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3 マイコプラズマの検出と除去・予防
バイオリサーチ 3 マイコプラズマの検出と除去・予防 3 検出 除去・予防 143 145 マイコプラズマの検出と除去・予防 はじめに 141 検出 MycoAlert™ マイコプラズマ検出キット 144 除去・予防 MycoZap™ マイコプラズマ除去試薬 MycoZap™ 抗生物質 146 147 3 マイコプラズマの検出と除去・予防 140 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience はじめに 細胞培養を行っている研究室に存在する一般的な汚染源は マイコプラズマが細胞に与える影響とは? マイコプラズマです。少なく見積もっても、連続細胞培養 全体の 15 ∼ 35% がマイコプラズマに汚染され、ある試算に よると、汚染率はそれよりも高く(一部の国では最大80%) アポトーシスの誘導因子 への感受性の増加 細胞死 DNA導入効率への 影響 なっています。 マイコプラズマとは? 細胞の代謝 機能の抑制 染色体異常 –– Mycoplasma, Acholeplasma, Ureaplasma, Entomoplasma, Spiroplasmaおよびその他の種を含むモリキュート科に 属す – ウィルスの 易感染 核酸合成の 阻害 0.8 µm) – 3 最小の自由生活・自己複製性微生物(大きさ:0.2 µm∼ 細胞壁を持たない単純な原核細胞(単一の原形質膜に覆 細胞膜の抗原性の 変化 マイコプラズマのヌクレ アーゼによるDNA断片化 細胞増殖の抑制 われている) 通常細胞膜の外表面に付着 – 生合成能が限られているため多くの栄養素を宿主に依存 – 180種以上が報告 – 細胞培養のマイコプラズマ汚染は主に6種のマイコプラ ズマによるもの(M.orale, M.arginii, M.fermentans, M.salivarum, M.hyorhinis, A.laidlawii) – ヒト、哺乳類、は虫類、昆虫および植物の寄生体として 自然界に蔓延 細胞培養における典型的なマイコプラズマ汚染経路 – 未検査の汚染細胞からの二次汚染 – ピペット操作中に発生する気泡 – 異なる細胞型に対して同一ボトルの培地の使用 – 同一クリーンベンチ内での複数の細胞株の同時処理 – 汚染された材料 – 汚染されたドナーの組織 – 研究者からの直接感染 マイコプラズマの潜伏性 汚染の検出・防止は非常に困難であり、マイコプラズマの マイコプラズマの検出と除去・予防 – マイコプラズマ汚染は、実験結果の信頼性、再現性および 一貫性に重大な影響を及ぼす可能性があり、基礎研究およ び生物製剤の製造において重大な問題になります。マイコ プラズマの標準検査は、細胞培養プロトコルに組み込まれ るべき重要な品質管理手段です。ロンザは、マイコプラズ マ汚染の確実な検出、除去および防止を行う強力な製品を 提供しています。 – MycoAlert™マイコプラズマ検出キット – 正確で信頼性の ある一般的なマイコプラズマ検出キット – MycoTOOL® PCRマイコプラズマ検出 – 最終製品出荷試験 のための、迅速マイコプラズマ検査キットおよび サービス – MycoZap™マイコプラズマ除去試薬 – 細胞毒性を低く抑 えた状態でマイコプラズマ除去が可能 – MycoZap™スプレー – 研究室内の作業面のマイコプラズマ 汚染を確実に消毒することが可能(欧州でのみ入手可能) – MycoZap™予防試薬 – 抗生物質と組み合わせてマイコプ ラズマ感染を防止 – MycoZap™ Plus-CLおよびPlus-PR – グラム陽性細菌およ びグラム陰性細菌、真菌、マイコプラズマなどの広範囲 に及ぶ微生物汚染を防止 存在が数カ月間検出されないことがあります。 – 細菌とは異なり、濁度またはpHに明白な変化がない – 107 cfu/ml 超の非常に高い濃度でも顕微鏡下で可視化 されない – 細胞培養で日常的に使用される抗生物質が効かない – 通常のろ過で除去できない 参考文献 1. Drexler H.G., Uphof C.C. (2002) Mycoplasma contamination of cell cultures: Incidence, sources, effects, detection, elimination, prevention. Cytotechnology 39: 75–90. 