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放線菌由来のマクロライド抗生物質 ossamycin の合成研究
放線菌由来のマクロライド抗生物質 ossamycin の合成研究 2005 年度 沓村 憲樹 目次 序論 第1章 Polyol Subunit の合成研究 第1節 逆合成解析 第2節 アルデヒド 8 の合成 第3節 C6−C7 位不斉点構築の検討 ① 第4節 C6−C7 位不斉点構築の検討 ② 第5節 C4−C5 位不斉点構築の戦略 第6節 C4−C5 位不斉点構築の検討 ① (route A) 第7節 C4−C5 位不斉点構築の検討 ② (route B) 第2章 L-Ossamine 前駆体の合成とグリコシル化の検討 第1節 研究の背景 第2節 N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine (49) の合成 第3節 N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine (49) のグリコシル化 第3章 Spiroketal Subunit の合成研究 第1節 逆合成解析 第2節 エポキシド 55 の合成 第3節 ジチアン 57 の合成 第4章 結論 Experimental Section General Chapter 1 Chapter 2 Chapter 3 引用文献および註 謝辞 ……………1 ……………6 ……………6 ……………9 …………12 …………14 …………17 …………19 …………20 …………24 …………24 …………26 …………28 …………30 …………30 …………31 …………35 …………36 …………37 …………37 …………38 …………63 …………68 …………78 …………84 Abbreviations Ac 9-BBN Bn Boc Bu Bz CSA DABCO DDQ DET DIBAL DMAP DMF DMSO ee Et Imid. or Im mCPBA Me Ms MS4A NMO Ph Piv PMB PMP PPTS Pr pyr. TBAF TBDPS TBHP TBS TES Tf THF Thr TMS TPAP Tr Troc Ts acetyl 9-borabicyclo[3.3.1]nonane benzyl tert-butoxycarbonyl butyl benzoyl 10-camphorsulfonic acid 1,4-diazabicyclo[2.2.2]octane 2,3-dichloro-5,6-dicyano-1,4-benzoquinone diethyl tartrate diisobutylaluminum hydride 4-dimethylaminopyridine N,N-dimethylformamide dimethyl sulfoxide enantiomer excess ethyl imidazole m-chloroperbenzoic acid methyl methanesulfonyl molecular sieves 4 Å 4-methylmorpholine N-oxide phenyl pivaloyl 4-methoxybenzyl p-methoxyphenyl pyridinium 4-toluenesulfonate propyl pyridine tetra-n-butylammonium fluoride tert-butyldiphenylsilyl tert-butylhydroperoxide tert-butyldimethylsilyl triethylsilyl trifluoromethanesulfonyl tetrahydrofuran threonine trimethylsilyl tetra-n-propylammonium perruthenate trityl 2,2,2-trichloroethoxycarbonyl 4-toluenesulfonyl 序論 1, 2) 「放線菌が産生する大環ラクトンに塩基性の糖が結合する一連の抗生物質の総 称をマクロライドと呼ぼう。」ノーベル化学賞受賞者 Woodward によってこのよ うに提唱されてから、既に半世紀を経ようとしている。今日では、マクロライ ドは「中員および大員環ラクトンを含む天然物の総称」としてより広い概念で 用いられるようになり、作用の異なる多くの物質が含まれる。 マクロライドを語る上で欠かせないものは、1952 年、米国の McGuire らによ って、Strepomyces erythreus の産生物質から発見された erythromycin(Fig. 1)で ある。翌年日本に導入され、猩紅熱、赤痢、髄膜炎、梅毒、百日咳などに臨床 応用されてきたこの時期は、化学療法の「黎明期」として位置づけられる。 Erythromycin は、わが国で抗生物質の臨床開発が系統的に行われはじめた最初の 抗生物質であり、特に、ペニシリンの効かない感染症に対しては重篤な副作用 もなく、今でも安心して使える抗生物質の一つとして知られている。 マクロライドの歴史をもう少し紐解いてみる。当時、抗生物質の代名詞でも あったペニシリンによるアナフィラキシーショック(ペニシリンショック、1956 年)が初めて社会的な問題となり、また、 「抗生物質の使用基準」の撤廃(1961 年)による使用制限緩和の追い風が吹いた時期は、間違いなくマクロライドの 「全盛期」であったと言える。この時期マクロライドは、ブドウ球菌感染とレ ンサ球菌感染のほかに、インフルエンザ菌感染や赤痢、さらにマイコプラズマ 肺炎に対する特効的薬剤として繁用された。しかしながら時代は「受難の時期」 へと移る。70 年代末から 80 年代は、josamycin(Fig. 1)など 16 員環マクロライ ドの登場にもかかわらず、セフェム系抗生物質(β−ラクタム環と 6 員環からな る 7−アミノセファロスポラン酸を基本骨格とした抗生物質の総称)の増加の陰 となってマクロライド使用が著しく減少した。勿論これには、世の中にマクロ ライド系抗生物質に対する耐性溶連菌が増加したという背景もある。 ところがその後、erythromycin などを化学的に修飾した半合成型マクロライド 薬物(種々のプロドラック型 erythromycin、14 員環の clarithromycin、15 員環の azithromycin(Fig. 1)など)が開発され、キャンピロバクター菌やレジオネラ菌、 さらにはクラミジア感染症に対しても本薬剤の適応が拡大されたため、再びマ クロライド系抗生物質は臨床医の注目を集めるようになった。臨床応用分野の 拡大とマクロライド新作用研究の発展が再び勢いづいてきた昨今、時代を「ニ ューマクロライド時代」と呼んでも差し支えないのではなかろうか。 1 O HO OR OH OH Me2N NMe2 HO O O O HO HO OH MeO O OMe O NMe2 HO O H OH O OH O O Josamycin O O O R=H : Erythromycin R=Me : Clarithromycin O OH HO HO HO OAc O N HO OMe OH Azithromycin Fig. 1 そのようにして再び全盛を迎えたマクロライド研究だが、近年は従来の 14∼ 16 員環より巨大なマクロライド抗生物質もまた注目され始めた。20 員環の apoptolidine(Fig. 2)や 26 員環の oligomycin 類(Fig. 2)などがその代表例であ る。これらの天然物は、エネルギー代謝であるミトコンドリアによる ATP 生成 過程(酸化的リン酸化)を阻害することや、新しい細胞選択的抗腫瘍剤となり 得る可能性が確認されている。 OH HO MeO O O O OH H MeO HO O OH H O O OMe O OH Apoptolidin O O OH OMe HO R3 OH O OH O Oligomycin A O Oligomycin B Oligomycin C Oligomycin E O Et R4 O R2 1 O R OH 5 R Oligomycin F Rutamycin A Rutamycin B Fig. 2 2 R1 R2 R3 R4 R5 Me H OH H2 Me Me H OH O Me Me H H H2 Me Me OH OH O Me Me H OH H2 Et H H H OH H2 Me H H H2 Me Ossamycin(Fig. 3)は、そのような新世代マクロライドの一つと言える。 Ossamycin は、1965 年に南米土壌サンプルから単離された当時新種の放線菌、 Streptomyces hygroscopicus var. ossamyceticus の 2 次代謝産物として発見され 3)、 1996 年、X 線結晶構造解析によってその構造が決定された 24 員環マクロライド 抗生物質である 4)。Apoptolidin や oligomycin 類と同様、ossamycin は、ミトコン ドリア F0F1-ATPase を阻害することによりその生理活性を発現することが見出さ れており、また近年、米国の NCI(National Cancer Institute)によるスクリーニ ングの結果、ossamycin を含めたこれら類似のマクロライド類は、37000 もの抗 生物質の中で上位 0.1%に入る癌細胞に対する特異性を持っていることが報告さ れた 5)。 OH HO OH O OH O H OH O Me2N O O H O OH O HO H Ossamycin Fig. 3 しかしながらこれまでのところ、ossamycin の合成研究に関する報告は、筆者 らの研究以外では未だに例がない 6)。筆者はその考えられる理由として以下の 4 点を挙げる。 1) ミトコンドリア F0F1-ATPase 阻害活性を示すものの、ある細胞に対するその 選択的特異性に関する研究は、以前まで積極的には行われてこなかった。 2) 単離当時、鼠の細胞に対して抗菌活性、抗原虫活性は示したが、抗腫瘍活性 は示さなかった為、近年の活性試験の結果が報告されるまでは抗癌剤として の研究対象から外れていた。 3) 放線菌の代謝産物であるため、菌の発酵培養によって十分量のサンプルを確 保することが可能だった。 4) 1990 年 Evans らによって、ossamycin の構造と非常によく似た天然物、 3 cytovaricin(Fig. 4)の全合成が達成された 7)。 実際のところ、合成に値するほどの魅力的な活性が見出されなかったためか、 それとも早い段階で類似天然物が効率的に全合成達成されたためか、あるいは 構造決定に時間がかかったためか真偽の程はわからないが、少なくともこれま で ossamycin の合成研究事例が他に報告されていないことは事実である。そこで 筆者は、まず、Evans らの合成法とは全く異なった方法で、ossamycin の初の全 合成達成を目指すこととした。そして将来的には、その全合成研究で得られた 知見を生かして、未だ全合成が達成されていない A82548A、dunaimycin D2S、 A59770A(Fig. 4)などのような類似マクロライドを含めた関連類縁体の全合成 に挑み、構造活性相関の研究へと発展させたいと考えている。 OH HO O HO OH HO O OH O H OH O OH O H OH O OH O O HO Me2N OMe O OH O O O H OH O H H H A82548A Cytovaricin OH Me2N O O OH O OH O OH OH OH H HO O HO O OH OH HO OH O O O O H OH OMe O O O OH O OH O O H HO H OMe Dunaimycin D2S As published, without stereochemistry Fig. 4 4 A59770A Proposed structure: Stereochemisty by analogy 以上の研究背景を踏まえて、第1章では ossamycin の構成アミノ糖を除いた左 半分ユニット(polyol subunit)の合成研究、第2章では構成アミノ糖、L-ossamine に関する研究、そして第3章では ossamycin の右半分ユニット(spiroketal subunit) の合成研究について述べる。 創薬(優れた医薬品の開発)の推進は、国のビッグプロジェクトとしても期 待されている。この世に未だかつてないまったく新しい薬物を創り出すという ことは、知的に大変刺激されることであるばかりでなく、様々な意味で人類の 将来に大きく関わっていくことであると筆者は考える。 5 第1章 第1節 Polyol Subunit の合成研究 逆合成解析 Ossamycin(1)を合成するにあたり、Scheme 1 のような合成計画を立てた。 46 OH HO O 1 33 macrolactonization OH OH 30 47 OH HO 1 6 glycosylation 43 Me2N 8 O 41 OH O O O O 23 H OH 10 OH H O OH O 19 HO HO 48 OH 25 21 H 16 35 O 23 H HO 21 38 HO 28 O OH O 19 polyol subunit 2 35, 36 H 44, 45 H O 41 15 Ossamycin (1) OH OH 43 olefination OH 34 spiroketal subunit 3 38 Me2N L-ossamine (4) Scheme 1. Retrosynthetic Analysis of Ossamycin (1) 筆者は、ossamycin(1)のアグリコン部 は左半分の polyol subunit 2 と右半分 の spiroketal subunit 3 のオレフィン化、およびマクロラクタム化を経て合成する ことが可能であると考えた。L-Ossamine(4)とのグリコシル化は、活性試験へ の応用が利くように、アグリコン部を合成した後の段階で行うこととした。次 に、polyol subunit 2 の逆合成解析を Scheme 2 に示す。 6 PO OH O 1 OP OMe OBn OBn BnO Ossamycin (1) MeO2C 6 7 OTES 9 8 OTBDPS OH OBn 6 HO OTBDPS 16 5 OBn (P: Protecting Group) OBn OTES OHC OTBDPS OHC 8 OH OBn 9 OTES 10 OTBDPS OBn 7 8 O OBn TBDPSO HO OMe HO OBn 9 HO O OBn OMe OBn 10 OH O 8 OMe OH methyl α-D-glucopyranoside (11) HO 9 Scheme 2. Retrosynthetic Analysis of the Protected Polyol Subunit 5 Polyol subunit 2 は C4 位から C10 位へと 7 連続の不斉点を有し、C8 位にはア ミノ糖 L-ossamine(4)がグリコシド結合している。この cytovaricin7a-d)と共通す る、そしておそらくは dunaimycin D2S8)や A59770A とも共通するであろう 7 連 続不斉炭素骨格をどのようにして構築していくかが、筆者の合成研究の鍵とな る。そこで筆者は容易に入手可能な D-グルコースを出発原料として、その糖の 2 位、3 位を ossamycin(1)の C8 位、C9 位の不斉源とすることとした。そして炭 素鎖を逐次段階的に伸長し、Sharpless 不斉ジヒドロキシル化反応 9)や Sharpless 不斉エポキシ化反応 10) 、Brown の不斉クロチルボレーション 11) などを組み合わ せていくことで、7 連続不斉炭素骨格を構築し、polyol subunit 保護体 5 の合成を 達成することを目指した。なお、C16−C17 位間におけるオレフィンカップリン グに関しては、最初の試みとしてオレフィンメタセシス反応の利用を考えてい るが、合成手法をよりフレキシブルなものにするために C16 位に水酸基を導入 しておくこととした。 先述した通り、Evans らは彼ら独自の手法であるオキサゾリジノン法 12)を有効 に活用して、既に cytovaricin の収束的な全合成を達成している 7e)。これに対し、 筆者の段階的な合成手法は、合成工程数が多くなるという欠点が予想される。 しかしながらその一方で、各不斉点の絶対立体化学を確実に制御していくこと を狙った本戦略は、将来、臨床応用研究において様々な誘導体を合成するため 7 の有力な手段になり得ると筆者は考える。そこでまず、出発原料 11 より既知の 工程を経て化合物 10 へと導き 13) 、さらに炭素鎖を伸長して化合物 9 とした後、 開環してアルデヒド 8 を得ることを目指した。そして、このアルデヒド 8 より、 化合物 7、6 へと順次炭素鎖を伸長しつつ、不斉点を構築していくことを計画し た。 8 第2節 アルデヒド 8 の合成 14) 筆者は、出発原料 methyl α-D-glucopyranoside(11)の 2 位、3 位を、polyol subunit 5 の C8 位、C9 位の不斉源として利用することを考えた。これよりアルデヒド 8 へと導くためには、polyol subunit 5 の C10 位となる、糖の 4 位へ立体選択的にメ チル基を導入する必要がある。そこで筆者は、吉村らによって開発された既知 の方法にしたがって化合物 10 を合成した 13)(Scheme 3)。 HO OH O a O OH Ph OMe OH methyl α-D-glucopyranoside (11) c HO O OBn d TrO HO 14 f TrO HO O OBn OMe OBn 17 O OBn OMe OBn 13 O 12 OMe OBn HO Ph OMe OH O HO O b O HO g HO O OBn e TrO O O OBn OMe OBn 15 OMe OBn 16 O OBn OMe OBn 10 Scheme 3. Reagents and conditions14): (a) ZnCl2, PhCHO, 65%. (b) BnBr, NaH/DMF, 92%. (c) 1 M aq. HCl/acetone-H2O, 95%. (d) TrCl, DMAP/pyr. (e) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2. (f) MeLi/Et2O, 99% in three steps. (g) 70% aq. AcOH, 100%. 次に得られた化合物 10 よりアルデヒド 8 を合成した(Scheme 4)。すなわち、 化合物 10 の 6 位水酸基を 2 工程でヨウ素化して 18 とした後、エタノール還流 下、亜鉛還元を伴う縮環反応 15)を経て 5 員環化合物 19 を合成した。次に 19 を 9-BBN によってヒドロホウ素化、生じた 1 級水酸基を Swern 酸化した後、 1,4-butanediol から合成したホスホニウム塩 20 を作用させて炭素鎖を伸長した。 得られたおよそ 2:1 の E,Z-異性体混合物を水素添加して化合物 9 を得た。続い て、9 を 3 工程で開環してジオール 21 とした後、1 級、3 級水酸基を TES 保護 して di-TES 体 22 を得た。この後、筆者の修士課程の研究では、1 級 TES 基の選 択的脱保護によってアルコール 23 とし、次に Dess-Martin 酸化を行うことで目 9 的のアルデヒド 8 を合成したが 14)、di-TES 体 22 をそのまま Swern 酸化に附すこ とで、アルデヒド 8 を直接得ることが出来た 16) 。なお、この酸化反応が進行す る理由は、TES 基が立体的に比較的小さいため、クロロスルホニウム塩のよう な求電子剤と反応し得るためと考えられる(Fig. 5)。 HO a O OBn HO OMe OBn 10 I O OBn O OBn b OMe OBn 18 HO c OMe OBn 19 PPh3 I TBDPSO 20 O OBn TBDPSO OMe f OTBDPS OBn e OTBDPS OBn OTES TESO OH HO OBn 9 OBn OBn d OBn 21 OTES HO OTBDPS OBn 22 23 g OBn OTES h OHC OTBDPS OBn Scheme 4. 8 Reagents and conditions: (a) (i) TsCl/pyr., 99%; (ii) NaI/DMF, 92%. (b) (i) Zn powder/EtOH; (ii) Amberlyst 15E/MeOH, 71% in two steps. (c) (i) 9-BBN/THF, then H2O2, NaOH/aq., 97%; (ii) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2; (iii) 20, n-BuLi/THF; (iv) H2, 10% Pd-C/EtOH, 95% in three steps. (d) (i) Et2O·BF3/Ac2O; (ii) K2CO3/MeOH; (iii) NaBH4/MeOH, 93% in three steps. (e) TESOTf, 2,6-lutidine/CH2Cl2, 100%. (f) AcOH-THF-H2O (8/8/1), 71%. (g) Dess-Martin periodinane, NaHCO3/CH2Cl2, 97%. (h) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2, 95%. 10 Cl Et3Si R O Et3N (−HCl) Et3Si R O S Cl Cl O R −Me2S S S Cl R O S Cl O R H −Et3SiCl H Fig. 5 以上、ossamycin(1)の polyol subunit 5 を合成する上で重要な中間体と考えら れる、C8−C10 位不斉点を有するアルデヒド 8 の効率的な合成法を確立した。 11 第3節 C6−C7 位不斉点構築の検討 ① 次に、C6 位、C7 位の不斉点構築について検討した(Fig. 6)。アルデヒド 8 よ り、C6 位にメチル基、C7 位に水酸基を有し、その後も増炭可能な誘導体 7 を合 成するにあたって、二つの不斉点を同時に構築することが出来れば合成指針上、 非常に効率的と言える。 OBn OHC 8 OBn OTES OTBDPS 10 OBn OHC 6 7 8 OP 8 OTES OTBDPS OBn 7 P: Protecting Group Fig. 6 そこでまず、最初の計画に従って、アルデヒド 8 に対し Brown の不斉クロチ ルボレーション 11) を行った(Scheme 5)。試行錯誤の末、目的の構造を有した erythro-β-メチルホモアリルアルコール 24 を得ることは出来たが、反応系が複雑 化してしまい、その収率は 29%と低いものであった。また、この生成物 24 はお よそ 1:1 のジアステレオマー混合物として得られ、おそらく C6 位メチル基と C7 位水酸基が互いに Syn の関係にある 2 種と思われるが、この選択性の低さも 重大な問題であった。 OBn OBn OTES OHC a OTES OTBDPS OBn OTBDPS OH OBn 8 B 2 25: 24 low yield non-selectivity Scheme 5. Reagents and conditions: (a) 25, n-BuLi/THF-Et2O, then H2O2, NaOH/aq., 29%, 1:1 diastereoselectivity. 次に、Evans のアルドール反応 12)を検討した。D-Phenylalanine より 3 工程を経 て誘導したオキサゾリジノン 26 に対し、ルイス酸 Bu2BOTf を用いてアルドール 反応を行った(Scheme 6)。ところが、反応温度や時間を種々検討したが反応は全 く進行しなかった。おそらく隣接するベンジルエーテルの立体障害が原因だと 思われる。この立体障害がオキサゾリジノンの基質への接近を妨げていると考 12 えられる。 OBn OTES OHC OBn a OTBDPS OBn 8 OTBDPS O O O OH OBn N O OTES XN 27 No Reaction Bn XN= oxazolidone auxiliary 26 Scheme 6. Reagents and conditions: (a) 26, Bu2BOTf, Et3N/CH2Cl2. また、Scheme 7 に示す方法も検討した。すなわち、アルデヒド 8 と Z-選択的 Horner-Emmons 試薬 2817)を用いて増炭し、DIBAL-H で還元して Z-アリルアルコ ール 29 を合成した。得られた 29 に対して Sharpless の不斉エポキシ化反応 10)を 行ったところ、望んだ立体を有するエポキシアルコール 30 を単一で得ることに は成功したが、その収率は 20%と低いものだった。一方、mCPBA を用いたエポ キシ化は速やかに反応が進行し、84%という収率でエポキシアルコール 30’を得 ることが出来たが、選択性は全く発現しなかった。 OBn OTES OHC OTES HO OTBDPS OBn OBn a OTBDPS OBn 8 OBn 29 OTES b HO OTBDPS O OBn 30 low yield OBn c OTES HO OTBDPS O Scheme 7. OBn 30' non-selectivity Reagents and conditions: (a) (i) (PhO)2P(O)CH2CO2Et (28), NaH/THF, 94%; (ii) DIBAL-H/CH2Cl2, 95%. (b) Ti(O-iPr)4, D-(-)-DET, t-BuOOH/CH2Cl2, 20%. (c) mCPBA/CH2Cl2, 84%, 1:1 diastereoselectivity. 13 第4節 C6−C7 位不斉点構築の検討 ② これまでの検討の結果から、アルデヒド 8 におけるアルデヒド隣接位のベン ジルエーテルの立体障害が、様々な反応の進行を妨げる要因になっているので はないかと考えた。それならば第3節後半で検討した、Z-エポキシアルコール 30 を合成した後に位置選択的にメチル基を導入することで、polyol subunit 5 の C6 位、C7 位を構築する方法論は有効であるように思える。しかし、そのために はもう少し効率良く Z-エポキシアルコール 30 を合成しなければならない。そこ で、まず、アルデヒド 8 を Wittig 反応で増炭し、得られた E-オレフィン 31 に対 して不斉ジヒドロキシル化の検討を行った(Scheme 8、Table 1)。この結果、興 味深いことに、本基質においては不斉配位子の有無に関わらず、望みの立体化 学を有するジオール 32 を優先的に得ることが出来た(Entry 1-3) 。さらに溶媒系 を tBuOH-H2O(1:1)から acetone-H2O(10:1)へと変えたところ、その収率 は格段に向上した(Entry 4)。 OBn OTES OHC OBn a MeO2C OTBDPS OBn OTES OTBDPS OBn 8 OH OBn 31 OTES see Table 1 MeO2C OTBDPS OH OBn 32 Scheme 8. Reagents and conditions: (a) Ph3P=CHCO2Me/PhH, 100%. 14 Table 1. Asymmetric dihydroxylation of 31 OH OBn OTES MeO2C OBn OTES Os catalyst MeO2C OTBDPS OBn OTBDPS OH OBn 31 32 (desired) + 0 oC to r.t. OH OBn 1 day OTES MeO2C OTBDPS OH OBn 32' (undesired) Yields Selectivity (32 : 32’)* Entry Conditions 1 OsO4, NMO tBuOH-H2O (1/1) 58% > 15:1 2 AD mix α , MeSO2NH2 tBuOH-H2O (1/1) 57% 1:3 3 AD mix β , MeSO2NH2 tBuOH-H2O (1/1) 28% 15:1 4 OsO4, NMO 100% > 19:1 9) 9) acetone-H2O (10/1) * ratio was determined by 1H NMR spectra 続いて、Table 1 の Entry 4 で選択性良く得られたジオール 32 より 4 工程を経 て Z-エポキシアルコール 30 へと誘導した。すなわち、ジオール 32 を LiBH4 で 還元してトリオールとした後、1 当量の 1,1’-carbonylbis-1H-imidazole をベンゼン 中で作用させることによって、1,2-サイクリックカーボネート 33 を得た。そし て化合物 33 の 2 級水酸基をメシル化し、これにメタノール中 NaOMe を用いて 1,2-サイクリックカーボネートの脱保護、およびメシル基の脱離を伴う 2 級水酸 基の巻き込みを経て、目的の Z-エポキシアルコール 30 の合成を達成した(Scheme 9)。なお、この工程において Payne 転位などの副反応も起こっていないことは 確認済みである。以上、6 工程を要したが、アルデヒド 8 より Z-エポキシアルコ ール 30 を高収率、高立体選択的に得ることが出来た。 OH OBn O OTES a MeO2C OTBDPS OH OBn O OBn OTES O OTBDPS OH OBn 32 OBn 33 OTES b HO OTBDPS O OBn 30 Scheme 9. Reagents and conditions: (a) (i) LiBH4/THF, 100%; (ii) CO(Im)2/PhH, 81%. (b) (i) MsCl, DMAP/pyr.; (ii) NaOMe/MeOH, 95% in two steps. 