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ダウンロード - 東京工業大学 理学院 物理学系

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ダウンロード - 東京工業大学 理学院 物理学系
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平成27年度 第一回
量子物理学・ナノサイエンスコロキウム第二
プログラム
日時:2015年10月20日・21日 場所:本館284A・B号室
各講演は、発表15分+質問5分です。質問は、質問時間にまとめて受付けます。
異なる分野が混在しているため、他の分野の人たちにも分かるような構成にしてください。
慣れない形式ですが、ご協力をお願いいたします。
2015年10月20日(火)
9:55-10:00
10:00-10:20
D1
10:20-10:40
D2
10:40-11:00
D1
はじめに
セッション(I) 座長 河村 泰樹 グラフェン上の1次元ポテンシャルによる束縛
岡本 明大
状態
音響再加熱の非等方性に見る初期ゆらぎの非ガウ
太田 敦久
ス性
原子層物質の2 層ナノリボンにおける面直電場
奥川 亮
による面内分極応答
村上
山口
村上
休 憩 (10分)
セッション(II) 座長 岡島 裕治 11:10-11:30
D3
越智 亜玖利
異方的渦糸格子の動的融解
大熊
11:30-11:50
D3
松野 寛樹
5d supersymmetric backgrounds and Q-exact
deformations
今村
11:50-12:10
D3
河村 泰樹
超伝導渦糸における非平衡ダイナミクスと動的
相転移
大熊
昼 休 み (60分)
13:10-13:30
D1
13:30-13:50
D1
13:50-14:10
D1
14:10-14:30
D1
セッション(III) 座長 太田 敦久 大気ニュートリノ振動の観測によるニュートリ
岡島 裕治
ノ質量階層性の解明
Transient memory in periodically driven vortex
Dobroka Mihaly
system
ブラックホール連星V404 Cyg の可視光・X 線領域
吉井 健敏
での放射機構
非平衡な量子ホール端状態における電流ゆらぎ
太田 智明
相互相関測定
久世
大熊
河合
藤澤
平成27年度 第一回
量子物理学・ナノサイエンスコロキウム第二
プログラム
2015年10月21日(水)
10:00-10:20
D2
10:20-10:40
D1
10:40-11:00
D3
セッション(I) 座長 奥川 亮 Characterization of the Spin-1/2 Frustrated
Purintorn Chanlert
Antiferromagnet Ba2CoTeO6
pixel 検出器読み出しシステムアップグレード
留目 和輝
計画
ABJM理論を用いた交差するM2ブレーン系の
加藤 洋崇
解析
田中
陣内
今村
休 憩 (10分)
11:10-11:30
D1
11:30-11:50
D1
11:50-12:10
D1
セッション(II) 座長 留目 和輝
X 線バーストの解析による中性子星の質量半径
岩井 將親
への制限
Neutrino mixing angle θ 13 measurement with full
Ralitsa Sharankova
data of the Double Chooz Far Detector
A transferable tight-binding model for boron and its
陳 智明
application to B sheets and clusters
堂谷
久世
斎藤
グラフェン上の 1 次元ポテンシャルによる束縛状態
氏名
岡本
明大
物性物理学専攻・村上研究室
グラフェンとトポロジカル絶縁体の表面状態はディラックコーンと呼ばれる線形の
分散を持つ。トポロジカル絶縁体の表面状態では、1次元的に分布するポテンシャルの
谷に対して、線形分散を持つ束縛状態が現われることが知られている[1]。似たような
振る舞いを示すことがグラフェンにも予想される。
今回の発表では、単層および2層グラフェンに対して1次元的なポテンシャルの谷が存
在するときの束縛状態を、tight-binding模型と有効模型を用いて求める。結果として、
図に示すように2層グラフェンの有効模型ではポテンシャルに対して放物線的な分散を
持つ異なる2つの束縛状態が存在し、引力および斥力ポテンシャルの両方の場合に束縛
状態が現われることが明らかとなった。また、グラフェンのtight-binding模型では1次元
ポテンシャルにより線形の分散を持つ束縛状態が存在するが、ポテンシャルの配置によ
ってその分散の傾きが大きく異なることがわかった。
参考文献
[1] T. Yokoyama, A.V.Balatsky, and N. Nagaosa, Phys. Rev. Lett. 104, 246806 (2010).
