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• ウサギ及びヒ卜関節軟骨細胞が産生する インスリン様成長因子結合蛋白質について 大学院医学研究科生理系専攻(生化学 3) 大川得太郎 授 ι x a隼 介 宏 原 市 e 当 担び導 目よ指 科お究 主研 ウサギ及びヒ卜関節軟骨細胞が産生する インスリン様成長因子結合蛋白質について 大学院医学研究科生理系専攻(生化学 3) 大川得太郎 市︹又 X ん 4字 介 宏 原 市 当 担び 目よ指 科お究 主研 【要旨】 生体内において軟骨の成長と代謝は、全身性因子と軟骨細胞自身が産生する 局所性因子の両者により制御されている。全身性因子としては、成長ホルモン、 インスリン様成長因子 ( i n s u l i n l i k e growth factor ;I G F )、副甲状腺ホルモ ン、甲状腺ホルモンなどがある。局所性因子としては、塩基性線維芽細胞成長 i b r o b l a s t growth factor ;bFGF)、 トランスフォーミング成長 因子 (basic f 因子ー β(transforming growth factor-β;TGF-β)、さらに I G Fが重要であ G Fはインスリンに類似した惰造を持った成長因子であり、 I GF Iと I G F I I る 。 I の 2種類が報告されている。 I G Fは、軟骨細胞の増殖と分化の両者を促進する成 G円ま、局所環境において重要な働きを 長因子であり、軟骨細胞自身が産生する I 担っている事が示唆されている。 ところで、最近、各種の細胞自身が IGF結合蛋白質 (IGF-binding protein ; G F作用を修飾している事が示唆されている。しかし、 IGFBP)を産生し、局所の I 軟骨細胞自身が産生する IGFBPについての報告は数少なく、特にヒ卜軟骨細胞 についての報告は見られない。そこで、今回著者は、ウサギ及びヒト関節軟骨 細胞を用い、 IGFBPの産生について検討を行った。軟骨材料として、生後 4週 歯紡ウサギ膝関節軟骨と、人工関節置換術時に採取したヒト関節軟骨を用いた。 i n t e r l e u k i n -1β; これらより軟骨細胞を分離培養し、各種サイトカイン ( G F I、 I G F I I ) I L l β 、 tumor necrosis factor-α;TNF-α 、インスリン、 I 及びデキサメサソ、ン ( D e x . )添加時のプ口テオグリカン (PG)合成、細胞層への PG の蓄積量及び培養上清中の I GF I量を測定した。また、培養上清中の IGFBPは CI ]1 GF Iによるウエスタン・リガンドプロット法と、抗ヒ卜 IGFBP-3抗 体 に 2S よるウエスタン・イムノプロット法により検討し、以下の結果を得た。 , 1、ウサギ軟骨細胞が、主に 30kDaの IGFBPを産生しており、この IGFBPは 糖鎖の結合しない型であることが判明した。 2、ウサギ関節軟骨細胞に、 I L ls、T N F α 、D e x .を添加すると、 PG産生が G F I量は、増加することが判明 減少し、これに反して 30kDaIGFBP及び、 I した。また、インスリン、 I GF I、 I G F I Iを添加すると、 PG産生が増加し、 その際の IGFBPの挙動を調べると、 I G F I、I G F I I添加により 30 kDa IGFBP が減少した。また、インスリン添加時は、新たに 25kDaIGFBPが出現し G F I量の額著な変化は認められなかった。以上より、 I G F I及 た。しかし、 I びIGFBPが局所の PG産生の調節に関与することが示唆された。 3、正常ヒ卜関節軟骨細胞が 23、29、35kDa の IGFBP 及び~IGFBP-3 の数種の IGFBPを産生することを、初めて見い出した。また、 I G F I (1OOng/ml)を添 加すると 23、29kDaの IGFBPが激減し、 IGFBP-3産生が増加することが判 OA)患者由来の関節軟骨細胞では、正常ヒト関節軟骨 明した。変形性関節症 ( GFBP-3産生が増加しており、 OA の変形が高度になるほど、その 細胞よりも I 傾向が強いことが判明した。 の研究を進めることにより、関節 今後さらに、軟骨細胞が産生する IGFBP 疾患の病態の解明など、臨床への応用が期待できるものと考える。 -2- 【緒言】 生体内において軟骨の成長と代謝は、全身性因子と軟骨細胞自身が産生する 局所性因子の両者により制御されている。全身性因子としては、成長ホルモ ン、インスリン様成長因子 ( i n s u l i n l i k e growth f a c t o r ;I G F ) l )、副甲状腺 ホルモン2)、甲状腺ホルモン 3), 4)などがある。局所性因子としては、塩基性線維 b a s i cf i b r o b l a s t growth f a c t o r ;b F G F ) 5 )州、トランスフ 芽細胞成長因子 ( transforming growth f a c t o r -s ;TGF-s, ) /8)、さ ォーミング成長因子-s( らに I G Fが重要である9 ) 。l G Fはインスリンに類似した構造を持った成長因子で G F Iと I G F I Iの 2種類が報告されている 1 0 ) 川) I G Fは、軟骨細胞の増殖 あり、 I 0 と分化の両者を促進する成長因子であり 1 2)ー1 6 )、軟骨細胞培養系において、 I G F Iのみの添加により牛胎仔血清 ( F B S )添加時と同程度の軟骨基質維持作用が 5 )。軟骨細胞自身が産生する I G Fは、オートクリン あることが、報告されている 1 的あるいはパラクリン的に作用を発現し、関節軟骨では特に基質の維持に重要 5 )1 9 )。 な役割を担っていることが、示唆されている 1 ー ところで、以前より血清中のI GFは そ の 大 部 分 が IGF結 合 蛋 白 質 ( I G F b i n d i n gp r o t e i n ;IGFBP)と結合し、 IGFBPは I G Fのキャリアーとして機 0)。しかし最近、各種の細胞自身が IGFBPを産生 能していると考えられていた2 1) 2 8 )、また IGFBPに I G F作用を修飾する機能が存在する事が報告されている し2 2 9) 3 4 )。以上より、 IGFBPは I G Fと共に、細胞の局所環境を制御している事が示 5 ), 3 6 )。 