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XSPECにオリジナルの スペクトルモデルを入れて解析しよう

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XSPECにオリジナルの スペクトルモデルを入れて解析しよう
XSPECにオリジナルの
スペクトルモデルを入れて解析しよう
-- 磁場をもつ白色矮星連星を例題に --
知の共有ゼミ
2011-03-07
湯浅孝行
東京大学
X線宇宙物理におけるデータ解析
さまざまなドメイン
• Intensity -> そもそもX線で光っているか、どれくらい明るいか
• Timing -> どういう時間変動をするか
• Spectral -> 放射の波長分布はどうか
• Image -> 空間的にどう放射しているか
• Polarization -> 磁場・反射などの情報
• Phase -> 位相はどう関連しているか
Giacconi+62
Cyg X-1/UHURU/Oda+71
EINSTEIN/CTB 109
Crab/OSO-8/Weisskopf+78
X線宇宙物理におけるデータ解析
さまざまなドメイン
• Intensity -> そもそもX線で光っているか、どれくらい明るいか
• Timing -> どういう時間変動をするか
• Spectral -> 放射の波長分布はどうか
• Image -> 空間的にどう放射しているか
• Polarization -> 磁場・反射などの情報
• Phase -> 位相はどう関連しているか
観測データの解析の簡単化
• 科学的な成果を最大化する
• みんなが必要な作業は、計算機に自動化させる
• みんなが同じデータ処理ができるようにする
• データ公開 & 共通ソフトウエア→ 宇宙物理コミュニティのよい特徴
この講演の動機
apecやpexrav、comppsなど、他の研究者が用意してくれた
モデルだけで、十分に物理的なスペクトル解析ができる場合も多い。
一方で、
「広帯域かつ鉄輝線を分解してスペクトル観測ができる」という
「すざく」の特徴を活かすときに、既存のモデルでは不十分という
ターゲットも多く存在する。
したがって、今回の講演では、
自分でモデル計算を行えるようにし、観測データとの比較から、
新しい科学成果を導くことを目指す。実例を示しながら そのための
手法を概観していく。
参考: Adding models to XSPEC
XSPEC
概要
• 観測データと(モデル 検出器応答)の比較から、
データをよく説明するパラメタを探す (計算機のしごと)
• 物理的な考察に基づいて、フィットパラメタを解釈する
(ユーザのしごと)
• モデルは、プラグインとして外から追加可能になっており、
理論計算に基づいて、さまざまなモデルが提供されている
キーワード
• χ2フィット→ベストフィットが真の答えというわけではない。
χ2/dof∼1とはどういう意味か?
• どうしてχ2フィットをするのか?どうして観測結果から逆行列を解い
て真のスペクトル形を出さないのか?
• フィットのχ2 minimizationには、Levenverg-Markwardt法を
使っている → どういうアルゴリズム?
モデルの例
0.8
0.6
0.4
• 指数関数カットオフ (cutoff pl)
0.2
• ベキ関数 (power law)
Photons cm−2 s−1 keV−1
経験的なモデル
PL
• ガウシアン (gauss)
1
2
より物理的なモデル
モデルの選び方
10
1
0.5
• 反射 (reflect)
Photons cm−2 s−1 keV−1
• 光電吸収 (phabs, wabs)
5
apec
• 光学的に薄い熱制動放射 (apec, mekal)
• 光学的に厚い熱放射 (黒体放射, bb)
Energy (keV)
1
2
Energy (keV)
5
10
• 背景の物理がわかっている状況では、物理的なモデルでフィットし、
物理量を引き出したい(e.g. プラズマ温度、アバンダンス)。背景の物理
がわかっていない場合は、経験的なモデルを当てはめて、放射機構を考
える(e.g. AXPの ハードテイル )。
XSPECのモデルの、2つの実現方法
テーブルモデル
• 自由パラメタ空間の各点におけるスペクトル(光子フラックス)を、
FITS形式のテーブルとして与える。
10
1
5
101
2
5
10
1
10
1
0.1
0.01
Photons cm−2 s−1 keV−1
10−4
2
5
101
• [長所] 難しいモデル計算はしなくてよいので、フィットがはやい。
Energy (keV)
Energy (keV)
Energy (keV)
Energy (keV)
16 keV
10−3
10
1
0.1
0.01
Photons cm−2 s−1 keV−1
10−4
10−3
10
1
0.1
Photons cm−2 s−1 keV−1
10−4
2
8 keV
10−5
5
0.01
1
0.1
0.01
Photons cm−2 s−1 keV−1
10−3
10−4
2
4 keV
10−5
10
1
10−5
5
10−5
10−4
2
10−5
1
2 keV
10−3
10
10
0.1
1
1 keV
0.01
Photons cm−2 s−1 keV−1
0.1
0.01
10−3
10−5
10−4
Photons cm−2 s−1 keV−1
1
0.5 keV
10−3
10
• 例えば、温度が自由パラメタの光学的に薄い熱放射の場合
Energy (keV)
2
Energy (keV)
5
• [短所] i番目の自由パラメタの軸の分割数をNiとすると、ファイル容量は
N1*N2* ... *Nm*(スペクトル1本のデータ量)となり、次元が増えると
サイズが爆発する。
関数モデル
• 光子フラックスを、自由パラメタの関数として、C/C++で記述。
• 光子指数gとノーマリゼーションが自由パラメタのベキ関数の例
F(E, g, N) = N*E-g photons/cm^2/s/keV
• [長所] 自由パラメタの数はいくらでも増やせる。
• [短所] フィットのステップごとに計算が必要
→ 複雑な計算の場合、テーブルより遅い(e.g. pexrav, compps)。
10
ここからの流れ
・テーブルモデルと、関数モデルの構造と、それぞれの作り方を紹介
・物理計算の部分の例を紹介 -- 磁場の強い白色矮星連星を題材に
・自分でつくったモデルで、「すざく」データから
物理量を求めてみる
テーブルモデル
仕様
• GSFCのOGIP-92-009を参照
http://heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/heasarc/ofwg/docs/general/
ogip_92_009/ogip_92_009.html
FITSファイルの構造
• Primary HDU : モデルの情報(名前、加算/コンボルブ、レッドシフトの有無)
• 1st Extension HDU : パラメタ情報
• 2nd Extension HDU : エネルギーステップ
• 3rd Extension HDU : スペクトル
以前作った、白色矮星のスペクトルモデルの例
Primary HDU -- モデル全体の情報
モデル名
単位
レッドシフトさせない
モデルは加算モデル
1st Extension HDU -- 自由パラメタの情報
以下の例では、白色矮星質量(Mass)が自由パラメタ。
パラメタ
初期値
名
2nd Extension HDU
-- エネルギー区切り
ELow
EHigh
ステップ
幅
最小値
最小値
最大値
最大値
3rd Extension HDU
-- スペクトルデータ
Mass
スペクトルの配列
鉄輝線
...
