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第1章 人と環境にやさしい道路交通環境の整備

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第1章 人と環境にやさしい道路交通環境の整備
第1章
人と環境にやさしい道路交通環境の整備
- 15 -
第1章
人と環境にやさしい道路交通環境の整備
【施策の体系】
道路ネットワークの整備と規格の高い道路の利
交通安全施設等の整備
用促進
交通安全施設等整備事業の推進
道路法非適用道路に係る交通安全施設の整備
地域の特性に応じた交通規制
安全で機能的な都市交通確保のための交通規制
効果的な交通規制の推進
幹線道路における交通規制
高速道路における交通規制
合理的な交通規制の推進
人優先の安心・安全な歩行空間の整備
生活道路における交通安全対策の推進
交通環境のバリアフリー化の促進
高度道路交通システムの活用
交通需要マネジメントの推進
交通公害の防止
秩序ある駐車の推進
総合的な駐車対策の推進
駐車施設等の整備
既存駐車施設等の活用促進
違法駐車防止気運の醸成・高揚
ハード・ソフト一体となった駐車対策の推進
災害に備えた道路の整備
災害に備えた道路交通環境の整備
災害に強い交通安全施設等の整備
災害発生時における交通規制
災害発生時における情報提供の充実
道路占用及び道路使用の適正化
自転車利用環境の総合的整備
その他の道路交通環境の整備
子どもの遊び場等の確保
無電柱化の推進
住民参加の促進
- 16 -
1
交通安全施設等の整備
交通安全施設等の整備については、体系的な道路網の整備により生活道路及び幹
線道路の適切な機能分担を図るとともに、効果的・効率的に事故を削減する観点か
ら、事故が多発しているなど緊急に交通の安全を確保する必要がある箇所で重点的
に実施します。特に、幹線道路においては、事故危険箇所を含め死傷事故率の高い
区間等の優先的選定、対策の有効性、対策結果の評価分析による事故ゼロプラン(事
故危険区間重点解消作戦)を推進します。
(1)道路ネットワークの整備と規格の高い道路の利用促進
居住地域内の生活道路における交通安全を向上させるため、体系的な
道路網の整備により生活道路と幹線道路の適切な機能の分担を図るとと
もに、他の交通機関との連携強化を図る道路整備を推進します。
また、一般道路に比べて安全性が高い高規格幹線道路の利用促進を図
ります。
ア
バイパス及び環状道路の整備
市街地内の通過交通の排除と交通の効果的な分散により、交通事故
の防止や交通渋滞の解消を図るため、バイパスや環状道路の整備を推
進します。
イ
道路の拡幅
安全で快適な交通を確保するため、狭隘な道路の改善や4車線化を
推進します。
ウ
規格の高い道路の利用促進
高速道路等の規格の高い道路の利用を促進するため、スマートイン
ターチェンジ の導入 やインターチェンジへのアクセス道路の整備等
を推進します。
(関東地方整備局、県県土整備部、県都市整備部、
東日本高速道路(株)関東支社)
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(2)交通安全施設等整備事業の推進
交通の安全を確保する必要性が高い道路については、「社会資本整備重
点計画(平成21年3月31日閣議決定)」に基づき、道路管理者及び公
安委員会が連携し、重点的、効果的かつ効率的に交通安全施設等整備事業
を推進することにより、交通環境を改善し、交通事故防止と交通の円滑化
を図ります。
なお、重点計画が終了する平成25年度以降も、交通事故発生状況等を
勘案し、総合的かつ計画的な交通安全施設等整備事業の推進を図ります。
ア 道路管理者が実施する事業
(ア)交差点整備の推進
県内の交通事故の約6割が交差点及び交差点付近で発生している
こと、また右折帯のない交差点は交通渋滞の大きな要因となっている
