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前途順風 - Neuberger Berman
Neuberger Berman Group LLC 605 Third Avenue New York, NY 10158-3698 Tel. 212.476.9000 (日本語参考訳) バロンズ(Barron’s)掲載記事 2012 年 10 月 8 日(月) 記者:マイケル・サントーリ 前途順風 優れたパフォーマンスがリーマン・ブラザーズ破綻後のニューバーガー・バーマンの 維持、成長の原動力に 2008 年の金融危機において、ニューバーガー・バーマンは大半の資産運用会社よりも厳しい状況 にありました。創業 73 年の同社がリーマン・ブラザーズの傘下に入ってから間もなく、リーマン は経営難に陥り最終的に破綻しました。複数のバイアウトを手掛ける企業が救済策を提案しまし たが、金融危機が深刻化する中いずれも内容は満足なものとはならず、ニューバーガー・バーマ ンの首脳陣は最も過酷な金融環境の最中に従業員による株式取得を早急に取りまとめざるを得な い状況に追い込まれました。 しかし、その 4 年後には困難を乗り越えた企業が示す傾向と同様に、ニューバーガー・バーマン も新たな活力を得て、その本質的な事業に注力しています。同社のビジネスは堅調で、ファンド のパフォーマンスは大半の同業他社を上回り、同社の強固な投資カルチャーが確立されています。 同社の幹部の一人が指摘するように、ニューバーガー・バーマンが「2,000 億ドルもの受託資産を 擁する新しくスタートした運用会社」であるとされる一方で、同社は米国の一流かつ最も深く根 付いた伝統ある資産運用会社の一社でもあります。同社の共同設立者であり、卓越した指導者で もあったロイ・ニューバーガー氏が 107 歳で他界したのはわずか 2 年前のことであり、彼は 100 歳近くになるまで、毎日オフィスに姿を見せていました。 60 年間のパートナーシップ制による共同経営体制後の 1999 年に上場し、2003 年にリーマン・ブ ラザーズに買収され、その 5 年後に孤立無援状態となるなど、ニューバーガー・バーマンは過去 15 年間に数々の出来事を経験しました。しかし、同社は現在、ロイ・ニューバーガー氏が経営し ていた当時の会社形態に遥かに近い状態にあります。これは、親会社や一般株主からの要求では なく、何よりも顧客の利益に向き合うことを重要視しているからといえます。 ニューバーガー・バーマンの会長兼最高経営責任者(CEO)であるジョージ・ウォーカー氏は、 1 同社が巨大投資銀行の子会社であった当時と比較して「従業員支配に基づく共同経営体制となっ た現在、我々の経営理念は一変しています」と述べています。ゴールドマン・サックスの元パー トナー(共同経営者)であった現在 43 歳のウォーカー氏は、2006 年にリーマン・ブラザーズに 転じましたが、その後間もなく訪れたリーマン破綻後の混乱の中で彼自身がニューバーガー・バ ーマンの舵取りをしていることに気づきました。質問を聞く時は目を固く閉じ、沈思黙考してか ら周到かつ明瞭な答えを出す彼の思慮深い姿勢は、同社と顧客に対する良さをもたらしています。 ウォーカー氏は「今や我々は競合他社とは異なり、(一般株主や親会社ではなく)お客様、パー トナー、そして社員が当社をどのように感じているかを、成功の尺度としています。そうするこ とで、私のような立場にいる者にとってもプレッシャーの性質が異なってくるのです」と述べて います。企業の成長を追求するより、ウォーカー氏は同社が「お客様の様々な投資ニーズ達成の ための良きパートナーとなること」に注力できるのです。自身のための成長のみを追いかけるの ではなく、「顧客資産とフランチャイズの良き領導者となること」に集中することができるので す。 長らく同社を特徴付けてきた安定性は今なお健在です。実際、2008 年のリーマン破綻前から在職 していた 400 人の投資プロフェッショナルの 95%以上は、今も同社に勤務しています。同じく 80% が 10 年以上在職しています。従業員の定着性はリーマン・ショック後のニューバーガー・バーマ ンの本社に体現されています。