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1. 特養における看取りの流れ 2.看取り介護の目的 3.看取り介護の
2.看取り介護の目的 看取り介護の目的は、ご本人が最後まで尊厳を保ち、安らかな気持ちで生きることができるように支援すること です。たとえ回復することが期待できない状況でも、残された時間、今日一日を、身体的にも精神的にも、ご本人 にふさわしく送れるように支援することです。また、ご家族の気持ちを理解し、支え、悲しみや苦しみを分かち合 うためも支援をしていくことです。 この内容にそって個別のケアプラン 3.看取り介護の具体的方法 今回のテーマ:特養における看取り NO.1 20 年度の部門目標としてみなとの園の看護は「看取り介護の実践」をあげて、年2回の勉強会を 行いました。 人間の死に直面することは普段あまりないことで少なからずとも 怖い と感じる人はいると思 います。また夜勤で不安を抱えながら介護したこともあると思います。 みなとの園でも年間10人前後は退所される利用者がおり、そのうちの約半数は施設で看取ってき ました。これからも住み慣れた施設で安らかな「死」を迎えたいと希望される利用者に対して私た ち職員はどのようなことをしていったらいのかまとめてみました。 ①清潔を保つ ⑤呼吸の安楽 ②不動による苦痛の解除 ⑥経口摂取 ③不作為による廃用症候群の予防(褥創予防) ⑦尊厳ある排泄(オムツはずし) ④関節変形拘縮の予防 ⑧家族へのケア *大田人史監修「終末期リハビリテーション」莊道社 2002 より 4.看取り介護の共通認識 看取り=日常生活のケアの延長 看取り介護は日常生活の延長線上にあると捉えた上で、日々の日常ケアの充実を図ります。 2. その人らしい人生の最後を迎えられるよう、ご本人とご家族が残された時間をゆったりと過ごすための支 援をします。 看取り期 ・施設(人)に ・一時的な健康状 ・普段の生活と異 終末期 慣れ、生活を 態低下があって なる身体的兆候 再構築 も回復 ・身体機能低下 ・回復が見込めな い健康状態 ・身体的な衰弱 ・意識レベルの低下 3. 死後 低下期 死亡時 安定期 重篤期 入所前の生活 入所・適応期 送る 看取り≠死 1. 1. 特養における看取りの流れ ・自分らしい生活を を作成しケアを提供していく 認知症で意思が伝えられない方、ご家族が遠方のために訪問してもらえない方、このほか様々な事情で施 設において人生の幕を閉じようとされる方の充実した最期の日々のためにも、できる限りの支援をします。 4. ご本人、ご家族と「死」の話題をはぐらかすことなく、共に残された時間を大切にします。 5. 看取り介護計画はご本人ならびにご家族の意見や思いを含めて作ります。 6. 時間経過や症状変化に伴い、ご本人、ご家族の思いが揺れ動いた場合にも、いつでも思いを伝えられるよ ・不活動、等 うに、ご本人、ご家族とのコミュニケーションを怠らないようにします。また「同意書」によりすでに意 思が確定したものと考えないようにします。 ・グリーフケア ・死後の処理 ・死亡確認・医師等への連絡 ・最期の時の確認 ・死を迎える環境作り ・介護する家族のケア・帰宅希望も考慮 ・満足する死を迎えることを援助 ・本人・家族の死の迎え方に関する希望を確認 ・病状や予後の説明、看取りのケアプラン立案 ・的確なアセスメント ・看取り期の判断 ・信頼関係作り︵本人や家族と︶ ・死の準備教育 ・残存機能活用 ・日常の健康管理・維持・増進 ・職員と知り合う時期 ・適したケアプランの立案 ・施設の方針などを説明 7. 予測されない状態の急変などがあった場合は、医療機関に搬送することがあることをご本人やご家族にも 伝えます。 8. ご家族が遠慮や気兼ねをしないで済むような配慮を行うとともに、職員もご家族ができるだけ係われるよ う支援します。 <おわりに・・・> 特養における看取りには、 何か特別なことをしなければいけない ということではなく、ご利用者 によりそって話を聞くだけで十分に役割を果たせると思います。 終末期による体力の衰弱を日々見ていくことはつらいものですが、精神的な不安や痛みをとりのぞくこ とがご本人には一番必要なものではないかと考えられます。 看取り期はあくまでも日常生活の延長であり、今までと変わらない生活を支援していくことが私達の目 ご遺体に現れる ケアの質 標ではないか思います 文責 樋口孝代