...
...
テーブルモデル
どうやってモデルファイルをつくるか
• スペクトルの計算結果をテキストファイル等で出力 (後述)
• cfitsio、pyfits等で、FITSファイルへ変換
CFITSIOの使い方
インストール
• /usr/local/cfitsioに展開し、
./configure --prefix=/usr/local/cfitsio; make; make install
コード内で記述
• インクルード
• #include <fitsio.h> (FITSアクセス関数の定義をインクルード)
• FITSファイルをオープン/作成
• HDU(Header Data Unit)を作成
• ヘッダキーワードを追加
• データ部分を追加
• FITSファイルをクローズ
コンパイル
• g++ -I/usr/local/cfitsio/include (インクルードパスの設定)
-L/usr/local/cfitsio/lib -lcfitsio (ライブラリリンクの設定)
create_table_model.cc -o create_table_model
CFITSIOの使い方
fitsfile *fptr; //FITSファイルのポインタ
int status=0;
//関数の実行結果を入れるための変数
fits_create_file(&fptr, "model.fits", &status); //ファイルを作成
//Primary HDUを作成
fits_create_img(fptr, SHORT_IMG, naxis, naxes, &status);
//Primary HDUにキーワードを追加
fits_update_key(fptr, TSTRING, "MODELNAME", “IPBG”,
"Model name", &status);
//1st Extension HDUを作成
fits_create_tbl(fptr, BINARY_TBL, 0, [コラム数],[コラムタイプの配列],
[FORMの配列], [単位の配列], “PARAMETERS”,&status);
//1st Extension HDUに書き込み
fits_write_col(fptr, [データ型], colnum, [開始行], [開始列], [書き込む要素数],
[書き込むデータの配列], &status);
//FITSファイルをクローズ
fits_close_file(fptr, &status);
テーブルモデル
どうやってモデルファイルをつくるか
• スペクトルの計算結果をテキストファイル等で出力 (後述)
• cfitsio、pyfits等で、FITSファイルへ変換
注意点
• 光子フラックスは、「ビン幅で積分したphoton/s/cm^2」でノーマ
ライズする(/keVがつかないことに注意)。
• パラメタのグリッドは、十分細かく、でも、細かすぎないように
設定する (グリッドの間の点のフラックスは内挿で計算される)。
どうやってXSPEC内で使用するか
• modelコマンドで、atable{ファイル名}として指定する。
• 例:model wabs*atable{/home/yuasa/model/ipbccool.fits}
Demo... (FITSの構造、XSPECでの使用)
関数モデル
概要
• 指定されたパラメタ群に対応するスペクトルを計算し、
光子フラックスを配列に入れて返す、C/C++の関数を準備。
void mymodel(
[エネルギー区切り],[パラメタ値の配列],[スペクトル番号],
[光子フラックスの配列],[誤差の配列], [初期化用文字列]);
• XSPECが読み込める、共有ライブラリ形式でコンパイル。
• XSPECを起動して、ロードすると使用可能になる。
設定ファイルの準備 -- model.dat
• パラメタの数、パラメタ名、範囲、初期値を設定。
• 関数を定義しているC/C++ファイル名を設定。
[モデル名] [パラメタ数] [E_Low] [E_High] [ファイル名(拡張子無し)] [モデル型] [ 各種フラグ ]
mymodel
2
0
1e5
C_mymodel
add
0
1
[パラメタ名] [単位] [初期値] [ 下限値 ]
Mass
Msun 0.6
0.2 0.2
ZFe
" "
0.5
0.1 0.1
[ 上限値 ] [刻み幅]
1.39 1.39 0.01
1.9 1.9
0.01
C_mymodel.cc
関数モデル
#include <xsTypes.h>
using namespace std;
extern "C" {
エネルギー区切り(in)
void mymodel(
const RealArray& energy,
パラメタ値(in)
const RealArray& parameter,
int spectrum,
光子フラックス(out)
RealArray& flux,
RealArray& fluxError,
const string& init
){
//resize the output array
flux.resize(energy.size());
//calculation code
...
for(int i=0;i<energy.size();i++){
ベキ関数の例
}
double g=param[0]; //光子指数
}
double N=param[1]; //ノーマリゼーション
flux[i]=∫ N*e[i]^(-g) dE;
}
関数モデル
コンパイル
• model.datとC_mymodel.ccを、同じディレクトリに入れておき、
> initpackage mypackage model.dat
を実行すると、Makefileが生成されます。続けて、
> hmake
とすると、libmypackage.so(or dyld)という名前で、XSPECが
読める形式の共有ライブラリが生成される。
XSPECでの使用
• XSPECが追加ライブラリを検索する場所を、初期化ファイル内で
指定する必要があります。エディタで、 /.xspec/Xspec.initを開いて、
LOCAL_MODEL_DIRECTORY: (共有ライブラリを含むフォルダへのパス)
と設定。
• あとは、XSPECを起動して、以下のコマンドでロード。
XSPEC12>lmod mypackage
Model package mypackage successfully loaded. と出ればOK。
• modelコマンドで、mymodelを入力すると、作成したモデルが
使用されます。
関数モデル
Demo...
• 関数モデルのコンパイル(initpackage)
• 検索ディレクトリの設定(Xspec.init)
• XSPECでロード、プロット
それで、
どうやってテーブルモデルの中身や、
関数モデルの計算の部分を記述するのか?
↓
「どんな天体を、どういう仮定のもとにモデル化するか」
を考えるのが、メインの作業
(プログラムのコーディングは付属的な問題でしかない)
↓
今回は、手前味噌ですが、湯浅が博士論文で扱った、
強磁場白色矮星の連星系を取り上げてみます。
イントロダクション
• 白色矮星
• 質量降着型 白色矮星連星 および、強磁場白色矮星連星
• 「すざく」衛星
スペクトルモデルの構築
• ジオメトリ
• 放射機構
• 方程式系と数値解の導出
• 放射スペクトルの計算
データとの比較
• 観測データの準備(アーカイブデータ+自分で観測提案)
• データと、構築したモデルの比較 → 物理量の導出
• 過去の報告との比較
• モデルの系統誤差の検証
白色矮星 (White Dwarf; WD)
• 質量0.5-8 Msunの星の最終進化形。
中心核はC+OやMg、Feなど。表面温度は数万K→黒体放射で冷却していく。
• 重力が電子の縮退圧で支えらた、コンパクト星。
• 半径∼1000-10000 km、質量∼0.2-1.4 Msun。
だいたい、地球と同じくらいの大きさ、太陽と同じ質量。
• 銀河内の星の質量の∼10%が白色矮星。
4.5
天王星
海王星
理論的なM-R曲線
(Nauenberg72)
4
4.0
Radius (10 cm)
半径 (1万km)
9
3.5
白色矮星
シリウスB
地球
金星
3
3.0
2.5
2
2.0
1.5
1
1.0
0.5
0
0.0
Paul Stansifer, 84user, NASA, Celestia, JPL/Caltech
0.2
0.4
0.2
0.6
0.6
0.8 1.0
1.0
Mass (Msun)
白色矮星質量 (Msun)
1.2
1.4
1.4
(a)
質量降着型 白色矮星連星系
(激変星, Cataclysmic Variable; CV)
• 伴星の主系列星から、白色矮星へRoche lobe
overflowにより質量降着。
• 降着ガスの重力エネルギー解放で電磁放射。
• Ia型超新星の親星か?