グランド・セントラル・ターミナルから少し南に下ったマンハッ タンの中でもそれほどファッショナブルでもないエリアにある本社には、ロイ・ニューバーガー 氏が収集した世界水準の絵画や彫刻などの芸術作品が飾られていることを除けば、ごく一般的な オフィスです。 最も重要なことですが、そのような変わらぬコミットメントが、ニューバーガー・バーマンのパ フォーマンスに現れているといえます。同社の株式と債券の運用資産のうち、90%を超える資産 が過去 10 年間、それぞれのベンチマークをアウトパフォームしました(6 月 30 日現在)。同社 のミューチュアル・ファンドは注目に値しますが、ニューバーガー・バーマンのビジネス規模か ら見ると、比較的小さな部門です。具体的には、同社が運用する 31 ファンドの総額は、2000 年 以降、約 50%増加したとはいえ現在も約 290 億ドルの規模にとどまります。ニューバーガー・バ ーマンは、グローバル・アセット・アロケーション・ファンドを 2010 年に追加したことで、この 年初めて最優秀ファンド・ファミリーを決定するバロンズ リッパー・ファンド・ファミリー・ラ ンキングの選考対象となりました。同社は 58 のファンド・ファミリー中、総合 3 位となりました (「リスクに見合う価値(”Worth the Risk”)」2 月 6 日付)。 話題となったニューバーガー・バーマンが置かれた過去の境遇については、今年ようやく一応の 決着を見ました。リーマン・ブラザーズは 2008 年の夏、資本増強を目指して、ニューバーガー・ バーマンを 20 億ドル超の金額でベイン・キャピタルおよびヘルマン&フリードマンに売却する案 を交渉しました。しかしながら、この案件は一つには S&P500 インデックスの水準に左右される こととなっていたため、市場が崩壊した時点で決裂しました。 2 ニューバーガー・バーマンの経営陣は、従業員による企業買収を至急まとめることになり、その ための必要資金は配当が段階的に増額する条件の付された優先株の発行によって調達しました。 この買収では同社の価値を 9 億 2,000 万ドルと評価されました。従業員が同社の 51%の株式を保 有し、残り 49%はリーマン・ブラザーズの債権者による破産財団が保有することになりました。 ニューバーガー・バーマンは今年初めにデットオファリングを完了しました。その目的は予め合 意された条件により優先株を償還し従業員による同社の持ち株比率を引き上げることにあります。 従業員の持ち株比率は今年末までに 64%、最終的には 2016 年初めまでに 100%となる予定です。 またシニア・プロフェッショナルを引き留めると同時により若い世代の従業員のインセンティブ を目的とした同社株式の保有を可能とする制度も創設されました。 ニューバーガー・バーマンは今や従業員が自社株式を保有する資産運用会社としては最大級の会 社であり、同社がウェリントン・マネジメントを好んで比較対象としています。同社は、ボスト ンを拠点とする尊敬を集める運用会社であり、これまで企業のオーナーシップを代々受け継ぎな がら、優れた投資カルチャーを育んできました。同社の資産および受託資産の内容に基づくと、 現在の企業価値はおそらく約 30 億ドルに上るものと思われます。 リーマン・ブラザーズの傘下にあった時期、ニューバーガー・バーマンは企業文化の面では難し い環境に置かれましたが、この時期に獲得した成長の原動力は今日に至るまで活用されています。 1939 年の設立当初、ニューバーガー・バーマンは主に個人富裕層向けの資産運用会社であり、そ の後は小規模の株式ミューチュアル・ファンド・シリーズの運用に携わっていました。ただし同 社は、組織の観点からは、個人富裕層向け資産運用アドバイザーとポートフォリオ・マネージャ ーから成る複数の独立した小チームが集まったものに過ぎませんでした。 現在では同社はよりバランスが取れ、さらによりグローバルになっていますが、これは主に(少 なくとも過去の一時期においては)潤沢な資本を有しグローバル展開を志向していたリーマンに 影響されています。リーマンは、シカゴを本拠地とする老舗の債券運用会社であるリンカーン・ キャピタルを買収・統合した後、プライベート・エクイティ運用会社のクロスロード・グループ をさらに買収しましたが、その間リーマンが擁する広範囲かつグローバルな販売ネットワークを 通じて継続的に商品を提供してきました。 