ことから、「交差点安心安全39プラン(H23~H25)」等に基づ
き、右折帯を設置するなどの交差点整備を重点的に実施します。
(イ)交通事故多発地点等の重点整備
交通事故多発地点等について、道路診断などの交通事故分析に基づ
き、交差点改良や視距(見通し)改良、また、夜間の事故防止のため
の道路照明灯や視線誘導標の整備など交通安全施設の重点的整備を
推進します。
また、幹線道路における交通事故対策については、事故ゼロプラ
ン(事故危険区間重点解消作戦)を推進し、より効果の高い対策を実
施します。
(ウ)通学路の整備
児童の安全を確保するため、通学路における歩道やガードレールな
どの交通安全施設の整備を推進するとともに、通学路安全点検を実施
し、利用者の視点からの交通安全対策を推進します。
(エ)自転車道等の整備
通勤通学で自転車を利用する人が多い駅や学校周辺などにおい
て、路肩の着色による自転車レーンや構造物の設置による自転車道
の整備、幅の広い歩道では、ラインや路面標示等による歩道内分離
により、自転車通行環境の整備を推進します。
自転車による地域の活性化、健康増進などを促進するとともに、
自転車利用者等の安全を確保するため、「 ぐ る っ と 埼 玉 サ イ ク ル ネ
ットワーク構想 」に 基 づ き 、安全で快適な自転車道及び自転車歩行
者道ネットワークの整備を推進します。
(オ)安全で快適な道路交通の確保
- 18 過労運転に伴う事故を防止するため、「道の駅」や簡易パーキ
ングエリアなどの休憩施設の整備を推進します。
また、利用者の立場に立ち、系統的で分かりやすい大型の案内
(オ)安全で快適な道路交通の確保
過労運転に伴う事故を防止するため、
「道の駅」や簡易パーキ ング
エリアなどの休憩施設の整備を推進します。
また、利用者の立場に立ち、系統的で誰にも分かりやすい大型の案
内標識の整備を推進します。
イ 公安委員会が実施する事業
(ア)信号機の整備
道路の構造及び交通の実態等を勘案して、交通事故多発交差点、
事故危 険 箇 所 等 に 信 号 機 を 設 置 す る ほ か 、 既 設 の 信 号 機 に つ い て
は、交通状況の変化に合理的に対応できるよう、集中制御化、系統
化、速度感応化等を推進します。
また、高齢者等交通弱者の安全を図るため、バリアフリー対応型
信号機の整備や信号灯器のLED化及び歩車分離式信号機の導入を
推進します。
(イ)交通管制システムの拡充
道路交通の安全と円滑を確保するため、交通管制センター機能の
充実に努めるとともに、きめ細かく交通情報を収集・分析し、最適
な信号制御の確立、交通情報を提供して交通の分散・誘導を行う交
通管制エリアの拡大など、交通管制システムの充実・高度化を推進
します。
ウ
道路標識等の整備
安全で快適な道路交通環境を確保するため、視認性に優れる標識の
大型化、点滅化や音声機能付加式等の高性能な道路標識及び反射性の
高い道路標示を整備します。
また、既存の道路標識・標示については、保守点検の徹底と整理統
合により、「見やすく、分かりやすい」高輝度化標識等の整備を推進し
ます。
エ
道路交通環境安全推進連絡会議の活用
関係機関との緊密な連携の下、安全な道路交通環境の整備を推進
し、県内の交通事故防止を図るために設置された「埼玉県道路交通環
境安全推進連絡会議」を通じ、道路管理者と交通管理者 が一体となっ
た交通事故防止対策を推進します。
また、本県の全道路延長の約9割を占める市町村道において、全人身
事故の5割以上が発生していることから、各市町村の道路交通環境推
進連絡会議を活用して、交通事故防止対策を推進します。
(関東地方整備局、県県土整備部、県警察本部)
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(3)道路法非適用道路に係る交通安全施設の整備
農道や森林管理道等の道路法が適用されない道路については、状況に応
