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Title 彙報 Author Publisher 慶應義塾大学藝文学会 Jtitle 藝文研究

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Title 彙報 Author Publisher 慶應義塾大学藝文学会 Jtitle 藝文研究
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彙報
慶應義塾大学藝文学会
藝文研究 (The geibun-kenkyu : journal of arts and letters). Vol.86, (2004. 6) ,p.65(310)- 98(277)
Journal Article
http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00072643-00860001
-0098
葉報
平成15年度文学研究科修士論文題目及び要旨
国文学専攻
〈対話〉の連鎖
一一中上健次『千年の愉楽』『野性の火炎樹』『奇蹟j 一一
あさの
うらら
浅野麗
中上健次が1980年代に発表した三作品、『千年の愉楽J 『野性の火炎樹』『奇蹟』
に登場する「オリュウノオノリという〈産婆〉の、「路地」および「仏」に対す
る認識の変化を析出し、その意味を考察することに主眼をおいている。中上研究
において、「オリュウノオパ」表象分析の成果は固定化されているが、その傾向
に対して批判的に関ることを論考の契機としている。
中上は、「オリュウノオパJ という視点人物を創出することで、「路地J をく被
差別部落〉の歴史を持つ場として設定し、具体的に叙述している。その際、なぜ
「オリュウノオパJ というキャラクターが必要であったのか?
また、彼女を視
点人物とすることで、〈被差別部落〉としての歴史を持つ「路地」をどのような
場として表象することが可能であったのか?
これらの問題提起に対応する分析
を、作品と同時代のく部落解放運動〉言説、あるいは初期〈水平運動〉言説と関
らせ、その差異に留意し、〈部落解放〉についての中上健次の「思想j の特異性
を導き出す手がかりを探った。
〈私〉・〈他者〉の行方一一『彼岸過迄』『行人』論
いしむら
きょうすけ
石村京祐
「他者とは何かJ という問題は、「他」がなければ「己」もないというような事
を言う迄もなく、我々が生きていく上でどうしても考えざるを得ない問題の一
つである。本論文は、その問題の答えを得る為の一つの手段として、激石の『彼
岸過迄』と『行人J というこつのテクストを用い、激石の描き出したく他者〉
とく私〉との関係!について論じたものである。
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この両テクストには、あらゆる人物と人物との交流が描出され、〈他者〉によ
って不可避的に変貌させられていくく私〉の姿が充満している。本論文では、そ
れらの人間関係の中から、敬太郎と彼を取りまく人物く第一章〉、須永と千代子
〈第二章〉、家庭の成員同士の関係〈第三章〉、一郎と二郎〈第四章〉という四つ
の人間関係に焦点をあわせ、その関係が、いかに互いを変質させているかの過程
について言命じている。
海辺の空間~海神山神論の一側面~
ば
かつや
那波克哉
古代文学における神来臨の観念には垂直方向と水平方向との混請がある。高天
原の成立や伝承の古層を考えていく際、垂直・水平それぞ、れの要素について整理
して押さえておく事が必要であると考える。本稿では『日本書紀』天孫降臨条に
おける「二上J という語に注目し、二上山や出雲かむなび、弥彦山といった聖山
の信仰の要素から海の民からの視線による信仰について論じた。さらに本土各地
の海沿いの巨岩や沖縄の御獄、立神といった信仰まで見ていくと、天孫降臨条に
おいて現理杵尊が「二上」を目指した意味を水平方向の要素として捉えて考える
ことができる。「二上」だけでなく、海の民にとっての海辺の空間というものが
どのような要素によって構成されているのかを今後さらに見ていく必要がある。
遷都に伴う環境変化の面から見る四季観
ひらかた
ゆか
平方優佳
「四季観の移り変わり」という大きな問題を研究するにあたり、環境変化の側面
からこれを見る試みの一環として、藤原京から平安京へと至る遷都に伴った変選
を軸に探った。手順としては、藤原京から平安京に至るまでの環境変化を追い、
次に実際の文学表現の変遷を、万葉集と古今集の四季の部にあたる箇所から分析
している。
我が国初の本格的な都城である藤原京から、現在も都市として残る平安京への
変遷は、風土の変化から見ても、人々の都と郊外に対する感覚の変化から見ても、
「四季観」という、日本文学になくてはならない感覚に、深い影響を与えている。
都定住による都会化は、本来自然と一体となって親しむことで生まれる季節観に、
「感じて親しむ」事から「見て親しむ」事へ比重を移す要因となった。つまり、
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郊外に出かけて自然を享受する直接的な自然との関わりの割合より、「都」とい
う一定の地から見たり、また邸宅内で四季の移り変わりを愛でる、といった感覚
が増えたのである。そこで、この論では特に都人達の四季観の移り変わりを、
「感覚」と「景観」と両方の視点で検討してみた。
日本語とタイ語における比験的な意味拡張についての比較研究