その結果、ニューバーガー・バーマンが運用する 2,000 億ドルの資産の内訳は今や 45%が株式、 45%が債券、そして約 10%がヘッジファンドやプライベート・エクイティなどのオルタナティブ 資産カテゴリーに分散されています。これを投資家チャネル別にみると、55%が機関投資家向け、 25%が第三者の投資アドバイザーを通じて販売されるミューチュアル・ファンド、そして 20%が 個人富裕層への直接の提供となっています。 3 資金がどのようにニューバーガー・バーマンにもたらされるにせよ、それらは単なる運用スタイ ルの分類ではなくむしろその名称をもって知られる個性の強い投資チームによって運用されます。 同社の創業期からの特徴を受け継ぎ、40 に及ぶ運用チームが存在し、そのそれぞれが独自のプロ セスを持ち、各チーム内における活発な討論を重視しています。現在ではこれらのチームは、全 社的なリスク管理委員会および社長兼株式運用部門最高投資責任者(CIO)であるジョセフ・ア マト氏の監督下にあります。アマト CIO は、セルサイド・リサーチに長年携わってきたベテラン であり、リーマンが崩壊した時期に就任しました。 運用チームは社内では隣人の間で交わすような短い俗称で知られています。例えばベテラン投資 家、マーヴィン・シュワルツが率いるチームは「大型株バリュー」ではなく「シュワルツ・グル ープ」として、さらに一層シンプルな例では、投機的格付けの債券運用を 20 年近くにわたって共 に担当してきたアン・ベンジャミンとトム・オライリーが運用するハイ・イールド債チームは「ア ン&トム」と呼ばれています。 ニューバーガー・バーマンが運用する 31 のミューチュアル・ファンドの総額は 290 億ドルですが、 これらの資産の最大のシェア、具体的には 40%近くを占める最大ファンドは、ジェネシス (Genesis)です。この部門の布陣は小規模かもしれませんが、ファンドは一貫してアウトパフォ ームしています。 運用チームは、他社からの移籍組や、リーマン傘下時の買収による編入組である場合が多く、ど のチームも次に挙げるような共通の特性を共有する傾向があります。その特性とは、純粋なボト ムアップによる個別銘柄選択プロセス、元本確保を第一に優先する姿勢、そしてベンチマークへ の固執や過度なマーケティング志向の否定です。アマト CIO が指摘するように、個人富裕層を対 象としたプライベートな資産運用会社としてスタートしたニューバーガー・バーマンの伝統は、 絶対リターン重視の考え方として現在に受け継がれています。 同社の最も注目すべきファンドの一つは、資産運用額 117 億ドルの「ニューバーガー・バーマン・ ジェネシス」ファンド(ティッカーコード:NBGNX)です。ジェネシスはロバート W. ダレイオ とジュディス M. ベイル(俗称「ボブ&ジュディ」)が過去 16 年間、運用を担当しているファン ドであり、同社が運用する総額 290 億ドルのミューチュアル・ファンド資産の 40%近くを占めて います。過去 10 年間の年平均リターンが 11.5%に上るジェネシスは、ラッセル 2000 バリュー・ インデックスを年率 3%の差でアウトパフォームしています。 ダレイオとベイルは、上記の 117 億ドルに加え、機関投資家の資金とセパレート・アカウントを 合わせた 28 億ドルの資産運用も担当していますが、いずれの場合も投資対象としては、比較的小 型で割安な株式の中から、安全第一の方針にもとづき、あらゆる経済環境も耐えうる潤沢なフリ ー・キャッシュフローに恵まれた借り入れによる資金調達の必要性が低い企業を探し求めていま す。そうした株式銘柄へ一度投資を行うと、彼らは通常売却することなく長期間保有を行います。 4 これにより、当初は小型株投資として行ったものが組み入れ企業の成長を通じて最終的には複数 の大手企業の株式を保有するような結果となることがあり、彼らが運用するファンドは現在、モ ーニングスターの分類によると「ミッド・キャップ・グロース」のカテゴリーに入ります。ダレ イオとベイルの運用手法がそのような分類自体に影響されることはありません。仮に彼らの投資 基準を満たす銘柄が多く見出すことが難しいと判断した場合には新規投資家に対してファンドを クローズすることもためらいません。 