じて防護柵や道路反射鏡その他これらに類する交通安全施設等の整備を推
進します。
また、建設中の道路については、関係車両以外の通行を制限する措置を
講じます。
森林管理道等については、レクリエーションを目的とする都市住民等の
利用のほか、自転車利用者の増加も見込まれることを念頭に、注意喚起看
板や落石防止柵等の安全施設を設置するなど事故防止に努めます。
(県農林部)
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2
効果的な交通規制の推進
道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑化を図り、道路網全体の中
でそれぞれの道路が持つ社会的機能、道路の構造、交通安全施設の整備状況、交通
流・量の状況等地域の実態等に応じ、既存の交通規制を見直すなど、規制内容をよ
り合理的なものにするよう努め、効果的な交通規制を実施します。
(1)地域の特性に応じた交通規制
主として通過交通に利用される道路については、最高速度規制、駐車・
駐停車禁止、追越しのための右側部分はみ出し通行禁止、指定方向外進行
禁止等、交通流を整序化するための交通規制を実施します。
また、主として地域交通に利用される道路については、一方通行、指定
方向外進行禁止等により通過交通を抑制するとともに、原則として最高速
度を時速30キロメートルとするなど、良好な生活環境を維持するための
交通規制を実施します。
さらに、主として歩行者及び自転車利用者が利用する道路については、
歩行者用道路、車両通行止め、路側帯の設置・拡幅等歩行者及び自転車利
用者の安全を確保するための交通規制を実施します。
(県警察本部)
(2)安全で機能的な都市交通確保のための交通規制
安全で機能的な都市交通を確保するため、計画的に都市部における交通
規制を推進し、交通流・量の適切な配分・誘導を図ります。
また、路線バス等大量公共輸送機関の安全・優先通行を確保するための
交通規制を推進します。
(県警察本部)
- 21 -
(3)幹線道路における交通規制
一般道路については、交通の安全と円滑化を図るため、道路の構造、交
通安全施設の整備状況、交通の状況等を勘案しつつ、最高速度規制、駐車・
駐停車禁止及び追越しのための右側部分はみ出し通行禁止規制等について
見直しを行い、その適正化を図ります。
(県警察本部)
(4)高速道路における交通規制
新規供用の高速道路については、道路構造、交通安全施設の整備状況等
を勘案し、安全で円滑な交通を確保するため、適正な交通規制を実施する
とともに、既供用の高速道路については、交通流の変動、道路構造の改良
状況、安全施設の整備状況、交通事故の発生状況等を総合的に勘案して、
交通実態に即した交通規制となるよう見直しを行います。
特に、交通事故多発区間においては、大型貨物自動車等の通行区分規制、
速度規制等の必要な安全対策を推進します。
また、交通事故、異常気象等の交通障害発生時においては、その状況に
即し、臨時交通規制を迅速かつ的確に実施し、二次事故の防止を図ります。
(県警察本部)
(5)合理的な交通規制の推進
交通事故が多発する地域、路線においては、効果的な交通規制を重点的
に実施します。また、交通規制実施後の道路交通環境の変化等により、現
場の交通実態と合わなくなったと認める場合は、交通規制の見直しを実施
します。
(県警察本部)
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3
人優先の安心・安全な歩行空間の整備
これまでの交通安全対策は一定の成果を挙げてきたとはいえ、主として「車中心」
の対策であり、歩行者の視点からの道路整備や交通安全対策は十分とは言えません
でした。
また、生活道路への通過交通の流入等の問題も依然として深刻です。
このため、身近な生活道路等においては、人優先の交通安全対策を推進します。