図
2 層グラフェンの有効模型と引力および斥力ポテンシャルによるバンド
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[1] D. Jeong, J. Pradler, J. Chluba and M. Kamionkowski, Phys. Rev. Lett. 113 (2014) 061301
[arXiv:1403.3697].
[2] T. Nakama, T. Suyama and J. Yokoyama, Phys. Rev. Lett. 113 (2014) 061302
[arXiv:1403.5407].
[1] Naruko, Atsushi, Atsuhisa Ota, Masahide Yamaguchi, JCAP 1505 (2015) 05, 049
原子層物質の 2 層ナノリボンにおける面直電場による面内分極応答
奥川
亮
物性物理学専攻・村上研究室
原子層物質とは、原子一層からなる2次元系の物質であり、グラフェンを始めとして
種々の物質が新しい材料としての応用等に期待されている。本発表では、原子層物質が
1次元のリボン状にすることで対称性が低下し、2次元系のときには無い新奇な性質を見
せる可能性に着目する。そして、それはリボンの形状や幅に応じて様々な物性を持つ。
他方、固体中の分極は空間反転対称性の破れに応じて、その物質が絶縁体の時に発現
する[1,2]。したがって、原子層物質から様々な形状の絶縁体リボンを作り、系の対称性
を下げることで電気分極が誘起できることが期待される。
本発表では、原子層物質に垂直な電場をかけたときの層内に平行な方向の分極応答に
ついて報告する(図1)。電場による層間バイアスを2層グラフェンナノリボンにかけた場
合、ABスタックしたアームチェア型(図1)ならばその対称性によって電気分極が現れる
ことを明らかにした[3]。この分極応答は幅や形状に応じて振舞いを変化させ、特に幅
をN原子とすると、その幅N (mod 3)に依存してその符号を変化させることが分かった。
そして、その幅依存性はフェルミエネルギー近傍の2バンドモデルによって説明できる
ことを示した。更に、第一原理計算ともよく一致することを示した。加えて、一般にど
のような原子層物質が面内の分極応答を示すかを対称性の観点から議論する。
参考文献
[1] R. Resta, Ferroelectrics 136, 51 (1992).
[2] R. D. King-Smith and D. Vanderbilt, Phys. Rev. B 47, 1651 (1993).
[3] R. Okugawa, et al., Phys. Rev. Lett. 115, 156601 (2015).
図 1
2 層グラフェンに垂直な電場による層内の分極応答
量子物理学・ナノサイエンス コロキウム第二
異方的渦糸格子の動的融解
越智
亜玖利
物性物理学専攻・大熊研究室
第二種超伝導体中の渦糸状態を知ることは基礎・応用両面で極めて重要である。中で
も渦糸固体の融解現象は, 長い間活発な研究が行われてきた。一般に固体の融解の条件
は、古典的なリンデマン則で理解されてきた。これによると、固体の融解は熱揺らぎに
よる振幅が格子定数に対してある割合に達したときに生じる。これまでの固体の融解に
関する研究は、等方的な格子を想定しているが、異方的な格子の融解に関してはほとん
ど調べられてこなかった。その大きな理由は、実験的に異方的な格子をつくることが困
難であるためである。しかし、第二種超伝導体の渦糸系では、超伝導体に垂直に磁場を
印加した状態(θ=0)から試料を傾けるだけで、図1(a)のような等方的格子から、例え
ば図1(b)に示されるような異方的格子に変化することがわかっている(θ=36°)。した
がって、超伝導渦糸系は異方的格子の融解を調べるうえで格好の系といえる。そこで
我々は、傾斜磁場下における異方的渦糸格子の融解について調べた。
その結果、平衡状態においては、異方的渦糸格子の融解は格子を構成している二つの
辺のうち、短い方の辺as [図1(b)] が、等方的格子が融解するときの渦糸間距離ac [図1(a)]
に一致したときに起こることがわかった。さらに、ピン止めの影響のない理想的な渦糸
格子の融解を実現するために、フ
ローさせた渦糸格子の融解をモー
ドロック共鳴法により調べた。そ
の結果、渦糸格子を傾斜方向と垂
直な方向にフローさせると、速度
と共に格子形状および格子方位が
変化すること、そしてその変化に
対応して融解磁場も変化すること
を観測した。平衡状態における結
果と同様、異方的格子の融解は短
い方の辺で決まり、as がほぼacに一
致するときに起こることを明らか
にした。
図 1
融 解 直 前 の 渦 糸 格 子 . (a) 等 方 的 格 子
(θ=0)と(b)異方的格子(θ=36°)の場合.
