 2 級水酸
基の巻き込みを経て、目的の Z-エポキシアルコール 30 の合成を達成した(Scheme
9)。なお、この工程において Payne 転位などの副反応も起こっていないことは
確認済みである。以上、6 工程を要したが、アルデヒド 8 より Z-エポキシアルコ
ール 30 を高収率、高立体選択的に得ることが出来た。
OH OBn
O
OTES
a
MeO2C
OTBDPS
OH OBn
O
OBn
OTES
O
OTBDPS
OH OBn
32
OBn
33
OTES
b
HO
OTBDPS
O
OBn
30
Scheme 9. Reagents and conditions: (a) (i) LiBH4/THF, 100%; (ii) CO(Im)2/PhH,
81%. (b) (i) MsCl, DMAP/pyr.; (ii) NaOMe/MeOH, 95% in two steps.
15
最後に、得られた Z-エポキシアルコール 30 に対し、Li2CuMe2(CN)を作用させ
て位置選択的にメチル基を導入し、1,3-ジオール 34 を得ることに成功した
18)
。
そして、これまでの一連の反応によって構築された C6 位、C7 位の絶対立体配
置の決定は、1,3-ジオール 34 より 5 工程で化合物 36 へと誘導し、その NOE 実
験によって決定した。すなわち、化合物 34 の 1 級水酸基をトリチル化、2 級水
酸基をメチル化し、水素雰囲気下 Pearlman 触媒によってテトラオール 35 へと誘
導した。次にピリジン中 TsCl を作用させると、1 級水酸基のトシル化を伴う C8
位水酸基の巻き込みが起こり 5 員環を形成、そして C9 位の 2 級水酸基をアセチ
ル化して化合物 36 を合成した(Scheme 10)。Fig. 7 に示すように、C8 位の立体
化学は、出発原料 methyl α-D-glucopyranoside(11)を不斉源としているため確定
しており、この H-8 プロトンと新たに構築された C7 位の H-7 プロトンの間で
NOE 相関が確認され、また C6 位のメチル基プロトンも、H-8 プロトン、H-7 プ
ロトンから NOE 相関が確認された。
OBn
OTES
HO
OBn
OH
O
CH3
c
HO
OTBDPS
OMe OH
Scheme 10.
OTBDPS
OH OBn
30
OH
OTES
HO
OTBDPS
O
b
OBn
a
34
H
OAc
OCH3
35
H
OTBDPS
OH
36
Reagents and conditions: (a) Li2CuMe2(CN)/Et2O, 87%. (b) (i) TrCl,
DMAP/pyr., 86%; (ii) MeI, NaH/DMF, 74%; (iii) H2, Pd(OH)2-C/MeOH-THF (2/1),
53%. (c) (i) TsCl/pyr.; (ii) Ac2O/pyr., 67% in two steps.
9%
6%
O
H8
3%
CH3
6
H
9%
H
7
9 OAc
CH3O
R
36
Fig. 7
16
5%
8
H7
第5節
C4−C5 位不斉点構築の戦略
続いて、化合物 34 のジオールに対して p-anisaldehyde dimethyl acetal を用いて
アセタール保護した後、トルエン中 DIBAL-H 還元を行い、アルコール 37 を得
た。そして 37 を Dess-Martin 酸化によってアルデヒドとした後、Wittig 反応で炭
素鎖を伸長して化合物 38 とした(Scheme 11)。
OBn
OBn
OTES
a
HO
OTBDPS
OH OBn
34
OBn
37
OTES
b
MeO2C
OTBDPS
PMBO
Scheme 11.
OTBDPS
PMBO
OBn
OTES
HO
OBn
38
Reagents and conditions: (a) (i) p-anisaldehyde dimethyl acetal,
PPTS/CH2Cl2, 100%; (ii) DIBAL-H/PhMe, 64%. (b) (i) Dess-Martin periodinane,
NaHCO3/CH2Cl2; (ii) Ph3P=C(Me)CO2Me/PhH, 94% in two steps.
次にこの化合物 38 より、ossamycin(1)の C4 位、C5 位不斉炭素を構築して、
polyol subunit 5 の合成を目指した。
C4 位、C5 位へ不斉点を導入するにあたって、
C6、C7 位の不斉点構築の際に得られた知見を応用することを考えた。すなわち、
化合物 38 の二重結合の近接位には立体的に嵩高い p-メトキシベンジルエーテル
が存在するため、この部位のジヒドロキシル化反応やエポキシ化反応は、β面よ
り高立体選択的に進行するであろうと予測した。そこで、Fig. 8 に示すようにジ
ヒドロキシル化反応を経由する合成戦略と、エポキシ化反応を経由する合成戦
略を立案した。
OBn
6
MeO2C
PMBO
4
MeO2C
OTBDPS
OBn
OBn
OH
OTES
7
5
OP
38
6
OH
7
OTBDPS
OBn
polyol subunit 5
OPMB
P : Protecting Group
route A via asymmetric dihydroxylation
OH
R
5
OH OPMB
route B via asymmetric epoxydation
OH
R
OH
O
5
R
OH OPMB
5
OPMB
oxygen source
inversion
Fig. 8
17
R
5
OH OPMB
不斉ジヒドロキシル化反応を経由する route A は、化合物 38 に対して不斉ジ
ヒドロキシル化を行い、C5 位に生じる 2 級水酸基は光延法などで直接立体反転
させるか、あるいは一度ケトンへと酸化した後、再び不斉還元することによっ
て、目的とする不斉点を構築する方法である。また、不斉エポキシ化反応を経
由する route B は、化合物 38 を還元してアリルアルコールへと導いた後、不斉
エポキシ化を行い、続いて酸素官能基求核剤を C5 位へと位置選択的に導入する
方法である。いずれの不斉反応も、近接する p-メトキシベンジルエーテルの立
体障害の影響を受けて、望む立体化学構造を有する化合物群を高い選択性で得
ることが出来ると考えた。
18
第6節
C4−C5 位不斉点構築の検討 ①(route A)
化合物 38 に対し、不斉ジヒドロキシル化反応を試みた。その結果を Table 2
に示す。
Table 2. Asymmetric dihydroxylation of 38
OBn
OH
OTES
MeO2C
OTBDPS
OH
OBn
OTES
MeO2C
OBn
39 (desired)
Os catalyst
OTBDPS
PMBO
OBn
OPMB
38
+
0 oC to r.t.
OBn
OH
1 day
OTES
MeO2C
OTBDPS
OH
OBn
OPMB
39' (undesired)
Yields Selectivity (39 : 39’)*
Entry
Conditions
1
OsO4, NMO
acetone-H2O (10/1)
33%
4:1
2
OsO4, Me3NO
acetone-H2O (10/1)
40%
4:1
3
AD mix β, MeSO2NH2
tBuOH-H2O (1/1)
No Reaction
4
AD mix β, DABCO
tBuOH-H2O (1/1)
No Reaction
* ratio was determined by 1H NMR spectra
最初に Entry 1 では、ジオール 32 を得た Table 1 の Entry 4 と同様の条件で反応
を行った。しかし予想に反して、その収率、選択性は共に低いものであった。
共酸化剤を Me3NO に変えてみたが、収率が若干向上したのみであった(Entry 2)。
また、この生成物 39、39’は非常に分離が困難であり、様々な誘導を試みたが、
いずれも失敗に終わった 19)。そこで選択性のみでも向上させるため、AD mix β
を用いて不斉ジヒドロキシル化を行ったが、反応は全く進行しなかった(Entry 3,
4)。なお、AD mix βは市販品、試薬を調整したもの 9e)、共に試したが両者に顕
著な違いは見られなかった。さらに、化合物 38 に対してもまた種々の誘導を行
い、それぞれについて AD mix βによる不斉ジヒドロキシル化を試みたが、いず
れも反応は全く進行しなかった
21)
。ここで不斉ジヒドロキシル化反応を経由す
る route A を断念することとした。
19
第7節
C4−C5 位不斉点構築の検討 ②(route B)
続いて、化合物 38 をアリルアルコール 40 とした後、エポキシ化反応を試み
10)
た。すると、Sharpless の不斉エポキシ化反応
では目的のエポキシアルコール
41 を低収率でしか得られなかったが、mCPBA を用いると 41 を 75%という収率
で、しかも目的の化合物を単一で得ることが出来た(Scheme 12)。以前、宮下ら
はアリルアルコールに TES 基が近接している時、これが立体障害となって面選
択的にエポキシ化が進行すると報告したが
21)
、今回の筆者の実験結果は、一般
的に p-メトキシベンジル基の場合も同様のことが起こり得ることを示唆してい
る(Fig. 9)。
OBn
OTES
a
MeO2C
OTBDPS
PMBO
OBn
OBn
OTBDPS
PMBO
38
OBn
40
b
Ti(O-iPr)4, D-(-)-DET
TBHP, MS4A/CH2Cl2
12%
OBn
O
RO
OTES
OTBDPS
PMBO
Scheme 12.
OTES
HO
OBn
Ac2O
pyr.
41, R = H
42, R = Ac
Reagents and conditions: (a) LiBH4/THF, 100%. (b) mCPBA,
NaHCO3/CH2Cl2, 75%.
OMe
Si
O
R
H
Me
H
H
H
O
O
R
H
H
H
O
O
H
H
Me
H
H
O
O
H
Cl
Me
H
H
O
O
O
H
Cl
Fig. 9
20
以上のようにして得られたエポキシアルコール 41、および水酸基をアセチル
保護した化合物 42 に対し、種々の酸素官能基を分子間で C5 位へ位置選択的に
導入する検討を行った(Table 3)
。
Table 3. Asymmetric induction by oxygen source
Ti
OBn
O
OTES
HO
AcO
OTBDPS
PMBO
oxygen source
OBn
O
OBn
OTES
OTBDPS
PMBO
OBn
basic oxygen source
41
42
Entry
Substrate
Oxygen Source
Additive
Solvent
Condition
1
41
PivOH
Ti(OiPr)4
benzene
r.t., 3 d.
2
41
PivOH
Ti(OiPr)4
benzene
70 oC, 1 d.
3
41
PivONa
Ti(OiPr)4
DMF
70 oC, 1 d.
4
41
PivONa
benzene
reflux, 1 d.
benzene
70 oC, 2 d.
benzene
70 oC, 2 d.
Ti(OiPr)4,
Result
15-crown-5
5
41
Bu4NOAc
6
41
BzONa
Ti(OiPr)4
Ti(OiPr)4,
No
15-crown-5
Reaction
7
41
PhCOOH
Ti(OiPr)4
CH2Cl2
r.t., 1 d.
8
41
AcOCs
Ti(OiPr)4
CH2Cl2
r.t., 3 d.
9
42
PivONa
DMF
115 oC, 3 d.
10
42
AcONa
DMF
70 oC, 3 d.
11
42
BzONa
DMF
100 oC, 1 d.
12
42
Bu4NOAc
benzene
reflux, 1 d.
15-crown-5
エポキシアルコール 41 においては、チタニウムイオンによるキレーション効
果によって反応が速やかに進行することを期待して、Ti(O-iPr)4 存在下のルイス
酸酸性条件で反応を行った。Entry 1, 2 では求核試薬としてピバリン酸を作用さ
せた。Entry 3 では試薬の求核性を上げるためにピバリン酸ナトリウムを、Entry
4 では溶媒の DMF によってチタンが失活することを懸念してベンゼン中、クラ
ウンエーテルを添加して反応を行った。Entry 5-8 では、酢酸テトラブチルアン
モニウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸、酢酸セシウムと様々な求核剤を検
討した。しかしながらいずれも反応は全く進行せず、極端に厳しい反応条件に
21
晒すと、基質は瞬時に分解して複雑な反応系を与えた 22)。
アセチル体 42 に対しては水酸基が無保護の場合ほどキレーション効果は期待
出来なく、また、より強い酸性条件下だとエポキシドの開環が起こってしまう
可能性が考えられたので、塩基条件下で反応を行った。しかし、ピバリン酸ナ
トリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸テトラブチルアンモニ
ウム、いずれの求核剤も全く反応は起こらなかった(Entry 9-12)。
筆者は、この比較的安定なエポキシアルコール 41 に対して酸素官能基を分子
間で反応させるのは困難であると判断し、この原因は、先ほど高立体選択的に
mCPBA によるエポキシ化が進行する要因となった近接位の p-メトキシベンジル
エーテルの立体障害にあると考えた。そこで、まず p-メトキシベンジルエーテ
ルの脱保護、続いて脱保護した水酸基を利用して分子内から酸素官能基を反応
させることを考えた。
OBn
O
HO
OTES
OTBDPS
PMBO
OBn
41
OBn
OTBDPS
OBn
43
OTES
MeO2C
OTBDPS
OH OBn
OBn
O
c
OTES
MeO2C
PMBO
O
b
OBn
O
a
44
OTES
MeO2C
OTBDPS
Me2NCOO
OBn
OBn
OH
45
F3B
O
OH
O
O
d
MeO2C
OTBDPS
O
O
O
Scheme 13.
NMe2
OBn
5
Mech.
Reagents and conditions: (a) (i) TPAP, NMO/CH2Cl2; (ii)
Ph3P=CHCO2Me/PhH, 76% in two steps. (b) DDQ/CH2Cl2-H2O (20/1), 95%. (c)
Me2NCOCl, NaH/DMF, 64%. (d) Et2O·BF3/CH2Cl2, 36%.
エポキシアルコール 41 を TPAP 酸化した後、Wittig 反応で増炭して化合物 43
を得た。次に p-メトキシベンジル基を DDQ で脱保護し、ジメチルカルバミルク
ロライドを作用させて化合物 45 を合成した。最後に Et2O·BF3 を室温で作用させ
て、目的とする ossamycin(1)の部分ユニット、polyol subunit 5 の合成を達成し
た(Scheme 13)23)。なお、アリルアルコール 40 を、mCPBA を用いて不斉エポ
キシ化することによって新たに構築された C4 位、C5 位の不斉炭素の絶対立体
22
化学については、最終生成物 polyol subunit 5 の NOE 実験によって確認した(Fig.
10)。C7 位の H-7 プロトンの絶対立体配置は既に決定しており(Fig. 7)、この
H-7 プロトンから C5 位の H-5 プロトンへの NOE 相関が確認されたため、
McDonald らの報告通り 23)、ジメチルカルバメートのカルボニル酸素原子がエポ
キシド付け根の C5 位へ、立体反転を伴う求核攻撃をしたことが証明された。
OBn
OH
4
MeO2C
5
7
O
O
OTBDPS
OBn
polyol subunit 5
O
11%
O
OH
H5
H7
O
O
5%
4 CH3
5
OH
R
CH3
Fig. 10
23
H6
CO2Me
第2章
第1節
L-Ossamine
前駆体の合成とグリコシル化の検討
研究の背景
アミノ糖は天然にも多く存在し、streptomycin や kanamycin を始めとするアミ
ノ糖を構成成分に含むいくつかの天然物は臨床にも広く応用されているが、糖
の 4 位にアミノ基を有する 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose 型の天然物は非常に
数が少ない。2,3,4,6-Tetradeoxy-4-N,N-dimethylamino-threo-hexopyranose(ossamine)
24)
は、ossamycin(1)、dunaimycin D2S8)、spinosyn G25)のような一部のマクロライ
ド構成成分として、2,3,4,6-tetradeoxy-4-N,N-dimethylamino-erythro-hexopyranose
(forosamine)26)は、spiramycin 類
27)
28)
、chimeramycin 類
、shengjimycin 類
29)
の
ような一部の 16 員環マクロライド構成成分として知られているのみである。
さて、ossamine(4)は 1969 年、ossamycin(1)を 30%エタノール中、4 M 塩
酸で還流することによって、初めて天然物より塩酸塩として単離されたが
24a)
、
Stevens らによって既に 1966 年には合成が達成されていた 26)。彼らの合成法は、
出発原料として天然の D-グルコースを用い、合成ターゲットに応じて糖の 4 位
へ立体反転を伴うアジドの導入、そしてアジドを還元するというもので(Scheme
14)、この合成戦略は 1980 年代まで広く活用された
ースを出発原料としてこの合成法が応用された
30)
。L-糖の合成も L-ラムノ
31)
。
MsO
AcO
7 steps
OAcO
OAc
OMs
OAc
3) TsOH
(isolation)
AcOA
DMSO
OEt
O
2) Raney Ni
OMs
OEt
A
1) NaN3
H N
2) NaBH4 2
A
1) KI
O
OAc
O
OEt
TsOH salt
AcO
O
1) reductive
dimethylation Me2N
2) H2SO4
3) Dowex(OH-)
1) base
2) TsCl
OEt
3) NaN3
Scheme 14. Stevens’ synthesis
24
O
OH
D-ossamine
O
OH
Me2N
D-forosamine
さらに、アクロレインと 1-nitro-2-propanol のカップリングによる合成法
β-ヒドロキシ酪酸エステルへアミンの不斉導入を行う方法
ソルビン酸メチルを用いて不斉点を構築する方法
34)
33)
32)
、
、出発原料として
など多くの興味深い
2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose 合成法が報告されている。しかしながらこれら
の合成法は、合成工程数が多い、合成過程において取り扱いが困難な不安定物
質を経由する、コストがかかる、不斉点の制御が困難であるなどの欠点も目立
つ。
筆者はそういった観点を踏まえると、現状では Koskinen らの合成法 35)がもっ
とも効率的かつ実用的であるように思える。
CO2Me
3 steps
L-Thr
O
O
NBoc
84%
66%
glacial acetic acid BocHN
CO2Me
3 steps
NBoc
2 steps BocHN
O
O
60 oC, 6 days
O
OMe
71%
74%
Scheme 15. Koskinen’s synthesis
彼らは、天然に存在するアミノ酸、L-threonine を出発原料とし、6 工程を経て
アミナール保護、炭素鎖の伸長を行った。そして彼らの鍵反応である氷酢酸を
用いて 6 日間加熱する反応によって、脱保護と同時にラクトン環の構築を経て、
目的の 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose を合成した(Scheme 15)。短工程、低コ
ストであるこの合成法は、出発原料に D-threonine を用いることによって、同様
のルートで光学活性体(L-体)も容易に合成することが可能である。筆者は彼ら
の方法を改良して、L-ossamine(4)の合成に利用することとした。
また、ossamycin(1)の全合成に向けて、将来的にアグリコン部とのグリコシ
ル化の検討も行う必要があるが、今のところ 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose の
グリコシル化の報告は 1 例のみであり 36)、その N-methyl-N-Troc-ossamine のグリ
コシル化は収率、選択性共に良いものとは言えない。そこで、ossamycin(1)の
アグリコン部とのグリコシル化は、N-Boc-N-demethyl-ossamine と行うこととし、
最適条件の検討も行うこととした。
25
第2節
N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine(49)の合成
Koskinen らの合成の鍵反応は、氷酢酸によってアミナール保護を脱保護する
と同時に、1 工程でラクトン環の構築まで行えることにある 35)。しかしながらそ
の反面、6 日間も反応時間がかかってしまうという欠点もある。そこで筆者は、
出発原料の D-threonine の水酸基を TBS 基で保護することを試みた。
NHBoc
3 steps
D-Thr
CO2Me
OTBS
46
100%
b
NHBoc
a
O
c
O
CO2Me
OTBS
47
O
OAc
NHBoc
49
NHBoc
48
Scheme 16. Reagents and conditions: (a) (i) LiBH4/EtOH, 99%; (ii) (COCl)2, DMSO,
Et3N/CH2Cl2, 100%; (iii) Ph3P=CHCO2Me/PhH, 100%; (iv) H2, 10% Pd-C/EtOAc,
97%. (b) (i) PPTS/MeOH, r.t., 12 h, 97%; (ii) AcOH/PhH, 100 ºC, 12 h, 81%. (c) (i)
DIBAL-H/PhMe, 100%; (ii) Ac2O/pyr., 92%.