(1)生活道路における交通安全対策の推進
「あんしん歩行エリア」として指定するなど、歩行者、自転車の死傷事故
発生割合が大きい生活道路においては、道路管理者及び公安委員会が連携し
て、歩道整備など面的かつ総合的な交通事故抑止対策を推進します。
また、これらの地区への通過車両の進入を抑え、歩行者等の安全確保と生
活環境の改善を図るため、コミュニティ道路など歩行者と車が共存できる道
路空間等の整備を促進します。
(県県土整備部、県警察本部)
(2)交通環境のバリアフリー化の促進
高齢者、障害者等を中心とする全ての人が安全に安心して参加し活動で
きる社会を実現するため、バリアフリー対応型信号機、歩車分離式信号機
や道路標識の高輝度化、大型化等を推進します。
また、
「バリアフリー新法」、
「埼玉県福祉のまちづくり条例」等に基づき、
駅や公共施設等重点整備地区の整備、歩道の段差改善等、バリアフリーに
配慮した構造や視覚障害者誘導用ブロックの敷設、適正な維持管理などを
推進します。
(県企画財政部、県福祉部、県県土整備部、県警察本部)
- 23 -
4
高度道路交通システムの活用
最先端の情報通信技術(IT)等を用いて、人と道路と車とを一体のシステムと
して構築し、安全性、輸送効率及び快適性の向上を実現するとともに、交通の円滑
化を通じて環境保全に寄与することを目的とした高度道路交通システム(ITS)
を引き続き推進します。
道路利用者の多様なニーズに応えるため、公安委員会が従来から実施し
ている情報提供手段の整備拡充を図ります。
また、運転者や歩行者の利便性の向上を図るため、歩行者等支援情報通
信システム(PICS)等の新交通管理システム(UTMS)の整備を行
うとともに、安全・快適にして環境にやさしい交通社会を実現することを
目指す高度道路交通システム(ITS)を活用します。
(県警察本部)
5
ア
交通需要マネジメントの推進
公共交通機関の利用の促進
誰もが安心してバスや鉄道等の公共交通を利用できるよう、ノンス
テップバスの導入促進、バスロケーションシステム(バスの運行状況
をリアルタイムで把握し、停留所や携帯電話などにバスの運行状況を
提供するシステム)の整備、鉄道・バス共通ICカードシステムの整
備、駅のエレベーター設置などによる利便性の向上を進め、利用者 の
安全を確保するとともに、パークアンドライド(鉄道駅等に自家用車
を駐車して公共交通機関に乗り継ぐ形態)等、自動車から公共交通へ
の利用転換を推進します。
また、都市部における円滑な道路交通を確保するため、交通管制シ
ステムの機能の拡充や公共車両優先システム(PTPS)の整備を推
進するとともに、これらと連携した道路整備に合わせて、公共輸送機
関の優先対策を推進します。
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イ
自動車の効率的利用の促進
円滑で安全な道路交通の確保に資するため、相乗りや効率的な物資の
輸送などを進めるとともに、混雑時間や混雑箇所を避けた自動車利用を
促すなど、自動車の効率的利用を促進します。
(関東運輸局、県企画財政部、県県土整備部、県警察本部)
6
交通公害の防止
自動車を原因とする大気汚染や騒音・振動などの交通公害を防止するた
め、法律や条例に基づく規制や低公害車への買い換え促進を図るとともに、
アイドリング・ストップの実施や、急発進・急加速の防止などのエコドラ
イブを推進します。
また、自動車から排出される二酸化炭素等の削減を図り、地球温暖化の
防止に努めます。
(関東運輸局、県環境部)
- 25 -
7
総合的な駐車対策の推進
道路交通の安全と円滑化を図り、都市機能の維持及び増進に寄与するため、交通
の状況や地域の特性に応じた総合的な駐車対策を推進します。
(1)秩序ある駐車の推進
良好な駐車秩序を確立するため、現行規制を見直すとともに、危険性、