5d supersymmetric backgrounds and Q-exact deformations
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[1] Y. Imamura and H. Matsuno, JHEP 1407 (2014) 155 [arXiv:1404.0210 [hep-th]].
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[1] S. Okuma, Y. Yamazaki, N.Kokubo, PRB 80, 230501(R) (2009)
[2] Y. Kawamura et al., Supercond. Sci. Technol. 28, 045002 (2015).
[3] S. Okuma, et al., PRB 83, 012503 (2011): JPSJ 81, 114718 (2012).
コロキウム第二 大気ニュートリノ振動の観測による
ニュートリノ質量階層性の解明
岡島裕治
基礎物理学専攻 久世研究室
標準理論を超えた新物理の探索においてニュートリノの質量階層性問題は解析すべき重要な課
題である。ニュートリノ質量階層性問題はニュートリノの 3 つの固有質量の大小関係が図 1 の
ように NH と IH の 2 パターンのどちらが正しいか判明していない問題である。この問題は、レ
プトンの CP 対称性の破れの検証、ニュートリノのマヨラナ性の検証などにおいて重要となる。
本研究では Super-Kamiokande における大気ニュート
リノ振動観測により質量階層性問題の解決を目指す。質
量階層性構造はニュートリノが物質中を通過する際の振
m23
動確率の違いとして現れ、特に、Normal Hierarchy の
場合、ニュートリノは通過する物質の電子密度に依存す
る特定のエネルギーにおいて共鳴状態となり、振動確率
が 2 つの階層構造の間で大きく変動する。地球内部のマ
ントルやコアを通過する場合、数 GeV 程度で共鳴状態
となる。このような振動確率の変動を評価し、2 パター
m22
m21
∼ 2.4 × 10−3 [eV2 ]
m22
m21
∼ 7.6 × 10−5 [eV2 ]
∼ 2.4 × 10−3 [eV2 ]
∼ 7.6 × 10−5 [eV2 ]m2
3
図1
ニュートリノの取りうる質量
階層構造
ンの質量階層構造について比較することで質量階層性
問題を解決する [1]。現在、数 GeV のエネルギーを持つ
ニュートリノは統計が少なく、現時点での質量階層性問題の測定精度は統計誤差の影響が大きい
ため、より効率よく大気ニュートリノを検出することが重要となる。現在 Super-Kamiokande に
おいて評価に用いられるデータは、粒子の生成点が検出器壁面から 2m 以上離れた領域 (Fiducial
Volume, FV) のイベントに限られている 。このため、統計を増やすための手段として、FV を広
げることを検討している。FV を広げるためには、壁面付近におけるニュートリノの反応を精度よ
く再構成し、MC とデータが一致していることを確認する必要がある。これには光センサの応答に
ついて、出力信号の位置依存性などを含めて精密にシミュレータに導入することが重要となる。発
表者はこれまで Hyper-Kamiokande[2] に向けた光センサ、及び検出器シミュレーションの開発を
行ってきた。本研究においてもこのノウハウを活かし、光センサの未測定の性能の評価と、その性
能のシミュレータへの導入を計画している。本発表ではこの研究計画について説明を行う。
参考文献
[1] The Super-Kamiokande Collaboration, Atmospheric neutrino oscillation analysis with
sub-leading effects in Super-Kamiokande I, II and III, Phys. Rev. D 81, 092004 (2010),
arXiv:1002.3471
[2] Hyper-Kamiokande working group, Letter of Intent: The Hyper-Kamiokande Experiment
— Detector Design and Physics Potential —, arXiv:1109.3262
1
Transient memory in periodically driven vortex system
Mihaly Dobroka
Dept. of Physics / Okuma Laboratory
In out-of-equilibrium many-particle systems the use of sufficiently small periodic driving-force
can result in self-organization of the system. This means the state of the system in which particles find
the position in which they can avoid latter collisions with surrounding particles. If the self-organizing
