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ワインの品質とフェノール化合物 - 日本ブドウ・ワイン学会
. J ASEV Vo . 7 , 1 No.l . npJ ( 1) 69 ワインの品質とフェノール化合物 横塚弘毅* Wine ytilauQ and Koki • The etutitsnI Compounds YOKOTSUKA本 10 ygolnE ytisrevinU . 1 cilonehP Kolu and erutlucitiV ,Y amnashi ,Y aman α ihs 40 はない)は口中の感覚で,唾液中の糖タンパク質が一軒z ワインにおけるフェノールの重要性 の収倣剤である渋み物質,タンニンによって不溶化さ 天然のフェノールの多くは二つ以上のフェノール性水 れ,唾液の粘性が減少し,口内表面の滑らかさを火ーわせ 酸基をもっ,いわゆるポリフェノールである.ワイン るために起こる現象である 6)7) タンニンの重合!立は背 フェノールもまた例外ではなく,ほとんどすべてのフェ 昧や渋み,またタンパク買との反応性に深く関わってい ノールはポリフェノールで,以前からタンニン物質とし る.重合度が低い(分子サイズの小さな)フェノール化 ピンク ,1 , J U白色などの色調や 合物はあまりに小さいので反応性が弱く,一方高度に重 苦味や渋みなどの呈昧の追いで代表されるワインの多様 合したタンニンは分子サイズが大きすぎて不溶化する 性の大部分はフェノール化合物に由来する. か,あるいはタンパク分子と適合せず結合を起こさな て知られてきた.赤,白, .におい'のあるフェノールもワインにごく少量存在 い.最大の渋みは中間的なサイズのタンニンから生ま するが,ほとんどのフェノールはにおい成分ではない. れ , テトラマーが最も強い渋みをもっ 7)-9) フラボノイ すなわち,ワインを木栂内で発酵したり,貯蔵したりす ドダイマー(プロシアニジン B) は渋みをもち, るときを除いて, ク質を沈殿させる最小の単位であり )3 2) 希で, ワインのにおいに直接寄与することは タンパ これ以上の分 フェノールがワインの品質に直接関与するのはそ 子サイズのものをタンニンと呼ぶ. タンニンとタンパク のフレーパー,色調及び濁り1) -4) の面である.フレー 質との結合の程度はタンパク質分子のサイズにも影響さ ノぜーは,口中におけるにおいや味で構成される総合的な れ 1)-3) ものであるが, 大の凝集を生む. ワインの味とフレーパーを明確に区別す るのは難しい.苦味と渋みはフェノールがワインのフ 両者の物理的,化学的な性質が適合したとき最 苦味や渋みの程度は, ワインを飲むときの温度に左右 レーパーで果たす最大の役割である. これらは大抵の場 される.温度が低いとき,より強く苦味や渋みを感じる. 合同時に感じられ,相互に関連している.苦味や渋みは 例えば, 酸味と密接に関連し,ワインの酸味が少ないと容易に識 き. 01 0 C では十分なコクと強い渋みに. 81 0 C では柔軟で 別できる.しかし,ワインの pH ( . 28. 4) 0 スムースな味に. 2 0C ではホットで薄い味に感じられ ではフェノー 同じ赤ワインを 01 . C 81 . C 2 C で飲んだと 0 0 0 ルの水酸基はイオン化せず,またフェノールはカルボキ る) 01 シル基をもたないので酸味や塩昧に直接に関与すること くでサービスされるという理論的根拠の一つになってい はない ) 5 る. 苦味はブドウ果汁中のフェノール酸や果皮・ 種子から溶出したフラボノイドタンニンからも生じる 我々が,ワインをグラスに;主ぎ,まず初めに評価する が,渋みは主として後者に由来する.渋み(本当の昧で '山梨大学発酵.化学研究施設(干 4 0 これが,多量のタンニンを含む赤ワインは室温近 のは,ワインの外観である.白ワインの黄色,黄金色, 山烈県甲府市北新 1 丁目 31 ) 1 ηJ . J ASEV Jpn. Vo . 7 1, NO.l ( 1) 69 ルト法等で全フェノール量を測定しておけば, 亦やロゼワインのピンクや赤色は,消費者を最初に魅了 フラボノ するファクターであるが,その主役をつとめることがで イドと非フラボノイド型フェノールの含量を知ることが きるのはフェノールだけである.フラボノイドが酸化さ できる 17) 表 lに示すように,赤ブドウのフェノール含量の平均 れると高分子ポリマー(タンニン)となり,フェノール 自身が沈殿を始め,またそれらは重酒石酸カリウムやタ 631 は5 ンパク質などと結合し,混濁を形成し,沈殿す る 1)-3) 1)-13) 白 ブ ド ウ の そ れ は 3893 2 mgkg- I (本稿では全て没食子酸換算で示す)) 81 , mg kg- I である 8) 大 部 分 の フェノールは種子と果皮にあり,赤ブドウでそれぞれ約 63% と 33% ,白ブドウで 71% と 23% で,ジュース中に ワインフェノールの起源 は 2-5% が存在する程度である ) 8 ワインフェノールは,フラボノイド型と非フラボノイ 白ブドウを圧搾した後,すくに流下させ(フリーラン ド型フェノールとに大別される.