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校内ICT活用研修モデルプランによる支援

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校内ICT活用研修モデルプランによる支援
校内ICT活用研修モデルプランによる支援
―教員のICT活用指導力向上を目指してー
総務企画課情報管理班
研究の概要
学習指導要領では、全ての教科等の指導において、教科の目標を達成するために教
員や児童生徒がICT (Information and Communication Technology)を積極的に活
用することが求められている。総務企画課情報管理班では、授業における教員のIC
T活用指導力向上を主たる目的として、「校内ICT活用研修モデルプラン」(以下、
モデルプラン)を作成した。本稿は、県内の小中学校 409 校の教員 7,131 名を対象に、
校内ICT活用研修を実践することによる、教員のICT活用指導力の変容をまとめ
るとともに、情報管理班が作成したモデルプランの有効性を検証したものである。
モデルプランに関しては、各学校の教員の実態に合わせて選択することができるよ
う、基礎的な「ICT機器の接続体験研修」から発展的な「ICT機器を活用した授
業分析研修」まで5種類のプランを作成した。そして、校内ICT活用研修前後で、
ICT活用指導力チェックを実施し、教員の「授業中にICTを活用して指導できる
能力」の変容を分析した。
校内ICT活用研修実施後には、授業でICTを活用できると答えた教員の割合が
平均 84.9%となり、研修前と比べて平均 33.3%上昇した。また、情報管理班が作成し
たモデルプランに基づいた校内ICT活用研修を実施した学校の方が、各校独自の内
容の校内ICT活用研修を実施した学校よりも、研修後に「活用できる」と答えた教
員の割合が有意に高かった。
モデルプランに基づく校内ICT活用研修の実施により、教員のICTに対する抵
抗感が減り、積極的なICT活用への意識の高まりが見られた。今後の課題として、
教員のICT活用指導力の向上が一過性のものとならないよう、ICT機器の整備を
進めるとともに、各学校でICTを活用した授業公開を積極的に行い、全職員でIC
T活用場面を考え、学校全体で効果的に活用できる方法を研修していく必要がある。
キーワード:ICT (Information and Communication Technology)
ICT活用指導力、ICT活用研修、校内研修の活性化
目次
Ⅰ
目的
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ⅱ
実践期間及び方法
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
1
実践期間
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
2
実践方法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
Ⅲ
内容
1
県内小・中学校教員のICT活用指導力の実態
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
(1) ICT活用研修の概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
(2) 研修で活用した資料等
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
(1) 経年比較
(2) 全国との比較
2
ICT活用研修(推薦研修)
ア 「校内ICT活用研修モデルプラン」の提案
イ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
ICT活用事例紹介ビデオ
ウ 「かんたんICT活用!」ハンドブック
エ
3
一般的なビデオカメラを用いた簡易実物投影機
校内ICT活用研修の様子
(1) モデルプランⅠを実施した学校
(2) モデルプランⅠとモデルプランⅡを実施した学校
(3) モデルプランⅢを実施した学校
4
・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
研修前と研修後に実施したICT活用指導力チェック調査結果
(1) 校内ICT活用研修の成果
・・・・・・・・・・・
7
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
(2) 情報管理班が示すモデルプランの検証
5
Ⅳ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
ア 情報管理班が作成したモデルプランと各校独自の研修プランとの比較・・・
9
イ モデルプランの検証
10
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
効果的な校内ICT活用研修プランの例
まとめ
1
本研究の成果
2
今後の課題
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
参考資料1
「教員のICT活用指導力チェックリスト」
参考資料2
校内ICT活用研修モデルプラン
参考資料3
「かんたんICT活用!」ハンドブック
参考文献等
組織
・・・・・・・・・・・・・・・・・
16
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
18
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
39
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
39
校内ICT活用研修モデルプランによる支援
−教員のICT活用指導力向上を目指して−
総務企画課情報管理班
Ⅰ
目的
学習指導要領では、全ての教科等の指導において、教科の目標を達成するために教員や児
童生徒がICT(Information and Communication Technology)を積極的に活用することが
求められている。デジタルテレビやプロジェクター等を使って、教材を大きく映すことを基
本にして、ICTを従来の授業スタイルにうまく融合させたり、映像教材やデジタル教科書
などのデジタルコンテンツを活用したりすることで、各教科等の目標が効果的に達成するこ
とができるとともに、
「分かる授業」や「魅力ある授業」の実現につながるものと考える。ま
た、調べ学習や課題研究、表現活動等の自発的・能動的な学習の過程で、児童生徒の表現力
や双方向のコミュニケーション能力等を育てるためにICTを活用することもできる。
『静岡県教育情報化推進基本計画』には、
「教員が授業中にICTを活用して、教材を拡大
したり動画等を提示したりすることで、児童生徒の興味・関心を高めたり、課題意識を持た
せたり、知識の定着を深めたりすることができる。教員には、従来の指導方法を基盤としつ
つ、授業のねらいに照らしてICTを適切な場面で効果的に活用して指導する能力が求めら
れている。」と記載され、ICTを効果的に活用して指導することが教員に求められている。
これらのことから、授業における教員のICT活用指導力を向上させることは、重要な課
題であると言える。
しかし一方で、ICTを活用した授業が日常的には行われにくいという現状がある。そこ
