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ムギ類を中心とする植物の進化と遺伝育種の研究

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ムギ類を中心とする植物の進化と遺伝育種の研究
山形大学農学部
『 ムギ類を中心とする植物の進化と遺伝育種の研究 』
植物機能開発学コース
キーワード【 遺伝子解析, ベニバナ , トウガラシ 】
Aegilops
Aegilops
umbellulata columnaris
2n=14
2n=28
左のエギロプス属3種のUゲノムの
DNA配列U31で見られたPCR制限酵
素多型。倍数性種への進化が多起源
的に起こったことを示している。
倍数性の異なるコムギ近縁種のエ
ギロプス属の植物。左が二倍体、
中央、右が四倍体。
100
73
74
54
60
C. lanatus -2
C. lanatus ssp. turkestanicus -3
C. lanatus ssp. lanatus -2
C. glaucus ssp. anatolicus
C. lanatus ssp. turkestanicus -2
C. lanatus ssp. creticus -2
C. lanatus ssp. creticus -3
C. boisserii
100
100
57
73
C. lanatus ssp. turkestanicus -1
C. lanatus ssp. montanus
C. lanatus -1
C. lanatus ssp. lanatus -1
C. lanatus ssp. creticus -1
染色体24本の二倍体
染色体 本の二倍体
染色体20本の二倍体
本の二倍体
染色体
染色体44本の四倍体
染色体 本の四倍体
染色体64本の六倍体
染色体 本の六倍体
SACPD遺伝子の塩基配列に基づ
くベニバナ属の系統樹。橙色の枠
内が栽培種。栽培ベニバナの祖
先がC. パレスチヌスという野生種
であることが示されている。写真
の花は、山形県の「最上紅花」。
C. tinctorius var. innermis
C. tinctorius var. tinctorius
C. palaestinus
C. glaucus
C. oxyacantha
笹沼 恒男
准教授
( SASANUMA, Tsuneo )
ムギ類を主な対象に、分子生物学的な手法を使
い、植物の進化と遺伝育種という2つの遺伝学的
な研究テーマに取り組んでいます。
進化の研究では、ゲノムの倍数性というコムギ
をはじめとする植物に多く見られる進化的特徴と
、野生植物から作物ができる栽培化という現象に
着目し、DNAレベルで遺伝子を解析し、作物の起
源、交雑倍数化の過程、類縁関係、遺伝的多様
性の解明を目指し研究を進めています。材料は
ムギ類が主ですが、ベニバナやトウガラシなど様
々な植物の進化の研究をしています。
遺伝育種の研究では、様々な種や系統で遺伝
子の変異を調べ、新しい遺伝子型や遺伝機構を
発見することで、環境適応性や高い品質をもつ作
物の育種に役立つことを目指しています。
C. arborescens
20. thistle
0.01
number of nucleotide substitutions per site
水田に自生する日本在来野生ムギ類ミズタカモジ。
耐湿性の育種素材として研究している。絶滅危惧種
でもあり遺伝的多様性の解明、保全も進めている。
専門分野: 植物遺伝学、育種学
自己紹介: 趣味 田んぼの雑草を見ること
連絡先: TEL 0235-28-2889
e-mail : [email protected]
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