2. Koshimizu K., Kotani H. (1981) in: Procedures for the Isolation and Identification of Human, Animal and Plant Mycoplasmas (Nakamura M., ed.), Saikon, Tokyo, 87-102. www.lonza.com/mycoplasma デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience 141 Notes 3 マイコプラズマの検出と除去・予防 142 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience 検出 3 検出 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience 144 マイコプラズマの検出と除去・予防 / 検出 MycoAlert™ マイコプラズマ検出キット 143 MycoAlert™ マイコプラズマ検出キット MycoAlert™マイコプラズマ検出キットは、 180種のマイコ アッセイの原理 6種のマイコプラズマを全て含む)に存在し、真核細胞には 存在しないマイコプラズマ酵素の活性を利用した高度な生 化学検査キットです。サンプル内の生存マイコプラズマは 溶解され、酵素が MycoAlert™基質と反応し、ADPからATPへ 変換触媒されます。MycoAlert™基質の添加前(測定A)およ び添加後(測定B)のサンプル内ATPレベルを測定すること Luminescence (RLU) プラズマの大部分(細胞培養汚染の主要原因となっている 10,000 1,000 Reading B Reading A 100 10 により比率が算出され、この比率により、マイコプラズマ 1 の存在の有無が示されます。 3 ■ 利点 マイコプラズマの検出と除去・予防 / 検出 – 簡単な2段階アッセイで20分以内に結果を判定 – 寒天培養と同程度の精度 – PCRまたは染色法で頻繁に起こる偽陰性結果を回避 – 低いマイコプラズマ汚染レベル( 50 cfu/ml未満)でも 高感度な検出が可能 – 検査の性能をモニターできる便利な酵素アッセイコント ロール ■ 用途 – 一般的なマイコプラズマおよびアコレプラズマ汚染を すべて検出 – 現在までに44のモリキュート種で検査済み – 細胞培養スクリーニングに最適 – 培地成分による干渉は最小限 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Time (minutes) M.hyorhinis infected: B/A ration 114 Uninfected control: B/A ratio <1 MycoAlert™キットを使ってアッセイしたマイコプラズマ非感染細胞と 感染細胞の発光キネティクス。 B/A の割合はマイコプラズマの有無を 示す。 マイコプラズマ検出法の比較 A. laidlawii (cfu/ml) 0 20 200 20,000 200,000 培養法 蛍光法 PCR法 MycoAlert™ Neg Pos Pos Pos Pos Neg Pos Pos Pos Pos Neg Neg Pos Pos Neg Neg Pos Pos Pos Pos HepG2細胞にA.laidlawii sp. を感染させ、それぞれの検出法を比較した。 スタンダードアッセイは独立したラボで行った。B/Aの割合はマイコプ ラズマの有無を示している。 シングルアッセイにもマルチプレートアッセイにも対 応可能なシンプルなプロトコル 培養上清(100 µl) ▼ 2℃ – 8℃、凍結不可 MycoAlert™試薬を添加 (5 min) ▼ 発光を計測 (A) www.lonza.com/mycoplasma ▼ MycoAlert™基質を添加 (10 min) ▼ 発光を計測 (B) ▼ B/Aの割合が1より大きければマイコプラズマが感染 オーダー情報 – キット カタログ番号 製品名 サイズ LT07-118 MycoAlert™マイコプラズマ検出キット MycoAlert™ Mycoplasma Detection Kit 10 回 LT07-218 100 回 LT07-318 LT07-518 MycoAlert™ アッセイコントロールセット MycoAlert™ Assay Control Set 関連製品 MycoZap™ マイコプラズマ除去試薬 144 25 回 50 回 LT07-418 10 回 ページ 140 MycoZap™ Antibiotics 147 MycoZap™ スプレー 148 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience 除去・予防 3 MycoZap™ マイコプラズマ除去試薬 マイコプラズマの検出と除去・予防 / 除去・予防 除去 146 予防 MycoZap™ 抗生物質 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience 147 145 MycoZap™ マイコプラズマ除去試薬 MycoZap™試薬は、検出可能なマイコプラズマ汚染をわずか 4日で除去することができ、感染細胞への毒性を最小限に抑 えてマイコプラズマを除去することができます。MycoZap™ 試薬は、抗生物質と代謝拮抗剤を組み合わせて使用するこ とによりマイコプラズマを除去します。このアプローチに より、抗生物質のみの使用では困難な信頼性の高いマイコプ ラズマ除去が可能です。