ワインの色やフレー 果汁),清澄化したジュースからつくった白ワインは最 ノ〈ーは, も全フェノール含量が低く, 50-350 これらの二つのフェノール群で説明で-きること mg{-I が多く,またそれらの含量は,ブドウ品種目身の性質や しかない自 mg {-I, 平 均 アリカン卜・ブーシェ, 250 ノレバイヤー ブドウ樹の生育の状態,ワインの醸造条件や熟成の状 ドなどの赤色ジュースをもっブドウや,パルプ中にかな 態,あるいはワインの製造法と密接に関連してい り多くのタンニンを含む数種のブドウからつくったワイ る川 -16) 酸性ホルムアルデヒドはフラボノイド A 環 の ンを除けば, ジュースからつくったワインはほとんどフ ラボノイドを含まず,少量の(数lOmg) 電 子 に 富 む 6ーまたは 8 位の炭素と結合し,二つのフラ カテキンやエ ボノイド A 環 の 問 で メ チ レ ン 架 橋 を 形 成 し , 沈 殿 と な ピカテキンを含むだけで,大部分非フラボノイド型フェ る.このとき, A環 を も た な い 非 フ ラ ボ ノ イ ド 型 フ ェ ノールである.白ワインの製造中にブドウの固形物との ノールはホルムアルデヒドと反応しないので,反応後に 接触時聞を長くすると,全フェノール含毘が増し,フ 溶存しているフェノールが非フラボノイド型フェノール レーノイー,特に苦味や渋みが増加することはよく知られ である.よって, 280nm てきた 5 1)1 6 ) での吸収やフォーリンシオカ OH OH ライトな白テーブルワインにおいてフェ , , . , … "r HH γ 一'1 r(.~γòó 合OO~O f.¥ 一一一-t>..~ 11 A、1--1 ~川 1 : 川 1 (A ~ ホルムアルテ ヒ ド HO 、 cベM ヘ c六、記、cノ 、 入 C 八二ン H2 H2 H2 H2 W v フラポノイド (不溶性) ホルムアルデヒド沈殿法 表 l ブドウ及びテーブルワインの全フェノール含量 ワイン用ビティス・ビニフェラブドウの全フェノール含量 [mg. kg組 織 白ブドウ I ベリー(没食子酸換算 ) ] ) 8 赤ブドウ 1859 409 果皮 圧搾パルプ 14 53 ジュース 602 671 種子 278 3525 言 十 3893 5631 ワインの全フェノール含量[平均値, mg' {-I (没食子酸換算)]19)-21) 試料数 白ワイン 国産自ワイン 国産赤ワイン 国内市阪カリフォルニア白ワイン 921 30 58 171 国内市販フランス白ワイン 42 国内市販フランス赤ワイン 32 - 13 - 赤ワイン 138 214 072 1953 . J ASEV Vo . 7 , 1 NO.1 . npJ ( 1) 69 ノール含量が増すことは,通常ワインの品質が劣化する る17)) 23 ) 3 ことを意味する. この場合渋みのための全フェノールの ワインを貯蔵すると約 052 弁別闇値は 01 フェノールがワインに加わる ) 43 mg l Iである ) 42 赤ブドウ中には全種類のフェノールが含まれ,それら 032 l -容のヨーロッパオークの新樽に 1 年間 mg l Iの非フラボノイド型 オークフェノールには 主成分としてリグニン分解物やエラーグタンニンがあ の生合成は遺伝的な支配を受けるが,量的組成はブドウ る3則的.エラーグタンニンは加水分解型タンニン(酸, 品種やその生育環境で変わり,特にアントシアニン量で アルカリあるいはタンナーゼで加水分解されるフェノー 顕著に見られるめ 25)- 27)ほとんどの赤ブドウのアントシ ルをいう)の一種で,通常のワイン製造条件では見いだ アニンは果皮組織に局在し,果皮から液体部分へフェ されない .ll のワインにヨーロッパオーク固形物 25mg ノールを遊離させなければ,ジュースやワインにアント が抽出されればオークの香味の闇値に達する. この中に シアニンが含まれることはない. これはアントシアニン は約 13mg の(フラボノイドではなく)非フラボノイド 以外の他のフラボノイドでも同様である.ブドウ種子も 71 型フェノールが含まれる ) またフラボノイドの供給源で, 貯蔵すれば闇値をはるかにこえるオークフレーパーがワ ワイン中には主としてプ ロシアニジンの形で存在する.赤ワインの全フェノール 含量の範囲は広く, 渋みの程度も様々である ) 8 ) 82 か な 渋 み を も っ 赤 ワ イ ン は 1 03 が含まれ, 2000mgl- インに与えられることになる. 穏や 以上のように,ブドウの破砕や圧搾の度合い,マスト mg l一l以下の全フェ の清澄化やスキンコンタクトの程度などによってプロシ ノール含量をもち,コクのある赤ワインに 1 40 1 従って,新樽中に 1 年間 ) 43 mg l I を越えるとほとんどの人にとっ アニジンやアン卜り 7 ニン, タンニンポリマー,色素ポ リマーなどの含量は著しく異なる )1 51) 6 また, ワイン製 て渋すぎるワインとなる.