一一身体部位詞「背J 「口」を巡る表現を中心に一一
フォンクラチャイ・フ。ラウノ f ン
本研究では、認知言語学の観点から日・タイ語の「背J 「口」の比倫的な意味
拡張に関して検討した。考察した「背」「口 j に関する用例は、小説(近代・現
代)
・雑誌・新聞・辞書などから集めたものである。考察の結果、次のようなこ
と治宝わかった。
日・タイ語における「背J 「口」を含む表現は、メタファーとメトニミーによ
って多様な方向へ意味拡張されることが確認できた。意味が拡張していく際の方
向は大きく二つある。一つは「モノ」、他の一つは「人j への意味拡張である。
「モノ」への意味拡張に関して、日本語の「背」はタイ語より狭い範囲で拡張さ
れ、日本語の「口」はタイ語より広い範囲で拡張されるということがわかった。
日本語の「背」は物体部分詞→位置に基づく位置名調となるのに対して、タイ語
の「背」は物体部分詞→位置に基づく位置名調→前置詞というように発展し、そ
の物体部分詞がまた形状に基づく物体名詞になる。一方、日本語の「口 j は、物
体部分詞→位置に基づく位置名詞になるほか、身体部位「口」→物体部分詞→機
能に基づく物体名詞というように連続的に意味が拡張する。しかし、タイ語の
「口」は物体部分詞→位置に基づく位置名調→前置詞と発展するだけである。
両言語の意味拡張が異なる理由は、日本語には前置詞が存在しないこと、また、
日本語の「背」は形状・機能が働かないためだと考えられる。その一方、タイ語
の「口J は「口」を修飾する形態素および「口J との部分全体関係という制約が
あるからだと考えられる。文化的な基盤、「背J 「口」のイメージの違いもその理
由だと考えられる。「人J への意味拡張については、両言語にあまり差は見られ
なかった。
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中世における「香J
ふくち
あけみ
福地明美
文学と香りの関係を探る上で、国文学では「香道J や「香」というものは非常
に重要な存在であると言えよう。仏教伝来と同時に日本に香が伝わって以降、香
は時代時代に応じて遊戯性を高められ、現代における香道へと発展していくので
ある。本論では、香道の成立に大きな影響を与えたと目される三条西実隆と香と
の関わりについて、『実隆公記』より論じた。
また中世期の文学作品中に登場する香りに関する表現を収集・分析し、考察を
加えた。
西園寺実氏の和歌
むらやま
まり
村山麻里
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sto出への欲望一一一坂口安吾と戦後出版メディア
米井まや
『新潮』昭和二十一年四月号掲載の「堕落論」及び同誌同年六月号掲載の「白痴J
発表以降、それまでほぼ無名に近かった坂口安吾は、一躍文壇の寵児となった。
一方、同時期の出版界は、いわゆる「出版の自由」に後押しされるように、既成
出版社の復活や新興出版社の起業が著しくおこったが、その一方、原料不足によ
る紙不足は深刻であった。この不足を埋めるために出版社は、闇行為により紙を
獲得するという方法をとらざるをえなかった。一見好況に見えるこの時期の出版
界も内実は常に不安定な台所事情を抱えたものであり、それゆえ確実に売れるも
のを求める傾向は強かった。いわゆる「安吾ブーム」と言える状況は、こうした
出版界の思惑が多分に絡んだものと考えられる。
本稿ではこうした要請に対し安吾がどのような距離をとっていたかを作品を通
じ考察する。
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中国文学専攻
現代中国語“V上”の派生義に関する一考察
一一類義表現との比較より一一
はぎや
しょうこ
萩谷祥子
現代中国語で動詞に後置される“上”の派生義について扱った。先行研究の整
理、同義的関係になる結果補語“完”との比較、また反義的関係、同義的関係両
方の関係が現象としてみられる“下”との比較も行った。
台湾における「園語J をとりまく諸問題について
ごうだ
まさてる
合田政輝
台湾ではこれまで「園語J が絶対的な優勢言語であったが、近年の民主化への
動きと共に「園語j 以外の言語を復権させる動きが顕著になり、各言語の社会的
地位や関係に変化が生じている。しかしながら、依然として「園語」の台湾社会
における言語的優位性は変わる事なく他を圧倒し特権的地位を維持しており、各
言語が対等な地位にあるとは言えない。この状況に関して言語政策の観点から考
察を加え、同時に海外の事例も交えながら台湾における言語問題を分析して今後
の動向や課題を探り、言語の社会的復権への過程を考えてゆく。また一方で「園語」
が持つ可能性についても、将来台湾において「園語J が政府・現地住民にとってど
のような位置付けとなるのか、そしてそこに存在する問題点を検証してゆく。
英米文学専攻
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にしやま
あっこ
西山敦子
カーソン・マッカラーズの作品群の中には、トムボーイ(tomboy)とよばれる、
外見やふるまいに少年のような特性のある少女がしばしば登場する。本論では、
主に 1940年代の作品群に描かれたトムボーイをとりあげ、従来は両性具有的、あ
るいは両性の中間に位置している、と読まれてきたそのような登場人物のジ、ェン
ダー・アイデンテイティを再考察することを主眼とした。彼女たちは、まず社会