state was reached, the system will be unchanged by applying driving force with amplitude smaller than
that used to reach the self-organized sate. In this case the system is called to be reversible. Exceeding
the critical periodic driving force the collisions will not disappear and the system reach an irreversible
state. This kind of reversible-irreversible transition (RIT) was investigated in colloid systems and
superconductive vortex systems both theoretically and experimentally [1].
In colloid systems, both experiments and simulations show that the amplitude of the periodic driving
force is stored as an information in the configuration of the colloid particles. The information is stored
not only in the final reversible state but also in any previous steps (transient state) of the system which
is called transient memory [2]. The information can be read out by using a higher amplitude driving
force.
In our research group the RIT is investigated in superconducting vortex systems. In these
experiments the response to the read out pulse is a voltage change which can be easily detected. This
means appreciable advantage in experimental methodology in comparison with colloid systems. The
purpose of the present study is to observe the transient memory effect in superconducting vortex system
and to read out various features of transient memory phenomenon. To produce an ordered initial state
periodic diving force was applied to the vortex system. The read out was carried out by a driving force
of sufficiently changed driving force. The investigation shows that in read out process no relaxation
effect was observed when the read-out amplitude was the same as that of teaching process. In both of
the cases using higher or lower amplitudes characteristic relaxation process was observed. This gives
the possibility to determine the trial amplitude and to observe the existence of memory. Further by
changing the direction of the continuous read out driving force also the direction of the teaching driving
force can be determined.
It was proved in non-Brownian suspensions that the system with multiple transient memory can
remember a set of inputs [3]. The results reached in our research group encourage us to extend our
investigations toward multiple transient memory effects in superconducting vortex systems, too. It
would also be very interesting to observe the vortex movement by the use of Scanning Tunneling
Microscope (STM).
