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プログラム No.15L262 - 一般財団法人海外産業人材育成協会

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プログラム No.15L262 - 一般財団法人海外産業人材育成協会
プログラム No.15L262
プログラム申請機関
株式会社 八清
プログラム実施期間
2016 年 1 月 25 日(月)~1 月 29 日(金)
プログラムの目的
観光資源の開発、インバウンド観光の振興
1.地域PR
<地域資源
1.
①
京都街中
京町家>
京町家は通称、「うなぎの寝床」と呼ばれるが、狭い間口に奥行が長い建物がその由来である。1000 年以上も昔、都
が平安京に移された時代から京町家の歴史は始まるが、平安時代の「年中行事絵巻」や室町時代以降の「洛中洛外図
屏風」にも描かれている京町家は、今も当時の面影を残している貴重な伝統建築物である。
2.
京町家の基本定義としては、「京都の街中にあり伝統軸組工法で建てられた職住一体の木造建築」、というのが狭義
の定義であり、広義には、「主家の近隣にある借家的なもの、職住の「職」の機能が失われたもの、京都の旧市街の
辺縁にあるもの」も含まれる。
3.
京町家の建築としての形状としては、構造は各時代で異なり、現存している京町家の大半は明治以降の町家である。
4.
京町家には、日本の美意識と暮らしの知恵が集約され、機能的な住まいの中にさまざまな暮らしの文化が取り込まれ
ている。古都の寒暖を巧みに利用した京町家は、郷愁と安心という温もりを感じさせる建物である。町家は、現在京
都市内に約 4 万 7 千戸あると言われており(京都市調査によるデータ)
、太平洋戦争による被害が比較的少なく、町の
クオリティーストックとしては日本唯一。しかしながら、若者世代の首都圏への転出による空き家の増加、老朽化や、
維持管理の難しさ、所有物件が京町家であるという認識が無いこと等の理由により、町家を手離す所有者が多く、現
在は、マンション用地やガレージへと姿を変える町家が後を絶たない。
5.
世界の歴史的建造物などの文化遺産の保全活動を支援する、ワールドモニュメント財団(WMF、米国ニューヨーク本部)
は、2010 年、京都の伝統的木造住宅「京町家群」を「危機に瀕する文化遺産リスト(WMF ウォッチリスト)」に、「危
機遺産」として選定。その結果と状況を世界中に配信し保護活動の必要性を訴えている。
(ちなみに、ペルーのマチュ
ピチュ遺跡やスペインのサグラダ・ファミリア協会なども同時期にリストに加えられている。)
6.
近年、国内では、町家観光にも注目が集まりつつあり 「京都
町家さんぽ」(JTB パブリッシング、女性向けガイド
ブックシリーズ)等も発行されており、建築の基本や文化的な魅力なども紹介され建築ツーリズムの走りとなってい
るが、海外観光客に間での認知度はまだ高くはない。
<地域資源
1.
②南丹市美山
かやぶき屋根の家を含む伝統建築>
京都府南丹市美山町は、第二次世界大戦後、寺社以外ではほとんど姿を消してしまった伝統軸組建築が、人の住まい
として奇跡的に数多く残されている地域である。しなやかで強靭。鎌倉時代に完成した日本の高度な建築技術である
伝統軸組建築は、自然の理に則した合理性の上に成り立つ。
2.
