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研修計画

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研修計画
消化器内科後期研修医プログラム
庄原赤十字病院
内科
(1) コースの概要
1、 一般目標:消化器疾患のみならず、一般内科医としてのあらゆる内科疾患の診療技
術を習得することを目標とする。
2、 行動目標: 当院は広島県北部の中山間地域の総合病院であり、あらゆる内科疾患
の患者が訪れることもあり、消化器疾患以外の疾患を経験することが
でき、またその診療技術を習得することを目標とする。
消化器疾患においては、大きく①肝疾患、②胆膵疾患、③消化管疾
患の診療を主に行っている。当院は日本消化器病学会、日本肝臓学
会、日本消化器内視鏡学会の指導施設であり、指導医・専門医のも
と診療、教育を行っている。それぞれの疾患患者診療の際には後期
研修医は必ず上記の指導医・専門医に相談し診断・治療を行ってい
る。また各疾患の検査・治療手技は下記のごとく年度別の目標で行
っている。
①肝疾患
1、 肝生検および経皮的局所壊死療法(エタノール注入、ラジオ波焼妁術)
1 年目から専門医と一緒に施行する。3 年目には一人でエコーを持ち、目的
の場所に穿刺できるようになることを目標とする。
2、 腹部血管造影および経カテーテル的動脈化学塞栓術(TACE)
、リザーバーカ
テーテル留置術、バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)
1 年目から専門医と一緒に施行する。
②胆膵疾患
1、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
上部内視鏡の操作が自由に行えるようになる 2 年目から施行する。必ず専
門医のもとで行い、15 分経過しても胆管に挿管できない場合は専門医と交
代する。3 年目には急性胆管炎に対する、内視鏡的胆道ドレナージ(ENBD)
や総胆管結石に対する内視鏡的乳頭切開術(EST)や内視鏡的乳頭拡張術
を利用した採石術、悪性胆道狭窄に対するステント挿入術が専門医のもと
施行できるようになることを目標とする。
2、経皮経肝的胆管および胆嚢ドレナージ
1 年目から専門医と一緒に施行する。3 年目には一人でエコーを持ち、目的
の場所に穿刺できるようになることを目標とする。
③ 消化管疾患
① 上部消化管内視鏡検査
・当院 1 年目(以後当院を省略)―色素散布像を含めた観察による診断、生
検があらゆる場所でも行える。内視鏡的胃瘻造設術が行える。
・2 年目―胃・十二指腸潰瘍出血に対する止血術(クリッピングや局注、アル
ゴンプラズマ凝固)や食道静脈瘤破裂に対する止血術(EVL)などが行え
る。
・3 年目―食道・胃腫瘍に対する内視鏡的粘膜剥離術(ESD)や癌性狭窄に対
するステント挿入術、内視鏡的静脈瘤硬化療法が行える。
② 下部消化管内視鏡検査
1 年目の 10 月から施行する。最初は内視鏡を抜きながら観察するところか
ら始める。必ず専門医のもとで行い、挿入後 15 分経過しても S 状結腸を通
過できない場合は専門医に交代する。3 年目には、挿入から pit 診断を含め
た内視鏡診断、さらには内視鏡的粘膜切除術が施行できるようになること
を目標とする。
(2) 指導体制―指導責任者:
院長 中島浩一郎
肝臓部門:
第一内科部長 鎌田 耕治
胆膵部門:
第二内科部長 服部 宜裕
消化管部門:第三内科部長
山口 敏紀
(3) 在籍レジデント数:3 名
(4) 研修内容
午前―新患外来:週 1 回、予約外来:週 1 回、内視鏡検査:週 2 回
腹部エコー検査:週 1 回、帝釈診療所診療:3 週に 1 回
午後―大腸内視鏡検査、内視鏡的粘膜切除術、肝動脈化学塞栓術、肝生検
ラジオ波焼灼術、内視鏡的逆行性胆管膵管造影などの特殊検査・治療
カンファレンスー火:人間ドックカンファレンス、水:内視鏡カンファレンス
木:新患カンファレンス、内科・外科合同カンファレンス
(5) 処遇
免許取得 5 年目医師