15 最後に、得られた Z-エポキシアルコール 30 に対し、Li2CuMe2(CN)を作用させ て位置選択的にメチル基を導入し、1,3-ジオール 34 を得ることに成功した 18) 。 そして、これまでの一連の反応によって構築された C6 位、C7 位の絶対立体配 置の決定は、1,3-ジオール 34 より 5 工程で化合物 36 へと誘導し、その NOE 実 験によって決定した。すなわち、化合物 34 の 1 級水酸基をトリチル化、2 級水 酸基をメチル化し、水素雰囲気下 Pearlman 触媒によってテトラオール 35 へと誘 導した。次にピリジン中 TsCl を作用させると、1 級水酸基のトシル化を伴う C8 位水酸基の巻き込みが起こり 5 員環を形成、そして C9 位の 2 級水酸基をアセチ ル化して化合物 36 を合成した(Scheme 10)。Fig. 7 に示すように、C8 位の立体 化学は、出発原料 methyl α-D-glucopyranoside(11)を不斉源としているため確定 しており、この H-8 プロトンと新たに構築された C7 位の H-7 プロトンの間で NOE 相関が確認され、また C6 位のメチル基プロトンも、H-8 プロトン、H-7 プ ロトンから NOE 相関が確認された。 OBn OTES HO OBn OH O CH3 c HO OTBDPS OMe OH Scheme 10. OTBDPS OH OBn 30 OH OTES HO OTBDPS O b OBn a 34 H OAc OCH3 35 H OTBDPS OH 36 Reagents and conditions: (a) Li2CuMe2(CN)/Et2O, 87%. (b) (i) TrCl, DMAP/pyr., 86%; (ii) MeI, NaH/DMF, 74%; (iii) H2, Pd(OH)2-C/MeOH-THF (2/1), 53%. (c) (i) TsCl/pyr.; (ii) Ac2O/pyr., 67% in two steps. 9% 6% O H8 3% CH3 6 H 9% H 7 9 OAc CH3O R 36 Fig. 7 16 5% 8 H7 第5節 C4−C5 位不斉点構築の戦略 続いて、化合物 34 のジオールに対して p-anisaldehyde dimethyl acetal を用いて アセタール保護した後、トルエン中 DIBAL-H 還元を行い、アルコール 37 を得 た。そして 37 を Dess-Martin 酸化によってアルデヒドとした後、Wittig 反応で炭 素鎖を伸長して化合物 38 とした(Scheme 11)。 OBn OBn OTES a HO OTBDPS OH OBn 34 OBn 37 OTES b MeO2C OTBDPS PMBO Scheme 11. OTBDPS PMBO OBn OTES HO OBn 38 Reagents and conditions: (a) (i) p-anisaldehyde dimethyl acetal, PPTS/CH2Cl2, 100%; (ii) DIBAL-H/PhMe, 64%. (b) (i) Dess-Martin periodinane, NaHCO3/CH2Cl2; (ii) Ph3P=C(Me)CO2Me/PhH, 94% in two steps. 次にこの化合物 38 より、ossamycin(1)の C4 位、C5 位不斉炭素を構築して、 polyol subunit 5 の合成を目指した。 C4 位、C5 位へ不斉点を導入するにあたって、 C6、C7 位の不斉点構築の際に得られた知見を応用することを考えた。すなわち、 化合物 38 の二重結合の近接位には立体的に嵩高い p-メトキシベンジルエーテル が存在するため、この部位のジヒドロキシル化反応やエポキシ化反応は、β面よ り高立体選択的に進行するであろうと予測した。そこで、Fig. 8 に示すようにジ ヒドロキシル化反応を経由する合成戦略と、エポキシ化反応を経由する合成戦 略を立案した。 OBn 6 MeO2C PMBO 4 MeO2C OTBDPS OBn OBn OH OTES 7 5 OP 38 6 OH 7 OTBDPS OBn polyol subunit 5 OPMB P : Protecting Group route A via asymmetric dihydroxylation OH R 5 OH OPMB route B via asymmetric epoxydation OH R OH O 5 R OH OPMB 5 OPMB oxygen source inversion Fig. 8 17 R 5 OH OPMB 不斉ジヒドロキシル化反応を経由する route A は、化合物 38 に対して不斉ジ ヒドロキシル化を行い、C5 位に生じる 2 級水酸基は光延法などで直接立体反転 させるか、あるいは一度ケトンへと酸化した後、再び不斉還元することによっ て、目的とする不斉点を構築する方法である。また、不斉エポキシ化反応を経 由する route B は、化合物 38 を還元してアリルアルコールへと導いた後、不斉 エポキシ化を行い、続いて酸素官能基求核剤を C5 位へと位置選択的に導入する 方法である。いずれの不斉反応も、近接する p-メトキシベンジルエーテルの立 体障害の影響を受けて、望む立体化学構造を有する化合物群を高い選択性で得 ることが出来ると考えた。 18 第6節 C4−C5 位不斉点構築の検討 ①(route A) 化合物 38 に対し、不斉ジヒドロキシル化反応を試みた。その結果を Table 2 に示す。 Table 2. Asymmetric dihydroxylation of 38 OBn OH OTES MeO2C OTBDPS OH OBn OTES MeO2C OBn 39 (desired) Os catalyst OTBDPS PMBO OBn OPMB 38 + 0 oC to r.t. OBn OH 1 day OTES MeO2C OTBDPS OH OBn OPMB 39' (undesired) Yields Selectivity (39 : 39’)* Entry Conditions 1 OsO4, NMO acetone-H2O (10/1) 33% 4:1 2 OsO4, Me3NO acetone-H2O (10/1) 40% 4:1 3 AD mix β, MeSO2NH2 tBuOH-H2O (1/1) No Reaction 4 AD mix β, DABCO tBuOH-H2O (1/1) No Reaction * ratio was determined by 1H NMR spectra 最初に Entry 1 では、ジオール 32 を得た Table 1 の Entry 4 と同様の条件で反応 を行った。しかし予想に反して、その収率、選択性は共に低いものであった。 共酸化剤を Me3NO に変えてみたが、収率が若干向上したのみであった(Entry 2)。 また、この生成物 39、39’は非常に分離が困難であり、様々な誘導を試みたが、 いずれも失敗に終わった 19)。そこで選択性のみでも向上させるため、AD mix β を用いて不斉ジヒドロキシル化を行ったが、反応は全く進行しなかった(Entry 3, 4)。なお、AD mix βは市販品、試薬を調整したもの 9e)、共に試したが両者に顕 著な違いは見られなかった。さらに、化合物 38 に対してもまた種々の誘導を行 い、それぞれについて AD mix βによる不斉ジヒドロキシル化を試みたが、いず れも反応は全く進行しなかった 21) 。ここで不斉ジヒドロキシル化反応を経由す る route A を断念することとした。 19 第7節 C4−C5 位不斉点構築の検討 ②(route B) 続いて、化合物 38 をアリルアルコール 40 とした後、エポキシ化反応を試み 10) た。すると、Sharpless の不斉エポキシ化反応 では目的のエポキシアルコール 41 を低収率でしか得られなかったが、mCPBA を用いると 41 を 75%という収率 で、しかも目的の化合物を単一で得ることが出来た(Scheme 12)。以前、宮下ら はアリルアルコールに TES 基が近接している時、これが立体障害となって面選 択的にエポキシ化が進行すると報告したが 21) 、今回の筆者の実験結果は、一般 的に p-メトキシベンジル基の場合も同様のことが起こり得ることを示唆してい る(Fig. 9)。 OBn OTES a MeO2C OTBDPS PMBO OBn OBn OTBDPS PMBO 38 OBn 40 b Ti(O-iPr)4, D-(-)-DET TBHP, MS4A/CH2Cl2 12% OBn O RO OTES OTBDPS PMBO Scheme 12. OTES HO OBn Ac2O pyr. 41, R = H 42, R = Ac Reagents and conditions: (a) LiBH4/THF, 100%. (b) mCPBA, NaHCO3/CH2Cl2, 75%. OMe Si O R H Me H H H O O R H H H O O H H Me H H O O H Cl Me H H O O O H Cl Fig. 9 20 以上のようにして得られたエポキシアルコール 41、および水酸基をアセチル 保護した化合物 42 に対し、種々の酸素官能基を分子間で C5 位へ位置選択的に 導入する検討を行った(Table 3) 。 Table 3. Asymmetric induction by oxygen source Ti OBn O OTES HO AcO OTBDPS PMBO oxygen source OBn O OBn OTES OTBDPS PMBO OBn basic oxygen source 41 42 Entry Substrate Oxygen Source Additive Solvent Condition 1 41 PivOH Ti(OiPr)4 benzene r.t., 3 d. 2 41 PivOH Ti(OiPr)4 benzene 70 oC, 1 d. 3 41 PivONa Ti(OiPr)4 DMF 70 oC, 1 d. 4 41 PivONa benzene reflux, 1 d. benzene 70 oC, 2 d. benzene 70 oC, 2 d. Ti(OiPr)4, Result 15-crown-5 5 41 Bu4NOAc 6 41 BzONa Ti(OiPr)4 Ti(OiPr)4, No 15-crown-5 Reaction 7 41 PhCOOH Ti(OiPr)4 CH2Cl2 r.t., 1 d. 8 41 AcOCs Ti(OiPr)4 CH2Cl2 r.t., 3 d. 9 42 PivONa DMF 115 oC, 3 d. 10 42 AcONa DMF 70 oC, 3 d. 11 42 BzONa DMF 100 oC, 1 d. 12 42 Bu4NOAc benzene reflux, 1 d. 15-crown-5 エポキシアルコール 41 においては、チタニウムイオンによるキレーション効 果によって反応が速やかに進行することを期待して、Ti(O-iPr)4 存在下のルイス 酸酸性条件で反応を行った。Entry 1, 2 では求核試薬としてピバリン酸を作用さ せた。Entry 3 では試薬の求核性を上げるためにピバリン酸ナトリウムを、Entry 4 では溶媒の DMF によってチタンが失活することを懸念してベンゼン中、クラ ウンエーテルを添加して反応を行った。Entry 5-8 では、酢酸テトラブチルアン モニウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸、酢酸セシウムと様々な求核剤を検 討した。しかしながらいずれも反応は全く進行せず、極端に厳しい反応条件に 21 晒すと、基質は瞬時に分解して複雑な反応系を与えた 22)。 アセチル体 42 に対しては水酸基が無保護の場合ほどキレーション効果は期待 出来なく、また、より強い酸性条件下だとエポキシドの開環が起こってしまう 可能性が考えられたので、塩基条件下で反応を行った。しかし、ピバリン酸ナ トリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸テトラブチルアンモニ ウム、いずれの求核剤も全く反応は起こらなかった(Entry 9-12)。 筆者は、この比較的安定なエポキシアルコール 41 に対して酸素官能基を分子 間で反応させるのは困難であると判断し、この原因は、先ほど高立体選択的に mCPBA によるエポキシ化が進行する要因となった近接位の p-メトキシベンジル エーテルの立体障害にあると考えた。そこで、まず p-メトキシベンジルエーテ ルの脱保護、続いて脱保護した水酸基を利用して分子内から酸素官能基を反応 させることを考えた。 OBn O HO OTES OTBDPS PMBO OBn 41 OBn OTBDPS OBn 43 OTES MeO2C OTBDPS OH OBn OBn O c OTES MeO2C PMBO O b OBn O a 44 OTES MeO2C OTBDPS Me2NCOO OBn OBn OH 45 F3B O OH O O d MeO2C OTBDPS O O O Scheme 13. NMe2 OBn 5 Mech. Reagents and conditions: (a) (i) TPAP, NMO/CH2Cl2; (ii) Ph3P=CHCO2Me/PhH, 76% in two steps. (b) DDQ/CH2Cl2-H2O (20/1), 95%. (c) Me2NCOCl, NaH/DMF, 64%. (d) Et2O·BF3/CH2Cl2, 36%. エポキシアルコール 41 を TPAP 酸化した後、Wittig 反応で増炭して化合物 43 を得た。次に p-メトキシベンジル基を DDQ で脱保護し、ジメチルカルバミルク ロライドを作用させて化合物 45 を合成した。最後に Et2O·BF3 を室温で作用させ て、目的とする ossamycin(1)の部分ユニット、polyol subunit 5 の合成を達成し た(Scheme 13)23)。なお、アリルアルコール 40 を、mCPBA を用いて不斉エポ キシ化することによって新たに構築された C4 位、C5 位の不斉炭素の絶対立体 22 化学については、最終生成物 polyol subunit 5 の NOE 実験によって確認した(Fig. 10)。C7 位の H-7 プロトンの絶対立体配置は既に決定しており(Fig. 7)、この H-7 プロトンから C5 位の H-5 プロトンへの NOE 相関が確認されたため、 McDonald らの報告通り 23)、ジメチルカルバメートのカルボニル酸素原子がエポ キシド付け根の C5 位へ、立体反転を伴う求核攻撃をしたことが証明された。 OBn OH 4 MeO2C 5 7 O O OTBDPS OBn polyol subunit 5 O 11% O OH H5 H7 O O 5% 4 CH3 5 OH R CH3 Fig. 10 23 H6 CO2Me 第2章 第1節 L-Ossamine 前駆体の合成とグリコシル化の検討 研究の背景 アミノ糖は天然にも多く存在し、streptomycin や kanamycin を始めとするアミ ノ糖を構成成分に含むいくつかの天然物は臨床にも広く応用されているが、糖 の 4 位にアミノ基を有する 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose 型の天然物は非常に 数が少ない。2,3,4,6-Tetradeoxy-4-N,N-dimethylamino-threo-hexopyranose(ossamine) 24) は、ossamycin(1)、dunaimycin D2S8)、spinosyn G25)のような一部のマクロライ ド構成成分として、2,3,4,6-tetradeoxy-4-N,N-dimethylamino-erythro-hexopyranose (forosamine)26)は、spiramycin 類 27) 28) 、chimeramycin 類 、shengjimycin 類 29) の ような一部の 16 員環マクロライド構成成分として知られているのみである。 さて、ossamine(4)は 1969 年、ossamycin(1)を 30%エタノール中、4 M 塩 酸で還流することによって、初めて天然物より塩酸塩として単離されたが 24a) 、 Stevens らによって既に 1966 年には合成が達成されていた 26)。彼らの合成法は、 出発原料として天然の D-グルコースを用い、合成ターゲットに応じて糖の 4 位 へ立体反転を伴うアジドの導入、そしてアジドを還元するというもので(Scheme 14)、この合成戦略は 1980 年代まで広く活用された ースを出発原料としてこの合成法が応用された 30) 。L-糖の合成も L-ラムノ 31) 。 MsO AcO 7 steps OAcO OAc OMs OAc 3) TsOH (isolation) AcOA DMSO OEt O 2) Raney Ni OMs OEt A 1) NaN3 H N 2) NaBH4 2 A 1) KI O OAc O OEt TsOH salt AcO O 1) reductive dimethylation Me2N 2) H2SO4 3) Dowex(OH-) 1) base 2) TsCl OEt 3) NaN3 Scheme 14. Stevens’ synthesis 24 O OH D-ossamine O OH Me2N D-forosamine さらに、アクロレインと 1-nitro-2-propanol のカップリングによる合成法 β-ヒドロキシ酪酸エステルへアミンの不斉導入を行う方法 ソルビン酸メチルを用いて不斉点を構築する方法 34) 33) 32) 、 、出発原料として など多くの興味深い 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose 合成法が報告されている。しかしながらこれら の合成法は、合成工程数が多い、合成過程において取り扱いが困難な不安定物 質を経由する、コストがかかる、不斉点の制御が困難であるなどの欠点も目立 つ。 筆者はそういった観点を踏まえると、現状では Koskinen らの合成法 35)がもっ とも効率的かつ実用的であるように思える。 CO2Me 3 steps L-Thr O O NBoc 84% 66% glacial acetic acid BocHN CO2Me 3 steps NBoc 2 steps BocHN O O 60 oC, 6 days O OMe 71% 74% Scheme 15. Koskinen’s synthesis 彼らは、天然に存在するアミノ酸、L-threonine を出発原料とし、6 工程を経て アミナール保護、炭素鎖の伸長を行った。そして彼らの鍵反応である氷酢酸を 用いて 6 日間加熱する反応によって、脱保護と同時にラクトン環の構築を経て、 目的の 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose を合成した(Scheme 15)。短工程、低コ ストであるこの合成法は、出発原料に D-threonine を用いることによって、同様 のルートで光学活性体(L-体)も容易に合成することが可能である。筆者は彼ら の方法を改良して、L-ossamine(4)の合成に利用することとした。 また、ossamycin(1)の全合成に向けて、将来的にアグリコン部とのグリコシ ル化の検討も行う必要があるが、今のところ 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose の グリコシル化の報告は 1 例のみであり 36)、その N-methyl-N-Troc-ossamine のグリ コシル化は収率、選択性共に良いものとは言えない。そこで、ossamycin(1)の アグリコン部とのグリコシル化は、N-Boc-N-demethyl-ossamine と行うこととし、 最適条件の検討も行うこととした。 25 第2節 N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine(49)の合成 Koskinen らの合成の鍵反応は、氷酢酸によってアミナール保護を脱保護する と同時に、1 工程でラクトン環の構築まで行えることにある 35)。しかしながらそ の反面、6 日間も反応時間がかかってしまうという欠点もある。そこで筆者は、 出発原料の D-threonine の水酸基を TBS 基で保護することを試みた。 NHBoc 3 steps D-Thr CO2Me OTBS 46 100% b NHBoc a O c O CO2Me OTBS 47 O OAc NHBoc 49 NHBoc 48 Scheme 16. Reagents and conditions: (a) (i) LiBH4/EtOH, 99%; (ii) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2, 100%; (iii) Ph3P=CHCO2Me/PhH, 100%; (iv) H2, 10% Pd-C/EtOAc, 97%. (b) (i) PPTS/MeOH, r.t., 12 h, 97%; (ii) AcOH/PhH, 100 ºC, 12 h, 81%. (c) (i) DIBAL-H/PhMe, 100%; (ii) Ac2O/pyr., 92%. 既知の 3 工程に従って 37)、D-threonine の全ての官能基を保護して化合物 46 と した後、LiBH4 還元、Swern 酸化、Wittig 反応、水素添加と順次反応を行い、炭 素鎖を伸長して化合物 47 とした。そして PPTS によって TBS 基を脱保護した後、 ベンゼン中酢酸で加熱することによってラクトン 48 を得た。ラクトン 48 を DIBAL-H 還元、得られたラクトールをアセチル化してアセチルグリコシルドナ ー49 の合成を達成した(Scheme 16)。 26 Table 4. Conversion of 47 to 48 O NHBoc 1 pot O CO2Me NHBoc 48 OTBS 47 Entry Conditions HN O TBSO 50 Results 1 AcOH/PhH, 100 oC, 12 h No Reaction 2 AcOH, PPTS/PhH, 100 oC, 12 h Mixture, 80% (48:lactam 50 1:2.8) 3 0.5 M TBAF/THF 0 oC, 12 h Decomposition (TBS cleavage, 20%) 4 0.1 M TBAF/THF r.t., 12 h Decomposition (TBS cleavage, 20%) 5 HF-pyr./THF, r.t., 12 h TBS cleavage, 100% なお、化合物 47 からラクトン 48 へ導く工程においては他にも種々の検討を 行ったが、いずれも満足の行く結果を与えなかった(Table 4)。Entry 1 では TBS 基を除去した後にラクトン化させる条件を TBS 保護体 47 へ適用したが、一部 TBS 基の脱離が確認されたのみで顕著な反応は見られなかった。また、同じ条 件下、触媒量の PPTS 混在させたところ、Boc 基が脱保護したラクタム 50 を優 先的に得る結果となった(Entry 2, 48 と 50 の分離が困難であったため、混合物 の状態で 1H NMR によって生成比を確認した)。Entry 3, 4 では TBAF によって TBS 基の脱保護、およびその塩基条件で環化を試みたが、いずれも複雑な反応 系を与えるに留まった。Entry 5 では HF-pyridine によって反応を行ったが、TBS 基が外れたのみでそれ以上反応は進行しなかった。おそらく、外れた TBS 基の 残渣が、後に続く環化反応の進行を妨げる要因になっているのではないかと考 えている。結果として、PPTS か HF-pyridine によって一度 TBS 基を脱保護した 後、その残渣を除去してラクトン化を行う方が効率良く反応が進行することが 分かった。 筆者はグリコシルドナーとしてアセチルグリコシド体 49 を合成したが、その 最終工程一つ前のラクトール体を出発原料の D-threonine より 10 工程総収率 75% で得ることに成功した。これは Koskinen らの 8 工程総収率 41%より遥かに効率 的な合成法である。 27 第3節 N-Boc-N-Demethyl-L-Ossamine(49)のグリコシル化 一般にグリコシル化反応の成否は糖の種類に大きく左右される上に、糖供与 体の脱離基及び保護基、受容体水酸基の求核性、活性化剤、溶媒等の要因が複 雑に絡まることから、それを予見することさえ困難な場合も多い。そこで筆者 は、グリコシルドナー49 と cyclopentanol(51)によるグリコシル化のモデル実 験を行い、目的のαグリコシド 52αを良好な収率、選択性で得るべく、活性化剤 であるルイス酸と反応温度による最適化条件の検討を行った(Table 5)。 Table 5. Condensation between 49 and 51 O OH Entry O OAc + CH2Cl2, MS4A NHBoc 49 O see Table 5 cyclopentanol (51) O + NHBoc 52α O NHBoc 52β Yields (%) Conditions* Products (52α : 52β) s.m. (49) 1 Et2O·BF3 (0.8 eq.), 0 ºC to r.t. 29 (3.5 : 1) 46 2 Et2O·BF3 (6.0 eq.), 0 ºC to r.t. 53 (7.0 : 1) - 3 Et2O·BF3 (1.0 eq.), -25 ºC to r.t. 79 (4.2 : 1) 10 4 TMSOTf (0.8 eq.), 0 ºC to r.t. 67 (3.0 : 1) 19 5 SnCl4 (1.0 eq.), -25 ºC to r.t. 87 (2.7 : 1) - 6 AgBF4 (10 eq.), r.t. 41 (5.0 : 1) 40 * All reactions were stirred for overnight. アセチルグリコシド体 49 と 1 当量の cyclopentanol(51)を MS4A 混在下、脱 水塩化メチレン溶媒中、室温で 1 時間攪拌した後、各々の条件で反応を行った。 ルイス酸を Et2O·BF3 に固定した Entry1-3 では、一般に温度を下げるほど収率が 向上する傾向が見られた。しかしながら、-40 ºC では反応の進行が極端に遅くな ったため、-25 ºC 程度が妥当であると考える。また、基質の分解も目立ったが、 Et2O·BF3 を過剰に使用した Entry 2 では、高選択的にαグリコシド 52αを得ること が出来たことは興味深い。同様に、ルイス酸として TMSOTf、SnCl4、AgBF4 を 用いた場合もそれぞれ最適条件を検討した。その各最適条件が Entry 4-6 である。 以上を踏まえると、一般的に SnCl4 を使用したときは最も良い収率を与えるが、 28 その反面、選択性は最も悪く、逆に AgBF4 を使用したときは比較的選択性は良 いが反応が極めて遅いことが分かった。よって、現状では活性化剤として Et2O·BF3 を用いることが最も妥当であると考えている。今後は、グリコシルドナ ーまで広く反応最適化条件を探索していく予定である。 29 第3章 第1節 Spiroketal Subunit の合成研究 逆合成解析 Spiroketal subunit 3 の逆合成解析を Scheme 17 に示す。 O O 23 21 30 HO H 30 PO O OH O OP 30 H O 23 25 55 PO O 23 25 21 O 21 CHO propionaldehyde (58) OH 30 35, 36 I 34 spiroketal subunit 3 OBn OBn OP HO 19 H HO 56 25 21 H OH O 23 OP 53 OP 54 OP PO S 25 S 57 P: H or Protecting Group 59 OTBDPS Scheme 17. Retrosynthetic Analysis of the Spiroketal Subunit 3 Spiroketal subunit 3 を合成するにあたって、まず 6,6-スピロケタール環 53 の合 成を行った後にヘミケタール 5 員環の構築を行うこととした。6,6-スピロケター ル化合物 53 の前駆体 54 はエポキシアルコール 56 より誘導した化合物 55 と、 propionaldehyde(58)と化合物 59 より誘導したジチアン 57 とのカップリングに よって合成可能であると考えた。なお、6,6-スピロケタール環の合成に関しては これまでにも数多くの興味深い合成報告があるが 38) 、筆者の合成においても当 研究室独自の有機電解反応などを利用したオリジナルな手法を組み込んだ合成 法を開発していく計画である。 30 第2節 エポキシド 55 の合成 アルコール 64 の合成ルートを Scheme 18 に示す。 O OH a HO b OBn HO 60 OBn 56 OBn HO OBn HO see Table 6 OH 62 61 PMP c O d O OBn see Table 7 HO OPMB OBn OH OBn PMBO 64 65 63 Scheme 18. Reagents and conditions: (a) Ti(O-iPr)4, D-(-)-DET, TBHP/CH2Cl2, 85%. (b) n-BuLi, Me3Al/CH2Cl2, 84%. (c) p-anisaldehyde dimethyl acetal, CSA/CH2Cl2, 100%. (d) Me2S·BH3/PhMe, 89%. cis-2-Butene-1,4-diol をモノベンジル化して得られた Z-アリルアルコール 60 を、 Sharpless の不斉エポキシ化反応 10)に附してエポキシアルコール 56 を合成した 39)。 