当該エリアは、既に国内外の注目を集める観光エリアになりつつあるが、現状では特定の国からの観光客を除いては、
海外の観光客の間での認知度は、限定的である。「伝統建築」の観点からは、北東部の重要伝統的建造物群保存地区
「かやぶきの里」に加え、『西の鯖街道』の中継地点であり、戦国時代の山城跡が複数残る南西部の宮島地区が注目
エリアである。豊かな自然と千年の都の周辺地域ならではの数々の史跡に加え、先人から受け継いだ技術を未来につ
なぐ伝統軸組建築の体験施設も存在している。
2.プログラム概要
京都府内に存在する伝統建築物(建築技術とその背景にある文化)を知る・巡る外国人向け建築ツーリズム
の企画。 外国の旅行業関係者、特に旅行雑誌記者、日本観光カリスマブロガーに参加してもらい、参加者
による具体的ニーズの発掘と意見交換、助言を得ることを目指し、かつ、彼らを通じての効果的な情報発信・
宣伝を狙う企画とする。
当企画では、京都市内プラス南丹市美山町エリアを組み合わせて、伝統建築ツーリズムという、京都観光で
は今まで着目されていなかった切り口で、世界に発信することを目指す。建築ツアーという切り口での、外
概要
国人観光客の比較的認知度の高いエリア(京都街中)から認知度の低いエリア(同府内里山エリア)への流
れを作ることを前提としている。街中の町家伝統建築文化と、かやぶき屋根の家を中心とした里文化の対照
的な魅力をセットとして、地域一体としての観光客誘致プログラムの早期実現化をめざすことがねらい。
また、観光を通じて、外国人による日本古来の伝統文化保存の理解を深めてもらう為に、伝統建築の説明と
利用体験を含めたプランとし、将来の企画実現化に向けての、当企画参加者による観光客誘致戦略・自治体
政策やコンテンツに対する助言と、効果的な発信に向けてのアイデアを、業界関係者や自治体をも巻き込む
形で提案してもらうことも、企画の一部とする。
①
京都市内(京町家を中心とする)町中伝統建築物とそれを支える技術と文化
②
南丹市美山町(かやぶき屋根の家を中心とする)里山伝統建築物とそれを支える技術と文化
①
外国人向けに伝統建築ツーリズムという新たな観光の切り口を提案するにあたり、多様化する外国人
地域資源
観光客のニーズにこたえる魅力的なコンテンツやサービスを見つけ出す。
②
日本にはないクオリティーストックを創生し、町並みを見に来る外国人観光客、特に長期滞在者・リ
ピーター観光客層のニーズを発掘する。また、外国人観光客の認知度アップによる地元住民の意識改
革を喚起する。
③
伝統建築という切り口で、京都府内の人口過疎地への観光客誘致の流れを作り、観光と周辺ビジネス
の収益増加と既存の資産を有効利用による町の活性化へつなげる。
期待成果
④
伝統建築ツーリズム企画が京都市策定の「京都観光振興計画 2020」や京都府策定の「森の京都」計画
に貢献するような企画としてコンテンツを充実させる。また、海外人材からのコメントを、自治体の
観光政策に生かす。最終的には伝統建築ツーリズムのブランド化を行い、外国人観光客間の認知度を
高める。
⑤
地域の伝統建築に精通する組織・職人の当企画主催・参加により、必要専門知識を含めた伝統建築ツ
ーリズム向けのコンテンツを作成(日本語・英語)。伝統建築観光用ガイドブックのコンテンツの素材
にする。
①北米エリア(米国)②ヨーロッパエリア(フランス・イギリス・ドイツ)③アジア・オセ
国/地域
アニアエリア(香港、タイ、マレーシア 等)
募集する海
京都(日本)観光について発信している、旅行雑誌・旅行本発行者、並びに、旅行系ブログ
外人材
専門分野
運営
建築ツアーを発信する雑誌・ガイドブック発行者や、ブログ運営者
2
3.スケジュール
月日
曜日
午
前
午
後
宿泊先
オリエンテーション
z
2
1/25
月
HIDA 側からのプログラム概要説明等
共通知識事前研修
共通知識事前研修(つづき)
z
参加者・関係者の自己紹介
z
町家建築の専門家によるレクチャー
z
講義
z
京都
京都街中の伝統的町家家屋建築に
京都市内
町家を利用した宿泊施設の見学
ついて(歴史・現状・今後の方向性)
京都街中見学
z
3
1/26
①
京都街中見学
歴史的に著名な町家の見学
②
z 町家店舗にて昼食
火
京都市内
z 改装前・改装中の町家の見学
移動(京都市内⇒美山エリア)
美山エリアの見学
4
1/27
水
①
美山エリアの見学
z
伝統的建造物群保存地区
z
z
「かやぶきの里」
(ギャラリー、美術館
z
z
5
1/28
③
美山町内
伝統軸組建築の家を利用したカフェに
て昼食
等)の見学
美山エリア見学
伝統家屋・里の見学(かやぶき住居等)
京都街中見学
伝統家屋・里の見学
木
②
③
z
町家を利用したレストランにて昼食
z
商業利用の町家(ギャラリー、小売店舗、 京都市内
移動(美山エリア⇒京都街中)
宿泊施設等)を見学
z
町家を利用した文化体験(お茶・お花等)
参加者による提案・意見交換セッション:
z
参加者による提案・プレゼンテーション
のセッション
6
1/29
金
z
z
京都伝統建築ツーリズムの外国人観光客
に受け入れられる為の、提供側(自治体・
民間業者)に対しての提案・意見・アイ
京都市内
デア等の意見交換・討論。
z
持続的・継続的な情報発信・交換を可能
にする人的ネットワーク確立に向けての
提案。
z
交流会
参加者による意見交換会に向けての
プレゼンテーション作業・準備時間
2015 年 9 月 10 日現在
3
4.地域資源
地域資源その1
(京都市内
街中)
1.祇園ツアー(ワックジャパン社主催による)