正常な赤ワインの渋みの弁別 造工程における酸化(空気との接触,亜硫酸の添加,瓶 闇値は約 052 詰め時の窒素ガスの封入の有無),殺菌(加熱充填,添加 mg l Iである ) 8 近年, 消費者の好みはラ イトで渋みの少ない赤ワインであるが,プレミアムな 剤の種類と量及び添加時期),熟成(温度,光,湿度など あるいは熟成によって酒質を上げることのできる赤ワイ の環境,ステンレススチール製タンク,木樽あるいはガ ンの場合には, 1 40 ラス瓶などの容器の種類と貯蔵期間)などによっても mg l I以上のフェノール含量が要 求される. このようなワインをつくるには果皮や種子と フェノール組成は変化を受け,ワインの色調やフレー 8 ) 51 の醸し発酵時間を若干長めにする必要がある ) ノイーが異なってくる )1 51) 6 このように, ) 61 ) 92 ワインフェノールの主要な起源は,原料 . 3 としたブドウであるが,ブドウ以外からも若干のフェ ノールがワインに加わる. ワイン発酵中,酵母によって 非フラポノイド型フェノール 若い赤及び白ワイン中の非フラボノイド型フェノール 非フェノール物質,チロシンがフェノール誘導体である 量は比較的一定(約 02 チロソールとなる.チロソールは苦味があり,赤ワイン この量は清澄化された新鮮なジュースのフェノール量と 中に平均約 92 mg l ,i 白ワイン中に約 22mgZ- 8 ) 73 ) 83 ほぼ一致する ) れ) 03 1 が含ま 15% エタノール水溶液中に 41 mg Z Iのチロソー ルがあれば苦いと感じられる ) 13 mg l I ) と報告) 73 されている. 筆者の日本産ワインについての非 フラボノイド型フェノールの分析値はこれより高いが, ある限られた範囲にはある 19)-2 1)基本的にはワインへ オークの木樟中で発酵あるいは貯蔵したとき,樟壁か 移行する果皮や種子のフェノールはフラボノイドであり ら非フラボノイド型フェノールがワインへ移行す (果皮液胞には高濃度のヒドロキシシンナム酸塩が存在 表 2 試料 国産マスカット・ベリ-Aa) 国産カベルネ・ソービニヨン ) a 豪州産カベルネ・ソービニヨン ) b 豪州産シラズ ) b 赤テーブルワインの色素パラメータ 試料数 51 51 97 301 ) a 198-93 年産. 491 年に分析却)-22) ) b 6791 年産. 3891 年に分析) 32 - 32- Colr (A 025 ytisneD +Aω) . 37 . 60 . 76 . 76 全アントシアニン (mg ・l I ) 512 651 63 53 全フェノール (mg .l I ) 1038 1 541 1567 1567 J .ASEV Jpn.V0 . 7 , 1 NO.l ( 1) 69 す る が )39) ,これらの組織からワインへ移行する非フラ ルのビール中における闇値は,一般に, 10-50mgl- ポノイド型フェノールとして,アントシアニンの糖に結 あり,水中ではその半分の値となる 47) 合しているヒドロキシシンナム酸アシルグループ ρ (ー クマール酸とコーヒー酸)を挙げることができ る25 )40)41) フラボノイドが加熱あるいは微生物の作用で で ' 今まで述べた非フラボノイド型フェノール量は,ワイ 0mg[-I) ンの全非フラボノイド型フェノール(約 2 約/ 14 であり,残りの約 / 34 ( 約 051 の mg [ ) 1 はヒドロキ 非フラポノイド型フェノールに転換する例はあるが,ワ シシンナム酸類に属する (8)-52)ヒドロキシシンナム酸 24 インの品質に影響を与えるほどではなし仲 ) の中で, ワインに最も多量に含まれるのは,コーヒー酸 におい成分となっているフェノ-)レは,揮発性で,小 さな分子であり,有機溶媒に容易に抽出される単純フェ ( iratfac と酒石酸のエステルであるカフタリック酸 c である.次いで ρ ークマール酸と酒石酸のエステル ) dica ノールに属する.パニリンやメチルサリシレートのよう であるクータリック酸 ( ciratuoc ) dica な個性的なにおい,フェノール,クレゾール,グアイア ヒー酸とキナ酸のデプシードであるクロロゲン酸が多く コール,オイゲノールのようなピリッとした刺激のあ p 含まれる回同.コーヒー酸の代わりにフェルラ酸や - あるいはコー る,スモーキーなにおいが揮発性フェノールの代表的な クマール酸がキナ酸と結合した同族体の報告もあ ものである.多くの揮発性フェノールは,それらの濃度 る54)-56) によってワインに異なったフレーパーを与える.例え 032 ば,低濃度ではスパイシーと感じられでも,高濃度では 130mg[-I , 平均 64mgZ- 1 (カフタリック酸として 01 刺激的で荒々しいにおいになる.若いワイン中の全揮発 mg[-I) が含まれた 57) ジュース中のヒドロキシシンナ 性フェノール含量は非常に低く,フェノール換算で、1. 5 ム酸塩濃度は約 60-310 -3.2 mg ドウでの生合成は遺伝的にコントロールされているらし [-1 であり ) 34 一般に闇値判 ) 54 以上に存在する クロロゲン酸類は一般に苦味を有する.市販の 点の白ワインを調べた結果,コーヒー酸として 17- mg 1Z で,このフェノールのブ ものは少なく,それらがワインのフレーパーに果たす役 い) 85 割は付加的なものである. ワインの色調やフレーパーにとって重要で, サリチル酸,パニリン酸,ゲンチシン酸,プロトカテ これらのシンナム酸塩,特にカフタリック酸は白 とシス型があるが, トランス型 トランス型が安定で量的にも多 シンナム酸塩は,ジュースのわずかなエアレー キュ酸,シリンガ酸,没食子酸は安息香酸誘導体である. 