ベイル氏によると、ニューバーガー・バーマンへの就職を考えながら 1992 年に同社の仲間たちに 会った時のことは忘れがたい思い出になっています。驚いたことに、彼女が会ったグループは投 資アイデアを巡って、お互いの信念に基づいた見解の相違を踏まえながらも、口論に近い白熱し た議論を展開していました。彼女いわく「ここでは誰もが株式投資に病み付きになっていて、ア イデアの発案者であることに誇りを持っています」 ニューバーガー・バーマンは昨年、上場企業の経営陣と 1,400 回に及ぶミーティングの場を設け ましたが、これらの集まりに共通する傾向としては、参加者が多く、またニューバーガー・バー マンのアナリストやポートフォリオ・マネージャーとの間で、投資メリットについて活発な討論 が生まれることが挙げられます。中央集中型のリサーチ提供体制への取り組みがある一方で、株 式銘柄について個々のポートフォリオ・マネージャーが採用しなければならない「統一見解」は 存在しません。 「ニューバーガー・バーマン・ハイ・インカム・ボンド」ファンド(NHINX)を含む運用資産額 230 億ドルのハイ・イールド債運用の共同運用担当者、ベンジャミン氏とオライリー氏は、リン カーン・キャピタル買収に伴い同社に加わりましたが、以前と変わらずリスクの高い市場環境か ら顧客を守ることを心がけており、必要であればベンチマークから離れた位置にとどまることも あります。ベンジャミン氏は「債券運用に関して、私たちは規律あるプロの投資家です」「デフ ォルト率の上昇時にはダウンサイド・リスクの低減を重視し、(市場のファンダメンタルズ改善 時には)アップサイドへの追随を目指します」と述べています。ベイル氏とダレイオ氏同様、ハ イ・イールド債運用チームも顧客に対して「市場全体がリスク追求型のモメンタム的な局面で運 用するファンドがアウトパフォームしているとしたら、何か間違ったことをしでかしているので あり直ちに解約されるべきだ」と語ることがあります。ハイ・イールド債ファンドは、2007 年~ 2008 年の危機以前にダウンサイド・リスクを徐々に低下させたことが功を奏し、過去 5 年にわた ってベンチマークをアウトパフォームしました。 ニューバーガー・バーマンのグローバル株式チームを率いるベンジャミン・シーゲル氏は「多様 な意見により私たちはさらに優れた投資家となり、当社がより優れた人材を引き付けることにつ ながり、結果的としてより安定した企業になるのです」と述べています。 様々なチームがそれぞれのプロセスに従い投資を行う場合であっても、特定のセクターに対しタ 5 イミング悪く投資が集中する事態を確実に回避することは困難です。2008 年~2009 年の下げ相場 以前に、大型株バリュー運用チームによる大量のエネルギー株と金融株に偏重したポートフォリ オはその結果同社はその後、運用資産残高と流入額の両面で不振をもたらしました。 ウォーカー氏は同社がリーマンの傘下にあった頃を回想しながら次のように述べています。「当 時は、新商品に関する委員会が最も活気に満ちていました。対照的に、現在でそれはリスク委員 会に変わっていますが、この委員会では経験を積んだシニアで懐疑的な人々で構成され、『売り やすいということはおそらく良い商品アイデアとはいい難いのではないか』と考えるような人々 がメンバーとなっています。」 例えば、同社はグリーン・エネルギー・ファンドといったテーマ型セクター投資商品のリクエス トに抵抗してきました。また同社は 2010 年にマネー・ファンド・ビジネスから撤退しました。 もちろん会社全体として何か新商品の導入自体を嫌がっている訳ではなく、特に社内の強みを活 用しかつ明白な顧客ニーズを満たすような場合にはそれが当てはまります。実際ニューバーガ ー・バーマンは急成長中の「流動性オルタナティブ」セグメントに力を入れていることにも見て 取れます。この商品は、機関投資家向けのヘッジファンド・スタイルによる戦略をミューチュア ル・ファンドとしてより低額の最低投資額で日々の流動性を提供するものです。 ファンズ・オブ・ヘッジファンズとプライベート・エクイティ商品に長年携わってきたデイビッ ド・カッパーマンが、新たに設定された「ニューバーガー・バーマン・アブソルート・リターン・ マルチ・マネージャー」ファンド(NABCX)を運用します。