次に 2 位へ位置選択的にメチル基を導入してエポキシドを開環し、目的の 1,3ジオール 61 を得た。この時のエポキシ開環反応の検討結果を Table 6 に示す。 Table 6. Ring opening reaction of the epoxy alcohol 56 Entry Yields (%) Conditions Products (61 : 62) s.m. (56) 1 MeLi, CuCN, 0 ºC, 7.5 h. 72 (2.0 : 1) 3 2 MeLi, CuI, -40 ºC, 5.5 h. 86 (1.5 : 1) - 3 MeMgBr, CuI, -40 ºC, 3.5 h. 90 (3.0 : 1) 9 4 n-BuLi, Me3Al, 0 ºC, 6 h. 84 (1.0 : 0) - 一般的に 2,3-エポキシ-1-アルコールに対してメチル基を導入する場合、有機 アルミニウム試薬を用いると、C3 位に位置選択的にメチル基が導入されて 1,2ジオールを優先的に与え、逆に、ギルマン型の有機銅試薬を用いると、C2 位に 位置選択的にメチル基が導入された 1,3-ジオールを優先的に得ることが出来る ことが知られている 40) (Fig. 11)。勿論、本基質 56 についてのメチル化の検討 もこれまでに数多く報告されているが 40, 41) 、それらの報告例には一定の選択性 31 がないことと、第1章で行った Z-エポキシアルコール 30 に対するメチル化(ジ オール 34 の合成)と同様の条件で行った Entry 1 の選択性が思いのほか向上し なかったことから、メチル化の条件をいくつか検討した。すると、Entry 2, 3 の 試薬条件では位置選択性はそれほど変化が見られなかったが、宮下らによって 報告された n-BuLi, Me3Al を用いた方法 40)では、目的とする 1,3-ジオール 61 を 単一で得ることが出来た。最初に n-BuLi が基質と反応するこの反応機構は、Fig. 12 のように提唱されている。またこの反応によって望む 1,3-ジオール 61 を単一 で得ることが出来たため、分離が困難な副生成物の 1,2-ジオール 62 を除去する ために混合物のまま過ヨウ素酸に晒すなどの手間もかからなくなった。 なお、2:1 程度の位置選択性しか発現していない Entry 1 の条件で、Z-エポキ シアルコール 30 から単一でジオール 34 が得られた件に関しては、本検討結果 から察するに、おそらく立体障害なども含めて化合物 30 の基質特異性に拠るも のであると思われる。 OH R 3 R O 2 OH Nu 1,3-diol substitution at C2 1 OH Nu R OH OH 1,2-diol substitution at C3 Fig. 11 Al R O H H O Al Fig. 12 続いて、1,3-ジオール 61 のジオールを p-メトキシフェニルアセタールで保護 して化合物 63 とし、選択的に脱保護してアルコール 64 を得た。この還元的脱 保護の検討結果を Table 7 に示す。 32 Table 7. Selective deprotection of the PMPacetal 63 Yields (%) Entry Conditions desired (64) undesired (65) diol (61) 1 DIBAL-H, PhMe, -78 ºC, 2.5 h. 8 85 - 2 DIBAL-H, CH2Cl2, 0 ºC, 2.5 h. 14 79 - 3 DIBAL-H, PhMe, 0 ºC to r.t., 5 h. 51 41 - 4 DIBAL-H, PhMe, r.t., 2 h. 69 27 trace 5 DIBAL-H, PhMe, 110 ºC, 0.5 h. 67 20 15 6 Me2S·BH3, PhMe, r.t. to 110 ºC, 1 h. 67 26 11 7 Me2S·BH3, PhMe, 110 ºC, 0.5 h. 89 5 6 最初は低温下、DIBAL-H を作用させたのだが、ほぼ完全に望まない 2 級アル コール 65 が優先的に得られてきた(Entry 1)。Entry 2-5 に示すように温度の上 昇と反応時間の減少に伴って、目的の 1 級アルコール 64 の生成比が増加してい く傾向にあった。しかしながら反応条件を厳しくするにつれて、今度はアルミ ニウム金属のルイス酸性によってアセタールそのものが脱保護してしまい、ジ オール 61 が生成してしまう。そこで Entry 6, 7 では還元剤を Me2S·BH3 に変更し て反応を行ったところ、Entry 7 の条件で 1 級アルコール 64 を 89%の収率で得る ことに成功した 42)。 最後に、得られた 1 級アルコール 64 をエポキシド 55 へと導いた(Scheme 19)。 HO OPMB OBn OPMB OBn a b O 55 66 64 OPMB OBn c HO OH OPMB OBn d 67 Scheme 19. Reagents and conditions: (a) (i) (COCl)2, DMSO, Et3N/CH2Cl2, 94%; (ii) n-BuLi, [Ph3PMe]+Br-/THF, 92%. (b) mCPBA/CH2Cl2, 52%. (c) AD mix β, MeSO2NH2/tBuOH-H2O (1/1), 99%. (d) (i) Bu2SnO, TsCl, Et3N/CH2Cl2, 100%; (ii) K2CO3/MeOH, 83%. 33 アルコール 64 を Swern 酸化した後、Wittig 反応で増炭して化合物 66 を得た。 この化合物 66 より 1 工程で目的のエポキシド 55 を得るべく、そしてアリルア ルコールでは無いが、Fig. 9 のような反応の立体選択性が生じることを期待して mCPBA を作用させたが、その選択性 43) は 1.6:1 と満足のゆくものでは無かっ た。その上、66 の反応点が末端オレフィンであるがゆえに、mCPBA のような求 電子的試薬との反応性が悪く収率も向上しなかった。ジオキソランを用いた反 応 44)や、PMB 基を脱保護してホモアリルアルコールへと誘導した後に金属試薬 による反応 45) など、まだ不斉エポキシ化反応の検討の余地は残っていたが、化 合物 55 のジアステレオマーの分離が非常に困難であったため、次に、66 の不斉 ジヒロドキシル化反応を経由した後、エポキシド 55 へ誘導することを考えた。 そこで、化合物 66 に対して市販の AD mix βを用いて Sharpless の不斉ジヒドロ キシル化反応 9)を行った。生成したジオール 67 のジアステレオマーも分離する ことは出来ず、1H NMR でも複雑すぎて生成比を求めることが困難であったため、 混合物のまま 1 級水酸基を選択的にトシル化し 46) 、続いて塩基条件下エポキシ 1 ド 55 へと導いた後、 H NMR によって不斉ジヒドロキシル化反応のジアステレ オマー比を確認した 43) 。すると、不斉エポキシ化反応の時の選択比より若干向 上して、2.4:1 となったが、この値も十分な比率というには程遠い。配位子の 比率を増加させて反応性を向上させた Nicolaou らの Super AD mix β47)や、メタン スルホンアミドを除いて反応を行ってもみたが、いずれも選択性の向上は見ら れなかった。メチル基の隣、C23 位の不斉点をいかにして効率良く構築するかが 今後の課題である。 34 第3節 ジチアン 57 の合成 まず、炭素鎖 9 のジチアン 57 を合成するために、プロピオンアルデヒド(58) と 5-hexyn-1-ol から誘導した化合物 59 とのカップリング反応を行って、プロパ ルギルアルコール 68 を得た。このラセミ体、(RS)-68 は酵素による二重分割を行 うことで、目的の R 体、(R)-68 を光学純度ほぼ 100% ee で得ることに成功した 48) 。すなわち、(RS)-68 を Candida antarctica 由来のリパーゼ(Chirazyme L-2)と Pseudomonas cepacia 由来のリパーゼ(Amano PS)を用いて速度論的光学分割を 行ったところ、転換率とアセチル体(R)-69 とアルコール(S)-68 の光学純度は、そ れぞれ 52%、98% ee、99% ee 以上、55%、90% ee、99% ee 以上となった。そこ で、アセチル体(R)-69 の光学純度がより良い酵素、Chirazyme L-2 を用いて加水 分解したところ、目的の(R)-68 を 99% ee 以上の光学活性なアルコールとして得 ることが出来た(Scheme 20)。今後はこの(R)-68 よりジチアン 57 の合成を目指 す。また、逆の光学活性体(S)-68(>99% ee)も水酸基を立体反転するなどして 再利用することを目指す。ジチアン 57 を合成した後は、先のエポキシド 55 と カップリングさせて、環化の検討を行っていく予定である。 OH CHO 58 OTBDPS + a OTBDPS 59 (RS)-68 OH b OTBDPS OAc OH c OTBDPS (RS)-68 (R)-69 OTBDPS (S)-68 d 30 OP OH PO S 25 OTBDPS (R)-68 S 57 Scheme 20. Reagents and conditions: (a) n-BuLi/THF, 97%. (b) Chirazyme L-2, vinyl acetate/PhMe, 52%, 98% ee. (c) Amano PS, vinyl acetate/PhMe, 55%, 90% ee. (d) Chirazyme L-2, phosphate buffer (0.1 M, pH 7.0), 95%, >99% ee. 35 第4章 結論 Ossamycin(1)の部分ユニットである polyol subunit 5 の合成を達成した。筆 者の合成法の特徴は、基質の立体特異性を利用することによって、一般的な不 斉配位子を用いた不斉反応に頼ることなく、polyol subunit 5 の連続する不斉点を 高収率、高選択的に構築したことにある。特に、mCPBA によるアリルアルコー ル 40 のエポキシ化においては、以前、TES 基が近接しているときは立体選択的 な酸化が起こるという報告があったが、本研究によって、PMB 基でも TES 基同 様に高い選択性を発現することを見出した。 また、ossamycin(1)の構成アミノ糖である L-ossamine(4)の前駆体、 N-Boc-N-demethyl-L-ossamine ( 49 ) の 効 率 的 な 合 成 を 達 成 し た 。 出 発 原 料 D-threonine から総収率 70%で 49 を合成した本手法は、糖の 4 位にアミノ基を有 する 2,3,4,6-tetradeoxy-4-aminohexose 型のあらゆるアミノ糖合成に適用すること が可能である。さらに 49 のグリコシル化の最適化実験を行い、グリコシル化の 活性化試剤のルイス酸としては Et2O·BF3 が最も妥当であると判断した。 また、spiroketal subunit 3 を合成する過程で、ossamycin 関連抗生物質に共通の 6,6-スピロケタール環構造の重要合成中間体と考えている(RS)-68 の、酵素によ る速度論的光学分割を行い、99% ee 以上の光学純度で目的の R 体を得ることに 成功した。 36 Experimental Section General IR spectra were recorded on a JASCO Model A-202 spectrophotometer. 13 1 H NMR and C NMR spectra were obtained on JEOL JNM EX-270 and JEOL JNM GX-400 spectrometers in a deuteriochloroform (CDCl3) solution using tetramethylsilane as an internal standard. High-resolution mass spectra were obtained on a Hitachi M-80 B GC-MS spectrometer operating at the ionization energy of 70 eV or on a JEOL JMS-700 (FAB) spectrometer. Optical rotations were recorded at the sodium D line and at ambient temperatures with a JASCO DIP-360 digital polarimeter. Preparative and analytical TLC were carried out on silica-gel plates (Kieselgel 60 F254, E. Merck AG, Germany) using UV light and/or 5% phosphomolybdic acid in ethanol for detection. Kanto Chemical silica 60N (spherical, neutral, 63-210 µm) was used for column chromatography. All reactions were carried out under an argon atmosphere, unless otherwise noted. When necessary, solvents were dried prior to use. Tetrahydrofuran (THF) and diethyl ether (Et2O) were purchased from Kanto Chemical Co., Inc. and stored over MS4Å. Other anhydrous solvents were also obtained through activated commercially available alumina column and stored over MS4Å under an argon atmosphere. 37 Chapter 1 Methyl 2,3-di-O-benzyl-6-iodo-4-C-methyl-α-D-glucopyranoside (18). I O OBn HO OMe OBn A mixture of 10 (589 mg, 1.5 mmol) and TsCl (640 mg, 3.4 mmol) in pyridine (10 mL) was stirred at room temperature for 16 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with saturated aq. NH4Cl and brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/2) to give a colorless oil (811 mg, 99%): [α]D22 +17.3 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 1361, 1176 cm-1; 1H NMR δ = 1.07 (3H, s), 1.83 (1H, br), 2.43 (3H, s), 3.33 (3H, s), 3.40 (1H, dd, J = 3.9, 10.3 Hz), 3.68 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.79 (1H, dd, J = 1.5, 8.8 Hz), 4.04 (1H, dd, J = 8.8, 10.7 Hz), 4.28 (1H, dd, J = 1.5, 10.7 Hz), 4.55 (1H, d, J = 3.9 Hz), 4.59-5.02 (4H, complex), 7.23-7.38 (12H, complex), 7.76 (2H, d, J = 8.4 Hz); 13C NMR δ = 15.9, 21.7, 55.1, 68.6, 71.0, 72.9, 73.2, 75.6, 78.7, 83.1, 97.6, 127.6, 127.8, 127.9, 128.4, 128.5, 129.7, 132.9, 137.8, 138.6, 144.6; Calcd for C29H34O8S: C, 64.19; H, 6.32; S, 5.91%. Found: C, 64.44; H, 6.40; S, 6.24%. A mixture of the tosylate (13.8 g, 25.4 mmol) and NaI (38 g) in DMF (150 mL) was stirred at 95 ºC for 14 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 18 (11.7 g, 92%): [α]D24 +9.0 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3540 cm-1; 1H NMR δ = 1.11 (3H, s), 1.90 (1H, s), 3.07 (1H, t, J = 10.7 Hz), 3.42-3.49 (2H, complex), 3.52 (3H, s), 3.70 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.81 (1H, dd, J = 1.5, 10.7 Hz), 4.59 (1H, d, J = 3.9 Hz), 4.60-5.05 (4H, complex), 7.29-7.40 (10H, complex); 13 C NMR δ = 2.8, 14.9, 55.9, 73.2, 74.4, 74.5, 75.5, 78.9, 82.8, 98.0, 127.7, 127.8, 127.9, 128.0, 128.4, 128.6, 137.8, 138.7.; Calcd for C22H27IO5: 38 C, 53.02; H, 5.46%. Found: C, 53.06; H, 5.53%. (2R,3S,4S,5RS)-3,4-Bis(benzyloxy)tetrahydro-5-methoxy-2-methyl-2-vinylfuran (19). O OBn OMe OBn A mixture of 18 (11.7 g, 23.5 mmol) and zinc powder (15 g) in EtOH (400 mL) was refluxed for 15 h, and filtered through a Celite pad. The filtrate was evaporated, and the residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give a colorless oil (7.3 g). A solution of the hemiacetal (7.3 g) in MeOH (110 mL) in the presence of excess amounts of Amberlyst 15E was refluxed for 17 h, and filtered. The filtrate was evaporated, and the residue was purified by silica-gel column chromatography (EtOAc) to give 19 (5.9 g, 71% in 2 steps): IR (film) 3064, 923 cm-1; 1H NMR δ = 1.37 (5.1H, s), 1.40 (3H, s), 3.40 (3H, s), 3.43 (5.1H, s), 3.81 (1.7H, d, J = 6.4 Hz), 4.00 (2.7H, complex), 4.12 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.51-4.74 (11.8H, complex), 4.89 (1.7H, d, J = 3.4 Hz), 5.16 (2.7H, complex), 5.28 (1H, dd, J = 1.5, 17.1 Hz), 5.42 (1.7H, dd, J = 1.5, 17.1 Hz), 5.98 (1H, dd, J = 10.8, 17.6 Hz), 6.15 (1.7H, dd, J = 10.7, 17.1 Hz), 7.24-7.36 (27H, complex); 13 C NMR δ = 27.6, 54.8, 72.6, 72.8, 81.0, 83.1, 87.5, 99.5, 113.1, 127.5, 127.6, 127.7, 127.8, 127.9, 128.1, 128.2, 128.3, 137.8, 138.2, 139.9; Calcd for C22H26O4: C, 74.55; H, 7.39%. Found: C, 74.43; H, 7.23%. 39 {6-[(2R,3S,4S,5RS)-3,4-Bis(benzyloxy)tetrahydro-5-methoxy-2-methylfuran-2-yl] hexyloxy}(t-butyl)diphenylsilane (9). TBDPSO O OBn OMe OBn A mixture of 19 (3.42 g, 9.7 mmol) and 9-BBN (0.5 M solution in THF, 40 mL, 20.3 mmol) in THF (12 mL) was stirred at room temperature for 16 h. The reaction was quenched by the addition of 3 M aq. NaOH (10 mL) and 35% aq. H2O2 (10 mL) at 0 ºC. The reaction mixture was stirred at room temperature for 5 h, and the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3. The resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give a colorless oil (3.49 g, 97%): IR (film) 3457, 2927, 1496 cm-1; 1H NMR δ = 1.36 (3H, s), 1.37 (3H, s), 1.68-2.10 (4H, complex), 2.59 (1H, br), 3.02 (1H, br), 3.37 (3H, s), 3.40 (3H, s), 3.75-4.15 (8H, complex), 4.52-4.87 (10H, complex), 7.32-7.38 (20H, complex); Calcd for C22H28O5: C, 70.94; H, 7.58%. Found: C, 70.65; H, 7.66%. To a solution of (COCl)2 (0.67 mL, 7.5 mmol) in CH2Cl2 (13 mL) was added DMSO (0.67 mL, 9.4 mmol) in CH2Cl2 (9 mL) at –78 ºC. The mixture was stirred for 5 min, and a solution of the alcohol (1.40 g, 3.8 mmol) in CH2Cl2 (13 mL) was added slowly. After being stirred at –78 ºC for 10 min, Et3N (2.6 mL, 18.9 mmol) was added and the mixture was allowed to warm to room temperature. After being stirred at the same temperature for 30 min, the reaction was quenched by the addition of H2O, and then the reaction mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give a colorless oil (1.40 g). To a suspension of 20 (6.8 g, 9.7 mmol) in THF (20 mL) was added n-BuLi (1.58 M solution in hexane, 3.60 mL, 5.7 mmol) at –25 ºC, and then stirred for 1.5 h. 40 A solution of the aldehyde (1.4 g, 3.8 mmol) in THF (10 mL) was added at –20 ºC. After being stirred at room temperature for 13 h, the reaction was quenched by the addition of H2O. The reaction mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 20/1) to give a colorless oil (2.37 g), which was stirred in EtOH (60 mL) in the presence of catalytic 10% Pd-C for 4 h under a hydrogen pressure. After filtration through a Celite pad, the solvent was removed. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 10/1) to give 9 (2.38 g, 95% in 3 steps): IR (film) 2929, 2360, 2341, 1106 cm-1; 1H NMR δ = 1.04 (18H, s), 1.26 (3H, s), 1.30 (3H, s), 1.26-1.66 (20H, complex), 3.36 (6H, s), 3.61-3.66 (4H, complex), 3.75-4.10 (4H, complex), 4.50-4.82 (10H, complex), 7.26-7.41 (32H, complex), 7.66 (8H, complex); 13 C NMR δ = 19.3, 23.4, 23.7, 24.9, 25.9, 27.0, 28.2, 28.6, 30.1, 30.4, 32.7, 35.6, 37.7, 53.2, 55.4, 55.9, 64.0, 72.3, 72.48, 72.51, 73.0, 77.2, 81.9, 84.0, 84.3, 88.1, 89.3, 89.4, 89.7, 99.4, 99.7, 100.5, 107.2, 111.4, 119.5, 127.4, 127.5, 127.7, 127.9, 128.2, 128.28, 128.33, 129.4, 130.4, 134.1, 135.5, 137.7, 138.2, 142.3, 166.1; Calcd for C42H54O5Si: C, 75.63; H, 8.16%. Found: C, 75.55; H, 8.06%. (2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-4-methyldecane-1,4-diol (21). OBn OH HO OTBDPS OBn To a solution of 9 (2.86 g, 4.3 mmol) in Ac2O (40 mL) was added Et2O·BF3 (55 µL, 0.43 mmol) at –25 ºC. After being stirred at the same temperature for 30 min, the reaction was quenched by the addition of H2O. The resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. 