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5.1 施設整備計画の全体概要
5.1 施設整備計画の全体概要 ⑦ 計画施設:防波堤(外港地区) ・港内において船舶の安全な停泊に必要な港内静 穏度を確保するために、防波堤を計画する。 ⑧ 計画施設:航路(外港地区) ・公共埠頭計画に対応して、航行船舶の大 ① 計画施設:(-15m)岸壁、1バース(工業港地区) 型化に対応した航路を計画する。 ・金属鉱等を輸入するバルク貨物船の大型化に対応するため、 公共埠頭を新たに計画する。 ③ 計画施設:泊地、航路・泊地(工業港地区) ・公共埠頭計画に対応して、所要水深と水域を 確保するために泊地を計画する。 ② 計画施設:工業用地(工業港地区) ・県北地域における企業活動の場としての利用需要に 応えるために工業用地を計画する。 ⑨ 計画施設:(-10m)岸壁、1 バース(白浜地区) ⑤ 長期的なアクセス構想 ④ 計画施設:臨港道路(工業港地区) ・新規埠頭用地、工業用地から発生する交通量を円滑 に捌くために、臨港道路を計画する。 ⑥ 計画施設:港湾関連用地(工業港地区) ・高速交通網の整備等による貨物増に対応して、物流 倉庫等を集約するための用地を計画する。 ・原木等の外貿バルク貨物やチップ等を集約するため に、新たに公共埠頭を計画する。(既定計画) ⑩ 計画施設:(-5.5m)岸壁、1 バース(白浜地区) ・背後企業の貨物を専用に取り扱うため、専用埠頭を新 たに計画する。 ⑪ 計画施設: (-10m)岸壁、1 バース(白浜地区) 計画施設:(-13m)岸壁、1 バース(白浜地区) ・大規模地震発生時に幹線貨物輸送の拠点として機能 するよう施設の耐震強化を計画する。 ⑫ 計画施設:緑地(白浜地区) ・周辺の就業者を対象に、災害時の避難拠点場所とな るよう緑地を計画する。 ⑭ 計画施設:緑地(商業港地区) ・地域住民の水際線利用ニーズに応える親水空間を創 出するため、緑地を計画する。 ⑬ 計画施設:小型船だまり(商業港地区) ⑮ 計画施設:海浜(商業港地区) ・港内の静穏な水域を生かして、プレジャーボートを ・地域住民の水際線利用ニーズに応える親水空間を創 対象とした小型船だまりを計画する。 出するため、海浜を計画する。(既定計画) 5-1 5.2 埠頭計画 ■計画の背景 ・輸入バルク貨物船の大型化に伴う喫水調整による入港、及び専用岸壁の施設能力不足に よる輸送コスト増大が課題となっている。 ・わが国の産業を支える原材料等の効率的な海上輸送を実現し、地域産業の国際競争力の 強化、地元雇用の維持・創出を図るため、バルク貨物船の大型化に対応した港湾機能の 強化が必要となっている。 ・一方、背後の豊富な森林資源による木材関連貨物の増大や木材関連産業の進出が進む中 で、新たな木材関連貨物への対応が必要となっている。 ■対応 ・バルク貨物船の喫水調整の解消、及び今後の大型化に対応するため、工業港地区に公共埠 頭を計画する。 ・既存埠頭の再編と埠頭整備、及び専用埠頭計画により、新たな木材関連拠点を形成し、専 用埠頭計画を含む木材関連貨物の取扱機能の強化を図る。 (1)公共埠頭計画 1)バルク貨物船の大型化に向けた対応(工業港地区) 工業港 6 号岸壁 (金属鉱) 専用岸壁 (金属鉱) 専用岸壁の施設能力不足 喫水調整により入港しているバルク貨物船 (56,000DWT、満載喫水-12.85m、入港時喫水-7.85m) (専用岸壁の利用状況) ●入港船舶:3 万 DWT 級、入港回数:40 回強 ●年間取扱量:約 140 万トン 2)木材関連貨物集約に向けた対応(白浜地区) 原木(輸出) ※工業港地区より移転 木材関連企業 木材関連企業 製材(移出入) 木材チップ(移出) ※商業港地区より移転 専用岸壁(5.5m)岸壁(7.5m) (計画) (既設) 岸壁(10m) (計画) 5-2 木材関連貨物の集約 5.2 埠頭計画 現況 白浜地区 バルク貨物船対応 (専用) 工業港地区 バルク貨物船対応 (公共) 今回計画 バルク貨物船対応 (公共) 白浜地区 水深-15m 岸壁 1B 70,000DWT 対応 林産品 の外 内貿 拠点 (公共・専用) 水深-10m 岸壁 1B 12,000DWT 対応(公共) 水深-5.5m 岸壁 1B 2,000DWT 対応(専用) 工業港地区 5-3 5.2 埠頭計画 ■物流機能の再編・再配置による効率的な港湾利用への転換 ・大型輸入バルク貨物船対応や林産品の外内貿拠点の整備にあわせ、既存施設の有効活用 を図りつつ、細島港全体の物流機能の再編・再配置を計画する。 