85 い) これらもまた重要な非フラボノイド型フェノールである ションにも敏感に反応し,またポリフェノールオキシ が,個々の成分の含有量は少なしそれらのほとんどは ダ ー ゼ に よ る 酵 素 酸 化 を 受 け キ ノ ン と な る が 59)- 闇値以下の濃度でしか存在せず,赤ワインには合計 50- ジュース中のグルタチオンと結合してグルタチオニル誘 01 導体を形成し,あるいは酵素分解され遊離のシンナム酸 る) 64 mg [ 1,白ワインには 1-5mg[-1 含まれる程度であ これらのフェノールは不揮発性で,一般に苦味が となり,エチルエステルを生成する. あり,またあるものは渋みを示し,それぞれのフェノー HOOC 0 H 11 OH / i二=¥ Hー C-OーCー C=Cー イ / ) ー OH HO-d-H A 込J COOH ヒドロキシシンナム酸には穏やかな苦味があり, コー ヒー酸やフェルラ酸には苦味とともに渋みもある. これ らのフェノールを舌の上に直接にのせて呈味をみたと 1であるが,ワイン中では き,関値はかなり低く数 mgZ- 数 01 mg [-1 と上がり,結局多量に含まれるカフタリッ ク酸がワインのフレーパーに影響すると考えられる町. カフタリック酸(ヒドロキシシンナム酸塩) OH 2d3roH B11 4' ‘ O¥ 火 ヤ コ E Fhu n U H 5 3¥ a a τ 引ノ HOt OH OH 3 オール) カテキン(フラノインー- 制 ロイコシアニジン(フラノインー3,4ージオール) -3 一 . J ASEV . npJ Vo . 7 1, N o.l ( 1) 69 ンのフレーパーにとって重要である ) 51. ) 61 . 4 フラボノイド ワインには 200~500 フ ラ ボ ノ イ ド は 二 つ の ベ ン ゾ ー ル 核 A 環と B 環 が 一 8 69)-71) れ) 非常に若い ) 92 mg 1 のアントシアニンが合ま 1 ( 表) 2 ,熟成が進むにつれて徐々に減少し, 01 つのピラン環で、つながった基本構造をもっ一連の化合物 年後にアントシアニンモノマーが含まれることはなく, で,ブドウやワイン中には,カテキン(フラパンー3 オー アントシアニンと他のフェノールとが縮合した,黄色み ル ) , を帯びた赤色,赤褐色あるいは褐色の色素オリゴマーや フラボノイドタンニン, フラボノール, フラパノ ン,フラノ〈ノノール,フラベン,カルコン,アントシア 22 ポリマーが存在する ) 二ンが知られている. A, B両環には多くの水酸基があ シアニンは, 72)-74) ブドウやワインのアン卜 シアニジン,ペオニジン,ペチュニジン, マルビジン,デルフィニジンの 5 種のアントシアニジン り , A 環はフロロク 52 誘導体として含まれる ) ' 4 一モノフエノ一 ル j レ , 3,・ 4・ージフェノー J, レ' 3 ,' 4 ,' 5 一卜リ 75)- 77)アントシアニンは,ブド フェノールのものや,水酸基がメトキシ基で置換されて ウにはアントシアニジンの形では存在せず,すべてその いるものも多い.清澄化した果汁のフラボノイド含量は クルコシドとして見いだされる. ワイン中でアントシア 非常に低く,このような果汁から製造した白ワインはフ ニンから加水分解によってクソレコースがとれたアントシ ラボノドをほとんどもたないが,一般には白ワインはブ アニジン(アグリコン)は不安定で,そのままでは長く ドウの破砕・圧搾のとき果皮や種子から溶出した O~ 存在しない. ヨ ー ロ ッ パ フ ド ウ と し て 知 ら れ て い る ビ 20mgl- 1 エピ ティス・ビニフェラのアントシアニンは 3 グルコシド 赤ワインは醸し のみで,アメリカ系ブドウであるビティス・ラプルスカ の範囲のフラボノイド(主にカテキン, 6 カテキン,プロシアニジン)を含み) 発醇中に多量のフラボノイドを果皮や種子から獲得す などには 3, 5 ジグルコシドもまた含まれる.亦の 2, 3 る. SJNGLETON 品種を例外として,アントシアニンの 3 位の炭素に結合 と NOBLE インが 140 によれば) 25 若い赤テーブルワ mg 1 1 の全フェノールをもっとしたら,没 mg 1 lの非フラボノイド ,120mgl- 食子駿換算で,02 1 司 したグルコースのかなり多くは,酢酸, ρークマール酸, コーヒー酸などでアシル化されている) 8) 52 のアントシアニン,多分 0 5 mg 1 1 のフラボノール, 052 mgl- のカテキン類, 750mgl- I ) 87) 97 若いワインにおいてさえ,大部分のアントシアニン色 1 のアントシアノーゲン (フラボノイド)重合体をもっ.これらのフラボノイド重 素は色素ダイマーあるいはさらに大きな分子となってい る80)-83) アントシアニンの 4 位の炭素とプロシアニジ 合体の濃度はそれらの闇値の 5~10 倍であり,ワインに ン(タンニン)の 6位あるいは 8位の炭素間で結合が起 渋みと苦味を与えていることは間違いない. こる.