既知の 3 工程に従って 37)、D-threonine の全ての官能基を保護して化合物 46 と
した後、LiBH4 還元、Swern 酸化、Wittig 反応、水素添加と順次反応を行い、炭
素鎖を伸長して化合物 47 とした。そして PPTS によって TBS 基を脱保護した後、
ベンゼン中酢酸で加熱することによってラクトン 48 を得た。ラクトン 48 を
DIBAL-H 還元、得られたラクトールをアセチル化してアセチルグリコシルドナ
ー49 の合成を達成した(Scheme 16)。
26
Table 4. Conversion of 47 to 48
O
NHBoc
1 pot
O
CO2Me
NHBoc
48
OTBS
47
Entry
Conditions
HN
O
TBSO
50
Results
1
AcOH/PhH, 100 oC, 12 h
No Reaction
2
AcOH, PPTS/PhH, 100 oC, 12 h
Mixture, 80% (48:lactam 50 1:2.8)
3
0.5 M TBAF/THF 0 oC, 12 h
Decomposition (TBS cleavage, 20%)
4
0.1 M TBAF/THF r.t., 12 h
Decomposition (TBS cleavage, 20%)
5
HF-pyr./THF, r.t., 12 h
TBS cleavage, 100%
なお、化合物 47 からラクトン 48 へ導く工程においては他にも種々の検討を
行ったが、いずれも満足の行く結果を与えなかった(Table 4)。Entry 1 では TBS
基を除去した後にラクトン化させる条件を TBS 保護体 47 へ適用したが、一部
TBS 基の脱離が確認されたのみで顕著な反応は見られなかった。また、同じ条
件下、触媒量の PPTS 混在させたところ、Boc 基が脱保護したラクタム 50 を優
先的に得る結果となった(Entry 2, 48 と 50 の分離が困難であったため、混合物
の状態で 1H NMR によって生成比を確認した)。Entry 3, 4 では TBAF によって
TBS 基の脱保護、およびその塩基条件で環化を試みたが、いずれも複雑な反応
系を与えるに留まった。Entry 5 では HF-pyridine によって反応を行ったが、TBS
基が外れたのみでそれ以上反応は進行しなかった。おそらく、外れた TBS 基の
残渣が、後に続く環化反応の進行を妨げる要因になっているのではないかと考
えている。結果として、PPTS か HF-pyridine によって一度 TBS 基を脱保護した
後、その残渣を除去してラクトン化を行う方が効率良く反応が進行することが
分かった。
筆者はグリコシルドナーとしてアセチルグリコシド体 49 を合成したが、その
最終工程一つ前のラクトール体を出発原料の D-threonine より 10 工程総収率 75%
で得ることに成功した。これは Koskinen らの 8 工程総収率 41%より遥かに効率
的な合成法である。
27
第3節
N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine(49)のグリコシル化
一般にグリコシル化反応の成否は糖の種類に大きく左右される上に、糖供与
体の脱離基及び保護基、受容体水酸基の求核性、活性化剤、溶媒等の要因が複
雑に絡まることから、それを予見することさえ困難な場合も多い。そこで筆者
は、グリコシルドナー49 と cyclopentanol(51)によるグリコシル化のモデル実
験を行い、目的のαグリコシド 52αを良好な収率、選択性で得るべく、活性化剤
であるルイス酸と反応温度による最適化条件の検討を行った(Table 5)。
Table 5. Condensation between 49 and 51
O
OH
Entry
O
OAc +
CH2Cl2, MS4A
NHBoc
49
O
see Table 5
cyclopentanol (51)
O
+
NHBoc
52α
O
NHBoc
52β
Yields (%)
Conditions*
Products (52α : 52β) s.m. (49)
1
Et2O·BF3 (0.8 eq.), 0 ºC to r.t.
29 (3.5 : 1)
46
2
Et2O·BF3 (6.0 eq.), 0 ºC to r.t.
53 (7.0 : 1)
-
3
Et2O·BF3 (1.0 eq.), -25 ºC to r.t.
79 (4.2 : 1)
10
4
TMSOTf (0.8 eq.), 0 ºC to r.t.
67 (3.0 : 1)
19
5
SnCl4 (1.0 eq.), -25 ºC to r.t.
87 (2.7 : 1)
-
6
AgBF4 (10 eq.), r.t.
41 (5.0 : 1)
40
* All reactions were stirred for overnight.
アセチルグリコシド体 49 と 1 当量の cyclopentanol(51)を MS4A 混在下、脱
水塩化メチレン溶媒中、室温で 1 時間攪拌した後、各々の条件で反応を行った。
ルイス酸を Et2O·BF3 に固定した Entry1-3 では、一般に温度を下げるほど収率が
向上する傾向が見られた。しかしながら、-40 ºC では反応の進行が極端に遅くな
ったため、-25 ºC 程度が妥当であると考える。また、基質の分解も目立ったが、
Et2O·BF3 を過剰に使用した Entry 2 では、高選択的にαグリコシド 52αを得ること
が出来たことは興味深い。同様に、ルイス酸として TMSOTf、SnCl4、AgBF4 を
用いた場合もそれぞれ最適条件を検討した。その各最適条件が Entry 4-6 である。
以上を踏まえると、一般的に SnCl4 を使用したときは最も良い収率を与えるが、
28
その反面、選択性は最も悪く、逆に AgBF4 を使用したときは比較的選択性は良
いが反応が極めて遅いことが分かった。よって、現状では活性化剤として
Et2O·BF3 を用いることが最も妥当であると考えている。今後は、グリコシルドナ
ーまで広く反応最適化条件を探索していく予定である。
29
第3章
第1節
Spiroketal Subunit の合成研究
逆合成解析
Spiroketal subunit 3 の逆合成解析を Scheme 17 に示す。
O
O
23
21
30
HO
H
30
PO
O
OH
O
OP
30
H
O
23
25
55
PO
O
23
25
21
O
21
CHO
propionaldehyde (58)
OH
30
35, 36
I
34
spiroketal subunit 3
OBn
OBn
OP
HO
19
H
HO
56
25
21
H
OH
O
23
OP
53
OP
54
OP
PO
S 25
S
57
P: H or Protecting Group
59 OTBDPS
Scheme 17. Retrosynthetic Analysis of the Spiroketal Subunit 3
Spiroketal subunit 3 を合成するにあたって、まず 6,6-スピロケタール環 53 の合
成を行った後にヘミケタール 5 員環の構築を行うこととした。6,6-スピロケター
ル化合物 53 の前駆体 54 はエポキシアルコール 56 より誘導した化合物 55 と、
propionaldehyde(58)と化合物 59 より誘導したジチアン 57 とのカップリングに
よって合成可能であると考えた。なお、6,6-スピロケタール環の合成に関しては
これまでにも数多くの興味深い合成報告があるが
38)
、筆者の合成においても当
研究室独自の有機電解反応などを利用したオリジナルな手法を組み込んだ合成
法を開発していく計画である。
30
第2節
エポキシド 55 の合成
アルコール 64 の合成ルートを Scheme 18 に示す。
O
OH
a
HO
b
OBn
HO
60
OBn
56
OBn
HO
OBn
HO
see Table 6
OH
62
61
PMP
c
O
d
O
OBn
see Table 7
HO
OPMB
OBn
OH
OBn
PMBO
64
65
63
Scheme 18. Reagents and conditions: (a) Ti(O-iPr)4, D-(-)-DET, TBHP/CH2Cl2, 85%.
(b) n-BuLi, Me3Al/CH2Cl2, 84%. (c) p-anisaldehyde dimethyl acetal, CSA/CH2Cl2,
100%. (d) Me2S·BH3/PhMe, 89%.
cis-2-Butene-1,4-diol をモノベンジル化して得られた Z-アリルアルコール 60 を、
Sharpless の不斉エポキシ化反応 10)に附してエポキシアルコール 56 を合成した 39)。
次に 2 位へ位置選択的にメチル基を導入してエポキシドを開環し、目的の 1,3ジオール 61 を得た。この時のエポキシ開環反応の検討結果を Table 6 に示す。
Table 6. Ring opening reaction of the epoxy alcohol 56
Entry
Yields (%)
Conditions
Products (61 : 62)
s.m. (56)
1
MeLi, CuCN, 0 ºC, 7.5 h.
72 (2.0 : 1)
3
2
MeLi, CuI, -40 ºC, 5.5 h.
86 (1.5 : 1)
-
3
MeMgBr, CuI, -40 ºC, 3.5 h.
90 (3.0 : 1)
9
4
n-BuLi, Me3Al, 0 ºC, 6 h.
84 (1.0 : 0)
-
一般的に 2,3-エポキシ-1-アルコールに対してメチル基を導入する場合、有機
アルミニウム試薬を用いると、C3 位に位置選択的にメチル基が導入されて 1,2ジオールを優先的に与え、逆に、ギルマン型の有機銅試薬を用いると、C2 位に
位置選択的にメチル基が導入された 1,3-ジオールを優先的に得ることが出来る
ことが知られている
40)
(Fig. 11)。勿論、本基質 56 についてのメチル化の検討
もこれまでに数多く報告されているが
40, 41)
、それらの報告例には一定の選択性
31
がないことと、第1章で行った Z-エポキシアルコール 30 に対するメチル化(ジ
オール 34 の合成)と同様の条件で行った Entry 1 の選択性が思いのほか向上し
なかったことから、メチル化の条件をいくつか検討した。すると、Entry 2, 3 の
試薬条件では位置選択性はそれほど変化が見られなかったが、宮下らによって
報告された n-BuLi, Me3Al を用いた方法 40)では、目的とする 1,3-ジオール 61 を
単一で得ることが出来た。最初に n-BuLi が基質と反応するこの反応機構は、Fig.
12 のように提唱されている。またこの反応によって望む 1,3-ジオール 61 を単一
で得ることが出来たため、分離が困難な副生成物の 1,2-ジオール 62 を除去する
ために混合物のまま過ヨウ素酸に晒すなどの手間もかからなくなった。
なお、2:1 程度の位置選択性しか発現していない Entry 1 の条件で、Z-エポキ
シアルコール 30 から単一でジオール 34 が得られた件に関しては、本検討結果
から察するに、おそらく立体障害なども含めて化合物 30 の基質特異性に拠るも
のであると思われる。
OH
R
3
R
O
2
OH
Nu
1,3-diol
substitution at C2
1
OH
Nu
R
OH
OH
1,2-diol
substitution at C3
Fig. 11
Al
R O H
H
O
Al
Fig. 12
続いて、1,3-ジオール 61 のジオールを p-メトキシフェニルアセタールで保護
して化合物 63 とし、選択的に脱保護してアルコール 64 を得た。この還元的脱
保護の検討結果を Table 7 に示す。
32
Table 7. Selective deprotection of the PMPacetal 63
Yields (%)
Entry Conditions
desired (64)
undesired (65)
diol (61)
1
DIBAL-H, PhMe, -78 ºC, 2.5 h.
8
85
-
2
DIBAL-H, CH2Cl2, 0 ºC, 2.5 h.
14
79
-
3
DIBAL-H, PhMe, 0 ºC to r.t., 5 h.
51
41
-
4
DIBAL-H, PhMe, r.t., 2 h.
69
27
trace
5
DIBAL-H, PhMe, 110 ºC, 0.5 h.
67
20
15
6
Me2S·BH3, PhMe, r.t. to 110 ºC, 1 h.
67
26
11
7
Me2S·BH3, PhMe, 110 ºC, 0.5 h.
89
5
6
最初は低温下、DIBAL-H を作用させたのだが、ほぼ完全に望まない 2 級アル
コール 65 が優先的に得られてきた(Entry 1)。Entry 2-5 に示すように温度の上
昇と反応時間の減少に伴って、目的の 1 級アルコール 64 の生成比が増加してい
く傾向にあった。しかしながら反応条件を厳しくするにつれて、今度はアルミ
ニウム金属のルイス酸性によってアセタールそのものが脱保護してしまい、ジ
オール 61 が生成してしまう。そこで Entry 6, 7 では還元剤を Me2S·BH3 に変更し
て反応を行ったところ、Entry 7 の条件で 1 級アルコール 64 を 89%の収率で得る
ことに成功した 42)。
最後に、得られた 1 級アルコール 64 をエポキシド 55 へと導いた(Scheme 19)。
HO
OPMB
OBn
OPMB
OBn
a
b
O
55
66
64
OPMB
OBn
c
HO
OH OPMB
OBn
d
67
Scheme 19. Reagents and conditions: (a) (i) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2, 94%; (ii)
n-BuLi, [Ph3PMe]+Br-/THF, 92%. (b) mCPBA/CH2Cl2, 52%. (c) AD mix β,
MeSO2NH2/tBuOH-H2O (1/1), 99%. (d) (i) Bu2SnO, TsCl, Et3N/CH2Cl2, 100%; (ii)
K2CO3/MeOH, 83%.
33
アルコール 64 を Swern 酸化した後、Wittig 反応で増炭して化合物 66 を得た。
この化合物 66 より 1 工程で目的のエポキシド 55 を得るべく、そしてアリルア
ルコールでは無いが、Fig. 9 のような反応の立体選択性が生じることを期待して
mCPBA を作用させたが、その選択性
43)
は 1.6:1 と満足のゆくものでは無かっ
た。その上、66 の反応点が末端オレフィンであるがゆえに、mCPBA のような求
電子的試薬との反応性が悪く収率も向上しなかった。ジオキソランを用いた反
応 44)や、PMB 基を脱保護してホモアリルアルコールへと誘導した後に金属試薬
による反応
45)
など、まだ不斉エポキシ化反応の検討の余地は残っていたが、化
合物 55 のジアステレオマーの分離が非常に困難であったため、次に、66 の不斉
ジヒロドキシル化反応を経由した後、エポキシド 55 へ誘導することを考えた。
そこで、化合物 66 に対して市販の AD mix βを用いて Sharpless の不斉ジヒドロ
キシル化反応 9)を行った。生成したジオール 67 のジアステレオマーも分離する
ことは出来ず、1H NMR でも複雑すぎて生成比を求めることが困難であったため、
混合物のまま 1 級水酸基を選択的にトシル化し
46)
、続いて塩基条件下エポキシ
1
ド 55 へと導いた後、 H NMR によって不斉ジヒドロキシル化反応のジアステレ
オマー比を確認した
43)
。すると、不斉エポキシ化反応の時の選択比より若干向
上して、2.4:1 となったが、この値も十分な比率というには程遠い。配位子の
比率を増加させて反応性を向上させた Nicolaou らの Super AD mix β47)や、メタン
スルホンアミドを除いて反応を行ってもみたが、いずれも選択性の向上は見ら
れなかった。メチル基の隣、C23 位の不斉点をいかにして効率良く構築するかが
今後の課題である。
34
第3節
ジチアン 57 の合成
まず、炭素鎖 9 のジチアン 57 を合成するために、プロピオンアルデヒド(58)
と 5-hexyn-1-ol から誘導した化合物 59 とのカップリング反応を行って、プロパ
ルギルアルコール 68 を得た。このラセミ体、(RS)-68 は酵素による二重分割を行
うことで、目的の R 体、(R)-68 を光学純度ほぼ 100% ee で得ることに成功した
48)
。すなわち、(RS)-68 を Candida antarctica 由来のリパーゼ(Chirazyme L-2)と
Pseudomonas cepacia 由来のリパーゼ(Amano PS)を用いて速度論的光学分割を
行ったところ、転換率とアセチル体(R)-69 とアルコール(S)-68 の光学純度は、そ
れぞれ 52%、98% ee、99% ee 以上、55%、90% ee、99% ee 以上となった。そこ
で、アセチル体(R)-69 の光学純度がより良い酵素、Chirazyme L-2 を用いて加水
分解したところ、目的の(R)-68 を 99% ee 以上の光学活性なアルコールとして得
ることが出来た(Scheme 20)。今後はこの(R)-68 よりジチアン 57 の合成を目指
す。また、逆の光学活性体(S)-68(>99% ee)も水酸基を立体反転するなどして
再利用することを目指す。ジチアン 57 を合成した後は、先のエポキシド 55 と
カップリングさせて、環化の検討を行っていく予定である。
OH
CHO
58
OTBDPS
+
a
OTBDPS
59
(RS)-68
OH
b
OTBDPS
OAc
OH
c
OTBDPS
(RS)-68
(R)-69
OTBDPS
(S)-68
d
30
OP
OH
PO
S 25
OTBDPS
(R)-68
S
57
Scheme 20. Reagents and conditions: (a) n-BuLi/THF, 97%. (b) Chirazyme L-2, vinyl
acetate/PhMe, 52%, 98% ee. (c) Amano PS, vinyl acetate/PhMe, 55%, 90% ee. (d)
Chirazyme L-2, phosphate buffer (0.1 M, pH 7.0), 95%, >99% ee.