• 低光度で多数存在 → GRXE起源天体の有力候補。
• ∼10%が強い磁場をもつ(105-9 G)。
Mass transfer at M
WD
Accretion disk
強磁場激変星 (Magnetic CV)
IP
伴星
降着円盤
RXTE衛星 Suleimanov+05
vFv
(放射エネルギー密度)
Polar
• Polar (107-9 G) と
Intermediate Polar (IP; 105-7 G)。
• ハードなX線スペクトル:
硬X線連続成分+鉄輝線 →「すざく」に適した
ターゲット
制動放射
0.1
降着柱
白色矮星
0.01
折れ曲がり
温度
Intermediate Polar
いて座 V1223
鉄輝線
10
50 keV
「すざく」X線衛星
概要
• 日本で5番目の宇宙X線 観測衛星 (2005年7月打上)。
• 全長6.5 m、重量1.7トン。
• 高度570 kmの近地球軌道を周回 (15周/日)。
XRT
特徴
x4 pairs
HXD
XIS
• X線CCD XIS+X線望遠鏡 XRTと
硬X線検出器 HXD (Si+GSO結晶シンチレータ)による、
0.5-600 keVの広いエネルギー帯域。
• 10 keV以上の硬X線帯域で世界最高感度。
• 10 keV以下の帯域で、∼150 eVの高エネルギー分解能
(c.f. RXTE衛星 比例計数管∼1 keV)。
本研究では、これまで不可能であった、
(1) 異なるイオン状態からの輝線放射を分解(XIS)し、
(2) 高精度の硬X線スペクトル形(HXD)の測定
を同時に用いて、プラズマ温度を精度よく推定できる。
§4
イントロダクション
• 白色矮星
• 質量降着型 白色矮星連星 および、強磁場白色矮星連星
• 「すざく」衛星
スペクトルモデルの構築
• ジオメトリ
• 放射機構
• 方程式系と数値解の導出
• 放射スペクトルの計算
データとの比較
• 観測データの準備(アーカイブデータ+自分で観測提案)
• データと、構築したモデルの比較 → 物理量の導出
• 過去の報告との比較
• モデルの系統誤差の検証
強磁場激変星のX線スペクトルとモデル化
X線放射の過程
(e.g. Aizu73)
降着ガス
• 磁極上空の降着柱内で、強い衝撃波による加熱:
プラズマ温度 ∝ 運動エネルギ ∝ 重力ポテンシャル
GMWD
GMWD
kTs ∝
mH (>
kTs ∝
mH10(>keV)
10 keV)
RWDRWD
§2.2.4
衝撃波面
• プラズマ温度の測定から、WD質量が推定可能。
• 制動放射+原子輝線放射で冷却しながら降着。
• IPではサイクロトロンによる冷却は無視できる。
• 「光学的に薄い」ので、スペクトルは見込む
角度(inclination)に依存しない (c.f. 標準降着円盤)
降着柱
WD
スペクトルを計算するためには、プラズマの温度・密度が必要
プラズマプロファイルの数値計算 (Suleimanov+05)
• 3つの保存則を、理想ガスの状態方程式と連立。
d
(ρv) = 0 ,
dz
d
GMWD
2
(ρv + P ) = −
ρ,
2
dz
z
dP
dv
v
+ γP
= −(γ − 1)Λn2
dz
dz
冷却関数
• 境界条件は、Rankine-Hugoniot関係と、WDへの軟着陸(表面で速度=0)。
• 系は、常備分方程式の初期値問題 → shooting法を用いて数値的に計算。
衝撃波面の高さ zsが求めたい解 → 衝撃波面以降のプラズマ温度、密度。
プラズマ冷却関数Λ
10-20
Cooling Rate (erg cm3 s-1)
Log 冷却効率 (erg cm3 s-1)
原子輝線 制動放射
放射
Emission Line Bremss
Dominant Dominant
-21
10-21
重元素量
-22
10-22
Schure+09
-23
-23
10
4.5
5
5
5.5 66 6.5 77 7.5
LogLog
Temperature
(K)
プラズマ温度(K)
8
8
8.5
冷却関数の構成要素
K. M. Schure et al.: SPEX cooling curve
Table 2. Cooling curve for solar metallicity.
log T
log ΛN
log Λhd
(K)
(erg s−1 cm3 ) (erg s−1 cm3 )
3.80
–25.7331
–30.6104
1.3
3.84
–25.0383
–29.4107
4.2
3.88
–24.4059
–28.4601
8.8
3.92
–23.8288
–27.5743
1.7
3.96
–23.3027
–26.3766
8.4
4.00
–22.8242
–25.2890
3.4
4.04
–22.3917
–24.2684
1.3
4.08
–22.0067
–23.3834
4.2
4.12
–21.6818
–22.5977
1.2
4.16
–21.4529
–21.9689
3.0
4.20
–21.3246
–21.5972
5.3
4.24
–21.3459
–21.4615
7.6
4.28
–21.4305
–21.4789
8.9
4.32
–21.5293
–21.5497
9.5
4.36
–21.6138
–21.6211
9.8
Fig. 2. Contributions of4.40
different –21.6615
elements to the–21.6595
cooling curve a1
Schure+09
–21.6426 Importa1
given. Each of the plots4.44
shows a –21.6551
different set of elements.
peaks are labelled with4.48
the name–21.5919
of the element.–21.5688
The total cooli1
–21.5092
–21.4771 elemen1
curve (black solid line)4.52
is an addition
of the individual
4.56
–21.4124
–21.3755
1
contributions.
4.60
–21.3085
–21.2693
1
4.64
–21.2047
–21.1644
1
shooting法を用いた初期値問題の計算
1.ある初期値y1を仮定して、微分方程式を境界まで解く。
2.計算結果y2と、境界条件Y2のズレから、初期値に対して
フィードバックΔy2を計算。
3.y 1=y1+Δy1を新しい初期値として再度計算。
4.1∼3を、計算結果y1と境界条件Y1のずれが十分小さくなるまで
繰り返す。
y
y12
▲
Y2
y22
y11
y21
x
shooting法を用いた初期値問題の計算
1.4
1.2
(a)
1st itr.