の中に異性愛主義を基盤としたジェンダーのシステムが成立することを認識し、
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その中で規範的とされる「女性らしさ」を模倣する。しかしマッカラーズ作品で
は、トムボーイによるこの模倣は常に「正しく j なされるのではなく、違和感を
伴うものとして描かれる。そのため、彼女たちのジ、ェンダー・アイデンティテイ
は規範的な女性らしさからも、また少年性からも離れた、常に何かになりつつあ
る(b配oming)可能性を持った流動的なものであると結論付けた。
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谷みゆき
分詞構文の意味について、構文が喚起する聞き手の認知、主要な構成要素であ
る現在分詞の特性、分詞句と主節の意味関係に関する考察に焦点を置いて研究し
た。分詞構文における分詞句は副調節に比べ、接続詞・主語・時制・法の明示を
形式上欠いており、その意味は一見して暖昧で不十分であるように感じられる。
しかし、分詞構文という構文を形成することにより、前景化-背景化、参照点構
造、ゲシュタルト認知を含む分詞構文特有の複合的な認知メカニズ、ムを聞き手に
促すことにより、文意の理解を可能にしている。分詞構文はその構文自体に意味
を持つが、その構成要素も構文の意味を形成する重要な要素であり、「同時性」
や「状態J を表す現在分詞の性質は当該認知メカニズムの働きを助ける要因とな
っている。また、分詞構文の意味拡張を通じて構文の多義性について触れ、構文
が語棄と同様に意味を担う重要な単位であり、複雑な意味構造を持つということ
を論じた。
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たぐち
あやこ
田口綾子
本論文は、先行研究が十分深く研究しなかった魔術師マーリンの特異な要素、
すなわち悪魔から継承した身体面、精神面の怪異性と、多種多様な魔術に着目、
当時の宗教書、百科辞典、科学書に記された怪物観、年齢観、魔術観の視点から
中世英語のロマンス(主に『散文マーリン j )におけるマーリン像を捉えている。
本論文は三章構成になっており、第一章で中世の怪物観と魔術観を論じ、第二章
では第一章を踏まえて、中世の価値観の文脈におけるマーリンの身体面、早熟な
精神面の怪異性と魔術の位置付けを考察する。第三章では『散文マーリン』のも
とになったロベール・ド・ボロンの三部作との比較を通じ、『散文マーリン』と
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いう作品の性格、この作品におけるマーリンの役割を明らかにすると共に、彼の
不可解な末路の意味を考察する。そして、怪異の魔術師マーリンが当時のキリス
ト教的価値観と完全には相容れぬ存在であったとの最終的な結論を導き出す。
仏文学専攻
ラプレーにおける folie 一一『第三之書J 第38章を中心に
かじろ
あや
上代
綾
言葉の羅列はラプレーの喜劇的技法の一つであり、規模の大小を問わず、全作
品に渡って展開される。本論では、『第三之書』の中心的テーマを内包すると考
えられる、第38章の「癒癒のブラゾン」を取り上げ、羅列の読解を試みる。
同時代の詩「ブラゾン j や、宗教典礼の連祷との類似を形式面において検討し
た後、楓癒トリブゥレを主題とし、言葉の羅列で表現されたパンタグリュエルと
パニュルジ、ユの「かけあい(ダイアローグ) J の流れを追うことによって、第38
章および『第三之書』全体のテーマとなる「狂気J が浮き彫りにされる。
キリスト教世界における「狂気/狂人j の受容を概観し、「賢い愚者」に代表
されるルネサンス期特有の狂気の概念を、エラスムスの『痴愚神札讃j のテーマ
および文章作法とともに比較検討することによって、至上の拭癒トリブゥレの作
品における役割が見えてくる。
『失われた時を求めて』における虹のフイギ、ユール
やまもと
わかこ
山本稚子
『失われた時j には随所に虹色のイマージュが散見されるが、これは『ジ、ヤン・サ
ントゥイユ』には用いられていない。本稿の目的は作者がどの様な経緯で七色のモ
チーフに着想を得、この些細なディテールにどんな機能を持たせたのかを探る事
にある。第 I 部ではラスキン翻訳時代に光をあて、ターナーの虹を初めとするラ
スキンからの影響に霊感の源を求める。続いて『サント・ブーヴに反論する J 執
筆時代を考察し、カブールの風光やボードレール『月の悲しみ』、ガラスを着想
源として取り上げるが、ガラスによるプリズムが物語の裏にあるノアの方舟神話
を形成している可能性を指摘する。第 E 部では物語中虹のフイギュールが幼年期
の幸福の象徴である事、常に暗色と対照をなして現象する事、女性登場人物に虹
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の女神イーリスのイマージ、ュを読み取れる事を指摘した上で、七色のモチーフを
芸術からの一種の呼びかけ、芸術への架け橋として位置付ける。
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o (ポール・クローデルと能)
にしの
あやこ
西野絢子
20世紀の劇詩人、ポール・クローデルは駐日大使時代( 1922-1926)、伝統演劇
「能」に出会った。東洋の神秘的な仮面劇は、象徴派のカトリック詩人の目にど
う写ったのだろうか。本論はクローデルが能をどのように解釈し、またその体験