またチャールズ・カンターは現在、 ヘッジ付きミューチュアル・ファンド「ニューバーガー・バーマン・ロング・ショート・ファン ド(NLSAX)」を運用しています。このファンドは、リスク水準を S&P 500 の市場リスクの半分 未満に抑えつつ年初来 11%上昇しました。 興味深い質問として、「下げ相場には持ちこたえるが、強力な上げ相場には出遅れがちに設計さ れた、ボラティリティを排した絶対収益重視型ファンドに対する歴然としたブームは、投資家の リスク回避的な性質を利用したいわば直前の戦争を戦うようなものか」ということを聞きたくな りますが、ニューバーガー・バーマンの経営陣はイールドがゼロに近い「安全な」債券投資、高 齢化する投資家の年齢層や逼迫する年金基金の状況を考慮に入れると、元本が大幅な下落なく定 期的なリターンが期待できることは、ポートフォリオにおいて長期間にわたり設定する目的にか なうことになると主張します。 またニューバーガー・バーマンの首脳陣が「当社の金融商品の一部はあまりに人気がありすぎる のではないか」、あるいは「間違った理由で人気があるのではないか」といった懸念を表明する こともあります。同社の債券運用チーフを務めるブラッド・タンクは「債券の運用環境に関して 最も困った問題は、イールドと予想リターンの低下を除くと、個人(投資家)が他のあらゆるも 6 のを排除する方向で債券市場だけを追ってしまっている状況です」と述べています。 ニューバーガー・バーマンは資産クラス、販売チャネル、地域のどれをとってもバランスが取れ ており、顧客のニーズと優先事項によって成長がどこに向かうか、そして今後の最高の成長機会 をもたらすのはどの市場であるかについて予め知ることはできないという不可知論的立場をとる ことを可能にしているのです。 ニューバーガー・バーマンの独立性と従業員により支配される組織体制は、「成熟し、ますます グローバル化するビジネスが、受託資産規模 1 兆ドル以上の一握りの巨大企業により支配される か、焦点をしっかり絞ったブティック型企業によって支配されるかのいずれか」という業界の一 般通念を問うべくある種の試金石です。 ニューバーガー・バーマンの昨年の収益は 11 億ドル、利益は 2 億 6,100 万ドルに上ると報じられ ており、また同社には拡大継続に必要な財力を保有しています。ウォーカー氏は同社の上場や売 却を目指すことはないと断言します。 いずれにしても従業員持ち株比率が 100%に達するとされる 2016 年までは独立系企業であり続け ることは確かです。 会社存亡の危機に瀕した後劇的に復活するというまれにみる機会の中で与えられたチャンスの一 つに、会社の伝統と能力を評価し適切な信条や社是を策定することが挙げられます。ニューバー ガー・バーマンのカミンスキー・グループを率いるジェラルド P. カミンスキーは、50 年近く投 資アドバイザーを務めているベテランですが、彼自身が時間を費やした綿密なガイダンスにより 同社経営陣は「お客様の様々な投資ニーズ達成のための良きパートナーとなること」を経営理念 となるミッション・ステートメントとして採用しました。 これ自身はそれほど人目を引くものではなく、おそらく自身のブランドを守ることに対して非常 に忠実なように思われる程度とも言えるでしょう。しかしニューバーガー・バーマンは、顧客が 利益を享受する場合にのみ自らも恩恵を受けるように構成・位置づけられ、成長に取り付かれた 経営者や他に優先事項をもった一時的な投資を目指すような一般投資家に左右されないまれにみ る企業と言えます。 上記はニューバーガー・バーマン・グループ LLC が出版元の許諾を得て作成した英文の記事の日本語による参考 訳です。原文と本抄訳の間の差異に関しては、原文が優先します。なお、この記事における内容はすべての投資 家のフィードバックに基づくものではなく、個別の有価証券等の勧誘を目的としたものではありません。投資に 関する一般的なリスクに関しては、以下もご確認ください。 過去の運用実績は将来の運用成果を保証するものではありません。投資リターンや元本価値は随時変動する為、 解約時の価格は取得原価を上下する可能性があります。 7 中小型株式は大型株式に比べて金融リスク等による影響が大きく、更に流動性及び出来高も大型株式に比べ低い 為、市場価格がより不安定になる傾向があります。