iGFBPは現在までに 6種類が報告されているが 唆されている 3 ( T a b l e 1) 37)刻、軟骨細胞自身が産生する IGFBPについての報告は数少ない お),判)。特にヒト軟骨についての報告は見られない。そこで、今回著者は、ウサ GFBPの産生について検討を行った。 ギ及びヒト関節軟骨細胞を用い、 I -3- 【実験材料及び方法】 1、試薬類 n t e r l e u k i n -1β(1 し1β)は大塚製薬(株)(大阪)、 ヒト・リコンビナント i ヒト・リコンビナント I G F Iは藤沢薬品(株)(大阪)及び、ヒト・リコンビナント IGF-川ま湧永製薬(株)(東京)より供与された。デキサメサソ、ン ( D e x . )は、和光 純薬より購入した。ヒト・リコンビナント tumorn ecrosis f a c t o r α C1 ]I GF I及 び [ 3 5S ]硫 酸 25 (TNF-α)、ヒト・リコンビナン卜インスリン、 (carrier-free)は Amersham社(東京)より購入した。ウサギ抗ヒ卜 IGFBP-3 抗体は岡山大学医学部小児科、清野佳紀教授より供与された。その他の試薬は 市販の特級品、あるいはそれに準ずるものを用いた。 2、ウサギ軟骨細胞の分離・培養 ( F i g .1 ) ウサギ肋軟骨及び膝関節軟骨細胞は、生後 4週齢の雄性ニュージーランド白 ウサギ(体重 400g) より鈴木、下村ら 41)の方法に準じて分離した。すなわち、 肋軟骨成長板及び静止軟骨部より、成長軟骨と静止軟骨を分離し、また、大腿 骨遠位膝関節軟骨を分離した。それぞれの分離軟骨をメスで細切した後に、 0 . 1% EDTAを含む 0.15%トリプシン ( D i f c o社)により 1時間、 37Cでインキュ 0 ペートし、次いで 0.15%コラゲナーゼ (Worthington社)存在下で 2時間 30分 、 37"Cでインキュベー卜した後、 120μmナイロンフィルター (NBC工業)を通過 した細胞を回収した。分離した細胞は、 1ω' O FBS ( C e l l Culture ) 、 60μg/mlの力ナマイシン(明治製薬)を含むダルベッコ変 Technologies社 法 イ ー グ ル 最 少 必 須 培 地 (DMEM培地;日水製薬)に混和し、 24穴 プ レ ー ト 4 (Corning社)に 1穴当たり 4 x10個播種して、 37C、 5%C02気相下で培養し 0 -4- , た。なお、培地は 2日毎に新鮮培地に交換した。 3、ウサギ血清の採取 軟骨材料を採取した直後のウサギより、心臓穿刺により全血を採取した。そ の全血を室温で 1時間放置し、 1, 100rpm、10分間遠心した後、血清成分を採 取し実験に用いた。 4、ヒト関節軟骨細胞の分離・培養 ( F i g .2 ) ヒト関節軟骨は人工関節置換術が必要な患者(大腿骨頚部内側骨折及び変形性 関節症 ( O A ) )より手術時に採取した。その内、肉眼的に磨耗等の変化を認めない 患者由 ものを正常関節軟骨とした。それ以外で肉眼的に変形を認めるものを OA 来の関節軟骨とし、肉眼的な変形の程度により 3種(+)、(++)、(+++)に分け て検討した。(+)は表層の磨耗のみを認めたものを、 ( 11 )は、軟骨の変色、脱 落、骨縁増殖を認めるが、軟骨下骨の露出がないものを、(+++)は軟骨下骨の露 出を認めるものとした ( T a b l e2) 。なお、血液検査にてリウマチ等の異常を 認めないものとした。 軟骨細胞は鈴木、下村ら 41)の方法を一部改変した方法で分離した。すなわ ち、それぞれの軟骨材料より軟骨のみを分離し、メスで細切した後に、 0.25% 0 プ口ナーゼ(科研製薬)により 1時間、 37Cでインキュベートした。次いで 0 0.15%コラゲナーゼ存在下で2時間 30分 、 37Cでインキュベー卜した後、 120 μ mナイロンフィルターを通過する細胞を回収した。分離した細胞は、 10% FBS、60μg/mlのカナマイシンを含む DMEM培地に混和し、 24穴プレートに 1穴当たり 10x10個播種して、 37C、5%CO 2気相下で培養した。なお、培 4 0 ー 5- 地は 2日毎に新鮮培地に交換した。 5、プロテオグリカン産生の測定 プロテオグリカン (PG) 産生は、以下に述べた [35S ]硫酸の 17時間パルスラベ ルによる PG合成と、細胞層中の PG蓄積量の両者で判定した。 1) PG合成の測定 細胞がコンフルエン卜になった際に無血清培地A(フェノールレッドを含まな い MEM培地、 5mM HEPES、 5μg/ml t r ansfer r in、 5ng/ml selenious a c i d(pH7 . 4 ) )に交換し、さらに培養を続けた。 24時間後に再度、無血清培地 35 AI こ交換し、最終濃度 2μCi/mlの[ S ]硫酸と各種サイトカイン及び‘ Dex.を添加 後 、 17時間培養を行いパルスラベルした。 PGの合成はセチルピリジウムク口ラ イドにより沈澱する物質中への [35S ]硫酸の取り込みを測定することにより行っ た42)。なお、ウサギ関節軟骨細胞を上記無血清培地Aで 72時間培養した際の生 存細胞率が 95% 以上であることは、 トリパンブルー染色により確認した。 2 )細胞層への PG蓄積量の測定 こ交換し、さらに培養を続 細胞がコンフルエントになった際に無血清培地 AI けた。 24時間後に再度、無血清培地 AI こ交換し、各種サイトカイン及び Dex.を 添加後、 72時間培養を行った。その後、細胞層をパパイン (300μg/ml)1こより 1時間、 65Cで消化し、 1, 9-dimethyl-methylene blue ( A l d r i c h社)を添加 0 して発色させ、 530nmの吸光度より PG蓄積量を測定した43)。なお、標準とし ては、コンド口イチン硫酸(和光純薬社)を用いた。 -6- , 6、培養上清 ( c o n d i t i o n e dmedium;CM)の回収 IGFBPの検出及び I GF I定量に使用した CMは以下の方法により回収した。す なわち、培養軟骨細胞がコンフルエン卜になった際に、細胞層を phosphate buffered s a l i n e( P B 5 ) (カルシウム・マグネシウムを含まない)により 2回洗 浄し、無血清培地 A Iこ交換後 4時間培養して、血清の影響を完全に除いた。そ こ交換し、各種サイトカイン及び‘ D e x .を添加して 48 の後に新鮮な無血清培地 AI 時間培養を行った。