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自律的に再構成するセンサネットワーク

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自律的に再構成するセンサネットワーク
自律的に再構成するセンサネットワーク
「協調と制御」領域 西尾信彦
要旨
情報通信機能を備えたセンサやデバイスが人や自動車などに付属して広域に分散した環境を想定
した、新しいアプリケーション(広域環境情報観測、広告配信、歩行者支援など)構築のための基盤
技術を研究する。自律的に各ノードは位置などのローカルな状況を認識し、かつ他ノードとの最新情
報の授受を効率的に行うことによって、動的に適切なノードが選択的に活性化する即興的な
(improvised)ネットワークの構築を図る。
1. 研究のねらい
本研究テーマでは無線通信機能を備えたセンサやデバイスが人や自動車などに付属して広域に分
散した環境を想定した、新しいアプリケーション(広域環境情報観測、広告配信、リアルタイム交通
情報提供システムなど)構築のための基盤技術を研究する。
ポストPC時代が叫ばれる現在、携帯電話やPDAのように小型化が進んだ機器に情報処理能力と無
線通信機能が装備された。更にこれらの機器は人々が常時携帯することが可能になったため、このよ
うに常に移動している端末機器(ノード)間の情報共有にさまざまな機会が生じることになった。
現状は
これらのノードは完全にパーソナルの用途としてしか使われていないが、我々は今後、このように大
規模に分散した無線通信ノードが作り出すネットワークを用いた応用が、さまざまな可能性をもって
いると考えている。
たとえば、各ノードが作り出すこの街中に展開したネットワークを利用したアプリケーションを
適用することも可能であろうし、第三者がこのネットワークを利用することも充分想定できる。これ
らのアプリケーションはたとえばユーザのコンテキスト
(状況)
に適した情報を提供することができ、
あるいは利用者が持ち歩く先で取得するさまざまな情報を活用することによって、例えばローカルな
単位でも交通事情を即時に把握することが可能となる。
本即興的ネットワークはモバイルアドホックネットワークとセンサネットワークの技術に関連す
る。移動体をノードとし無線通信のためのインフラストラクチャを仮定しないでマルチホップで動的
に構成されるネットワークとしてモバイルアドホックネットワーク(MANET)があるが、これらの
ネットワークは動的な環境に適応できるがその目的がノード間の通信であるため、通信が切れないた
めのオーバヘッドは非常に高い [ 1] 。一方、センサネットワークの研究は盛んに行われているがこれ
らのアプリケーションは現段階では静的なネットワークに限られている [ 2-4] 。 本研究テーマではセ
ンサネットワークのデータ属性指向のクエリやルーティングを街中の動的で即興的なネットワーク環
境に応用することを目指している。したがって、MANETよりオーバヘッドが少ないプロトコルであ
りながら、センサネットワークより動的な変化に耐久性のあるシステムの実現を目標とする。
2. 研究経緯と成果
即興的ネットワークは移動ノードが近隣に存在する他ノードとの一時的にネットワークの構成を
実現するシステムである。通常のアドホックネットワークと比較すると以下の特徴がある。
1. IP 通信を想定しない。人と人の会話的な通信を想定しないため、安定した通信を確保するための
IP プロトコルの確立を行う必要はない。ましてや想定する小型ノードでは IP 通信の必要なプロト
コルスタック自体が格納できない可能性もある。
2. ノード移動によってネットワーク構成が激しく変化する。即興的ネットワークでのネットワーク
構成は秒単位でかわる。常に変動するネットワークトポロジーに対応する必要がある。
このプロジェクトでは即興的ネットワークで必要となるさまざまなプロトコルを開発した。
GOMASHIO [ 国内 3 ]は位置情報を取得するためのプロトコルで、引力・斥力モデル [ 国内 4 ]は意図的移
動によってネットワーク構成を変えるプロトコルで、クラスタプロトコル [ 国内 8, 21 ]はノードが非意
図的移動する場合のネットワーク構成を確立し、クラスタ内処理プロトコルは収集したデータの転送
を制御するプロトコル [ 国内 23 ]である。
また即興的ネットワークのため開発したプロトコルを実機の上に実証するため、マルチホップネ
ットワークの実験環境を開発する必要があった。コンピュータ上のシミュレーションからプロトタイ
プに到達するためN-1ネットワークシミュレーションとMulti-Hop on Table-Topの実証実験ワークベン