迷惑性の高い駐車違反に重点を置いた取締りを実施します。
特に、都市部における取締りについては、放置車両の確認事務を民間
委託するとともに、違法駐車の状況、住民からの要望等を勘案し決定さ
れた駐車監視員活動ガイドライン内での、駐車監視員による放置駐車確
認業務を強化します。
さらに、駐車違反管理システムを効果的に運用して、公安委員会によ
る指示、使用制限命令及び下命・容認事案の捜査等を行い、使用者もし
くは運転者の責任を追及するとともに、自動車NOx・PM法逃れ等の
組織的な車庫飛ばし事案の捜査を推進し、車庫なし車両の一掃を図りま
す。
(県警察本部)
(2)駐車施設等の整備
ア
駐車場整備計画調査の推進
都市ごとの総合的な駐車場整備計画調査の実施及び混雑地区等の駐
車場整備地区の指定を促進し、計画的、総合的な駐車対策を行うため、
駐車場整備計画の策定を推進します。
イ
駐車場の整備
大規模な建築物に対し、駐車場の整備を義務づける附置義務条例の制
定を促進します。
また、自動二輪車も駐車できる民間駐車場、駅周辺等における公共
駐車場、県営住宅駐車場の整備を促進します。
ウ
保管場所の確保
適正な保管場所の確保と格納の徹底を図るため、保管場所管理シス
テムを活用して保管場所の調査を迅速かつ適正に実施するとともに、青
空駐車の取締り強化など、保管場所を確保していない車両の一掃を図り
ます。
(県都市整備部、県警察本部)
- 26 -
(3)既存駐車施設等の活用促進
駐車場案内・誘導システムによる駐車施設の位置や満空情報の提供、公
共施設附置駐車場の休日一般開放など、 既存駐車場の有効利用を図るほ
か、短時間駐車の需要に対応するため、パーキング・メーター等の適正な
運用を図ります。
(県県土整備部、県警察本部)
(4)違法駐車防止気運の醸成・高揚
違法駐車の排除及び適正な自動車の保管場所の確保等に関し、各季の交
通安全運動等あらゆる機会を通じて県民への広報・啓発活動を行うなど、
違法駐車防止気運の醸成・高揚を図ります。
(県県民生活部、県警察本部)
(5)ハード・ソフト一体となった駐車対策の推進
駐車需要への対応が十分でない場所を中心に、地域の駐車管理構想を見
直し、地域の意見要望を十分に踏まえた駐車規制の点検・改善、道路利用
者や関係事業者等による自主的な取組を促進するとともに、路外駐車場や
路上荷捌きスペースの整備、違法駐車の取締り、積極的な広報・啓発活動
などのハード・ソフト一体となった総合的な駐車対策を推進します。
(県県民生活部、県産業労働部、県県土整備部、県都市整備部、県警察本部)
- 27 -
8
災害に備えた道路交通環境の整備
(1)災害に備えた道路の整備
豪雤、地震等の災害が発生した場合においても安全で安心な生活を支え
る道路交通を確保することとし、豪雤災害や地震等の大規模災害を踏まえ、
大規模地震の発生時においても、被災地の救援活動や緊急物資輸送に不可
欠な緊急輸送道路を確保するため、代替道路等の整備や橋梁の耐震化など
を推進します。
また、災害発生時に、避難場所等となる「道の駅」について防災拠点と
しての活用を推進します。
(関東地方整備局、県県土整備部)
(2)災害に強い交通安全施設等の整備
豪雤、地震等による災害が発生した場合においても安全な道路交通を確
保するため、交通管制センター、交通監視カメラ、各種車両感知器、交通情
報板等の交通安全施設の整備及び交通規制資機材の整備を推進するととも
に、災害発生時の停電に起因する信号機の機能停止による混乱を防止する
ため、予備電源として自動起動式交通信号用発動発電機の整備を推進しま
す。
(県警察本部)
(3)災害発生時における交通規制
災害発生時は、必要に応じて緊急交通路を確保し、それに伴う混乱を最
小限に抑えるため、被災地への車両の流入抑制等の交通規制を迅速かつ的
確に実施します。
また、災害対策基本法による通行禁止等の交通規制を的確かつ迅速に行