その CMを回収し、 1, SOOrpm、 10分間遠心して浮遊細胞 を除去し、 48時間 CMとした 27)。 7、 IGFBP 検出用試料の調製 1)48時間 CMの調製 48時間 CMを凍結乾燥で濃縮し、標準液としてウシ血清アルブミン (B5A; 45 ) の色素結合法により蛋白量を測定した。蛋白 Sigma社)を用いて、 Bradford として 10μgの試料を I GFBP検出に用いた。 2 )ウサギ関節軟骨細胞層の調製 48時 間 CM回 収 後 、 細 胞 層 を PBSで 2 回洗浄し、 3%sodium dodecyl s u l f a t e( 5 0 S ;和光純薬)、 5%グリセロールを含む 10mM卜リス緩衝液 (pH6.8) により可溶化した。その可溶化試料の内、蛋白量として 10μgの48時間 CMを産 生した細胞に相当する量を I GFBP検出に用いた。 3 )ウサギ血清の調製 ウサギ血清 2μ│をIGFBP 検出に用いた。 -7- , 4)EndoglycosidaseF(EndoF )処理 濃縮 48時間 CM試料(蛋白量 10μg)またはウサギ血清 (2μ1)を酸性条件下にお ) IGFBP検出に いて 、 250mUEndo F(Sigma社)により 37Cで 3時間処理し 39、 0 用いた。 8, IGFBP検 出 IGFBPの検出は、ウエスタン・リガンドプロット法と、ウエスタン・イムノ F i g .3)。 プロット法により行った ( 1)ウエスタン・リガンドプロッ卜法(以下リガンドプロッ卜と略す) Hossenloppら例)の方法に準じて行った。つまり、 IGFBP検出用試料を非還 元状態で、 12.5%均 一 ゲ ル の SDS-ポ リ ア ク リ ル ア ミ ド ゲ ル 電 気 泳 動 (SDS-PAGE)により分離し、ニトロセルロースメンプレン ( N i t r oP l u s ; MSI社) に転写した。そのメンブレンを 3% Nonidet P-40を含む PBSで 30分 間 洗 浄 . 1% Tween20 し 、 1%BSAを含む PBSで 2時間コーテイングした。その後、 0 25 を含む PBSで 10分間洗浄し、 400, 000cpm/mIC 1 ]I G F Iと共に 24時間、 4 ℃でインキュペー卜した。その後、 Tween20を含む PBSで洗浄し、 KodackX ray f i l mでオートラジオグラフィーを行い検出した。 2 )ウエスタン・イムノプロット法(以下イムノプロットと略す) 25 ]I G F Iに代えて、抗 IGFBP抗体を一次抗体として反応 上記のリガンドの C 1 させた。二次抗体はヤギ抗ウサギ I gG(H+し)(Vector 社)とし、染色は、ビオチ ンーアビジンシステムを用いた Vectastain ABC kit(Vector 社)によって行っ た 。 -8- 9, I G F 1の定 48時間 CMI こ1N H C Iを添加して酸性条件とし、 IGFBPとの結合を断ち、遊 IGF1のみとし、 SepPackC18(Waters社)により I GF Iを分離した46)。その IGF1量を I G F I radioimmuno assay ( R I A )k i t (Amersham社)により定 した。なお、標準としてはヒ卜・リコンビナント I G F Iを用いた。 【結果】 1、ウサギ軟骨細胞 CM及びウサギ血清中の IGFBP ウサギ軟骨細胞CM 及びウサギ血清中の I GFBPの検出のために、まず C I]IGF-1を用いてリガンドプロットを行った (Fig.4)0 Fig. 4-A, s, C, Dはそれ 2S ぞれウサギ関節軟骨細胞CM、ウサギ肋軟骨成長軟骨細胞CM、 ウサギ肋軟骨静 止軟骨細胞 CM、ウサギ血清の結果を示している。全てにおいて、主に分子 30kDaの IGFBPが検出できた。次に、この 30kDaIGFBPの型を知る目的で、ウ サギ関節軟骨細胞 CM 及びウサギ血清を EndoF 処理を行った後にリガンドプロッ トを行った。その結果、両者とも EndoF で分解されず、糖鎖の結合しない蛋白 質であることが判明した ( F i g .5 )。しかし、これらのウサギの IGFBPはヒ卜 IGFBP1から 5に対する抗体では認識されなかった(データ省略)。 2、ウサギ関節軟骨細胞に対する、各種サイトカイン及び‘ D e x .の効果 1) I L 1 β 、TNF-α 、 Dex.の効果 F i g . 6-Aは、ウサギ関節軟骨細胞に I L 1s、TNF-α 、D e x .を添加した際の PG合成を、 F i g . 6-Bは細胞層の PG蓄積量を、それぞれが示している。 PG合 成 は3者ともほぼ濃度依存性に減少し、 PG蓄積量もほぼ同様の傾向を示した。 -9 目 , F i g .7は、その際の CM及び細胞層中の IGFBPの変動を、リガンドプロットで調 べた結果である。│し 1 β 、 TNF-α 、 D e x .の添加により、 CM中の 30kDa IGFBPがほぼ濃度依存性に増加した。しかし、細胞層には、全てにおいてバン ドが検出されず、産生された 30kDaIGFBPは、ほとんどがCM中に放出されて いることが明らかになった。すなわち、│し 1 β 、TNF-α 、D e x .の添加により 30kDaIGFBPの総量が増加することが判明した。 F i g .8は 、 CM中の I G F I量の L 1s、TNF-α 、D e x .の添加によ 動きを RIAで測定した結果を示している。 I G F I量が対照レベルよりも増加した。 り 、 I 2)インスリン、 I G F I、 I G F I Iの効果 F i g . 9-Aは、ウサギ関節軟骨細胞にインスリン、 I GF I、 I G F I Iを添加した i g . 9-Bは細胞層の PG蓄積量を示している。 PG合成は 3者によ 際の PG合成、 F i g . 10 りほぼ濃度依存性に増加し、 PG蓄積量もほぼ同様の傾向を示した。 F は、その際の CM及び細胞層中の IGFBPの変動を、リガンドプロットで調べた結 果を示している。 I GF I及び I G F I Iの添加により、対照レベルよりも 30kDa G Fとは異なり、新たに 2SkDaIGFBPが出 IGFBPが減少した。インスリンでは I G F I 現した。細胞層では全てにおいてバンドが検出できなかった。これより、 I 及び I G F I Iの添加により 30kDa IGFBPの総量が減少し、インスリンの添加によ i g .1 1は 、 CM中の I G下 l り新たに 2SkDaIGFBPが出現する事が判明した。 