(right panel)
3rd itr.
(0th itr.)
1.0
2nd itr.
1.0
0.8
Itr.#
0.6
0
1
2
3
4
5
6
7
0.4
0.2
0
(b)
First Trial
Bulk velocity (107cm/s)
Bulk velocity (108cm/s)
1.2
3rd-7th itrs.
0
0.5
zs-RWD
(107cm)
3.8986
1.2317
1.3731
1.2858
1.2913
1.2876
1.2878
1.2877
5th itr.
0.8
6th itr.
7th itr.
0.6
0.4
4th itr.
0.2
zs,0th
1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5
Height from WD surface (107cm)
4.0
0
0
0.5
1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5
Height from WD surface (104cm)
4.0
数値計算の解
(b)
衝撃波高さ
zs (km)
7
衝撃波面
40
40
Shock Height
Shock Height
温度 (keV)
10 2
10
100
kT (keV)
20
20
10 6
10
7/3
Shock Temperature
10
10
4/3
∝ MWD
5
10
1
0.2
0.2
0.4
0.6
1.0
0.6
0.8
1.0
MWD (M
WD質量
(Msun)
sun)
1.2
T
∝ MWD
衝撃波温度 kTs
Shock Temperature
(keV)
1.4
0.2
55
10
MWD=0.7 Msun
RWD=0.0112 Rsun
z0-RWD=0.0165 R WD
kTs =28.2 keV
4E-8
1ρ
密度
(g cm-3)
10 0
0.001
0.01
0.5
1.0
0.1%
1%
(z-RWD)/RWD
MWD (Msun)
WD表面からの高さ
(WD半径=7800kmで規格化)
2E-8
-3
(a)
10
ρ (g cm )
Shock Height z0-RWD (cm)
各WD質量における解
Shock Temperature kTs (keV)
8
10
1000
WD質量 = 0.7 Msunの場合の
プラズマプロファイル
3
1E-8
10-8
5E-9
§3.5
IPのX線スペクトルモデルの構築 2
降着柱のX線放射 スペクトルの生成
• 密度・温度プロファイル(emissivity)と、単温度プラズマ放射のスペクトル
モデルの畳み込みから、多温度放射スペクトルを構築。
• 「制動放射+原子輝線放射」をただしくモデル化 (先行研究をupdate)。
2.5
• 重いWD質量ほど、硬いスペクトル (折れ曲がり位置 ∝ 衝撃波温度
∝ 質量)。
• 鉄の元素量も、自由パラメタ (先行研究をupdate)。
• 観測データのフィットから、WD質量・鉄の元素量を推定。
2 。
連続成分と鉄輝線構造を同時解析が初めて可能に(信頼性向上)
衝撃波面
WD表面
vFv (スペクトルエネルギー密度)
MWD=0.7 Msunの例
1.5鉄輝線の拡大図
Total
10-1
1.2
("&
ヘリウム状
Fe Kα
水素状
Fe Kα
11(
0.8
'"$
-2
10
'"!
0.6
0.5
'"#
0.4
10-3
'"&
0.2
1
10
エネルギー (keV)
102
00'
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6.4
6.4
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6.6
6.6
!"$
6.8
6.8
%7
7
%"&
7.2
7.2
%"#
7.4
7.4
§3.5
IPのX線スペクトルモデルの構築 2
降着柱のX線放射 スペクトルの生成
• 密度・温度プロファイル(emissivity)と、単温度プラズマ放射のスペクトル
モデルの畳み込みから、多温度放射スペクトルを構築。
• 「制動放射+原子輝線放射」をただしくモデル化 (先行研究をupdate)。
• 重いWD質量ほど、硬いスペクトル (折れ曲がり位置 ∝ 衝撃波温度 ∝ 質量)。
• 鉄の元素量も、自由パラメタ (先行研究をupdate)。
• 観測データのフィットから、WD質量・鉄の元素量を推定。
連続成分と鉄輝線構造を同時解析が初めて可能に(信頼性向上)。
0.45
MWDごとのTotalスペクトル
10
0.4
WD質量
1.1 Msun
0.35
Photons cm-2 s-1
1
vFv
10-1
10-2
10
0.3 Msun
-3
10-4
XIS
1
ヘリウム状
鉄イオン
Kα
水素状
鉄イオンKα
0.3
WD質量
1.1 Msun
0.25
0.2
0.15
0.1
HXD
10
Energy (keV)
鉄輝線の拡大図
0.05
100
0
0.3 Msun
6.4
6.6
6.8
Energy (keV)
7
7.2
スペクトルモデルの構築
2009年6月(D2の「すざく」国際会議のとき)
• 以上の計算結果を用いて、まず、WD質量のみを自由パラメタとした、
テーブルモデルを構築。
• 鉄アバンダンスが1 太陽アバンダンス固定のままだと、データをうまく
再現しなかった。アバンダンスを変化させて、0.2∼2.0太陽アバンダンス
を0.1刻みで作成 → データ量が増えてきた...
2010年1-2月(投稿論文を書いているとき)
• テーブルモデル間をスプライン関数で内挿する、関数モデルを構築
→ WD質量、アバンダンスともに、ステップ幅を十分小さくして
データと比較することが可能に。
• 投稿論文Yuasa+10では関数モデルバージョンを使用。
[参考] モデル構築の作業は、HongoWikiの以下のページでそれぞれ
解説されています:
http://www-utheal.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ yuasa/wiki/index.php/xspecで自分のモデルをテーブルとして入れる(xspec_model_atable_original)
http://www-utheal.phys.s.u-tokyo.ac.jp/ yuasa/wiki/index.php/xspecで自分のモデルを関数として入れる(xspec_model_function)
イントロダクション
• 白色矮星
• 質量降着型 白色矮星連星 および、強磁場白色矮星連星
• 「すざく」衛星
スペクトルモデルの構築
• ジオメトリ
• 放射機構
• 方程式系と数値解の導出
• 放射スペクトルの計算
データとの比較
• 観測データの準備(アーカイブデータ+自分で観測提案)
• データと、構築したモデルの比較 → 物理量の導出
• 過去の報告との比較
• モデルの系統誤差の検証
§5.1
「すざく」によるIPの観測
• 2006-2009年に観測された太陽近傍のIPのうち、HXDまで有意にシグナルを
検出した、17天体を選択して解析(7天体は湯浅が観測提案者)。
• 硬X線フラックスリミテッドなIPサンプルの80%をカバー (Brunschweiger+09)。
• フラックスは1-5×10-11 erg cm-2 s-1 (2-10 keV)。50 keVまでスペクトルを測定。
検出器バックグラウンドの系統誤差の∼10-50倍程度の有意度(§5.3.1)。
• 3本の鉄輝線を分解(高温プラズマ起源 2本+WD表面での反射 1本)。
典型的なスペクトル (検出器応答 込み)
!