また,あるフェノールはワインの熟成中に分子状 41 酸素と反応し,相当するキノンと過酸化水素を形成し, アン卜シアニン 典型的なワイン用ブドウのアントシアニン含量は,約 500~ 1 0 mg 1 1 であるが) 76 ブドウの全てのフェノー 後者はエタノールを酸化してアセトアルデヒドにす 48 る) アセトアルデヒドの存在でアントシアニジンとタ ルがワインに移行するわけではない.果皮アントシアニ ンニン前駆体との間で付加反応が起こり,色素の安定化 ンは,発酵によって生じたアルコールによってワインへ が起こる. このときすでにタンニンの分子量が大きけれ 抽出され,通常発酵開始後一週間以内に最大の色素抽出 ばアントシアニジンをさらに付加したポリマーは不安定 足が得られる.同時に渋みのあるフラボノイドが抽出さ となり沈殿する 80)-83) 86 れ,その抽出はさらに続くので) アントシアニンのフレーパーは穏やかな(明確でな 醸し発酵期間はワイ Lウ も の で あ る が , ワ イ ン の コ ク あ る い は 芳 醇 さ に は 間 違いなく貢献している.若い赤ワインが渋くて苦いの OMe は,アントシアニンとともに果皮(種子よりも早く抽出 される)や種子から描出される他のフェノール(主にプ HO ロシアニジン )) 26 や,アントシアニンとは男 J I のフラボノ イドとの縮合したポリマーによる 08 ト ) 38 従って,アント シアニンのワインの品質における役割の主なものは赤ワ インやロゼワインの色調に関することである. これらに ついては後に述べる. マルビジン 3β (6-p クマロイル) -D-グルコシド - 34- . J ASEV 4-2 Vo L 7 , No.l Jpn. ( 1) 69 OH フラポノールとフラパノノール OH OH OH HO 4 位にケトンをもっフラボノイドは語尾にオンをつけ て呼び,フラパノン,フラボン,フラパノノール,フラ OH ボノールが知られているが,ブドウやワイン中にはフラ ボンやフラパノンは全くないか,あるいは数 mg 58 か存在しない ) ) 68 t Iし ブドウにはフラボノールであるケン HO フェロールやケルセチンが 3ーグルコシドとして存在し, 縮合型タンニン(フラボラン) 一方ライトな白ワイン中にはフラボノールはほとんどな いが,赤ワインには 20-10 mg [ 1 が含まれ,これは容 易に加水分解されるので,アグリコンの形で見いだされ ) 5% エタノール水溶液中での苦味の闇値は, る67 ンモノマーはブドウやワイン中にないので,アントシア ケン ノーゲン(容易にアントシアニジンに変わる)はダイ t I, ケルセチンで 01 mg [ 1 であ マーあるいはそれ以上大きなフラボランとして存在す る87)普通ケルセチンが最も多量に含まれ,ケンフエ る94)-9 7)フラパンー 3,4 ジオールの 4 位の炭素とこれと ' 3 ーデオキシケルセチン)やミリセチン ( ' 5 ーヒド ロール ( は別のフラボノイドの 6位か 8位の炭素とが共有結合す ロキシケルセチン)はごく少量である.一方, る) 52 フ ェ ロ ー ル で 02 mg フラパノ もしも結合物の 4 位の炭素に反応性があるならば きる.ほとんどのワインタンニンはロイコアントシアニ ・ ジンのポリマーで,カテキンと反応すれば 4 位の炭素は 。 。鴎 縮合反応は続き, 3-4 あるいはそれ以上のポリマーがで ドロケンフェロールが存在するが,量的には少な し ' ノールは 3 ラムノシド形のジヒドロケルセチンやジヒ M 4-3 カテキン類(フラパノール,フラパンー3 オール) フラパン 3-オールには, B環につく水酸基の種類に 反応性がなく,縮合反応はダイマーの段階で安定化され 52 る) 普通,このような縮合型タンニン(ときどきフ ) 89 よってアフゼレキン,カテキン,ガロカテキンがある. ラボランと呼ばれる)は,エピカテキンの繰り返しユ 2, 3 H- トラン ブドウ中には主として(+)ーカテキン ( ニットよりなり,カテキンユニットで終わる. この重合 2,3 H- シス)がある.これ ス)と(一)ーエピカテキン ( 体構造は酸と加熱されたとき分解され,少なからぬシア 2, 3 H- トラン に加えて,少量の(+)ーガロカテキン ( ニジン(もしもガロカテキンユニットならばデルフィニ 2 , 3H- シス)の 3ーガ ス)と(一)ーエピガロカテキン ( ジン)といくらかのカテキン(少なくてもターミナルユ レートエステルを含む) 09 ニットであるカテキン)を生じる.これらのタンニンは 9) 1 カテキンとエピカテキンは mg t 以 下)29 白ワイ t Iが含まれる )8 カテキンの 同程度含まれ,赤ワインには 01 ンには痕跡量 5 mg 約0 I 配糖体は知られていない. カテキンは苦味をもち, エタノール中での闘値は 02 mg t アントシアノーゲンあるいはプロシアニジンであり, 5% であるが,渋みはな I カテキン, フラパンー 3,4 ジオ vJ , フラボノー l, レ タンニンは相互に反応し,より大きな分子量の化合物と 05 なる.