チを開発した。
2.1 即興的ネットワークのノード移動モデル
即興的ネットワークではノードが移動する。移動するノード間のネットワークを構成するための
研究アプローチとして、移動の属性によって二つに分ける。移動の属性によってネットワークプロト
コルとアプリケーションへの対応が異なり、ネットワーク構成を実現するためのアプローチも異なる
ため以下のように移動の分別を定義する。
1. 意図的移動 — アプリケーションと関連した移動の場合である。この場合では一つのアプリケ
ーションのため専用ノードが利用され、アプリケーション自体がノードの移動を制御する。
2. 非意図的移動 — アプリケーションはノード移動から切り離された場合である。この場合では
アプリケーションがノード移動に影響を与えることが出来ない。
これらの二つの場合では即興的ネットワークを構成するための要求は全く違ってくるため、システム
設計も異なってくる。以下では引力・斥力モデルを意図的移動に適用するプロトコルとして開発し、
非意図的移動のためクラスタプロトコルを開発した。
2.2 即興的ネットワークのプロトコル開発
GOMASHIO
アドホックセンサネットワークにおいて位置情報を取得するため GOMASHIO プロトコルを開発
した。ユビキタスコンピューティングにおいては状況に応じるサービスを提供するため位置は重要な
パラメータである。従来の GPS などによって位置情報を得ることは可能であるが、即興的ネットワー
クに利用される小型ノードには GPS のような比較的に大きい特殊モジュールを全ノードに装着する
ことはノードの大きさと電力消耗そしてコストを考慮すると現実的ではない。GOMASHIO ではノー
ドの種類が GOMA ノードと SHIO ノードの二種に分かれる。GOMA ノードは GPS などによってある
程度正確な位置を把握するが、SHIO ノードは無線インタフェースの受信電波強度と GOMA ノードか
らのホップ数に GOMA ノードから伝送される情報を合わせ、自分の位置を推測する。このプロトコ
ルでは GOMA ノードの割合によっては数 m 程度の粒度を得ることが可能となったので数 cm 程度の
細かい粒度を必要としないアプリケーションではおおよその位置を得る手段として利用できる。
引力・斥力モデルのセンサノード動的再配置
センサネットワークのアプリケーションがノードの移動を意図的に制御するシステムは専門的な
ノードを準備する災害時の人命救助に適用するアプリケーションなどに有効である。例えば災害時に
生存者を発見し、救出する人が移動ノードとなるシナリオが想定できる [ 5] 。引力・斥力モデルはセ
ンサネットワークにおいて、ノードの再配置を可能とする方式である。センサネットワーク展開時に
センサノードを正確に配置は出来なかった場合、または特定な場所において正確なデータを得るため
センサノードの密度が不十分である場合はノードを再配置する必要がある。
この Self-organizing Dynamic Sensor Placement (SDSP) 手法 [ 国内 4 ] では、センサノード数の制御に
より取得できる情報の精度が変化するという仮定の下で、各ノードは SCAN_MODE、SENSE_MODE 、
DIRECTED_MODE の三つの状態を遷移する。起動時に各ノードは SCAN_MODE に入り、対象とな
るイベントを探し出す。イベントを発見すると SENSE_MODE に移る。ノイズの影響または誤検知の
ためアプリケーションによって設定されたデータ精度要求が満たせない場合は SENSE_MODE のノ
ードが引力を利用して、送信するビーコンに他のノードを呼び出す。このビーコンを受信するノード
は DIRECTED_MODE に入り、ビーコンの指令によって方向を決める。精度が足りない場合は引力に
よって他ノードが寄らせられるがアプリケーションの要求精度が満たされた場合は斥力によって他ノ
ードを追い出す仕組みとなっている。この方式では必要に応じてセンサノードが集中し、または要求
が満たされた場合はセンサノードが分散され、他の対象となるイベントを探す。
クラスタプロトコル
クラスタプロトコルでは動的に変わる環境に適応するため、対象となるイベントの近くに存在す
るセンサノード同士が自律的にクラスタを形成する。クラスタを構成するノードになると何らかの仕
事があてがわれる。これによる省電力機構の実現も見込んでいる。情報収集と情報共有を行うために
アプリケーションが興味のあるイベントの近辺にたまたま位置するノードがクラスタを構成する。し
たがって、ノードの移動によってクラスタを形成するノードも動的に変化する。データ収集のタスク
は最初にネットワーク全体、あるいはネットワークの一部へフラッドによって転送される。イベント