References
[1] S. Okuma, Y. Tsugawa, and A. Motohashi, PRB 83, 012503 (2011)
[2] Nathan C. Keim and Sidney R. Nagel, PRL 107, 010603 (2011)
[3] Joseph D.Paulsen, Nathan C. Keim and Sidney R. Nagel, PRL 113, 068301 (2014)
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[1] Jamecs C. A. et al., P. Astro. Soc. Aus., Vol.31 (2014)
[2] H. Negoro. et al. , ATel #7646, (2015)
非平衡な量子ホール端状態における電流ゆらぎ相互相関測定
太田
智明
物性物理学専攻・藤澤研究室
二次元電子系に強磁場を印加する事で形成される量子ホール系において、電流は試料
端に形成される1次元1方向の伝導チャネル(エッジチャネル)を流れる。エッジチャネ
ルにおける非平衡電流の振る舞いは、低次元電子系における相互作用という物理的観点、
固体素子中の量子情報チャネルという応用的観点の双方から注目されている。しかし、
基底状態に比べて自由度の多い非平衡状態を調べるには従来の測定手法では不十分で
あり、新たな測定手法が求められている。そこで本研究では、電流ゆらぎ相互相関測定
によって非平衡電流のエネルギー分布を観測する手法を考案し、実験的検証を行った。
測定にはエッジチャネルに対するビームスプリッタ
ーとして機能する量子点接合(QPC)を二つ用いる。図1
に測定系の模式図を示す。ソース電圧VSの印加により
系に入射した電流はQPCAで散乱され、チャネルCXに非
平衡電流が注入される。非平衡電流はCXを伝搬した後、
図1
測定系模式図
QPCBでI1, I2に再分配される。この時、非平衡電流のエ
ネルギー分布fXとカウンター電圧VCに応じてI1, I2にゆ
らぎが生じる。その為、VCを変化させて電流ゆらぎ相
互相関S12 = 〈∆I1∆I2〉を測定することで、fXを得る事ができる。
特に、VC = TAVS (TA:QPCAの透過率)において、fXに対する
感度は最大となる。fXがCXの伝搬中に変化していなければ
S12は負になるのに対し(図2青線)、エネルギーを失いフェ
ルミ分布へと変化していればS12は正となる(図2赤線)[1]。
実験ではまず、CX上に熱浴を配置し実験を行った。
この時、非平衡電流は熱浴でエネルギーを失い、fXはフ
図2
実験結果
ェルミ分布になると期待される。測定結果(図2赤丸)は先の理論(図2赤線)とよく一
致し、測定手法の妥当性が確認できた。続いて、熱浴を配置せず、QPC間の距離を1.5, 4.5
µmとして測定を行った。結果(図2青・緑丸)は、先の二つの理論線(図2赤・青線)
の間の値を示しており、CXにおいてエネルギー分布が変化している事が確認された。現
在、エネルギー分布の変化のメカニズムは不明だが、今後より詳細な実験データを得る
事で明らかにできると期待している。
参考文献
[1] Christophe Texier and Markus Büttiker, Phys. Rev. B 62, 7454 (2000).
Characterization of the Spin-1/2 Frustrated Antiferromagnet Ba2CoTeO6
CHANLERT, Purintorn
Department of Condensed Matter Physics / Tanaka laboratory
Ba2CoTeO6 has a trigonal structure with space group P3m1, in which Co2+ with effective spin 1/2 is
surrounded octahedrally by six O2- ions [1]. There are two Co2+ sites, Co(1) and Co(2). Co(1) sites
form a two-dimensional (2D) triangular lattice parallel to the ab-plane, while Co(2) sites form a
double-layered triangular lattice. The exchange network for Co(2) can be mapped onto a honeycomb
lattice with J1 and J2 interactions as shown in Fig. 1. In this study, we investigated magnetic properties
of Ba2CoTeO6 using single crystals. Magnetic phase transitions take place at TN1=12.0 K and TN2=3.0
K. High-field magnetization reveals that Ba2CoTeO6 is composed of two subsystems, (A) S=1/2
triangular lattice Heisenberg-like antiferromagnet and (B) honeycomb lattice J1-J2 Ising
antiferromagnet, and that these two subsystems are magnetically decoupled. For Hc, the
magnetization is described as a superposition of two components; one component with linear field
dependence and the other with 1/3-magnetization plateau characteristic of S=1/2 triangular lattice
Heisenberg-like antiferromagnet as observed in Ba3CoSb2O9 [2]. Figure 2 shows the magnetization
process for H//c, which is corrected for the Van Vleck paramagnetism. Magnetization steps are
observed at Hc1=12 T, Hc2=15 T and Hs=39 T. This magnetization process can be separated into two
components M (Ising) and M (Heisenberg), assuming that the magnetization of subsystem A increases
linearly in H and saturates near 39 T. We can see that the spins on the honeycomb lattice behave as
Ising spins and exhibit magnetization plateaus at M=0, 1/3, 1/2 of the saturation magnetization. In this
talk, we will discuss the metamagnetic transition and spin structures in the plateau states on the basis
of Kanamori theory [3].