41 The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 6/1) to give a crude oil, which was dissolved in MeOH (24 mL), and then K2CO3 (62.6 mg, 0.45 mmol) was added. was evaporated. After being stirred at room temperature for 3.5 h, the solution The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give a colorless oil. A mixture of the hemiacetal and NaBH4 (1.59 g, 42.1 mmol) in MeOH (42 mL) was stirred at room temperature for 2 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 21 (2.61 g, 93% in 3 steps): [α]D22 -6.6 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 3397, 3068, 2931 cm-1; 1H NMR δ = 1.04 (9H, s), 1.22-1.65 (10H, complex), 1.25 (3H, s), 2.55 (2H, br), 2.69 (1H, br), 3.39 (1H, d, J = 4.9 Hz), 3.64 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.74-3.82 (3H, complex), 4.54 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.66 (2H, s), 4.77 (1H, d, J = 11.2 Hz), 7.23-7.41 (16H, complex), 7.65-7.68 (4H, complex); 13 C NMR δ = 19.3, 22.9, 23.8, 25.9, 26.9, 30.1, 32.6, 39.5, 62.1, 63.9, 72.7, 74.7, 75.0, 79.2, 82.8, 127.5, 127.7, 127.8, 127.9, 128.0, 134.0, 135.4, 138.0; Calcd for C41H54O5Si: C, 75.19; H, 8.31%. Found: C, 74.87; H, 8.30%. (2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-1,4-bis(triethylsiloxy)-4-me thyldecane (22). OBn OTES TESO OTBDPS OBn A mixture of 21 (2.61 g, 4.0 mmol) and TESOTf (2.7 mL, 12 mmol) in CH2Cl2 (20 mL) in the presence of 2,6-lutidine (4.6 mL, 40 mmol) was stirred at 0 ºC for 30 min. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with CHCl3. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography 42 (hexane/EtOAc 5/1) to give 22 (3.52 g, 100%): [α]D28 -1.0 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 2952, 1456, 1110 cm-1; 1H NMR δ = 0.54-0.63 (12H, complex), 0.91-0.97 (18H, complex), 1.05 (9H, s), 1.31 (3H, s), 1.16-1.55 (10H, complex), 3.42 (1H, d, J = 2.9 Hz), 3.62-3.75 (5H, complex), 4.61-4.76 (4H, complex), 7.21-7.41 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 4.5, 6.9, 7.1, 7.4, 18.2, 19.3, 19.6, 23.8, 25.87, 25.90, 25.94, 26.88, 26.92, 30.3, 32.7, 34.5, 39.5, 63.7, 63.9, 64.0, 73.4, 75.4, 76.7, 77.3, 78.67, 78.68, 79.9, 84.3, 122.8, 127.1, 127.3, 127.5, 127.7, 128.02, 128.03, 128.1, 129.4, 134.1, 135.5, 138.9, 139.2, 181.0; Calcd for C53H82O5Si3: C, 72.05; H, 9.36%. Found: C, 71.70; H, 9.08%. (2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-4-triethylsiloxy-4-methylde cane-1-ol (23). OBn OTES HO OTBDPS OBn To a solution of 22 (3.52 g, 4.0 mmol) in THF (16 mL) – H2O (2 mL) was added AcOH (16 mL) at 0 ºC. After being stirred at room temperature for 3.5 h, the reaction mixture was extracted with EtOAc. (Na2SO4), and then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 23 (2.17 g, 71%) and 22 (0.78 g, 22%): [α]D22 -3.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 2933, 1110 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.96 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.34 (3H, s), 1.20-1.70 (10H, complex), 2.60 (1H, br), 3.30 (1H, d, J = 6.3 Hz), 3.65 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.65 (1H, m), 3.77 (2H, complex), 4.59 (2H, dd, J = 2.9, 11.2 Hz), 4.73 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.87 (1H, d, J = 11.2 Hz), 7.23-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 19.3, 24.1, 25.6, 25.9, 26.9, 30.2, 32.7, 38.8, 63.6, 63.9, 73.6, 75.3, 78.7, 80.6, 86.1, 127.3, 127.5, 127.6, 127.9, 128.1, 128.3, 129.4, 134.0, 135.5, 138.4, 138.7. 43 (2R,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-4-triethylsiloxy-4-methylde canal (8). OBn OTES OHC OTBDPS OBn To a solution of (COCl)2 (0.39 mL, 4.4 mmol) in CH2Cl2 (3 mL) was added DMSO (0.63 mL, 8.9 mmol) in CH2Cl2 (3 mL) at –78 ºC. The mixture was stirred for 15 min, and a solution of the di-TES ether 22 (884 mg, 1.0 mmol) in CH2Cl2 (3 mL) was added slowly. After being stirred at –40 ºC for 2 h, Et3N (2.1 mL, 15.1 mmol) was added at –78 ºC and the mixture was allowed to warm to room temperature. After being stirred at the same temperature for 30 min, the reaction was quenched by the addition of H2O, and then the reaction mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 8 (726 mg, 95%): [α]D26 +9.45 (c 0.20, CHCl3); IR (film) 3068, 2929, 2856, 1729, 1456, 1427 cm-1; 1H NMR δ = 0.56-0.62 (6H, complex), 0.91-0.95 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 0.93-1.55 (9H, complex), 1.30 (3H, s), 1.66 (1H, m), 3.58 (1H, d, J = 5.9 Hz), 3.63 (2H, t, J = 6.3 Hz), 4.05 (1H, dd, J = 2.4, 5.9 Hz), 4.49-4.55 (2H, complex), 4.68 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.76 (1H, d, J = 11.2 Hz), 7.26-7.41 (16H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex), 9.58 (1H, d, J = 2.8 Hz); 13C NMR δ = 6.8, 7.2, 7.5, 19.3, 25.9, 26.9, 32.7, 36.7, 38.9, 64.0, 75.1, 77.2, 84.6, 100.5, 127.5, 127.6, 127.9, 128.1, 128.16, 128.24, 128.3, 129.4, 134.1, 135.5, 202.3; Calcd for C47H66O5Si2·0.6H2O: C, 72.56; H, 8.71%. Found: C, 72.55; H, 9.05%. (5S,6R,7R)-5,6-Bis(benzyloxy)-13-t-butyldiphenylsiloxy-3,7-dimethyl-7-triethylsilox y-tridec-1-en-4-ol (24). OBn OTES OTBDPS OH OBn 44 To a suspension of t-BuOK (28.4 mg, 0.025 mmol) in THF (0.14 mL) was added cis-2-butene (0.32 g, excess) at -35 ºC; the mixture was cooled to -78 ºC. To this mixture was added n-BuLi (1.60 M solution in hexane, 0.15 mL, 0.23 mmol), and the mixture was stirred at -35 ºC for 30 min. After cooling to -78 ºC again, a solution of B-(+)-methoxydiisopinocampheylborane (59.4 mg, 0.19 mmol) in Et2O (0.29 mL) was added. After being stirred at the same temperature for 30 min, Et2O·BF3 (0.03 mL, 0.24 mmol) was added, and then a solution of 8 (120 mg, 0.16 mmol) in THF (0.14 mL) was added. After being stirred at the same temperature for 3.5 h, the reaction was quenched by the addition of 3 M aq. NaOH (2.0 mL) and 35% aq. H2O2 (0.4 mL) at 0 ºC. The reaction mixture was stirred at 53 ºC for 20 min, and the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3. The resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 20/1) to give a homoallylic alcohol 24 (37.7 mg, 29%) and the aldehyde 8 (42.1 mg, 35%): 1H NMR δ = 0.59-0.65 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.04 (9H, s), 1.14 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.22 (3H, s), 1.15-1.56 (10H, complex), 2.30 (1H, br), 2.48 (1H, m), 3.36 (1H, d, J = 8.8 Hz), 3.50 (1H, d, J = 7.3 Hz), 3.63 (2H, complex), 3.97 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.44-4.50 (2H, complex), 4.83 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.89 (1H, d, J = 10.7 Hz), 5.00 (1H, s), 5.03 (1H, m), 5.66 (1H, m), 7.21-7.43 (16H, complex), 7.65-7.68 (4H, complex); 0.60-0.66 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.05 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.39 (3H, s), 1.14-1.56 (10H, complex), 2.49 (1H, m), 3.41 (1H, br), 3.62-3.66 (4H, complex), 3.86 (1H, br), 4.57 (1H, d, J = 2.4 Hz), 4.66 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.77 (1H, d, J = 11.2 Hz), 5.04 (2H, complex), 5.83 (1H, m), 7.24-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex). 45 (Z,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-methyl-6-triethylsiloxy -dodec-2-en-1-ol (29). OBn OTES HO OTBDPS OBn To a solution of 28 (102.5 mg, 0.32 mmol) in THF (1.0 mL) was added NaH (60% dispersion in mineral oil, 15.6 mg, 0.39 mmol) at 0 ºC. After being stirred at -78 ºC for 20 min, a solution of 8 (80.9 mg, 0.11 mmol) in THF (2.0 mL) was added, and then the solution was stirred at the same temperature for 2 h. The reaction mixture was extracted with EtOAc and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 10/1) to give a Z-olefin product (82.8 mg, 94%): 1H NMR δ = 0.50-0.56 (6H, complex), 0.87 (9H, complex), 0.98 (9H, s), 1.15 (3H, complex), 1.09-1.49 (10H, complex), 3.38 (1H, d, J = 2.9 Hz), 3.58 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.03 (2H, complex), 4.25 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.44 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.66 (2H, complex), 5.21 (1H, m), 5.68 (1H, d, J = 11.7 Hz), 6.15 (1H, m), 7.19-7.32 (16H, complex), 7.60 (4H, complex). To a solution of the Z-olefin (164.0 mg, 0.20 mmol) in CH2Cl2 (2 mL) was added DIBAL-H (1.01 M solution in PhMe, 0.58 mL, 0.59 mmol) at -78 ºC. After being stirred for 3.5 h, the reaction was quenched by the addition of sat. aq. NH4Cl. The resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 8/1) to give 29 (148.1 mg, 95%): 1H NMR δ = 0.56-0.62 (6H, complex), 0.94 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.08-1.54 (10H, complex), 3.32 (1H, d, J = 3.4 Hz), 3.63 (2H, complex), 4.02-4.14 (2H, complex), 4.30 (2H, complex), 4.59 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.73 (2H, complex), 5.68 (2H, complex), 7.23-7.42 (16H, complex), 7.67 (4H, complex). 46 {(2R,3R)-3-[(1S,2R,3R)-1,2-Bis(benzyloxy)-9-t-butyldiphenylsiloxy-3-triethylsiloxy3-methylnonyl]oxiran-2-yl}methanol (30). OBn OTES HO OTBDPS O Method A. OBn A mixture of Ti(O-iPr)4 (0.104 mL, 0.35 mmol) and D-(-)-diethyltartrate (83.3 mg, 0.40 mmol) in CH2Cl2 (1.2 mL) in the presence of MS4A powder was stirred at –25 ºC for 10 min. To this mixture was added a solution of 29 (112.1 mg, 0.14 mmol) in CH2Cl2 (0.6 mL); the mixture was stirred at the same temperature for 10 min. Anhydrous t-BuOOH (5.10 M solution in isooctane, 0.14 mL, 0.72 mmol) was added, and the mixture was stirred at the same temperature for 90 h. The reaction was quenched by the addition of 10% aq. tartaric acid (5 mL) and Et2O (5 mL) at –25 ºC. After being stirred at room temperature for 30 min, the resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give 30 (22.9 mg, 20%) and 29 (35.1 mg, 31%): [α]D24 +19.1 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3455, 2935, 2873, 1457, 1106 cm-1; 1H NMR δ = 0.58-0.65 (6H, complex), 0.92-0.96 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.37 (3H, s), 1.02-1.51 (9H, complex), 1.65 (1H, m), 2.69 (1H, dd, J = 4.4, 9.3 Hz), 2.91 (1H, m), 3.34-3.45 (4H, complex), 3.62 (2H, complex), 3.71 (1H, m), 4.49 (2H, complex), 4.59 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.83 (1H, d, J = 12.2 Hz), 7.25-7.45 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.2, 19.3, 24.6, 25.7, 25.9, 26.9, 30.1, 32.7, 40.7, 54.6, 58.9, 60.8, 64.0, 72.0, 74.0, 78.8, 83.1, 127.5, 127.6, 128.1, 128.2, 128.4, 129.0, 129.4, 134.0, 135.5, 137.1, 138.0; Calcd for C49H70O6Si2: C, 72.55; H, 8.70%. Method B. Found: C, 72.33; H, 8.64%. A mixture of 29 (83.2 mg, 0.10 mmol) and mCPBA (68.0 mg, 0.39 mmol) in CH2Cl2 (1.0 mL) was stirred at room temperature for 2 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2S2O3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and The residue was purified by silica-gel column chromatography 47 (hexane/EtOAc 4/1) to give 30’ (70.9 mg, 84%) as a 1:1 diastereoisomer. (E,4S,5R,6R)-Methyl 4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-triethylsiloxy-6-methyldodec-2-enoat e (31). OBn OTES MeO2C OTBDPS OBn To a stirred solution of 8 (726 mg, 0.95 mmol) in PhH (10 mL) was added Ph3P=CHCO2Me (949 mg, 2.8 mmol) at 100 ºC for 13 h. The reaction mixture was concentrated column in vacuo and purified by silica-gel chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 31 (779 mg, 100%): [α]D28 +10.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3068, 3029, 2933, 1725, 1654 cm-1; 1H NMR δ = 0.54-0.60 (6H, complex), 0.90-0.94 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.14-1.55 (10H, complex), 1.31 (3H, s), 3.32 (1H, d, J = 4.9 Hz), 3.63 (2H, complex), 3.75 (3H, s), 4.23 (1H, m), 4.37 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.60 (2H, complex), 4.79 (1H, d, J = 11.7 Hz), 6.02 (1H, dd, J = 1.0, 15.6 Hz), 7.01 (1H, dd, J = 6.3, 15.6 Hz), 7.23-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13 C NMR δ = 6.7, 6.8, 6.9, 7.3, 19.2, 23.8, 25.7, 25.8, 26.9, 30.1, 32.6, 38.9, 51.4, 63.9, 71.6, 75.7, 77.3, 78.2, 79.0, 87.9, 120.6, 127.2, 127.4, 127.5, 127.7, 127.98, 128.02, 128.1, 128.2, 129.4, 134.0, 135.4, 137.6, 138.5, 147.4, 166.5; Calcd for C50H70O6Si2: C, 72.95; H, 8.57%. Found: C, 72.89; H, 8.47%. (2S,3S,4S,5R,6R)-Methyl 4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-2,3-dihydroxy-6-triethylsiloxy-6-methy ldodecanoate (32). OH OBn OTES MeO2C OTBDPS OH OBn 48 To a solution of 31 (1.08 g, 1.3 mmol) in acetone (12 mL) – H2O (1.2 mL) was added OsO4 (39.3 mM solution in t-BuOH, 3.3 mL, 0.13 mmol) and N-methylmorpholine N-oxide (NMO) (461 mg, 3.9 mmol) at 0 ºC. The reaction mixture was stirred at the same temperature for 10 h, and then at room temperature for 30 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3 and the resulting mixture was extracted with EtOAc. then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 32 (1.22 g, 100%): [α]D25 +1.9 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3444, 3068, 3029, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.92-0.98 (9H, complex), 1.06 (9H, s), 1.06-1.55 (10H, complex), 1.90 (1H, m), 3.09 (1H, d, J = 8.4 Hz), 3.44 (1H, d, J = 4.8 Hz), 3.64 (2H, complex), 3.78 (3H, s), 3.89 (1H, m), 3.96 (1H, m), 4.28 (1H, m), 4.42 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.54 (1H, d, J = 8.4 Hz), 4.69 (2H, m), 4.80 (1H, d, J = 11.6 Hz), 7.22-7.43 (16H, complex), 7.66-7.69 (4H, complex); 13 C NMR δ = 6.8, 6.9, 7.0, 7.2, 19.3, 24.8, 25.4, 25.9, 26.9, 30.1, 32.6, 40.0, 52.3, 63.9, 71.0, 73.1, 73.8, 73.9, 79.5, 83.8, 127.4, 127.5, 127.56, 127.60, 128.0, 128.16, 128.21, 128.3, 129.4, 134.0, 135.4, 138.2, 138.2, 174.3; Calcd for C50H70O6Si2: C, 70.05; H, 8.47%. Found: C, 69.88; H, 8.39%. (R)-4-[(1S,2S,3R,4R)-2,3-Bis(benzyloxy)-10-t-butyldiphenylsiloxy-1-hydroxy-4-triet hylsiloxy-4-methyldecyl]-1,3-dioxolan-2-one (33). O O O OBn OTES OTBDPS OH OBn A mixture of 32 (55.5 mg, 0.065 mmol) and LiBH4 (16.7 mg, 0.77 mmol) in THF (1 mL) was stirred at 0 ºC for 2 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 1/1) to give a colorless oil (58.2 mg, 100%): [α]D26 -4.6 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3424, 3068, 3029, 2933, 49 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.93-0.97 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.36 (3H, s), 0.97-1.55 (9H, complex), 1.90 (1H, m), 2.73 (1H, d, J = 9.2 Hz), 2.91 (1H, d, J = 8.8 Hz), 3.39 (1H, d, J = 4.8 Hz), 3.64 (2H, complex), 3.75 (1H, m), 3.83 (1H, m), 3.96-4.03 (3H, complex), 4.19 (1H, m), 4.42 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.67 (2H, s), 4.77 (1H, d, J = 11.6 Hz), 7.24-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13 C NMR δ = 6.8, 7.0, 7.1, 7.3, 19.3, 24.7, 25.0, 25.4, 25.9, 26.9, 30.2, 32.6, 40.2, 63.9, 66.2, 69.5, 73.8, 74.18, 74.21, 77.9, 79.5, 83.5, 126.8, 127.50, 127.54, 127.6, 127.7, 128.0, 128.1, 128.21, 128.24, 128.3, 128.5, 129.4, 130.6, 130.8, 134.0, 135.5, 138.10, 138.15; Calcd for C49H72O7Si2: C, 70.97; H, 8.75%. Found: C, 70.99; H, 8.69%. A mixture of the triol (546 mg, 0.66 mmol) and Im2CO (124 mg, 0.77 mmol) in PhH (7 mL) was stirred at room temperature for 1.5 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give 33 (455 mg, 81%): [α]D23 -35.