の近くに位置しデータ収集が可能なノードは自律的にクラスタセンタになり(図1)、データを集めな
がら隣接に入ってくるノードにタスクの存在と収集したデータの内容をHelloビーコンとして周期的
に知らせる。Helloビーコンを受け取ったノードはクラスタセンタの候補であるクラスタフロンティア
になる。フロンティアは受け取ったHello ビーコンのタスク情報に指定された要求を満たすイベントを
探し出し、そしてイベントを検知した場合は自律的にクラスタセンタになり、データを集め始める。
図1、クラスタプロトコルノードの概要
クラスタプロトコルは動的に変化するネットワーク環境で、タスクホッピングを行うことによっ
て、働くノードが完全に入れ替わった場合でも仕事を続けることを可能とする。 本研究プロジェクト
ではクラスタプロトコルの開発とともに、ノード移動が特に激しい場合でも耐久性のあるデータ転送
プロトコルの研究開発にも取り組んでいる [ 国内 12, 21 ] 。
クラスタ内データ処理プロトコル
センサネットワークでは大量のセンサノードが遍在すると想定されるため、センシング対象が同
一であるセンサノード群が存在する可能性は十分にある。これにより冗長パケットの送出による通信
トラフィックの増加だけでなく、センサノードの限られたバッテリー資源の浪費を引き起こすことが
問題となる。
前述のとおり我々はターゲットとするイベントの周辺に存在するセンサノード群でクラスタとい
う一種のグループを形成し、センシングをクラスタ単位で自律的に協調するシステムを構築している。
またデータ転送過程でデータの集約や演算を行なうin-network processingという冗長的な通信の抑制
する技術が存在する。そこで我々のクラスタプロトコルで形成したクラスタ内でin-network processing
を行なうことで通信の冗長性を省き、通信トラフィックやセンサノードのバッテリー浪費の抑制を目
的とした自律的なデータ集約機構を実現する[ 国内 23 ] 。
センサネットワークでは主にイベントをセンシングするセンサノード、センシングデータを最終
的に処理するSinkノード、またセンサノードからSinkノードまでのデータ転送を行なう中継ノードが
登場する。我々のクラスタ内データ処理プロトコルではクラスタ内で冗長的なパケット送出の低減を
目的としているため、同クラスタ内の各センサノードがセンシングしたデータを集約するクラスタ内
Sinkノード(ICS)を設ける。イベント周辺に形成されたクラスタ内のセンサノードは、センシングした
データをSinkノードではなくICSへ転送する。ICSはデータ集約後、演算などを施しSinkノードへ最終
的なデータを転送する。
ICSの役割は、クラスタ内のセンサノード間で立候補と辞退を繰り返しながら遷移していく。各
センサノードは周囲にICSが存在しない場合は、自分の状態を考慮して立候補要求を出し、同時立候
補者が存在すれば「乱数じゃんけん」のような簡易処理を用いて選定 を行なう。選定されたICSは自
分の状況を把握しながら、これ以上ICSとしての役割を果たせないと判断すると辞退要求を出し、辞
退する。このようにクラスタ内データ処理プロトコルは、各センサノードが様々な制御を自身の判断
のみで行なう自律的アルゴリズムで実現される。
2.3 ユビキタスシステムの実験環境の開発
アドホックネットワークおよびセンサネットワークの研究はシミュレーションを中心に検証され
ているが、ネットワークモデルから実機での実システム規模の実装による検証までの隔たりが非常に
大きい。しかし、実機のシステムレベルの実証実験をするため多くのリソースが必要なので、システ
ム実現の壁を突破することは困難である。実機での検証をより容易に行うためにユビキタスアドホッ
クネットワークに適した実験環境を発展させた。
N-1 ネットワークシミュレーション
無線環境においてノードn 台のうち1台のみを実空間の実機、残りn-1 台をシミュレータ上の仮想
空間で動作させることで実機実証の負担を軽減することを目的としたN-1 シミュレータの開発を行な
った [ 国際 4 ] 。
N-1シミュレータの実装はネットワークシミュレータであるns-2のエミュレート機能のうち固定ノ
ードのみの実装を無線ノードにも対応させるように機能拡張を行なった。 また、仮想空間ノードはす
べてシミュレータホスト上で動作されているため、仮想空間ノードにおける電波強度の差異を現実空
間ノードに反映させることができない。そこで、シミュレータホストに複数の無線基地局を設け、予
測される電波強度に応じて、出力する無線基地局を選定する手法の設計を行なった[ 国内 26 ]。
Multi-Hop on Table-Top
N-1シミュレータと同様にセンサ/アドホックネットワークの実証実験における手間を軽減する目