F の動きを RIAで調べた結果を示している。なお、 I G F I添加時は正確な定量が困 ため、インスリン及び I G F I I添加時においてのみ定量した。両者とも、低 濃度では対照レベルよりも軽度に増加したが、高濃度では対照レベルとほぼ同 程度であり、顕著な変化を示さなかった。 10- 3、正常ヒト関節軟骨細胞の PG合成に対する各種サイトカインの効果 大腿骨頚部内側骨折患者より得られた正常ヒト関節軟骨細胞に、各種サイト 合成を、 F i g.12に示す。 I L 1 β 、TNF-α の添加によ カインを添加した際の PG 合成は、対照レベルよりも減少した。一方、インスリン、 I GF Iの添加 り 、 PG により PG合成は、対照レベルより増加した。 I G F I Iにおいては、ほぽ対照レベ ルであった。 4、正常ヒト関節軟骨細胞が産生する IGFBPの検出 F i g . 13は、大腿骨頚部内側骨折患者由来の正常ヒト関節軟骨細胞の CMを 、 リ ガンドプロットで検出した結果を示している。 4例とも非刺激下においては、主 GFBPを多量に、また 35及び 38から 41kDaの分子 に23、 29kDaの分子量の I G F I (100ng/ml)を添加すると、 の IGFBPを少量、それぞれ産生していた。 I 4例全てにおいて、 23、29kDaの IGFBPが激減し、 38から 41kDaの IGFBPが i g .14-Aはリガンドプロットの結果を示し、 F i g .14-Bは同じ試料 増加した。 F を、抗ヒ卜 IGFBP-3抗体によるイムノプロットを行った結果を示している。 38-41kDaの IGFBPは、抗ヒ卜 IGFBP-3抗体により認識され、 IGFBP-3である が判明した。 5、 OA 患者由来の関節軟骨細胞が産生する I GFBPの検討 Fig.15-Aは正常ヒト関節軟骨細胞 CM、 F i g . 15-B、C、Dは OA 患者由来の 関節軟骨細胞CMのそれぞれのリガンドプロットの結果を示している。 OA 変形 の程度により(+)、(++)、(+++)の 3種に分けている。非刺激下の比較では、 OA 患者由来の関節軟骨細胞 CMは正常ヒト関節軟骨細胞 CMI こ比べて 35から 41kDa -11- の分子量の IGFBPが増加しており、 23及び 29kDaの分子量の IGFBPが減少し の変形が強いものほど、その傾向が強い事が判明した。 OA ていた。また、 OA 患者由来の関節軟骨細胞に I G F I (1OOng/ml)を添加すると 、正常ヒト関節軟骨 がさらに増加した。 F i g . 16-A 細胞と同様に、 35から 41kDaの分子量の IGFBP はリガンドプロットの結果を示し、 F i g . 16-Bは閉じ試料を、抗ヒト IGFBP-3 抗体によるイムノプロットを行った結果を示している。 3Sから 41kDaの分子 GFBP-3抗体により認識され、 IGFBP-3である事が判明し の IGFBPは、抗ヒ卜 I た 。 【考察】 軟骨細胞自身が産生する I G Fは、成長軟骨の内軟骨性骨化、関節軟骨の基質の 16)。また、骨折の治癒過 維持などにおいて、非常に重要な役割を担っている 15), W7)や関節破壊の抑制にも作用している事が示唆されている 48)。一方、 IGFBP はI G Fの作用を、促進的にあるいは抑制的に修飾することが報告されている 2 9) 3 4 )。従って、今日では軟骨における I G Fの作用を検討するには、軟骨細胞自 身が産生する IGFBPを考慮することが、不可欠と考えられる。しかし、軟骨細 胞自身が産生する IGFBP 及び、 IGFBP 産生に対する各種サイトカイン等の影響 , 判)。そこで、今回著者はウサギ及びヒト関節 に関する研究は、非常に少ない 39) e x .による、 軟骨細胞を用いて、 PG産生に影響する各種サイトカイン及び D IGFBP 産生の挙動について検討した。 1、ウサギ軟骨細胞が産生する IGFBPの検討 F i g .4に示したように、ウサギ軟骨細胞は、肋軟骨成長軟骨細胞、肋軟骨静 GFBPを産生して 止軟骨細胞及び関節軟骨細胞の 3者において、主!こ 30kDaの I ー 12- いた。また、ウサギ血清においても、 30kDaの IGFBPが最も多量に存在してい た。この 30kDaIGFBPは F i g .5の結果より、糖鎖の結合しない型であることが 判明した。現在までに報告されているとト IGFBPは 、 1から 6の6種類がある め 38)。T able1は、それぞれの特徴を簡単にまとめたものである 49,)50)。ウサギ 軟骨細胞が産生する IGFBPは、分子量が 30kDaであり、糖鎖が結合しない特徴 G F B P 1 、2、5のいずれかに類似した型と恩われる。しか を持つことから、 I し、ヒトの IGFBPべから 5の抗体では認識されず、その型は未だ判明していな GFBPの型が大きく異なる可能性も考えられる。 い。ウサギとヒ卜では I 2、ウサギ関節軟骨細胞における、 PG産生と IGFBPの検討 F i g . 6に示したように、 I L 1 β 、TNF-α 、D e x .の添加により PG産生は対照 レベルよりも、ほぽ濃度依存性に減少した。しかし CM中の 30kDa IGFBP 及び , 1 GF I量は逆に増加する傾向にあった ( F i g .78 )。一方、 F i g . 9に示したよう GF I、 I G F I Iの添加により PG産生は対照レベルよりも、ほ に、インスリン、 I i g .10に示したように、 I G F I、 Hの添加により CM ぽ濃度依存性に増加した。 F 中の 30kDaIGFBPは減少し、インスリン添加により新たに 25kDaの の IGFBPが出現した。この 25kDaIGFBPはその分子量から IGFBP-4と恩われ る 。 IGFBP-4は軟骨細胞において、 I G Fの作用を抑制することが報告されてい G F I量は I G F I I、インスリンを添加しても、顕著な変化 る34)。また、 CM中の I F i g .11)。以上より、 IGFBPがウサギ関節軟骨細胞の PG 産生の を示さなかった ( 調節に関与すること、特に、 IGFBPは局所の PG産生の恒常性の維持 i こ、重要な 働きを担っている事が示唆される。 F i g . 17は、以上のことをまとめた図であ る 。 13 - • Fig.17-Aの様に、│し 1 β 、TNF-α 、 D e x .