タンニンと呼ばれるダイマー(約 ) 4-4 フラパンー3, 4 ジオール,アントシアノーゲン, 0) ( 約3 -デカマー 位までの渋み(収数性)のあるポリフェノー ルは,タンパク質を沈殿させることができる制叶7)さら プロ(アント)シアニジンと縮合型タンニン フラノ〈ンー 3, 4ージオールであるロイコアントシアニジ に大きな分子量のタンニンはワインに溶けない. タンニ ンには縮合型と加水分解型があるが, OH タンニン酸と処理 したり,木樽中で熟成等しない限り加水分解型タンニン OH がワインに存在することはない. 8 カテキンは苦味があるが,渋みはない ) HO ブ 8 ) 9 ) 9 ドウ種子や果皮の主要な成分である ) して,フラボノイドダイマー ) 49 これに対 オリゴマー,ポリマー (また苦味をもつが渋みの少ないフロパフェンも含む) は渋みと苦味をもっ.苦味の闇値は, 2 カテキン類が 0 t ,オリゴマー(ダイマーはかなり渋く,テトラ mg I マーは最も渋い )9) が 120mgtケルセチン(フラボノール) パ フ ェ ン が 21 mg - 35- l,高分子タンニンとフロ t I,全 フ ェ ノ ー ル が 80mg[-1 であ . J ASEV り) 01 . npJ Vo . 7 , 1 No.l ( 1) 69 大きな重合体になるほど単位重量あたりの苦味が ンの色調はいつでもアントシアニンモノマーだけによる のではない ) 2) 47 増すことが分かる. 5 ) 301) 401 ワインの熟成が進むにつれてモ ノマー量が減少し,アントシアニン(アントシアニジン) ワインの色調 のヘテロサイクリック環の 4 位のカルボニウムイオンと 新鮮なブドウ果汁はほとんど無色であるが,白ワイン プロシアニジンやカテキンの求核性の 6 位あるいは 8 位 はその醸造中や熟成中に薄い黄色 黄金色あるいは褐色 の炭素との相互作用によって生成した色素オリゴマーや の色合いを増す.黄色 黄金色は, ヒドロキシシンナム ポリマーの色調がワインの主要な色調となり, 醸造後 6 酸塩やフラボノイドから酸化的に生じた白ワインの正常 -10 年 も す る と モ ノ マ ー が 存 在 す る こ と は 滅 多 に な な色である.一方,褐色は,ワインの貯蔵中の過剰な酸 い) 2) 08 化によって生成した主にフラボノイドポリマーに由来 赤色の 520nm し,ネガティプと感じられる色合いとなるばかりか, ワ nm の吸光度 (A42Q)が増加する.よって Aω/A 025 の比 削.熟成されるとともに,すなわち酸化が進むと での吸光度 (A025 ) が減少し,褐色の 0 24 インのフレーパーに悪い影響を与える川.これらとは別 はワインの酸化の度合いを示すーっの尺度となる刊の.若 にワイン製造中に生成され,ポリビニルポリピロリドン いワインではこの比は . 05 付近にあり,酸化されたワイ にも吸着しない黄色色素があるが,その化学構造は知ら 2 ンは lをこえる ) れていない. の pH変化や亜硫酸の存在によって比較的に影響を受け 赤ワインの赤色はブドウ果皮から溶出したアントシア 色素オリコーマーやポリマーはワイン 難いのに対して,アントシアニンモノマーは過剰の亜硫 ニンに由来し,若いワインの色調は熟成・貯蔵中に変化 酸(例えば . 0% 3) する. この色調の変化はワインの貯蔵中にアントシアニ たワインの酸性が強まるにつれてアントシアニンは明る ンが様々な化学変化を受け,その組成が変わるからであ い色になり,フラピリウムカチオンの割合が増え,逆に る.非常に若い赤ワインの全アントシアニン量(全フェ pHが上昇するにつれて無色のカルビノールーシュード mg l Iの範囲にあ ベース,青色のキノイダルベース,ほぼ無色のカルコン ノール量ではない)は約 10-100 り , フ ル ボ デ ィ ー の 赤 ワ イ ン で は 05 201 る) mg l I位 で あ 全フェノールと全アントシアニン量はほぼ比例 し,また赤色の薄い赤ワインは貯蔵中に酸化され易く, 2) 32 品質の劣化がはやい ) これに対してコクのある赤色 の濃いワインは熟成すると渋みが減少し,スムースな呈 2 昧となり,長期の貯蔵に耐える ) アントシアニン濃度 の添加によって漂白される ) 2) 37 ) 47 に変わる.すなわち,アントシアニンの pKa 401 ルビジンー3ーグルコシドの場合)にあり ) ま は. 26 ( マ ワインの pH 3-4 では無色のアントシアニン形が多い.亜硫酸はアン トシアニンの 4 位に結合し,赤色を無色にするが,アセ トアルデヒドの存在で再び赤色となる 73)74) 若い赤ワインの赤色は,それに含まれるアントシアニ の減少は温度,空気との接触の程度, pH,遊離の亜硫酸 ンと同じ種類の,同じ濃度のものを溶解したモデル溶液 濃度などによって影響される ) 2) 26 の赤色よりも濃い.これは,カチオン形のアントシアニ 若い赤ワインの赤色は主にアントシアニンモノマーに よる ) 2) 37 ) 47 ンの自己会合同や無色のフェノールやアミノ酸等との それぞれのモノマーには特有の色合いがあ コピグメンテーションによる着色現象である.自己会合 る.例えば,デルフィニジン色素は青みがかった赤色で, は低い pHで強く現れ,コピグメンテーションは高い ペオニジンやマルビジンはより純粋な赤色である. しか pHでより現れる l附 . ワイン発酵が進み, エタノールが し,若い赤ワインの色調とこれに含まれている各アント 生成されたり,あるいはアントシアニン濃度が減少する シアニンの純粋な標品からつくった色素混合溶液のそれ と,これらの効果は少なくなる.