勤務時間
1 日:7 時間 45 分 1 週間 38 時間 45 分
当直回数
1-2 回/月
休日
土・日・祝日・創立記念日・年末年始の 6 日間
身分
正職員(医師)
給与
年額約 1190 万円
宿舎
有
学会出張支援
有
互助会
有(新年会・院内旅行・ボーリング大会など)
(6) 関連学会の施設認定状況
日本内科学会教育関連施設(2010 年度に取得予定)
日本消化器病学会認定施設
日本肝臓学会認定施設
日本消化器内視鏡学会指導施設
日本医療機能評価認定病院
人間ドック・健診施設機能評価認定病院
(7) 診療実績
1 日平均外来患者数約 200 名、平均入院患者数約 150 名
当科年間検査・治療件数(2008 年度)
平成 20 年
度
腹部超音波
4632
上部内視鏡
4528
下部内視鏡
821
備考
上部消化管(胃・食道)ESD
( )内坦癌数
上部消化管(胃・食道)EMR
66(15) ( )内坦癌数
下部消化管 EMR+ポリペクトミー
ERCP
176(17) ( )内坦癌数
147
EST 採石術
49
ENBD
71
ステント留置 胆道
24
ステント留置 消化管
4
PTCD
14
PTGBD
22
PTGBA
7
PTAD
7
腹部血管造影
97
肝動脈塞栓術
48
リザーバー留置
18
肝生検
18
肝癌 RFA
12
肝癌 PEI
45
食道静脈瘤 EIS+EVL
11
胃静脈瘤 BRTO
12
イレウスチューブ
34(2) ( )内経肛門的
胃ろう造設
39
気管支鏡
17
(8) 後期研修医の学会発表・論文業績
2008 年発表
成人腸重積症を合併した上行結腸脂肪腫の 1 例
保田智之、上田裕之、大野敦司、宮田康史、大西真由、小林隆彦、西村直之、鎌田耕治
服部宜裕、中島浩一郎、中西敏夫
第 94 回日本消化器病学会総会
2008 年 5 月 8 日 福岡市
経過観察中に形態変化を認めた胃 glomus 腫瘍の 1 例
宮田康史、西村直之、上田裕之、大野敦司、保田智之、大西真由、小林隆彦、服部宜裕
鎌田耕治、中島浩一郎、中西敏夫
第 94 回日本消化器病学会総会
2008 年 5 月 9 日 福岡市
PET-
PET-CT が診断に有用であった肝細胞癌腹壁転移の 1 例
大野敦司、鎌田耕治、保田智之、宮田康史、大西真由、小林隆彦、西村直之、上田裕之
服部宜裕、中島浩一郎、中西敏夫
第 94 回日本消化器病学会総会
2008 年 5 月 8 日 福岡市
2009 年発表
Low dose FP や IFN/5FU による動注化学療法が無効で Gemcitabine 併用 low dose FP 動
注化学療法が有効であった肝癌の 1 例
福原崇之、鎌田耕治、大野敦司、保田智之、宮田康史、東
悠介、西山賢治、小林隆彦
上田裕之、服部宜裕、中島浩一郎、中西敏夫
第 95 回日本消化器病学会総会
2009 年 5 月 8 日 札幌市
CT により S 状結腸腹膜垂炎と診断し保存的治療を行った 1 例
東 悠介、上田裕之、福原崇之、鎌田耕治、大野敦司、保田智之、宮田康史、西山賢治
小林隆彦、服部宜裕、中島浩一郎、中西敏夫
第 95 回日本消化器病学会総会
2009 年 5 月 8 日 札幌市
当院におけるツツガムシ病 3 例の経験
宮田康史,鎌田耕治,福原崇之,大野敦司,保田智之,東 悠介,小林隆彦,上田裕之
服部宜裕,中島浩一郎
第 100 回日本内科学会中国地方会 2009 年 5 月 30 日 米子市
ドック内視鏡検査で発見されバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(
ドック内視鏡検査で発見されバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO
検査で発見されバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)にて治療し
BRTO)にて治療し
えた胃静脈瘤の 1 例
福原崇之、鎌田耕治、舛田裕道、大野敦司、保田智之、東
悠介、山口敏紀、上田裕之、
服部宜裕、中島浩一郎