XISのイメージの例
(3-10 keV)
-30.4
鉄輝線
"%!
TV Columbae
-30.6
-30.6
-30.8
-30.8
236.8
236.8
236.6
236.6
Galactic Longitude (deg)
中性 ヘリウム状
Fe Kα 水素状
Fe Kα
Fe Kα
0.0
!"ï
0.2
0.4
銀経(度) 237.0
237.0
&'()*+,+ï,-./ï
カウント
"%"!
!"ï
銀緯 (度)
Galactic Latitude (deg)
いて座
V1223
6
7
8
きりん座
MU
検出器バック
グラウンド
XIS
#
!"
$"
0).123,4-./5
エネルギー
(keV)
HXD
#"
天体の詳細
0#4&37"5*0/ "/% 13&1"3"5*0/ 0' %"5" 4&5
BCMF 4V[BLV PCTFSWBUJPOT PG *1T BOBMZ[FE JO5BCMF
UIF QSFTFOU
4V[BLV
TUVEZPCTFSWBUJPOT PG *1T BOBMZ[FE JO UIF QSFTFOU TUVEZ
BUFB
%FD
4UBSU UJNF
4ZTUFN&YQC
&OFSHZ
$PPSEJOBUF
#BOED B
65
LT
9*4 LF7
3" )9%%FD
LF7
'0 "RVBSJJ
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/
9: "SJFUJT
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.6 $BNFMPQBEBMJT
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#( $BOJT
.JOPSJT
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/ ѝ
/
7 $BTTJPQFJBF
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57 $PMVNCBF
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/ ѝ
/
59 $PMVNCBF
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/ ѝ
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:: %SBDPOJT
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/ ѝ
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12 (FNJOPSVN
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/ ѝ
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&9 )ZESBF
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/: -VQJ
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/ ѝ
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7 0QIJVDIJ
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"0 1JTDJVN
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7 4BHHJUBSJJ
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/ ѝ
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39 +
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/ ѝ
/
*(3 +
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/ ѝ
/
*(3 +
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/ ѝ
/
E
$PVOU
4UBSU
SBUF
UJNF
0CT &YQ
*% C
9*4
65 )9%
LT
1*F &OFSHZ #BOED
9*4 LF7
)9% LF7
5
/:VBTB
ѝ /★/ ѝ /
4V[BLV
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5FBN
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/ *TIJEB
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5
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5
/:VBTB
ѝ /★/ ѝ /
5
/:VBTB
ѝ / ★/ ѝ /
5
/:VBTB
ѝ /★/ ѝ /
5
/:VBTB
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.
/ *TIJEB
ѝ / / ѝ /
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/.VLBJ
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)
/ .PSJ
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5
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/ *TIJEB
ѝ / / ѝ /
,
/.VLBJ
ѝ / / ѝ /
,
/&CJTBXB
ѝ / / ѝ /
,
/&CJTBXB
ѝ / / ѝ /
$PVOU SBUFE
9*4 )9%
C
Y
C /FU FYQPTVSFB D*O&OFSHZ
VOJUT PGCBOE
EFHSFF
VTFE+JO
UIFFRVJOPY
TQFDUSBM BOBMZTJT
/FU FYQPTVSF
g
D &OFSHZ CBOE VTFE JO UIF TQFDUSBM BOBMZTJT g
E
ѝ
JOUFHSBUFE PWFS UIF
$PVOU
OPUFESBUFT
FOFSHZ
JO VOJUT
CBOET
PG #PUI
DPVOUT
PGTUIF
JOUFHSBUFE
/9# BOE UIF
PWFS$9#
UIF OPUFE
BSF TVCUSBDUFE
FOFSHZ CBOET #PUI PG UIF /9# BOE UIF $9# B
§5.2
IPモデルを用いたスペクトルフィット
• 単温度プラズマモデル → 鉄輝線構造と連続成分が矛盾
• IPモデルをベースに、降着ガスによる自己吸収を取り込んだ「部分吸収モデル」
が全てのIPのスペクトルを良く再現し、WD質量の推定値を得た。
注:中性鉄輝線(6.4 keV)には、現象論的なモデル(ガウシアン)を導入。物理量の制限には
利用していない。< 3 keVは吸収構造が複雑なため無視(結果に影響無)。
中性
Fe Kα
5
10
Energy (keV)
20
0.1
0
χ2v=1.50 (326) NHP = 1e-8
連続成分が高温(>10 keV)を要求
→ 水素状FeのKαが卓越
→ ヘリウム状Kαが著しく不足
50
Energy (keV)
0.3
10!3
0.01
!1
!1
!1
Counts s keV
カウント
0.1
部分吸収モデル
!1
Counts s keV
カウント
単温度プラズマ +
水素状
Fe Kα
0.2
0.3
はと座TVの例
ヘリウム状
Fe Kα
0.2
0.1
Counts s!1 keV!1
カウント
0.1
0.01
χ2v=1.11 (321) NHP = 8%
ベストフィットパラメタ:
MWD=0.91(0.83-1.00) Msun
ZFe=0.41(0.38-0.45) Zsun
0
10!3
Counts s!1 keV!1
カウント
IP + 部分吸収モデル
3
5
5
10
20
10
20
Energy (keV)
エネルギー (keV)
50
30 40 50
6
7
エネルギー (keV)
Energy (keV)
0.1
0.01
10 −3
0.79(0.75-0.83) Msun
0.93(0.78-1.08) Msun
1.04(0.94-1.16) Msun
0.51(0.47-0.60) Msun
0.80(0.65-1.07) Msun
0.94(0.79-1.05) Msun
1.07(0.92-1.17) Msun
0.63(0.60-0.70) Msun
0.83(0.73-0.96) Msun
0.95(0.73-1.16) Msun
1.09(0.96-1.18) Msun
0.66(0.60-0.71) Msun
0.91(0.83-1.00) Msun
0.95(0.83-1.05) Msun
1.24(0.85-1.30) Msun
10 −3
0.01
0.1
10 −3
0.01
0.1
10 −3
0.01
0.1
0.43(0.41-0.45) Msun
5
10
20
50
5
10
20
50
5
10
20
50
5
10
20
50
5BCMF टF CFTU৯U TQFDUSBM QBSBNFUFST PCUBJOFE XJUI UIF QBSUJBMDPWFSJOH BCTPSCFS NPEFM टF FSSPST BSF BU DPO৯EFODF MFWFMT
'0 "RS
;'F
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.8%
).Ӥ *
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L5T
LF7
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7 $BT
57 $PM
59 $PM
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"0 1TD
7 4HS
39 +
*(3 +
*(3 +
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4ZTUFN
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$1$ D
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৯YFE
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৯YFE
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'- E
'- F
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/
/
BCTPSQUJPO DPMVNO EFOTJUZ PG GVMMZDPWFSJOH BCTPSCFOU C टF BCTPSQUJPO DPMVNO EFOTJUZ PG UIF QBSUJBMDPWFSJOH BCTPSCFOU TFF UFYU
D टF QBSUJBMDPWFSJOH GSBDUJPO E ѝ LF7 ৰVY JO VOJUT PG ѝ FSH DNѝ Tѝ F ѝ LF7 ৰVY JO VOJUT PG ѝ FSH DNѝ Tѝ G टF DPMVNO EFOTJUZ PG UIF BEEJUJPOBM BCTPSCFE DPNQPOFOU TFF UFYU
B टF
スペクトルの解釈
折れ曲がり構造
• WD質量の軽いものほど、10 keV以上での折れ曲がりが顕著。
→低いプラズマ温度を反映している。
低エネルギー側のスペクトルの傾き
• 降着物質自身による、系内での自己吸収の効果(天体ごとの個性が強い)。
PSR
1.04(0.94-1.16) Msun
Accretion
Stream
Accretion
Stream
(b) Not shrouded
0.01
PSR
10 −3
vFv (keV 2 cm−2 s−1 keV −1 )
Accretion
Stream
0.01
0.43(0.41-0.45) Msun
0.1
10 −3
vFv (keV 2 cm−2 s−1 keV −1 )
0.1
(a) PSR shrouded
0.51(0.47-0.60) Msun
1.07(0.92-1.17) Msun
(b) N
スペクトルの解釈
鉄アバンダンス
• 天体ごとに、鉄のEWは異なる。
• どれもsub-solar abundanceを要求∼0.3-0.5 Zsun。
• これは、連星系中の伴星の外層のアバンダンスを見ていることに相当?