MycoZap™ 試薬は、細胞培養において Mycoplasma, Acholeplasma, Spiroplasma, Entomoplasmaな どのモリキュート科の種を根絶するために使用します。 ■ 利点 3 – 抗生物質と代謝拮抗剤を組み合わせて効果的にモリ キュートを除去 最小限の細胞毒性作用 –– Mycoplasma, Acholeplasma, Spiroplasma, Entomoplasma の除去 – あらゆる細胞培養に広く適用 2℃ – 8℃、凍結不可 10000000 100 100000 10 10000 1000 1 www.lonza.com/mycoplasma 100 10 No mycoplasma detected 0.1 Day 0 Day 4 Day 8 untreated untreated viability Day 11 Day 17 1 treated treated viability MycoZap™ 試薬で4日間処理した細胞は、マイコプラズマが検出され なかった(MycoAlert™アッセイにより検定)。また、この処理による 細胞の生存率はほどんど見られなかった(ViaLight™ アッセイにより 検定)。 オーダー情報 – 試薬 カタログ番号 製品名 サイズ LT07-818 MycoZap™ マイコプラズマ除去試薬 MycoZap™ Mycoplasma Elimination Reagent 1回 LT07-918 関連製品 MycoAlert™ PLUSマイコプラズマ検出キット 146 1000000 Mycoplasma detected ViaLight™ Plus RLUs マイコプラズマの検出と除去・予防 / 除去 細胞に対する低い毒性でマイコプラズマを除去 ■ 用途 MycoAlert™ ratio – 5回 ページ 144 MycoZap™ Antibiotics 147 MycoZap™ スプレー 148 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience MycoZap™ 抗生物質 MycoZap™抗生物質は、マイコプラズマ汚染から細胞培養を 保護するための、強力な独自の抗生物質の組み合わせで す。 MycoZap™ 予防試薬がマイコプラズマ汚染を防止し、 MycoZap™Plus は、マイコプラズマをはじめとする幅広い 一般的な汚染原因微生物による汚染を完全に防止します。 MycoZap™ 予防試薬 ■ 利点 – 特にマイコプラズマ汚染を防止 –– AcholeplasmaやSpiroplasmaなどのマイコプラズマ 3 グループにも有効 ■ 用途 – その他の微生物汚染を防止するため他の抗生物質 マイコプラズマの検出と除去・予防 / 予防 (例:ペニシリン/ストレプトマイシン)と組み合わせ て使用可能 マイコプラズマのみ それ以外の微生物を含む MycoZap™ 予防試薬 MycoZap™ Plus-CL MycoZap™ Plus-PR マイコプラズマの 予防 ■ ■ ■ 予防対象となる菌 – グラム陽性菌 – グラム陰性菌 – 真菌 – 酵母 No; 他の抗生物質 との併用は可能 ■ ■ 初代細胞への使用 ■ 細胞株への使用 ■ MycoZap™ Plus-CLおよびMycoZap™ Plus-PR ■ 利点 – マイコプラズマ、グラム陽性細菌およびグラム陰性 細菌、酵母や細菌に有効 – ペニシリン/ストレプトマイシンに代わる理想的な溶液 ■ 用途 – 細胞株の保護に使用可能なMycoZap™ Plus-CL – 初代培養細胞の保護のために最適化された MycoZap™ Plus-PR ■ ■ すぐ使用:2℃ – 8℃ 長期保存:18℃以下 www.lonza.com/mycoplasma オーダー情報 – 試薬 カタログ番号 製品名 サイズ VZA-2011 MycoZap™ Plus-CL Antibiotic MycoZap™ Plus-CL Antibiotic 10 × 1 ml VZA-2012 VZA-2021 1 × 20 ml MycoZap™ Plus-PR Antibiotic MycoZap™ Plus-PR Antibiotic VZA-2022 VZA-2031 10 × 1 ml 1 × 20 ml MycoZap™ Prophylactic MycoZap™ Prophylactic VZA-2032 関連製品 10 × 1 ml 1 × 20 ml ページ MycoAlert™ PLUSマイコプラズマ検出キット 144 MycoZap™ マイコプラズマ除去試薬 146 MycoZap™ スプレー 148 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience 147 Notes 3 マイコプラズマの検出と除去・予防 / 予防 148 デモ・見積もり依頼:03-6264-0660 技術サポート:03-6264-0660 受注・在庫照会:03-6264-0620 http://www.lonza.co.jp/bioscience