の添加により PG産生が減少する と、それ以上の減少を抑制するために I G F I産生増加と、 I G Fの作用を増強させ i g . 17-Bの様!こ、 ると考えられる 30kDaIGFBP量の増加が起こる。一方、 F I GF I、 I G F I Iの添加により PG産生が増加すると、過剰の PG産生を抑制する ために、 30kDa IGFBP量の低下が起こるものと思われる。 、I GFBP分解 酵素の存在が報告されている。また、この酵素は IGF/IGFBP結合体により誘導 され、 EDTAにより作用が抑制されることが報告されている 51,)52)。著者も、 I G F I (1OOng/ml)と2mM EDTAを同時に添加すると 30kDaIGFBPの減少が抑 制されることを見い出している(データ省略)。これより、ウサギ関節軟骨細 G Fの添加により IGFBP分解酵素が誘導され、その結果 30kDa 胞においても、 I IGFBPが分解され、減少する可能性も考えられる。インスリンは IGFBPと結合 できず49)、このため新たに I G F作用を抑制する IGFBP-4が、誘導されるものと 恩われる。 3、ヒト関節軟骨細胞が産生する IGFBPの検討 ヒト軟骨より軟骨細胞を分離培養する事は困難であるため、ヒト軟骨細胞の 研究は数少ない。今回著者は、手術時に採取したヒト関節軟骨より、 F i g .12に 示すような、各種サイトカインに対して、ウサギ関節軟骨細胞とほぼ同様の PG 合成の反応性を持った軟骨細胞の分離培養に成功した。 I G F I Iによる PG合成促 進作用は弱いが、これは I G F I Iは胎生期で主に作用を発現すると示唆されてお り11)、加齢による反応性の低下と恩われる。また、ヒ卜関節軟骨細胞が IGFBP を産生するをことを本研究により初めて明らかにした。 F i g .13は正常ヒト関節 軟骨細胞が産生する IGFBPパターンを示したものである。 4例全てにおいて、 14- 主に 23、 29kDaの分子量の IGFBPを多量に産生し、 IGFBP-3も少量ながら産 生する傾向が見られた。また、 I G F I (1OOng/ml)の添加により、 23、29kDa の分子量の IGFBP が激減し、 IGFBP-3産生が増加することが明らかになった。 F i g . 15は 、 OAJ 患者由来の関節軟骨細胞が産生する IGFBPパターンを示してい る。正常ヒ卜関節軟骨細胞と異なり、 IGFBP-3の産生が増加し、 23、29kDa の分子量の IGFBPの産生が減少していた。また、 I G F I (1OOng/ml)の添加によ り 、 IGFBP-3産生の増加が、正常軟骨細胞の場合と同様に認められた。その傾 向は OA の変形が進行するほど、強くなることが示唆された。以上のように、正 常ヒ卜関節軟骨細胞と OA患者由来の関節軟骨細胞では、 IGFBPの産生パターン 患者由来の関節軟骨細胞は、正常ヒト関節軟骨細 に明らかな差異を認めた。 OA G F I産生及び I G F I受容体数が増加している事が報告されている 胞と比べて、 I 5 3,5 ) 4)。しかし、 OA患者由来の関節軟骨細胞の I G F田│に対する反応性は低下して おり、 PG産生は減少している 55)。この矛盾が生じる理由の 1つは、今回見い出 GFBP-3産生が増加するためと恩われる。 した、 OA患者由来の関節軟骨細胞で I GF作 用 を 抑 制 す る 事 が 報 告 さ れ て お り すなわち、 IGFBP-3は 一 般 に I 5 6 ) ( T a b l e1 )、このため OA患者由来の関節軟骨細胞で I G F I産生及び I G F I受 32) , G F Iによる PG産生の増 容体数が増加しても、多量の IGFBP-3の存在により、 I 加作用が抑制されるものと、推察される。 以上のように、軟骨細胞が産生する IGFBPの研究をさらに進めることによ り、関節疾患の病態の解明、軟骨細胞の加齢変化の理解、関節疾患に対する薬 効の判定など、臨床への応用が期待できるものと考える。 -15 - 【結語】 1、ウサギ軟骨細胞が、主に 30kDaの IGFBPを産生しており、この IGFBP は糖鎖の結合しない型のものであることが判明した。 2、ウサギ関節軟骨細胞に、 I L 1 β 、TNF-α 、 D e x .を添加すると、 PG産 生 GFBP及び、 I G F I量が増加することが判明し が減少し、これに反して 30kDaI た。また、インスリン、 I G F1、 I G F I Iを添加すると、 PG産生が増加した。そ G F I量は顕著な変化を示さなかったが、 I G F I、 I G F I Iの添加により、 の際、 I 30kDaIGFBP 量が減少した。インスリン添加時に、新たに 25kDaI GFBPが出 現した。 3、正常ヒト関節軟骨細胞が 23、29、 35及 び IGFBP-3の数種の IGFBPを産 生することを、初めて見い出した。また、 I G F I (1OOng/ml)を添加すると 23、 29の分子量の IGFBPが激減し、 IGFBP-3産生が増加していることが判明 患者由来の関節軟骨細胞は、正常ヒ卜関節軟骨細胞よりも I GFBP-3産 した。 OA 生が増加しており、 OA の変形が高度になるほど、その傾向が強いことが判明し た 。 なお、本論文の要旨の一部は第 12回日本骨代謝学会及び第 9回日本整形外科 学会基礎学術集会において発表した。 ー 16- 【謝辞】 稿を終えるに当たり、御指導ならびに御校閲を賜りました、大阪市立大学医 学研究科生化学 3教 室 市原宏介教授ならびに岡山大学歯学部口腔生化学教室 滝川正春教授に深甚なる謝意を表します。また、御協力を頂きました大阪大学 学部生化学教室 鈴木不二男教授ならびに大阪大学歯学部中央研究室 浅田 彬講師に深謝いたします。さらに、種々の御援助を頂いた大阪市立大学医学部 整形外科教室 山野慶樹教授ならびに油谷安孝講師を始め教室の皆様に厚くお 礼申し上げます。 , - 7- • ι 一一 t 【参考文献】 1 . 