には、ICT機器の整備が不十分である、準備に手間が掛かるなど様々な理由がある。また、
多くの教員は、ICTに対する抵抗感を持ち、活用への一歩を踏み出せないでいる。こうし
た状況の中で、日常的なICT活用を促進するためには、手軽に使えるICTとして、実物
投影機、プロジェクター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等の活用方法を更に普及
させていくことが重要である。
そのためには、
『静岡県教職員研修指針』にあるように、校内におけるICT活用の推進役
を養成し、校内研修の活性化につなげること、また、効果的な校内ICT研修を展開してい
る事例を収集し情報提供することが、本センターに求められている。
これらを踏まえ、平成 24 年度から平成 25 年度までの2年間、教員のICT活用指導力向
上を図るための新しい試みとして、県内の全市町(政令市は除く)において「小・中学校教
員のICT活用指導力向上研修」(以下、ICT活用研修)を実施した。そこで、平成 22 年
度から平成 23 年度に本センターが作成した「校内ICT活用研修モデルプラン」(以下、モ
デルプ ラ ン ) を 研 修 参 加 者 に 紹 介 した 。 その 内容 を基に 、研修 参 加 者が 自校の 教員 に
対して校内ICT活用研修を実施することで、教員のICT活用指導力、特に「授業中に
ICTを活用して指導する能力」を高めていこうと考えた。
本研究は、平成 25 年 12 月末までに、校内ICT活用研修を実施した 26 市町 409 校の小・
中学校教員 7,131 名を対象に、校内ICT活用研修を実施することにより、本班が作成した
1
モデルプランが教員の「授業中にICTを活用して指導する能力」を向上させるのに有効で
あったかを検証することを目的とする。
Ⅱ
実践期間及び方法
1 実践期間
平成24年度から平成25年度まで(2年間)
2
実践方法
(1) 県内全ての公立小・中学校(政令市は除く)からの代表者1名が、本センターが主
催し、各市町で開催されるICT活用研修に参加し(推薦研修)、ICT活用に関す
る基礎的な知識や技能を身に付けるとともに、学校の実態に合わせて、本班が作成し
たモデルプランを基に校内研修プランを作成する。
(2) ICT活用研修に参加した研修員自らが研修講師となり、校内ICT活用研修を実
施する。
(3) 校内ICT活用研修において、研修前と研修後にICT活用指導力チェック(巻末
参考資料1)を実施し、校内教員の「授業中にICTを活用して指導する能力」の変
容を分析する。
(4) 実施校の調査結果を分析し、本班が作成したモデルプランの有効性を検証する。
Ⅲ
内容
1
県内の小・中学校教員のICT活用指導力の実態
(1)
経年比較
本センターでは、平成23年以前はICT活用の苦手な教員を対象に、「ICT活用研
修」を開催し、教員のICT活用指導力の向上に努めてきた。表1は文部科学省による
「平成24年度
学校における教育の情報化の実態に関する調査結果(平成25年9月)」
を表にしたものであり、「わりにできる」、「ややできる」と答えた人数の割合を示し
ている。この結果によると、教員のICT活用指導力(A項目∼E項目※内容は表の説
明のとおり)は向上しており、その成果は着実に現れている。しかし、B、C項目にお
いては他項目と比べ10%近く数値が低く、小・中学校を比べると全体的に中学校が小学
校よりも約5%低い状況である。
平成23年に『静岡県教育振興基本計画「有徳の人」づくりアクションプラン』におい
て、高度情報社会への対応として、「ICTを活用した授業ができる教員(B項目)」
の割合75%以上を目標値として定めているが、現状では遠く及ばない状況となっている。
2
A項目…教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力
B項目…授業中にICTを活用して指導する能力
C項目…児童生徒のICT活用を指導する能力
D項目…情報モラルなどを指導する能力
E項目…校務にICTを活用する能力
(2)
全国との比較
表1の平成24年度結果を全国の小・中学校と比較すると、静岡県教員のICT活用
指導力は小・中学校ともに全ての項目において全国平均を下回っており、順位も全国
都道府県の中で、全て30番台から40番台という状況である(表2)。
表2
平成 24 年度
静岡県教員のICT活用指導力の状況(小・中学校)
項 目
小学校
中学校
「できる」教員
の割合(単
位%)
全国平均
(単位%)
差
全国順位
78.7
80.9
-2.2
36
B 授業中にICTを活用して指導する能力
65.0
70.4
-5.4
C 児童・生徒のICT活用を指導する能力
62.8
67.4
D 情報モラルなどを指導する能力
77.0
E 校務にICTを活用する能力
72.0
A 教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力
2
「できる」教員
の割合(単
位%)
全国平均
(単位%)
差
全国順位
73.6
77.0
-3.4
40
37
58.6
62.9
-4.3
34
-4.6
38
52.0
58.2
-6.2
40
78.4
-1.4
30
66.6
71.2
-4.6
39
75.7
-3.7
39
70.7
73.3
-2.6
34
ICT活用研修(推薦研修)
(1)
ICT活用研修の概要
ICT活用研修は、各学校で行うICTに関する校内研修の推進を図り、教員のIC
T活用指導力を向上させることが目的である。
研修内容は、図 1 のような流れで実施した。最初に、ICT活用の教育的な効果に関
する講義を行った後、県内のICTを効果的に活用している授業のビデオの視聴や本班
で作成した「かんたんICT活用!」ハンドブック(平成 24 年3月発行)の紹介をした。
3
ICT接続実習では、普段使っている教科書やノ
ート、資料などを、実物投影機とプロジェクター、
デジタルテレビ等を使って「大きく映す」ことを
講義:ICT 活用の教育的効果
ICT 活用事例紹介ビデオ視聴
基本とした実習を行い、手軽なICT機器の紹介
として、デジタルカメラやビデオカメラ、情報管
理班が作成した簡易実物投影機などの紹介を行っ
た。
さらに、モデルプランの説明を行い、各自、各
「かんたん ICT 活用!」ハンドブック
ICT 機器の接続実習
簡易実物投影機の利用
学校において実施する校内ICT活用研修プラン
の案を作成してもらった後、グループワークを実
施した。
モデルプランの提示
校内 ICT 活用研修プラン作成
グループワーク
(2)
ア
図1 ICT活用研修の流れ
研修で活用した資料等
「校内ICT活用研修モデルプラン」の提案
「校内ICT活用研修モデルプラン」
表3
は、教員のICT活用レベルや学校の
実態に応じて選択できるように5種類
提示した(表3)。各プランとも、研
大きく映すための機器操作体験研修
プランⅠ
修時間を50分、平日放課後の校内研修
でも実施可能な内容とした。研修の進
【ICTで大きく映そう】
教材作成研修
プランⅡ
【プレゼンテーションソフトで教材を作成しよう】
め方、研修テキスト、講師用プレゼン
プランⅢ
テーションデータ、サンプル教材、ワ
①
ークシート等の校内研修に必要な資料
プランⅢ
は、各学校へ配布した(巻末参考資料2)。 ②
プランⅢ
③
イ
校内 ICT 活用研修モデルプラン
授業設計研修
【ICT活用授業の構想(発想)