現況:平成 24 年 利 用 度 利用度1000t/m以上の岸壁 ★★★★★ 供用後年数 20年未満 ☆ 利用度500~999t/mの岸壁 ★★★★ 20年以上30年未満 利用度100~499t/mの岸壁 ★★★ 30年以上40年未満 ☆☆☆ 利用度99t/m以下の岸壁 ★★ 40年以上50年未満 ☆☆☆☆ ★ 利用度 なし 50年以上 ☆☆ ☆☆☆☆☆ ・平成 24 年における貨物取扱係留施設は上図に示すように 20 施設あるが、低利用、老朽 化施設の利用見直しと物流機能の再編・再配置により、今回計画で貨物取扱係留施設を 20 施設→将来 14 施設に集約する。(次頁表参照) ・低利用、老朽化施設は、物資補給岸壁への利用転換を図り、貨物船の一時休憩やポート サービス船、作業船の係留場所として位置づける。 5-4 5.2 埠頭計画 今回計画 表 5-2-1 貨物取扱施設の現況と将来 施設数 工業港地区 白浜地区 商業港地区 細島港計 7 8 5 20 平成24年 将来 岸壁 岸壁 物揚場 物揚場 施設数 バース数 延長 延長 バース数 延長 延長 9 1,150 5 7 1,065 13 1,390 8 11 1,475 9 650 289 1 89 31 3,190 289 14 18 2,540 89 物資補給岸壁一覧 白浜地区 工業港地区 商業港地区 5-5 5.3 水域施設計画 ■計画の背景 ・新規係留施設計画と併せて、対象船舶が岸壁前面において安全な係留や回頭に必要な泊 地や航路を確保する必要がある。 ■対応 1)工業港地区 ・工業港地区の-15m岸壁の規模に対応した対象船舶(70,000DWT 級)が、当該バースでの停 泊、進入及び回頭のために必要な水深及び水域を確保するために、泊地を計画する。 ・なお、係留施設前面の水域は、既設工業港航路が設定されており、船舶の通航にも利用さ れる水域であることから、「航路・泊地」として計画する。 2)外港地区 ・工業港地区の-15m岸壁の計画に伴い、70,000DWT 級の貨物船が安全に航行できるよう航路 幅員を 350m(対象船舶の船長の概ね 1.5 倍)として計画する。 ・また、計画位置はうねり等の波浪の影響が想定される海域であることから、余裕水深を岸 壁前面より大きく確保することとし、計画水深を-17mとした。 5-6 5.3 水域施設計画 現況 白浜地区 工業港航路 (-10m) 工業港地区 今回計画 工業港航路の先に泊地を確保する ため、 「航路・泊地」として計画 白浜地区 工業港航路 (-10m) 工業港地区 5-7 5.3 水域施設計画 現況 外港地区 今回計画 外港地区 船舶大型化に対応して、航路の増 深、及び拡幅を計画、 5-8 5.4 外郭施設計画 ■計画の背景 ・細島港の港内における静穏性確保・向上のため、現在外港地区において防波堤整備が進 められている。 ・今回の計画改訂で、工業港地区の先端に新たに物流・生産機能が導入され、大型公共埠 頭が整備されるが、その埠頭前面において現在の外郭施設の配置では所要の静穏度が確 保されないため、対象船舶が安全な入出港ができるよう外郭施設を計画する必要がある。 ■対応 ・港内静穏度を確保するため、外港地区において防波堤計画の変更を行う。 ・現在工事中の北沖防波堤(延長 450m)をさらに 150m 延伸することで静穏度の確保を図 る。 5-9 5.4 外郭施設計画 現況 北沖防波堤 450m (工事中) 外港地区 南沖防波堤 600m (工事中) 白浜地区 工業港地区 今回計画 現状では計画岸壁前面の静穏度が確保されないため、 「北沖防波堤」の延伸により所要の静穏度を確保。 150m の延伸で船舶の安全な入出港、停泊が可能。 