が彼自身の作品にどのように影響したのかを探る。ワグナー以来の「全体芸術J
論を追究していた詩人は、能を「音楽、詩、舞が調和して成り立つ総合芸術」と
捉え、理想論の実現を見出した。第一部では印象記を元に観察眼の拡がりを検討
し、試論「能」にまとめられた詩人の能の定義を探る。第二部では「クリストフ
アコロンブスの書物」「火刑台のジャンヌダルク j における、クローデル的に変
容した能の影響を探る。具体的に劇の構成要素を抽出し検討すると、詩人が発見
した能の「調和j と「逆説j の美学は、クローデル的「全体演劇J に生まれ変わ
っていることがわかる。筆者はその変容の技に、クローデjレの文学宇宙の浸透を
みている。
Baudelaire がPoe に読んだ、もの
一一ピエロとカリカチュールのイメージを中心として一一
おぜき
なおこ
小関直子
本論では、まずボードレールがポーを発見する以前に、当時斬新な表現様式で
あったカリカチュールが、彼の相対的なものの見方に基づく美意識や芸術観に最
もよく適合するということ、及びピエロという存在が、彼の理想とする芸術家像
の一表象であるということ、の双方を認識していたことに注目し、ボードレール
におけるその重要性を確認する。その上で、ボードレールによる 18年間に E るポ
一作品の翻訳という作業は、「カリカチュリスト・ボードレール」が理想の「ピ
エロ・ポー j に施したリメイクという創作作業であったと捉え、その裏付けを試
みる。その過程でボードレールにとっての創作とは、「作者でありつつも読者の
立場から創作する j という相対性をもったものであることを示し、ボードレール
文学における「読み」の機能が占める複雑さとその重要性を探る。
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1-
独文学専攻
ラーヘル・ブアルンハーゲンの現世的世界観
一一ドイツ・ユダヤ人女性の精神的支柱として一一
えのもと
けいこ
榎本恵子
17世紀末から 18世紀初頭にかけてベルリンで花開いたサロン文化の担い手とし
て知られる、ユダヤ人女性ラーヘル・レヴイン(ファルンハーゲン)〔 Rahel
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: 1771-1833 〕。彼女はしばしばドイツ社会への同化のため
にユダヤ出自を忌まわしく感じていた、同時代のドイツ・ロマン派のユダヤ人女
性と同列に位置づけられてきた。しかしラーヘルは、ゲーテやその作品との深い
関わりによって、スピノザに発する現世的な世界観を自らのうちに確認し、ユダ
ヤ出自も生の豊富化としてとらえられるようになる。そのようなラーヘルのユダ
ヤ人としての自己肯定は、同時代の他のユダヤ人女性と一線を画し、彼女の精神
は戦後の政治哲学者で同じくユダヤ出自であるハンナ・アーレントをはじめとす
る、反ユダヤ主義とアイデンテイテイ問題に直面した後世のユダヤ人女性たちに
大いに受け継がれることとなった。
中世ヨーロッパにおける「白鳥の騎士J 物語の変容
一一一”Lorengel“を中心として一一一
あいだ
もとこ
曾田素子
本論文は中世のドイツやフランスで成立した、「白鳥の騎士」主題の騎士文学
諸作品の典拠、影響関係を中心に論じたものである。中世ヨーロッパにおいて広
く伝播していた「白鳥の騎士j の物語は、ケルト神話中の白鳥への変身語と共通
するモチーフを備えた説話形式から宮廷文学へと姿を変えていった。 12世紀、物
語はフランスの十字軍武勲詩に組み込まれ、 Godefroi d
eBouillon の祖先の出自を
説明する史実的性格を付与された。 13 世紀に入ると「白鳥の騎士j は Wolfram
vonEschenbach によって P紅zival“に取り入れられ、ここで聖杯伝説と結び付けら
れたのである。これによりドイツ特有の系譜が誕生し、「Parzival の息子J として
の「白鳥の騎士j が後代に継承されていく。また、「白鳥の騎士j 物語の系譜に
属する作品の一つである 15 世紀後半に成立した”Lorengel“を特に取り上げ全訳を
試みた。更に写本ごとの相違点を踏まえつつ、”Lorengel に関係している史実や
他のArtusroman諸作品との関係、後期中世に台頭しつつあった市民階級の影響な
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8
5
)
どを成立と伝承史の観点から検証し、作品の保守性と革新性を探った。
18世紀異教崇拝とヴインケルマン
一一古典主義におけるロマンティシズム一一
すずきみかこ
鈴木美香子
ヴインケルマンの著書『絵画および彫刻におけるギリシア美術品の模倣につい
て j (1755 )及び『古代美術史』( 1764)は同時代の人々に類稀な熱狂をもって迎
えられた。しかし、歴史を一瞥すると理解できるように、ヴインケルマンの姿勢
と彼の業績は 19世紀に至って急速に古臭いものとなり、全く顧みられなくなる。
当時の学問全般の特徴であり、ヴィンケルマンの著作もまたそれを拠り所として
いる「人間学的な情熱」の衰退がその原因の一つである。本論文はヴインケルマ
ンのアクチュアリティをこのような 18世紀的な文脈に位置する彼の姿勢や業績に
見るのではなく、むしろ彼が意図しなかったロマンテイシズムという点に求めた
ものである。また同時に、 18世紀において広範囲に確認される原始主義および異
教崇拝的動向とヴインケルマンとの関連を明らかにすることを試み、彼の「古代