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3444, 2935, 1808, 1646 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.91-0.95 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.36 (3H, s), 1.09-1.56 (9H, complex), 1.93 (1H, m), 3.43 (1H, d, J = 3.9 Hz), 3.65 (2H, complex), 3.94 (2H, complex), 4.19 (1H, m), 4.43 (2H, complex), 4.52 (1H, m), 4.59 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.69 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.78 (1H, d, J = 11.2 Hz), 5.04 (1H, m), 7.25-7.43 (16H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 6.8, 7.0, 19.3, 25.1, 25.4, 26.0, 26.9, 30.2, 32.6, 40.1, 63.9, 65.8, 71.9, 73.9, 74.1, 75.5, 76.7, 77.2, 79.6, 83.2, 127.5, 127.7, 127.8, 127.9, 128.0, 128.3, 128.4, 129.4, 134.0, 135.5, 137.7, 155.3; Calcd for C50H70O8Si2: C, 70.22; H, 8.25%. Found: C, 70.34; H, 8.20%. 50 {(2R,3R)-3-[(1S,2R,3R)-1,2-Bis(benzyloxy)-9-t-butyldiphenylsiloxy-3-triethylsiloxy3-methylnonyl]oxiran-2-yl}methanol (30). OBn OTES HO OTBDPS O OBn A mixture of 33 (455 mg, 0.53 mmol), MsCl (412 µL, 5.3 mmol), and catalytic amounts of DMAP in pyridine (5.3 mL) was stirred at room temperature for 12 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and The residue was purified by silica-gel column chromatography (PhH/Et2O 30/1) to give a colorless oil (515 mg). A mixture of the mesylate (515 mg) and NaOMe (0.5 M solution in MeOH, 0.93 mL, 0.47 mmol) in MeOH (6 mL) – THF (3 mL) was stirred at 0 ºC for 4 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 7/1) to give 30 (424 mg, 95% in 2 steps). (2S,3R,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-triethylsiloxy-2,6-d imethyldodecane-1,3-diol (34). OBn OTES HO OTBDPS OH OBn To a suspension of CuCN (711 mg, 7.9 mmol) in Et2O (1 mL) was added MeLi (1.02 M solution in Et2O, 15 mL, 15.3 mmol) at -78 ºC. After being stirred at 0 ºC for 10 min, a solution of 30 (644 mg, 0.79 mmol) in Et2O (4 mL) was added at -78 ºC, and the mixture was stirred at 0 ºC for 8 h. The reaction was quenched by the addition of 35% aq. NH3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. 51 The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (PhH/Et2O 10/1) to give 34 (570 mg, 87%): [α]D25 -11.3 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3446, 3068, 3029, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.65 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.04 (9H, s), 1.04 (3H, m), 1.26 (3H, s), 1.23-1.59 (9H, complex), 2.00 (2H, complex), 2.12 (1H, br), 2.84 (1H, d, J = 6.8 Hz), 3.50 (1H, d, J = 6.4 Hz), 3.62-3.65 (4H, complex), 3.70 (1H, m), 3.89 (1H, m), 4.48 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.53 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.82 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.94 (1H, d, J = 10.8 Hz ), 7.25-7.41 (16H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 12.5, 19.3, 24.8, 25.7, 26.0, 26.9, 30.4, 32.7, 39.1, 39.6, 64.0, 66.8, 73.9, 74.6, 75.4, 78.0, 78.5, 84.0, 127.2, 127.5, 127.6, 128.06, 128.09, 128.3, 129.4, 134.1, 135.5, 138.3, 138.9; Calcd for C50H74O6Si2·0.4H2O: C, 71.97; H, 9.04%. Found: C, 71.85; H, 8.90%. (2S,3R,4R,5R,6R)-12-t-Butyldiphenylsiloxy-3-methoxy-2,6-dimethyldodecane-1,4,5, 6-tetrol (35). OH HO OH OTBDPS OMe OH A mixture of 34 (329 mg, 0.40 mmol), TrCl (311 mg, 1.1 mmol), and catalytic amounts of DMAP in pyridine (5 mL) was stirred at 75 ºC for 18 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give a colorless oil (365 mg, 86%): [α]D24 -14.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3568, 3066, 3032, 2933, 2873 cm-1; 1H NMR δ = 0.55-0.61 (6H, complex), 0.90-0.96 (9H, complex), 1.05 (9H, s), 1.16 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.19 (3H, s), 1.05-1.52 (9H, complex), 1.80 (1H, m), 2.06 (1H, m), 2.46 (1H, d, J = 8.3 Hz), 2.96 (1H, m), 3.27 (1H, m), 3.45 (1H, d, J = 6.4 Hz), 3.61-3.66 (4H, complex), 4.13 (1H, m), 4.47 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.77 (2H, complex), 7.10-7.26 (19H, complex), 7.35-7.44 (12H, complex), 7.66-7.68 (4H, 52 complex); 13 C NMR δ = 7.0, 7.3, 13.9, 19.3, 24.8, 25.6, 26.0, 26.9, 30.3, 32.7, 37.9, 39.5, 64.0, 66.1, 74.0, 74.3, 74.6, 77.2, 78.4, 78.7, 84.6, 86.5, 126.8, 127.0, 127.2, 127.4, 127.5, 127.6, 127.7, 127.96, 128.04, 128.7, 129.4, 134.1, 135.5, 138.7, 139.0, 144.2; Calcd for C69H88O6Si2: C, 77.48; H, 8.29%. Found: C, 77.59; H, 8.09%. A mixture of the trityl compound (365 mg, 0.34 mmol), NaH (60% dispersion in mineral oil, 34 mg, 0.93 mmol), and MeI (0.21 mL, 3.4 mmol) in DMF (5 mL) was stirred at room temperature for 16 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 6/1) to give a colorless oil (276 mg, 74%): [α]D24 -12.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3066, 3031, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.56-0.62 (6H, complex), 0.92-0.96 (9H, complex), 0.99 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.04 (9H, s), 1.28 (3H, s), 1.10-1.52 (9H, complex), 1.71 (1H, m), 2.17 (1H, m), 3.06 (1H, m), 3.13 (1H, m), 3.30 (3H, s), 3.32 (1H, m), 3.48 (1H, m), 3.61 (2H, complex), 3.72 (1H, m), 4.52 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.64 (2H, complex), 4.85 (1H, d, J = 11.7 Hz), 7.16-7.26 (19H, complex), 7.34-7.41 (12H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.4, 19.3, 24.5, 26.0, 26.1, 26.9. 30.4, 32.7, 36.0, 40.0, 60.8, 64.0, 65.9, 73.9, 75.0, 77.2, 78.4, 78.7, 83.5, 84.4, 86.5, 126.76, 126.79, 126.82, 127.2, 127.5, 127.56, 127.60, 127.9, 128.7, 129.4, 134.1, 135.5, 139.2, 139.4, 144.2; Calcd for C70H90O6Si2: C, 77.59; H, 8.37%. Found: C, 77.86; H, 8.29%. A solution of the methyl ether (193 mg, 0.18 mmol) in MeOH (4 mL) – THF (2 mL) in the presence of catalytic 20% Pd(OH)2-C was stirred for 24 h under a hydrogen pressure. After filtration through a Celite pad, the solvent was removed. The residue was purified by silica-gel column chromatography (EtOAc) to give 35 (51.2 mg, 53%): [α]D24 –7.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3398, 3070, 3049, 2931, 2858 cm-1; 1H NMR δ = 0.97 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.05 (9H, s), 1.23 (3H, s), 1.23-1.58 (9H, complex), 1.85 (1H, br), 2.12 (1H, m), 2.98 (1H, br), 3.25 (1H, br), 3.41 (2H, complex), 3.50 (3H, s), 3.54 (1H, m), 3.65 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.76 (1H, m), 3.84 (1H, br), 3.98 (1H, m), 4.10 (1H, 53 m), 7.36-7.42 (6H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 12.1, 19.3, 22.6, 23.9, 25.8, 26.9, 27.4, 30.0, 32.6, 35.8, 39.2, 58.8, 63.2, 63.9, 69.0, 75.0, 75.8, 77.3, 85.5, 127.5, 129.4, 134.0, 135.5; Calcd for C31H50O6Si·1.2H2O: C, 65.50; H, 9.30%. Found: C, 65.39; H, 9.58%. (1R,2R)-1-Acetoxy-8-t-butyldiphenylsiloxy-1-[(2S,3S,4R)-tetrahydro-3-methoxy-4methylfuran-2-yl]-2-methyloctan-2-ol (36). O Me H H OAc OTBDPS OMe OH A mixture of 35 (39 mg, 0.071 mmol) and TsCl (27 mg, 0.14 mmol) in pyridine (1.5 mL) was stirred at room temperature for 13 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give a colorless oil. A mixture of the product and Ac2O (0.5 mL, 5.3 mmol) in pyridine (1.5 mL) was stirred at room temperature for 17 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give 36 (27.4 mg, 67% in 2 steps): [α]D24 +9.1 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3498, 3070, 2933, 2857, 1741 cm-1; 1H NMR δ = 1.05 (9H, s), 1.03-1.07 (3H, complex), 1.22 (3H, s), 1.21-1.44 (8H, complex), 1.54 (2H, complex), 2.09 (3H, s), 2.36 (1H, m), 3.31 (3H, s), 3.27-3.36 (2H, complex), 3.55 (1H, m), 3.63-3.66 (2H, complex), 4.11 (1H, m), 4.33 (1H, m), 5.06 (1H, m), 7.35-7.41 (6H, complex), 7.64-7.68 (4H, complex); 13 C NMR δ = 16.6, 19.3, 21.4, 23.4, 24.2, 25.9, 26.9, 30.1, 32.6, 38.57, 38.60, 57.9, 64.0, 73.0, 74.1, 74.29, 74.31, 77.8, 88.4, 127.5, 129.4, 134.1, 135.5, 170.3; Calcd for C33H50O6Si·0.1H2O: C, 69.21; H, 8.84%. 54 Found: C, 69.02; H, 8.65%. (2S,3R,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-3-(4-methoxybenzylo xy)-6-triethylsiloxy-2,6-dimethyldodecan-1-ol (37). OBn OTES HO OTBDPS PMBO OBn A mixture of 36 (1.7 g, 2.1 mmol) and p-anisaldehyde dimethyl acetal (0.35 mL, 2.1 mmol) in CH2Cl2 (21 mL) in the presence of catalytic amounts of PPTS was stirred at room temperature for 7 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic layer was washed with brine, The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give a colorless oil (1.4 g, 100%): [α]D26 –20.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3068, 3029, 2933, 2875, 2858 cm-1; 1H NMR δ = 0.63-0.69 (6H, complex), 1.00 (9H, complex), 1.06 (9H, s), 1.22 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.44 (3H, s), 1.16-1.62 (11H, complex), 3.43 (1H, m), 3.65 (2H, complex), 3.80 (3H, s), 3.77-3.83 (3H, complex), 4.29 (1H, d, J = 8.3 Hz), 4.56 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.63 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.92 (2H, complex), 5.44 (1H, s), 6.85 (2H, complex), 7.17-7.44 (18H, complex), 7.67-7.69 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.4, 12.0, 19.3, 24.0, 26.0, 26.3, 26.9, 30.1, 30.3, 32.7, 40.6, 55.3, 63.9, 73.7, 74.2, 75.0, 77.2, 78.0, 80.1, 82.6, 83.1, 101.9, 113.4, 127.1, 127.2, 127.3, 127.5, 127.7, 127.9, 128.19, 128.21, 129.4, 131.4, 134.1, 135.3, 135.5, 138.8, 139.1, 159.6; Calcd for C58H80O7Si2: C, 73.68; H, 8.53%. Found: C, 73.82; H, 8.42%. To a solution of the acetal (1.4 g, 1.5 mmol) in PhMe (15 mL) was added DIBAL-H (1.01 M solution in PhMe, 1.8 mL, 1.8 mmol) at 0 ºC. After being stirred for 8 h, the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography 55 (hexane/EtOAc 2/1) to give 37 (0.91 g, 64%): [α]D26 +10.6 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 3438, 3068, 3029, 2933, 2875 cm-1; 1H NMR δ = 0.58-0.64 (6H, complex), 0.94-0.99 (9H, complex), 0.94-0.99 (3H, complex), 1.05 (9H, s), 1.15 (3H, s), 1.09-1.34 (7H, complex), 1.49-1.54 (2H, complex), 1.85 (1H, m), 2.14 (1H, m), 2.36 (1H, br), 3.22 (1H, d, J = 3.9 Hz), 3.49-3.54 (3H, complex), 3.63 (2H, complex), 3.74 (3H, s), 3.94 (1H, m), 4.50-4.64 (4H, complex), 4.80-4.85 (2H, complex), 6.80 (2H, complex), 7.17-7.27 (12H, complex), 7.36-7.43 (6H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13 C NMR δ = 7.0, 7.3, 12.6, 19.3, 24.7, 25.96, 26.00, 26.9, 30.4, 32.8, 35.9, 40.4, 55.2, 64.0, 65.5, 72.4, 73.9, 74.6, 76.2, 78.7, 81.2, 83.3, 113.7, 126.9, 127.2, 127.46, 127.49, 128.1, 129.4, 130.0, 130.3, 134.1, 135.5, 138.4, 139.6, 159.1; Calcd for C58H82O7Si2: C, 73.53; H, 8.72%. Found: C, 73.53; H, 8.65%. (E,4S,5R,6S,7R,8R)-Methyl 6,7-bis(benzyloxy)-14-t-butyldiphenylsiloxy-5-(4-methoxybenzyloxy)-8-triethylsilox y-2,4,8-trimethyltetradec-2-enoate (38). OBn OTES MeO2C OTBDPS PMBO OBn A mixture of 37 (100 mg, 0.11 mmol) and Dess-Martin periodinane (135 mg, 0.32 mmol) in CH2Cl2 (1.1 mL) in the presence of NaHCO3 (89 mg, 1.1 mmol) was stirred at room temperature for 4 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic layer was washed with brine, The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give a colorless oil (98.1 mg). A mixture of the aldehyde (98.1 mg) and Ph3P=C(Me)CO2Me (181 mg, 0.52 mmol) in PhH (4 mL) was stirred at 100 ºC for 18 h. The reaction mixture was concentrated in vacuo and purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 10/1) to give 38 (101 mg, 94% in 2 steps): [α]D25 –10.