外港地区 工業港地区 工業港 18 号岸壁 (-15)300m (今回計画) 白浜地区 5-10 5.5 小型船だまり計画 ■計画の背景 ・細島港の港内には現在約 200 隻のプレジャーボートが係留されているが、平成 24 年 10 月 1 日から、既存の係留施設と防波堤に暫定係留する形で、使用許可制を開始した。 ・しかし、あくまでも暫定的な措置であり、長期的には係留施設への誘導、漁船との分離 を含む静穏性が確保された安全な場所の確保を図っていく必要がある。 ・特に、工業港地区の梶木物揚場は 100 隻以上のプレジャーボートが集中して係留してい て混雑しており、適正な係留がされていない。 ・また、商業港地区の漁船だまりにプレジャーボートの暫定係留場所が確保されることで、 台風等の荒天時に漁船が安全に係留できる場所がない、まぐろ延縄船の帰船時に係留場 所がない等の問題がある。 ■対応 ・工業港地区の梶木物揚場におけるプレジャーボート係留の適正化を図るため、一部のプレ ジャーボートを商業港地区へ移転集約させる。 ・商業港地区の漁船だまり、その対岸等、プレジャーボートの継続的な係留に問題のあると ころに係留されているプレジャーボートについても商業港地区にて移転集約させる。 ・上記、移転集約の場所については、静穏性が確保され、他の港湾活動の支障とならない商 業港地区の港奥部とする。 細島港(工業港梶木地区) プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 細島港(商業港地区) プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 放 置 等 禁 止 区 域 プレジャーボート係留用施設 水 域 陸 域 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 図 5-5-1 細島港における放置等禁止区域及びプレジャーボート係留用施設指定図(平成 24 年 10 月) 5-11 5.5 小型船だまり計画 現 況 将 来 ※プレジャーボートの再配置案 混雑緩和のため、プレジャーボートの一部を移転 商業港地区における プレ ジャー ボートの 集約場所 再配置の方法 全てを移転: 一部を移転: 漁船との輻輳解消等から、プレジャーボートを全 て移転 5-12 5.5 小型船だまり計画 現況 商業港地区 今回計画 プレジャーボートの新たな係留場所整備 商業港地区 静穏度確保のため防波堤を計画 漁船の係留場所 5-13 5.6 臨港交通施設計画 ■計画の背景 ・各施設計画に伴い、現況と比較して港湾関連交通量が変化し、道路によっては交通量の 増加によって、交通容量をオーバーする可能性もでてくる。 ・このため、港湾計画改訂内容に伴う将来の発生集中交通量を算出し、各道路への配分を 行い、各道路の通過交通量の予測を行ったところ、各現況道路には容量に余裕がある結 果となった。 ・ただし、工業港地区の先端に新たに物流・生産機能を導入するにあたり、背後との間を 有機的に結ぶ新たな臨港道路が必要となる。 ■対応 ・工業港地区の先端に新たに計画する物流・生産機能と背後を結ぶ道路は、既設の臨港道路 源氏山線を延伸させることで対応を図る。 今回計画 図 5-6-1 今回計画する臨港道路 5-14 5.7 港湾環境整備施設計画 ■計画の背景 ・細島港には、現在工業港地区に 1.7ha、白浜地区に 0.4ha、商業港地区に 5.0ha(うち 1.6ha は既定計画) 、合計 7.1ha の緑地が確保されている。 ・市民からは身近に海とふれあい、憩うことのできる空間として、船や海の見学、散歩、釣 り等で利用されており、中でも商業港地区の利用が多い。 ・商業港地区は細島港発祥の地であり、文化財などが点在する歴史的な町並みを背後に控 え、海の駅「ほそしま」が広く利用客を集め、馬ヶ背遊覧船が運航され、周囲には御鉾ヶ 浦海水浴場や日向岬などの観光資源も点在している等、細島港内で唯一人が集う空間と してのポテンシャルを有しているところである。 ・このポテンシャルを生かして、より親水性の高いレクリエーション空間の創出が求めら れている。 ・一方、大規模地震津波発生時の港湾就労者や住民の人命を保護するため、津波避難対策 の強化が求められているが、白浜地区に就労する人々が災害時に安全に避難できる場所 の確保が求められている。 ■対応 ・細島港全体の貨物取扱施設の再編・再配置を踏まえ、商業港地区において新規で緑地を 計画する。 ・既定計画ですでに位置づけられている部分(1.6ha)に加えて、今回計画で新たに隣接す る埠頭用地を緑地に用途転換することで一体的に緑地を計画する。 ・また、南側の埠頭用地の一部について、背後の歴史的資源や観光的資源と連携した機能 を有する緑地を計画する。 ・さらに、津波来襲時に港湾就労者が安全に避難できる場所が白浜地区の一部で不足して いることから、白浜地区に避難緑地を計画する。 ・既定計画で位置づけられている商業港地区の海浜については、日向市内の海水浴場の中 で海象条件の影響を最も受けにくいといわれており、潜在的な利用ニーズが高いと見込 まれる。また、商業港地区と日向岬・馬ヶ背・クルスの海等の観光資源とを結ぶルート上 に位置しており、商業港地区背後の歴史的資源とともに、観光・交流面で連携を図りやす い位置にあることから、計画を残して対応していく。 5-15 5.7 港湾環境整備施設計画 現況 白浜地区 工業港地区 商業港地区 今回計画 白浜地区 工業港地区 ①避難緑地 レクリエーション空間と 親水空間との連携 商業港地区 ②レクリエーション緑地 ③シンボル緑地 5-16 5.7 港湾環境整備施設計画 ①避難緑地 ②レクリエーション緑地 ③シンボル緑地 図 5-6-1 今回計画する緑地の整備イメージ(案) 5-17 5.8 大規模地震対策施設計画 ■計画の背景 ・細島港では、震災時における安全で安心な市民生活を確保するため、海上からの緊急物 資の輸送など円滑な災害支援・救助活動を図るよう、また、被災地及び周辺地域の経済社 会活動への影響を最小限に抑え物流機能の確保ができるよう、白浜地区に耐震強化岸壁 を整備している。 ・一方、細島港では木材や背後企業で製造された化学工業品(合成樹脂、化学薬品等)を輸 出し、化学繊維製品製造のための原料を輸入する等、宮崎県内でも海外との重要なコン テナ輸送ネットワークの拠点となっていて、震災時においてこの施設が被災した場合に は背後の企業活動に及ぼす影響は非常に大きい。 ・このため、大規模地震津波発生時に緊急物資の輸送対応だけでなく、背後企業の経済活 動の継続を支えるための港湾整備が必要である。 ■対応 ・細島港内において、海外との重要なコンテナ輸送ネットワークの拠点となっている白浜 地区の工業港 10 号、14 号岸壁を幹線貨物輸送のための耐震強化岸壁として計画する。 ・宮崎県地域防災計画(平成 26 年 3 月)において、国道 10 号、県道 15 号、臨港道路竹島 線、臨港道路白浜線が第1次緊急輸送道路ネットワーク計画に位置づけられており、臨 港道路竹島線、臨港道路白浜線を緊急輸送路として位置づける。 ・既設の耐震岸壁とあわせて、大規模地震対策施設を整理すると下表のようになる。 表 5-8-1 大規模地震対策施設計画 (係留施設) 地区名 施設名 水深 (m) バース数 延長 (m) 岸壁の状態 耐震施工 の実施 計画種類 130 既設 済 既設 ※緊急物資輸送の拠点として機能するために必要な施設 白浜地区 工業港 15 号岸壁 -7.5 1 ※幹線貨物輸送の拠点として機能するために必要な施設 工業港 10 号岸壁 -10 1 185 既設 未 新規計画 工業港 14 号岸壁 -13 1 260 既設 未 新規計画 白浜地区 表 5-8-2 緊急物資・幹線貨物輸送のための緊急輸送路(臨港道路) 地区名 臨港道路名 起点 終点 車線数 状況 臨港道路 竹島線 白浜地区公共埠頭 臨港道路白浜線 2 既設 ※緊急物資対応 臨港道路 白浜線 白浜地区公共埠頭 県道 15 号 4 既設 ※幹線貨物、 緊急物資対応 白浜地区 5-18 5.8 大規模地震対策施設計画 工業港 15 号岸壁 (耐震岸壁) (-7.5)130m(既設) 工業港 14 号岸壁 (耐震改良) (-13)260m(今回計画) 臨港道路竹島線 (2 車線) 工業港地区 臨港道路白浜線 (4 車線) 工業港 10 号岸壁 (耐震改良) (-10)185m(今回計画) 図 5-8-1 今回計画する大規模地震対策施設 図 5-8-2 災害時の緊急物資、幹線貨物の想定輸送ルート(案) 5-19 5.9 土地利用計画 ・港湾施設の計画に対応するとともに、多様な機能が調和し、連携する質の高い港湾空間 の形成を図るため、細島港内の土地利用を次のとおり計画する。 ■土地利用計画 ・細島港内において、港湾の開発、利用及び保全等に関連する土地利用面積は 300ha を超 え、このうち約 2/3 を工業用地が占める。 ・工業用地を除くと、埠頭用地、港湾関連用地、緑地の順に土地利用面積を占めており、緑 地は 10ha を超える規模となり、計画変更前のほぼ2倍の規模となる。 表 5-9-1 土地利用計画表(今回計画) (単位:ha) 用 途 地 区 名 工業港 地 区 白 浜 地 区 商業港 地 区 合 計 埠頭用地 港湾関連 用地 工業用地 (19.1) 19.1 (33.5) (12.1) 12.1 (1.1) (185.1) 185.1 (21.4) 33.5 (7.1) 7.1 (59.7) 1.1 (13.2) 交通機能 用地 (1.8) 1.8 (6.4) 21.4 6.4 (2.0) 2.0 (10.2) (206.5) 危険物取扱 施設用地 (5.5) 5.5 (5.5) 緑地 合 計 (1.7) 1.7 (0.8) (219.8) 219.8 (68.7) 0.8 (12.2) 68.7 (21.3) 12.2 (14.7) 21.3 (309.8) 59.7 13.2 206.5 10.2 5.5 14.7 309.8 注1:( )は、港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する区域の保全に、特に密接に 関連する土地利用計画で内数である。 注2:端数処理のため、内訳の和は必ずしも合計とはならない。 表 5-9-2 土地利用計画表(計画変更前) (単位:ha) 用 途 地 区 名 埠頭用地 港湾関連 用地 工業用地 交通機能 用地 危険物取扱 施設用地 緑地 合 計 工業港 地 区 (12.2) (7.7) (165.0) (0.9) (1.7) (187.5) 12.2 7.7 165.0 0.9 1.7 187.5 白 地 浜 区 (33.5) (1.1) (20.7) (6.4) (5.5) (0.4) (67.6) 33.5 1.1 20.7 6.4 5.5 0.4 67.6 商業港 地 区 (16.3) (5.0) (23.3) 合 計 (2.0) 16.3 (62.0) 2.0 (8.8) (185.7) (9.3) 5.0 (5.5) (7.1) 23.3 (278.4) 62.0 8.8 185.7 9.3 5.5 7.1 278.4 注1:( )は、港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する区域の保全に、特に密接に 関連する土地利用計画で内数である。 注2:端数処理のため、内訳の和は必ずしも合計とはならない。 5-20 5.9 土地利用計画 ・今回計画に伴う細島港内の新たな土地利用計画の概要は以下のとおりである。各地区の 主な用途について、計画変更前と今回計画で土地利用面積の増減要因を下表に整理した。 表 5-9-3 土地利用計画表(計画変更前と今回計画との比較表) 地区 用途 埠頭用地 工業港地区 港湾関連用地 白浜地区 商業港地区 土地利用面積(ha) 面積増減の主な要因 計画変更前 今回計画 12.2 19.1 新規(-15m)岸壁整備に伴う面積増(図中①) 7.7 物流倉庫等の集約のための用地を計画することに伴う面積増 12.1 (図中②) 工業用地 工業用地 緑地 165.0 20.7 0.4 埠頭用地 16.3 7.1 た、伊勢第2船だまり計画削除に伴う面積減(図中⑥) 5.0 12.2 地域住民の港湾利用ニーズに対応して面積増(図中⑦) 緑地 185.1 県北地域の工業用地利用需要増に対応(図中③) 21.4 新規専用埠頭整備に伴う面積増(図中④) 0.8 避難緑地の整備に伴う面積増(図中⑤) 港湾貨物の再編再配置により、一部を緑地に用途変更。ま 図 5-9-1 新たな土地利用計画の位置 5-21 6.事業化計画 計画目標年次である平成 40 年代前半までを3期に区分し、 主要施設の事業実施時期を示した。 実施時期は、需要増やニーズ、緊急性を踏まえ、係る事業費も勘案して設定した。 