】
授業設計研修
【 ICT活用授業の構想(リハーサル)
】
授業設計研修
【ICT活用授業の構想(振り返り)
】
ICT活用事例紹介ビデオ
効果的なICT活用の授業事例として、県内教員が行っているICTを活用した授
業の様子を撮影し、研修の中で紹介している。これは、ICT機器の高度な操作方法
が必要なものではなく、手軽な操作で大きな効果が得られることを紹介する内容とな
っている。身近な教員が手軽に活用している様子を知ることで、自分たちにどんなこ
とができるのかをイメージすることができる。
ウ
「かんたんICT活用!」ハンドブック
これは、県内で実践されたICT活用事例を基に、効果のあった授業場面を五つに
分類し、指導のポイントをまとめた冊子である。ICT活用に関する研修で配布する
ことで研修内容を補完し、担当教科でどのような活用ができるかを構想するときの資
料としての利用が可能になった(巻末参考資料3)。
4
エ
一般的なビデオカメラを用いた簡易実物投影機
一般的なビデオカメラを用いた簡易実物投影
ビデオカメラ
機を研修で紹介している。これは、ビデオカメ
プロジェクター
ラを机に固定できる器具を、安価な材料で製作
したものである。教材を手軽で簡単に大きく映
簡易実物投影機
すことができるため、研修員には大変好評であ
った(図2)。
図2
3
簡易実物投影機
校内ICT活用研修の様子
校内ICT活用研修は、平成24年度∼25年度の2年間で26市町409校で実施された(平成
25年12月末現在)。本班では、研修の様子を把握するために視察を行った。ここでは3校
について報告する。
(1)
モデルプラン I を実施した学校
F市では、プロジェクターと実物投影機がセットになったICTカートが各学校に4
台整備されている。A小学校では、このICTカートを使用して「モデルプランⅠ(機
器操作体験)」をメインに、ICT活用が苦手な先生方の立場で研修が行われた。
始める前に、研修担当者から「今日のテーマはICT活用の基本『大きく映す』です。
分からないことがないように何でも聞いてください。そして、明日から授業で使ってみ
ようかな、という気持ちになってもらえればいいです。」という話があり、和やかな雰囲
気で研修が始まった。
最初に、ICT機器の紹介と大きく映すことの
効果についての講義があり、その後、機器の操作
体験が4グループに分かれて行われた。電源を差
すところから始まり、ケーブルの接続、各操作ボ
タン等をグループ内で教え合いながら行い、約 10
分で全てのグループが教科書等を実物投影機で大
きく映すことができた(図3)。参加者の中には、
映しながら説明しやすいように実物投影機の位置
図3
機器の接続体験
図4
機器の操作体験
や向きを調整したり、
「ものさし」を映して測り方
の説明を実演したりするなど、実際の授業場面を
想定した操作体験が行われた(図4)。
研修後半には、効果的な授業場面について紹介
し合う時間もあり、様々な活用例が共有された。
研修担当者のねらい通り、これまで活用してい
なかった教員が「ちょっと使ってみようかな。」と
いう気持ちになれる研修であった。
5
(2)
モデルプランⅠとモデルプランⅡを実施した学校
B小学校では、
「モデルプランⅠ(機器操作体験)」
と「モデルプランⅡ(プレゼンテーションソフトに
よる教材作成)」を行う研修プログラムであった。
最初に、校内にあるICT機器を紹介し、保存場
所や使用方法の確認が行われた。次に、
「 大きく映す」
ことを主眼においた活用事例として、家庭科教員と
連携して、事前に撮影しておいた「玉結び」のやり
方の動画を紹介した(図5)。分かりにくい箇所をス
図5
「玉結び」の動画
ロー再生したり、ポイントとなる箇所に解説を加えたりすることで、細かな手先の動き
を分かりやすく説明するための活用例であった。また、プレゼンテーションソフトを活
用したフラッシュ型教材の紹介も行われた。
その後、学年毎の三つのグループに分かれて、1グループずつ順番にデジタルテレビ
を使用して実物投影機やデジタルカメラ、パソコンの操作体験が行われた(図6)。この
時、待っている他の2グループは、プレゼンテーションソフトを活用した「モデルプラ
ンⅡ(図7)」や「フラッシュ型教材の作成」を行っていた。同時展開で研修の質を高め
る工夫が見られた研修であった。
図6
(3)
機器の操作体験
図7
モデルプランⅡ
モデルプランⅢを実施した学校
C中学校では、校内研修前に学校独自の「ICT
活用事前アンケート」を行い、参加者のICT活用
能力を把握し、研修プログラムに生かしていた。
事前アンケートの結果から「本校では、プロジェ
クター等のICT機器の接続やプレゼンテーション
ソフトによる教材作成については『できる』教員が
図8
事前アンケート結果
多いが、授業での活用には至っていない。」ことが
明らかとなった(図8)。そこで、C中学校では、
「モ
デルプランⅢ①(発想)」を基に「ICTを活用した
授業場面を考え、話し合う活動」をメインとして行
われた(図9)。
意見交換では、
「 理科で実験を行う際の手順や注意
点について、教師の手元をデジタルビデオカメラで
図9
6
意見交換の流れ
撮影することで、実験の手順を分かりやすく生徒に伝えることができる。」「国語で原稿
用紙の書き方を教える際、今までは黒板にマス目を描いて指導していたが、実物投影機
を使えば原稿用紙をそのまま大きく映して、直接書き込みながら説明することができる。
短い時間で効率よく指導することができる。」など、すぐに授業実践に生かせるアイデア
が多数出された。
また、情報管理班で製作している簡易実物投影機の実演も行われ、手軽な活用方法と
して紹介があった。
4
研修前と研修後に実施したICT活用指導力チェック調査結果
(1)
校内ICT研修の成果
文部科学省が各学校に対して実施している「学校における教育の情報化の実態に関
する調査」における調査項目「教員のICT活用指導力」から、大項目B「授業中に
ICTを活用して指導する能力」について調査を行った(県内26市町の教員7,131人対象)。
校内ICT活用研修の前後で「ICT活用指導力チェック」を実施した結果、研修
後に「わりにできる」「ややできる」と回答した教員の割合は、研修前に比べて平均
33.3%上昇し、84.9%であった(図10)。全国の教員(全校種)の平均67.5%(文部科
学省「平成24年度学校おける教育の情報化の実態に関する調査結果」)と比較しても、
17.4%上回った。
84.9%
図10
ICT活用指導力チェック調査結果
(補足)関心をもつ=ICTを活用して、児童生徒の興味関心を高めることができる
課題をつかむ=ICTを活用して、児童生徒一人一人に課題を明確につかませることができる
深める=ICTを活用して、児童生徒の思考や理解を深めることができる
まとめる=ICTを活用して、学習内容をまとめ、知識の定着を図ることができる
表4、5、6、7のとおり、「関心をもつ」「課題をつかむ」「深める」「まとめ
る」の各項目別に、校内ICT研修前後に「できる」と答えた教員数を分析したとこ
ろ、研修後に「できる」と答えた教員は、有意に多かった(p<0.01 両側検定)。
7
以上のことから、校内ICT活用研修を実施することで、教員の「授業中にICT
を活用して指導する能力」が向上したと言える。
8
(2)
ア
情報管理班が示すモデルプランの検証
情報管理班が作成したモデルプランと各校独自の研修プランとの比較
情報管理班が作成し紹介したモデルプランを基に、校内ICT活用研修を実施した