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3068, 3030, 2933, 56 2873, 1716, 1612 cm-1; 1H NMR δ = 0.57-0.63 (6H, complex), 0.93-0.97 (9H, complex), 1.04 (9H, s), 1.15-1.18 (3H, complex), 1.18 (3H, s), 0.97-1.38 (7H, complex), 1.50-1.54 (2H, complex), 1.81 (3H, s), 1.90 (1H, m), 3.13 (1H, m), 3.30 (1H, m), 3.37 (1H, m), 3.61-3.64 (2H, complex), 3.70 (3H, s), 3.75 (3H, s), 3.84 (1H, m), 4.36-4.42 (2H, complex), 4.58 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.71 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.82-4.87 (2H, complex), 6.77 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.82 (2H, complex), 7.19-7.26 (12H, complex), 7.35-7.41 (6H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 12.7, 16.2, 19.3, 24.9, 25.9, 26.1, 26.9, 30.4, 32.8, 35.8, 40.1, 51.7, 55.2, 64.0, 74.2, 74.3, 74.4, 77.3, 78.0, 78.4, 83.3, 84.2, 113.7, 126.76, 126.79, 126.9, 127.2, 127.5, 127.7, 127.85, 127.88, 129.4, 129.8, 130.5, 134.1, 135.5, 139.0, 139.5, 144.7, 159.1, 168.4; Calcd for C62H86O8Si2: C, 73.33; H, 8.54%. Found: C, 73.38; H, 8.45%. (E,4S,5R,6S,7R,8R)-6,7-Bis(benzyloxy)-14-t-butyldiphenylsiloxy-5-(4-methoxybenz yloxy)-8-triethylsiloxy-2,4,8-trimethyltetradec-2-en-1-ol (40). OBn OTES HO OTBDPS PMBO OBn A mixture of 38 (114 mg, 0.11 mmol) and LiBH4 (25 mg, 1.1 mmol) in THF (1.2 mL) was stirred at room temperature for 3.5 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 40 (109 mg, 100%): [α]D27 +4.5 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 3438, 3030, 2933, 2873, 1612, 1587, 1513 cm-1; 1H NMR δ = 0.58-0.64 (6H, complex), 0.93-0.97 (9H, complex), 1.04 (9H, s), 1.12 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.18 (3H, s), 1.01-1.38 (8H, complex), 1.50-1.54 (2H, complex), 1.64 (3H, s), 1.88 (1H, m), 3.01 (1H, m), 3.30 (2H, complex), 3.62 (2H, complex), 3.75 (3H, s), 3.89 (1H, m), 3.93 (2H, complex), 4.41-4.45 (2H, complex), 4.57 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.70 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.81-4.86 (2H, complex), 5.38 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.80-6.82 (2H, complex), 7.17-7.25 (12H, complex), 7.35-7.41 57 (6H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.3, 11.2, 14.0, 17.1, 19.3, 24.0, 24.9, 25.9, 26.1, 26.9, 30.4, 32.8, 34.5, 34.6, 40.2, 55.3, 64.0, 68.9, 74.2, 77.3, 78.5, 84.7, 113.6, 126.7, 126.9, 127.2, 127.5, 127.8, 127.85, 127.91, 129.4, 129.8, 130.8, 134.0, 134.1, 135.5, 139.2, 139.7; Calcd for C61H86O7Si2: C, 74.19; H, 8.78%. Found: C, 73.90; H, 8.84%. {(2R,3R)-3-[(2R,3R,4S,5R,6R)-4,5-Bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-3-(4-met hoxybenzyloxy)-6-triethylsiloxy-6-methyldodecan-2-yl]-2-methyloxiran-2-yl}metha nol (41). HO O OBn OTES OTBDPS PMBO OBn A mixture of 40 (109 mg, 0.11 mmol) and mCPBA (190 mg, 1.1 mmol) in CH2Cl2 (1.1 mL) in the presence of NaHCO3 (185 mg, 2.2 mmol) was stirred at -22 ºC for 1 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2S2O3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. (Na2SO4), and then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 41 (83 mg, 75%): [α]D27 +4.9 (c 0.22, CHCl3); IR (film) 3509, 2931, 1716, 1699, 1605, 1455 cm-1; 1H NMR δ = 0.59-0.65 (6H, complex), 0.94-0.98 (9H, complex), 1.02 (9H, s), 1.06 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.24 (3H, s), 1.29 (3H, s), 1.05-1.59 (10H, complex), 1.76-1.87 (2H, complex), 2.98 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.27 (1H, d, J = 3.4 Hz), 3.57-3.67 (4H, complex), 3.76 (3H, s), 3.79 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.57-4.83 (6H, complex), 6.79 (2H, complex), 7.17-7.42 (18H, complex), 7.66-7.68 (4H, complex); 13 C NMR δ = 7.0, 7.1, 7.3, 7.4, 11.6, 13.4, 14.3, 19.3, 24.6, 25.8, 25.9, 26.0, 30.4, 32.7, 32.8, 35.0, 36.8, 40.0, 55.2, 60.1, 60.9, 61.9, 62.0, 64.0, 65.4, 73.9, 74.0, 74.4, 74.5, 76.3, 77.3, 78.4, 78.5, 78.6, 81.9, 84.7, 113.5, 126.9, 127.1, 127.3, 127.5, 127.8, 127.9, 128.0, 128.06, 128.08, 129.4, 129.7, 130.9, 134.1, 135.5, 139.1, 139.2, 139.5, 158.9; Calcd for C61H86O8Si2·1.5H2O: C, 71.10; H, 8.71%. Found: C, 71.15; H, 8.90%. 58 (E)-Methyl 3-{(2R,3R)-3-[(2R,3R,4S,5R,6R)-4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-3-(4-m ethoxybenzyloxy)-6-triethylsiloxy-6-methyldodecan-2-yl]-2-methyloxiran-2-yl}acry late (43). OBn O OTES MeO2C OTBDPS PMBO OBn To a solution of 41 (313 mg, 0.31 mmol) in CH2Cl2 (5 mL) was added catalytic amounts of TPAP and NMO (37 mg, 0.31 mmol) at room temperature. After being stirred for 1.5 h, the reaction mixture was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give a colorless oil (237 mg). A mixture of the aldehyde (237 mg, 0.24 mmol) and Ph3P=CHCO2Me (240 mg, 0.72 mmol) in PhH (3 mL) was stirred at 100 ºC for 12 h. The reaction mixture was concentrated column in vacuo and purified by silica-gel chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 43 (250 mg, 76% in 2 steps): [α]D28 -9.8 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 2931, 1725, 1654, 1612, 1513, 1247 cm-1; 1H NMR δ = 0.61-0.66 (6H, complex), 0.96-1.00 (9H, complex), 1.06 (9H, s), 1.10 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.29 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.02-1.57 (9H, complex), 1.81 (1H, m), 1.89 (1H, m), 2.80 (1H, d, J = 9.3 Hz), 3.29 (1H, m), 3.63 (2H, complex), 3.75 (1H, m), 3.77 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.99 (1H, m), 4.57 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.66 (2H, complex), 4.76 (2H, complex), 4.83 (1H, d, J = 11.7 Hz), 5.99 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.77 (1H, d, J = 16.1 Hz), 6.81 (2H, complex), 7.19-7.44 (18H, complex), 7.67-7.69 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.1, 7.4, 11.7, 15.3, 19.3, 24.7, 26.0, 26.9, 32.7, 34.7, 39.9, 55.2, 58.5, 64.0, 68.2, 74.0, 74.5, 75.1, 76.6, 76.7, 77.27, 77.31, 78.4, 78.6, 82.1, 84.6, 113.6, 120.8, 126.9, 127.3, 127.49, 127.51, 127.8, 127.9, 128.0, 129.4, 129.6, 130.8, 134.1, 135.46, 135.48, 139.5, 159.0, 166.5, 182.2; Calcd for C64H88O9Si2: C, 72.69; H, 8.39%. 59 Found: C, 72.44; H, 8.40%. (2R,3R,4S,5R,6R)-2-{(2R,3R)-3-[(E)-2-(Methoxycarbonyl)vinyl]-3-methyloxiran-2-y l}-4,5-bis(benzyloxy)-12-t-butyldiphenylsiloxy-6-triethylsiloxy-6-methyldodecan-3yl dimethylcarbamate (45). OBn O OTES MeO2C OTBDPS Me2NCOO OBn A mixture of 43 (166 mg, 0.16 mmol) and DDQ (43 mg, 0.19 mmol) in CH2Cl2 (1.5 mL) – H2O (75 µL) was stirred at 0 ºC for 50 min. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with CHCl3. layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (benzene and then hexane/EtOAc 5/1) to give a colorless oil (139 mg, 95%): [α]D26 –47.2 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3552, 2933, 2874, 1727, 1652, 1454, 1428, 1267 cm-1; 1H NMR δ = 0.60-0.66 (6H, complex), 0.94-0.96 (9H, complex), 1.07 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.24-1.55 (9H, complex), 1.28 (3H, s), 1.31 (3H, s), 1.74 (1H, m), 1.87 (1H, m), 2.62 (1H, br), 2.62 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.50 (1H, d, J = 6.8 Hz), 3.61-3.66 (3H, complex), 3.73 (3H, s), 4.16 (1H, d, J = 6.8 Hz), 4.50 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.61 (1H, d, J = 10.3 Hz), 4.83 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.88 (1H, d, J = 10.3 Hz), 6.02 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.78 (1H, d, J = 15.6 Hz), 7.22-7.41 (16H, complex), 7.66-7.69 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 13.3, 15.4, 19.3, 24.7, 25.8, 26.0, 26.9, 30.4, 32.7, 37.3, 39.3, 51.7, 57.9, 64.0, 67.9, 73.9, 74.5, 76.1, 77.2, 78.2, 78.4, 84.1, 120.8, 127.1, 127.3, 127.47, 127.51, 128.0, 128.1, 128.2, 129.4, 134.1, 135.5, 139.0, 150.0, 166.4; Calcd for C56H80O8Si2·0.4H2O: C, 71.21; H, 8.63%. Found: C, 71.26; H, 8.52%. To a solution of the epoxy alcohol (49.3 mg, 0.053 mmol) in DMF (1 mL) was added NaH (60% dispersion in mineral oil, 3.6 mg, 0.094 mmol) and Me2NCOCl (12 µL, 0.13 mmol) at 0 ºC. After being stirred at the same temperature for 1 h, the reaction was quenched by the addition of a few drops of a mixture of MeOH in saturated aq. NH4Cl. The resulting mixture was extracted with EtOAc, washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography 60 (hexane/EtOAc 3/1) to give 45 (33.9 mg, 64%): [α]D24 –16.1 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3585, 2933, 2875, 2360, 1725, 1704, 1655 cm-1; 1H NMR δ = 0.62-0.68 (6H, complex), 0.95-0.98 (12H, complex), 1.00 (9H, s), 1.25 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.20-1.54 (9H, complex), 2.03 (1H, m), 2.19 (1H, m), 2.77 (1H, d, J = 9.3 Hz), 3.00 (6H, d, J = 16.1 Hz), 3.27 (1H, d, J = 5.9 Hz), 3.62 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.75 (3H, s), 4.22 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.32 (1H, m), 4.51 (1H, d, J = 10.7 Hz), 4.85 (1H, d, J = 8.8 Hz), 4.95 (1H, d, J = 10.7 Hz), 5.01 (1H, d, J = 11.2 Hz), 6.02 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.78 (1H, d, J = 15.6 Hz), 7.22-7.26 (10H, complex), 7.35-7.41 (6H, complex), 7.66-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 7.0, 7.3, 13.1, 15.4, 19.3, 25.0, 25.7, 25.9, 26.9, 30.4, 32.7, 35.4, 36.0, 36.7, 39.9, 51.7, 57.7, 64.0, 67.4, 73.5, 73.9, 76.5, 77.9, 79.6, 82.7, 120.8, 126.8, 126.9, 127.4, 127.5, 127.8, 127.9, 129.4, 134.1, 135.5, 139.4, 139.8, 150.0, 156.6, 166.5; Calcd for C59H85NO9Si2: C, 70.27; H, 8.50; N, 1.39%. Found: C, 70.13; H, 8.61; N, 1.46%. (R,E)-Methyl 4-{(4S,5R,6R)-6-[(1S,2R,3R)-1,2-bis(benzyloxy)-9-t-butyldiphenylsiloxy-3-hydroxy3-methylnonyl]-5-methyl-2-oxo-1,3-dioxan-4-yl}-4-hydroxypent-2-enoate (5). OBn OH OH MeO2C OTBDPS O O OBn O To a solution of 45 (17.5 mg, 0.017 mmol) in CH2Cl2 (1.7 mL) was added Et2O·BF3 (2.2 µL, 0.017 mmol) at room temperature. After being stirred for 23 h, the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3. The resulting mixture was extracted with EtOAc, washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 5 (5.4 mg, 36%): [α]D25 –9.5 (c 0.20, CHCl3); IR (film) 3585, 2929, 2856, 1806, 1725 cm-1; 1H NMR δ = 1.00 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.07 (3H, s), 1.22 (3H, s), 1.22-1.59 (10H, complex), 1.64 (3H, s), 1.90 (1H, m), 2.30 (1H, s), 3.36 (1H, d, J = 6.8 Hz), 3.43 (1H, d, J = 5.4 Hz), 3.66-3.69 (3H, complex), 3.81 (3H, s), 4.03 (1H, m), 4.40 (1H, d, J = 10.7 Hz), 4.50 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.54 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.73 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.82 61 (1H, d, J = 10.8 Hz), 6.23 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.93 (1H, d, J = 15.6 Hz), 7.28-7.44 (16H, complex), 7.69-7.70 (4H, complex); 13C NMR δ = 9.7, 19.3, 22.5, 24.0, 24.8, 25.9, 26.9, 30.1, 32.6, 38.0, 40.1, 52.1, 64.0, 69.9, 73.5, 74.5, 74.8, 77.2, 79.2, 81.8, 84.0, 87.2, 123.3, 127.5, 127.86, 127.92, 128.0, 128.1, 128.4, 129.4, 134.1, 135.5, 137.6, 137.7, 142.1, 152.5, 165.6; HRMS Calcd for C49H64O8Si (M++H-COOMe): 808.4367. Found (FAB): 808.4375. 62 Chapter 2 Methyl (2R,3S)-2-(t-butoxycarbonylamino)-3-(t-butyldimethylsilyloxy)butanoate (46). NHBoc CO2Me OTBS To an ice-cooled mixture of SOCl2 (6.1 mL, 0.084 mol) and MeOH (80 mL) was added D-threonine (10.0 g, 0.084 mol); the mixture was refluxed for 1 h. After evaporation, a mixture of SOCl2 - MeOH prepared in the same way, was added to the residue, and the mixture was refluxed for another 1 h. Evaporation of the solvent gave D-threonine methyl ester hydrochloride as a yellow oil, which was used in the next step without further purification. A mixture of the crude, (Boc)2O (23.1 mL, 0.10 mol), and NaHCO3 (51.8 g, 0.62 mol) in 1,4-dioxane (42 mL) – H2O (42 mL) was stirred at room temperature for 2.5 h. The mixture was extracted with EtOAc, washed with 1 M aq. HCl, 1 M aq. NaHCO3, and brine. The organic layer was dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was dissolved in DMF (84 mL), and then TBSCl (16.5 g, 0.11 mol) and imidazole (28.5 g, 0.42 mol) were added. After being stirred at room temperature for 10 h, the mixture was extracted with EtOAc. (Na2SO4), and then evaporated. The combined organic layers were dried The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give 46 (29.2 g, 100% in three steps). of 46 were entirely in accordance with known data.37) 63 All data Methyl (4S,5S)-4-(t-butoxycarbonylamino)-5-(t-butyldimethylsilyloxy)hexanoate (47). NHBoc CO2Me OTBS To a solution of 46 (29.2 g, 0.084 mol) in EtOH (84 mL) at 0 ºC was added LiBH4 (5.07 g, 0.23 mol). After being stirred at room temperature for 30 min, the reaction was quenched by the addition of H2O and extracted with EtOAc. layers were dried (Na2SO4), and then evaporated. The combined organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give an alcohol (26.6 g, 99%): [α]D24 +6.0 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3448, 2931, 2858, 1695 cm-1; 1H NMR δ = 0.04 (6H, s), 0.85 (9H, s), 1.13 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.41 (9H, s), 2.98 (1H, br), 3.47-3.59 (3H, complex), 4.07 (1H, m), 4.90 (1H, m); 13 C NMR δ = -5.0, -4.3, 14.2, 17.9, 20.8, 25.8, 28.3, 57.3, 60.3, 63.6, 67.3, 79.4, 128.1, 156.6, 170.9; Calcd for C15H33NO4Si: C, 56.39; H, 10.41; N, 4.38%. Found: C, 56.47; H, 10.21; N, 4.28%. To a solution of (COCl)2 (4.0 mL, 0.045 mol) in CH2Cl2 (50 mL) was added DMSO (5.3 mL, 0.075 mol) in CH2Cl2 (10 mL) at –78 ºC. The mixture was stirred for 15 min, and then a solution of the alcohol (9.51 g, 0.030 mol) in CH2Cl2 (40 mL) was added slowly. After being stirred at the same temperature for 30 min, Et3N (20.7 mL, 0.15 mol) was added at –78 ºC, and then the mixture was allowed to warm to room temperature. After being stirred for 30 min, the reaction mixture was washed with 1 M aq. HCl and 1 M aq. NaHCO3, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give an aldehyde (10.0 g, 100%). A mixture of the aldehyde (10.0 g, 0.031 mol) and Ph3P=CHCO2Me (16.7 g, 0.050 mol) in PhH (70 mL) was stirred at 90 ºC for 2 h. The mixture was concentrated in vacuo and purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give an E-enoate (11.8 g, 100%): [α]D21 +4.9 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3450, 3367, 2954, 2931, 64 2894, 2857, 1724, 1662 cm-1; 1H NMR δ = -0.05 (3H, s), -0.02 (3H, s), 0.80 (9H, s), 1.12 (3H, d, J = 5.9 Hz), 1.39 (9H, s), 3.66 (3H, s), 3.93 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.85 (1H, m), 5.88 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.85 (1H, dd, J = 4.9, 15.6 Hz); 13C NMR δ = -5.0, -4.5, 14.1, 17.9, 20.7, 20.9, 25.7, 28.3, 51.4, 57.0, 60.2, 69.6, 77.2, 79.5, 121.0, 147.8, 155.4, 166.3; Calcd for C18H35NO5Si: C, 57.87; H, 9.44; N, 3.75%. Found: C, 57.74; H, 9.33; N, 3.69%. A solution of the E-enoate (11.8 g, 0.032 mol) in EtOAc (100 mL) in the presence of catalytic amounts of 10% Pd-C was stirred at room temperature for 24 h under a hydrogen atmosphere. evaporated. After filtration through a Celite pad, the solvent was The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to 47 (10.9 g, 97%): [α]D20 –11.