大型株式に関しては、株式価値の損失等の全ての市場リスク を対象とします。 空売りとは、現在保有しない証券をその価値が将来下落するという予想をもと売却るものです。空売りは市場の 下落局面においてダウンサイドを抑制するヘッジ効果を有しますが、一方で、価格の上昇局面における無限大の 損失リスクを負う可能性があります。ファンドが望ましくない価格でショート・カバーを行う場合、空売りは利 益を減少あるいはなくすこととなるか、又は損失を被る可能性があります。 非米国証券への投資は、米国証券よりも通貨変動、社会的、政治的又は経済的不安、海外投資家への投資制限、 緩やかな規制、市場の低流動性等様々なリスクを有します。新興国の証券は、政情不安、政府のより厳格な資本 規制、追加的な租税賦課又は流動性規制の可能性を有することから、市場や経済が相対的に発展している先進国 の証券と比較して価格が不安定かつ流動性が限定的な場合があります。為替エクスポージャーや通貨変動も利益 の増減に関わる要因になる可能性があります。通貨リスクに対してはヘッジ手段を利用することが可能ですが、 期待通りの効果を得られない場合もあります。非米ドルのデリバティブ取引は為替変動による影響を蒙ります。 ファンドは金利、市場環境、クレジット・クオリティ等様々な要因によって変動します。金利上昇局面では、フ ァンド内の債券の価値は下落しやすくなります。 デリバティブのリスクは一般的に伝統的資産と比較して相対的に高く、またその性質も異なります。デリバティ ブは非常に複雑で、レバレッジ効果を有し、利益が不安定になり元本以上の損失を被る可能性もあります。先物 投資においては、先物取次業者(FCM)がファンドとの間で合意した委託証拠金の返還等の義務を怠るといった リスクがあります。オプションの使用には、一般的なポートフォリオの証券取引とは異なる投資戦略やリスクが あり、ポートフォリオ・マネージャーが誤った投資タイミングを適用した場合あるいは不適切な市場環境及び傾 向の判断を行った場合、オプションはファンドのリターンを低下させる可能性があります。 デリバティブ商品及び空売りには、レバレッジに相似した特徴があり、ファンドの損失を元本以上にする可能性 があります。レバレッジは純資産価額(NAV)を大きく変動させる可能性があります。 当社グループの株式及び債券にかかる運用資産残高は、計測期間 3 年でその 42%が、5 年でその 74%がベンチマ ークを上回る好成績を収めました。当社グループの株式にかかる運用残高は、計測期間 3 年でその 22%が、5 年 でその 64%がベンチマークを上回る好成績を収めました。当社グループの債券にかかる運用資産残高は、計測期 間 3 年でその 73%が、5 年でその 88%が好成績を収めました。かかる成績の評価は、個別の投資戦略と対応する ベンチマークとの比較による相対的なパフォーマンスをもとにしており、また運用資産規模が結果に寄与するよ う加重されております。個別の戦略の中には特定期間においてパフォーマンスがネガティブとなっているものが 含まれます。ヘッジファンド、プライベート・エクイティおよびその他のプライベート投資対象資産はアウトパ フォーマンスの結果に含まれておりません。別段の記載がない限り、リターンは配当の再投資と分配を反映する ものです。投資は元本の毀損を含む様々なリスクを伴います。過去の実績は将来の投資成果を保証するものでは ありません。 バロンズの「2011 年ベスト・ファンド・ファミリー」は 58 個の米国ミューチュアル・ファンド・ファミリーの 1 年間の運用成績を評価しランキングを付与するものです。ニューバーガー・バーマンは、5 年及び 10 年の期間に おけるカテゴリーにおいては、本評価対象となるためのカテゴリーの取扱い範囲が十分でなかったため、ランキ ングされておりません。リッパー/バロンズのファンド・サーベイでランキング対象となるためには、ファンド運 用会社は、リッパーの一般米国株式のカテゴリーの中で少なくとも 3 ファンド、またグローバル及び米国を除く インターナショナルファンドであるワールド株式のカテゴリに1ファンドを設定することが最低限必要とされて います。さらにファンド運用会社は、1つのミックス株式ファンド、2 つの課税対象債券ファンド、1つの課税免 除債券ファンドについても必要となります。