的で複数の実機ノードでシステム動作確認が行えるスケールダウンネットワーク(Multi-Hop on
Table-Top)の開発を行なった[ 国際 9 ]。
当初、我々はアドホックネットワークプロトコルの実装の一つであるNISTのKernel-AODVをベー
スとして、近距離のノードとのみ通信を行なうよう機能拡張を行なった。具体的には隣接ノードの電
波強度を取得し、取得した電波強度がある一定の閾値以下のノードはフィルターをかけることでノー
ド自身の受信範囲を制限した。理論的には任意の通信範囲に制限することが可能となるが、無線LAN
規格IEEE 802.11の電波の特性を調べた結果、電波強度は距離とリニアな関係にはならないため困難で
あることが分かった。そこで我々はノード間が約15cm程度離れていた際に、電波強度の低下が大きく
見られたことから1-hopを15cm程度で行なうよう設定した。 さらに電波障害による突発的な電波強度
の乱れの影響を排するため、電波強度の平滑化を行なった。これにより5-hopを約1m弱の距離で行な
うことに成功した。
スケールダウンシミュレータであるMulti-Hop on Table-Topはノード間での電波干渉が頻繁に起こ
り、実際の環境における通信速度やトラフィック量を正確に測定することができない。しかし、新た
に開発されたセンサ/アドホックネットワークプロトコルの挙動のロジックをテーブル上で確認でき
ると同時に実際に利用するソース(プロトコルスタック、パケット送受信etc)でテストできる点が利
点としてあげられる。
図2、Multi-Hop on Table-Topを利用して実装したセンサネットワークの構成
開発環境を ns-2 によるシミュレーションから実機による Multi-Hop on Table Top に変更するに当
たり、ns-2 による通信制御部分を Multi-Hop on Table Top 上で利用されているプロトコルスタックへ変
更する Adapter を作成した。
また、実機上で利用するに当たり、実機上でのセンサが必要になったが、今回は新しいセンサを
追加するのではなく、無線 LAN の電波強度を観測対象とするセンサエミュレートプログラムとセン
サエミュレートプログラムの観測対象となるイベントプログラムを作成し、実機のセンサの代わりと
した(図2)
。我々は Multi-Hop on Table Top を SHARP SL-C750/760 Linux Zaurus で実装した。これに
より、Zaurus 同士を物理的に近づけたり、離したりすることによって、センサが観測する値を視覚的
に操作することが出来た。
Multi-Hop on Table-Top における通信プロトコル非依存の実現
Multi-Hop on Table-Top では、NIST の Kernel-AODV の実装を拡張したため、通信プロトコルが
AODV でしか実装することができない。そこで、Multi-Hop on Table-Top の実現に必要な機能をモジュ
ール化し、電波強度によるパケットフィルタリング機能を通信プロトコルと分離した。Multi-Hop on
Table-Top における通信プロトコル非依存の実現では、ルーティングテーブル(隣接ノードリスト)や電
波強度管理、Hello ビーコン管理などのプロトコル非依存部分を作成し、プロトコル依存部のモジュー
ル化を行なった。これにより、DSR や OLSR といった他のルーティングプロトコルの実装を用いる場
合にも通信プロトコルに手を加えることなく机上マルチホップ通信が可能となった。以下に、通信プ
ロトコル非依存機構の実現に必要な機能について説明する。
プロトコル非依存の実装においても NIST の Kernel-AODV を利用した時と同じく、電波の届く範
囲に存在するノードでも電波強度の閾値を用いて擬似的に切断・接続することでノード間の通信距離
を調整することを可能にしている。電波強度の取得はパケットの受信時に行なわれる。よって、通信
プロトコルの実装に依存しないためには、周期的に独自のビーコンを送信する必要がある。本実装で
は、通常のプロトコルが実装する Hello ビーコンとは別に neighbor ビーコンを実装した。
受信パケットの処理方法は、neighbor ビーコンとその他のパケットの場合で異なる。 受信パケッ
トが neighbor ビーコンなら隣接ノードリストを参照し、送信元アドレスが存在しない場合は隣接ノー
ドリストに追加する。送信元アドレスが存在する場合は、 隣接ノードリストの有効期限を更新する。
受信パケットが neighbor ビーコン以外の場合、隣接ノードリストから受信パケットの送信元アドレス