うため、信号制御により被災地への車両の流入を抑制するとともに、迂回
指示・広報を行い、併せて災害の状況や交通規制等に関する情報を交通情
報板等により提供します。
(県警察本部)
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(4)災害発生時における情報提供の充実
災害発生時において、道路の被災状況や道路交通状況を迅速かつ的確に
収集・分析・提供し、復旧や緊急交通路、緊急輸送路等の確保及び道路利
用者等への道路交通情報の提供等に資するため、地震計、交通監視カメラ、
車両感知器、道路情報提供装置、道路管理情報システム等の整備を推進す
るとともに、インターネット等情報通信技術(IT)を活用した道路・交
通に関する災害情報等の提供を推進します。
(関東地方整備局、熊谷地方気象台、県県土整備部、県警察本部、
東日本高速道路(株)関東支社)
- 29 -
9
その他の道路交通環境の整備
(1)道路占用及び道路使用の適正化
安全で円滑な道路交通環境を確保するため、不法占用物件に対する指導
取締りを強化するとともに、沿道住民等への啓発活動を推進します。
また、道路占用及び道路使用許可にあたっては、道路本来の機能を確保
するため、無秩序な道路工事等を抑制するとともに、許可条件履行の確認
を徹底するなど、許可の適正化を図ります。
さらに、道路における駐車場所、交通規制及び道路使用許可に関する調
査等、埼玉県交通安全活動推進センターが行う事務の充実について指導・
監督を強化し、道路使用の適正化を図ります。
(県県土整備部、県警察本部)
(2)自転車利用環境の総合的整備
ア
放置自転車等の解消
駅周辺等における自転車・原動機付自転車の放置問題を解決するため、
関係機関・団体等による総合的な自転車等駐車対策推進体制の充実を
図ります。
また、放置自転車等規制条例の制定を促進し、放置自転車等の整理
・撤去の推進を図ります。
イ
駅周辺等の自転車駐車場の整備
自転車の駐車需要の多い駅周辺の自転車駐車場を確保するため、各
種補助事業等により自転車駐車場の整備を促進します。
ウ
駐車方法の教育及び広報
自転車利用者に対し、その社会的な責任の自覚を求めるため、道路
交通法その他の法令の遵守、正しい駐車方法等に関する教育及び広報
活動を推進します。
(県県民生活部、県県土整備部)
- 30 -
(3)子どもの遊び場等の確保
子どもの遊び場の不足を解消し、路上遊戯等による交通事故を防止する
とともに、都市における良好な生活環境づくり等を図るため、公園の整備
や学校体育施設の開放を推進します。
(県都市整備部、県教育局)
(4)無電柱化の推進
安全で快適な通行空間の確保、良好な景観・住環境の形成、災害の防止、
情報通信ネットワークの信頼性の向上等の 観点から無電柱化を推進しま
す。
(関東地方整備局、県県土整備部、県都市整備部)
(5)住民参加の促進
安全な道路交通環境の整備に当たっては、道路を利用する人の視点を生
かすことが重要であることから、地域住民や道路利用者が参加する交通安
全総点検を積極的に推進するとともに、道路利用者等が日常感じている意
見を「標識BOX」(は がき、インターネット等を利用して、運転者等か
ら道路標識等に関する意見を受け付けるもの)、「道の相談室」等を活用し
て取り入れ、道路交通環境の整備に反映します。
また、交通の安全は、住民の安全意識により支えられることから、安全
で良好なコミュニティの形成を図るために、交通安全対策に関して住民が
計画段階から実施全般にわたり積極的に参加できるような仕組みをつく
り、行政と住民の連携による交通安全対策を推進します。
さらに、安全な道路交通環境の整備に係る住民の理解と協力を得るた
め、事業の進捗状況、効果等について積極的に公表します。
(関東地方整備局、県県土整備部、県警察本部)
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