hist
3
2.5
2
個数
1.5
1
0.5
0
0
0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9
鉄アバンダンス (Zsun)
1
WD質量分布 / 先行研究との比較
• 今回のIPの結果は、0.4-1.2 Msunに分布。磁場の無い白色矮星連星のWD質量
分布(Ritter & Kolb 2003)と比較して、大きな違いは無い。
• 17天体の平均値=0.88±0.24 Msun は孤立したWDの平均値=0.593±0.0016 Msun
よりも大きい。→ 連星系の進化の結果? 質量降着の結果?
• 軌道運動の測定に基づく推定値とも、よい相関を得た。
22
1.4
1.4
軌道運動からの推定値 (Msun)
20 磁場の無い
白色矮星連星
18
平均=0.82
M WD(RK Cat IP)
16
個数
Number
14
12
10
8
6
4
2
0
0
1.2
0.2
0.2
0.4
0.6
0.8
1
0.6
1.0
MWD (M sun )
WD質量 (Msun)
1.2
1.4
1.4
XY
1.0
1.0
V1223
YY
0.8
EX
0.6
0.6
BG
EX
0.4
0.2
0.2
0.2
0.2
TV
0.4
0.6
0.8
1.0
1.2
0.6
1.0
M WD(This work)
今回のWD質量
(Msun)
1.4
1.4
RXTE/SwiftとのWD質量の比較
Swift
MWD (Brunschweiger+09)
(Brunschweiger et al., no absorption)
MWD (Suleimanov
et al., Partial Covering)
RXTE
(Suleimanov+05)
Suleimanov+05と、Brunschweiger+09で報告されている、WD質量との
相関は以下のようになる。
(a)
1.4
1.2
1.0
V1223
BG
0.8
TV
AO
0.6
FO
TX
V2400
YY
PQ
EX
0.4
0.2
V709
0.2
0.4
0.8
1.2
1.0
0.6
MWD (This work, Partial Covering)
1.4
「すざく」の結果(This work)
(b)
1.4
1.2
J17303
1.0
RX
V2400
0.8
EX
0.6
FO
0.2
0.2
0.4
V709
TV MU
BG
V1223 TX
AO
0.4
NY
XY
PQ
YY
0.8
1.2
1.0
0.6
MWD (This work, Partial Covering)
1.4
「すざく」の結果(This work)
過去の報告よりも確度が上がっているか?
• RXTEと比較してみると、とくに鉄輝線の部分の違いが顕著。
• RXTE/HEXTEと、すざく/HXDを比べると、多くの天体でPINの方が精度のよい
スペクトルを提供している。
• モデルの精度向上(Fe輝線の取り込み)と併せて、解析の確度は高まったと
考えられる。
V. Suleimanov et al.: RXTE broadband X-ray s
V1223 Sgr
V1223 Saggitarii (deconvolved)
Suzaku (XIS+HXD)
0.01
keV 2 cm−2 s−1 keV −1 )
0.1
RXTE (PCA+HEXTE)
モデルの系統誤差:降着率依存性
• 激変星の質量降着率は、モデル計算や可視赤外の観測からも大体推定さ
れており、10-11∼10-7 Msun/yr程度。
典型的には、10-10 Msun/yr∼1016 g/s
• 今回のモデルでは、降着柱の上面で1 g/cm2/sを仮定して計算。
衝撃波温度
(keV)
Shock temperature
(keV)
250
a=0.1
1
5
10
200
• 降着率を変えて衝撃波温度を
数値計算をすると、
<1 Msunではほとんど影響がなく、
>1 Msunでも2桁ふって30-40%の
変化しかない。
10 g/cm2/s
150
• [解釈] 降着率が高いと、 n2で
冷却効率が高まるため、より高い
衝撃波温度まで方程式系をみたす。
これにより、衝撃波面が下がり、
より重力ポテンシャルが解放されて、
衝撃波温度は上昇する。
100
1 g/cm2/s
50
0.1 g/cm2/s
0
0.2
0.4
0.8
1
MWD (M(M
sun) sun)
WD質量
0.6
1.2
1.4
観測データでも、
仮定の妥当性を調べる。
UFNQFSBUVSFT BOE 8% NBTTFT BSF DPOTJEFSBCMZ TFDVSF
質量降着率
5BCMF .BTT BDDSFUJPO SBUFT DBMDVMBUFE CBTFE PO UIF 8% NBTTFT EFSJWFE GSPN UIF QSFTFOU
TQFDUSBM BOBMZTJT 5BCMF "T EFTDSJCFE JO g UIF GPPUQSJOU PG BO BDDSFUJPO DPMVNO JT BTTVNFE
検出したX線フラックス、得られたWD質量と距離から、質量降着率を計算。
UP CF /& -11
JF G > /
PG UIF 8% TVSGBDF BSFB %JTUBODFT UP FBDI TZTUFN BSF SFUSJFWFE GSPN
-9
大体、10 ∼10 Msun/yrの範囲に入っている。
UIF QVCMJDBUJPOT MJTUFE CFMPX
4ZTUFN
"TTVNQUJPOT
.8%
EB
.Ӥ
QD
'0 "RS
9: "SJ
#( $.J
57 $PM
59 $PM
:: %SB
&9 )ZB
/: -VQ
"0 1TD
7 4HS B
3FTVMUBOU WBMVFT
.ȥ C
BD
ѝ .Ӥ 0ZS
H DNѝ Tѝ
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
仮定の0.1∼10倍程度
(計算で確認した範囲)に
入っている。
3FGFSFODFT .D)BSEZ FU BM -JऒMFGBJS FU BM #FSSJNBO .D"SUIVS
FU BM #VDLMFZ 5VPIZ .BUFP FU BM #FVFSNBOO FU BM EF
.BSUJOP FU BM )FMMJFS FU BM #FVFSNBOO FU BM C
5PUBM NBTT BDDSFUJPO SBUF D 4QFDJ৯D NBTT BDDSFUJPO SBUF NFBTVSFE BU UIF TIPDL IFJHIU
モデルの系統誤差:反射成分
M. Revnivtsev et al.: Broadband X-ray spectrum of intermediate polar V1223 Sgr
ble 1. Best fit parameters for averaged broadband (3–100 keV)
降着柱からの放射以外に、白色矮星表面
ctrum of V1223 Sgr.