表 6-1-1 事業化計画(段階事業計画案) 施設計画名 地区 工業港 白浜 工業港 水域施設計画 外港 外郭施設計画 外港 小型船だまり計画 商業港 臨港交通施設計画 工業港 白浜 港湾環境整備施設計画 商業港 大規模地震対策施設計画 白浜 工業港 土地造成計画 工業港 白浜 埠頭計画 主要施設 前期 中期 後期 (-15m)岸壁 (-10m)岸壁 (-15m)泊地、(-15m)航路・泊地 (-17m)航路 防波堤延伸 小型船収容浮桟橋、防波堤 臨港道路 避難緑地 緑地、海浜 岸壁(耐震改良) 埠頭用地 工業用地 埠頭用地 また、事業実施により期待される効果を施設別に示すと以下のとおりである。 表 6-1-2 事業効果 施設計画名 埠頭計画 水域施設計画 外郭施設計画 地区 主要施設 期待される効果例 大型船寄港増加による海上輸送コスト削減、喫水 調整等の解消 貨物の生産・消費地と港湾との陸上輸送距離短縮 白浜 (-10m)岸壁 による輸送コスト削減 大型船寄港増加による海上輸送コスト削減、喫水 工業港 (-15m)泊地、(-15m)航路・泊地 調整等の解消 大型船寄港増加による海上輸送コスト削減、喫水 外港 (-17m)航路 調整等の解消 工業港 (-15m)岸壁 係留施設の稼働率向上に伴う輸送コスト削減、海難の 減少 外港 防波堤延伸 小型船だまり計画 臨港交通施設計画 商業港 小型船収容浮桟橋、防波堤 工業港 臨港道路 白浜 避難緑地 港湾環境整備施設計画 商業港 緑地、海浜 大規模地震対策施設計画 白浜 岸壁(耐震改良) 6-1 地域環境向上、災害時の被害軽減 輸送コスト削減、事故の減少 大規模災害時の人的被害の軽減 港湾来訪者の交流機会の増加 震災後の輸送コスト増大、及び施設被害回避 7.計画の実現化に向けて 港湾計画の実現化に向けて、今後取り組むべき事項を以下の通り整理した。 “将来像:Ⅰ 背後地域産業の発展を支えていく物流・生産の一大拠点、細島港”実現に向けて アジアの経済規模拡大や高速交通網の整備を契機として、コンテナ航路の拡充や誘致に向け て今後も継続的に取り組んでいく必要がある。 特に、コンテナターミナルについては、管理運営の効率化や荷主へのサービス強化、寄港船 社に対する競争力強化の観点から、ターミナルの管理運営について民営化を含む検討が必要 である。 ポートセールスや利用促進策の継続的な取組により、貨物の潜在需要を取り込み、貨物集貨 を推進していく必要がある。 “将来像:Ⅱ 災害に強く、市民の暮らしと企業活動を支える防災拠点、細島港”実現に向けて 今回計画では、これまでの大規模地震発生時における緊急物資輸送拠点に加えて、幹線貨物 輸送拠点としてコンテナ船の利用岸壁の耐震強化を図る等、地域経済活動の維持に向けた取 組を図った。事業実施にあたってはコンテナ船の寄港、荷役に支障がないように段階施工を 進めていく等の対応が必要である。 今後は海岸保全基本計画などの他の計画や日向市等関係機関の取組などと連携して、総合的 に地震・津波に強い細島港を形成して、地域の生活や企業活動を支える防災拠点に向けて引 き続き取り組んでいく必要がある。 また、木材やコンテナ等の流出対策についても、荷主や港運業者等の関係者と調整を図りな がら取り組んでいく必要がある。 “将来像:Ⅲ 豊かな地域資源を生かし、高千穂に並ぶ県北地域の交流拠点、細島港“実現に向けて 市民の港湾利用ニーズが高い中、今回計画において、商業港地区では物流機能の移転再配置 に伴い、緑地への利用転換を図ることとした。しかし、現在貨物を取り扱っていて、港内の 倉庫も利用されている状況の中で、他地区における移転受け皿の確保など、港湾活動の停滞 を招かないような取組が必要である。 港内における交流拠点の整備とあわせて、周辺観光資源とのネットワーク形成が地域の賑わ い創出には不可欠であり、関係機関との連携のもと、一体となって地域の活性化に努めてい く必要がある。 アジアを中心とした国際的なクルーズ需要が高まる中で、上記に掲げた周辺観光資源とのネ ットワーク強化等による新たなクルーズ需要の創出や、細島港だけでなく広域的な港間連携 の中でクルーズ客船の誘致活動を推進していく等の対応を図っていく必要がある。 7-1