学校が324校(5,641人)、各校独自の研修プランを作成し実施した学校が85校(1,490
人)であった。図11の通り、どの項目を見ても、情報管理班が示すモデルプランに基
づく校内ICT活用研修を実施した学校の方が、各校独自の校内ICT活用研修を実
施した学校よりも、研修後に「できる」と答えた教員の割合が高かった。
図11
ICT活用指導力チェック調査結果
情報管理班が作成したモデルプランと、学校独自で作成した研修プランとで、研修
後に「授業中にICTを活用できる」と答えた教員の人数を調べた。表8の通り、
Pearsonのカイ2乗検定を行った結果、有意だった(P<0.01、両側検定)。このことか
ら、情報管理班が示すモデルプランは、教員の「授業中にICTを活用して指導する
能力」を向上させるのに、有効であったと言える。
表8
研修プラン と 授業中にICTを活用して
指導する能力のクロス表
度数
授業中にICTを活用して指導する
能力
できる
できない
合計
研修 モデルプラン
4864
777
5641
内容 学校独自
1188
6052
302
1079
1490
7131
合計
9
カイ 2 乗検定
値
Pearson のカイ 2 乗
連続修正
b
尤度比
38.711a
38.207
36.491
df
漸近有意確率
正確有意確率
正確有意確率
(両側 )
(両側)
(片側)
1
1
1
.000
.000
.000
.000
Fisher の直接法
a. 0 セル (0.0%) は期待度数が 5 未満です。最小期待度数は 225.45
.000
です。
b. 2x2 表に対してのみ計算
イ
モデルプランの検証
校内ICT活用研修を実施する前の段階で、「授業中にICTを活用できる」教員
の割合が最も少ない下位10%にあたる40校(小学校29校・中学校11校)を抽出した。
40校のうち、校内ICT活用研修において、モデルプランⅠ接続体験を実施した学
校が23校、モデルプランⅡプレゼン研修を実施した学校が1校、モデルプランⅢ①活
用場面を構想するグループワークを実施した学校が7校、学校独自のプランによる校
内ICT活用研修を実施した学校が9校であった。
同様に、校内ICT活用研修を実施する前の段階で、「授業中にICTを活用でき
る」教員の割合が最も高い上位10%にあたる40校(小学校25校・中学校15校)を抽出
した。
40校のうち、校内ICT活用研修において、モデルプランⅠ接続体験を実施した学
校が15校、モデルプランⅡプレゼン研修を実施した学校が2校、モデルプランⅢ①活
用場面を構想するグループワークを実施した学校が14校、学校独自のプランによる校
内ICT活用研修を実施した学校が9校であった。
図12、13から、「授業中にICTを活用できる」教員の割合が少ない学校ほど、モ
デルプランⅠを実施する傾向にあった。また、モデルプランⅢ①は、「授業中にIC
Tを活用できる」教員の割合が高い学校ほど、実施するケースが多かった。
図12 「授業中にICTを活用できる」教員の割合が
少ない学校が実施した校内ICT活用研修のプラン
10
図13 「授業中にICTを活用できる」教員の割合が
高い学校が実施した校内ICT活用研修のプラン
表9は、情報管理班が作成した5種類のモデルプラン別に、校内ICT活用研修前
後において、
「授業中にICTを活用できない」教員がどの程度減少したか、をまとめ
たものである。表9から、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ①を実施することで、研修前に比べて、
「授業中
にICTを活用できない」と答える教員が約 70%減少した。このことから、5種類の
モデルプランのうち、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ①が、特に効果的なプランであったと言える。
表9 モデルプラン別、校内ICT活用研修前後の
「授業中にICTを活用できない」教員の割合(%)
プランⅠ
プランⅡ
プランⅢ①
プランⅢ②
プランⅢ③
研修前
49.8%
47.4%
46.7%
34.9%
47.4%
研修後
14.0%
13.8%
12.7%
16.5%
21.1%
増減
71.9%減
70.7%減
72.8%減
51.6%減
56.5%減
5
効果的な校内ICT活用研修プランの例
学校独自の校内ICT活用研修を実施した小・中学校の中に、学校の実態や校内教員の
ICT活用指導力を把握し、情報管理班が作成したモデルプランに改良を加えることで、
大きな成果を上げた学校がある。
情報管理班が作成したモデルプランⅠ(接続体験)に、モデルプランⅢ①(発想)を加
えて研修を行った学校が 47 校(792 人)存在した。ICT機器の操作体験研修後に、グル
ープワークを取り入れることによって、ICT機器の接続の仕方を習得するだけでなく、
それらICT機器を「授業のどの場面でどのように使うことでどのような教育的効果が期
待できるか」活用場面について協議を行うことで、授業でICTを活用できると回答した
教員は平均 87.9%に向上した(図 14)。これは、モデルプランⅢ①(発想)を単体で実施
後の、
「活用できる」と答えた教員の平均 87.3%を 0.6%上回った。研修に参加した教員か
ら、
「これならできそうだ。」
「やってみよう。」
「使ってみたい。」との声が挙がり、
「こんな
に簡単ならば今度使ってみよう。」と教員の意識が変わったとの報告があった。
以上のことから、情報管理班の作成したモデルプランⅠに、モデルプランⅢ①にある授
11
業での活用場面を洗い出すグループ協議を追加することで、より効果が高まることがわか
った。
図14 モデルプランⅠにⅢ①を加えた校内研修を行った
学校の「授業でICTを活用して指導できる」教員の割合(%)
Ⅳ
まとめ
1
本研究の成果
本研究の成果として、以下の四つの点が挙げられる。
(1)
教員のICT活用指導力の向上
平成 24 年度から平成 25 年度までに、県内の小・中学校 409 校において、校内ICT
活用研修後に、84.9%の教員 6,052 人が「授業中にICTを活用できる」と答えている
ことから、基本となる「大きく映す」というICTの活用方法について、周知を図るこ
とができたと考える。普段の授業において、適切な場面で教科書やノート、画像や動画
等を大きく映すことで、児童生徒の興味関心を高め知的好奇心を刺激したり、教師の指
示や説明が短時間でわかりやすく伝わったりする、ICTの教育的効果が十分伝わった
と考える。
(2)
モデルプランの有効性
本班が作成したモデルプランを実施することで、
「授業中にICTを活用して指導する
能力」を高めることができるということが明らかとなった。モデルプランⅠとⅢ①を合
わせて実施することで、研修効果が更に高くなることが分かった。また、
「授業中にIC
Tを活用できない」教員の多い学校にとっては、モデルプランⅠ、Ⅱ、Ⅲ①の実施が有
効であることが分かった。
(3)
児童生徒の授業への取り組み方の変化
校内ICT活用研修後、研修講師を務めた教員から、
「授業でのICT活用が増え、子
どもたちの授業への取り組み方の違いを感じることができた。」との報告を受けた。D小
学校からも、「ICTを授業で活用するようになって、『授業が楽しい』と感じている児
童が 93.4%、『授業が分かりやすい』と感じている児童が 93.7%と、児童に変化が見ら
れている。」との報告があった。
12
(4)
校内研修の活性化