255
Revnivtsev+04
からの反射成分が10 keV以上でみられ
Parameter
るはず。
NH , 1022 cm−2
3.3 ± 0.2
kT , keV
29 ± 2
→ 今回のモデルでは取り込んでいない
0.35 ± 0.15
R = Ω/2π
6.63 ± 0.03
EGauss
0.37 ± 0.02
σGauss
・計算に時間がかかる。
EW, eV
387 ± 18
3.76 ± 0.04a
Fluxobs , 10−10 erg/s/cm2
・寄与はせいぜい20%@20
keV。
Fluxcorr , 10−10 erg/s/cm2 4.57 ± 0.05b ,
76.5/89
χ2 /d.o.f.
・反射を考慮した先行研究と、WD質量
反射成分
の推定値は誤差の範囲で一致。
– R = Ω/2π – is the parameter of the reflection, solid angle subtended by a reflector.
a
Observed
flux in the energy band 3–100 keV, the flux was calWD表面での反射までただしく考慮
culated assuming that the spectrum of the Crab nebula has the
following
normalization dN(E) = 10.0E −2.1 dE. If the assumption Fig. 2. Averaged spectrum of V1223 Sgr obtained with INTEGRAL
するのは、将来の仕事。
of the Crab nebula spectrum is different the flux value should be and RXTE observatories. Solid curve represents the best fit model.
→ASTRO-Hで、反射鉄輝線(6.4 keV) Dashed line shows the emission of the thermal plasma, dotted line –
rescaled.
b
the contribution of the reflected component. On the lower panel the
Absorption corrected flux in the energy band 0.5–100 keV.
の形、重力赤方偏移を測定。
difference between data and the model in the units of standard deviations (σ) is shown.
RXTE/HEXTE
(20–100 keV) and can determine this pa→WD表面近くのガスの温度、
meters more confidently while fitting the broadband source
もうひとつ独立なM/R比が得られるか?
ctrum.
Approximation of the broadband spectrum (BeppoSAX
次期X線衛星「ASTRO-H」(2014-)
X線マイクロカロリメータ
10 keV以下の帯域で、CCDの20倍以上のエネルギー分解能。
→ 鉄輝線の微細構造まで分解。密度・速度・重力赤方偏移を直接測定。
硬X線イメージング検出器
10-70 keV以上の帯域を、現在のCCDカメラと同等の統計精度で測定。
→ 高温プラズマの温度を、より高精度で測定。
IP天体 はと座TVの観測結果のシミュレーション (100 ks)
マイクロカロリメータ
硬X線イメージング検出器
tvcol hxi 100ks
6.5
6.6
6.7
6.8
Energy (keV)
6.9
7
0.01
0.02
0.05
keV2 (Photons cm−2 s−1 keV−1)
1
0.5
normalized counts s−1 keV−1
0.1
2
TV Col (simulated for AH/SXS 100ks 5eV opt blck filt)
「すざく」XIS
10
20
Energy (keV)
50
まとめ
XSPECに自分のモデルを入れる
• テーブルモデル、関数モデルの構造、作成方法、使用方法を概観した。
• CFITSIO、initpackageなど、関連するプログラムを概観した。
強磁場白色矮星連星のスペクトルモデル構築
• 方程式系をたて、それを数値的に解き、単温度プラズマ放射の
スペクトルと畳み込むことで、降着柱のX線スペクトルを構築した。
• それをXSPECの関数モデルとして取り込み、「すざく」の観測データ
と比較することで、WD質量という物理量を測定した。
• 得られたWD質量は可視・赤外の観測等とも矛盾ない。
→ 物理的に正しいと考えられるモデルを得た。
銀河X線背景放射(銀河リッジ放射)と、強磁場白色矮星連星の関連
• 時間があれば、ざっとお話させていただきたいとおもいます。
• 今回つくったモデルが活躍します。
銀河系 X線背景放射 (Galactic Ridge X-ray Emission)
§2.1
宇宙X線背景放射(CXB)とは独立の、銀河系内由来の背景放射(∼1038 erg/s)。
発見から40年にわたり起源が不明 (e.g. Cooke et al. 1969) → 本研究で解明する
Revnivtsev+06
銀緯
RXTE衛星 (3-20 keV)
銀経
空間構造 (e.g. Yamauchi & Koyama et al. 1993)
0
GRXEスペクトルの例
「てんま」衛星
• 銀河バルジ・銀河面に付随して
「見かけ上」拡散。
• 「1-50 keVの連続成分」+「原子輝線放射」
• シリコン、硫黄などの軽元素と、鉄などの
重元素からの輝線が同居している。
→ 多温度の高温プラズマからの熱的な
X線放射を強く示唆。
カウント
スペクトル的な特徴 (e.g. Koyama et al. 1986)
鉄輝線
連続成分
-1
-2 Koyama+86
1
2
5
10 20
エネルギー (keV)
§2.1.3-2.1.4
GRXEの起源のなぞ
点源説 (Point Source Scenario)
• 「見かけ上」拡散した放射は、多数の暗いX線点源(<1032erg/s)の重ね合わせ
(c.f. CXBの起源 = 遠方の活動銀河核の重ね合わせ)。
• 温度の異なるプラズマは、それぞれ別種のX線天体に由来:
太陽など 普通の星 のコロナX線放射 [低温∼107 K; 光度∼<1030 erg/s]
+ 白色矮星連星の硬X線放射 [高温∼108 K; 光度∼<1033 erg/s]
拡散放射説 (Truly Diffuse Scenario)
X線点源 > 400個
17:51:40.0
17:51:30.0
17:51:20.0
1 arcmin
‒29:36:00.0
• 空間分解能∼0.5秒角。