35
第4章
結論
Ossamycin(1)の部分ユニットである polyol subunit 5 の合成を達成した。筆
者の合成法の特徴は、基質の立体特異性を利用することによって、一般的な不
斉配位子を用いた不斉反応に頼ることなく、polyol subunit 5 の連続する不斉点を
高収率、高選択的に構築したことにある。特に、mCPBA によるアリルアルコー
ル 40 のエポキシ化においては、以前、TES 基が近接しているときは立体選択的
な酸化が起こるという報告があったが、本研究によって、PMB 基でも TES 基同
様に高い選択性を発現することを見出した。
また、ossamycin(1)の構成アミノ糖である
L-ossamine(4)の前駆体、
N-Boc-N-demethyl-L-ossamine ( 49 ) の 効 率 的 な 合 成 を 達 成 し た 。 出 発 原 料
D-threonine
から総収率 70%で 49 を合成した本手法は、糖の 4 位にアミノ基を有
する 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose 型のあらゆるアミノ糖合成に適用すること
が可能である。さらに 49 のグリコシル化の最適化実験を行い、グリコシル化の
活性化試剤のルイス酸としては Et2O·BF3 が最も妥当であると判断した。
また、spiroketal subunit 3 を合成する過程で、ossamycin 関連抗生物質に共通の
6,6-スピロケタール環構造の重要合成中間体と考えている(RS)-68 の、酵素によ
る速度論的光学分割を行い、99% ee 以上の光学純度で目的の R 体を得ることに
成功した。
36
Experimental Section
General
IR spectra were recorded on a JASCO Model A-202 spectrophotometer.
13
1
H NMR and
C NMR spectra were obtained on JEOL JNM EX-270 and JEOL JNM GX-400
spectrometers in a deuteriochloroform (CDCl3) solution using tetramethylsilane as an
internal standard.
High-resolution mass spectra were obtained on a Hitachi M-80 B
GC-MS spectrometer operating at the ionization energy of 70 eV or on a JEOL
JMS-700 (FAB) spectrometer.
Optical rotations were recorded at the sodium D line
and at ambient temperatures with a JASCO DIP-360 digital polarimeter.
Preparative
and analytical TLC were carried out on silica-gel plates (Kieselgel 60 F254, E. Merck
AG, Germany) using UV light and/or 5% phosphomolybdic acid in ethanol for detection.
Kanto Chemical silica 60N (spherical, neutral, 63-210 µm) was used for column
chromatography.
All reactions were carried out under an argon atmosphere, unless
otherwise noted. When necessary, solvents were dried prior to use.
Tetrahydrofuran
(THF) and diethyl ether (Et2O) were purchased from Kanto Chemical Co., Inc. and
stored over MS4Å.
Other anhydrous solvents were also obtained through activated
commercially available alumina column and stored over MS4Å under an argon
atmosphere.
37
Chapter 1
Methyl 2,3-di-O-benzyl-6-iodo-4-C-methyl-α-D-glucopyranoside (18).
I
O
OBn
HO
OMe
OBn
A mixture of 10 (589 mg, 1.5 mmol) and TsCl (640 mg, 3.4 mmol) in pyridine (10 mL)
was stirred at room temperature for 16 h.
The reaction was quenched by the addition
of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was
washed with saturated aq. NH4Cl and brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/2) to give a
colorless oil (811 mg, 99%): [α]D22 +17.3 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 1361, 1176
cm-1; 1H NMR δ = 1.07 (3H, s), 1.83 (1H, br), 2.43 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.40 (1H, dd, J
= 3.9, 10.3 Hz), 3.68 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.79 (1H, dd, J = 1.5, 8.8 Hz), 4.04 (1H, dd,
J = 8.8, 10.7 Hz), 4.28 (1H, dd, J = 1.5, 10.7 Hz), 4.55 (1H, d, J = 3.9 Hz), 4.59-5.02
(4H, complex), 7.23-7.38 (12H, complex), 7.76 (2H, d, J = 8.4 Hz); 13C NMR δ = 15.9,
21.7, 55.1, 68.6, 71.0, 72.9, 73.2, 75.6, 78.7, 83.1, 97.6, 127.6, 127.8, 127.9, 128.4,
128.5, 129.7, 132.9, 137.8, 138.6, 144.6; Calcd for C29H34O8S: C, 64.19; H, 6.32; S,
5.91%.
Found: C, 64.44; H, 6.40; S, 6.24%.
A mixture of the tosylate (13.8 g, 25.4 mmol) and NaI (38 g) in DMF (150 mL) was
stirred at 95 ºC for 14 h.
The reaction was quenched by the addition of saturated aq.
Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 18 (11.7 g, 92%): [α]D24
+9.0 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3540 cm-1; 1H NMR δ = 1.11 (3H, s), 1.90 (1H, s), 3.07
(1H, t, J = 10.7 Hz), 3.42-3.49 (2H, complex), 3.52 (3H, s), 3.70 (1H, d, J = 9.8 Hz),
3.81 (1H, dd, J = 1.5, 10.7 Hz), 4.59 (1H, d, J = 3.9 Hz), 4.60-5.05 (4H, complex),
7.29-7.40 (10H, complex);
13
C NMR δ = 2.8, 14.9, 55.9, 73.2, 74.4, 74.5, 75.5, 78.9,
82.8, 98.0, 127.7, 127.8, 127.9, 128.0, 128.4, 128.6, 137.8, 138.7.; Calcd for C22H27IO5:
38
C, 53.02; H, 5.46%.
Found: C, 53.06; H, 5.53%.
(2R,3S,4S,5RS)-3,4-Bis(benzyloxy)tetrahydro-5-methoxy-2-methyl-2-vinylfuran
(19).
O
OBn
OMe
OBn
A mixture of 18 (11.7 g, 23.5 mmol) and zinc powder (15 g) in EtOH (400 mL) was
refluxed for 15 h, and filtered through a Celite pad.
The filtrate was evaporated, and
the residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to
give a colorless oil (7.3 g).
A solution of the hemiacetal (7.3 g) in MeOH (110 mL) in the presence of excess
amounts of Amberlyst 15E was refluxed for 17 h, and filtered.
The filtrate was
evaporated, and the residue was purified by silica-gel column chromatography (EtOAc)
to give 19 (5.9 g, 71% in 2 steps): IR (film) 3064, 923 cm-1; 1H NMR δ = 1.37 (5.1H, s),
1.40 (3H, s), 3.40 (3H, s), 3.43 (5.1H, s), 3.81 (1.7H, d, J = 6.4 Hz), 4.00 (2.7H,
complex), 4.12 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.51-4.74 (11.8H, complex), 4.89 (1.7H, d, J = 3.4
Hz), 5.16 (2.7H, complex), 5.28 (1H, dd, J = 1.5, 17.1 Hz), 5.42 (1.7H, dd, J = 1.5, 17.1
Hz), 5.98 (1H, dd, J = 10.8, 17.6 Hz), 6.15 (1.7H, dd, J = 10.7, 17.1 Hz), 7.24-7.36
(27H, complex);
13
C NMR δ = 27.6, 54.8, 72.6, 72.8, 81.0, 83.1, 87.5, 99.5, 113.1,
127.5, 127.6, 127.7, 127.8, 127.9, 128.1, 128.2, 128.3, 137.8, 138.2, 139.9; Calcd for
C22H26O4: C, 74.55; H, 7.39%.
Found: C, 74.43; H, 7.23%.
39
{6-[(2R,3S,4S,5RS)-3,4-Bis(benzyloxy)tetrahydro-5-methoxy-2-methylfuran-2-yl]
hexyloxy}(t-butyl)diphenylsilane (9).
TBDPSO
O
OBn
OMe
OBn
A mixture of 19 (3.42 g, 9.7 mmol) and 9-BBN (0.5 M solution in THF, 40 mL, 20.3
mmol) in THF (12 mL) was stirred at room temperature for 16 h.
The reaction was
quenched by the addition of 3 M aq. NaOH (10 mL) and 35% aq. H2O2 (10 mL) at 0 ºC.
The reaction mixture was stirred at room temperature for 5 h, and the reaction was
quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3.
The resulting mixture was
extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4),
and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 3/1) to give a colorless oil (3.49 g, 97%): IR (film) 3457, 2927, 1496
cm-1; 1H NMR δ = 1.36 (3H, s), 1.37 (3H, s), 1.68-2.10 (4H, complex), 2.59 (1H, br),
3.02 (1H, br), 3.37 (3H, s), 3.40 (3H, s), 3.75-4.15 (8H, complex), 4.52-4.87 (10H,
complex), 7.32-7.38 (20H, complex); Calcd for C22H28O5: C, 70.94; H, 7.58%.
Found:
C, 70.65; H, 7.66%.
To a solution of (COCl)2 (0.67 mL, 7.5 mmol) in CH2Cl2 (13 mL) was added DMSO
(0.67 mL, 9.4 mmol) in CH2Cl2 (9 mL) at –78 ºC.
The mixture was stirred for 5 min,
and a solution of the alcohol (1.40 g, 3.8 mmol) in CH2Cl2 (13 mL) was added slowly.
After being stirred at –78 ºC for 10 min, Et3N (2.6 mL, 18.9 mmol) was added and the
mixture was allowed to warm to room temperature.
After being stirred at the same
temperature for 30 min, the reaction was quenched by the addition of H2O, and then the
reaction mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine,
dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give a colorless oil (1.40 g).
To a suspension of 20 (6.8 g, 9.7 mmol) in THF (20 mL) was added n-BuLi (1.58 M
solution in hexane, 3.60 mL, 5.7 mmol) at –25 ºC, and then stirred for 1.5 h.
40
A
solution of the aldehyde (1.4 g, 3.8 mmol) in THF (10 mL) was added at –20 ºC.
After
being stirred at room temperature for 13 h, the reaction was quenched by the addition of
H2O.
The reaction mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 20/1) to give a colorless oil (2.37 g),
which was stirred in EtOH (60 mL) in the presence of catalytic 10% Pd-C for 4 h under
a hydrogen pressure. After filtration through a Celite pad, the solvent was removed.
The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 10/1) to
give 9 (2.38 g, 95% in 3 steps): IR (film) 2929, 2360, 2341, 1106 cm-1; 1H NMR δ =
1.04 (18H, s), 1.26 (3H, s), 1.30 (3H, s), 1.26-1.66 (20H, complex), 3.36 (6H, s),
3.61-3.66 (4H, complex), 3.75-4.10 (4H, complex), 4.50-4.82 (10H, complex),
7.26-7.41 (32H, complex), 7.66 (8H, complex);
13
C NMR δ = 19.3, 23.4, 23.7, 24.9,
25.9, 27.0, 28.2, 28.6, 30.1, 30.4, 32.7, 35.6, 37.7, 53.2, 55.4, 55.9, 64.0, 72.3, 72.48,
72.51, 73.0, 77.2, 81.9, 84.0, 84.3, 88.1, 89.3, 89.4, 89.7, 99.4, 99.7, 100.5, 107.2, 111.4,
119.5, 127.4, 127.5, 127.7, 127.9, 128.2, 128.28, 128.33, 129.4, 130.4, 134.1, 135.5,
137.7, 138.2, 142.3, 166.1; Calcd for C42H54O5Si: C, 75.63; H, 8.16%.
Found: C,
75.55; H, 8.06%.
(2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-4-methyldecane-1,4-diol
(21).
OBn
OH
HO
OTBDPS
OBn
To a solution of 9 (2.86 g, 4.3 mmol) in Ac2O (40 mL) was added Et2O·BF3 (55 µL,
0.43 mmol) at –25 ºC. After being stirred at the same temperature for 30 min, the
reaction was quenched by the addition of H2O.
The resulting mixture was extracted
with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then
evaporated.
41
The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 6/1) to
give a crude oil, which was dissolved in MeOH (24 mL), and then K2CO3 (62.6 mg,
0.45 mmol) was added.
was evaporated.
After being stirred at room temperature for 3.5 h, the solution
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 4/1) to give a colorless oil.
A mixture of the hemiacetal and NaBH4 (1.59 g, 42.1 mmol) in MeOH (42 mL) was
stirred at room temperature for 2 h. The reaction was quenched by the addition of
saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 21 (2.61 g,
93% in 3 steps): [α]D22 -6.6 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 3397, 3068, 2931 cm-1; 1H
NMR δ = 1.04 (9H, s), 1.22-1.65 (10H, complex), 1.25 (3H, s), 2.55 (2H, br), 2.69 (1H,
br), 3.39 (1H, d, J = 4.9 Hz), 3.64 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.74-3.82 (3H, complex), 4.54
(1H, d, J = 11.2 Hz), 4.66 (2H, s), 4.77 (1H, d, J = 11.2 Hz), 7.23-7.41 (16H, complex),
7.65-7.68 (4H, complex);
13
C NMR δ = 19.3, 22.9, 23.8, 25.9, 26.9, 30.1, 32.6, 39.5,
62.1, 63.9, 72.7, 74.7, 75.0, 79.2, 82.8, 127.5, 127.7, 127.8, 127.9, 128.0, 134.0, 135.4,
138.0; Calcd for C41H54O5Si: C, 75.19; H, 8.31%.
Found: C, 74.87; H, 8.30%.
(2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-1,4-bis(triethylsiloxy)-4-me
thyldecane (22).
OBn
OTES
TESO
OTBDPS
OBn
A mixture of 21 (2.61 g, 4.0 mmol) and TESOTf (2.7 mL, 12 mmol) in CH2Cl2 (20 mL)
in the presence of 2,6-lutidine (4.6 mL, 40 mmol) was stirred at 0 ºC for 30 min.
The
reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted
with CHCl3. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then
evaporated.
The residue was purified by silica-gel column chromatography
42
(hexane/EtOAc 5/1) to give 22 (3.52 g, 100%): [α]D28 -1.0 (c 1.00, CHCl3); IR (film)
2952, 1456, 1110 cm-1; 1H NMR δ = 0.54-0.63 (12H, complex), 0.91-0.97 (18H,
complex), 1.05 (9H, s), 1.31 (3H, s), 1.16-1.55 (10H, complex), 3.42 (1H, d, J = 2.9 Hz),
3.62-3.75 (5H, complex), 4.61-4.76 (4H, complex), 7.21-7.41 (16H, complex),
7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 4.5, 6.9, 7.1, 7.4, 18.2, 19.3, 19.6, 23.8, 25.87,
25.90, 25.94, 26.88, 26.92, 30.3, 32.7, 34.5, 39.5, 63.7, 63.9, 64.0, 73.4, 75.4, 76.7, 77.3,
78.67, 78.68, 79.9, 84.3, 122.8, 127.1, 127.3, 127.5, 127.7, 128.02, 128.03, 128.1, 129.4,
134.1, 135.5, 138.9, 139.2, 181.0; Calcd for C53H82O5Si3: C, 72.05; H, 9.36%.
Found:
C, 71.70; H, 9.08%.
(2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-4-triethylsiloxy-4-methylde
cane-1-ol (23).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
OBn
To a solution of 22 (3.52 g, 4.0 mmol) in THF (16 mL) – H2O (2 mL) was added AcOH
(16 mL) at 0 ºC.
After being stirred at room temperature for 3.5 h, the reaction
mixture was extracted with EtOAc.
(Na2SO4), and then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 23 (2.17 g, 71%) and 22 (0.78 g, 22%):
[α]D22 -3.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 2933, 1110 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66
(6H, complex), 0.96 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.34 (3H, s), 1.20-1.70 (10H,
complex), 2.60 (1H, br), 3.30 (1H, d, J = 6.3 Hz), 3.65 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.65 (1H, m),
3.77 (2H, complex), 4.59 (2H, dd, J = 2.9, 11.2 Hz), 4.73 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.87 (1H,
d, J = 11.2 Hz), 7.23-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0,
7.3, 19.3, 24.1, 25.6, 25.9, 26.9, 30.2, 32.7, 38.8, 63.6, 63.9, 73.6, 75.3, 78.7, 80.6, 86.1,
127.3, 127.5, 127.6, 127.9, 128.1, 128.3, 129.4, 134.0, 135.5, 138.4, 138.7.
43
(2R,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-4-triethylsiloxy-4-methylde
canal (8).
OBn
OTES
OHC
OTBDPS
OBn
To a solution of (COCl)2 (0.39 mL, 4.4 mmol) in CH2Cl2 (3 mL) was added DMSO
(0.63 mL, 8.9 mmol) in CH2Cl2 (3 mL) at –78 ºC.
The mixture was stirred for 15 min,
and a solution of the di-TES ether 22 (884 mg, 1.0 mmol) in CH2Cl2 (3 mL) was added
slowly.
After being stirred at –40 ºC for 2 h, Et3N (2.1 mL, 15.1 mmol) was added at
–78 ºC and the mixture was allowed to warm to room temperature.