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Table1TheC h a r a c t e r i s t i c so fHumanIGFBPs R e g u l a t i o no f f f i n i t yG l y c o s y l a t i o n RGD e iFBP MW(kDa) A f f e c to fI G F s IGFBP-1 IGFBP-2 IGFBP-3 IGFBP-4 IGFBP-S IGFBP-6 28 33 47/53 24 29 31 23 I>1 I<1 一 一 + ↑or↓(細胞により異なる) + ↓ I 1 十 ー 一 一 ↓(軟骨細胞でも↓) 一 一 + 一 ↓ ↑ ? + I<1 I<1 ↓or↑ (tは、まれ) MW;M o l l e c u l a rWeight RGD;RGDsequence ー 的¥ N ( + + ) ∞ 判。ω ∞判的ド F め¥ F 戸 ¥N Oω ﹄。 ﹂ (+) 亡 一 ( ︿O)ωzzz ﹄ 牛 ωω ω ¥ ωω 一ε 一 一之 一戸 ω m ω ﹂ ω 戸﹄句﹂ ﹄ m w p h﹄コ工 ωω ε w =亡mw ハ)﹂mw υ一七︿ c m x w ω。m 己 一 コ 一 ε ﹂ ω o ω ωO ℃C 何一ω 1 何(] N O Z ﹂O 5 ω 一心mw ↑ 戸 一 寸 N F判∞ω ﹄ ohtε σ〉 N F判 ︽O ト ー 寸¥O ド ( + + + ) 寸 生後 4週齢の雄性ニュージーランド 白ウサギ(体重 4 0 0 9 )より、軟骨を分 分離軟骨をメスで細切 0 . 1% EDTA、 0 . 1 5%卜リプシン により 1時間、 37Cで消化 0 P B Sで 3回洗浄 0 . 1 5%コラゲナーゼにより れで消化 2時間 30分 、 ~ピペ山ング により細胞を分散 ナイロンフィルター ( 120μm)を 、 通過した細胞のみを回収 細胞を 10%F B S添加 DMEM培地で 3回洗浄 分離細胞を 1 0% F B S添加 DMEM培地に混和 4 し 、 2 4穴プレートに 1 穴当たり 4X1 0個 気相下で培養 を播種して、 37C、 5%C0 2 0 (新鮮培地との交換は 2日毎に行った。) F i g .1 . ウサギ軟骨細胞の分離・培養法 人工関節置換術時に、関節軟骨を無菌的に 採取し、軟骨のみを分 骨をメスで細切 0 . 2 5%プ口ナーゼにより 1時間、 37C 0 で消化 P B Sで 3回洗浄 0.15%コラゲナーゼにより 2時間 30分 、 3 7C 0 で消化 ~ピペッティング により細胞を分散 ナイロンフィルター (120μm)を 、 通過した細胞のみを回収 細胞を 10%F B S添加 DMEM培地で 3回洗浄 分離細胞を 10%F B S添加 DMEM培地に混和 4 し 、 2 4穴プレートに 1 穴当たり 1 0X10個 を播種して、 37C、 5%C02気相下で培養 0 (新鮮培地との交換は 2日毎に行った。) F i g .2 . ヒト関節軟骨細胞の分離・培養法 L IGFBP検出用試料を終濃度が 1% SDS, 1OmMTrisH C Ib u f f e r(pH6 . 8 ), 20%g l y c e r a t eとなるように溶解する。 80Cで 5分間 SDS処理する。 0 12.5%均一ゲルにより SDS-PAGEを行う。 r a n s f e rb u f f e r ゲルを T に 10分以上浸す。 48mM丁 目S 39mMg l y c i n e 1.3mMSDS 20%methanol (pH9 . 2 ) B i o R a dセミドライエレク卜口プロット装置 によりニトロセルロースメンブレンヘ エレクト口プロットする。 メンブレンを 3% N onidetP-40-PBSで 30分間洗浄す:る。 o a t i n gする。 1% BSA-PB でメンブレンを c ( 4 C , 0 v e r n i g h t ) ウエスタン・ 0 リガンドプロット法 0 . 1% Tween2ひ PBSで メンブレンを 10分間洗浄 1%BSA, 0 . 1% Tween20、 [125リI G F I (400, 000cpm/ml) と共にインキュベー卜する。 ( 4C, ove~ n i g h t ) 0 メンブレンを 0 . 1% Tween20-PBS ウエスタン・ イムノプロッ卜法 0 . 5% Tween20-PBSで メンブレンを 10分間洗浄 0 . 1% BSA-PBSで300倍希釈 した a n t i I G F B Pで 、 30 分間 インキュベァ卜する。(室温) 0.5%Tween20-PBSでメンブレン で 2回 、 PBSで 2回洗浄する。 を3回洗浄する。 メンブレンを、│くodackXr a yf i l mに 500倍希釈ビオチン化 2次抗体で 30分間インキュベー卜する。(室温) 露光させてオートラジオグラフィー を行う。 ( -70C, overn i g h t ) 0 V e c t a s t a i nABCk i tにより検出 F i g .3 . ウエスタン・リガンドプロット法及びウエスタン・イムノプロット法 67 (伺︽]ぷ)﹄芝 43 30 20 A B C D F i g .4 . Westernl i g a n db l o to fCMfromr a b b i tchondrocytes andr a b b i tserum. Ther e s u l t i n gWesternl i g a n db l o ti sshown. LaneA , CMsamplefromr a b b i ta r t i c u l a rc h o n d r o c y t e s . ;LaneB, CMsamplefromr a b b i tgrowthc h o n d r o c y t e s . ;LaneC, CMsample formr a b b i tr e s t i n gchondrocytes.;LaneD , r a b b i tserum. Mr, Molw t . ~ ~ 30 芝 A B C D F i g .5 . E f f e c to fEndoFonCMo fr a b b i ta r t i c u l a r chondrocytesandr a b b i tserum.Ther e s u l t i n g Westernl i g a n db l o ti sshown.LaneA , CMo fr a b b i t CMd i g e s t e dw i t h a r t i c u l a rchondrocytes;LaneB, EndoF ;LaneC, r a b b i tserum;LaneD , r a b b i tserum digestedw i t hEndoF . ωω 工一H c h ω ω 一 ( ︿) ω ・ xω 牛 C0 白 刀C 何 包 o . o 守 ・ 1 . . ' ~、 出芝 ....I~ε o " ー 、 ω . 