• 感度 ∼10-16 erg/cm2/s (一桁向上)。
• 大部分(>80%)を点源に分解。 深い観測
直径5.2分角
イメージングの感度は、すでに限界に到達。
「GRXEのスペクトル的な成分分解」が残された課題 。
‒29:34:00.0
近年の観測的進展 - Chandra衛星の観測
• Revnivtsev+09。
‒29:33:00.0
月
‒29:37:00.0
e.g. Kaneda+97, Tanuma+99, Valinia+00, Tanaka+02
‒29:32:00.0
• 星間空間に拡散した高温プラズマ (∼107.5 K)や、冷たい星間物質+宇宙線の
相互作用を仮定。プラズマの加熱方法や銀河面への閉じ込めに工夫が必要。
本GRXE研究のアプローチ:広帯域スペクトロスコピー §2.1.6
目的
イメージングと相補的な広帯域X線スペクトル観測からGRXEの起源を解明する。
「点源説」を作業仮説としたとき、既知天体だけでGRXEが説明できるか調べる。
• 帯域ごとに複数の天体種族が卓越
5 keV以下 → コロナX線天体
10 keV以上 → 磁場のある白色矮星連星
(Intermediate Polar; IP)
GRXE
vFv (放射エネルギー密度)
先行研究
• Revnivtsev+06
GRXEと、各天体の代表的なスペクトルを
はじめて比較。ファクター∼2の範囲で
点源の和がGRXEと一致。
点源の和
1
コロナ天体
RS CVn
IPI.POLAR
DW.NOVA
0.1
磁場弱
POLAR
白色矮星
連星
Polar
本研究の手法
10
100 keV
1. IPについて、WD質量をパラメタとするスペクトルモデルを構築し、
近傍天体の解析で妥当性の評価・WD質量推定を行う。
2. そのモデルを用いて、GRXEを各スペクトル成分に分解し、各種族のGRXEへの
寄与の定量化を行う。
広帯域 + 高感度観測が鍵となる
-1.50
§6.1
「すざく」によるGRXEの観測
Intensity of catalogued sources
0.5mCrab
1mCrab
1433
5mCrab
(b)
0.50
503
021
010
1.00
1.50
-2.00
1419
1352
• 銀河中新領域のマッピング観測を足し合わせて、GRXEデータを構築。
1443
10mCrab 100mCrab
1415
• 明るい、既知のX線点源が視野に入らない領域を選択。混入点源のフラックスの
-11 erg cm
-2 s-1)。
-3.0
2.0
1.0
0.00
-1.0
-2.0
上限は0.1
mCrab (2x10
503
017
501
053 5030 5030 503
0
1
010 140
10 5010 16010
5040
010
50
20
04
504 010
088
010
-1.00
420ks
504
Region2
5040
Intensity of catalogued sources
0.5mCrab
1mCrab
5mCrab
Region 1
5040
0201
0
0301
504
090
0
Region1
590ks
0
10
10
0
81
30
50
Galactic Lattitude (deg)
089
-0.50
Region 2
0101
0
0.00
0
0
01
01
6
7
7
7
30
30
50
50
010
10mCrab
100mCrab
Galactic Longitude (deg)
1.0
5020
5901
40
0
50
10
0
50
0.00
-1.0
-2.0
-3.0
「すざく」によるGRXEの観測
§6.1
• 個々の観測のスペクトルは、Region1/2内でほとんど一致。
• 統計を得るために、Regionごとにスペクトルを足し合わせ。
• 50 keVまで、十分有意にスペクトルを測定。
• 3本の鉄輝線構造もきれいに分解。S/Arなどの軽元素の輝線も同時に検出。
!
1
Region 1のワイドバンドスペクトル (検出器応答 込み)
"%!
S
"%"!
Fe
<;:9876
ALL
GRXE(ALL-NXB)
10-2
10-4
!"!&
!"!%
!"!$
!"!#
10-3
!
!"!3
NXB
!"!4
!1,-./!1
カウント
&'()*+,+
10-1
Ar
;7=
$2
#5
10
!"
エネルギー (keV)
$20
"
#50
"
§6.2.3
広帯域スペクトル分解
10 keV以上のIPモデルでのフィットを、<10 keVに外挿すると...
星間吸収 = 3.6 0.3 x 1022 cm-2
ZFe = 0.86 0.05 Zsun
χ2v = 1.30 (753)
1温度プラズマ
kT = 1.52 0.04 keV
IPモデル
MWD = 0.66 Msun(固定)
10ï 10ï 0.01
0.1
1
Region 1
CXB
ï2 0 2
前景放射
2
5
10
エネルギー
(keV)
Energy (keV)
20
50
§6.2.3
広帯域スペクトル分解
IPモデルのMWDをフリーにしても、全体像は変わらない。
ï/ " /
星間吸収 = 3.2 0.4 x 1022 cm-2
ZFe = 0.73 0.07 Zsun
χ2v = 1.28(752)
1温度プラズマ
kT = 1.44 0.07 keV
IPモデル
MWD = 0.48 0.05 Msun
!"ï !"ï "#"!
"#!
!
Region 1
CXB
前景放射
広帯域モデルは、Region 1/2において驚くほどきれいにデータを再現。
GRXEが2つの代表的なプラズマ成分に分解できることを強く示唆。
低温成分∼1-1.5 keV + 高温成分∼10 keV以上
/
.
※2温度プラズマモデルも同様にデータを
再現したが、χ2が統計的に有意に大きい。
!"
エネルギー
(keV)
0',123*4+,-5
/"
."
§6.3.1
広帯域スペクトルフィットの解釈
スペクトル成分
• 「∼1 keVの低温プラズマ放射」 → コロナX線天体の温度に対応
• 「10 keV以上はIPモデルが支配的」 → 白色矮星質量も妥当
IPモデルの「WD質量」について
• HXD解析の値 0.66 (0.59-0.75) Msun ⇔ Model 2bの値 0.48±0.05 Msun
• この低下は弱磁場天体もまとめてIPモデルでフィットしていることが原因。
(現状のデータ精度では、弱磁場とIPは10 keV以下では縮退)
• 0.66 Msun ⇔ 孤立したWDの平均質量∼0.6Msunとの関連?(今後の展開)
GRXEのスペクトルモデル(検出器応答なし)
コロナ天体
GRXE
1
白色矮星連星
2
vFv
vFv(放射エネルギー密度)
(keV cm-2 s -2 keV-1(20deg) -2
10
0.1 2
5
10
20
Energy (keV)
50
100
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