本研究の実施に伴い、各小・中学校の校内研修の活性化にもつなげることができた。
文部科学省「平成 24 年度学校における教育の情報化の実態に関する調査結果」による
と、平成 24 年度中にICT活用指導力の各項目に関する研修を受講した教員の割合は、
全国平均 28.2%であった。静岡県においては、平成 24 年度は、37.6%の小学校、22.3%
の中学校で、ICTを活用した校内研修を実施した。平成 23 年度には約 11%にとどま
っていたことからも、本研究に伴い、ICTを活用した校内研修を行った小・中学校が、
2∼3倍に増加した。これは、伸び率で言えば、全国第2位に当たる。
ICT活用研修(推薦研修)に参加した研修員(校内ICT活用研修講師)のアンケ
ート結果から、99.6%の研修員が「ICT活用の教育的効果を知ることができた」、97.0%
の研修員が「ICTに関する基礎的な知識や技術を身に付けることができた」と答えて
いることから、ICT活用研修(推薦研修)が研修講師を務める教員にとって、自らの
知識やスキルを高めるのに効果的であったことが言える。
さらに、研修講師を務めた教員から、
「情報担当と一緒に、本校教職員の実態に合った
研修内容を考えた。その過程を通して、改めて、授業におけるICT活用の有用性を理
解することができ、工夫次第では、その幅がかなり広がることに気付くことができた。」
「今回の研修では、ICT活用について自分自身のスキルアップにもつながり、有意義
な研修となった。」などの意見が校内ICT活用研修後に聞かれた。
以上のことから、本研究により、ICT活用研修の機会が増え、校内研修が活性化さ
れたと言える。また、校内研修において講師を務めた教員にとっても、自らのスキルア
ップにつながり、研修講師としての力量を高めることができた。
2
今後の課題
本研究の課題として、以下の四つの点が挙げられる。
(1)
校内ICT活用研修の継続
平均 84.9%まで高まった「教員の授業中にICTを活用して指導する能力」が一過性
のものにならないように、今後も校内ICT活用研修を継続する必要がある。
研修講師を務めた教員からも、
「 教員同士でICT機器の効果的な使い方について意見
交換する機会は少ないので、校内研修に組み入れる提案をしていく。」「校内研修の中に
ICT活用を位置付けるなどして、各先生方が活用を意識していくことが大切だ。」「校
内ICT活用研修に参加した教員から『このような研修をもっとやって欲しい。』などの
要望もあった。今回だけでなく定期的に行うことが大切だ。」等の課題が聞かれた。
情報担当だけでなく、研修主任とも連携しながら、ICTを活用した授業公開を積極
的に行い、全教員でICT活用場面を考え、学校全体でより効果的に活用できる方法を
研修していく必要がある。
(2)
「授業場面に応じたICT活用」に関する研修内容の充実
ICTの接続に関する基礎的な知識や技術を習得した、次の段階の校内ICT活用研
修を考える必要がある。ICT活用といっても、「授業中にICTを活用していれば良
い。」というわけではなく、授業のねらいを達成するための手段としての活用となってい
るか、をよく検討しなければならない。
13
以下の図 15 は、校内ICT活用研修後におけるICT活用指導力チェック結果を四つ
の観点別に集計したものである(県内教員 7,131 人対象)。
図 15 校内ICT活用研修後の「授業中に
ICTを活用できる」教員の割合(%)
図 15 から、ICTを活用して「児童生徒の興味・関心を高めることができる」と答え
た教員は、91.4%と最も高かった。一方、ICTを活用して「学習内容をまとめる際に、
児童生徒の知識の定着を図ることができる」と答えた教員は、79.4%と4項目中、最も
低かった。
このことから、教員にとってはICTを活用して、教科書の挿絵や動画等を拡大提示
し、児童生徒の興味・関心を高めるためにICTを活用することはできるが、知識の定
着を図るための効果的なICT活用には課題があることが明らかとなった。今後、校内
研修等で、知識の定着を図るための効果的なICT活用実践事例を検討していくことが
望まれる。
(3)
各学校におけるICT機器の管理
校内ICT活用研修後に、
「こんなに簡単ならば今度使ってみよう。」
「使ってみたい。」
という教員が増え、ICTに対する意識の変化が見られたとの報告が数多く寄せられた。
例えば、
「日頃ICT機器を使わない先生方は『時間がかかる』
『操作に手間取る』
『準
備が大変』などの理由から授業に取り入れていないことがわかった。そうした悩みを解
消するためにも、置き場所やセッティング方法などを工夫し、校内環境を充実する必要
がある。」などの声が聞かれた。
ICT活用意欲を授業実践に結び付けるため、情報担当には、ICT機器の管理を徹
底することで、いつでも使いやすい環境を作ることが望まれる。
「ワゴンにPCとプロジ
ェクターを設置しておいたところ、授業に使用してくれる先生が増えた。」との報告もあ
り、ICTを活用した授業実践に向けて、活用しやすい環境作りが必要となる。
(4)
各市町によるICT機器の環境整備
校内ICT活用研修において研修講師を務めた教員から、次のような課題が挙がった。
・「使いたいが実際には使っていない。」といった声が多かった。その背景には、気軽に
使える環境が整っていないことが挙げられると思う。機器の台数が少なかったり、機
14
器や資料の準備が大変であったりと使うことをためらう要因が存在している。こうし
た環境を改善していくことが、ICT機器を活用した授業が進められていくことにつ
ながると感じる。
・ICTを授業の道具として使えるようにするためには、プロジェクターやデジタルテ
レビを常備できる教室環境を整えることが必要であると分かった。
・学校に整備されている大型テレビ、プロジェクター、実物投影機、デジタルカメラの
数が少なすぎ、
「使いたくてもすぐに使えない」という声も多かった。他地域には、大
型テレビやPCが各教室に1台設置されている公立学校もある。環境が整えば、教員
もICT機器を使用する頻度が増え、活用できる指導力も自ずと向上していくと思わ
れる。
以上のことから、ICT環境の整備と、ICT研修を両立させることで、研修効果が
相乗的に髙まることが期待できる。
15
参考資料1
16
17
参考資料2
大きく映すための機器操作体験研修
■目
標
プランⅠ【ICT で大きく映そう】
様々な ICT 機器を使って、資料や教材等を大きく映すことができる。
■研修対象
ICT 機器の接続方法や基本操作から学びたいと考えている先生方
■事前準備
実物投影機、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ノートパソコン、
プロジェクター、地上波デジタルテレビ、
大きく映すための資料(教科書、ワークシート、教材など)
※研修場所は普通教室が望ましい。
■展
開
テーマ
活動内容
研 修 の ね ら い と 進 め ①本日の研修のねらい説明
方
②大きく映すことの効果
③学校に整備されている機器紹介
【5分】
留意点
研修の趣旨を、時間
をかけず簡潔に説
明する。
大 き く 映 す た め の 機 ①実物投影機との接続
手軽で簡単な接続
器接続を体験しよう
②ビデオカメラとの接続
方法から入り、操作
③デジタルカメラとの接続
手順を覚える。
【15 分】
④パソコンとの接続
※プロジェクター又は地上波デジ
タルテレビを使用
資 料 や 教 材 等 を 実 際 ①参加者の希望に合わせ、各機器に 一 人 当 た り の 操 作