After being stirred
at the same temperature for 30 min, the reaction was quenched by the addition of H2O,
and then the reaction mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 8 (726 mg, 95%): [α]D26
+9.45 (c 0.20, CHCl3); IR (film) 3068, 2929, 2856, 1729, 1456, 1427 cm-1; 1H NMR δ =
0.56-0.62 (6H, complex), 0.91-0.95 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 0.93-1.55 (9H,
complex), 1.30 (3H, s), 1.66 (1H, m), 3.58 (1H, d, J = 5.9 Hz), 3.63 (2H, t, J = 6.3 Hz),
4.05 (1H, dd, J = 2.4, 5.9 Hz), 4.49-4.55 (2H, complex), 4.68 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.76
(1H, d, J = 11.2 Hz), 7.26-7.41 (16H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex), 9.58 (1H, d, J
= 2.8 Hz); 13C NMR δ = 6.8, 7.2, 7.5, 19.3, 25.9, 26.9, 32.7, 36.7, 38.9, 64.0, 75.1, 77.2,
84.6, 100.5, 127.5, 127.6, 127.9, 128.1, 128.16, 128.24, 128.3, 129.4, 134.1, 135.5,
202.3; Calcd for C47H66O5Si2·0.6H2O: C, 72.56; H, 8.71%.
Found: C, 72.55; H,
9.05%.
(5S,6R,7R)-5,6-Bis(benzyloxy)-13-t-butyldiphenylsiloxy-3,7-dimethyl-7-triethylsilox
y-tridec-1-en-4-ol (24).
OBn
OTES
OTBDPS
OH OBn
44
To a suspension of t-BuOK (28.4 mg, 0.025 mmol) in THF (0.14 mL) was added
cis-2-butene (0.32 g, excess) at -35 ºC; the mixture was cooled to -78 ºC.
To this
mixture was added n-BuLi (1.60 M solution in hexane, 0.15 mL, 0.23 mmol), and the
mixture was stirred at -35 ºC for 30 min.
After cooling to -78 ºC again, a solution of
B-(+)-methoxydiisopinocampheylborane (59.4 mg, 0.19 mmol) in Et2O (0.29 mL) was
added.
After being stirred at the same temperature for 30 min, Et2O·BF3 (0.03 mL,
0.24 mmol) was added, and then a solution of 8 (120 mg, 0.16 mmol) in THF (0.14 mL)
was added.
After being stirred at the same temperature for 3.5 h, the reaction was
quenched by the addition of 3 M aq. NaOH (2.0 mL) and 35% aq. H2O2 (0.4 mL) at 0
ºC.
The reaction mixture was stirred at 53 ºC for 20 min, and the reaction was
quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3.
The resulting mixture was
extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4),
and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 20/1) to give a homoallylic alcohol 24 (37.7 mg, 29%) and the aldehyde
8 (42.1 mg, 35%): 1H NMR δ = 0.59-0.65 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex),
1.04 (9H, s), 1.14 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.22 (3H, s), 1.15-1.56 (10H, complex), 2.30 (1H,
br), 2.48 (1H, m), 3.36 (1H, d, J = 8.8 Hz), 3.50 (1H, d, J = 7.3 Hz), 3.63 (2H, complex),
3.97 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.44-4.50 (2H, complex), 4.83 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.89 (1H,
d, J = 10.7 Hz), 5.00 (1H, s), 5.03 (1H, m), 5.66 (1H, m), 7.21-7.43 (16H, complex),
7.65-7.68 (4H, complex); 0.60-0.66 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.05 (9H,
s), 1.05 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.39 (3H, s), 1.14-1.56 (10H, complex), 2.49 (1H, m), 3.41
(1H, br), 3.62-3.66 (4H, complex), 3.86 (1H, br), 4.57 (1H, d, J = 2.4 Hz), 4.66 (1H, d, J
= 11.7 Hz), 4.77 (1H, d, J = 11.2 Hz), 5.04 (2H, complex), 5.83 (1H, m), 7.24-7.43
(16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex).
45
(Z,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-methyl-6-triethylsiloxy
-dodec-2-en-1-ol (29).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
OBn
To a solution of 28 (102.5 mg, 0.32 mmol) in THF (1.0 mL) was added NaH (60%
dispersion in mineral oil, 15.6 mg, 0.39 mmol) at 0 ºC.
After being stirred at -78 ºC
for 20 min, a solution of 8 (80.9 mg, 0.11 mmol) in THF (2.0 mL) was added, and then
the solution was stirred at the same temperature for 2 h. The reaction mixture was
extracted with EtOAc and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and
then evaporated.
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 10/1) to give a Z-olefin product (82.8 mg, 94%): 1H NMR δ = 0.50-0.56
(6H, complex), 0.87 (9H, complex), 0.98 (9H, s), 1.15 (3H, complex), 1.09-1.49 (10H,
complex), 3.38 (1H, d, J = 2.9 Hz), 3.58 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.03 (2H, complex), 4.25
(1H, d, J = 11.7 Hz), 4.44 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.66 (2H, complex), 5.21 (1H, m), 5.68
(1H, d, J = 11.7 Hz), 6.15 (1H, m), 7.19-7.32 (16H, complex), 7.60 (4H, complex).
To a solution of the Z-olefin (164.0 mg, 0.20 mmol) in CH2Cl2 (2 mL) was added
DIBAL-H (1.01 M solution in PhMe, 0.58 mL, 0.59 mmol) at -78 ºC.
After being
stirred for 3.5 h, the reaction was quenched by the addition of sat. aq. NH4Cl.
The
resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with
brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel
column chromatography (hexane/EtOAc 8/1) to give 29 (148.1 mg, 95%): 1H NMR δ =
0.56-0.62 (6H, complex), 0.94 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.08-1.54 (10H, complex),
3.32 (1H, d, J = 3.4 Hz), 3.63 (2H, complex), 4.02-4.14 (2H, complex), 4.30 (2H,
complex), 4.59 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.73 (2H, complex), 5.68 (2H, complex), 7.23-7.42
(16H, complex), 7.67 (4H, complex).
46
{(2R,3R)-3-[(1S,2R,3R)-1,2-Bis(benzyloxy)-9-t-butyldiphenylsiloxy-3-triethylsiloxy3-methylnonyl]oxiran-2-yl}methanol (30).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
O
Method A.
OBn
A mixture of Ti(O-iPr)4 (0.104 mL, 0.35 mmol) and D-(-)-diethyltartrate
(83.3 mg, 0.40 mmol) in CH2Cl2 (1.2 mL) in the presence of MS4A powder was stirred
at –25 ºC for 10 min.
To this mixture was added a solution of 29 (112.1 mg, 0.14
mmol) in CH2Cl2 (0.6 mL); the mixture was stirred at the same temperature for 10 min.
Anhydrous t-BuOOH (5.10 M solution in isooctane, 0.14 mL, 0.72 mmol) was added,
and the mixture was stirred at the same temperature for 90 h.
The reaction was
quenched by the addition of 10% aq. tartaric acid (5 mL) and Et2O (5 mL) at –25 ºC.
After being stirred at room temperature for 30 min, the resulting mixture was extracted
with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then
evaporated.
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 4/1) to give 30 (22.9 mg, 20%) and 29 (35.1 mg, 31%): [α]D24 +19.1 (c
1.00, CHCl3); IR (film) 3455, 2935, 2873, 1457, 1106 cm-1; 1H NMR δ = 0.58-0.65 (6H,
complex), 0.92-0.96 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.37 (3H, s), 1.02-1.51 (9H, complex),
1.65 (1H, m), 2.69 (1H, dd, J = 4.4, 9.3 Hz), 2.91 (1H, m), 3.34-3.45 (4H, complex),
3.62 (2H, complex), 3.71 (1H, m), 4.49 (2H, complex), 4.59 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.83
(1H, d, J = 12.2 Hz), 7.25-7.45 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ =
7.0, 7.2, 19.3, 24.6, 25.7, 25.9, 26.9, 30.1, 32.7, 40.7, 54.6, 58.9, 60.8, 64.0, 72.0, 74.0,
78.8, 83.1, 127.5, 127.6, 128.1, 128.2, 128.4, 129.0, 129.4, 134.0, 135.5, 137.1, 138.0;
Calcd for C49H70O6Si2: C, 72.55; H, 8.70%.
Method B.
Found: C, 72.33; H, 8.64%.
A mixture of 29 (83.2 mg, 0.10 mmol) and mCPBA (68.0 mg, 0.39 mmol)
in CH2Cl2 (1.0 mL) was stirred at room temperature for 2 h.
The reaction was
quenched by the addition of saturated aq. Na2S2O3, and the resulting mixture was
extracted with EtOAc.
then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and
The residue was purified by silica-gel column chromatography
47
(hexane/EtOAc 4/1) to give 30’ (70.9 mg, 84%) as a 1:1 diastereoisomer.
(E,4S,5R,6R)-Methyl
4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-triethylsiloxy-6-methyldodec-2-enoat
e (31).
OBn
OTES
MeO2C
OTBDPS
OBn
To a stirred solution of 8 (726 mg, 0.95 mmol) in PhH (10 mL) was added
Ph3P=CHCO2Me (949 mg, 2.8 mmol) at 100 ºC for 13 h.
The reaction mixture was
concentrated
column
in
vacuo
and
purified
by
silica-gel
chromatography
(hexane/EtOAc 5/1) to give 31 (779 mg, 100%): [α]D28 +10.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film)
3068, 3029, 2933, 1725, 1654 cm-1; 1H NMR δ = 0.54-0.60 (6H, complex), 0.90-0.94
(9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.14-1.55 (10H, complex), 1.31 (3H, s), 3.32 (1H, d, J =
4.9 Hz), 3.63 (2H, complex), 3.75 (3H, s), 4.23 (1H, m), 4.37 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.60
(2H, complex), 4.79 (1H, d, J = 11.7 Hz), 6.02 (1H, dd, J = 1.0, 15.6 Hz), 7.01 (1H, dd,
J = 6.3, 15.6 Hz), 7.23-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex);
13
C NMR δ =
6.7, 6.8, 6.9, 7.3, 19.2, 23.8, 25.7, 25.8, 26.9, 30.1, 32.6, 38.9, 51.4, 63.9, 71.6, 75.7,
77.3, 78.2, 79.0, 87.9, 120.6, 127.2, 127.4, 127.5, 127.7, 127.98, 128.02, 128.1, 128.2,
129.4, 134.0, 135.4, 137.6, 138.5, 147.4, 166.5; Calcd for C50H70O6Si2: C, 72.95; H,
8.57%.
Found: C, 72.89; H, 8.47%.
(2S,3S,4S,5R,6R)-Methyl
4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-2,3-dihydroxy-6-triethylsiloxy-6-methy
ldodecanoate (32).
OH OBn
OTES
MeO2C
OTBDPS
OH OBn
48
To a solution of 31 (1.08 g, 1.3 mmol) in acetone (12 mL) – H2O (1.2 mL) was added
OsO4 (39.3 mM solution in t-BuOH, 3.3 mL, 0.13 mmol) and N-methylmorpholine
N-oxide (NMO) (461 mg, 3.9 mmol) at 0 ºC. The reaction mixture was stirred at the
same temperature for 10 h, and then at room temperature for 30 h.
The reaction was
quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3 and the resulting mixture was
extracted with EtOAc.
then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 5/1) to give 32 (1.22 g, 100%): [α]D25 +1.9 (c 1.00, CHCl3); IR (film)
3444, 3068, 3029, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.92-0.98
(9H, complex), 1.06 (9H, s), 1.06-1.55 (10H, complex), 1.90 (1H, m), 3.09 (1H, d, J =
8.4 Hz), 3.44 (1H, d, J = 4.8 Hz), 3.64 (2H, complex), 3.78 (3H, s), 3.89 (1H, m), 3.96
(1H, m), 4.28 (1H, m), 4.42 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.54 (1H, d, J = 8.4 Hz), 4.69 (2H, m),
4.80 (1H, d, J = 11.6 Hz), 7.22-7.43 (16H, complex), 7.66-7.69 (4H, complex);
13
C
NMR δ = 6.8, 6.9, 7.0, 7.2, 19.3, 24.8, 25.4, 25.9, 26.9, 30.1, 32.6, 40.0, 52.3, 63.9, 71.0,
73.1, 73.8, 73.9, 79.5, 83.8, 127.4, 127.5, 127.56, 127.60, 128.0, 128.16, 128.21, 128.3,
129.4, 134.0, 135.4, 138.2, 138.2, 174.3; Calcd for C50H70O6Si2: C, 70.05; H, 8.47%.
Found: C, 69.88; H, 8.39%.
(R)-4-[(1S,2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-1-hydroxy-4-triet
hylsiloxy-4-methyldecyl]-1,3-dioxolan-2-one (33).
O
O
O
OBn
OTES
OTBDPS
OH OBn
A mixture of 32 (55.5 mg, 0.065 mmol) and LiBH4 (16.7 mg, 0.77 mmol) in THF (1
mL) was stirred at 0 ºC for 2 h. The reaction was quenched by the addition of
saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 1/1) to give a colorless
oil (58.2 mg, 100%): [α]D26 -4.6 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3424, 3068, 3029, 2933,
49
2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.93-0.97 (9H, complex), 1.05 (9H,
s), 1.36 (3H, s), 0.97-1.55 (9H, complex), 1.90 (1H, m), 2.73 (1H, d, J = 9.2 Hz), 2.91
(1H, d, J = 8.8 Hz), 3.39 (1H, d, J = 4.8 Hz), 3.64 (2H, complex), 3.75 (1H, m), 3.83
(1H, m), 3.96-4.03 (3H, complex), 4.19 (1H, m), 4.42 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.67 (2H, s),
4.77 (1H, d, J = 11.6 Hz), 7.24-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex);
13
C
NMR δ = 6.8, 7.0, 7.1, 7.3, 19.3, 24.7, 25.0, 25.4, 25.9, 26.9, 30.2, 32.6, 40.2, 63.9, 66.2,
69.5, 73.8, 74.18, 74.21, 77.9, 79.5, 83.5, 126.8, 127.50, 127.54, 127.6, 127.7, 128.0,
128.1, 128.21, 128.24, 128.3, 128.5, 129.4, 130.6, 130.8, 134.0, 135.5, 138.10, 138.15;
Calcd for C49H72O7Si2: C, 70.97; H, 8.75%.
Found: C, 70.99; H, 8.69%.
A mixture of the triol (546 mg, 0.66 mmol) and Im2CO (124 mg, 0.77 mmol) in PhH (7
mL) was stirred at room temperature for 1.5 h. The reaction was quenched by the
addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give 33 (455 mg,
81%): [α]D23 -35.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3444, 2935, 1808, 1646 cm-1; 1H NMR δ =
0.60-0.66 (6H, complex), 0.91-0.95 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.36 (3H, s), 1.09-1.56
(9H, complex), 1.93 (1H, m), 3.43 (1H, d, J = 3.9 Hz), 3.65 (2H, complex), 3.94 (2H,
complex), 4.19 (1H, m), 4.43 (2H, complex), 4.52 (1H, m), 4.59 (1H, d, J = 11.2 Hz),
4.69 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.78 (1H, d, J = 11.2 Hz), 5.04 (1H, m), 7.25-7.43 (16H,
complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 6.8, 7.0, 19.3, 25.1, 25.4, 26.0, 26.9,
30.2, 32.6, 40.1, 63.9, 65.8, 71.9, 73.9, 74.1, 75.5, 76.7, 77.2, 79.6, 83.2, 127.5, 127.7,
127.8, 127.9, 128.0, 128.3, 128.4, 129.4, 134.0, 135.5, 137.7, 155.3; Calcd for
C50H70O8Si2: C, 70.22; H, 8.25%.
Found: C, 70.34; H, 8.20%.
50
{(2R,3R)-3-[(1S,2R,3R)-1,2-Bis(benzyloxy)-9-t-butyldiphenylsiloxy-3-triethylsiloxy3-methylnonyl]oxiran-2-yl}methanol (30).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
O
OBn
A mixture of 33 (455 mg, 0.53 mmol), MsCl (412 µL, 5.3 mmol), and catalytic amounts
of DMAP in pyridine (5.3 mL) was stirred at room temperature for 12 h.
The reaction
was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was
extracted with EtOAc.
then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(PhH/Et2O 30/1) to give a colorless oil (515 mg).
A mixture of the mesylate (515 mg) and NaOMe (0.5 M solution in MeOH, 0.93 mL,
0.47 mmol) in MeOH (6 mL) – THF (3 mL) was stirred at 0 ºC for 4 h. The reaction
was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with
EtOAc.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then
evaporated.
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 7/1) to give 30 (424 mg, 95% in 2 steps).
(2S,3R,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-triethylsiloxy-2,6-d
imethyldodecane-1,3-diol (34).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
OH OBn
To a suspension of CuCN (711 mg, 7.9 mmol) in Et2O (1 mL) was added MeLi (1.02 M
solution in Et2O, 15 mL, 15.3 mmol) at -78 ºC.
After being stirred at 0 ºC for 10 min,
a solution of 30 (644 mg, 0.79 mmol) in Et2O (4 mL) was added at -78 ºC, and the
mixture was stirred at 0 ºC for 8 h.
The reaction was quenched by the addition of 35%
aq. NH3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
51
The organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (PhH/Et2O 10/1) to give 34 (570 mg, 87%): [α]D25
-11.3 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3446, 3068, 3029, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ =
0.60-0.65 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.04 (9H, s), 1.04 (3H, m), 1.26 (3H,
s), 1.23-1.59 (9H, complex), 2.00 (2H, complex), 2.12 (1H, br), 2.84 (1H, d, J = 6.8 Hz),
3.50 (1H, d, J = 6.4 Hz), 3.62-3.65 (4H, complex), 3.70 (1H, m), 3.89 (1H, m), 4.48 (1H,
d, J = 10.8 Hz), 4.53 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.82 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.94 (1H, d, J =
10.8 Hz ), 7.25-7.41 (16H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3,
12.5, 19.3, 24.8, 25.7, 26.0, 26.9, 30.4, 32.7, 39.1, 39.6, 64.0, 66.8, 73.9, 74.6, 75.4,
78.0, 78.5, 84.0, 127.2, 127.5, 127.6, 128.06, 128.09, 128.3, 129.4, 134.1, 135.5, 138.3,
138.9; Calcd for C50H74O6Si2·0.4H2O: C, 71.97; H, 9.04%.