ギリシア」のメタ歴史的特質を浮き彫りにした。
(
2
8
6
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2003年4 月一一2004年3 月
会員業績
国文学
いしかわ
石川
とおる
透
・『慶慮義塾図書館蔵
図解御伽草子』,慶慮義塾大学出版会, 2003年4月
・『室町物語影印叢刊 12 ・諏訪の本地J ,三弥井書店, 2003年6月
・『奈良絵本・絵巻の生成J ,三弥井書店, 2003年8 月
・『慶麿義塾大学蔵絵入り写本解題図録J ,奈良絵本・絵巻国際会議
2003年8
月
・『奈良絵本・絵巻解題図録j ,奈良絵本・絵巻国際会議, 2003年8 月
・『室町物語影印叢刊 13 ・住吉物語J ,三弥井書店, 2003年9月
・『室町物語影印叢刊 14 ・大仏の御縁起J ,三弥井書店, 2003年 12 月
・『室町物語影印叢刊 15 ・花鳥風月 J ,三弥井書店, 2004年3 月
・『古典資料稀本叢書卜伊勢物語古註J ,瑞木書房, 2004年3 月
・「浅井了意筆『難波物語』等についてJ ,『塞文研究』第84号(慶慮義塾大学妻
文学会) '2003年6月
・「聖徳寺蔵浅井了意資料についてJ ,『古典資料研究』第7号(古典資料研究会),
2003年6月
・「同筆同一作品の奈良絵本・絵巻」,『奈良絵本・絵巻研究』第 1 号(奈良絵
本・絵巻国際会議) '2003年9月
・「新出奈良絵本『にんらん国』について一附解題・翻刻」,『古典資料研究』第
8号
2003年 12月
・「かぐや姫の絵」,『三色旗』第669号(慶麿義塾大学通信教育部) '2004年 1 月
・「絵本における子どもたち J ,『文学のこどもたち』(慶麿義塾大学出版会),
2004年2月
・「同筆同一作品の絵巻」,『むろまち』第8集(室町の会) '2004年3 月
・「物語研究27
文正草子特大縦型
J ,『聖筆』第 97号(書道研究聖筆会),
2003年4月
・「新刊紹介楊暁捷著『鬼のいる光景
『長谷雄草紙』に見る中世J ,『国文学
- 88 -
(
2
8
7
)
解釈と鑑賞J 第73巻第4号(至文堂) '2003年4月
・「古典文庫・吉田幸一氏への感謝J ,『文集吉田幸一先生敬慕』(古典文庫会員
有志一同) '2003年4月
・「物語研究28-徒然草-J ,『聖筆』第98号, 2003年5 月
・「『熊野の本地j 翻刻j ,『古典資料研究』第7号, 2003年6月
・「慶麿義塾図書館蔵『ふせや J 解題・翻刻J (迫村知子と共),『古典資料研究』
第7号
2003年6月
・「物語研究29一十二類歌合-J ,『聖筆』第99号, 2003年6月
・「太宰府天満宮の物語草子(十四)一霊安寺御霊大明神略縁起-J ,『飛梅』第
127号(太宰府天満宮社務所) '2003年6月
・「絵画における心の解明とデータベス化J ,『平成 14年度COE プログラム成果報
告集.], 2003 年6月
・「物語研究30一平家物E吾ーJ ,『聖筆』第 100号, 2003年7月
・「絵入り写本・絵巻展j ,『絵入り写本・絵巻展.] (三田メデイアセンター展示
委員会) '2003年8 月
・「物語研究31-源平盛衰記-J ,『聖筆』第 101 号, 2003年8月
・「『鉢かづき J 翻刻J ,『奈良絵本・絵巻研究j 第 1号, 2003年月
・「物語研究32-赤栴檀弥陀尊像造立之縁起-J ,『聖筆』第 102号, 2003年9月
・「太宰府天満宮の物語草子(十五)一安楽寺天満神御縁起-J ,『飛梅』第 128
号, 2003年9月
・「物語研究33-七宝縁起-J ,『聖筆』第 103号, 2003年 10月
・「物語研究34-狗張子-J ,『聖筆j 第 104号, 2003年 11 月
・「シンポジウム
コンピュータ国文学
共),『第8 回シンポジウム
出版とアカデミズム
J(相田満等と
コンピュータ国文学講演集』(国文学研究資料
館), 2003年 11 月
・「中世庶民文学j ,『日本史文献事典』(弘文堂) '2003年 11 月
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・(書評)フラナリー・オコナー『フラナリー・オコナー全短篇(上・下巻) l
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・(書評)ジョン・グリシャム『ベインテッド・ハウス J ,共同通信社, 2003年
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・(書評)海老根静江・竹村和子編著『かくも多彩な女たちの軌跡J ,『週刊読書
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・(エッセイ)「ニュー・エイジ登場J (4 回連載),『週刊読書人J, 2003 年6月 13
日号(第3面) '6月 27 日号(第3面) '7 月 11 日号(第3面) '7 月 25 日号(第3面)
・(エッセイ)「You G
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・(共著)『文学の子どもたち j ,慶麿義塾大学出版会, 2004年, 107-126頁
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・(共著)『アーテイスト&ディスク・ファイル・シリーズ 1 :YESJ ,ストレン