に映してみよう
分かれて実際に映す体験を行う。 時 間 が で き る だ け
②小集団で、全ての機器を順番に体 多 く な る よ う に 時
間を調整する。
験する。
【20 分】
③映し方テクニック例を参考にす
る。
感想の共有とまとめ
【10 分】
①効果的な活用場面について
②感想を共有
③まとめ
18
明日からすぐに使
える活用方法を共
有する。
機器の片付けも研
修内容に含める。
教材作成研修
■目
プランⅡ【プレゼンテーションソフトで教材を作成しよう】
標
プレゼンテーションソフトの基本操作を習得し、簡単な教材を作成す
ることができる。
■研修対象 プレゼンテーションソフトを使った教材作成について、基本操作から
学びたいと考えている先生方
■事前準備 パソコン、プロジェクター、テキスト・使用画像データ
※研修会場はパソコン室が望ましい。
※使用画像データは、事前に使用するパソコンのデスクトップ画面に
「使用画像」フォルダを作り、その中にコピーしておく。
※研修人数が多い場合は、パソコン操作をサポートしてくれる方をお
願いする。
■展
開
テーマ
活動内容
留意点
研 修 の ね ら い と 進 め ①本日の研修のねらいを説明
方
②プレゼンテーションソフトの
説明
【5分】
研修の趣旨を、時間をか
けず簡潔に説明する。
授業におけるプレゼン
テーションソフトの活
用をイメージする。
教材の作成
①テキストの編集
「 メ ダ カ の お す と め ②画像の挿入
すを見分けよう!」
③図形描画
④アニメーション
【35 分】
⑤スライドの移動や削除
⑥ファイルの保存
基本的な操作を説明し
ながら、スライドを作成
していく。
研修員の様子を見なが
ら進め、操作が苦手な方
のサポートを行う。
感想の共有とまとめ
プレゼンテーションソ
フトの活用場面を共有
する。
効果的に活用するため
の注意点を説明する。
機器の片付けも研修内
容に含める。
①感想を共有
②まとめ
【10 分】
19
授業設計研修①発想編
■目
標
プランⅢ【ICT を活用した授業を構想しよう】
ICT 機器を活用した授業の発想、効果の確認ができる。
■研修対象
ICT 機器の基本的な操作ができ、授業で活用してみようと考えている先生方
■事前準備
ICT 機器〈実物投影機(ビデオカメラ、デジタルカメラ)、プロジェクター(地上
波デジタルテレビ)、ノートパソコン(必要に応じて)〉、
教科書・資料・教材等、ワークシート
※研修会場は普通教室が望ましい。
※ICT 機器は、班に一つずつ用意することが望ましい。
※研修員による模擬授業構想案の作成等の準備はない。
■展
開
テーマ
研修の目標と進め方
【10 分】
ICT が活用できそうな場
面を書き出してみよう
【10 分】
活動内容
①研修の目標等の確認
②学校に整備されている機器の確認
③大きく映すことの効果の確認
①自分の授業で活用できそうな場面を発
想して、ワークシートに書き出す。
自分の発想を紹介して、
意見交換しよう
【20 分】
①4∼5人の班に分かれ、可能な限り
ICT 機器を活用して、紹介する。
②授業場面や留意事項の観点から意見交
換を行う。
発想の共有とまとめ
【10 分】
①各班の発想を共有
②まとめ
20
留意点
研修の趣旨を、時間を
かけず簡潔に説明す
る。
様々なアイディアを引
き出すことができるよ
うに、自由な発想を促
す。
ワークシートや教科
書・資料・教材等を実
物投影機で映しなが
ら、紹介するなどの方
法が考えられる。
授業場面や留意事項に
ついて、多面的な観点
から意見交換ができる
とよい。
機器の片付けも研修内
容に含める。
授業設計研修②リハーサル編
■目
標
■研修対象
プランⅢ【ICT を活用した授業を構想しよう】
ICT 機器を活用した(模擬)授業の実践、検討ができる。
ICT 機器の基本的な操作及び効果や留意事項に関する知識があり、授業で効果的
に活用する方法を身に付けたいと考えている先生方
■事前準備
模擬授業に必要な ICT 機器、模擬授業構想案、ワークシート
※研修会場は普通教室が望ましい。
※ICT 機器は、班に一つずつ用意する。
※模擬授業構想案は、学校に整備されている ICT 機器を活用したものを、各研修
員が用意する。
■展
開
テーマ
研修の目標と進め方
【10 分】
模擬授業構想案を紹介し
よう
【15 分】
模擬授業を行い、意見交
換しよう
【15 分】
感想の共有とまとめ
【10 分】
活動内容
①研修の目標等
②学校に整備されている機器の確認
③活用目的、授業場面の確認
①2人でペアになり、それぞれの模擬授
業構想案を紹介する。
②ワークシートに、活用目的や活用シー
ン、留意事項をまとめる。
③各ペアで、実際に模擬授業を行う授業
者と、授業シーンを決める。
①4人の班をつくり、互いに模擬授業を
行い、参観する。
②実際に行ってみて気付いた効果や留意
事項について話し合う。また、ICT 機
器を活用しなかった場合についても検
討する。
①模擬授業の感想を共有
②まとめ
21
留意点
研修の趣旨を、時間を
かけず簡潔に説明す
る。
模擬授業は、授業シー
ンの一部を短時間(5
分程度)で行う。
機器の準備から研修内
容に含める。
教室の後ろの方からの
教材の見え方や、発問
や板書の方法などにつ
いて意見交換する。
可能ならば、ICT 機器
を活用しない場合につ
いても行う。この検討
は、うまく ICT 機器が
動作しなかった場合の
対策にもなる。
各班のよい点を見つ
け、自分の授業に生か
す。
機器の片付けも研修に
含める。
授業設計研修③振り返り編
■目
標
■研修対象
プランⅢ【ICT を活用した授業を構想しよう】
ICT 機器を活用した授業の効果や留意事項について検討できる。
ICT 機器の基本的な操作及び効果に関する知識があり、授業における効果的な活
用方法を検討し、身に付けたいと考えている先生方
■事前準備
ICT 機器(研究授業または模擬授業を録画したビデオを全員で同時に観るために
必要なもの)、
ワークシート、付せん紙等
※研修会場は普通教室が望ましい。
※事前に、学校で、その学校の教員が ICT 機器を活用した研究授業を行い、その
様子をビデオ撮影する。そして、この研修で見せる5分程度の場面を考えてお
く。
■展
開
テーマ
研修の目標と進め方
【10 分】
授業における ICT の活用
目的、授業場面を分析し
よう
【15 分】
別の活用目的や、ICT 機器
を活用しない場合につい
て考えてみよう【15 分】
検討内容の共有とまとめ
【10 分】
活動内容
①研修の目標等の確認
②学校に整備されている機器の確認
③大きく映すことの効果と、活用目的、
授業場面、留意点の確認
①授業のビデオを見て、各自で、活用目
的や授業場面、留意事項をワークシー
トに分析する。
②1人を指名して、結果を確認する。
①各班で、学習者の様子、活用目的と効
果、留意点について話し合う。
②別の目的で活用したときの効果や留意
事項、ICT 機器を活用しなかったらど
のような方法が考えられるか等につい
て話し合う。
①各班で話し合った内容を共有
②まとめ
22
留意点
研修の趣旨を、時間を
かけず簡潔に説明す
る。
ここは、個人作業とな
る。
分析の結果は、ほぼ共
通したものになると考
えられる。
適宜、付せんを活用す
るなどして、ワークシ
ートにまとめる。
ICT 機器が苦手とする
点(分かった気になる、
消えてしまう、など)
も確認する。
機器の片付けも研修内
容に含める。
参考資料3
ICT活用の基本は,
大きく映す!