Found: C, 71.85; H,
8.90%.
(2S,3R,4R,5R,6R)-12-t-Butyldiphenylsiloxy-3-methoxy-2,6-dimethyldodecane-1,4,5,
6-tetrol (35).
OH
HO
OH
OTBDPS
OMe OH
A mixture of 34 (329 mg, 0.40 mmol), TrCl (311 mg, 1.1 mmol), and catalytic amounts
of DMAP in pyridine (5 mL) was stirred at 75 ºC for 18 h.
The reaction was quenched
by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The
organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give a
colorless oil (365 mg, 86%): [α]D24 -14.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3568, 3066, 3032,
2933, 2873 cm-1; 1H NMR δ = 0.55-0.61 (6H, complex), 0.90-0.96 (9H, complex), 1.05
(9H, s), 1.16 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.19 (3H, s), 1.05-1.52 (9H, complex), 1.80 (1H, m),
2.06 (1H, m), 2.46 (1H, d, J = 8.3 Hz), 2.96 (1H, m), 3.27 (1H, m), 3.45 (1H, d, J = 6.4
Hz), 3.61-3.66 (4H, complex), 4.13 (1H, m), 4.47 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.77 (2H,
complex), 7.10-7.26 (19H, complex), 7.35-7.44 (12H, complex), 7.66-7.68 (4H,
52
complex);
13
C NMR δ = 7.0, 7.3, 13.9, 19.3, 24.8, 25.6, 26.0, 26.9, 30.3, 32.7, 37.9,
39.5, 64.0, 66.1, 74.0, 74.3, 74.6, 77.2, 78.4, 78.7, 84.6, 86.5, 126.8, 127.0, 127.2, 127.4,
127.5, 127.6, 127.7, 127.96, 128.04, 128.7, 129.4, 134.1, 135.5, 138.7, 139.0, 144.2;
Calcd for C69H88O6Si2: C, 77.48; H, 8.29%.
Found: C, 77.59; H, 8.09%.
A mixture of the trityl compound (365 mg, 0.34 mmol), NaH (60% dispersion in
mineral oil, 34 mg, 0.93 mmol), and MeI (0.21 mL, 3.4 mmol) in DMF (5 mL) was
stirred at room temperature for 16 h.
The reaction was quenched by the addition of
H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 6/1) to give a colorless oil (276 mg,
74%): [α]D24 -12.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3066, 3031, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ =
0.56-0.62 (6H, complex), 0.92-0.96 (9H, complex), 0.99 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.04 (9H,
s), 1.28 (3H, s), 1.10-1.52 (9H, complex), 1.71 (1H, m), 2.17 (1H, m), 3.06 (1H, m),
3.13 (1H, m), 3.30 (3H, s), 3.32 (1H, m), 3.48 (1H, m), 3.61 (2H, complex), 3.72 (1H,
m), 4.52 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.64 (2H, complex), 4.85 (1H, d, J = 11.7 Hz), 7.16-7.26
(19H, complex), 7.34-7.41 (12H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1,
7.4, 19.3, 24.5, 26.0, 26.1, 26.9. 30.4, 32.7, 36.0, 40.0, 60.8, 64.0, 65.9, 73.9, 75.0, 77.2,
78.4, 78.7, 83.5, 84.4, 86.5, 126.76, 126.79, 126.82, 127.2, 127.5, 127.56, 127.60, 127.9,
128.7, 129.4, 134.1, 135.5, 139.2, 139.4, 144.2; Calcd for C70H90O6Si2: C, 77.59; H,
8.37%.
Found: C, 77.86; H, 8.29%.
A solution of the methyl ether (193 mg, 0.18 mmol) in MeOH (4 mL) – THF (2 mL) in
the presence of catalytic 20% Pd(OH)2-C was stirred for 24 h under a hydrogen pressure.
After filtration through a Celite pad, the solvent was removed.
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (EtOAc) to give 35 (51.2 mg, 53%):
[α]D24 –7.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3398, 3070, 3049, 2931, 2858 cm-1; 1H NMR δ =
0.97 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.05 (9H, s), 1.23 (3H, s), 1.23-1.58 (9H, complex), 1.85 (1H,
br), 2.12 (1H, m), 2.98 (1H, br), 3.25 (1H, br), 3.41 (2H, complex), 3.50 (3H, s), 3.54
(1H, m), 3.65 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.76 (1H, m), 3.84 (1H, br), 3.98 (1H, m), 4.10 (1H,
53
m), 7.36-7.42 (6H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 12.1, 19.3, 22.6,
23.9, 25.8, 26.9, 27.4, 30.0, 32.6, 35.8, 39.2, 58.8, 63.2, 63.9, 69.0, 75.0, 75.8, 77.3,
85.5, 127.5, 129.4, 134.0, 135.5; Calcd for C31H50O6Si·1.2H2O: C, 65.50; H, 9.30%.
Found: C, 65.39; H, 9.58%.
(1R,2R)-1-Acetoxy-8-t-butyldiphenylsiloxy-1-[(2S,3S,4R)-tetrahydro-3-methoxy-4methylfuran-2-yl]-2-methyloctan-2-ol (36).
O
Me
H
H
OAc
OTBDPS
OMe
OH
A mixture of 35 (39 mg, 0.071 mmol) and TsCl (27 mg, 0.14 mmol) in pyridine (1.5
mL) was stirred at room temperature for 13 h. The reaction was quenched by the
addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give a colorless
oil.
A mixture of the product and Ac2O (0.5 mL, 5.3 mmol) in pyridine (1.5 mL) was stirred
at room temperature for 17 h.
The reaction was quenched by the addition of H2O, and
the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was washed with
brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel
chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give 36 (27.4 mg, 67% in 2 steps): [α]D24 +9.1
(c 1.00, CHCl3); IR (film) 3498, 3070, 2933, 2857, 1741 cm-1; 1H NMR δ = 1.05 (9H, s),
1.03-1.07 (3H, complex), 1.22 (3H, s), 1.21-1.44 (8H, complex), 1.54 (2H, complex),
2.09 (3H, s), 2.36 (1H, m), 3.31 (3H, s), 3.27-3.36 (2H, complex), 3.55 (1H, m),
3.63-3.66 (2H, complex), 4.11 (1H, m), 4.33 (1H, m), 5.06 (1H, m), 7.35-7.41 (6H,
complex), 7.64-7.68 (4H, complex);
13
C NMR δ = 16.6, 19.3, 21.4, 23.4, 24.2, 25.9,
26.9, 30.1, 32.6, 38.57, 38.60, 57.9, 64.0, 73.0, 74.1, 74.29, 74.31, 77.8, 88.4, 127.5,
129.4, 134.1, 135.5, 170.3; Calcd for C33H50O6Si·0.1H2O: C, 69.21; H, 8.84%.
54
Found:
C, 69.02; H, 8.65%.
(2S,3R,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-3-(4-methoxybenzylo
xy)-6-triethylsiloxy-2,6-dimethyldodecan-1-ol (37).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
PMBO
OBn
A mixture of 36 (1.7 g, 2.1 mmol) and p-anisaldehyde dimethyl acetal (0.35 mL, 2.1
mmol) in CH2Cl2 (21 mL) in the presence of catalytic amounts of PPTS was stirred at
room temperature for 7 h.
The reaction was quenched by the addition of H2O, and the
resulting mixture was extracted with EtOAc.
dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic layer was washed with brine,
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give a colorless oil (1.4 g, 100%): [α]D26 –20.5
(c 1.00, CHCl3); IR (film) 3068, 3029, 2933, 2875, 2858 cm-1; 1H NMR δ = 0.63-0.69
(6H, complex), 1.00 (9H, complex), 1.06 (9H, s), 1.22 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.44 (3H, s),
1.16-1.62 (11H, complex), 3.43 (1H, m), 3.65 (2H, complex), 3.80 (3H, s), 3.77-3.83
(3H, complex), 4.29 (1H, d, J = 8.3 Hz), 4.56 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.63 (1H, d, J = 12.2
Hz), 4.92 (2H, complex), 5.44 (1H, s), 6.85 (2H, complex), 7.17-7.44 (18H, complex),
7.67-7.69 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.4, 12.0, 19.3, 24.0, 26.0, 26.3, 26.9, 30.1,
30.3, 32.7, 40.6, 55.3, 63.9, 73.7, 74.2, 75.0, 77.2, 78.0, 80.1, 82.6, 83.1, 101.9, 113.4,
127.1, 127.2, 127.3, 127.5, 127.7, 127.9, 128.19, 128.21, 129.4, 131.4, 134.1, 135.3,
135.5, 138.8, 139.1, 159.6; Calcd for C58H80O7Si2: C, 73.68; H, 8.53%.
Found: C,
73.82; H, 8.42%.
To a solution of the acetal (1.4 g, 1.5 mmol) in PhMe (15 mL) was added DIBAL-H
(1.01 M solution in PhMe, 1.8 mL, 1.8 mmol) at 0 ºC.
After being stirred for 8 h, the
reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture
was extracted with EtOAc.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4),
and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography
55
(hexane/EtOAc 2/1) to give 37 (0.91 g, 64%): [α]D26 +10.6 (c 1.00, CHCl3); IR (film)
3585, 3438, 3068, 3029, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.58-0.64 (6H, complex),
0.94-0.99 (9H, complex), 0.94-0.99 (3H, complex), 1.05 (9H, s), 1.15 (3H, s), 1.09-1.34
(7H, complex), 1.49-1.54 (2H, complex), 1.85 (1H, m), 2.14 (1H, m), 2.36 (1H, br),
3.22 (1H, d, J = 3.9 Hz), 3.49-3.54 (3H, complex), 3.63 (2H, complex), 3.74 (3H, s),
3.94 (1H, m), 4.50-4.64 (4H, complex), 4.80-4.85 (2H, complex), 6.80 (2H, complex),
7.17-7.27 (12H, complex), 7.36-7.43 (6H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex);
13
C
NMR δ = 7.0, 7.3, 12.6, 19.3, 24.7, 25.96, 26.00, 26.9, 30.4, 32.8, 35.9, 40.4, 55.2, 64.0,
65.5, 72.4, 73.9, 74.6, 76.2, 78.7, 81.2, 83.3, 113.7, 126.9, 127.2, 127.46, 127.49, 128.1,
129.4, 130.0, 130.3, 134.1, 135.5, 138.4, 139.6, 159.1; Calcd for C58H82O7Si2: C, 73.53;
H, 8.72%.
Found: C, 73.53; H, 8.65%.
(E,4S,5R,6S,7R,8R)-Methyl
6,7-bis(benzyloxy)-14-t-butyldiphenylsiloxy-5-(4-methoxybenzyloxy)-8-triethylsilox
y-2,4,8-trimethyltetradec-2-enoate (38).
OBn
OTES
MeO2C
OTBDPS
PMBO
OBn
A mixture of 37 (100 mg, 0.11 mmol) and Dess-Martin periodinane (135 mg, 0.32
mmol) in CH2Cl2 (1.1 mL) in the presence of NaHCO3 (89 mg, 1.1 mmol) was stirred at
room temperature for 4 h.
The reaction was quenched by the addition of H2O, and the
resulting mixture was extracted with EtOAc.
dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic layer was washed with brine,
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give a colorless oil (98.1 mg).
A mixture of the aldehyde (98.1 mg) and Ph3P=C(Me)CO2Me (181 mg, 0.52 mmol) in
PhH (4 mL) was stirred at 100 ºC for 18 h. The reaction mixture was concentrated in
vacuo and purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 10/1) to give
38 (101 mg, 94% in 2 steps): [α]D25 –10.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3068, 3030, 2933,
56
2873, 1716, 1612 cm-1; 1H NMR δ = 0.57-0.63 (6H, complex), 0.93-0.97 (9H, complex),
1.04 (9H, s), 1.15-1.18 (3H, complex), 1.18 (3H, s), 0.97-1.38 (7H, complex), 1.50-1.54
(2H, complex), 1.81 (3H, s), 1.90 (1H, m), 3.13 (1H, m), 3.30 (1H, m), 3.37 (1H, m),
3.61-3.64 (2H, complex), 3.70 (3H, s), 3.75 (3H, s), 3.84 (1H, m), 4.36-4.42 (2H,
complex), 4.58 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.71 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.82-4.87 (2H, complex),
6.77 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.82 (2H, complex), 7.19-7.26 (12H, complex), 7.35-7.41 (6H,
complex), 7.66-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 12.7, 16.2, 19.3, 24.9, 25.9,
26.1, 26.9, 30.4, 32.8, 35.8, 40.1, 51.7, 55.2, 64.0, 74.2, 74.3, 74.4, 77.3, 78.0, 78.4,
83.3, 84.2, 113.7, 126.76, 126.79, 126.9, 127.2, 127.5, 127.7, 127.85, 127.88, 129.4,
129.8, 130.5, 134.1, 135.5, 139.0, 139.5, 144.7, 159.1, 168.4; Calcd for C62H86O8Si2: C,
73.33; H, 8.54%.
Found: C, 73.38; H, 8.45%.
(E,4S,5R,6S,7R,8R)-6,7-Bis(benzyloxy)-14-t-butyldiphenylsiloxy-5-(4-methoxybenz
yloxy)-8-triethylsiloxy-2,4,8-trimethyltetradec-2-en-1-ol (40).
OBn
OTES
HO
OTBDPS
PMBO
OBn
A mixture of 38 (114 mg, 0.11 mmol) and LiBH4 (25 mg, 1.1 mmol) in THF (1.2 mL)
was stirred at room temperature for 3.5 h. The reaction was quenched by the addition
of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The
organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give
40 (109 mg, 100%): [α]D27 +4.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 3438, 3030, 2933,
2873, 1612, 1587, 1513 cm-1; 1H NMR δ = 0.58-0.64 (6H, complex), 0.93-0.97 (9H,
complex), 1.04 (9H, s), 1.12 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.18 (3H, s), 1.01-1.38 (8H, complex),
1.50-1.54 (2H, complex), 1.64 (3H, s), 1.88 (1H, m), 3.01 (1H, m), 3.30 (2H, complex),
3.62 (2H, complex), 3.75 (3H, s), 3.89 (1H, m), 3.93 (2H, complex), 4.41-4.45 (2H,
complex), 4.57 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.70 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.81-4.86 (2H, complex),
5.38 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.80-6.82 (2H, complex), 7.17-7.25 (12H, complex), 7.35-7.41
57
(6H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.3, 11.2, 14.0, 17.1, 19.3,
24.0, 24.9, 25.9, 26.1, 26.9, 30.4, 32.8, 34.5, 34.6, 40.2, 55.3, 64.0, 68.9, 74.2, 77.3,
78.5, 84.7, 113.6, 126.7, 126.9, 127.2, 127.5, 127.8, 127.85, 127.91, 129.4, 129.8, 130.8,
134.0, 134.1, 135.5, 139.2, 139.7; Calcd for C61H86O7Si2: C, 74.19; H, 8.78%.
Found:
C, 73.90; H, 8.84%.
{(2R,3R)-3-[(2R,3R,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-3-(4-met
hoxybenzyloxy)-6-triethylsiloxy-6-methyldodecan-2-yl]-2-methyloxiran-2-yl}metha
nol (41).
HO
O
OBn
OTES
OTBDPS
PMBO
OBn
A mixture of 40 (109 mg, 0.11 mmol) and mCPBA (190 mg, 1.1 mmol) in CH2Cl2 (1.1
mL) in the presence of NaHCO3 (185 mg, 2.2 mmol) was stirred at -22 ºC for 1 h. The
reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2S2O3, and the resulting
mixture was extracted with EtOAc.
(Na2SO4), and then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 41 (83 mg, 75%): [α]D27 +4.9 (c 0.22,
CHCl3); IR (film) 3509, 2931, 1716, 1699, 1605, 1455 cm-1; 1H NMR δ = 0.59-0.65 (6H,
complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.02 (9H, s), 1.06 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.24 (3H, s),
1.29 (3H, s), 1.05-1.59 (10H, complex), 1.76-1.87 (2H, complex), 2.98 (1H, d, J = 9.8
Hz), 3.27 (1H, d, J = 3.4 Hz), 3.57-3.67 (4H, complex), 3.76 (3H, s), 3.79 (1H, m), 3.98
(1H, m), 4.57-4.83 (6H, complex), 6.79 (2H, complex), 7.17-7.42 (18H, complex),
7.66-7.68 (4H, complex);
13
C NMR δ = 7.0, 7.1, 7.3, 7.4, 11.6, 13.4, 14.3, 19.3, 24.6,
25.8, 25.9, 26.0, 30.4, 32.7, 32.8, 35.0, 36.8, 40.0, 55.2, 60.1, 60.9, 61.9, 62.0, 64.0,
65.4, 73.9, 74.0, 74.4, 74.5, 76.3, 77.3, 78.4, 78.5, 78.6, 81.9, 84.7, 113.5, 126.9, 127.1,
127.3, 127.5, 127.8, 127.9, 128.0, 128.06, 128.08, 129.4, 129.7, 130.9, 134.1, 135.5,
139.1, 139.2, 139.5, 158.9; Calcd for C61H86O8Si2·1.5H2O: C, 71.10; H, 8.71%.
Found: C, 71.15; H, 8.90%.
58
(E)-Methyl
3-{(2R,3R)-3-[(2R,3R,4S,5R,6R)-4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-3-(4-m
ethoxybenzyloxy)-6-triethylsiloxy-6-methyldodecan-2-yl]-2-methyloxiran-2-yl}acry
late (43).