各ファンドのリターンはマーケティング及び販売活動に係る報酬で ある米国ミューチュアル・ファンドに関する法律(「1940 年投資会社法」)に基づく規則 12b-1 に規定される報酬 (フィー)により調整されます。通常ファンドはこれらのフィーをファンドのリターンとして加算しています。 リッパー/バロンズの目的はファンド運用会社のスキルをはかることにあります。販売手数料も同様にリターンの 計算に際しては含まれません。各ファンドのリターンは、リッパーのたとえば「小型株・バリュー」といった各 カテゴリーにおける全てのファンドのリターンとの比較により評価されます。これにより各ファンドについて 100 を最高位として 1 を最低位とするパーセンタイル上の位置づけを導出し、さらに運用会社のファンド・ファミリ ーにおけるたとえば「ワールド株式」といった一般分類における他の資産との相対的な運用資産規模に基づく加 重を行います。従って、運用会社のファンド・ファミリーのうち、最も運用資産の大きなファンドが好成績であ れば、全体のランキングが向上することとなります。同様に運用資産の大きなファンドが不振であれば、ランキ ングに明らかな影響を与えることとなります。当該スコアは最終的にリッパーでのユニバースにおけるすべての 8 ファンドにより決定される一般分類に基づき加重されたものとなります。1 年間の運用成績に対するカテゴリー別 の加重はそれぞれ以下のとおりです:一般株式 38.04%、ワールド株式 12.77%、ミックス株式 17.36%、課税対象 債券 27.43%、課税免除債券 4.40%。 「Neuberger Berman」の社名及びロゴは「Neuberger Berman Group LLC」のサービス・マークとして登録されてい ます。また「Neuberger Berman Management LLC」及び弊社のファンド名もNeuberger Berman Group LLCの登録商標 またはサービス・マークの対象となります。 費用について:投資する投資運用商品毎に、運用受託資産残高に応じて投資運用報酬のほか成功報酬がかかるこ とがあります。当該投資運用商品には、その他費用として、運営費用、ファイナンス・コスト、組成費用、取引手数料その 他諸費用が発生しますが、これらの報酬及び費用は運用戦略ごとに異なり、また、運用状況および資産規模等に より変動しますので、その総額や上限等について見積もることは困難であり、あらかじめ記載することができま せん。投資一任契約の締結にあたっては、受託資産残高に対し年率1.0%(税込み年率1.05%)を上限として投資 運用報酬を徴収します。 投資リスクについて:投資運用商品の種類もしくは投資一任契約の内容又は各商品もしくは契約毎の投資対象資 産等に応じて、各種のリスクが存在します。一般的に投資運用商品又は投資一任契約の運用資産は、投資信託、 株式、債券、為替、先物、デリバティブ等、各種金融資産に投資を行いますので、当該金融資産の価格の変動や 為替の変動により投資運用商品の一単位当たりの価格又は運用資産が変動し、投資元本を割り込むことがありま す。その他、資産の種類に応じて、価格変動リスク、流動性リスク、信用リスク、為替リスク、金利リスク、デ リバティブ・リスクなどがあります。したがって、投資運用商品又は投資一任契約の運用資産は、投資元本が保 証されているものではなく、投資元本を割り込むことがあります。個別のリスクについては、事前にお渡しする 契約締結前交付書面又は目論見書その他の適切な開示書類(以下「開示書類等」)に記載のリスク事項を良くご 確認ください。投資判断にあたっては、開示書類等をお渡ししますので、事前に良くお読み下さい。 ニューバーガー・バーマン株式会社 Neuberger Berman East Asia Limited 〒100-6511 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 関東財務局長(金商)第2094号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 © 2012 Neuberger Berman East Asia Limited. 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