Fig. 1: Mapping of the double-layered triangular
lattice onto a honeycomb lattice with J1 and J2
interactions.
References
[1] S. A. Ivanov et al., Dalton Trans. 39, 5490 (2010).
[2] T. Susuki et al., Phys. Rev. Lett. 110 (2013) 267201.
[3] J. Kanamori, Prog. Theor. Phys. 35, 1 (1966)
Fig. 2: High-field magnetization process for
H//c.
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[1] E. Witten, Nucl. Phys. B 443, 85 (1995) [hep-th/9503124].
[2]O.Aharony, O.Bergman, D.L.Jafferis and J.Maldacena,JHEP 0810, 091 (2008)
[arXiv:0806.1218 [hep-th]].
X 線バーストの解析による中性子星の質量半径への制限
岩井 將親
基礎物理学専攻・堂谷研究室 中性子星は、質量が太陽と同程度にも関わらず、半径が10 kmのオーダーという極め
て小さな天体である。中性子星は基本的に中性子の縮退圧で支えられた天体であるが、
中性子間に働く核力の影響が大きく、核力の性質により、マクロなパラメータである質
量半径の関係が大きく変わってしまう。したがって、中性子星の質量と半径を調べるこ
とで、未だに良く分かっていない核力の性質を知る重要なデータを得ることができる。
中性子星の質量は、連星運動の解析から(パルサーである中性子星では)精度良く求め
られる場合もあるが、質量のみでは核力の性質を決めることができない[1]。核力の性
質を決めるには、半径(あるいは質量半径の比)に関する情報が重要である。 本研究では、中性子星表面の重力赤方偏移を精密測定して、中性子星の質量半径関係
に制限を与えることを目指す。ここでは、以下の二つの方法で重力赤方偏移を求める。
一つは、中性子星表面で作られる吸収線や吸収端のエネルギーを精密測定し、理論値と
比較する方法である[2]。もう一つは、
10
エディントン限界光度(輻射圧と重力が
釣り合う光度)の時間変化を追う方法で
反応の暴走現象である。 そこで私は、「すざく」衛星のアーカ
1
ストと呼ばれる中性子星表面での熱核
counts/s/keV
ある[3]。これらに最適なのがX線バー
イブデータを用いて、X線バースト天体
(約70天体が既知)の解析を系統的に進
めている。その過程で、X線連星GRS 1747
0.5
1
−312から2009年9月に観測されたX線バ
2
Energy (keV)
5
10
ーストのスペクトル解析から、7 keV付近 図 1、GRS 1747−312から「すざく」衛星で観測され
に広がった吸収端のような構造を発見し
たX線バーストのエネルギースペクトル。赤の実線が
た(図1参照)。本発表では、この構造の (5 keV以下での)ベストフィットの黒体放射、黒のプ
解釈、および、中性子星表面での重力赤
ロットが観測データを表す。6 keV以上での両者の
方偏移について報告する。 ズレが中性子星スピンで鈍った吸収端の存在を示
していると考えられる。
参考文献
[1] Lattimer, J., M., & Parkash, M. 2007, Physics Reports, 442, 109
[2] Cottam, J., Paerels, F., & Méndez, M. 2002, Nature, 420, 51
[3] van Paradijs, J., Dotani, T., Tanaka, Y., & Tsuru, T., 1989, PASJ, 42, 633
Colloquium in Quantum Physics and Nanoscience II
Neutrino mixing angle θ13 measurement with full data
of the Double Chooz Far Detector
R.Sharankova
Department of Physics / Kuze Laboratory
Neutrinos are elementary particles of the lepton family. Neutrinos exist in three flavour states (νe , νμ , ντ ).