OBn
O
OTES
MeO2C
OTBDPS
PMBO
OBn
To a solution of 41 (313 mg, 0.31 mmol) in CH2Cl2 (5 mL) was added catalytic amounts
of TPAP and NMO (37 mg, 0.31 mmol) at room temperature.
After being stirred for
1.5 h, the reaction mixture was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 3/1) to give a colorless oil (237 mg).
A mixture of the aldehyde (237 mg, 0.24 mmol) and Ph3P=CHCO2Me (240 mg, 0.72
mmol) in PhH (3 mL) was stirred at 100 ºC for 12 h.
The reaction mixture was
concentrated
column
in
vacuo
and
purified
by
silica-gel
chromatography
(hexane/EtOAc 5/1) to give 43 (250 mg, 76% in 2 steps): [α]D28 -9.8 (c 1.00, CHCl3); IR
(film) 2931, 1725, 1654, 1612, 1513, 1247 cm-1; 1H NMR δ = 0.61-0.66 (6H, complex),
0.96-1.00 (9H, complex), 1.06 (9H, s), 1.10 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.29 (3H, s), 1.44 (3H,
s), 1.02-1.57 (9H, complex), 1.81 (1H, m), 1.89 (1H, m), 2.80 (1H, d, J = 9.3 Hz), 3.29
(1H, m), 3.63 (2H, complex), 3.75 (1H, m), 3.77 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.99 (1H, m),
4.57 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.66 (2H, complex), 4.76 (2H, complex), 4.83 (1H, d, J =
11.7 Hz), 5.99 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.77 (1H, d, J = 16.1 Hz), 6.81 (2H, complex),
7.19-7.44 (18H, complex), 7.67-7.69 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.4, 11.7, 15.3,
19.3, 24.7, 26.0, 26.9, 32.7, 34.7, 39.9, 55.2, 58.5, 64.0, 68.2, 74.0, 74.5, 75.1, 76.6,
76.7, 77.27, 77.31, 78.4, 78.6, 82.1, 84.6, 113.6, 120.8, 126.9, 127.3, 127.49, 127.51,
127.8, 127.9, 128.0, 129.4, 129.6, 130.8, 134.1, 135.46, 135.48, 139.5, 159.0, 166.5,
182.2; Calcd for C64H88O9Si2: C, 72.69; H, 8.39%.
59
Found: C, 72.44; H, 8.40%.
(2R,3R,4S,5R,6R)-2-{(2R,3R)-3-[(E)-2-(Methoxycarbonyl)vinyl]-3-methyloxiran-2-y
l}-4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-triethylsiloxy-6-methyldodecan-3yl dimethylcarbamate (45).
OBn
O
OTES
MeO2C
OTBDPS
Me2NCOO
OBn
A mixture of 43 (166 mg, 0.16 mmol) and DDQ (43 mg, 0.19 mmol) in CH2Cl2 (1.5
mL) – H2O (75 µL) was stirred at 0 ºC for 50 min.
The reaction was quenched by the
addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with CHCl3.
layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (benzene and then hexane/EtOAc 5/1) to
give a colorless oil (139 mg, 95%): [α]D26 –47.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3552, 2933,
2874, 1727, 1652, 1454, 1428, 1267 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex),
0.94-0.96 (9H, complex), 1.07 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.24-1.55 (9H, complex), 1.28 (3H,
s), 1.31 (3H, s), 1.74 (1H, m), 1.87 (1H, m), 2.62 (1H, br), 2.62 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.50
(1H, d, J = 6.8 Hz), 3.61-3.66 (3H, complex), 3.73 (3H, s), 4.16 (1H, d, J = 6.8 Hz),
4.50 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.61 (1H, d, J = 10.3 Hz), 4.83 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.88 (1H,
d, J = 10.3 Hz), 6.02 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.78 (1H, d, J = 15.6 Hz), 7.22-7.41 (16H,
complex), 7.66-7.69 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 13.3, 15.4, 19.3, 24.7, 25.8,
26.0, 26.9, 30.4, 32.7, 37.3, 39.3, 51.7, 57.9, 64.0, 67.9, 73.9, 74.5, 76.1, 77.2, 78.2,
78.4, 84.1, 120.8, 127.1, 127.3, 127.47, 127.51, 128.0, 128.1, 128.2, 129.4, 134.1, 135.5,
139.0, 150.0, 166.4; Calcd for C56H80O8Si2·0.4H2O: C, 71.21; H, 8.63%.
Found: C,
71.26; H, 8.52%.
To a solution of the epoxy alcohol (49.3 mg, 0.053 mmol) in DMF (1 mL) was added
NaH (60% dispersion in mineral oil, 3.6 mg, 0.094 mmol) and Me2NCOCl (12 µL, 0.13
mmol) at 0 ºC.
After being stirred at the same temperature for 1 h, the reaction was
quenched by the addition of a few drops of a mixture of MeOH in saturated aq. NH4Cl.
The resulting mixture was extracted with EtOAc, washed with brine, dried (Na2SO4),
and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography
60
(hexane/EtOAc 3/1) to give 45 (33.9 mg, 64%): [α]D24 –16.1 (c 1.00, CHCl3); IR (film)
3585, 2933, 2875, 2360, 1725, 1704, 1655 cm-1; 1H NMR δ = 0.62-0.68 (6H, complex),
0.95-0.98 (12H, complex), 1.00 (9H, s), 1.25 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.20-1.54 (9H,
complex), 2.03 (1H, m), 2.19 (1H, m), 2.77 (1H, d, J = 9.3 Hz), 3.00 (6H, d, J = 16.1
Hz), 3.27 (1H, d, J = 5.9 Hz), 3.62 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.75 (3H, s), 4.22 (1H, d, J =
11.2 Hz), 4.32 (1H, m), 4.51 (1H, d, J = 10.7 Hz), 4.85 (1H, d, J = 8.8 Hz), 4.95 (1H, d,
J = 10.7 Hz), 5.01 (1H, d, J = 11.2 Hz), 6.02 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.78 (1H, d, J = 15.6
Hz), 7.22-7.26 (10H, complex), 7.35-7.41 (6H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex); 13C
NMR δ = 7.0, 7.3, 13.1, 15.4, 19.3, 25.0, 25.7, 25.9, 26.9, 30.4, 32.7, 35.4, 36.0, 36.7,
39.9, 51.7, 57.7, 64.0, 67.4, 73.5, 73.9, 76.5, 77.9, 79.6, 82.7, 120.8, 126.8, 126.9, 127.4,
127.5, 127.8, 127.9, 129.4, 134.1, 135.5, 139.4, 139.8, 150.0, 156.6, 166.5; Calcd for
C59H85NO9Si2: C, 70.27; H, 8.50; N, 1.39%.
Found: C, 70.13; H, 8.61; N, 1.46%.
(R,E)-Methyl
4-{(4S,5R,6R)-6-[(1S,2R,3R)-1,2-bis(benzyloxy)-9-t-butyldiphenylsiloxy-3-hydroxy3-methylnonyl]-5-methyl-2-oxo-1,3-dioxan-4-yl}-4-hydroxypent-2-enoate (5).
OBn
OH
OH
MeO2C
OTBDPS
O
O
OBn
O
To a solution of 45 (17.5 mg, 0.017 mmol) in CH2Cl2 (1.7 mL) was added Et2O·BF3 (2.2
µL, 0.017 mmol) at room temperature.
After being stirred for 23 h, the reaction was
quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3.
The resulting mixture was
extracted with EtOAc, washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 5
(5.4 mg, 36%): [α]D25 –9.5 (c 0.20, CHCl3); IR (film) 3585, 2929, 2856, 1806, 1725
cm-1; 1H NMR δ = 1.00 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.07 (3H, s), 1.22 (3H, s), 1.22-1.59 (10H,
complex), 1.64 (3H, s), 1.90 (1H, m), 2.30 (1H, s), 3.36 (1H, d, J = 6.8 Hz), 3.43 (1H, d,
J = 5.4 Hz), 3.66-3.69 (3H, complex), 3.81 (3H, s), 4.03 (1H, m), 4.40 (1H, d, J = 10.7
Hz), 4.50 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.54 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.73 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.82
61
(1H, d, J = 10.8 Hz), 6.23 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.93 (1H, d, J = 15.6 Hz), 7.28-7.44
(16H, complex), 7.69-7.70 (4H, complex); 13C NMR δ = 9.7, 19.3, 22.5, 24.0, 24.8, 25.9,
26.9, 30.1, 32.6, 38.0, 40.1, 52.1, 64.0, 69.9, 73.5, 74.5, 74.8, 77.2, 79.2, 81.8, 84.0,
87.2, 123.3, 127.5, 127.86, 127.92, 128.0, 128.1, 128.4, 129.4, 134.1, 135.5, 137.6,
137.7, 142.1, 152.5, 165.6; HRMS Calcd for C49H64O8Si (M++H-COOMe): 808.4367.
Found (FAB): 808.4375.
62
Chapter 2
Methyl
(2R,3S)-2-(t-butoxycarbonylamino)-3-(t-butyldimethylsilyloxy)butanoate
(46).
NHBoc
CO2Me
OTBS
To an ice-cooled mixture of SOCl2 (6.1 mL, 0.084 mol) and MeOH (80 mL) was added
D-threonine
(10.0 g, 0.084 mol); the mixture was refluxed for 1 h.
After evaporation, a
mixture of SOCl2 - MeOH prepared in the same way, was added to the residue, and the
mixture was refluxed for another 1 h. Evaporation of the solvent gave D-threonine
methyl ester hydrochloride as a yellow oil, which was used in the next step without
further purification.
A mixture of the crude, (Boc)2O (23.1 mL, 0.10 mol), and NaHCO3 (51.8 g, 0.62 mol)
in 1,4-dioxane (42 mL) – H2O (42 mL) was stirred at room temperature for 2.5 h.
The
mixture was extracted with EtOAc, washed with 1 M aq. HCl, 1 M aq. NaHCO3, and
brine.
The organic layer was dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was dissolved in DMF (84 mL), and then TBSCl (16.5 g, 0.11 mol) and
imidazole (28.5 g, 0.42 mol) were added.
After being stirred at room temperature for
10 h, the mixture was extracted with EtOAc.
(Na2SO4), and then evaporated.
The combined organic layers were dried
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give 46 (29.2 g, 100% in three steps).
of 46 were entirely in accordance with known data.37)
63
All data
Methyl
(4S,5S)-4-(t-butoxycarbonylamino)-5-(t-butyldimethylsilyloxy)hexanoate
(47).
NHBoc
CO2Me
OTBS
To a solution of 46 (29.2 g, 0.084 mol) in EtOH (84 mL) at 0 ºC was added LiBH4 (5.07
g, 0.23 mol).
After being stirred at room temperature for 30 min, the reaction was
quenched by the addition of H2O and extracted with EtOAc.
layers were dried (Na2SO4), and then evaporated.
The combined organic
The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give an alcohol (26.6 g,
99%): [α]D24 +6.0 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3448, 2931, 2858, 1695 cm-1; 1H NMR δ =
0.04 (6H, s), 0.85 (9H, s), 1.13 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.41 (9H, s), 2.98 (1H, br),
3.47-3.59 (3H, complex), 4.07 (1H, m), 4.90 (1H, m);
13
C NMR δ = -5.0, -4.3, 14.2,
17.9, 20.8, 25.8, 28.3, 57.3, 60.3, 63.6, 67.3, 79.4, 128.1, 156.6, 170.9; Calcd for
C15H33NO4Si: C, 56.39; H, 10.41; N, 4.38%.
Found: C, 56.47; H, 10.21; N, 4.28%.
To a solution of (COCl)2 (4.0 mL, 0.045 mol) in CH2Cl2 (50 mL) was added DMSO
(5.3 mL, 0.075 mol) in CH2Cl2 (10 mL) at –78 ºC.
The mixture was stirred for 15 min,
and then a solution of the alcohol (9.51 g, 0.030 mol) in CH2Cl2 (40 mL) was added
slowly.
After being stirred at the same temperature for 30 min, Et3N (20.7 mL, 0.15
mol) was added at –78 ºC, and then the mixture was allowed to warm to room
temperature. After being stirred for 30 min, the reaction mixture was washed with 1 M
aq. HCl and 1 M aq. NaHCO3, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give an aldehyde
(10.0 g, 100%).
A mixture of the aldehyde (10.0 g, 0.031 mol) and Ph3P=CHCO2Me (16.7 g, 0.050 mol)
in PhH (70 mL) was stirred at 90 ºC for 2 h.
The mixture was concentrated in vacuo
and purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give an
E-enoate (11.8 g, 100%): [α]D21 +4.9 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3450, 3367, 2954, 2931,
64
2894, 2857, 1724, 1662 cm-1; 1H NMR δ = -0.05 (3H, s), -0.02 (3H, s), 0.80 (9H, s),
1.12 (3H, d, J = 5.9 Hz), 1.39 (9H, s), 3.66 (3H, s), 3.93 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.85
(1H, m), 5.88 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.85 (1H, dd, J = 4.9, 15.6 Hz); 13C NMR δ = -5.0,
-4.5, 14.1, 17.9, 20.7, 20.9, 25.7, 28.3, 51.4, 57.0, 60.2, 69.6, 77.2, 79.5, 121.0, 147.8,
155.4, 166.3; Calcd for C18H35NO5Si: C, 57.87; H, 9.44; N, 3.75%. Found: C, 57.74;
H, 9.33; N, 3.69%.
A solution of the E-enoate (11.8 g, 0.032 mol) in EtOAc (100 mL) in the presence of
catalytic amounts of 10% Pd-C was stirred at room temperature for 24 h under a
hydrogen atmosphere.
evaporated.
After filtration through a Celite pad, the solvent was
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 2/1) to 47 (10.9 g, 97%): [α]D20 –11.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3373,
2954, 2931, 2858, 1741, 1716 cm-1; 1H NMR δ = 0.04 (6H, s), 0.88 (9H, s), 1.09 (3H, d,
J = 6.4 Hz), 1.42 (9H, s), 1.72-1.77 (2H, complex), 2.34-2.38 (2H, complex), 3.46 (1H,
m), 3.65 (3H, s), 3.81 (1H, m), 4.59 (1H, br); 13C NMR δ = -4.8, -4.2, 18.0, 20.8, 25.9,
28.4, 28.5, 30.9, 51.5, 51.6, 55.3, 70.0, 79.0, 156.1, 173.8; Calcd for C18H37NO5Si: C,
57.56; H, 9.93; N, 3.73%.
Found: C, 57.63; H, 9.81; N, 3.64%.
(5S,6S)-3,4,5,6-Tetrahydro-5-(t-butoxycarbonylamino)-6-methyl-2-pyrone (48).
O
O
NHBoc
A mixture of 47 (8.4 g, 0.022 mol) and PPTS (11.2 g, 0.044 mol) in MeOH (31 mL) was
stirred at room temperature for 12 h.
(Na2SO4), and then evaporated.
The mixture was extracted with EtOAc, dried
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give an alcohol (5.7 g, 97%).
The alcohol (5.7 g) was dissolved in PhH (20 mL) – AcOH (10 mL) and heated at 100
ºC for 12 h.
evaporated.
The mixture was extracted with EtOAc, dried (Na2SO4), and then
The residue was purified by silica-gel column chromatography
65
(CHCl3/MeOH 10/1) to give 48 (4.0 g, 81%): [α]D21 –58.4 (c 1.00, EtOH); IR (film)
3348, 2981, 1678 cm-1; 1H NMR δ = 1.31 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.40 (9H, s), 1.92 (1H, m),
2.16 (1H, m), 2.53 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.98 (1H, m), 4.49 (1H, dq, J = 2.4, 6.4 Hz), 5.01
(1H, br); 13C NMR δ = 16.9, 25.6, 26.1, 28.3, 46.6, 76.7, 79.8, 155.4, 171.1; Calcd for
C11H19NO4: C, 57.62; H, 8.35; N, 6.11%.
Found: C, 57.43; H, 8.23; N, 6.00%.
1-O-Acetyl-2,3,4,6-tetradeoxy-4-(t-butoxycarbonylamino)-threo-hexose (49).
O
OAc
NHBoc
To a solution of 48 (3.8 g, 0.016 mol) in PhMe (20 mL) was added DIBAL-H (1.01 M
solution in PhMe, 20 mL, 0.020 mol) at –78 ºC.
After being stirred for 30 min, the
reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, extracted with EtOAc,
dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (CHCl3/MeOH 20/1) to give a mixture of α- and β-lactols (3.8 g,
100%).
A mixture of the lactols (3.8 g) and Ac2O (5.0 mL, 0.053 mol) in pyridine (20 mL) in
the presence of catalytic amounts of DMAP was stirred at room temperature for 14 h.
The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting
mixture was extracted with EtOAc.
(Na2SO4), and then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 49 (4.0 g, 92%) as a separable mixture of
the corresponding α- and β-anomers (the ratio is ca. 2.3:1, determined by 1H NMR
spectra).
This mixture was used without separation in the next reaction because of no
effect of anomeric configuration to the following glycosylation: IR (film) 3585, 3377,
2978, 1710, 1512 cm-1; 1H NMR δ = 1.07 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.14 (7H, d, J = 6.3 Hz),
1.395 (20.4H, s), 1.402 (8.8H, s), 1.56-2.01 (13.3H, complex), 2.04 (3.2H, s), 2.05
(6.7H, s), 3.57 (2.1H, d, J = 8.3 Hz), 3.59 (0.9H, d, J = 8.3 Hz), 3.77 (2.3H, m), 4.10
(1H, m), 5.00 (2.8 H, complex), 5.63 (2.2H, dd, J = 2.0, 9.8 Hz), 6.04 (0.9H, m);
66
13
C
NMR δ = 17.3, 17.4, 21.09, 21.13, 23.1, 23.7, 24.9, 27.7, 28.3, 47.0, 47.6, 68.1, 74.4,
77.2, 79.2, 79.3, 91.7, 94.3, 155.5, 155.6, 168.9, 169.4; Calcd for C13H23NO5: C, 57.13;
H, 8.48; N, 5.12%.