ジ・デイズ, 2003年9月
・(共著)『アメリカ研究入門[第3版Jj ,東京大学出版会, 2003年 10月
・(共著)『芥川龍之介新辞典J ,翰林書店, 2004年 12 月
・(共著)『レイ、ぼくらと話そう一一レイモンド・カーヴァー論集J ,南雲堂,
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・(共著)『それでもわたしは戦争に反対しますj ,平凡社, 2004年3 月
・(共著)『文化アイデンティティの行方J ,彩流社, 2004年3 月
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2004年 1 月号(特集:マトリックスの思想),青土杜, 2004年 1 月, 180自 188頁
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・(書評)読書日記一一慶真希『量子館殺人事件』ドン・デリーロ『コズモポリ
ス J ,「毎日新聞 J, 2004年3 月 22 日付, 7頁
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・(解説)キム・スタンリー・ロピンスン『南極大陸J ,講談社, 2003 年 12 月,
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メリカ, 101 分;日活, 2003年)*大串尚代との公開対談を収録。
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独文学
さかぐち
なおふみ
坂口尚史
・「ワイマル共和国の診断書一一ハイリビ・マンのエッセイ集『七年j について
一一」,『研究年報』第 20号,慶慮義塾大学独文学研究室, 2003 年3 月 31 日,
111-124頁
佐藤茂樹
・(共編著)『比較文化をいかに学ぶかJ ,明石書店, 2004年3 月, 44-59頁
・(翻訳)ヴイルヘルム・デイルタイ「想像力と視覚現象j ,関東学院大学文学
部『紀要』第99号, 2003年 12月, 228-242頁
- 78 -
(
2
9
7
)
塚越
敏
・(翻訳)ライナー・マリーア・リルケ「マルテ・ラウリス・ブリッゲの手記」,
未知谷, 2003年, 365頁
・(翻訳) R
. M.
リルケ/H. V. ホープマンスタール「文芸書簡j ,文化書房博
文社, 2003年, 233頁
なかやま
中山
ゆたか
豊
・「ドイツ語新正書法§ 34の問題J ,『義文研究』第84号, 2003年6月,ト 16頁
・「ドイツ語新正書法は受け入れられたか? J ,『慶臆義塾大学日吉紀要
語学・文学』第37号, 2003年 11 月, 25・37頁
(
2
9
8
)
- 77 -
ドイツ
平成 15年度文学部文学科卒業論文題目
国文学専攻
藤原茂樹担当
「カゲj 考-古代における「カゲj の多様性と魂一
大内享子
万葉三九 O 九~三九一三番歌における解釈の二重性
加藤己幸
菟原処女考一高橋虫麻呂『見菟原処女墓歌』を中心に一
土屋千尋
大津皇子謀反事件について
土居
「ムスヒの信仰J
森
綾
陽香
川村晃生担当
理想社会への道
池上雄介
斎藤茂吉『赤光』における「赤」
加藤直輝
日本型「パーク・ライフ j の歴史的変遷について一上野・浅草・日比谷を例として一
渋谷梨穂
道元の和歌と自然
龍谷みどり
特攻隊に見られる日本人の死に対する美意識
永野聡司
生と死の思想-西行・長明・兼好一
長橋瑞季
知識階級の誕生と近代文学の禁明
中村知子
ゆっくり生きる方法
三橋真紀子
古都京都の音風景における、日本文化の再定義
山本裕補
佐藤道生担当
「囲碁と賭博」~囲碁にみられるもう一つの側面~
大竹重信
岩松研吉郎教授担当
井上良夫と日本探偵文壇史
秋元秀樹
『細雪』の女たち~病と妙子を中心に~
石毛裕子
首都圏を取り巻く方言事情一〈新方言〉を考察する一
石田
正治百首における式子内親王の四季歌
黒津美香
- 76 -
智
(
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9
9
)
本居宣長の古道観に関する考察
坂本尚之
伏見院御集における感覚の融合と思想
佐々木綾子
施j畢龍彦『高正親王航海記j 論一思想、からみた構造の考察と再評価への序一
鈴木綾ー
隅田川物の形成と発展
東j畢俊秀
文学に描かれた明治の女学生について一堕落した女学生一
山口ひろ美
石川透担当
『平家物語』と『剣巻』の万剣
石井健博
リアリティと幻想性一村上春樹の文学の変遷一
河内未土
文学と絵にみる相撲
桐原知子
関場武担当
Mr.Children桜井和寿のラブソングにおける詩の基本構造とその展開池田
幸弘
吉川英治『新・平家物語j から筆者の戦争観・人生観を探る
江黒拓馬
テレビのチカラ~影響力とテレピのこれから~
大山智由貴
松尾スズキの悲劇と親切
樫阿佐弥香
宮津賢治と音楽
亀丸あゆみ
村上春樹論-初期三部作を中心に一
里見直人
芥川龍之介の児童文学
関
童話文学と教育
中本順也
インターネットとハイパーテキストは文学をどう変えるか
洞口真由美
直美
中国文学専攻
史鉄生について一一イ乍品の中心的主題について
言午
高行健に対する中国政府の批判の非妥当性について
佐藤友紀
二十世紀中国アニメーションの変遷
富田名恵
黄春明と郷土文学
西端彩
珍
『今古奇観』と「和刻三言」の作品選択についてーーその流行の理由を探る
鳥海奈都子
(