を検索し、自ノードと送信元ノードとの電波強度が閾値を満たさない場合や、隣接ノードリストに存
在しない場合は破棄する。
周期的に送信される neighbor ビーコンの導入意図は通信プロトコルからの完全な独立をはかるた
めである。プロトコル非依存の Multi-Hop on Table-Top は neighbor ビーコンを用いて自ノードの存在
を隣接ノードへ通知と、隣接ノードの neighbor ビーコンの電波強度測定によって隣接ノードリストの
更新を行なう。このように通信プロトコルとは独立した新たな電波強度処理系の導入により、通信プ
ロトコルに非依存な実機実証実験環境を実現することが可能になった。
3. 今後の展望
本プロジェクトではインフラにサポートされていないアドホックセンサネットワークをベースとした
研究を行っている。しかし将来、街中に高機能な情報デバイスが遍在すると考えられるユビキタス社
会において、さらに信頼性のあるサービスを提供するためインフラとのハイブリッド化を導入するこ
とは有効である。今後はインフラネットワークである基地局が街中に分散され,それとアドホックネ
ットワークとのハイブリッドネットワークに取り組んでいく予定である。基地局の間は光ファイバで
つなぐ高転送速度のバックボーンネットワークを利用し、基地局もインタネットなどのほかのネット
ワークへのアクセスポイントにもなる。このシナリオでは基地局が位置情報を持つランドマークにも
なるため、位置情報の精度の向上による、ユーザへのよりコンテキストアウェアなサービス提供を期
待できる。
引用文献
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発表リスト
論文
[ 1] 岩井将行、中澤仁、西尾信彦、徳田英幸、“分散コンポーネントによる即興的アプリケーション構
成機構の実現”
、情報処理学会論文誌「システムソフトウェアの新しい潮流」特集号、2002/6 月、
Vol.43、No.6、pp.1664-1676、2002
[ 2] 永田智大、西尾信彦、徳田英幸、“サービス利用状況の変化に対する適応支援機構”、情報処理学
会 論文誌、2003/3 月、Vol.44,No.3, pp.835-847, 2003
口頭発表
国内
[ 1] 西尾信彦、徳田英幸、“Improvised Network 構築のための基盤技術”、情報処理学会システムソフ
トウェアとオペレーティング・システム研究会、2002.2.14、
[ 2] 西尾信彦、徳田英幸、“移動クラスタ方式によるアドホックセンサネットワーク構成管理”、情報
処理学会システムソフトウェアとオペレーティング・システム研究会、2002.6.27
[ 3] 岩谷晶子、西尾信彦、徳田英幸、GOMASHIO:アドホックセンサネットワークにおけるノード位
置特定方式、日本ソフトウェア科学会 第五回プログラミングおよび応用のシステムに関するワー
クショプ(SPA'02)、2002.3.5
[ 4] 西尾信彦、村瀬正名、徳田英幸、“引力・斥力モデルに基づいたセンサノードの動的配置手法”、
情報処理学会 第 92 回システムソフトウェアとオペレーティング・システム研究会(OS)、
2003.2.27、立命館大学びわこ・くさつキャンパス
[ 5] 西尾信彦、高汐一紀、青木崇行、村瀬正名、松宮健太、徳田英幸、“スマートホットスポット:即
興的にユビキタススマートコンピューティング環境を現出する”、ソフトウェア科学会ソフトウェアシステム研究会
第6回プログラミングおよびシステムに関するワークショップ(SPA'03)、2003/3/12-14、
[ 6] 西尾信彦、“Improvised Network プロジェクト概要”、ソフトウェア科学会ソフトウェアシステム
研究会第6回プログラミングおよびシステムに関するワークショップ(SPA'03)、 2003/3/12-14、
[ 7] 西尾信彦、“環境コンピューティング:Smart Space から Sensor Network”、 独立行政法人 産
業技術総合研究所 講演会、 2003.3.20
[ 8] G.Lambertsen、西尾信彦、“非意図的な移動に適応するセンサーネットワークのホットスポット
クラスタ生成と維持方式”、第 93 回システムソフトウェアとオペレーティング・システム研究発
表会(OS93)、 2003/5/8-9
[ 9] 西尾信彦、“ユビキタス環境におけるセンサーネットワーク技術の適用”、電子通信情報学会 次
世代ネットワークソフトウェア時限研究会 第一回研究会、 2003/6/26-27
[ 10] 西尾信彦、“Improvised Network Project: ユビキタス環境におけるセンサネットワーク技術の適
用”、大阪産業創造館主宰事業化に向けたアカデミーからの技術発表会-ユビキタス・組み込み系