Found: C, 57.05; H, 8.45; N, 5.09%.
Cyclopentyl 2,3,4,6-tetradeoxy-4-(t-butoxycarbonylamino)-threo-hexose (52α, 52β).
O
O
O
NHBoc
NHBoc
O
General: A mixture of the amino-sugar 49 and cyclopentanol (51, 1.0 eq.) in CH2Cl2
(0.1 M concentration) in the presence of MS4A powder was stirred at room temperature
for 1 h. To this suspension was added Lewis acid at -78 ºC – room temperature (see
Table 5). The cooling bath was removed after 2 h, and the reaction was allowed to
warm to room temperature for 10 h. The mixture was then diluted with CH2Cl2 (10
mL), extracted with CHCl3, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 52α and 52β
as an anomeric mixture. 52α: [α]D19 –102.1 (c 0.50, CHCl3); IR (film) 3454, 3338,
2962, 2871, 1716, 1498 1454 cm-1; 1H NMR δ = 1.08 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.45 (9H, s),
1.43-1.80 (11H, complex), 2.00 (1H, m), 3.61 (1H, br, d, J = 8.3 Hz), 4.08 (1H, m), 4.13
(1H, m), 4.82 (1H, br, d, J = 2.9 Hz), 5.00 (1H, d, J = 9.3 Hz); 13C NMR δ = 17.6, 23.3,
23.6, 24.2, 24.9, 28.5, 28.5, 28.5, 31.8, 33.1, 48.2, 65.5, 78.0, 79.1, 95.6, 155.8; Calcd
for C16H29NO4: C, 64.18; H, 9.76; N, 4.68%.
Found: C, 63.90; H, 9.81; N, 4.50%.
52β: [α]D22 +85.6 (c 0.10, CHCl3); IR (film) 3454, 3338, 2962, 2871, 1716, 1498 1454
cm-1; 1H NMR δ = 1.17 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.43 (9H, s), 1.43-1.84 (11H, complex),
1.93 (1H, m), 3.55 (1H, m), 3.64 (1H, dq, J = 1.5, 6.4 Hz), 4.34 (1H, m), 4.45 (1H, dd, J
= 1.9, 9.8 Hz), 5.11 (1H, br, d, J = 9.3 Hz); 13C NMR δ = 17.6, 23.4, 23.6, 26.8, 28.4,
32.1, 33.3, 47.5, 73.3, 77.2, 79.0, 79.4, 100.6, 155.8; Calcd for C16H29NO4: C, 64.18; H,
9.76; N, 4.68%.
Found: C, 63.71; H, 10.24; N, 4.28%.
67
Chapter 3
{(2R,3S)-3-[(Benzyloxy)methyl]oxiran-2-yl}methanol (56).
O
HO
OBn
A mixture of Ti(O-iPr)4 (19 mL, 64.4 mmol) and D-(-)-diethyltartrate (13.9 g, 67.5
mmol) in CH2Cl2 (130 mL) in the presence of MS4A powder was stirred at –23 ºC for
40 min.
To this mixture was added a solution of 60 (9.63 g, 54.0 mmol) in CH2Cl2 (30
mL); the mixture was stirred at the same temperature for 30 min.
Anhydrous
t-BuOOH (5.10 M solution in isooctane, 23.3 mL, 119 mmol) was added, and the
mixture was stirred at the same temperature for 48 h.
The reaction was quenched by
the addition of 10% aq. tartaric acid (50 mL), saturated aq. Na2SO3 (100 mL), and 1 M
aq. NaOH (60 mL) at 0 ºC.
After being stirred at the same temperature for 60 min, the
resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with
brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel
column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give 56 (8.94 g, 85%): [α]D22 +24.7 (c
1.00, CHCl3); IR (film) 3423, 2927, 2865 cm-1; 1H NMR δ = 2.21 (1H, t, J = 6.1 Hz),
3.19-3.32 (2H, complex), 3.62-3.75 (4H, complex), 4.49 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.57 (1H,
d, J = 11.7 Hz); 13C NMR δ = 54.7, 55.7, 67.8, 73.0, 127.5, 127.6, 128.2, 137.2.
(2S,3R)-4-(Benzyloxy)-2-methylbutane-1,3-diol (61).
OH
HO
OBn
Method A (Table 6, Entry 4).
To a solution of 56 (283.2 mg, 1.46 mmol) in CH2Cl2
(14 mL) was added n-BuLi (1.54 M solution in hexane, 1.13 mL, 1.74 mmol) at 0 ºC.
After being stirred at the same temperature for 30 min, Me3Al (1.01 M solution in
hexane, 4.29 mL, 4.33 mmol) was added, and then the solution was stirred at the same
temperature for 6 h.
The reaction was quenched by the addition of 3 M aq. HCl, and
68
the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was washed with
brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel
column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give 61 (258 mg, 84%): [α]D20
–1.8 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3397, 2918, 3878 cm-1; 1H NMR δ = 0.90 (3H, d, J = 7.3
Hz), 1.82 (1H, m), 2.99 (1H, br), 3.09 (1H, br), 3.49 (2H, d, J = 5.9 Hz), 3.60 (2H, d, J
= 5.4 Hz), 3.99 (1H, m), 4.52 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.56 (1H, d, J = 11.7 Hz), 7.28-7.36
(5H, complex);
13
C NMR δ = 11.0, 37.3, 66.0, 72.2, 72.5, 73.3, 77.2, 127.6, 127.7,
128.3, 137.7; Calcd for C12H28O3: C, 68.54; H, 8.63%.
Method B (Table 6, Entry 1).
Found: C, 68.24; H, 8.53%.
To a suspension of CuCN (60.2 mg, 0.67 mmol) in
Et2O (2 mL) was added MeLi (0.98 M solution in Et2O, 1.37 mL, 1.34 mmol) at -78 ºC.
After being stirred at 0 ºC for 10 min, a solution of 56 (53 mg, 0.27 mmol) in Et2O (3
mL) was added at -78 ºC, and the mixture was stirred at 0 ºC for 7.5 h.
The reaction
was quenched by the addition of 35% aq. NH3, and the resulting mixture was extracted
with EtOAc.
evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give a ca. 2:1 mixture of 61 and 62 (40.8 mg, 72%), and
56 (1.6 mg, 3%). 62: 1H NMR δ = 0.96 (3H, complex), 2.00 (1H, m), 2.29 (2H, br),
3.42-3.52 (2H, complex), 3.61-3.77 (2H, complex), 4.01 (1H, m), 4.51 (2H, s),
7.26-7.34 (5H, complex).
Method C (Table 6, Entry 2).
To a suspension of CuI (159 mg, 0.83 mmol) in Et2O
(2 mL) was added MeLi (0.98 M solution in Et2O, 1.67 mL, 1.64 mmol) at -40 ºC.
After being stirred at the same temperature for 10 min, a solution of 56 (53 mg, 0.27
mmol) in Et2O (3 mL) was added at -40 ºC, and the mixture was stirred at the same
temperature for 5.5 h.
The reaction was quenched by the addition of 35% aq. NH3, and
the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was washed with
brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel
column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give a ca. 1.5:1 mixture of 61
and 62 (49.3 mg, 86%).
69
Method D (Table 6, Entry 3).
To a suspension of CuI (24 mg, 0.13 mmol) in Et2O
(1.5 mL) was added MeMgBr (0.84 M solution in THF, 1.0 mL, 0.84 mmol) at -40 ºC.
After being stirred at the same temperature for 15 min, a solution of 56 (55.5 mg, 0.29
mmol) in Et2O (2.5 mL) was added at -40 ºC, and the mixture was stirred at the same
temperature for 3.5 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq.
NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give a ca. 3:1 mixture
of 61 and 62 (54 mg, 90%), and 56 (5.1 mg, 9%).
(4R,5S)-2-(4-Methoxybenzyl)-4-[(benzyloxy)methyl]-5-methyl-1,3-dioxane (63).
PMP
O
O
OBn
A mixture of 61 (2.10 g, 0.01 mol) and p-anisaldehyde dimethyl acetal (1.87 mL, 0.011
mol) in CH2Cl2 (20 mL) in the presence of catalytic amounts of CSA was stirred at
room temperature for 17 h.
The reaction was quenched by the addition of H2O, and
the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was washed with
brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel
column chromatography (PhH to hexane/EtOAc 25/1) to give 63 (3.29 g, 100%): [α]D19
+9.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3062, 3029, 2962, 2910, 2856 cm-1; 1H NMR δ = 1.15
(3H, d, J = 6.8 Hz), 1.70 (1H, m), 3.48 (1H, dd, J = 5.9, 9.8 Hz), 3.59 (1H, complex),
3.77 (3H, s), 3.98 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.07 (1H, dd, J = 2.4, 11.2 Hz), 4.21 (1H, dt, J =
2.4, 6.3 Hz), 4.50 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.61 (1H, d, J = 11.7 Hz), 5.48 (1H, s), 6.87 (2H,
complex), 7.26-7.34 (5H, complex), 7.41 (2H, complex); 13C NMR δ = 11.2, 30.0, 55.2,
70.6, 73.4, 73.6, 78.3, 101.6, 113.5, 127.3, 127.55, 127.63, 128.3, 131.1, 138.0, 159.8;
Calcd for C20H24O4: C, 73.15; H, 7.37%. Found: C, 73.16; H, 7.40%.
70
(2S,3R)-3-(4-Methoxybenzyloxy)-4-(benzyloxy)-2-methylbutan-1-ol (64).
HO
OPMB
OBn
Method A (Table 7, Entry 7).
A mixture of 63 (660 mg, 2.01 mmol) and Me2S·BF3
complex (2.0 M solution in THF, 3.0 mL, 6.0 mmol) in PhMe (6 mL) was stirred at 110
ºC for 0.5 h.
The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting
mixture was extracted with EtOAc.
(Na2SO4), and then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 64 (588.2 mg, 89%), 65 (33.8 mg, 5%),
and 61 (25.4 mg, 6%).
64: [α]D20 +28.7 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3433, 3031, 2873
cm-1; 1H NMR δ = 0.92 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.97 (1H, m), 2.31 (1H, br), 3.52-3.61 (3H,
complex), 3.65-3.72 (2H, complex), 3.79 (3H, s), 4.51 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.55 (2H, s),
4.65 (1H, d, J = 11.2 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.24-7.37 (7H, complex); 13C NMR
δ = 11.9, 37.7, 55.2, 65.6, 70.9, 72.1, 73.4, 79.4, 113.7, 127.5, 127.6, 128.3, 129.4,
130.5, 137.9, 159.0; Calcd for C20H26O4: C, 72.70; H, 7.93%. Found: C, 72.55; H,
7.91%.
65: 1H NMR δ = 0.95 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.93 (1H, m), 2.69 (1H, d, J = 3.0
Hz), 3.40-3.49 (4H, complex), 3.80 (3H, s), 3.96 (1H, m), 4.41 (2H, s), 4.54 (1H, d, J =
12.0 Hz), 4.55 (1H, d, J = 12.0 Hz), 6.86 (2H, complex), 7.21-7.33 (7H, complex).
Method B (Table 7, Entry 1).
To a solution 63 (52 mg, 0.16 mmol) in PhMe (1.6
mL) was added DIBAL-H (1.01 M solution in PhMe, 0.32 mL, 0.32 mmol) at -78 ºC.
After being stirred for 2.5 h, the reaction was quenched by the addition of saturated aq.
NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
The organic layer was
washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by
silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 64 (4.0 mg, 8%), 65
(44.3 mg, 85%), and 63 (1.9 mg, 4%).
71
(2R,3S)-1-Benzyloxy-2-(4-methoxybenzyloxy)-3-methylpent-4-ene (66).
OPMB
OBn
To a solution of (COCl)2 (0.13 mL, 1.55 mmol) in CH2Cl2 (1.5 mL) was added DMSO
(0.14 mL, 1.93 mmol) in CH2Cl2 (1.0 mL) at –78 ºC.
The mixture was stirred for 15
min, and then a solution of 64 (127.9 mg, 0.39 mmol) in CH2Cl2 (1.5 mL) was slowly
added.
After being stirred at the same temperature for 30 min, Et3N (0.55 mL, 3.93
mmol) was added at –78 ºC, and then the mixture was allowed to warm to room
temperature. After being stirred for 30 min, the reaction mixture was washed with 1 M
aq. HCl and 1 M aq. NaHCO3, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give an aldehyde
(120 mg, 94%): 1H NMR δ = 1.10 (3H, d, J = 7.1 Hz), 2.65 (1H, m), 3.54 (1H, dd, J =
5.6, 10.1 Hz), 3.63 (1H, dd, J = 5.0, 10.0 Hz), 3.80 (3H, s), 3.99 (1H, dd, J = 5.0, 10.1
Hz), 4.48 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.52 (2H, s), 4.58 (1H, d, J = 11.5 Hz), 6.86 (2H, d, J =
8.7 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.29-7.38 (5H, complex), 9.69 (1H, d, J = 0.8 Hz).
To a suspension of [Ph3PMe]+Br- (415 mg, 1.16 mmol) in THF (1.5 mL) was added
n-BuLi (1.58 M solution in hexane, 0.69 mL, 1.09 mmol) at 0 ºC, and then stirred for 2
h. A solution of the aldehyde (119.6 mg, 0.36 mmol) in THF (2.1 mL) was added at
–45 ºC. After being stirred at room temperature for 16 h, the reaction was quenched
by the addition of H2O.
The reaction mixture was extracted with EtOAc, and the
organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 1/1) to give
66 (109.3 mg, 92%): [α]D25 +2.01 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3064, 3029, 2863 cm-1; 1H
NMR δ = 1.04 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.48 (1H, m), 3.45 (1H, m), 3.52 (1H, m), 3.61 (1H,
dd, J = 3.9, 10.3 Hz), 3.80 (3H, s), 4.50 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.52 (2H, s), 4.66 (1H, d, J
= 11.2 Hz), 4.97-5.06 (2H, complex), 5.80 (1H, m), 6.86 (2H, complex), 7.26-7.36 (7H,
complex);
13
C NMR δ = 15.7, 40.0, 55.3, 71.6, 72.4, 73.3, 81.5, 113.6, 114.4, 127.4,
127.5, 128.2, 129.3, 131.0, 138.4, 140.9, 158.9; Calcd for C21H26O3: C, 77.27; H, 8.03%.
72
Found: C, 77.22; H, 8.08%.
(R)-2-[(2S,3R)-3-(4-Methoxybenzyloxy)-4-(benzyloxy)butan-2-yl]oxirane (55).
O
OPMB
OBn
A mixture of 66 (45.6 mg, 0.14 mmol) and mCPBA (72.4 mg, 0.42 mmol) in CH2Cl2
(1.4 mL) was stirred at 0 ºC for 3.5 h.
The reaction was quenched by the addition of
saturated aq. Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with CHCl3.
The
organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/CHCl3 1/2) to give
55 (24.9 mg, 52%) as a ca. 1.6:1 diastereoisomer: IR (film) 2864, 1612, 1513, 1247
cm-1; 1H NMR δ = 0.95 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.53 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.77 (1H, m),
2.93 (1H, m), 3.62 (1H, m), 3.63 (2H, d, J = 5.4 Hz), 3.80 (3H, s), 4.48-4.58 (3H,
complex), 4.72 (1H, d, J = 10.7 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.24-7.35 (7H, complex);
1.04 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.62 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.66 (1H, m), 2.88 (1H, m), 3.63
(2H, d, J = 5.4 Hz), 3.79 (1H, m), 3.80 (3H, s), 4.48-4.58 (3H, complex), 4.66 (1H, d, J
= 10.7 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.24-7.35 (7H, complex); Calcd for C21H26O4: C,
73.66; H, 7.65%.
Found: C, 73.30; H, 7.58%.
(2R,3S,4R)-4-(4-Methoxybenzyloxy)-5-benzyloxy-3-methylpentane-1,2-diol (67).
HO
OH OPMB
OBn
Method A.
A mixture of 66 (40.3 mg, 0.12 mmol), AD mix β (346 mg), and
MeSO2NH2 (35 mg, 0.37 mmol) in tBuOH (0.6 mL) – H2O (0.6 mL) was stirred at 0 ºC
for 24 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3, and the
resulting mixture was extracted with EtOAc.
73
The organic layer was washed with brine,
dried (Na2SO4), and then evaporated.
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 1/2) to give 67 (44 mg, 99%) as a diastereoisomer
mixture: IR (film) 3410, 2931, 2873 cm-1; 1H NMR δ = 0.87-0.93 (3H, complex),
1.87-2.31 (2H, complex), 3.29-3.87 (7H, complex), 3.79 (3H, s), 4.45-4.70 (4H,
complex),
6.85-6.88
(2H,
complex),
7.21-7.33
(7H,
complex);
Calcd
for
C21H28O5·0.1H2O: C, 69.61; H, 7.85%. Found: C, 69.39; H, 8.05%.
Method B (Super AD mix β). A stirred suspension of K3Fe(CN)6 (731 mg, 2.22
mmol), K2CO3 (307 mg, 2.22 mmol), and (DHQD)2PHAL (58 mg, 0.074 mmol) in
tBuOH (3.5 mL) – H2O (3.5 mL) was cooled to 0 ºC and treated with K2OsO2(OH)4
(5.5 mg, 0.015 mmol).
After a few minutes, a solution of 66 (241.3 mg, 0.74 mmol) in
tBuOH (1.5 mL) – H2O (1.5 mL) was added.
After 5 h, the reaction was quenched by
the addition of saturated aq. Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with
EtOAc.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then
evaporated.
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 1/2) to give 67 (251 mg, 94%) as a diastereoisomer mixture.
(R)-2-[(2S,3R)-3-(4-Methoxybenzyloxy)-4-(benzyloxy)butan-2-yl]oxirane (55).