0 1三ζ o 4炉4 ・ 切 に ω弘何一一一ωυc一 (∞)﹂ 芯ω ↑ Z hm- マ﹂一﹄ Oω一 H立川山 1比 1 olJ (芝 Z) mNF (︿) ( " l U O : >JO%) d 』0 3U!81eJIns-SSE Zト ‘ . . . . 1∞ E a. E---BBE LO h HMt斗 OFFF.0 , ‘ , Egaaz u " 崎 、 守幽圃 何 ト o ω牛 刀 C 。 ''E . . . . 1 ' '同 、J Ea 円│、J芝 01Q j: : i υυ 何 COZ何一コξ コ ・ (吉﹄¥。c ) mHF﹂ t 一 mNF ( " l U O : >JO%) lualuo:>~d (∞) ・ c 一寸 (芝芯) 可F 一OF0.0.HZOU ﹂E 的 ド 0 o 。 。 o LO o . H ω口 F.0F0.0 ト ,, . g'aEB2a-E a 守・・ lL-β(ng/ml ) C o n t .0 . 0 1 0 . 1 (A) CM C e l l D e x . ( μ M ) TNF-α(nM) 1 C o n t . 0 . 1 ( 8 ) 10 C o n t . ( C ) 0 . 0 1 0 . 1 M r ( k D a ) M r ( k D a ) M r ( k D a ) 30 30 30 30 30 30 F i g .7 . Westernl i g a n db l o ta n a l y s i so fIGFBP secreatedi nresponset oI し1 β, TNF-αandD e x . . Topp a n n e l sa r er e s u l t so fCMo fr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes.Bottomp a n n e l sa r er e s u l t so f c e l l l a y e ro fr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes. (A), E f f e c to fI L 1 β ;( 8 ), E f f e c to fTNF-α;( C ), E f f e c to fD e x .C o n t . ( c o n t r o l ) ー 0.25 T 。 ー c T 0 . 2~ +-J u コ T T 下 m ] i i i i j j j j j : Imgg~・::|μ分f>>分 口 T O F、0 .15 .‘『・._~・ --"'-.1'-・ーー 四 ℃ T r7J fパ T .. ・~・司』 ー. 司 且 a -E 』 マ冶 3 L ム c t ! ) 、 -0.1 0.05 4 J (ng/ml) O一α ・ ・ - I L 1 β 、 ‘ , 1 一州制 Cont .0 . 1 1一T U 。 0 . 1 1 Dex. (μM) F i g .8 .E f f e c to fI L 1 β, TNF-αandD e x .onthe productiono fI G F Ibyr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes. C o n t .( c o n t r o l ) コ υυ coZ何一ε コ E¥OC) FOF ト 一 ( 一 一 lLU- 。 。 • ト 8 ト ﹂ 一 ( 一 句 。 仏 ℃ C伺 ( ︿ ) 的 , ー ー 、 。 I~~ ト , .L ムロ3 , . .1望 る ト l ω " ‘ 、 トI ・ 4 E を ベ トI FIC , 署 -( 守・ トl i c 。 υ H (∞) lomF 0 0 C ' I . I ー , 1 噂d ト l t ) 。-=、回, 。 。 F:130 I盟 主 l t ) ド 守田 ( " l U O : lJ O%) lualUO : l8d 。 。 8 トー . . . . 1S 2 る , ←ト叶 . . . . FEU.9 -hF1. e s ←1-4 E , . ." I l ) . . I . E~ 、 三 10 10 s 凶 ド ( " l U O: lJ O%) ・ 山 O: lU !a l e J l n s sSt ∞ . 凶NF 。凶 F (︿) 。 。 z 戸 一 GI F │ ? 。 ' 0!l:t 凶 ← 。 I~ , . . . 町 、 日出 ・ 司F u h u - トー E¥OC) F 。 {一 ﹄ = トー OH ωω υ0﹂℃CO工υ ﹂何一コυ一 亡 何 岩2 2何﹂弘心(∞)﹂uh何一一一ωυc一 C O υ ) . H C o υ ・ 三 一 C ωω 工 hωω C O ω υω . 0 Z 一 戸c 牛c o l ω 一℃C何一l 一一コ的 一 ﹄ u ﹄E uω 一R トI 寸 l G F I ( n g / ml ) Cont. (A) CM 10 50 100 I G F I I ( n g / m l ) 10 I n s u l i n ( μ g / m1 ) 1 Cont. Mr(kDa) 30 ( 8 ) 1 5 Mr(kDa) -30 25 C e l l 30 30 -25 F i g . 1O . Westernl i g a n db l o ta n a l y s i so fIGFBP secreatedi nresponsetoI G F I, I G F I I andI n s u l i n .Toppannelsa r er e s u l t sofCMo fr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes.Bottom pannelsa r er e s u l t so fc e l ll a y e ro fr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes. (A), E f f e c to fI G F I andI G F I I ;( B ), E f f e c to fI n s u l i n.C o n t . ( c o n t r o l ) 0.25 一 Tl lム E O 0 . 2 +-J U T T - コ 8,.~ . . . _ _ a ε 、 、 H ;g >0.1 = z、 園ア 0.05 。