Each flavour state can be represented as a coherent superposition of three mass eigenstates (ν1 , ν2 , ν3 ). Due to
this mixing, a neutrino propagating through space could transition to a flavour different from the original, if
the mixing amplitude is non-zero. Transitions between flavour states (called neutrino oscillations) have been
observed, proving that the mixing angles and the neutrino masses are non-zero. Neutrino oscillation probability
is described by six independent parameters: three mixing angles θ12 , θ13 , θ23 , two squared mass differences and a
CP violating phase δCP . Among these parameters only δCP is still unknown. The smallest of the mixing angles,
θ13 , was the last to be measured. Currently best precision on θ13 is achieved by reactor neutrino experiments.
Double Chooz is a reactor neutrino experiment measuring electron anti-neutrinos produced in the Chooz
nuclear power plant in Northern France with two large liquid scintillator detectors. The Far detector, situated
about 1 km away from the reactor cores, has been taking data since April 2011. The Near detector, at approximately 400 km from the reactors, started taking data in December 2014. Anti-neutrinos are detected via the
inverse beta decay (IBD) reaction (ν̄e + p → n + e+ ), which is observed as a delayed coincidence of a prompt
and a delayed signal. The prompt signal consists of the energy deposited by the positron and the two γ rays
released from positron - electron annihilation. The delayed signal is a neutron capture on a nucleus. Events
with neutron captures on Gadolinium are generally preferred. In this case the neutron capture time is about
30 μs and a total of 8 MeV of energy is released. The high delayed energy is well-defined and ensures lower
background contamination. An independent analysis using events with captures on Hydrogen is also developed
by Double Chooz and other experiments. In the case of H the capture time is 200 μs and the delayed signal is
a single 2.3 MeV γ.
In this talk we will present the last Far detector-only analysis result of Double Chooz. This result uses the H
channel. Since it is statistically independent of the Gd one, it is a cross-check of our main results. The H sample
can also be combined with the Gd one to boost statistics. However, the Hydrogen channel is prone to high
background rates due to the low energy of the delayed signal. Therefore strong background rejection is a must
for both comparable sensitivity and an efficient combined analysis. The analysis presented here features several
new tools for efficient rejection of backgrounds. Among these is a multivariate analysis tool aimed at rejecting
background due to accidental coincidence of uncorrelated events.This type of background is the dominant one in
the H channel. Using the method, we managed to greatly reduce the accidental coincidences in the data sample,
leading to a signal to accidental background ratio of more than 10. For comparison, the signal to background
ratio in the previously published Double Chooz Hydrogen results is 1.1 [1].
[1] Y. Abe et al. (Double Chooz Collaboration), Phys. Lett. B723, 66 (2013)
1
A transferable tight-binding model for boron and its application to B sheets
and clusters
Joseph Chan
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A parameterized transferable tight-binding model to compute the total energy of a carbon
system was developed by Xu et al. [1] which was later extended by Omata et al. [2] to better
model structures with interlayer distances between ‫݌ݏ‬ଶ layers larger than 2.6 angstroms. Both
models are now widely used with molecular-dynamics simulations to study the conversion or
transformation of phases in the nanostructured carbon materials.
There are growing interests in the study and research of compound nanostructured materials
comprised of boron, carbon and/or nitrogen atoms and a transferable tight-binding model for BCN
systems is an invaluable asset for the study of these materials. In the present work, a transferable
tight-binding model for boron is developed by fitting a set of parameters by minimizing the total
energy differences from the first-principles results for selected reference geometries.
Fig 1. DFT calculation vs tight-binding calculation of the energetics of triangular and honeycomb B sheets.
In Figure 1, we have used the tight-binding model for boron to calculate the total energies of
triangular and honeycomb B sheets and compared that with the calculations by using DFT. We
also discuss using the tight-binding model to calculate the energetics of boron chain and some
common boron clusters.
References
[1] C.H. Xu et al., Journal of Physics Condensed Matter 4, 6047 (1992).
[2] Y. Omata et al., Physica E: Low-dimensional Systems and Nanostructures 29, 454 (2005).
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