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3373, 2954, 2931, 2858, 1741, 1716 cm-1; 1H NMR δ = 0.04 (6H, s), 0.88 (9H, s), 1.09 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.42 (9H, s), 1.72-1.77 (2H, complex), 2.34-2.38 (2H, complex), 3.46 (1H, m), 3.65 (3H, s), 3.81 (1H, m), 4.59 (1H, br); 13C NMR δ = -4.8, -4.2, 18.0, 20.8, 25.9, 28.4, 28.5, 30.9, 51.5, 51.6, 55.3, 70.0, 79.0, 156.1, 173.8; Calcd for C18H37NO5Si: C, 57.56; H, 9.93; N, 3.73%. Found: C, 57.63; H, 9.81; N, 3.64%. (5S,6S)-3,4,5,6-Tetrahydro-5-(t-butoxycarbonylamino)-6-methyl-2-pyrone (48). O O NHBoc A mixture of 47 (8.4 g, 0.022 mol) and PPTS (11.2 g, 0.044 mol) in MeOH (31 mL) was stirred at room temperature for 12 h. (Na2SO4), and then evaporated. The mixture was extracted with EtOAc, dried The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give an alcohol (5.7 g, 97%). The alcohol (5.7 g) was dissolved in PhH (20 mL) – AcOH (10 mL) and heated at 100 ºC for 12 h. evaporated. The mixture was extracted with EtOAc, dried (Na2SO4), and then The residue was purified by silica-gel column chromatography 65 (CHCl3/MeOH 10/1) to give 48 (4.0 g, 81%): [α]D21 –58.4 (c 1.00, EtOH); IR (film) 3348, 2981, 1678 cm-1; 1H NMR δ = 1.31 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.40 (9H, s), 1.92 (1H, m), 2.16 (1H, m), 2.53 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.98 (1H, m), 4.49 (1H, dq, J = 2.4, 6.4 Hz), 5.01 (1H, br); 13C NMR δ = 16.9, 25.6, 26.1, 28.3, 46.6, 76.7, 79.8, 155.4, 171.1; Calcd for C11H19NO4: C, 57.62; H, 8.35; N, 6.11%. Found: C, 57.43; H, 8.23; N, 6.00%. 1-O-Acetyl-2,3,4,6-tetradeoxy-4-(t-butoxycarbonylamino)-threo-hexose (49). O OAc NHBoc To a solution of 48 (3.8 g, 0.016 mol) in PhMe (20 mL) was added DIBAL-H (1.01 M solution in PhMe, 20 mL, 0.020 mol) at –78 ºC. After being stirred for 30 min, the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, extracted with EtOAc, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (CHCl3/MeOH 20/1) to give a mixture of α- and β-lactols (3.8 g, 100%). A mixture of the lactols (3.8 g) and Ac2O (5.0 mL, 0.053 mol) in pyridine (20 mL) in the presence of catalytic amounts of DMAP was stirred at room temperature for 14 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. (Na2SO4), and then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 49 (4.0 g, 92%) as a separable mixture of the corresponding α- and β-anomers (the ratio is ca. 2.3:1, determined by 1H NMR spectra). This mixture was used without separation in the next reaction because of no effect of anomeric configuration to the following glycosylation: IR (film) 3585, 3377, 2978, 1710, 1512 cm-1; 1H NMR δ = 1.07 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.14 (7H, d, J = 6.3 Hz), 1.395 (20.4H, s), 1.402 (8.8H, s), 1.56-2.01 (13.3H, complex), 2.04 (3.2H, s), 2.05 (6.7H, s), 3.57 (2.1H, d, J = 8.3 Hz), 3.59 (0.9H, d, J = 8.3 Hz), 3.77 (2.3H, m), 4.10 (1H, m), 5.00 (2.8 H, complex), 5.63 (2.2H, dd, J = 2.0, 9.8 Hz), 6.04 (0.9H, m); 66 13 C NMR δ = 17.3, 17.4, 21.09, 21.13, 23.1, 23.7, 24.9, 27.7, 28.3, 47.0, 47.6, 68.1, 74.4, 77.2, 79.2, 79.3, 91.7, 94.3, 155.5, 155.6, 168.9, 169.4; Calcd for C13H23NO5: C, 57.13; H, 8.48; N, 5.12%. Found: C, 57.05; H, 8.45; N, 5.09%. Cyclopentyl 2,3,4,6-tetradeoxy-4-(t-butoxycarbonylamino)-threo-hexose (52α, 52β). O O O NHBoc NHBoc O General: A mixture of the amino-sugar 49 and cyclopentanol (51, 1.0 eq.) in CH2Cl2 (0.1 M concentration) in the presence of MS4A powder was stirred at room temperature for 1 h. To this suspension was added Lewis acid at -78 ºC – room temperature (see Table 5). The cooling bath was removed after 2 h, and the reaction was allowed to warm to room temperature for 10 h. The mixture was then diluted with CH2Cl2 (10 mL), extracted with CHCl3, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 52α and 52β as an anomeric mixture. 52α: [α]D19 –102.1 (c 0.50, CHCl3); IR (film) 3454, 3338, 2962, 2871, 1716, 1498 1454 cm-1; 1H NMR δ = 1.08 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.45 (9H, s), 1.43-1.80 (11H, complex), 2.00 (1H, m), 3.61 (1H, br, d, J = 8.3 Hz), 4.08 (1H, m), 4.13 (1H, m), 4.82 (1H, br, d, J = 2.9 Hz), 5.00 (1H, d, J = 9.3 Hz); 13C NMR δ = 17.6, 23.3, 23.6, 24.2, 24.9, 28.5, 28.5, 28.5, 31.8, 33.1, 48.2, 65.5, 78.0, 79.1, 95.6, 155.8; Calcd for C16H29NO4: C, 64.18; H, 9.76; N, 4.68%. Found: C, 63.90; H, 9.81; N, 4.50%. 52β: [α]D22 +85.6 (c 0.10, CHCl3); IR (film) 3454, 3338, 2962, 2871, 1716, 1498 1454 cm-1; 1H NMR δ = 1.17 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.43 (9H, s), 1.43-1.84 (11H, complex), 1.93 (1H, m), 3.55 (1H, m), 3.64 (1H, dq, J = 1.5, 6.4 Hz), 4.34 (1H, m), 4.45 (1H, dd, J = 1.9, 9.8 Hz), 5.11 (1H, br, d, J = 9.3 Hz); 13C NMR δ = 17.6, 23.4, 23.6, 26.8, 28.4, 32.1, 33.3, 47.5, 73.3, 77.2, 79.0, 79.4, 100.6, 155.8; Calcd for C16H29NO4: C, 64.18; H, 9.76; N, 4.68%. Found: C, 63.71; H, 10.24; N, 4.28%. 67 Chapter 3 {(2R,3S)-3-[(Benzyloxy)methyl]oxiran-2-yl}methanol (56). O HO OBn A mixture of Ti(O-iPr)4 (19 mL, 64.4 mmol) and D-(-)-diethyltartrate (13.9 g, 67.5 mmol) in CH2Cl2 (130 mL) in the presence of MS4A powder was stirred at –23 ºC for 40 min. To this mixture was added a solution of 60 (9.63 g, 54.0 mmol) in CH2Cl2 (30 mL); the mixture was stirred at the same temperature for 30 min. Anhydrous t-BuOOH (5.10 M solution in isooctane, 23.3 mL, 119 mmol) was added, and the mixture was stirred at the same temperature for 48 h. The reaction was quenched by the addition of 10% aq. tartaric acid (50 mL), saturated aq. Na2SO3 (100 mL), and 1 M aq. NaOH (60 mL) at 0 ºC. After being stirred at the same temperature for 60 min, the resulting mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give 56 (8.94 g, 85%): [α]D22 +24.7 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3423, 2927, 2865 cm-1; 1H NMR δ = 2.21 (1H, t, J = 6.1 Hz), 3.19-3.32 (2H, complex), 3.62-3.75 (4H, complex), 4.49 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.57 (1H, d, J = 11.7 Hz); 13C NMR δ = 54.7, 55.7, 67.8, 73.0, 127.5, 127.6, 128.2, 137.2. (2S,3R)-4-(Benzyloxy)-2-methylbutane-1,3-diol (61). OH HO OBn Method A (Table 6, Entry 4). To a solution of 56 (283.2 mg, 1.46 mmol) in CH2Cl2 (14 mL) was added n-BuLi (1.54 M solution in hexane, 1.13 mL, 1.74 mmol) at 0 ºC. After being stirred at the same temperature for 30 min, Me3Al (1.01 M solution in hexane, 4.29 mL, 4.33 mmol) was added, and then the solution was stirred at the same temperature for 6 h. The reaction was quenched by the addition of 3 M aq. HCl, and 68 the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give 61 (258 mg, 84%): [α]D20 –1.8 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3397, 2918, 3878 cm-1; 1H NMR δ = 0.90 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.82 (1H, m), 2.99 (1H, br), 3.09 (1H, br), 3.49 (2H, d, J = 5.9 Hz), 3.60 (2H, d, J = 5.4 Hz), 3.99 (1H, m), 4.52 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.56 (1H, d, J = 11.7 Hz), 7.28-7.36 (5H, complex); 13 C NMR δ = 11.0, 37.3, 66.0, 72.2, 72.5, 73.3, 77.2, 127.6, 127.7, 128.3, 137.7; Calcd for C12H28O3: C, 68.54; H, 8.63%. Method B (Table 6, Entry 1). Found: C, 68.24; H, 8.53%. To a suspension of CuCN (60.2 mg, 0.67 mmol) in Et2O (2 mL) was added MeLi (0.98 M solution in Et2O, 1.37 mL, 1.34 mmol) at -78 ºC. After being stirred at 0 ºC for 10 min, a solution of 56 (53 mg, 0.27 mmol) in Et2O (3 mL) was added at -78 ºC, and the mixture was stirred at 0 ºC for 7.5 h. The reaction was quenched by the addition of 35% aq. NH3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. evaporated. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give a ca. 2:1 mixture of 61 and 62 (40.8 mg, 72%), and 56 (1.6 mg, 3%). 62: 1H NMR δ = 0.96 (3H, complex), 2.00 (1H, m), 2.29 (2H, br), 3.42-3.52 (2H, complex), 3.61-3.77 (2H, complex), 4.01 (1H, m), 4.51 (2H, s), 7.26-7.34 (5H, complex). Method C (Table 6, Entry 2). To a suspension of CuI (159 mg, 0.83 mmol) in Et2O (2 mL) was added MeLi (0.98 M solution in Et2O, 1.67 mL, 1.64 mmol) at -40 ºC. After being stirred at the same temperature for 10 min, a solution of 56 (53 mg, 0.27 mmol) in Et2O (3 mL) was added at -40 ºC, and the mixture was stirred at the same temperature for 5.5 h. The reaction was quenched by the addition of 35% aq. NH3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give a ca. 1.5:1 mixture of 61 and 62 (49.3 mg, 86%). 69 Method D (Table 6, Entry 3). To a suspension of CuI (24 mg, 0.13 mmol) in Et2O (1.5 mL) was added MeMgBr (0.84 M solution in THF, 1.0 mL, 0.84 mmol) at -40 ºC. After being stirred at the same temperature for 15 min, a solution of 56 (55.5 mg, 0.29 mmol) in Et2O (2.5 mL) was added at -40 ºC, and the mixture was stirred at the same temperature for 3.5 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1 to 2/1) to give a ca. 3:1 mixture of 61 and 62 (54 mg, 90%), and 56 (5.1 mg, 9%). (4R,5S)-2-(4-Methoxybenzyl)-4-[(benzyloxy)methyl]-5-methyl-1,3-dioxane (63). PMP O O OBn A mixture of 61 (2.10 g, 0.01 mol) and p-anisaldehyde dimethyl acetal (1.87 mL, 0.011 mol) in CH2Cl2 (20 mL) in the presence of catalytic amounts of CSA was stirred at room temperature for 17 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (PhH to hexane/EtOAc 25/1) to give 63 (3.29 g, 100%): [α]D19 +9.4 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3062, 3029, 2962, 2910, 2856 cm-1; 1H NMR δ = 1.15 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.70 (1H, m), 3.48 (1H, dd, J = 5.9, 9.8 Hz), 3.59 (1H, complex), 3.77 (3H, s), 3.98 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.07 (1H, dd, J = 2.4, 11.2 Hz), 4.21 (1H, dt, J = 2.4, 6.3 Hz), 4.50 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.61 (1H, d, J = 11.7 Hz), 5.48 (1H, s), 6.87 (2H, complex), 7.26-7.34 (5H, complex), 7.41 (2H, complex); 13C NMR δ = 11.2, 30.0, 55.2, 70.6, 73.4, 73.6, 78.3, 101.6, 113.5, 127.3, 127.55, 127.63, 128.3, 131.1, 138.0, 159.8; Calcd for C20H24O4: C, 73.15; H, 7.37%. Found: C, 73.16; H, 7.40%. 70 (2S,3R)-3-(4-Methoxybenzyloxy)-4-(benzyloxy)-2-methylbutan-1-ol (64). HO OPMB OBn Method A (Table 7, Entry 7). A mixture of 63 (660 mg, 2.01 mmol) and Me2S·BF3 complex (2.0 M solution in THF, 3.0 mL, 6.0 mmol) in PhMe (6 mL) was stirred at 110 ºC for 0.5 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. (Na2SO4), and then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 64 (588.2 mg, 89%), 65 (33.8 mg, 5%), and 61 (25.4 mg, 6%). 64: [α]D20 +28.7 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3433, 3031, 2873 cm-1; 1H NMR δ = 0.92 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.97 (1H, m), 2.31 (1H, br), 3.52-3.61 (3H, complex), 3.65-3.72 (2H, complex), 3.79 (3H, s), 4.51 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.55 (2H, s), 4.65 (1H, d, J = 11.2 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.24-7.37 (7H, complex); 13C NMR δ = 11.9, 37.7, 55.2, 65.6, 70.9, 72.1, 73.4, 79.4, 113.7, 127.5, 127.6, 128.3, 129.4, 130.5, 137.9, 159.0; Calcd for C20H26O4: C, 72.70; H, 7.93%. Found: C, 72.55; H, 7.91%. 65: 1H NMR δ = 0.95 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.93 (1H, m), 2.69 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.40-3.49 (4H, complex), 3.80 (3H, s), 3.96 (1H, m), 4.41 (2H, s), 4.54 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.55 (1H, d, J = 12.0 Hz), 6.86 (2H, complex), 7.21-7.33 (7H, complex). Method B (Table 7, Entry 1). To a solution 63 (52 mg, 0.16 mmol) in PhMe (1.6 mL) was added DIBAL-H (1.01 M solution in PhMe, 0.32 mL, 0.32 mmol) at -78 ºC. After being stirred for 2.5 h, the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NH4Cl, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 5/1) to give 64 (4.0 mg, 8%), 65 (44.3 mg, 85%), and 63 (1.9 mg, 4%). 