第 50 回人間ドック学会学術集会 2009 年 9 月 3 日 東京都
当院人間ドックでの検査を契機に総胆管結石を合併した急性胆管炎が発見された 1 例
服部宜裕、福原崇之、舛田裕道、保田智之、大野敦司、東悠介、山口敏紀、上田裕之
鎌田耕治、中島浩一郎
第 50 回日本人間ドック学会学術集会
2009 年 9 月 4 日 東京都
当院で経験した胃内分
当院で経験した胃内分泌細胞癌の
胃内分泌細胞癌の 3 例
大野敦司、上田裕之、福原崇之、保田智之、宮田康史、東
悠介、小林隆彦、西山賢治、
鎌田耕治、服部宜裕、中島浩一郎
第 78 回日本消化器内視鏡学会総会 2009 年 10 月 17 日 京都市
多発する表面型病変を呈した胃壁内転移を伴う胃原発転移性大腸癌の 1 例
福原崇之、上田裕之、保田智之、大野敦司、宮田康史、東
悠介、小林隆彦、西山賢治、
鎌田耕治、服部宜裕、中島浩一郎
第 78 回日本消化器内視鏡学会総会 2009 年 10 月 17 日 京都市
AFP 産生胃癌の 3 例
保田智之、上田裕之、福原崇之、大野敦司、宮田康史、東
悠介、小林隆彦、西山賢治、
鎌田耕治、服部宜裕、中島浩一郎
第 78 回日本消化器内視鏡学会総会 2009 年 10 月 17 日 京都市
Gemcitabine 併用 low dose FP 動注化学療法が有効であった肝癌の 1 例
福原崇之、鎌田耕治、舛田裕道、大野敦司、保田智之、東
悠介、山口敏紀、上田裕之、
服部宜裕、中島浩一郎
第 101 回日本内科学会中国地方会 2009 年 11 月 14 日 広島市
EMR で確定診断し、Helikobacter
pylori 除菌療法により消退した直腸 mukosa-associated
で確定診断し、
lymphoid tissue(MALT)リンパ腫の
リンパ腫の 1 例
舛田裕道、上田裕之、福原崇之、大野敦司、保田智之、東
悠介、山口敏紀、鎌田耕治、
服部宜裕、中島浩一郎
第 101 回日本内科学会中国地方会 2009 年 11 月 14 日 広島市
当院で経験した胃内分泌細胞癌の
当院で経験した胃内分泌細胞癌の 3 例
大野敦司、上田裕之、舛田裕道、福原崇之、保田智之、東
悠介、山口敏紀、鎌田耕治、
服部宜裕、中島浩一郎
第 92 回日本消化器病学会中国支部例会 2009 年 11 月 29 日 広島市
2010 年発表
高齢者が気をつける病気
大野敦司 帝釈サロン学習会
2010 年 2 月 25 日 帝釈診療所
当院における進行肝癌に対する肝動注化学療法
鎌田
耕治、舛田
裕道、福原
崇之、大野
敦司、保田
上田 裕之、服部 宜裕、中島浩一郎
第 3 回広島肝癌治療研究会
2010 年 3 月 12 日 広島市
智之、東
悠介、山口
敏紀
(9) 施設の特徴とアピールポイント
1、 消化器領域のみならずあらゆる内科疾患を経験することができる。また他科疾患に
も触れる機会が多い
・ 他に総合病院はなく、救急車を含めた救急患者は必ず受診される。また患者は当
院で必ず診療を受けるという自覚が浸透しており、1 次から 2 次救急まで当院が
ほとんど対応している。
・ 外来診療が週 2 回(新患 1 回、予約 1 回)できる。
・ 全科当直制である。各科医師が必ず待機しており、みんな快く対応している。
2、 非常に働きやすい病院である。
・ 当科では上下間関係なく、皆で協力し合う環境で仕事をしている。
・ 他科医師との垣根がなく、相談しやすい。
・ 看護師、検査技師、放射線技師を含めたコメディカルのフットワークが軽い。
・ 全科当直制のため、当直回数が少ない(平日 1 回、休日 1 回)
・ 土日祝日は完全当番制であり、自由な時間を確保できる。
・ 遠くても車で 5 分以内の場所に住んでおり、緊急時に速やかに対応できる。
3、 多数の学会認定施設となっており各指導医・専門医の指導が受けられ、また多くの
学会発表を行っている。
・日本内科学会教育関連施設(2010 年度申請予定)
、日本消化器病学会認定施設
日本肝臓学会認定施設
日本消化器内視鏡学会指導施設
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