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現代日本社会における古代中国思想書『韓非子』の有効性
吉岡美奈
英米文学専攻
ジョン・スカヒル担当
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仏文学専攻
牛場暁夫担当
自伝と小説のあいだで一一フローベールの
自伝的初期作品を読む一一
j度遅龍郎
レーモン・ルーセルは覗く一一一隠された謎をめぐる考察一一
小野山要
自然がもたらす無味乾燥と自由への帰還
後藤奈保子
カミュの小説における身体
中津秀之
「にんじん」と 19世紀フランスの家族
重松弦太郎
ブルーストの文学水/夢/顔/母/時
森
義行
片木智年担当
ボーモン夫人「美女と野獣J にみる教育と結婚~フランス民話との比較を通し
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岡田美穂
「色」~フイリップ・ソレルス「公園」にみる~
鹿内
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若者世界における、イエイエ・アイドルの盛衰からみた社会一一1960年代のフラ
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鈴木卯衣
時代と社会が求める「眠り姫J と王子の関係一一グリム童話・ペロー童話・デイ
ズニー映画・
「本当は恐ろしいグリム童話J 内に見られる眠り姫と王子の関係
の差異一一
細田浩司
メーテルリンク『青い鳥』論
蓬田理保子
ノてレエとフランス
野村麻衣
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(
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)
「美女と野獣」パラの花からの考察
岩本
彩
川口順二担当
パリーーその美しい街並みに関する一考察
第二帝政下のパリ大改造計画を原点として
宇津宮紗帆
フラングレの氾濫
小津幸恵
ことわざに見る日本とフランスのジェンダー観
菅谷
シャネルの人生とその時代
仲尾友吏
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e フランス人は新聞に何を求めているか?
中西恵美子
日本とフランスの比較~言語を通じて~
中山
薫
知子
VACANCES··· …フランス人がヴァカンスを楽しむ理由と日本人がヴァカンスを
取れない理由
奈ラ原夏子
翻訳一ーその理論と分析一一
額賀康宏
サルトル演劇におけるノンパーパルコミュニケーション
林
ワインは語る
上野実香
喜之
鷲見洋一担当
フランス革命期における「祭典J についての考察
後藤
舞
カリブ海出身の女性作家マリーズ・コンデとカリブ海文学について
瀬木優香
ジョルジ、ユ・パタイユ『不可能なもの』について
中川真知子
ルソー『エミール』の教育論に関する一考察~「公教育J と「私教育J の間で
野村諭嗣
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rITristana 比較論
小松
紫
記憶と写真
平井梨絵
『ブルボンヌの二人の友J における「友情」のテーマについて
山田裕規
荻野安奈担当
宮崎駿とサン=テグジ、ユペリー一『紅の豚j は宮崎版『星の王子さま』一一
幸正沙矢香
ファプリオと中世の笑い
内藤恵介
ボーヴォワールの目指した女性解放
堀萌
(
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4
)
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増田絵里子
遺言として読む「星の王子さま J
教養小説としてのサド一一姉妹物語『美徳の不幸』
『悪徳の栄え』一一
松本怜子
運命との闘い一一アルベール・カミュ『不条理三部作j を分析する一一
渡辺一平
マルグリット・デュラスの「愛の最終章j について一一一ヤン・アンドレアとの出
会い、愛と創作活動、そして別れ
「悩める演劇人
アントナン・アルトー j
葛谷昌教
黒岩晴香
『恒吐』と『異邦人』における根本的な差異についての考察一一カミユニサルト
ル論争の違和感は何か一一
小山太一
ムルソーとその視線について
松田和也
M ・デユラスのテクストにみる帰属の問題
伊藤由理恵
小説「椿姫」とオペラ「La Traviata」の比較
稲田恵未
「お菓子の地位についてj
勝美友香子
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sSEMPE-amessreurs にみる人間愛
木内映代
詩篇『恋の過ち I 巻』のなかで“さ迷う
小池美穂
宮林寛担当
ノ T リの明かり一一一ガス灯の時代を中心に
ドゥルーズにおける「革命J の問題
太田愛子
神月
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立仙順朗担当
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大河内貴子
性急さと忍耐一一プランショ試論
川野貴子
カミュ『異邦人』論
田中邦彦
完全五度~マラルメとドピュッシイ~
萩原
隆志
映画の音、構造論的アプローチとその問題一一ロベール・ブレッソン『抵抗』を
聴く
左海穣
小説『眠吐J におけるサルトルの二重性と観念性についての考察