71 (2R,3S)-1-Benzyloxy-2-(4-methoxybenzyloxy)-3-methylpent-4-ene (66). OPMB OBn To a solution of (COCl)2 (0.13 mL, 1.55 mmol) in CH2Cl2 (1.5 mL) was added DMSO (0.14 mL, 1.93 mmol) in CH2Cl2 (1.0 mL) at –78 ºC. The mixture was stirred for 15 min, and then a solution of 64 (127.9 mg, 0.39 mmol) in CH2Cl2 (1.5 mL) was slowly added. After being stirred at the same temperature for 30 min, Et3N (0.55 mL, 3.93 mmol) was added at –78 ºC, and then the mixture was allowed to warm to room temperature. After being stirred for 30 min, the reaction mixture was washed with 1 M aq. HCl and 1 M aq. NaHCO3, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 4/1) to give an aldehyde (120 mg, 94%): 1H NMR δ = 1.10 (3H, d, J = 7.1 Hz), 2.65 (1H, m), 3.54 (1H, dd, J = 5.6, 10.1 Hz), 3.63 (1H, dd, J = 5.0, 10.0 Hz), 3.80 (3H, s), 3.99 (1H, dd, J = 5.0, 10.1 Hz), 4.48 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.52 (2H, s), 4.58 (1H, d, J = 11.5 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.29-7.38 (5H, complex), 9.69 (1H, d, J = 0.8 Hz). To a suspension of [Ph3PMe]+Br- (415 mg, 1.16 mmol) in THF (1.5 mL) was added n-BuLi (1.58 M solution in hexane, 0.69 mL, 1.09 mmol) at 0 ºC, and then stirred for 2 h. A solution of the aldehyde (119.6 mg, 0.36 mmol) in THF (2.1 mL) was added at –45 ºC. After being stirred at room temperature for 16 h, the reaction was quenched by the addition of H2O. The reaction mixture was extracted with EtOAc, and the organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 1/1) to give 66 (109.3 mg, 92%): [α]D25 +2.01 (c 1.00, CHCl3); IR (film) 3064, 3029, 2863 cm-1; 1H NMR δ = 1.04 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.48 (1H, m), 3.45 (1H, m), 3.52 (1H, m), 3.61 (1H, dd, J = 3.9, 10.3 Hz), 3.80 (3H, s), 4.50 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.52 (2H, s), 4.66 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.97-5.06 (2H, complex), 5.80 (1H, m), 6.86 (2H, complex), 7.26-7.36 (7H, complex); 13 C NMR δ = 15.7, 40.0, 55.3, 71.6, 72.4, 73.3, 81.5, 113.6, 114.4, 127.4, 127.5, 128.2, 129.3, 131.0, 138.4, 140.9, 158.9; Calcd for C21H26O3: C, 77.27; H, 8.03%. 72 Found: C, 77.22; H, 8.08%. (R)-2-[(2S,3R)-3-(4-Methoxybenzyloxy)-4-(benzyloxy)butan-2-yl]oxirane (55). O OPMB OBn A mixture of 66 (45.6 mg, 0.14 mmol) and mCPBA (72.4 mg, 0.42 mmol) in CH2Cl2 (1.4 mL) was stirred at 0 ºC for 3.5 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with CHCl3. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/CHCl3 1/2) to give 55 (24.9 mg, 52%) as a ca. 1.6:1 diastereoisomer: IR (film) 2864, 1612, 1513, 1247 cm-1; 1H NMR δ = 0.95 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.53 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.77 (1H, m), 2.93 (1H, m), 3.62 (1H, m), 3.63 (2H, d, J = 5.4 Hz), 3.80 (3H, s), 4.48-4.58 (3H, complex), 4.72 (1H, d, J = 10.7 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.24-7.35 (7H, complex); 1.04 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.62 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.66 (1H, m), 2.88 (1H, m), 3.63 (2H, d, J = 5.4 Hz), 3.79 (1H, m), 3.80 (3H, s), 4.48-4.58 (3H, complex), 4.66 (1H, d, J = 10.7 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.24-7.35 (7H, complex); Calcd for C21H26O4: C, 73.66; H, 7.65%. Found: C, 73.30; H, 7.58%. (2R,3S,4R)-4-(4-Methoxybenzyloxy)-5-benzyloxy-3-methylpentane-1,2-diol (67). HO OH OPMB OBn Method A. A mixture of 66 (40.3 mg, 0.12 mmol), AD mix β (346 mg), and MeSO2NH2 (35 mg, 0.37 mmol) in tBuOH (0.6 mL) – H2O (0.6 mL) was stirred at 0 ºC for 24 h. The reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. 73 The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 1/2) to give 67 (44 mg, 99%) as a diastereoisomer mixture: IR (film) 3410, 2931, 2873 cm-1; 1H NMR δ = 0.87-0.93 (3H, complex), 1.87-2.31 (2H, complex), 3.29-3.87 (7H, complex), 3.79 (3H, s), 4.45-4.70 (4H, complex), 6.85-6.88 (2H, complex), 7.21-7.33 (7H, complex); Calcd for C21H28O5·0.1H2O: C, 69.61; H, 7.85%. Found: C, 69.39; H, 8.05%. Method B (Super AD mix β). A stirred suspension of K3Fe(CN)6 (731 mg, 2.22 mmol), K2CO3 (307 mg, 2.22 mmol), and (DHQD)2PHAL (58 mg, 0.074 mmol) in tBuOH (3.5 mL) – H2O (3.5 mL) was cooled to 0 ºC and treated with K2OsO2(OH)4 (5.5 mg, 0.015 mmol). After a few minutes, a solution of 66 (241.3 mg, 0.74 mmol) in tBuOH (1.5 mL) – H2O (1.5 mL) was added. After 5 h, the reaction was quenched by the addition of saturated aq. Na2SO3, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 1/2) to give 67 (251 mg, 94%) as a diastereoisomer mixture. (R)-2-[(2S,3R)-3-(4-Methoxybenzyloxy)-4-(benzyloxy)butan-2-yl]oxirane (55). O OPMB OBn A mixture of 67 (251 mg, 0.69 mmol), Bu2SnO (52 mg, 0.21 mmol), TsCl (146 mg, 0.77 mmol), and Et3N (0.11 mL, 0.79 mmol) was stirred at 0 ºC for 30 min and the mixture was allowed to warm to room temperature. After being stirred at the same temperature for 5 h, the reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 2/1) to give a tosylate (358 mg, 100%). 74 A mixture of the tosylate (358 mg, 0.70 mmol) and K2CO3 (289 mg, 2.09 mmol) in MeOH (7 mL) was stirred at 0 ºC for 30 min. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The organic The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 7/1) to give 55 (199 mg, 83%) as a ca. 2.4:1 diastereoisomer. 6-t-Butyldiphenylsiloxy-hex-1-yne (59). OTBDPS A mixture of 5-hexyn-1-ol (1.0 g, 10.2 mmol), TBDPSCl (2.91 mL, 11.2 mmol), and imidazole (1.53 g, 22.5 mmol) in DMF (20 mL) was stirred at room temperature for 19 h. The reaction was quenched by the addition of H2O, and the resulting mixture was extracted with EtOAc. then evaporated. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 10/1) to give 59 (3.26 g, 95%): IR (film) 3307, 2931, 2858, 1111 cm-1; 1 H NMR δ = 1.05 (9H, s), 1.63-1.69 (4H, complex), 1.92 (1H, m), 2.16-2.21 (2H, complex), 3.68 (2H, t, J = 5.9 Hz), 7.35-7.43 (6H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13 C NMR δ = 18.2, 19.3, 25.0, 26.9, 31.6, 63.3, 68.3, 84.5, 127.5, 129.5, 133.9, 13.5; Calcd for C22H28OSi: C, 78.51; H, 8.39%. Found: C, 78.25; H, 8.34%. (RS)-10-t-Butyldiphenylsiloxy-dec-4-yn-3-ol (68). OH OTBDPS To a solution of 59 (1.12 g, 3.32 mmol) in THF (8 mL) was added n-BuLi (1.58 M solution in hexane, 2.3 mL, 3.63 mmol) at -78 ºC. After being stirred at –35 ºC for 20 min, 58 (0.36 mL, 5.0 mmol) was added at -78 ºC, and the mixture was allowed to 75 warm to room temperature. After being stirred at the same temperature for 4 h, the reaction was quenched by the addition of saturated aq. NaHCO3, and the resulting mixture was extracted with Et2O. The organic layer was washed with brine, dried (Na2SO4), and then evaporated. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give 68 (1.27 g, 97%): IR (film) 3585, 3365, 2933, 1111 cm-1; 1H NMR δ = 0.99 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.05 (9H, s), 1.57-1.72 (7H, complex), 2.20-2.24 (2H, complex), 3.68 (2H, t, J = 5.9 Hz), 4.29 (1H, m), 7.36-7.44 (6H, complex), 7.65-7.67 (4H, complex); 13C NMR δ = 9.5, 18.5, 19.3, 25.2, 26.9, 31.2, 31.7, 63.4, 64.0, 81.2, 85.4, 127.5, 129.5, 133.9, 135.5; Calcd for C25H34O2Si: C, 76.09; H, 8.68%. Found: C, 75.87; H, 8.57%. (R)-3-Acetyl-10-t-butyldiphenylsiloxy-dec-4-yn (69). OAc OTBDPS Method A. To a solution of (RS)-68 (15.3 mg, 0.039 mmol) in PhMe (0.1 mL) and vinyl acetate (0.1 mL) was Chirazyme L-2 (c-f, 50 mg), and the mixture was stirred at 20 ºC for 22 h. The mixture was filtered and the filtrate was concentrated in vacuo. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give (R)-69 (8.8 mg, 52%, 98% ee) and (S)-68 (7.3 mg, 48%, >99% ee). Method B. To a solution of (RS)-68 (15.5 mg, 0.039 mmol) in PhMe (0.1 mL) and vinyl acetate (0.1 mL) was Amano PS (50 mg), and the mixture was stirred at 20 ºC for 22 h. The mixture was filtered and the filtrate was concentrated in vacuo. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give (R)-69 (9.4 mg, 55%, 90% ee) and (S)-68 (7.0 mg, 45%, >99% ee). 76 (R)-10-t-Butyldiphenylsiloxy-dec-4-yn-3-ol (68). OH OTBDPS A mixture of (R)-69 (8.8 mg, 0.020 mmol, 98% ee), phosphate buffer (pH 7.0, 0.1 M, 0.1 mL), and Chirazyme L-2 (c-f, 50 mg) was stirred vigorously at 20 ºC for 20 h. The mixture was filtered and the filtrate was concentrated in vacuo. The residue was purified by silica-gel column chromatography (hexane/EtOAc 3/1) to give (R)-68 (7.6 mg, 95%, >99% ee). 77 引用文献および註 1. 清水喜八郎, 大村 クロライド 2. 智(監修), 工藤 翔二(編集責任), 炎症・免疫とマ UP TO DATE シリーズ2, 医薬ジャーナル社(1999 年) 清水喜八郎(監修), マクロライドの役割と今後の展望, メディカスインタ ーコン(1993 年) 3. Schmitz, H.; Jubinski, S. D.; Hopper, I. R.; Crook, K. 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Tetrahedron Lett. 2003, 44, 7411-7415. 17. (a) Ando, K. J. Org. Chem. 1999, 64, 8406-8408. (b) 安藤香織, 有機合成化学協 会誌, 2000, 58, 869-876. 18. (a) Johnson, M. R.; Nakata, T.; Kishi, Y. Tetrahedron Lett. 1979, 20, 4343-4346; (b) Lipshutz, B. H.; Wilhelm, R. S.; Kozlowski, J. Tetrahedron Lett. 1982, 23, 3755-3768; (c) Tius, M. A.; Fauq, A. H. J. Org. Chem. 1983, 48, 4131-4132; (d) Chong, J. M.; Cyr, D. R.; Mar, E. K. Tetrahedron Lett. 1987, 28, 5009-5012. 19. ジヒドロキシル化によって得られた 39、39’は、混合物のまま還元してトリ オールに導き、1,2-ジオールをサイクリックカーボネートで保護し、残りの 2 級水酸基をアセチル基やメシル基で保護したが、いずれの過程でもジアス テレオマーを分離することは出来なかった。 20. 化合物 38 を還元したアリルアルコール、その水酸基をアセチル基で保護し た化合物、さらに PMB 基を DDQ で脱保護した化合物、それぞれに対して、 市販、あるいは自分で調製した AD mix β を作用させたが、いずれも反応が ほとんど進行しなかった。 21. Maruyama, K.; Ueda, M.; Sasaki, S.; Iwata, Y.; Miyazawa, M.; Miyashita, M. Tetrahedron Lett. 1998, 39, 4517-4520. TES 基ではなく、MOM 基の時は選択性が全く発現しないとも報告している。 22. 多くの副生成物の一つには、不飽和アルデヒドと思われる化合物もあった。 79 Ti(O-iPr)4 のみの対照実験では生成せず、酸素源混在下、長時間加熱した場 合のみ得ることが出来たその不飽和アルデヒドは、以下のような反応機構で 生成したと考えられる。 Ti Ti OBn O O OBn OBn O HO O OPMB H PivO OPiv OPMB OPiv OPMB OBn OTES OHC OTBDPS OBn OPMB 23. (a) McDonald, F. E.; Wang, X.; Do, B.; Hardcastle, K. I. Org. Lett. 2000, 2, 2917-2919; (b) McDonald, F. E.; Bravo, F.; Wang, X.; Wei, X.; Toganoh, M.; Rodríguez, J. R.; Do, B.; Neiwert, W. A.; Hardcastle, K. I. J. Org. Chem. 2002, 67, 2515-2523; (c) Bravo, F.; McDonald, F. E.; Neiwert, W. A.; Do, B.; Hardcastle, K. I. Org. Lett. 2003, 5, 2123-2326. アルコール 44 をアセチル基で保護した化合物に対して Et2O·BF3 を作用させ たところ、基質の分解を伴って反応系は複雑化した。また、ジメチルカルバ ミル体 45 に対して Et2O·BF3 を氷浴下で作用させたところ、まず TES 基の脱 離が起こり、その後室温まで温度を上昇させても polyol subunit 5 を得ること は出来ず、反応系は複雑化した。 24. (a) Stevens, C. L.; Gutowski, G. E.; Bryant, C. P.; Glinski, R. P. Tetrahedron Lett. 1969, 15, 1181-1184; (b) Kirst, H. A.; Mynderse, J. S.; Martin, J. W.; Baker, P. J.; Paschal, J. W.; Rios Steiner, J. L.; Lobkovsky, E.; Clardy, J. J. Antibiot. 1996, 49, 162-167. 25. (a) Kirst, H. A.; Michel, K. H.; Mynderse, J. S.; Chio, E. E.; Yao, R. C.; Nakatsukasa, W. M.; Boeck, L. D.; Occolowitz, J. L.; Paschal, J. W.; Deeter, J. B.; Thompson, G. D. In Synthesis and Chemistry of Agrochemicals III. Eds. Baker, D. R.; Fenyes, J. G.; Steffens, J. J. ACS Symposium Series 504, The American Chemical Society, Washington, DC, 1992, pp 216-225; (b) Graupner, P. R.; Martynow, J.; Anzeveno, P. B. J. Org. Chem. 2005, 70, 2154-2160. 26. Stevens, C. L.; Gutowsli, G. E.; Taylor, K, G.; Bryant, C. P. Tetrahedron Lett. 1966, 14, 5717-5721. 27. Omura, S.; Nakagawa, A.; Otani, M.; Haa, T.; J. Am. Chem. Soc. 1969, 91, 3401-3404. 28. Omura, S.; Sadakane, N.; Tanaka, Y.; Matsubara, H. J. Antibiot. 1983, 36, 927-930. 80 29. Shang, G. D.; Dai. J. L.; Wang, Y. G. J. Antibiot. 2001, 54, 66-73. 30. (a) Albano, E. L.; Horton, D. Carbohydr. Res. 1969, 11, 485-495; (b) Albano, E. L.; Horton, D. J. Org. 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Tetrahedron 1988, 44, 1035-1038. 森らによって合成されたエポキシアルコール 56 の物性値は、比旋光度[α]D25 +25 (c 1.0, CHCl3)で光学純度 89% ee と報告されている。また、彼らはこれを 3,5-ジニトロベンゾイル化し Et2O-CH2Cl2 から再結晶した後、加水分解する ことで光学純度を 100% ee とした。本実験において、筆者の合成したエポキ シアルコール 56 の比旋光度は[α]D22 +24.7 (c 1.0, CHCl3)で、森らの実験結果 と良い一致を示している。しかしながら今回は、合成計画の都合上、光学純 度をそれ以上上げずにそのまま先を進めることとした。 40. Sasaki, M.; Tanino, K.; Miyashita, M. Org. Lett. 2001, 3, 1765-1767. 41. (a) Tius, M. A.; Fauq, A, H. J. Org. Chem. 1983, 48, 4131-4132; (b) Roush, W. R.; Adam, M. A.; Peseckis, S. M. Tetrahedron Lett. 1983, 24, 1377-1380; (c) Chong, J. M.; Cyr, D. R.; Mar, E. K. Tetrahedron Lett. 1987, 28, 5009-5012. 42. (a) Tsuri, T.; Kamata, S. Tetrahedron Lett. 1985, 26, 5195-5198; (b) Shiina, I.; Shibata, J.; Ibuka, R.; Imai, Y.; Mukaiyama, T. Bull. Chem. Soc. Jpn. 2001, 74, 113-122. 43. ジアステレオマー比は 1H NMR において、メチル基、エポキシ付け根、ベン ジル位プロトンから判断した。 44. Wang, Z. –X.; Tu, Y.; Frohn, M.; Zhang, J. –R.; Shi, Y. J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 11224-11235. ただし、Shi らの不斉エポキシ化反応も、末端オレフィンに対する反応は不 斉収率がそれほど良くない。 45. Michelich, E. D.; Daniels, K.; Eickhoff, D. J. J. Am. Chem. Soc. 1981, 103, 7690-7692. 46. (a) Nagashima, N.; Ohno, M. Chem. Lett. 1987, 141-144; (b) Martinelli, M. J.; Vaidyanathan, R.; Pawlak, J. M.; Nayyar, N. K.; Dhokte, U. P.; Doecke, C. W.; Zollars, L. M. H.; Moher, E. D.; Khau, V. V.; Košmrlj, B. J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 3578-3585. 47. Nicolaou, K. C.; Yue, E. W.; Greca, S. L.; Nadin, A.; Yang, Z.; Leresche, J. E.; Tsuri, T.; Naniwa, Y.; Riccardis, F. D. Chem. Eur. J. 1995, 1, 467-494. 48. (a) Burgess, K.; Jennings, L. D. J. Am. Chem. Soc. 1991, 113, 6129-6139; (b) 須貝 82 威, ファルマシア, 2002, 38, 1168-1172; (c) 須貝 威, 浅野正義, 化学と教育, 2005, 53, 436-439; (d) Takanami, T.; Tokoro, H.; Kato, D.; Nishiyama, S.; Sugai, T. Tetrahedron Lett. 2005, 46, 3291-3295. アルコール 68 の光学純度は、Ac 体 69 の HPLC 分析によって決定した。 HPLC analysis, column: Daicel Chiralcel OJ-H (4.6 mm x 250 mm); eluent, hexane/iPrOH = 30/1; flow rate, 0.5 mL/min; Rt, 15.6 (R) and 24.8 (S) min. 83 謝辞 本研究を遂行するにあたり、研究室をはじめ学内外多くの方々に御世話にな りました。 慶應義塾大学理工学部 西山繁 教授には、六年間にわたり研究上の諸問題に ついて直接の御指導を頂きました。また、未熟な筆者に対し常に多くの機会を 与えて下さったこと、試行錯誤を温かく見守って下さり、どのような相談にも 熱心に応じて下さいましたこと、ここに心より厚く御礼申し上げます。 本研究を遂行するにあたり適切且つ有益な御助言を頂きました慶應義塾大学 理工学部 小山内州一 教授、中田雅也 教授、ならびに千田憲孝 教授に深謝申 し上げます。 本研究の細部に渡り御指導を頂きました慶應義塾大学理工学部 須貝威 助教 授、小畠りか 助手、石川裕一 博士に深謝申し上げます。 また、慶應義塾大学理工学部 千田憲孝 教授には、研究留学先の決定の際に 大変御世話になりました。ここに心より感謝申し上げます。また、有益な御助 言を頂きました慶應義塾大学理工学部 山村庄亮 名誉教授、戸嶋一敦 教授、須 貝威 助教授、ならびに小畠りか 助手に感謝申し上げます。 また、X 線結晶構造解析の技術、手法を丁寧に御指導して下さいました慶應 義塾大学理工学部 秋津貴城 助手に感謝申し上げます。 また、興和株式会社東京創薬第一研究所 扇谷忠明 博士には公私に渡り色々 と大変御世話になりました。ここに感謝申し上げます。 末筆ながら、数多くの研究を共に励んでまいりました慶應義塾大学理工学部 化学科 環境・資源有機化学研究室の皆様に感謝致します。そして、本研究を行 うにあたり深く御理解下さいました両親に感謝致します。 84