従って,赤ワインの pH とは必ずしも一致しない.製造後数年以上経った赤ワイ が低く,酸が高く,赤色の濃いワインは,そのワインに フラピリウム(マ Jレビジンー3ーモノグルコシド) シュードベース . J ASEV Jpn. Vo . 7 1, N o.l ( 1) 69 相当する濃度のアントシアニンを含む溶液より赤色が濃 の水酸基をもっジフェノールの方がずっと酵素によって い. しかし,熟成が進んで,上記の効果が少なくなって 酸化され易く,また多くの無色のフェノールは酸化後に くると,ワインの色は濃い紫一赤色から深紅色へと微妙 は有色(黄色 赤色)になる ) 26 に変化する 01 7) . 6 しかし,生じたキノンは ブドウ中のグルタチオンやその他の還元性物質でトラッ プされたり,あるいはワイン中の非フラボノイド型フェ ワインの酸化とフェノール化合物との関連 ノール量はどのワインでもほぼ同程度なので,白ワイン ワインに溶けている酸素は 03 C ,約 6 日間で全て消費 0 され,温度が低ければ酸素消費速度は遅くなる ) 41 室温, l大気圧で空気からワインへ溶解する酸素量は 6 m 1 あ の酸化や褐変の度合いは,結局スキンコンタクトの程度 によって種子や果皮から溶出したカテキン類やプロシア ニジン量の差異に依存する. l1 で,温度が 5C下がるごとに 10% 増加 るいは 8mg 0 文 し,明るい所の方が暗い所よりもワインへの酸素吸収量 、 インで少なく,ヘビーな赤ワインで多い(約 6 0-60 l1 の範囲)) 41. 10mgl- ) 1 ワインが吸収できる酸素の量はライトな白ワ 01 は多 L ) アスコルビン酸(ブドウには約 1 含まれるが, マストの段階までにほとんど酸 ) 2 ) 3 よりも,十分なスキンコンタクトを経てつくった芳醇な 赤ワインの方が長期の熟成や酸化に耐えるのは,後者の フェノール含量が非常に高く,酸素受容能力にすぐれる からである. フェノールは非常に弱い酸であるが,水の約 l万倍強 い酸性を示す.ほとんどの天然のフェノールの pKa pH9- は 1Qにあるが,ワインの pH でさえ,わずかではあ るがフェノレートイオンが存在する. しかし, pH3.0 ワインは pH4.0 の のワインの / 19 倍のフェノレートイオ ンしか存在せず,よってフェノールの自動酸化速度は / 19 倍しかならない ) 901 これが高い酸度のワインに良質 なものが多い理由のーっとなっている.ワインへ急激に 空気を入れたり,あるいはアルカリ性にして,急速に酸 化するよりは,通常のワインの pH (酸性下)でゆっくり と酸化する方が,また赤ワインよりも白ワインの方が フェノールの単位モルあたりの酸素吸収量はずっと大き い) 41 1附 ) 01 前者の理由はよく分からないが,後者は,ワ インに含まれるフェノールの種類により酸化され易さが 異なり,赤ワインに含まれるフェノールの方が酸化され 難い(例えばマルビジンー3ーモノグルコシド)ためのよう である. 白ワインの褐変の度合いは,全フェノールや非フラボ ノイド型フェノール(主にヒドロキシシンナム酸塩)よ りもフラボノイド型フェノールと密接に関連してい る附 l∞)) 11 ) 21 またモノフェノールよりも隣接する 2 つ YOKOTSUKA ,K .and , 16 ,314 ,K . and . l . citiV , 83 ,91 ,K . and SINGLETO KUSHIDA ,. T : J . ) 3( 8. 91 ,. V L . :Am. . J ,. V L . :Am. . J ( 1) 78. 9 SINGLETO Eno ) 4 下で酸素と反応)附とも反応するが,実際に吸収できる なる.一般にスキンコンタクトせずにつくった白ワイン . lonhceT YOKOTSUKA Eno 化されてしまう)や二酸化イオウ(第二鉄イオンの存在 全酸素量を説明できず,結局フェノールとの反応が主と ,. K ,NOZAKI . tnemreF ml 酸素は, YOKOTSUKA 献 . l . citiV ( 1) 599 (印刷中). 横塚弘毅・中西載慶・松土俊秀:日食工誌, 3 , 476 ( 1) 68. 9 SHALENBERGER , . R. S :Gustaion noitcaflO , tanretnI . lSymp. , 0791 , . p 621 ,Academic Pres , New York ( 791 ) . 1 ) 6 CONEL ,D.W. : F l ruova . dnl ,1,76 ( 1) 079. ,M .A. GOLDSTEIN , . J : Adva n .. seR ,31 ,791 ) 7 JOSLYN ( 1) 46. 9 ,. V L .ESAU , . P : cilonehP Substances ) 8 SINGLETON ,and Their . ecnacifngiS . p ni Grapes and Wine serP ,New York and London 14 ,Academic ( 1) 96. 