システムによる新たなビジネスチャンス-、 2003.7.8
[ 11] 西尾信彦、“IT 社会の未来~ユビキタス社会は私たちの生活をどう変えるのか~”、草津市生涯
学習大学専門コース「立命館びわこ講座」、2003.10.4
[ 12] G. Lambertsen、N.Nishio, ”Dynamic Clustering Techniques in Sensor Networks”, ソフトウェア科学会ソフトウェア
システム研究会、第七回プログラミングおよび応用システムに関するワークショップ(SPA2004)、2004/3/1-3、
[ 13] 西尾信彦、“Building Ubiquitous Computing Environment in Downtown Improvised Sensor Networks”、
ソフトウェア科学会ソフトウェアシステム研究会、第七回プログラミングおよび応用システムに関するワークショップ(SPA2004)、
2004/3/1-3
[ 14] 瀧本栄二、西尾信彦、“N-1 Simulator : 実機を用いたセンサネットワーク実験環境の実現”、 ソ
フトウェア科学会ソフトウェアシステム研究会、第七回プログラミングおよび応用システムに関するワークショップ(SPA2004)、
2004/3/1-3
[ 15] 西尾信彦、“ユビキタス技術の最新技術動向”、滋賀県高度情報化推進会議第 1 回ユビキタス研
究会、2003.12.24
[ 16] 西尾信彦、“BKC におけるユビキタス技術の技術動向(前編)”、滋賀県高度情報化推進会議第 2
回ユビキタス研究会、2004.1.26
[ 17] 西尾信彦、“BKC におけるユビキタス技術の技術動向(後編)”、滋賀県高度情報化推進会議第 3
回ユビキタス研究会、2004.2.27
[ 18] 西尾信彦、“本当に使い{ものに|たく}なるユビキタス技術を目指して”、関西 IT 共同体 The
IT Cluster Forum 2004、2004.3.8
[ 19] 西尾信彦、“環境コンピューティングとしてのセンサネットワーク”、マルチメディア推進フォ
ーラム Part 288 基地局不要の新たなサービスインフラ「無線アドホックネットワーク」-センサネットワークから実用化へ-、
2004.3.19
[ 20] 西尾信彦、“ユビキタス技術実用展開のためのプラットフォーム構築”、 電子通信情報学会 無
線通信システム/コミュニケーションクオリティ研究会、 2004/4/22-23
[ 21] G. Lambertsen、N. Nishio、”Clustering Techniques for Cooperative Processing with Support for
Unintentional Movement in Dynamic Sensor Networks”、情報処理学会 SACSIS2004-先進的計算
基盤システムシンポジウム、 2004/5/26-28
[ 22] 竹田和弘、西尾信彦、“Multi-Hop on Table-Top : アドホック/センサネットワークにおけるスケ
ーラブルな評価環境”、第 3 回 SPA サマーワークショップ(SPA-SUMMER 2004)、 2004/8/23-24
[ 23] 首藤幸司、西尾信彦、“センサネットワークにおける自律的なデータ集約機構”、 第 3 回 SPA
サマーワークショップ(SPA-SUMMER 2004)、 2004/8/23-24
[ 24] 谷 清人、西尾信彦、“Multi-Hop on Table-Top における通信プロトコル非依存の実現”、第 3 回
SPA サマーワークショップ(SPA-SUMMER 2004)、 2004/8/23-24
[ 25] G. Lambertsen、西尾信彦、“ユビキタス環境のセンサネットワーク:即興的ネットワークを実現
するクラスタ方式”、第 3 回 SPA サマーワークショップ(SPA-SUMMER 2004)、2004/8/23-24、
[ 26] G. Lambertsen、竹田和弘、瀧本栄二、西尾信彦、“複合現実手法によるネットワークシミュレー
タの電波状況反映機構”、FIT2004 第 3 回情報科学技術フォーラム、2004.9.7
[ 27] 首藤幸司、G. Lambertsen、西尾信彦、“クラスタリングプロトコルの最適化を図るクラスタ処理
機構”、FIT2004 第 3 回情報科学技術フォーラム、2004.9.7
国際
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出版物
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Fly UP