庄本廉太郎
「未来のイヴj とグノーシス主義
鷲尾貫太
- 70 -
(
3
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5
)
独文学専攻
和泉雅人担当
幻想としての時間と貨幣
中島三保子
カフカの『審判』におけるナラテイヴ構造とモンタージ、ユ理論
寺田雄介
バッハにおける建築学的構造一一数学的構築性についての考察一一田中里奈子
毛髪の象徴学一一民間信仰・伝承テクストにおける毛髪の魔術性
古閑
淑江
文系学生のためのメディア・リテラシ一
吉田将志
水象徴の象徴機能分析~構造主義的方法論による神話・伝説・説話・童話の研究
仲村美帆
大宮勘一郎担当
カフカについて
尾野辰平
DasKathchenvonHeilbronn に関する文
平野順子
斎藤太郎担当
シャミッソーの『ベーター・シュレミールの不思議な物語J について
一一影の喪失の意味一一
穴吹笑美
『フ守リキの太鼓』に見る 1939年のダンツイヒ自由市
江面快晴
柴田陽弘担当
ルドルフ・シュタイナーとミヒヤエル・エンデ~現代日本の教育における考察と
反映~
大穂未生
ナチス政権を支えた人々
木内真希
エンデの作品からみる貨幣観とファンタジーの意義
対馬
『ロビンソン・クルーソーとその時代的考察J
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中山豊担当
ヨーロッパにおけるドイツ語の地位
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現代ドイツ語の「文J の構造一一構成素、語順の制約、および文型に関して一一
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(
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- 69 -
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多言語国家スイスの言語事情一一ドイツ語圏における方言と標準語の関係について
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平成十五年度喜文学会決算報告
4ヌ
入
前年度繰越金
6
,
3
0
1
,
2
6
2
補助金
1
,
7
0
8
,
0
0
0
学会誌刊行補助金
6
5
0
,
0
0
0
学生会費
2
,
9
0
0
,
0
0
0
通信学生会費
8
0
,
0
0
0
塾内会員費
5
4
0
,
0
0
0
一般会員費
3
4
5
,
0
0
0
雑誌売り上げ
3
0
,
0
0
0
預金利息
36
収入合計
1
2
,
5
5
4
,
2
9
8
支
出
印刷費
第 84号
1
,
8
5
1
,
7
3
1
第85号
1
,
9
6
4
,
1
3
0
小計
3
,
8
1
5
,
8
6
1
事務用品
3
4
,
5
5
2
コピー代
1
5
,
5
7
9
会合費
3
0
4
,
8
7
0
講演会費
6
2
,
5
0
0
通信費
1
8
9
,
1
6
5
人件費
4
2
4
,
8
0
0
諸雑費
2
,
1
0
0
支出合計
4
,
8
4
9
,
4
2
7
次年度繰越金
7
,
7
0
4
,
8
7
1
(
3
0
8
)
- 67 -
平成十五年度活動報告
05 月 7 日(水)
委員会(春学期)
午後 12:10 ~ 1:00
06 月 4 日(水)
委員会(臨時)
午後 12:10 ~ 1:00
・ 6 月 5 日(木)
文学部会議室
文学部会議室
講演会(独文学)
「学問言語のメタファー J
講師:ゲルト・マッテンクロット(ベルリン自由大学教授)
司会:ヨーゼフ・フュルンケース(本塾教授)
16:20 ~ 17:50
・ 6 月 18 日(水)
於三田キャンパス 145番教室
喜文学会総会・研究発表会
司会:佐藤道生(本塾教授)
・巽孝之(本塾教授)
張宜樺:芥川龍之介におけるく御伽噺〉一一一「魔術J の構成をめぐって
吉永壮介:鐘山と蒋山一一蒋子文と孫鐘の伝説による山名改変について
吉村創:現代ドイツ語における動調修飾要素とじての「開始J 表現について
中垣恒太郎:マーク・トウェインの世界旅行一一Following t
h
eEquator を中心に
築山和也:ユイスマンスの{delectatio m
orosa)
16:40 ~ 18:00
於三田メディアセンター地下一階
07 月 2 日(水)
委員会(臨時)
010月 3 日(水)
委員会(秋学期)
012月 19 日(金)
シンポジウム
AV ホール
「“Wish youwerehere!”一一ヨーロッパ文学と旅」
司会・講師:松田隆美(本塾教授)
講師:柴田陽弘(本塾教授)
小倉孝誠(本塾教授)
坂田幸子(本塾助教授)
14:40 ~ 18:00
於三田北館ホール
- 66 -
(
3
0
9
)
義文学会委員一覧
(平成十五年度)
本部委員
委員長
岡
晴夫
事務長
石川
編集
渋谷誉一郎
会計
平田栄一朗
庶務
片木智年・大串尚代
透
専攻委員
編集
企画
国文
佐藤道生
中文
渋谷誉一郎
山下輝彦
英文
河内恵子
壁
独文
平田栄一朗
大宮勘一郎
仏文
卑村
傑
荻野安奈
秘書
深瀬有希子
藤原茂樹
福地明美
川島建太郎
ζJ
(
3
1
0
)
O
/
孝之
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