23
「大きく映す」ことからはじめる ICT!
「大きく映す」ことで、
視線が集中し、教室に一体感が生まれます!
指示や説明が、短時間でわかりやすく伝わります!
発表がしやすくなり、共通理解も深まります!
興味・関心を高め、知的好奇心を刺激します!
子どもたちに、たくさんの教育的効果があります!
「大きく映す」ための便利な ICT はこれだ!
プロジェクター
黒板への投影も可能
デジタルテレビ
電子黒板
様々な映像や
音声を提供
画面操作や
書き込み可能
大きく映す ICT
実物投影機
コンピューター
ビデオカメラ
教科書や資料が
デジタル教材
そのままつない
そのまま映せる
を操作
で
デジタルカメラ
動画撮影も可能
この他にも、いろいろな ICT が考えられます。
24
従来の授業スタイルに、ICT活用を融合
「これまでの授業方法を変えなくても大丈夫!」
ICT を活用することで、これまでの授業スタイル
を全く新しいものに変えなければならないというわ
けではありません。これまでの授業において、なか
なかうまくいかなかった場面を振り返り、
「○○の場
面で ICT を活用すれば△△の効果が期待できる!」
と考えてみましょう。どこでどのように ICT を使う
べきなのか、活用のタイミングを考えて、従来の授
業スタイルに ICT 活用を上手に融合させることが重
要なポイントとなります。
ICT 活用
を融合
「既存の黒板と ICT を上手に組み合わせて活用しましょう!」
プロジェクターやデジタルテレビ等を活用した資料提示の良さは、様々な資料を
簡単に映せることです。既存の黒板の良さは、子どもたちが授業の流れを振り返り、
いつでも学習内容を確認できることです。既存の黒板と ICT のそれぞれの良さを生
かした板書計画を考えましょう。
ICTを活用して効果のある授業場面
静岡県内の小・中・高・特別支援学校の先生方による ICT 活用事例から、効果の
あった授業場面を5つに分類し、指導のポイントを紹介します。
25
場面1
事例①
課題提示・動機
課題を大きく映す
課題を大きく映し出しておくこと
で、何を学習しているのかが明確
になります。
課題の明確化
事例②
資料提示の工夫
資料を実物投影機を使ってデジタ
ルテレビに大きく映し出し、タイ
ミング良く入れ替えます。
興味・関心の引き出
事例③
プレゼンテーションソフトの活用
アニメーション機能を使って、画
面を少しずつ変化させていきま
す。本時の学習内容を十分印象づ
けることができます。
学習内容の把握
26
ICT を活用して効果のある授業
場面1
付け・既習事項の確認
事例④
前時までの板書を映す
デジタルカメラで保存した前時ま
での板書を映し、既習事項の確認
をします。本時で扱う部分を拡大
表示すれば、前時とのつながりが
よく理解できます。
既習事項の確認
指導のポイントはここだ!
子どもたちに本時で扱う教材への興味・関心を引き出し、的確に課題をつ
かませることが大切です。ここでは、教材や資料等を拡大提示しながら効率
良く進め、追究場面に十分時間をかけましょう。
知っ○
得 豆知識
教科書やノートなどの資料をパッと大きく映したいと
き、一番便利な道具が実物投影機です。これが無い場合、
ビデオカメラ等が代用できます。カメラに付属している
AV ケーブルを使えば、カメラの映像をプロジェクターに
映すことができます。
また、右図のように木をL字型に加工し、机に固定す
るクランプを取り付けます。カメラの三脚の穴の大きさ
は全て同じですので、それに合ったネジを取り付けます。
ちょっとした工夫で、簡易実物投影機が完成です。
27
場面2
事例①
指示・説明、発
やり方の手本を大きく映す
子どもたちが何に注目すればよい
か、解説を加えながら手本を実演
します。作業や操作を分かりやす
く短い時間で伝えることができま
す。
指示・説明の明確化
事例②
細かい操作を大きく映す
手元の動きを大きく映して説明し
ます。映す角度にも気を配り、意
識してゆっくりとやってみせるこ
とが大切です。
分かりづらい部分を補
事例③
実験を動画で映す
実験の手順や様子 を 大きく映し
て確認します。動画なら分かりや
すく、子どもたちの印象に残りま
す。
手順の共通理解
28
ICT を活用して効果のある授業
場面2
問、共通理解
事例④
言葉と画面の両方で発問
タイミング良く画面を表示するこ
とで、子どもたちの視線が集中し
ます。発問の理解が深まり、スム
ーズな授業が展開できます。
発問に合わせた画面表示
指導のポイントはここだ!
言葉だけの説明や教卓に集めて手本を示す方法では限界があります。画面
に映しながら短時間で効率的に指示・説明することで、子どもたちが実際に
操作する時間を十分に確保することができます。また、授業の流れや子ども
たちの思考に合わせてタイミング良く発問できるのも ICT のメリットです。
知っ○
得 豆知識
市販の実物投影機には、教材を大きく映す他にも、先生方の
授業の幅を広げてくれる便利な機能を搭載したものがあります。
注目させたい領域だけをハイライト表示したり、隠したい部分をマスクし
て表示したりできます。一歩進んだ映し方が可能になり、アイデア次第で用
途が広がります。
ハイライト
マスク
機能
機能
29
場面3
事例①
子どもたちの思
映した地図に書き込み
授業展開に合わせて、少しずつ書
き込むことで、子どもたちの思考
過程に合った説明ができます。
タイムリーな書き込
事例②
書き込む前の状態に戻す
電子黒板を使って、書き込んだ内
容を保存します。子どもたちの実
態に合わせて前の画 面に戻すこ
とができます。
画面の保存と再表示
事例③
資料の拡大・縮小
ポイントとなる部分 をタイミン
グ良く拡大することで、子どもた
ちの思考活動に対し て効果的な
支援をすることができます。
大切な部分を焦点化
30
ICT を活用して効果のある授業
場面3
考を支援する提示
事例④
アニメーションを使って理解を促す
長音符の学習で、アニメーション
を使ってストローの長さを伸ば
します。言葉で詳しく説明しなく
ても学習内容を理解させること
ができます。
視覚情報による支援
指導のポイントはここだ!