O
OPMB
OBn
A mixture of 67 (251 mg, 0.69 mmol), Bu2SnO (52 mg, 0.21 mmol), TsCl (146 mg, 0.77
mmol), and Et3N (0.11 mL, 0.79 mmol) was stirred at 0 ºC for 30 min and the mixture
was allowed to warm to room temperature. After being stirred at the same temperature
for 5 h, the reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture
was extracted with EtOAc.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4),
and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 2/1) to give a tosylate (358 mg, 100%).
74
A mixture of the tosylate (358 mg, 0.70 mmol) and K2CO3 (289 mg, 2.09 mmol) in
MeOH (7 mL) was stirred at 0 ºC for 30 min.
The reaction was quenched by the
addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc.
layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated.
The organic
The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 7/1) to give 55 (199 mg,
83%) as a ca. 2.4:1 diastereoisomer.
6-t-Butyldiphenylsiloxy-hex-1-yne (59).
OTBDPS
A mixture of 5-hexyn-1-ol (1.0 g, 10.2 mmol), TBDPSCl (2.91 mL, 11.2 mmol), and
imidazole (1.53 g, 22.5 mmol) in DMF (20 mL) was stirred at room temperature for 19
h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was
extracted with EtOAc.
then evaporated.
The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and
The residue was purified by silica-gel column chromatography
(hexane/EtOAc 10/1) to give 59 (3.26 g, 95%): IR (film) 3307, 2931, 2858, 1111 cm-1;
1
H NMR δ = 1.05 (9H, s), 1.63-1.69 (4H, complex), 1.92 (1H, m), 2.16-2.21 (2H,
complex), 3.68 (2H, t, J = 5.9 Hz), 7.35-7.43 (6H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex);
13
C NMR δ = 18.2, 19.3, 25.0, 26.9, 31.6, 63.3, 68.3, 84.5, 127.5, 129.5, 133.9, 13.5;
Calcd for C22H28OSi: C, 78.51; H, 8.39%.
Found: C, 78.25; H, 8.34%.
(RS)-10-t-Butyldiphenylsiloxy-dec-4-yn-3-ol (68).
OH
OTBDPS
To a solution of 59 (1.12 g, 3.32 mmol) in THF (8 mL) was added n-BuLi (1.58 M
solution in hexane, 2.3 mL, 3.63 mmol) at -78 ºC.
After being stirred at –35 ºC for 20
min, 58 (0.36 mL, 5.0 mmol) was added at -78 ºC, and the mixture was allowed to
75
warm to room temperature.
After being stirred at the same temperature for 4 h, the
reaction was quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3, and the resulting
mixture was extracted with Et2O.
The organic layer was washed with brine, dried
(Na2SO4), and then evaporated.
The residue was purified by silica-gel column
chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 68 (1.27 g, 97%): IR (film) 3585, 3365,
2933, 1111 cm-1; 1H NMR δ = 0.99 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.05 (9H, s), 1.57-1.72 (7H,
complex), 2.20-2.24 (2H, complex), 3.68 (2H, t, J = 5.9 Hz), 4.29 (1H, m), 7.36-7.44
(6H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 9.5, 18.5, 19.3, 25.2, 26.9, 31.2,
31.7, 63.4, 64.0, 81.2, 85.4, 127.5, 129.5, 133.9, 135.5; Calcd for C25H34O2Si: C, 76.09;
H, 8.68%.
Found: C, 75.87; H, 8.57%.
(R)-3-Acetyl-10-t-butyldiphenylsiloxy-dec-4-yn (69).
OAc
OTBDPS
Method A.
To a solution of (RS)-68 (15.3 mg, 0.039 mmol) in PhMe (0.1 mL) and
vinyl acetate (0.1 mL) was Chirazyme L-2 (c-f, 50 mg), and the mixture was stirred at
20 ºC for 22 h.
The mixture was filtered and the filtrate was concentrated in vacuo.
The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to
give (R)-69 (8.8 mg, 52%, 98% ee) and (S)-68 (7.3 mg, 48%, >99% ee).
Method B.
To a solution of (RS)-68 (15.5 mg, 0.039 mmol) in PhMe (0.1 mL) and
vinyl acetate (0.1 mL) was Amano PS (50 mg), and the mixture was stirred at 20 ºC for
22 h.
The mixture was filtered and the filtrate was concentrated in vacuo.
The
residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give
(R)-69 (9.4 mg, 55%, 90% ee) and (S)-68 (7.0 mg, 45%, >99% ee).
76
(R)-10-t-Butyldiphenylsiloxy-dec-4-yn-3-ol (68).
OH
OTBDPS
A mixture of (R)-69 (8.8 mg, 0.020 mmol, 98% ee), phosphate buffer (pH 7.0, 0.1 M,
0.1 mL), and Chirazyme L-2 (c-f, 50 mg) was stirred vigorously at 20 ºC for 20 h.
The
mixture was filtered and the filtrate was concentrated in vacuo. The residue was
purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give (R)-68 (7.6
mg, 95%, >99% ee).
77
引用文献および註
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H. C.; Bhat, K. S.; Randad, R. S. J. Org. Chem. 1989, 54, 1570-1576.
12. (a) Evans, D. A.; Bartroli, J.; Shih, T. L. J. Am. Chem. Soc. 1981, 103, 2127-2129;
(b) Evans, D. A.; Nelson, J. V.; Vogel, E.; Taber, T. R. J. Am. Chem. Soc. 1981, 103,
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J.; Bartroli, J. Pure & Appl. Chem. 1981, 53, 1109-1127; (d) Evans, D. A.
Aldrichimica Acta 1982, 15, 23-32.
13. (a) Sato, K.; Kubo, K.; Hong, N.; Kodama, H.; Yoshimura, J. Bull. Chem. Soc. Jpn.
1982, 55, 938-942; (b) Sato, K.; Yoshimura, J. Carbohydr. Res. 1982, 103, 221-238;
(c) Sato, K.; Bokura, M.; Taniguchi, M. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1994, 67, 1633-1640;
(d) Miljković, M.; Gligorijević, M.; Satoh, T.; Miljković, D. J. Org. Chem. 1974, 39,
1379-1384.
14. 沓村
憲樹, 修士論文(慶應義塾大学大学院理工学研究科)
(2003 年)
15. Bernet, B.; Vasella, A. Helv. Chim. Acta 1979, 62, 1990-2016.
16. (a) Rodríguez, A. R.; Nomen, M.; Spur, B. W.; Godfroid, J. J. Tetrahedron Lett.
1999, 40, 5161-5164; (b) Rodríguez, A. R.; Spur, B. W. Tetrahedron Lett. 2003, 44,
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17. (a) Ando, K. J. Org. Chem. 1999, 64, 8406-8408. (b) 安藤香織, 有機合成化学協
会誌, 2000, 58, 869-876.
18. (a) Johnson, M. R.; Nakata, T.; Kishi, Y. Tetrahedron Lett. 1979, 20, 4343-4346; (b)
Lipshutz, B. H.; Wilhelm, R. S.; Kozlowski, J. Tetrahedron Lett. 1982, 23,
3755-3768; (c) Tius, M. A.; Fauq, A. H. J. Org. Chem. 1983, 48, 4131-4132; (d)
Chong, J. M.; Cyr, D. R.; Mar, E. K. Tetrahedron Lett. 1987, 28, 5009-5012.
19. ジヒドロキシル化によって得られた 39、39’は、混合物のまま還元してトリ
オールに導き、1,2-ジオールをサイクリックカーボネートで保護し、残りの
2 級水酸基をアセチル基やメシル基で保護したが、いずれの過程でもジアス
テレオマーを分離することは出来なかった。
20. 化合物 38 を還元したアリルアルコール、その水酸基をアセチル基で保護し
た化合物、さらに PMB 基を DDQ で脱保護した化合物、それぞれに対して、
市販、あるいは自分で調製した AD mix β を作用させたが、いずれも反応が
ほとんど進行しなかった。
21. Maruyama, K.; Ueda, M.; Sasaki, S.; Iwata, Y.; Miyazawa, M.; Miyashita, M.
Tetrahedron Lett. 1998, 39, 4517-4520.
TES 基ではなく、MOM 基の時は選択性が全く発現しないとも報告している。
22. 多くの副生成物の一つには、不飽和アルデヒドと思われる化合物もあった。
79
Ti(O-iPr)4 のみの対照実験では生成せず、酸素源混在下、長時間加熱した場
合のみ得ることが出来たその不飽和アルデヒドは、以下のような反応機構で
生成したと考えられる。
Ti
Ti
OBn
O
O
OBn
OBn
O
HO
O
OPMB
H
PivO
OPiv OPMB
OPiv OPMB
OBn
OTES
OHC
OTBDPS
OBn
OPMB
23. (a) McDonald, F. E.; Wang, X.; Do, B.; Hardcastle, K. I. Org. Lett. 2000, 2,
2917-2919; (b) McDonald, F. E.; Bravo, F.; Wang, X.; Wei, X.; Toganoh, M.;
Rodríguez, J. R.; Do, B.; Neiwert, W. A.; Hardcastle, K. I. J. Org. Chem. 2002, 67,
2515-2523; (c) Bravo, F.; McDonald, F. E.; Neiwert, W. A.; Do, B.; Hardcastle, K. I.
Org. Lett. 2003, 5, 2123-2326.
アルコール 44 をアセチル基で保護した化合物に対して Et2O·BF3 を作用させ
たところ、基質の分解を伴って反応系は複雑化した。また、ジメチルカルバ
ミル体 45 に対して Et2O·BF3 を氷浴下で作用させたところ、まず TES 基の脱
離が起こり、その後室温まで温度を上昇させても polyol subunit 5 を得ること
は出来ず、反応系は複雑化した。
24. (a) Stevens, C. L.; Gutowski, G. E.; Bryant, C. P.; Glinski, R. P. Tetrahedron Lett.
1969, 15, 1181-1184; (b) Kirst, H. A.; Mynderse, J. S.; Martin, J. W.; Baker, P. J.;
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162-167.
25. (a) Kirst, H. A.; Michel, K. H.; Mynderse, J. S.; Chio, E. E.; Yao, R. C.;
Nakatsukasa, W. M.; Boeck, L. D.; Occolowitz, J. L.; Paschal, J. W.; Deeter, J. B.;
Thompson, G. D. In Synthesis and Chemistry of Agrochemicals III. Eds. Baker, D.
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Chemical Society, Washington, DC, 1992, pp 216-225; (b) Graupner, P. R.;
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26. Stevens, C. L.; Gutowsli, G. E.; Taylor, K, G.; Bryant, C. P. Tetrahedron Lett. 1966,
14, 5717-5721.
27. Omura, S.; Nakagawa, A.; Otani, M.; Haa, T.; J. Am. Chem. Soc. 1969, 91,
3401-3404.
28. Omura, S.; Sadakane, N.; Tanaka, Y.; Matsubara, H. J. Antibiot. 1983, 36, 927-930.
80
29. Shang, G. D.; Dai. J. L.; Wang, Y. G. J. Antibiot. 2001, 54, 66-73.
30. (a) Albano, E. L.; Horton, D. Carbohydr. Res. 1969, 11, 485-495; (b) Albano, E. L.;
Horton, D. J. Org. Chem. 1969, 34, 3519-3522; (c) Malik, A.; Afza, N.; Voelter, W.
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31. Brimacombe, J. S.; Doner, L. W.; Rollins, A. J. J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1 1972,
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34. (a) Ono, M.; Saotome, C.; Akita, H. Heterocycles 1999, 51, 1503-1508; (b)
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35. Koskinen, A. M. P.; Otsomaa, L. A. Tetrahedron 1997, 53, 6473-6484.
36. Graupner, P. R.; Martynow, J.; Anzeveno, P. B. J. Org. Chem. 2005, 70, 2154-2160.
37. Dondoni, A.; Marra, A.; Massi, A. J. Org. Chem. 1999, 64, 933-944.
38. (a) Street, S. D. A.; Yeates, C.; Kocienski, P.; Campbell, S. F. J. Chem. Soc., Chem.
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Armstrong, J. D., III; Lebreton, J.; Meissner, R. S.; Rizzacasa, M. A. J. Am. Chem.
Soc. 1993, 115, 7152-7165; (d) Markó, I. E.; Bailey, M.; Murphy, F.; Declercq, J.
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Nakata, M.; Ishiyama, T.; Akamatsu, S.; Hirose, Y.; Maruoka, H.; Suzuki, R.;
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D. F.; Jessiman, A. S.; Kawahara, S.; Orsini, P.; Scolaro, A.; Talbot, A. C.; Tanner,
H. R.; Yamanoi, S.; Ley, S. V. Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 5433-5438.
39. Mori K.; Seu, Y. –B. Tetrahedron 1988, 44, 1035-1038.
森らによって合成されたエポキシアルコール 56 の物性値は、比旋光度[α]D25
+25 (c 1.0, CHCl3)で光学純度 89% ee と報告されている。また、彼らはこれを
3,5-ジニトロベンゾイル化し Et2O-CH2Cl2 から再結晶した後、加水分解する
ことで光学純度を 100% ee とした。本実験において、筆者の合成したエポキ
シアルコール 56 の比旋光度は[α]D22 +24.7 (c 1.0, CHCl3)で、森らの実験結果
と良い一致を示している。しかしながら今回は、合成計画の都合上、光学純
度をそれ以上上げずにそのまま先を進めることとした。
40. Sasaki, M.; Tanino, K.; Miyashita, M. Org. Lett. 2001, 3, 1765-1767.
41. (a) Tius, M. A.; Fauq, A, H. J. Org. Chem. 1983, 48, 4131-4132; (b) Roush, W. R.;
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M.; Cyr, D. R.; Mar, E. K. Tetrahedron Lett. 1987, 28, 5009-5012.
42. (a) Tsuri, T.; Kamata, S. Tetrahedron Lett. 1985, 26, 5195-5198; (b) Shiina, I.;
Shibata, J.; Ibuka, R.; Imai, Y.; Mukaiyama, T. Bull. Chem. Soc. Jpn. 2001, 74,
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43. ジアステレオマー比は 1H NMR において、メチル基、エポキシ付け根、ベン
ジル位プロトンから判断した。
44. Wang, Z. –X.; Tu, Y.; Frohn, M.; Zhang, J. –R.; Shi, Y. J. Am. Chem. Soc. 1997, 119,
11224-11235.
ただし、Shi らの不斉エポキシ化反応も、末端オレフィンに対する反応は不
斉収率がそれほど良くない。
45. Michelich, E. D.; Daniels, K.; Eickhoff, D. J. J. Am. Chem. Soc. 1981, 103,
7690-7692.
46. (a) Nagashima, N.; Ohno, M. Chem. Lett. 1987, 141-144; (b) Martinelli, M. J.;
Vaidyanathan, R.; Pawlak, J. M.; Nayyar, N. K.; Dhokte, U. P.; Doecke, C. W.;
Zollars, L. M. H.; Moher, E. D.; Khau, V. V.; Košmrlj, B. J. Am. Chem. Soc. 2002,
124, 3578-3585.
47. Nicolaou, K. C.; Yue, E. W.; Greca, S. L.; Nadin, A.; Yang, Z.; Leresche, J. E.; Tsuri,
T.; Naniwa, Y.; Riccardis, F. D. Chem. Eur. J. 1995, 1, 467-494.
48. (a) Burgess, K.; Jennings, L. D. J. Am. Chem. Soc. 1991, 113, 6129-6139; (b) 須貝
82
威, ファルマシア, 2002, 38, 1168-1172; (c) 須貝
威, 浅野正義, 化学と教育,
2005, 53, 436-439; (d) Takanami, T.; Tokoro, H.; Kato, D.; Nishiyama, S.; Sugai, T.
Tetrahedron Lett. 2005, 46, 3291-3295.
アルコール 68 の光学純度は、Ac 体 69 の HPLC 分析によって決定した。
HPLC analysis, column: Daicel Chiralcel OJ-H (4.6 mm x 250 mm); eluent,
hexane/iPrOH = 30/1; flow rate, 0.5 mL/min; Rt, 15.6 (R) and 24.8 (S) min.
83
謝辞
本研究を遂行するにあたり、研究室をはじめ学内外多くの方々に御世話にな
りました。
慶應義塾大学理工学部 西山繁 教授には、六年間にわたり研究上の諸問題に
ついて直接の御指導を頂きました。また、未熟な筆者に対し常に多くの機会を
与えて下さったこと、試行錯誤を温かく見守って下さり、どのような相談にも
熱心に応じて下さいましたこと、ここに心より厚く御礼申し上げます。
本研究を遂行するにあたり適切且つ有益な御助言を頂きました慶應義塾大学
理工学部 小山内州一 教授、中田雅也 教授、ならびに千田憲孝 教授に深謝申
し上げます。
本研究の細部に渡り御指導を頂きました慶應義塾大学理工学部 須貝威 助教
授、小畠りか 助手、石川裕一 博士に深謝申し上げます。
また、慶應義塾大学理工学部 千田憲孝 教授には、研究留学先の決定の際に
大変御世話になりました。ここに心より感謝申し上げます。また、有益な御助
言を頂きました慶應義塾大学理工学部 山村庄亮 名誉教授、戸嶋一敦 教授、須
貝威 助教授、ならびに小畠りか 助手に感謝申し上げます。
また、X 線結晶構造解析の技術、手法を丁寧に御指導して下さいました慶應
義塾大学理工学部 秋津貴城 助手に感謝申し上げます。
また、興和株式会社東京創薬第一研究所 扇谷忠明 博士には公私に渡り色々
と大変御世話になりました。ここに感謝申し上げます。
末筆ながら、数多くの研究を共に励んでまいりました慶應義塾大学理工学部
化学科 環境・資源有機化学研究室の皆様に感謝致します。そして、本研究を行
うにあたり深く御理解下さいました両親に感謝致します。
84
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