9 A. G. H and ARNOLD ,G .M.: J .. icS . doF ) 9 LEA ,. ,9 2 ,874 ) 8( 7. 91 . cirgA ) 01 PEYNAUD ,. E :The Taste fo Wine , . p 31 ,The L t . d ,San Franciso Wine noitacerpA edliuG ) ( 789. 1 1 P ILONE , . G. J and BERG , H.W. : Am. J .Eno . l . citiV , 1) 61 ,591 ( 1) 56. 9 ) 21 BALAKIAN ,. S and BERG ,H .W.: Am. J . Eno . l . citiV ,91 , 19 ( 1) 86. 9 ,K . , E BIHAR ,. T and SATO ,. T: J . ) 31 YOKOTSUKA Fen . η tne . gneoiB : 17 ,842 ( 19 ) . 1 ) 41 SINGLETON ,. V L . :Am. J . Eno . l. citiV ,8 3 ,96 ) 7( 8. 91 横塚弘毅:ワイン学, . p 38 ,521 , 産 調 出 版 ( 東 ) 51 京) ( 19 ) 1. ) 61 横塚弘毅:ワインの製造技術,山梨日々新聞社 ( 1) 49. , . V L .:Chemistry fo Winemaking ,. A ) 71 SINGLETON . D WEBB . de , . navdA . mehC ,731 , 481 ,452 ( 1) 479. , . J : . veR . loneO ,11 , 11 ) 5( 8. 91 ) 81 TSIRGEIS 横塚弘毅:調理科学, 2 ,92 ( 1) 989. ) 91 - 37- ) 5 . J ASEV ) 02 ) 12 ) 2 ) 32 . npJ Vo . 7 1, N o.1 ( ) 691 横塚弘毅・締田忠衛:i L J梨大発研報告・ 81 ・34 ) , ( 1 05 ( 1) 57. 9 ( 1) 389. ) 4 横塚弘毅・松土俊秀・野崎一彦・櫛田忠衛.山梨 1) 389. 大発研報告・ 81 ・15 ( 横塚弘毅:日醸協誌・ 09 ( 1) 59 (印刷中). SOMERS ,T . . C ,EVANS ,M .E . , and REILC ,K.M. : ) 54 ) 64 sitiV ,2 ,843 ( 1) 38. 9 ,. V L . , S IEBRHAGN ,H . . A ,DeWET , . P SINGLETO and Van WYK ,c . . J : Am. J .Eno . l . citiV ,6 2 ,26 ( 1) 57. 9 ,. 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Eno l . . citiV ,02 ,6 8 ( 1) 96. 9 ) 83 AMERINE ,M .A. ,KUNKE ,R . . E ,OUGH , . C. S , . ELGNIS TON ,. V L.and WEBB ,. A. D :The Technulogy fo Wine Making , . p 132 ,A VI gnihslbuP . OC , . cnI , Westport ,C onectiu ,USA ) 0( 8. 91 ,. A. H and HRAZDINA ,. G: tnalP ) 93 MOSKOWITZ ,8 6 ,68 ) 1( 8. 91 . loisyhP ) 04 GUEFROY ,. D. E ,KEPNER ,R . . E and WEBB ,. A. D : yrtsimehcotyhP ,01 , 318 ( 179 ) 1. 4) 1 WULF ,L.W. and NAGEL ,C .W.: Am. J . Eno l . . citiV ,92 ,2 4 ( 1) 87. 9 ,Wιand HERMAN ,K.:Z .Lebnsm.) 24 BERGER ,7 41 ,1 ( 791 ) 1. . sretnU. hsroF ) 34 DZHAKHUA , M. . aY , DRBOYLAV. ,. E. S and DZHAPRIDZE ,M .A. :Vinode l .V inograd. USSR ) 74 ) 42 ) 84 ) 94 ) 05 5) 1 ) 25 ) 35 ) 45 ) 5 ) 65 ) 75 ) 85 ) 95 ) 06 1 6) ) 26 ) 36 ) 46 ) 56 ) 6 ) 76 ,. A. A : J . . tsnl . werB ,L ond ,08 ,54 WILAMS ) 4( 7. 91 , . G : . nA onhceT . l. rgA ,2 ,54 ( 1) 37. 9 BRULE , . V L.: . corP fo eht 11 ht Wine sudnI SINGLETO yrt . hceT Symp. . p 71 ,San ocsinarF ( 1) 58. 9 DAIC ,M . and BELEAU ,. 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