古い祇園の町並みをガイドさんが丁寧に説明。
2.堀野記念館(旧酒造メーカー)
築120年程度。日本酒製造会社のオーナー宅。現在お酒の博物館として活用。その横に建つ高層マンション
出所
(http://kinshimasamune.com/horino/)
3.ちおん舎
(条衣棚にある築110年。由緒ある元豪商の町家。茶室、お座敷を利用し文化体験)
出所(ちおん舎サイト
http://www.chionsha.com/)
4
4.角屋
(旧花屋外「島原」の由緒ある元お茶屋さん)
出所(京都観光 Navi オフィシャルサイト)
http://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?In
orKindCode=1&ManageCode=4000016
出所
(角屋保存会 http://sumiyaho.sakura.ne.jp/index.html)
出所(ゴバーン ウェブサイト)
http://www.go-baaan.com/shopnavi/shop_info.php?s
hop=%E8%A7%92%E5%B1%8B%E3%82%82%E3%81%A6%E3%81%A
A%E3%81%97%E3%81%AE%E6%96%87%E5%8C%96%E7%BE%8E%E
8%A1%93%E9%A4%A8
5.織成館
(織物の工房として利用された「織屋造り」の町家)
出所(京都観光 Navi オフィシャルサイト)
http://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindC
ode=1&ManageCode=5000006
出所(織成館
http://orinasukan.skr.jp/)
6.杉本家
出所(杉本家
7.
町家写真館
オフィシャルサイト http://www.sugimotoke.or.jp/)
(町家をギャラリー利用)
出所:京都写真家・水野秀比古 公式 HP
https://www.facebook.com/mizunohidehiko
8.二条陣屋
出所(水野氏のフェイスブック)
https://mizunohidehiko.wordpress.com/
(防衛用の町家で、武家屋敷として有名)
出所:京都観光 Navi オフィシャルサイト
https://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?Inf
orKindCode=10&ManageCode=193
出所(二条陣屋オフィシャルサイト)
http://nijyojinya.net/
9.
上京区の家
(改築後の一般住宅)
10.
上京区の家2
11.
わくわく館
(改装前の町家
一版住宅)
(築100年の庶民の町家。典型的台所エリア)
7
地域資源その2
(南丹市美山エリア)
美山町知井地区
◆
重要伝統的建造物群保存地区「かやぶきの里」~38 棟におよぶ茅葺住居が現存する美山の代表的観光スポット
出所:明記以外は「かやぶきの里画像(下記サイトから)
」
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E3%81%8B%E3%82%84%E3%81%B6%E3%81%8D%E3%81%AE%E9%87%8C
出所:美山ナビ~美しい美山の景観写真コンテスト第 19
回(2014 年)入賞作品京都府知事賞「雪が来る前に」
http://www.miyamanavi.net/wp/wp-content/uploads/01a.jpg
◆
「かやぶきの里」内にあるちいさな藍美術館。美術館前の畑で藍(小上粉赤花種(蓼科)を栽培している。
出所:ちいさな藍美術館の Facebook ページより。
https://www.facebook.com/pages/%E3%81%A1%E3%81%84%E3%81%95%E3%81%AA%E8%97%8D%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8-The-LittleIndigo-Museum/116017151902910
8
美山町宮島地区
◆美山かやぶき美術館
~
築 150 年。北山型入母屋づくり。茅葺屋根の仕組みを内側から見学できる。
(出所:明記以外は美山里山舎)
出所:http://shima.bex.jp/profile.html
◆
遊心庵
百日紅(Yushinan Hyakujikkou)~
(出所:美山ナビ
古民家宿。樹齢 150 年の百日紅は必見。
http://www.miyamanavi.net/s-mi0003/)
9
美山町宮島地区
◆江戸時代後期築の茅葺古民家
出所:http://shima.bex.jp/profile.html
◆美山里山舎
~
◆伝統工法・竹木舞土壁の新築公民館(2015 年 3 月竣工)
出所:http://shima.bex.jp/pg67.html
伝統的木造建築と再生可能エネルギー機器の体験施設。カフェ併設。
(出所:明記以外は美山里山舎)
10
美山町宮島地区
◆美山里山舎(つづき)
~
伝統的木造建築と再生可能エネルギー機器の体験施設。(出所:明記以外は美山里山舎)
地産地製薪ストーブ
「なんたん暖炉」
施設内の薪ストーブ
五右衛門風呂
薪サウナ・移動式木造住宅
移動式
木質バイオマスキッチン
炭窯
石がま
11
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