ICT 活用のメリットの一つは、子どもの思考過程に合わせて必要な資料を素
早く提示できることです。子どもたちの反応に応じて、すぐに別の資料に変
えることもできます。予想される子どもの表れによって効果的な資料を複数
準備しておくことができれば、授業展開のバリエーションも広がります。
知っ○
得 豆知識
既存の黒板やホワイトボードにプロジェクターで投影すると、
画面への書き込みが可能です。現在は、光量も大きく黒板モード機能がつい
ているプロジェクターもあり、十分に簡易電子黒板として使えます。いつも
使っているチョークでの書き込みなら、違和感なく上手に使えるでしょう。
授業は、授業者の予想と違った展開になることがあります。それに合わせ
て手書きを加えていけば、子どもたちの思考過程に沿って柔軟に展開できる
でしょう。
31
場面4
事例①
発表、表現、情
子どものノートをそのまま映す
子どものノートやワークシートを
映すことで、その子の考え方やア
イ デ ア を 直 接 知 る こ と が で きま
す。
子どもの考え方の共
事例②
2つの作品を比較
2つの作品を並べて映すことで、
その違いや共通点を しっかりと
確認することができます。
新たな発見への気づ
事例③
ICT を使って発表
ICT を活用すると、拡大やアニメ
ーションの追加など、効果的な表
現方法で発表することができま
す。
表現活動の充実
32
ICT を活用して効果のある授業
場面4
報共有、比較
事例④
撮影した画像を紹介
総合的な学習の時間などで、撮影
した映像を映しながら発表できま
す。拡大することで新しい発見が
生まれます。
伝えたいことの見える
指導のポイントはここだ!
子どものノートや作成した資料を、その場ですぐに大きく映すことで、発
表準備の時間が節約でき、意見を練り合う場面まで充実させることも可能で
す。また、子どもたちの手元にある資料も、大きく映して情報共有すること
で、教室に一体感が生まれ、集中した授業が展開されるでしょう。
知っ○
得 豆知識
デジタルテレビやプロジェクターは、SD カードや USB メモリー
などを直接つなげて利用することができます。先生や子どもたちが撮影した
映像をすぐに表示することができ大変便利です。また、アナログテレビでも
AV ケーブルでデジタルカメラやビデオカメラに接続すれば、映像を表示する
ことが可能です。
電子黒板や実物投影機で表示した画面は、SD カードや USB メモリーに保存
することができます。この機能を使えば、必要な場面で必要な映像を簡単に
振り返ることができます。
33
場面5
事例①
まとめ、定着、
一部分を隠して映す
教科書の重要語を付せん紙で隠し
て映します。準備はもちろん、繰
り返し行うことや、再利用も簡単
です。
学習内容の定着①
事例②
電子黒板を使って解答・丸付け
問題がそのまま映された電子黒
板に、直接解答を書き込んだり、
丸付けをしたりします。問題と解
答が一つの画面に映されるので、
理解が深まります。
学習内容の定着②
事例③
優秀な作品をすぐに紹介
子どもたちの作品を、実物投影機
を使って大きく映し、優れた点を
示します。優れた点が共有できる
ので、自分の作品を振り返らせる
ことができます。
改善点の気づき
34
ICT を活用して効果のある授業
場面5
振り返り
事例④
活動時間を大きく表示
活動時間が映されることで、子ど
もたちは見通しを持って作業がで
きます。デジタル教材を使って映
す方法だけでなく、時計を実物投
影機で映す方法もあります。
活動時間のメリハリ
指導のポイントはここだ!
本時のまとめでは、子どもたちにわかった、できたを実感させることが重
要です。先生が重要な部分を強調したり、適切に評価したりするときに、効
果的に ICT を使って大きく映すことで、子どもたちの実感に迫ることができ
ます。残り時間が気になる場面ですから、先生が ICT の操作に慣れ、事前準
備をしっかりして、確実に、効果的に活用することが重要です。
知っ○
得 豆知識
拡大コピー機で作った教材も、ICT と同じ効果が期待できます。
拡大コピー機で作った教材のメリットは、答えを書き込んだものをそのま
ま掲示しておけることです。デメリットは再利用できないことです。ICT を使
うメリットは、再利用の容易さです。教科書の上に置いた透明なシートに書
き込みながら、ICT を使って大きく映せば、何度でも再利用できます。デメリ
ットは、掲示したままにできないことです。それぞれのメリット・デメリッ
トを理解して、上手に使い分けましょう。
35
「大きく映す」ことに慣れてきたら、
ちょっと進んだ活用に挑戦してみよう!
ダンスの演技をデジタルカメラで動画撮影し、デジタルテレビに大きく映し
ます。デジタルカメラ本体のスロー再生機能を使って、ゆっくりと見せます。
重要な場面では、一時停止して確認することも可能です。子どもたちは、自分
の演技を正確に振り返り、本時の課題を掴むことができます。
デジカメ本体で操
家庭科の調理実習の手順をプレゼ
ンテーションソフトを使って説明し
ます。実習中は、自動で繰り返し再生する機能を
使って映し出しておくと、子どもたちはいつでも
自動で繰り返し再生
手順を確認することができます。各グループで活
動している場面や、全ての子どもたちに支援が行き渡りにくい場合に効果的で
す。
36
映像と共に話すことができる IT(インターネット)電話システムを利用して、
イギリスの方とカナダの方とのコミュニケーション活動を行います。英語力を
効果的に高める手段の一つとして、ネイティブの英語に触れる体験は大切で
す。IT 電話システムは、様々な国と教室に居ながらにして交信ができるので、
国や地域による発音の違いをリアルに体験することができます。
イギリスとカナダで発音の違いを体験
英語による道案内の仕方をタブレット PC で動画撮影します。その場ですぐ
にタブレット PC の大きな画面で再生し、子どもたちが改善点を話し合います。
繰り返し撮影・練習できるので、充実したコミュニケーション活動が展開でき
ます。各グループの成果を発表する場面では、タブレット PC をデジタルテレ
ビに接続し、記録した映像を大きく映して相互評価します。タブレット PC は、
子どもたちの協働学習を促すツールとして力を発揮してくれます。
動画撮影中!
学校にある ICT 機器には、授業に効果的で便利な機
能が備わっています。多くの先生方と情報交換したり、
ICT 活用方法を見直したりすることで、新たな発見が
あるかもしれません。
37
◆活用事例の画像を提供していただいた学校
磐田市立磐田中部小学校
掛川市立原谷小学校
掛川市立和田岡小学校
菊川市立菊川西中学校
袋井市立袋井中学校
掛川市立西中学校
県立科学技術高等学校
県立小山高等学校
かんたん ICT 活用! −広がる授業のバリエーション−
編集・発行
静岡県総合教育センター
38
掛川市立西郷小学校
掛川市立大須賀中学校
県立掛川西高等学校
県立中央特別支援学校
平成 24年3月発行
総務企画課情報管理班
【参考文献等】
文部科学省『教育の情報化に関する手引き』2010.10
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm
文部科学省『平成24年度学校における教育の情報化に関する調査結果』2013.9
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1339524.htm
静岡県、静岡県教育委員会
『静岡県教育振興基本計画「有徳の人」づくりアクションプラン』2011
静岡県教育委員会『静岡県教育情報化推進基本計画』2012.3
静岡県教育委員会『静岡県教職員研修指針』2011.3
【研究組織】
(平成 25 年度)
(平成 24 年度)
総務企画課長
萩原
義久
総務企画課長
萩原
義久
情報管理班長
中村
真二
情報管理班長
多嶋
洋一
指導主事
勝又
史博
指導主事
勝又
史博
指導主事
殿柿
弘行
指導主事
殿柿
弘行
主
青野
幹雄
主
野田
将輝
事
39
事
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