Cont. 0.1 1 5 Insulin(μg/ml ) 1o 100 I G F I I (ng/ml) F i g .1 1 .E f f e c to fI n s u l i nandI G F I Iontheproductiono f I G F Ibyr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes.C o n t .( c o n t r o l ) 200 e o u_ z, + j ωE 対 8 1SO ー ー 川 田 ・ コo T 4 X E R , 、 - 100 T一 i - L / ' ) C " I " ) T . . . . . .. . . . . ・ ・ . . . . . . . . . . . . . . . _ . . - T T 1-β EL O一4 +L n o r u SO 100 1 100 T N F α I n s u l i n (ng/ml) (nM) ( μ g/ml) I G F I I (ng/ml) (ng/ml) F i g . 12 .E f f e c t so fI L l β, TNF α, I n s u l i n, I G F IandI G F I Ion thel e v e lo fPGs y n t h e s i sbyhumana r t i c u l a rchondrocytes. Cont.( c o n t r o l ) 『 81yr female 77yr female 7Oyr female 65yr male 定 41~ 白 老 3 8 1 0 . . . 芝 35 29~ ー ・ 23- Cont.I G F I C o " n t .I G F I (100nglml) Cont.I G F I (100nglml) Cont.I G F I (100nglml) (100nglml) F i g . 13 . Westenl i g a n db l o to fCMsamplesfromnormal humana r t i c u l a rchondrocytes.C o n t . ( c o n t r o l ) F [1251 ]I G F I (A)iigandb l o t antトIGFBP-3 ( 8 )i l │ m m u n o b l o t │ (伺︽]ぷ)﹄芝 4 1 38 35 R 29 23 • • J ・l Cont.IGF (100nglml) C o n t .I G F I (100nglml) F i g . 14. WesternImmmunoblotw i t hanti-human IGFBP-3antiserumo fCMfromnormalhuman a r t i c u l a r chondrocytes(81y rf e m a l e ) . (A), Westernl i g a n db l o tw i t h[1251 ]I G F I. (B)Westernimmunoblotw i t hanti-humanIGFBP-3 antiserum.Thesamemembranewasusedf o r 1 2 5 both[ 1 ]I G F Iandanti-humanIGFBP-3antiserm a n a l y s e s . 、 . OAc hondrocytesCM n o r m a lchondrocytes CM ( + ) (++) (+++) ( B )52yr male (C)56yrfemale ( D )71yr male (A) 81yrfemale 守 41~ 4 1 白 老 38 " - 38 芝 35 35 29ー 29 23 23 Cont.IGF ・1 (100nglml) C O n t . 1 G F I (100nglml) C O n t . 1 G F I (100nglml) C O n t . l G F l (100nglml) F i g .1 S . WestenligandblotofCMsamplesfromnormal r t i c u l a rchondrocytes. ( A ), normalhumana r t i c u l a r andOAhumana chondrocytesCM;( B ), (C), ( D ), OAhumanarticularchondrocytes CM;( + ), (++), (+++),deformityofOA.Cont.(control) ー [ '2S1 ]I G F I ( A ) ~igand blot anti-IGFBP-3 ( 8 )i.mmunoblot (伺︹]ぷ)﹄芝 4 1 38 35__. 29 23 Cont.I G F I (100nglml) Cont.I G F I (100nglml) F i g .16 . WesternImmmunoblotwithanti-human IGFBP-3antiserumo fCMfromOAhumana r t i c u l a r chondrocytes(71y rf e m a l e ) . 1 2 5 ( A ), Westernl i g a n db l o twith[ 1 ]I G F I. (B)Westernimmunoblotwithanti-humanIGFBP-3 antiserum.Thesamemembranewasusedf o r 1251 ]I G F Iandanti-humanIGFBP-3antiserm both[ a n a l y s e s . , ( A ) I L l β TNF-α Dex. ( 8 ) 30kDa I G F I, I I I G F B P I G F B P 、 ー 、 ー 、 I G F I 句 句 PG産生 PG産生 I n s u l i n ミ‘ Z~ I G F B P I G F I→ F i g .17 . Ther e g u l a t i o no fPGp r o d u c t i o ni nr a b b i ta r t i c u l a rchondrocytes byI G F B P s .(A), E f f e c t so fI し 1s, TNF-αandD e x . ;( B ), E f f e c t so fI G F I, I G F I I ① , pluseffectforPGproduction.; ① , minuseffectforPGproduction. andI n s u l i札